JP2008528558A - ビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、dpta)の製造方法 - Google Patents
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Abstract
反応塔中で反応を実施することを特徴とする、1,3−プロピレンジアミン(1,3−PDA)を不均一系触媒の存在で連続的に反応させることによりビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、DPTA)を製造する方法。
Description
本発明は、1,3−プロピレンジアミン(1,3−PDA)を不均一系触媒の存在で連続的に反応させることによるビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、DPTA)の製造方法に関する。
出発物質として必要な1,3−プロピレンジアミン[H2N−CH2−CH2−CH2−NH2;1,3−PDA]は、公知の方法により、例えば1,3−プロパンジオール又は1−アミノ−3−プロパノールのアミノ化する水素化によるか又はマロン酸ジニトリルの水素化により製造される。
対称の第2級アミンは、相応するアルコール、アルデヒド又はケトンと相応する第1級アミンとの接触アミノ化により1モル当量の水の遊離下で製造することができる。
H2の存在でNH3を形成しながら第1級アミンを二量化することによる、第1級アミンから対称の第2級アミンを製造する方法も公知である:2 R−NH2 + H2 → R−NH−R + NH3。
遷移金属触媒を用いて第1級アミン、特に第1級線状ジアミン、例えばエチレンジアミン(EDA)又は1,3−プロピレンジアミン(1,3−PDA)を相応する対称の第2級アミンに二量化することは、多くの副生成物及び副反応が生じる。これは、ジアミンの領域ではまさに不所望の環状生成物であるが、比較的高級の線状生成物でもある。原則として、この二量化は金属アミノ化触媒(例えばNi、Co、Cu)を用いて高温で加圧下で実施することができる。例として、エチレンジアミン(EDA)からジエチレントリアミン(DETA)への二量化(変換)ならびに3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピルアミン(DMAPA)からビス−[(3−ジメチルアミノ)プロピル]アミン(BisDMAPA)への二量化が挙げられる。
EP-A1-1 431 273 (BASF AG)は、水素及び触媒の存在での第1級アミンの反応による対称の第2級アミンの製造方法に関しており、その際、単斜晶、正方晶又は立方晶の二酸化ジルコニウムに触媒活性成分を堆積させて製造された触媒が使用される。
EP-A1-1 270 543 (BASF AG)は、水素及び、周期表のVIII属及びIB属からの少なくとも1種の元素又は元素の化合物を含有する触媒の存在での、第1級アミンからの所定の第2級アミンの製造方法を記載している。
DE-A1-32 48 326(BASF AG)は、コバルト触媒を用いて2−シアンエチルアミンからのポリアミンの製造方法に関する。
ドイツ国特許出願番号第10359811.1(出願日19.12.03)(BASF AG)は、水素及び触媒の存在で50〜250℃の範囲内の温度でかつ5〜350barの範囲内の絶対圧で、温度を維持しながら絶対圧を低下させることによる、第1級アミンの反応による対称の第2級アミンの製造方法において空時収率(RZA)を高める方法に関する。
1,3−PDAのDPTAへの変換の際のアンモニアの形成(2 1,3−PDA → DPTA + NH3)のために、比較的高い転化率の場合に、DPTAとアンモニアとの1,3−PDAへの逆反応も次第に重要となる。
アルコールをオレフィンに負荷して相応するエーテル[例えば、MTBE(メチルtert−ブチルエーテル)及びTAME(tert−アミルメチルエーテル)]にするために、文献中には、反応塔中で実施する方法は公知である。反応蒸留ともいわれるこの方法は、例えば「Reactive Distillation」K. Sundmacher及びA. Kienle編、Verlag Wiley-VCH (2003)に詳細に記載されている。
この反応蒸留は、エステル化、けん化及びエステル交換、アセタールの製造及びけん化、アルコラートの製造、アルドール縮合、アルキル化、エポキシドの加水分解、オレフィンの水和、異性化及び水素化の分野にも適用される。
ドイツ国特許出願番号第10336003.4、出願日01.08.03及びドイツ国特許出願番号第10200403645.1、出願日24.06.04(両方ともBASF AG社)は、反応を反応塔中で実施する、不均一系触媒の存在でのエチレンジアミン(EDA)の連続的反応によるエチレンアミンの製造方法に関する。製造されたエチレンアミンは、特にジエチレントリアミン(DETA)、ピペラジン(PIP)及び/又はトリエチレンテトラミン(TETA)である。
本発明の根底をなす課題は、高い収率及び空時収率(RZA)でDPTAを選択的に製造するための改善された経済的方法を見出すことであった。
[空時収量は、生成物量/(触媒容積・時間)′(kg/(l kat・h))及び/又は、生成物量/(反応器容量・時間)′/(kg/(l Reaktor・h))で表される]。
従って、反応塔中で反応を実施することを特徴とする、1,3−プロピレンジアミン(1,3−PDA)を不均一系触媒の存在で連続的に反応させることによりビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、DPTA)を製造する方法が見出された。
本発明による方法における反応は、次の式に従って進行する:
2 1,3−PDA → DPTA + NH3。
2 1,3−PDA → DPTA + NH3。
本発明の場合に、反応塔中での1,3−PDAの連続的反応(反応蒸留)によりDPTAの合成を実施する場合に、先行技術の方法の欠点が回避されることがわかった。反応区域の下側の塔から(塔底を介して及び/又は場合による側流排出部を介して)DPTAを連続的に排出することにより、副反応を十分に抑制することができ、かつそれにより1,3−PDAの高い転化率それどころか完全な転化率での運転が可能となる。
塔から(有利に塔頂で、DPTAよりも低い沸点の成分との混合物としても)アンモニアを連続的に除去することにより、DPTAから1,3−PDAへの逆反応は十分に抑制され、DPTAの形成が促進される。従って、この反応を、通常の固定床触媒(触媒固定床を備えた管状反応器)の使用の際に最適な圧力範囲とは異なる圧力で、有利に前記圧力範囲より低い圧力で実施することができる。
この反応塔は、有利に、1,3−PDAからDPTAへの反応を実施する範囲(反応区域)と、前記反応区域の上側の濃縮部と、前記反応区域の下側の回収部とを有する。
前記塔中の絶対圧は、有利に>0〜20barの範囲内であり、例えば1〜20bar、特に5〜10barの範囲内である。
1,3−PDAからDPTAへの反応が行われる塔の領域(反応区域)中の温度は、有利に100〜200℃、特に140〜160℃の範囲内である。
塔中の理論段の数は、全体で、有利に5〜100、特に有利に10〜20の範囲内である。
反応区域中の理論段数は、有利に1〜30、特に1〜20、殊に1〜10、例えば5〜10の範囲内である。
前記反応区域の上方の濃縮部中の理論段数は、有利に0〜30、特に1〜30、さらに特に1〜15、殊に1〜5の範囲内にある。
前記反応区域の下側の回収部中の理論段数は、有利に0〜40、特に5〜30、殊に10〜20である。
塔中への1,3−PDAの添加は、反応区域の下側で液状の形又はガス状で行うことができる。
塔中への1,3−PDAの添加は、反応区域の上側で液状の形で行うこともできる。
本発明による方法において、有利に純1,3−PDA、例えば>98質量%、特に>99質量%の純度で塔に供給される。
1,3−プロパンジオール又は1−アミノ−3−プロパノールのアミン化する水素化からの、アンモニア及び水素の部分的又は完全な分離により得られる1,3−PDA−粗製生成物も使用することができる。
この反応は、特に有利に水素の存在で、殊に1,3−PDAの供給量に対してそれぞれ0.0001〜1質量%、有利に0.001〜0.01質量%の水素の存在で実施される。
塔内への水素の添加は、有利に反応区域の下側に行われる。
アンモニアと、DPTAよりも低い沸点(同じ圧力で)を有する他の成分(低沸点物)と、場合により水素とからなる混合物は、有利に塔頂から取り出される。
塔頂を介して取り出される混合物は、未反応の1,3−PDAの部分量を含むこともできる。
塔頂から取り出される混合物を部分的に凝縮し、かつその際アンモニア及び場合による水素を十分にガス状で取り出し(分離し)、液化された成分を還流として塔に戻すこともできる。
塔の還流量(塔還流量)対塔への供給量の質量比は、この場合に有利に0.1〜30、特に有利に0.5〜10、殊に0.5〜2の範囲内にある。
DPTA及びDPTAよりも高い沸点(同じ圧力で)を有する他の成分(高沸点物)、例えばトリプロピレンテトラミン(TPTA)、テトラプロピレンペンタミン(TPPA)及び場合により他の高級なプロピレンアミン(その際、前記プロピレンアミンは線状又は分枝状であることができる)からなる混合物は、有利に塔底を介して取り出される。
塔底を介して取り出される混合物は、未反応の1,3−PDAの部分量又は未反応の1,3−PDAの全体量を含有することもできる。
特別な方法の実施態様の場合に、塔は、側方排出部によって反応区域の下側で区分されている。
この側方排出部を介して有利に未反応の1,3−PDAは取り出される。
側方排出部を介して取り出された生成物は、DPTAを含有していてもよい。
この側方排出部を介して生じる生成物は、液状の形で又はガス状で取り出される。
反応区域中で、触媒として有利にNi、Co、Cu、Ru、Re、Rh、Pd及び/又はPtを含有する触媒又は形状選択性ゼオライト触媒又はリン酸塩触媒が使用される。
遷移金属触媒の1種又は数種の金属(その中でもRu、Re、Rh、Pd及び/又はPtが有利)は、担体材料として酸化物の担体材料(例えばAl2O3、TiO2、ZrO2、SiO2)上に又はゼオライト又は活性炭上に担持されている。
有利な実施態様の場合には、前記反応区域中で触媒としてPd及び担体材料として二酸化ジルコニウムを含有する触媒が使用される。
遷移金属担体触媒の全金属含有量は、担体材料の質量に対してそれぞれ、有利に>0〜80質量%、特に0.1〜70質量%、更に有利に5〜60質量%、さらに特に10〜50質量%の範囲内にある。
有利な貴金属担体触媒の場合には、全貴金属含有量は、担体材料の質量に対してそれぞれ特に>0〜20質量%、殊に0.1〜10質量%、特に有利に0.2〜5質量%、さらに有利に0.3〜2質量%の範囲内にある。
不均一系触媒は、固体の触媒床の形で塔内に又は塔の外部で別個の容器中に収納することができる。前記不均一系触媒は、粉粒体として、例えば蒸留充填物中で粉粒体として使用することもでき、充填体又は成形体に成形することもでき、例えばラッシッヒリングに圧縮成形することもでき、フィルター織物中に導入し、ロール(いわゆる梱包物)にするか又は塔充填物に成形することもでき、蒸留充填物に塗布する(被覆)こともできるか又は塔中に懸濁物として、この場合に塔底上の懸濁物として使用することもできる。
不均一系触媒による反応蒸留を用いる方法において、有利にCDTech社により開発された「bales」技術を適用することができる。
さらなる技術は、特に充填された又は懸濁された触媒を有する特別な底構造である。
マルチチャンネル形充填物又はクロスチャンネル形充填物(例えばWO-A-03/047747参照)は、触媒の低い機械的負荷で、粒子の形(例えば球、ストランドリング、タブレット)で存在する触媒の簡単な充填及び搬出を可能にする。
反応蒸留の場合に重要な点は、反応の進行のために必要な滞留時間の準備である。液体の塔中での滞留時間は、反応を行わない蒸留と比較して適切に高める必要がある。塔内部構造の特別な構造が利用され、例えば極めて高い充填レベルの泡鐘トレイを備えた、段塔のダウンカマー中の高い滞留時間を有し及び/又は別々に配置された外側にある滞留時間容器を備えた段塔が利用される。堰止形充填物(Anstaupackungen)は、液体の滞留時間が規則充填塔及び不規則充填塔と比較して約3倍高まる可能性が提供される。
反応塔の設計(例えば塔区分の濃縮部、回収部及び反応区域中での段数、還流比など)は、当業者により周知の方法によって行うことができる。
反応塔は、例えば次の文献に記載されている:
「Reactive distillation of nonideal multicomponent mixtures」、U. Hoffmann, K. Sundmacher著、March 1994, Trondheim/Norway、
「Prozesse der Reaktivdestillation」、J. Stichlmair, T. Frey著、Chem. Ing. Tech. 70 (1998) 12, 1507-1516頁、
「Thermodynamische Grundlagen der Reaktivdestillation」、T. Frey, J. Stichlmai著、Chem. Ing. Tech. 70 (1998) 11, 1373-1381頁、
WO-A-97/16243、出願日09.05.97
DD特許100701、出願日05.10.73
US 4,267,396、出願日12.05.81、
「Reaktionen in Destillationskolonnen」、G. Kaibel, H.-H. Mayer, B. Seid著、Chem. Ing. Tech. 50 (1978) 8, 586-592頁、及びそこに引用された文献、
DE-C2-27 14 590、出願日16.08.84、
EP-B-40724、出願日25.05.83、
EP-B-40723 、出願日06.07.83、
DE-C1-37 01 268、出願日14.04.88、
DE-C1-34 13 212、出願日12.09.85、
「Production of potassium tert-butoxide by azeotropic reaction destillation」、Wang Huachun著、Petrochem. Eng. 26 (1997) 11、
「Design aspects for reactive distillation」、J. Fair著、Chem. Eng. 10 (1998), 158-162頁、
EP-B1-461 855、出願日09.08.95、
「Consider reactive distillation」、J. DeGarmo, V. Parulekar, V. Pinjala著、Chem. Eng. Prog. 3 (1992)、
EP-B1-402 019、出願日28.06.95、
「La distillation reaktive」、P. Mikitenko著、Petrole et Techniques 329 (1986), 34-38頁、
「Geometry and efficiency of reactive distillation bale packing」、H. Subawalla, J. Gonzalez, A. Seibert, J. Fair著、Ind. Eng. Chem. Res. 36 (1997), 3821-3832頁、
「La distillation reactive」、D. Cieutat著、Petrole et Techniques 350 (1989)、
「Preparation of tert-amyl alcohol in a reactive distillation column」、J. Gonzalez, H. Subawalla, J. Fair著、Ind. Eng. Chem. Res. 36 (1997), 3845-3853頁、
「More uses for catalytic distillation」、G. Podrebarac, G. Rempel著、Chem. Tech. 5 (1997), 37-45頁、
「Advances in process technology through catalytic distillation」、G. Gildert, K. Rock, T. McGuirk著、CDTech, 103-113頁、
WO-A1-03/047747、出願日12.06.03(BASF AG)及び
WO-A1-97/35834。
「Reactive distillation of nonideal multicomponent mixtures」、U. Hoffmann, K. Sundmacher著、March 1994, Trondheim/Norway、
「Prozesse der Reaktivdestillation」、J. Stichlmair, T. Frey著、Chem. Ing. Tech. 70 (1998) 12, 1507-1516頁、
「Thermodynamische Grundlagen der Reaktivdestillation」、T. Frey, J. Stichlmai著、Chem. Ing. Tech. 70 (1998) 11, 1373-1381頁、
WO-A-97/16243、出願日09.05.97
DD特許100701、出願日05.10.73
US 4,267,396、出願日12.05.81、
「Reaktionen in Destillationskolonnen」、G. Kaibel, H.-H. Mayer, B. Seid著、Chem. Ing. Tech. 50 (1978) 8, 586-592頁、及びそこに引用された文献、
DE-C2-27 14 590、出願日16.08.84、
EP-B-40724、出願日25.05.83、
EP-B-40723 、出願日06.07.83、
DE-C1-37 01 268、出願日14.04.88、
DE-C1-34 13 212、出願日12.09.85、
「Production of potassium tert-butoxide by azeotropic reaction destillation」、Wang Huachun著、Petrochem. Eng. 26 (1997) 11、
「Design aspects for reactive distillation」、J. Fair著、Chem. Eng. 10 (1998), 158-162頁、
EP-B1-461 855、出願日09.08.95、
「Consider reactive distillation」、J. DeGarmo, V. Parulekar, V. Pinjala著、Chem. Eng. Prog. 3 (1992)、
EP-B1-402 019、出願日28.06.95、
「La distillation reaktive」、P. Mikitenko著、Petrole et Techniques 329 (1986), 34-38頁、
「Geometry and efficiency of reactive distillation bale packing」、H. Subawalla, J. Gonzalez, A. Seibert, J. Fair著、Ind. Eng. Chem. Res. 36 (1997), 3821-3832頁、
「La distillation reactive」、D. Cieutat著、Petrole et Techniques 350 (1989)、
「Preparation of tert-amyl alcohol in a reactive distillation column」、J. Gonzalez, H. Subawalla, J. Fair著、Ind. Eng. Chem. Res. 36 (1997), 3845-3853頁、
「More uses for catalytic distillation」、G. Podrebarac, G. Rempel著、Chem. Tech. 5 (1997), 37-45頁、
「Advances in process technology through catalytic distillation」、G. Gildert, K. Rock, T. McGuirk著、CDTech, 103-113頁、
WO-A1-03/047747、出願日12.06.03(BASF AG)及び
WO-A1-97/35834。
有利な実施態様の場合に、本発明による方法は、WO-A1-03/047747に従って、粒子形状の不均一系触媒の存在で、規則充填物又は不規則充填物を備え、塔内室中にスペースが構成されている反応蒸留を実施するための塔中で実施され、この場合、塔は互いに交互に配置される、規則充填物又は不規則充填物の比表面積によって区別される第1の部分領域及び第2の部分領域を有し、第1の部分領域中で、規則充填物又は不規則充填物を通過するガス流のための水力直径と触媒粒子の等価直径との商は2〜20の範囲内に、有利に5〜10の範囲内にあり、この場合、前記触媒粒子は重力の作用下で前記スペース中へルーズに導入され、分配されかつ搬出され、第2の部分領域中で、規則充填物又は不規則充填物を通過するガス流のための水力直径と触媒粒子の等価直径との商は1より小さく、かつ第2の部分領域中へ触媒粒子は導入されない。有利に、前記塔は、そのガス負荷及び/又は液体負荷に関して、フラッディング負荷の最大50〜95%、有利に70〜80%が達成されるように運転される。上記請求項9及び10参照。
本発明による方法において生じる、特に所望のDPTAを含有するが、場合によりTPTA及び場合により高級のポリアミン及び場合により未反応の1,3−PDAも含有する生成物流の後処理は、当業者に公知の蒸留法によって行うことができる。(例えば、PEP Report No. 138, 「Alkyl Amines」、SRI International, 03/1981, 81-99, 117頁参照。)
所望な生成物のDPTAの蒸留による回収のために必要な蒸留塔は、当業者により周知の方法で実施することができる(例えば段数、還流比など)。
所望な生成物のDPTAの蒸留による回収のために必要な蒸留塔は、当業者により周知の方法で実施することができる(例えば段数、還流比など)。
反応塔の反応区域の下側での回収部において側方排出を用いた運転は、DPTAを単離する更なる後処理の際に特に有利である。
主に未反応の1,3−PDAからなるこの側方排出流は、少量のDPTA及び高沸点物を含有しているだけである。
この側方流の部分量又は全体量は、反応塔自体に返送することもできる。これは、特に側方流が主に1,3−PDAを含有しかつ少量のDPTAを含有するか又はDPTAを含有しない場合に有利である。
反応塔の塔底排出流は、この運転方法の場合に、わずかな低沸点物(1,3−PDA)を含有するため、この塔は、低沸点成分をDPTA及び高沸点物から分離するための負担がなくなる。
反応蒸留をわずかに加圧で、例えば1〜3barで実施する場合に、塔底排出流を約200〜240℃の塔底温度で1,3−PDA不含で得ることも可能である。この塔底排出流は、DPTAの純粋な蒸留に直接供給することができる。
本発明による方法は、>30%、特に>40%、さらに特に>50%の1,3−PDA転化率で、反応された1,3−PDAに対してそれぞれ>70%、特に>75%、さらに有利に>80%の選択率で、DPTAの製造を可能にする。
実施例
実施例A
図1は、純1,3−PDAを水素と一緒に反応塔の触媒充填物の下側に連続的に供給し、DPTA、未反応の1,3−PDA及び高沸点物(SS、つまりDPTAよりも高い沸点を有する成分、例えばTPTA、TPPA)を有する混合物が塔底を介して得られる本発明による方法の実施態様を示す。アンモニア、水素及び低沸点物(LS、つまりDPTAよりも低い沸点を有する成分)は塔頂を介して分離される。
実施例A
図1は、純1,3−PDAを水素と一緒に反応塔の触媒充填物の下側に連続的に供給し、DPTA、未反応の1,3−PDA及び高沸点物(SS、つまりDPTAよりも高い沸点を有する成分、例えばTPTA、TPPA)を有する混合物が塔底を介して得られる本発明による方法の実施態様を示す。アンモニア、水素及び低沸点物(LS、つまりDPTAよりも低い沸点を有する成分)は塔頂を介して分離される。
実施例B
図2は、純1,3−PDAを水素と一緒に反応塔の触媒充填物の下側に連続的に供給し、DPTA及び高沸点物(SS、つまりDPTAよりも高い沸点を有する成分、例えばTPTA、TPPA)を有する混合物が塔底を介して得られる本発明による方法の実施態様を示す。アンモニア、水素及び低沸点物(LS、つまりDPTAよりも低い沸点を有する成分)は塔頂を介して分離される。
図2は、純1,3−PDAを水素と一緒に反応塔の触媒充填物の下側に連続的に供給し、DPTA及び高沸点物(SS、つまりDPTAよりも高い沸点を有する成分、例えばTPTA、TPPA)を有する混合物が塔底を介して得られる本発明による方法の実施態様を示す。アンモニア、水素及び低沸点物(LS、つまりDPTAよりも低い沸点を有する成分)は塔頂を介して分離される。
反応塔の反応区域の下側の回収部での側方排出で1,3−PDAが分離される。
Claims (34)
- 1,3−プロピレンジアミン(1,3−PDA)を不均一系触媒の存在で連続的に反応させることによりビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、DPTA)を製造する方法において、前記反応を反応塔中で実施することを特徴とする、ビス(3−アミノプロピル)アミン(ジプロピレントリアミン、DPTA)の製造方法。
- 反応塔が複数の段を有していることを特徴とする、請求項1記載の方法。
- 反応塔は、1,3−PDAからDPTAへの反応を実施する範囲(反応区域)と、前記反応区域の上側の濃縮部と、前記反応区域の下側の回収部とを有することを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
- 塔中の絶対圧が>0〜20barの範囲内にあることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域中の温度が100〜200℃の範囲内であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- 塔中の理論段の数が全体で5〜100の範囲内であることを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域中の理論段の数が1〜30の範囲内であることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域の上側の濃縮部中の理論段の数が0〜30の範囲内であることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域の下側の回収部中の理論段の数が0〜40の範囲内であることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域中で、触媒としてNi、Co、Cu、Ru、Re、Rh、Pd及び/又はPtを含有する触媒又は形状選択性ゼオライト触媒又はリン酸塩触媒を使用することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
- 反応区域中で、触媒としてPdを含有する触媒及び担体材料として二酸化ジルコニウムを使用することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
- 触媒が、粉粒体として反応塔中へ導入されていることを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 触媒が、粉粒体として蒸留充填物中へ導入されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
- 触媒が蒸留充填物の被覆として存在することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 触媒が塔の外側にある滞留時間容器中に存在することを特徴とする、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
- 塔中への1,3−PDAの添加を液状の形で反応区域の下側に行うことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
- 塔中への1,3−PDAの添加をガス状で反応区域の下側に行うことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
- 塔中への1,3−PDAの添加を液状の形で反応区域の上側に行うことを特徴とする、請求項1から15までのいずれか1項記載の方法。
- 1,3−PDAを塔に>98質量%の純度で供給することを特徴とする、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
- 反応を水素の存在で実施することを特徴とする、請求項1から19までのいずれか1項記載の方法。
- 反応を、1,3−PDAの供給量に対して水素0.0001〜1質量%の存在で実施することを特徴とする、請求項20記載の方法。
- 塔中への水素の添加を反応区域の下側に行うことを特徴とする、請求項20又は21記載の方法。
- 塔頂を介して、アンモニア、DPTAよりも低い沸点を有する他の成分(低沸点物)及び場合により水素からなる混合物を取り出すことを特徴とする、請求項1から22までのいずれか1項記載の方法。
- 塔頂を介して取り出される混合物が、未反応の1,3−PDAの部分量も含有することを特徴とする、請求項23記載の方法。
- 塔頂を介して取り出される混合物を部分的に凝縮し、この場合、アンモニア及び場合による水素はほぼガス状で取り出され、かつ液化された割合は還流として塔に戻されることを特徴とする、請求項23又は24記載の方法。
- 塔の還流量対塔への供給量の質量比は0.1〜30の範囲内であることを特徴とする、請求項1から25までのいずれか1項記載の方法。
- 塔底を介して、DPTA及びDPTAよりも高い沸点を有する他の成分(高沸点物)からなる混合物を取り出すことを特徴とする、請求項1から26までのいずれか1項記載の方法。
- 塔底を介して取り出される混合物が、未反応の1,3−PDAの部分量又は未反応の1,3−PDAの全体量も含有することを特徴とする、請求項27記載の方法。
- 塔は反応区域の下側で側方排出部により区分されることを特徴とする、請求項1から28までのいずれか1項記載の方法。
- 側方排出部を介して未反応の1,3−PDAが取り出されることを特徴とする、請求項29記載の方法。
- 側方排出部を介して取り出される生成物はDPTAを含有することを特徴とする、請求項29又は30記載の方法。
- 側方排出部を介して生じる生成物を液状の形で取り出すことを特徴とする、請求項29から31までのいずれか1項記載の方法。
- 側方排出部を介して生じる生成物をガス状で取り出すことを特徴とする、請求項29から31までのいずれか1項記載の方法。
- >30%の1,3−PDA転化率で、1,3−PDAに対して>70%の選択率でDPTAを製造する、請求項1から33までのいずれか1項記載の方法。
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