JP2008525448A - メタンからのアルキル化芳香族炭化水素の製造 - Google Patents

メタンからのアルキル化芳香族炭化水素の製造 Download PDF

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Abstract

メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換するプロセスにおいて、メタンを含有する原料を脱水素環化触媒と、前記メタンを芳香族炭化水素に変換し芳香族炭化水素及び水素を含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、接触させる。前記第一の排出流からの前記芳香族炭化水素の少なくとも一部を、次いでアルキル化剤と、前記芳香族炭化水素をアルキル化しアルキル化以前の前記芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で、接触させる。

Description

本出願は、メタンから、及び特に天然ガスから芳香族炭化水素を製造するプロセスを記載する。
芳香族炭化水素、特にベンゼン、トルエン、エチルベンゼン及びキシレンは、石油化学工業において重要な商品となる化学物質である。現在、芳香族の大部分は石油をベースとするフィードストックから、触媒リフォーミング及び触媒クラッキングを含む様々なプロセスによって生産されることが多い。しかしながら、世界的な石油フィードストックの供給が減少しているため、芳香族炭化水素の代替源を見つける必要性が高まっている。
芳香族炭化水素の可能な代替源の一つはメタンであり、それは天然ガス及びバイオガスの主要成分である。世界の天然ガス埋蔵量は常に増加しており、現在では天然ガスの方が石油より多く発見されている。大量の天然ガスを輸送するには問題があり、このため、特に遠隔地において、石油とともに生産された天然ガスの殆どは、燃やされて浪費されている。従って、天然ガスに含まれるアルカンを、芳香族等のより高級な炭化水素に直接変換することは、これまで付随的に生じていた技術的困難を克服することができれば、天然ガスを改良する方法として特に魅力ある方法である。
メタンを液状炭化水素に変換するプロセスの大部分は、メタンを合成ガス、HとCOの混合物に変換する第一の変換を含む。合成ガスの生産は大きな資本及びエネルギーを必要とし、従って合成ガス生成を必要としない経路が好ましい。
メタンをより高級な炭化水素に変換するための多くの代替的プロセスが提案されている。そのようなプロセスの一つに、メタンをオレフィンに触媒的酸化カップリングした後、オレフィンを芳香族炭化水素を含む液体炭化水素に触媒的に変換することが挙げられる。例えば、米国特許第5,336,825号は、メタンを、芳香族炭化水素を含むガソリン範囲の炭化水素に酸化的に変換するための二段階プロセスを開示している。第一段階では、フリー酸素の存在下で、希土類金属によって促進されるアルカリ土類金属酸化物触媒を用いて、500℃から1000℃の間の温度で、メタンがエチレン及び少量のC及びCオレフィンに変換される。第一段階で生成されたエチレン及びより高級なオレフィンは、次いで、高シリカペンタシル型ゼオライトを含む酸性固体触媒上でガソリン範囲の液体炭化水素に変換される。
高温還元的カップリングを介するメタンの脱水素芳香族化も、メタンのより高級な炭化水素、特にエチレン、ベンゼン及びナフタレンへの改良のための経路として提案されている。即ち、例えば、米国特許第4,727,206号は、600℃から800℃の間の温度で、酸素不存在下、少なくとも5:1のシリカ対アルミナのモル比を有するアルミノケイ酸塩を含む触媒組成物にメタンを接触させることによって芳香族炭化水素に富む液体を生成するプロセスを開示している。前記アルミノケイ酸塩は(i)ガリウム又はその化合物及び(ii)周期律表のVIIB族からの金属又はその化合物を含んでいる。
米国特許第5,026,937号は、メタンを芳香族化するプロセスを開示する。このプロセスは、0.5モルパーセントを超える水素及び50モルパーセントのメタンを含有する原料流を、少なくとも1つのZSM−5及びリン含有アルミナを含む固体触媒の床を有する反応ゾーンに、550℃から750℃の温度、10絶対気圧(1000kPa)未満の圧力及び400から7,500hr−1の重量空間速度を含む変換条件で通過させる工程を含む。生成流出物はメタン、水素、少なくとも3モル%のC炭化水素及び少なくとも5モル%のC−C芳香族炭化水素を含むと言われる。C+画分を除去するために凝縮させた後、生成流出物において水素及び軽い炭化水素(メタン、エタン、エチレン、等)を分離するために極低温技術が提唱される。
米国特許第5,936,135号は、メタン又はエタンなどの低級アルカンを芳香族炭化水素に変換するための低温、非酸化的プロセスを開示している。このプロセスでは、低級アルカンが、プロピレン又はブテンなどのより高級なオレフィン又はパラフィンと混合され、その混合物を前処理したGaZSM−5等の二官能性ペンタシルゼオライト触媒と、300℃から600℃の温度、1000から100000cm−1hr−1の重量空間速度及び1から5気圧(100から500kPa)の圧力で接触させる。触媒の前処理は、触媒を水素と水蒸気の混合物に、400℃から800℃の温度、1から5気圧(100から500kPa)の圧力及び少なくとも500cm−1hr−1の重量空間速度で、少なくとも0.5時間接触させ、次いで、触媒を空気又は酸素と、400℃から800℃の温度、少なくとも200cm−1hr−1の重量空間速度及び1から5気圧(100から500kPa)の圧力で、少なくとも0.2時間接触させることを含む。
米国特許第6,239,057号及び第6,426,442号は、メタンなどの低炭素数炭化水素を、レニウム及びプロモータ金属、例えば鉄、コバルト、バナジウム、マンガン、モリブデン、タングステン又はそれらの混合物が分散された多孔質担体、例えばZSM−5を含む触媒に接触させることにより、さらに炭素数の高い炭化水素、例えばベンゼンを生成するためのプロセスを開示している。原料にCO又はCOを添加することにより、ベンゼンの収率及び触媒の安定性が向上すると言われる。
米国特許第6,552,243号は、メタンの非酸化的芳香族化のプロセスを開示する。当該プロセスでは、金属添加した結晶性アルミノケイ酸モレキュラーシーブを含む触媒組成物が、水素及びCからCアルカン、好ましくはブタンの混合物で処理することにより最初に活性化され、次いで活性化された触媒を少なくとも40モルパーセントのメタンを含む原料流と、600℃から800℃の温度、5絶対気圧(500KPaa)、及び1.0から10hr−1の重量空間速度(WHSV)で接触させる。
ロシア特許第2,135,441号は、メタンをより重い炭化水素に変換するプロセスを開示している。当該プロセスでは、メタンを少なくとも5重量%のC+炭化水素、例えばベンゼンと混合し、次いで多段反応システムにおいて、ゼロより大きな酸化度を持つ金属白金を含む触媒と、少なくとも0.05MPaの分圧及び少なくとも440℃の温度で接触させる。このプロセスで生成された水素は、炭素の酸化物と接触させて追加的なメタンを生成してもよい。このメタンは共に生成された水を除去した後に、メタン原料に付加してもよい。メタン変換による生成物は、C−Cの気相及びC+の液相であるが、実施例によると、原料に比較して芳香族環の増加は殆どないか(5重量%未満)又は全くない。
メタンから芳香族炭化水素への変換について現在提案されているものは様々な問題があり、それが商業的な可能性を制限していた。よって、殆どのメタン変換プロセスによる主要な芳香族生成物はベンゼン及びナフタレンである。ベンゼンは化学的フィードストックとしての潜在的価値はあるものの、限られた化学的市場しか持たず、健康及び環境的問題があるために燃料源として使用できない。ナフタレンは更に限られた化学的市場しか持たず、健康及び環境的問題があることに加えて融点が環境温度より高いため燃料として使用するのは更に困難である。これに対して、アルキル芳香族化合物、例えばトルエン、エチルベンゼン、キシレン及びジメチルナフタレンなどは、石油化学工業における中間体として一般的に高い有用性を持つ。
さらに、酸化的カップリング法は、一般に発熱性が非常に高く危険性の高いメタン燃焼反応を含み、高価な酸素発生設備が必要な場合が多く、環境に影響を及ぼすやすい二酸化炭素を大量に生成する。一方、現在の還元的カップリング技術は、芳香族に対して選択性が低い場合が多く、変換及び/又は芳香族選択性を向上させるためには高価な共原料を必要とする場合もある。さらに、全ての還元的カップリングプロセスは大量の水素を生成し、それは採算性の点で、水素副生成物を有効に利用する経路を必要とする。天然ガス田は遠隔地である場合が多く、水素の有効利用は極めて難しい問題を提起する。
世界中の多くの天然ガス田が大量の、場合によっては50%を超える二酸化炭素を含んでいるという事実により、天然ガスをメタン源として使用するのは特に困難である。二酸化炭素は、地球の気候変化に潜在的に寄与しているため、環境規制強化の対象となるだけでなく、天然ガスから大量の二酸化炭素を分離して処分する必要のあるプロセスはすべて、経済的に非常に高価なものになるかもしれない。実際に、現時点で経済的に見て回収不能と考えられているような高い二酸化炭素レベルを有している天然ガス田が幾つかある。
従って、メタンを、特に天然ガス流からのメタンを、芳香族炭化水素、特にアルキル化芳香族炭化水素に変換するための改良されたプロセスが必要とされている。
一態様において、本出願は、メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換するプロセスを記載し、当該プロセスは:
(a)メタンを含有する原料を脱水素環化触媒と、前記メタンを芳香族炭化水素に変換し芳香族炭化水素及び水素を含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、及び
(b)前記第一の排出流からの前記芳香族炭化水素の少なくとも一部をアルキル化剤と、前記芳香族炭化水素をアルキル化し、アルキル化前の前記芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で接触させる工程、
を含む。
(a)における前記原料はH、HO、CO及びCOの少なくとも1つも含有すると都合がよい。
(a)における前記原料はC+炭化水素を5重量%未満含有すると都合がよい。本明細書で使用する「C+炭化水素」は、4又はそれ以上の炭素原子を持つ炭化水素を意味する。
(a)における前記条件は、非酸化条件であると都合がよい。「非酸化的」とは、酸化剤(例えば、酸素を放出してメタンをCOに酸化することのできるO、NO、及び金属酸化物)が、メタンの化学量論的酸化に必要とされる量の5%未満、好ましくは1%未満、最も好ましくは0.1%未満で存在することを意味する。
典型的には、(a)における前記条件は、約400℃から約1200℃、500℃から975℃など、例えば600℃から950℃の温度を含む。
当該プロセスは、前記接触工程(b)の前に、前記第一の排出流から、前記芳香族炭化水素、典型的にはベンゼン及び/又はナフタレンの少なくとも一部を回収する工程を含むと都合がよい。
一実施態様では、前記接触工程(b)で使用されるアルキル化剤は、前記接触工程(a)で生成されたエチレンを含む。
他の実施態様では、前記接触工程(b)で使用されるアルキル化剤は、一酸化炭素及び水素又はそれらの反応生成物を含む。
一実施態様では、当該プロセスは、前記第一の排出流からの水素の少なくとも一部を酸素含有種と反応させ、前記第一の排出流に比較して水素含有量が減少した第二の排出流を生成する工程をさらに含む。
前記酸素含有種は、二酸化炭素、例えば天然ガス流からの二酸化炭素などの炭素の酸化物を含むと都合がよく、天然ガス流は(a)における原料中のメタンの少なくとも一部も含有しうる。一実施態様では、酸素含有種との反応は水及びメタン、エタン又はメタンとエタンの混合物を生成し、当該プロセスは、第二の排出流からの水を除去する工程及び第二の排出流からのメタン及び/又はエタンの少なくとも一部を前記接触工程(a)に供給する工程をさらに含む。他の実施態様では、酸素含有種との反応は、CからCパラフィン及びオレフィン、単環芳香族炭化水素及びCからCアルコールの1つ又はそれ以上を生成する。
さらなる態様では、本出願は、メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換するプロセスを記載し、当該プロセスは、
(a)メタンを含有する原料を脱水素環化触媒と、前記メタンを芳香族炭化水素に変換し芳香族炭化水素及び水素を含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、及び
(b)前記第一の排出流からの前記芳香族炭化水素の少なくとも一部をアルキル化剤と、前記芳香族炭化水素をアルキル化しアルキル化前の前記芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、
(c)前記アルキル化芳香族炭化水素を回収する工程、及び
(d)前記第一の排出流からの水素の少なくとも一部を酸素含有種と反応させ、前記第一の排出流に比較して水素含有量が減少した第二の排出流を生成する工程、
を含む。
またさらなる態様では、本出願は、メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換するプロセスを記載し、当該プロセスは、
(a)メタンを含有する原料を脱水素環化触媒と、前記メタンを芳香族炭化水素に変換し芳香族炭化水素及び水素を含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、及び
(b)前記第一の排出流からの前記芳香族炭化水素の少なくとも一部をアルキル化剤に、前記芳香族炭化水素をアルキル化し、アルキル化前の前記芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で接触させる工程、
(c)前記アルキル化芳香族炭化水素を回収する工程、及び
(d)前記第一の排出流からの水素の少なくとも一部をCO及び/又はCOと反応させ、水及び炭化水素を含有する第二の排出流を生成する工程、
(e)前記第二の排出流から少なくとも一部の水を除去し、炭化水素を含有する第三の排出流を生成する工程、及び
(f)前記第三の排出流における炭化水素の少なくとも一部を前記接触工程(a)に再循環させる工程、
を含む。
発明の詳細な説明
本出願は、メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換するプロセスを記載する。当該プロセスは最初に、メタンを含有する原料を典型的にはH、CO及び/又はCOとともに、メタンを芳香族炭化水素に変換して芳香族炭化水素、特にベンゼン及びナフタレンと、水素とを含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、脱水素環化工程を施すことを含む。最初の変換工程の有無に関わらず、第一の排出流中の前記芳香族炭化水素の少なくとも一部を、次いでアルキル化剤と、芳香族炭化水素をアルキル化して前記最初に生成された芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で、接触させる。
さらなる実施態様では、アルキル化芳香族炭化水素は、次いで回収され、第一の排出流の残りに水素除去工程を施してもよく、そこで前記第一の排出流からの水素の少なくとも一部が酸素含有種と反応して、第一の排出流に比較して水素含有量が減少した第二の排出流が生成される。典型的には、水素除去工程は追加の炭化水素種、例えばメタンを生成し、それは脱水素環化工程に再循環される。
フィードストック
任意のメタン含有フィードストックが本発明のプロセスで使用できるが、一般的には、本プロセスは天然ガスフィードストックの使用を意図している。他の好適なメタン含有フィードストックは、石炭層、ごみ埋立地、農業又は自治体の廃棄物発酵、及び/又は精油所ガス流などの源泉から得られるものを含む。
メタン含有フィードストック、例えば天然ガスは、典型的にはメタンに加えて二酸化炭素及びエタンを含んでいる。原料中に存在しうるエタン及び他の芳香族炭化水素は、当然のことながら脱水素環化工程において所望の芳香族生成物に変換しうる。さらに、以下に論ずるように、二酸化炭素は、脱水素環化工程において直接的に、あるいは水素除去工程においてメタン及び/又はエタンへの変換を通して間接的に、芳香族の製造において使用できる。
窒素及び/又はイオウの不純物もまたメタン含有流中に典型的に存在し、本発明のプロセスにおいて当該流を使用する前に除去又は低レベルに減少されうる。本発明の一実施態様では、脱水素環化工程への原料は窒素及びイオウ化合物をそれぞれ100ppm未満、例えば100ppm未満、1ppm未満しか含まない。
メタンに加えて、脱水素環化工程への原料は、コークス軽減を助けるために、水素、水、一酸化炭素及び二酸化炭素の少なくとも1つを含んでよい。これらの添加物は、別の共原料として導入することもでき、あるいは例えば、メタン流が二酸化炭素を含有する天然ガスに由来する場合などにメタン流に存在させることもできる。二酸化炭素の他の供給源は、燃焼排ガス、LNGプラント、水素プラント、アンモニアプラント、グリコールプラント及び無水フタル酸プラントを含むがこれに限定されない。
一実施態様では、脱水素環化工程への原料は、二酸化炭素を含む。すなわち、90から99.9モル%、例えば97から99モル%のメタン及び0.1から10モル%、例えば1から3モル%のCOを含む。他の実施態様では、脱水素環化工程への原料は、一酸化炭素を含む。すなわち、80から99.9モル%、例えば94から99モル%のメタン及び0.1から20モル%、例えば1から6モル%のCOを含む。さらなる実施態様では、脱水素環化工程への原料は水蒸気を含む。すなわち、90から99.9モル%、例えば97から99モル%のメタン及び0.1から10モル%、例えば1から5モル%の水蒸気を含む。またさらなる実施態様では、脱水素環化工程への原料は水素を含む。すなわち、80から99.9モル%、例えば95から99モル%のメタン及び0.1から20モル%、例えば1から5モル%の水素を含む。
また、脱水素環化工程への原料は、芳香族炭化水素を含む、メタンより高級な炭化水素を含むことができる。そのようなより高級な炭化水素は、水素除去工程から再循環させることができ、別の共原料として添加することができ、あるいは例えば天然ガス原料にエタンが存在する場合などにメタン流中に存在させることもできる。水素除去工程から再循環された、より高級な炭化水素は、典型的には単環芳香族及び/又はパラフィン及びオレフィンを含み、これらのパラフィン及びオレフィンは主に6以下、5以下など、例えば4以下、典型的には3以下の炭素原子を有する。一般的に、脱水素環化工程への原料は、5重量%未満、例えば3重量%未満のC3+炭化水素を含む。
脱水素環化
本発明のプロセスの脱水素環化工程において、メタン含有原料を、ベンゼン及びナフタレンを含むより高級な炭化水素にメタンを変換するのに有効な条件、通常は非酸化的条件、好ましくは還元的条件下で脱水素環化触媒に接触させる。関連する主要な反応は以下の通りである。
Figure 2008525448
原料に存在しうる一酸化及び/又は二酸化炭素は、次のような反応を促進することにより触媒活性及び安定性を向上させるが、
CO+コークス→2CO (反応4)
例えば、以下のような競合反応を起こしうるため平衡に悪影響も与える。
Figure 2008525448
メタンを芳香族に変換するのに有効な任意の脱水素環化触媒が、本発明のプロセスにおいて使用できるが、一般的に触媒は、無機担体上の金属成分、特に遷移金属又はその化合物を含む。金属成分は、触媒全重量の0.1%から20%の間、例えば1%から10%の間の量で存在すると都合がよい。
触媒のために好適な金属成分には、カルシウム、マグネシウム、バリウム、イットリウム、ランタン、スカンジウム、セリウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、レニウム、鉄、ルテニウム、コバルト、ロジウム、ニッケル、パラジウム、銅、銀、金、亜鉛、アルミニウム、ガリウム、ゲルマニウム、ケイ素、インジウム、スズ、鉛、ビスマス及び超ウラン金属が含まれる。そのような金属成分は、元素状態で、あるいは金属化合物、例えば酸化物、炭化物、窒化物及び/又はリン化物として存在してよく、単独でも組み合わせても用いられうる。白金及びオスミウムも金属成分の一つとして使用できるが、一般には好ましくない。
無機担体は、非晶質でも結晶質でもよく、特にホウ素、アルミニウム、ケイ素、リン、チタン、スカンジウム、クロム、バナジウム、マグネシウム、マンガン、鉄、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、スズ、バリウム、ランタン、ハフニウム、セリウム、タンタル、タングステン、又は他の超ウラン元素の酸化物、炭化物又は窒化物であってよい。さらに、担体は多孔質材料、例えば微小孔性結晶質材料又はメソ孔性材料であってよい。好適な微小孔性結晶質材料は、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、チタノケイ酸塩、アルミノリン酸塩、金属リン酸塩、シリコアルミノリン酸塩、又はそれらの混合物を含む。そのような微小孔性結晶質材料は、MFI(例えば、ZSM−5及びシリカライト)、MEL(例えば、ZSM−11)、MTW(例えば、ZSM−12)、TON(例えば、ZSM−22)、MTT(例えば、ZSM−23)、FER(例えば、ZSM−35)、MFS(例えば、ZSM−57)、MWW(例えば、MCM−22、PSH−3、SSZ−25、ERB−I、ITQ−I、ITQ−2、MCM−36、MCM−49及びMCM−56)、IWR(例えば、ITQ−24)、KFI(例えば、ZK−5)、BEA(例えば、ゼオライトベータ)、ITH(例えば、ITQ−13)、MOR(例えば、モルデナイト)、FAU(例えば、ゼオライトX、Y、超安定化Y及び脱アルミY)、LTL(例えば、ゼオライトL)、IWW(例えば、ITQ−22)、VFI(例えば、VPI−5)、AEL(例えば、SAPO−Il)、AFI(例えば、ALPO−5)及びAFO(SAPO−41)型の構造を持つ材料、並びに、MCM−68、EMM−I、EMM−2、ITQ−23、ITQ−24、ITQ−25、ITQ−26、ETS−2、ETS−IO、SAPO−17、SAPO−34及びSAPO−35等の材料を含む。好適なメソ孔性材料は、MCM−41、MCM−48、MCM−50及びSBA−15を含む。
好ましい触媒の例には、ZSM−5、シリカ又はアルミナ上のモリブデン、タングステン、レニウム及びそれらの化合物及び組み合わせが含まれる。
金属成分は、当該分野で良く知られた任意の手段、例えば、共沈法、初期湿潤法(incipient wetness)、蒸着法、含浸法、スプレードライ法、ゾル−ゲル法、イオン交換法、化学蒸着法、拡散及び物理的混合などによって、無機担体上に分散させることができる。さらに、無機担体は、周知の方法、例えば、蒸気処理、酸洗浄、苛性洗浄及び/又はケイ素含入化合物、リン含有化合物及び/又は元素周期律表の1、2、3及び13族の元素又は化合物での処理によって修飾することができる。そのような修飾は、担体の表面活性を変化させ、担体内部の孔へのアクセスを妨害又は促進するために用いることができる。
脱水素環化工程は、広範囲の条件に渡って実施することができ、400℃から1200℃、500℃から975℃など、例えば600℃から950℃の温度、1kPaから1000kPa、10から500kPaなど、例えば50kPaから200kPaの圧力、及び0.01から1000hr−1、0.1から500hr−1など、例えば1から20hr−1の重量空間速度を含む。脱水素環化工程は、Oの不存在下で実施するのが都合がよい。
脱水素環化工程は、1又はそれ以上の固定床、移動床又は流動床反応器において実施でき、触媒再生は、空気、酸素、二酸化炭素一酸化炭素、水又は水素で、in−situ又はex−situで実施されうる。
脱水素環化反応は吸熱であり、従って、反応が多段階で実施される場合は、原料を所定の反応温度まで加熱する段階間加熱が必要な場合もある。段階間加熱に必要な燃料は、芳香族成分の分離後及び/又はアルキル化芳香族成分の分離後に、脱水素環化排出流の側流を取り出して燃焼させることにより得るのが都合がよい。さらに、反応が触媒の移動床で起こる場合、熱の一部又は全部は、床から触媒の一部を取り出し、取り出した触媒を例えば触媒上のコークスの燃焼により加熱し、次いで加熱した触媒を移動触媒床に戻すことにより供給されうる。
脱水素環化工程からの排出流の主要成分は、水素、ベンゼン、ナフタレン、一酸化炭素、エチレン、コークス及び未反応のメタンである。典型的には、排出流は、原料より少なくとも5重量%。少なくとも10重量%など、例えば少なくとも20重量%、好ましくは少なくとも30重量%多い芳香族環を含んでいる。本明細書において、原料より少なくとも5重量%多くの芳香族環を含む第一の排出流と記載するが、これは、第一の排出流中の芳香族環の合計数が、原料中の芳香族環の合計数より少なくとも5重量%超えていることを意味するものであると理解すべきである。原料と第一の排出流との間での任意の芳香族環上の置換基の変化は、この計算には含まれていない。
ベンゼン及びナフタレンは、次いでアルキル化工程を施されて、より高価値な材料、例えばキシレン及びジメチルナフタレンを生成する。これは、脱水素環化排出流からベンゼン及びナフタレンを予め分離することなく実施するのが都合がよい。
しかしながら、所望により、ベンゼン及びナフタレンは脱水素環化排出流から、例えば、溶媒抽出し、これに続く分画によって、アルキル化を受ける前に分離することもできる。
芳香族アルキル化
本発明のアルキル化工程は、脱水素環化排出流中の芳香族炭化水素の一部又は全部をアルキル化剤、例えば、オレフィン、アルコール又はハロゲン化アルキルに、気体又は液体相で、酸触媒の存在下で接触させることを含む。好適な酸触媒は、中間孔ゼオライト(即ち、米国特許第4,016,218号に定義されているように、2−12の制限指数を持つもの)を含み、それはMFI(例えば、ZSM−5及びシリカライト)、MEL(例えば、ZSM−11)、MTW(例えば、ZSM−12)、TON(例えば、ZSM−22)、MTT(例えば、ZSM−23)、MFS(例えば、ZSM−57)及びFER(例えばZSM−35)及びZSM−48型の構造を持つ材料を含み、並びに、大孔ゼオライト(即ち、2未満の制限指数を持つもの)、例えば、BEA(例えば、ゼオライトベータ)、FAU(例えば、ZSM−3、ZSM−20、ゼオライトX、Y、超安定化Y及び脱アルミY)、MOR(例えば、モルデナイト)、MAZ(例えば、ZSM−4)、MEI(例えば、ZSM−18)及びMWW(例えば、MCM−22、PSH−3、SSZ−25、ERB−1、ITQ−1、ITQ−2、MCM−36、MCM−49及びMCM−56)型の構造を持つ材料を含む。
オレフィンでのアルキル化
本プロセスの一実施態様では、ベンゼンが脱水素環化排出流から回収され、次いでオレフィン、例えばエチレン又はプロピレンでアルキル化される。オレフィンは、脱水素環化反応の副生成物として製造されてもよく、あるいは当該分野の当業者に良く知られているように炭化水素の熱的又は触媒的クラッキングを通して製造されてもよい。脱水素環化工程と併せてより高いレベルのオレフィンを製造する手段は、脱水素環化反応器の熱排出流にC2+炭化水素を注入することである。コークス形成を減少させるために、蒸気流をC2+炭化水素と同時注入してもよい。アルキル化に有用なオレフィンは、ジメチルエーテル、メタノール又はより高級なアルコールから製造することもできる。
エチレンでのベンゼンの気相アルキル化を実施するための典型的な条件は、650から900°F(343から482℃)の温度、大気圧から3000psig(100から20,800kPa)の圧力、0.5から4.0hr−1のエチレンに基づくWHSV及び1:1から30:1のエチレンに対するベンゼンのモル比を含む。エチレンでのベンゼンの液相アルキル化は、300から650°F(150から340℃)の温度、約3000psig(20,800kPa)までの圧力、0.1から20hr−1のエチレンに基づくWHSV及び1:1から30:1のエチレンに対するベンゼンのモル比で実施してよい。プロピレンでのベンゼンの液相アルキル化を実施するための典型的な条件は、176から392°F(80から200℃)の温度、大気圧から3000psig(100から20,800kPa)の圧力、0.5から4.0hr−1のプロピレンに基づくWHSV及び1:1から30:1のプロピレンに対するベンゼンのモル比を含む。
好ましくは、ベンゼンのエチル化は、ゼオライトベータ、ゼオライトY、MCM−22、PSH−3、SSZ−25、ERB−1、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−13、ZSM−5、MCM−36、MCM−49及びMCM−56の少なくとも1つを含む触媒を用いて、少なくとも部分的に液相条件下で実施される。
ベンゼンのエチル化は、脱水素環化/水素除去工程の位置で実施することもできるし、あるいは、エチルベンゼンに変換するための他の場所へベンゼンを輸送することもできる。次いで、得られたエチルベンゼンは、例えばスチレン製造における前駆物質として販売でき、あるいは、当該分野の公知の方法により混合キシレンに異性体化できる。
本プロセスの他の実施態様では、アルキル化剤はメタノール又はジメチルエーテル(DME)であり、脱水素環化排出流から回収されたベンゼン及び/又はナフタレンをアルキル化してトルエン、キシレン、メチルナフタレン及び/又はジメチルナフタレンを製造するのに使用される。ベンゼンをアルキル化するのにメタノール又はDMEが使用される場合、ゼオライト、例えばZSM−5、ゼオライトベータ、ITQ−13、MCM−22、MCM−49、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、及びZSM−48を含む触媒の存在下で実行され、それは水蒸気処理によって、120℃の温度及び60torr(8kPa)の2,2−ジメチルブタン圧で測定した場合に2,2−ジメチルブタンの拡散パラメータが0.1−15sec−1となるように蒸気変性されていると都合がよい。そのようなプロセスは、パラ−キシレンの製造に対して選択的であり、例えば、米国特許第6,504,272号に記載されており、それを参考により本明細書に取り入れる。ナフタレンのアルキル化にメタノール又はDMEが使用される場合、ZSM−5、MCM−22、PSH−3、SSZ−25、ERB−1、ITQ−1、ITQ−2、ITQ−13、MCM−36、MCM−49又はMCM−56を含む触媒の存在下で実行するのが都合よい。そのようなプロセスは、2,6−ジメチルナフタレンを選択的に製造するのに使用でき、米国特許第4,795,847号、第5,001,295号、第6,011,190号及び6,018,086号に記載され、参考により本明細書に取り入れる。
キシレンを製造するためのトルエン/ベンゼンのメチル化
脱水素環化反応からの典型的な単環芳香族生成物は、主にベンゼンであり、それより低い量であるがトルエンもある。キシレンの全収率を増加させるために、脱水素環化反応器からの生成物、並びにキシレン生成物から蒸留によって分離された再循環ベンゼン及びトルエンの両方をメチル化することができる。
多くの事例では、エチルベンゼンの量を最少にしながらキシレンを製造するのが望ましく、そのような事例では、アルキル化ゾーンへの原料に存在しうるエチレンを水素化してエタンとし、ベンゼン又はトルエンのアルキル化を防ぐべきである。キシレン及びエチルベンゼンの両方が望まれる生成物であるならば、エチルベンゼン合成及び回収は、分離を容易にするためにキシレン合成工程の前に実施しても、又は混合生成物を製造するために同じ反応器で実施してもよい。
メチル化反応は、好ましくは蒸気相で実施され、典型的な反応条件は、300℃から700℃、好ましくは400℃から700℃の温度、1から1000psig(100から7000kPa)の圧力、及び0.1から200hr−1、好ましくは1から100hr−1の重量空間速度を含む。メチル化剤に対するトルエン及びベンゼンのモル比率は変えることができ、通常は0.1:1から20:1、好ましくは2:1から4:1である。水素ガス及び/又は水蒸気をコークス化防止剤及び希釈剤として反応に供給することができる。メチル化剤は、通常は複数の供給点、例えば3−6供給点を通してメチル化反応ゾーンに供給される。反応は、固定触媒床、移動床反応器、又は流動床反応器で実施できる。反応の発熱性により、熱除去又は加熱あるいは低温冷却が必要になる場合もある。
典型的なメチル化剤は、メタノール、ジメチルエーテル、塩化メチル、臭化メチル、炭酸メチル、アセトアルデヒド、ジメトキシエタン、アセトン、及びジメチルスルフィドを含み、メタノール及びジメチルエーテルが好ましい。メチル化剤は合成ガスから形成することもでき、例えば、該剤は合成ガスのH、CO及び/又はCOから形成することができる。メチル化剤は、メチル化反応ゾーン内の合成ガスから形成することもできる。
メチル化反応で使用するのに適した触媒は、天然由来及び合成の結晶質モレキュラーシーブを含む。そのようなモレキュラーシーブの例は、大孔モレキュラーシーブ、中間孔径モレキュラーシーブ、小孔モレキュラーシーブを含む。これらのモレキュラーシーブは、「Atlas of Zeolite Framework Types」 Ch. Baerlocher, W. H. Meier, 及びD. H. Olson編集、Elsevier、Fifth Edition、2001」に記載されており、参考により本明細書に取り入れる。大孔モレキュラーシーブは一般に少なくとも約7Åの孔径を持ち、IWW、LTL、VFI、MAZ、MEI、FAU、EMT、OFF、*BEA、及びMOR構造型のモレキュラーシーブ(IUPAC Commission of Zeolite Nomenclature)を含む。好適な大孔モレキュラーシーブの例は、ITQ−22、マッチー、オフレタイト、ゼオライトL、VPI−5、ゼオライトY、ゼオライトX、オメガ、ベータ、ZSM−3、ZSM−4、ZSM−18、ZSM−20、SAPO−37、及びMCM−22を含む。中間孔径モレキュラーシーブは、一般に約5Åから約7Åの孔径を持ち、例えば、ITH、ITW、MFI、MEL、MTW、EUO、MTT、HEU、FER、MFS、及びTON構造型のモレキュラーシーブを含む。好適な中間孔径モレキュラーシーブの例は、ITQ−12、ITQ−13、ZSM−5、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−34、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48、ZSM−50、ZSM−57、シリカライト及びシリカライト2を含む。小孔径モレキュラーシーブは、約3Åから約5Åの孔径を持ち、例えば、CHA、ERI、KFI、LEV、及びLTA構造型のモレキュラーシーブを含む。好適な小孔径モレキュラーシーブの例は、ZK−4、SAPO−34、SAPO−35、ZK−14、SAPO−42、ZK−21、ZK−22、ZK−5、ZK−20、ゼオライトA、エリオナイト、シャバザイト、ゼオライトT、グメリナイト、及び斜プチロライトを含む。
メチル化反応に特に適する他のモレキュラーシーブ触媒は、ゼオライト結合ゼオライト触媒である。これらの触媒並びにその調製方法は米国特許第5,994,603号に記載されており、参考により本明細書に取り入れる。ゼオライト結合ゼオライト触媒は、酸性の中間孔径モレキュラーシーブの第一の結晶及び第二のモレキュラーシーブの第二の結晶を含む結合材を含む。好ましくは、ゼオライト結合ゼオライト触媒は、第一及び第二のゼオライトの全重量に基づいて10重量パーセント未満の非ゼオライト結合材、例えば非晶質結合材を含む。そのような触媒の例は、MFI又はMEL構造型、例えばZSM−5又はZSM−11の第一の結晶、及びMFI又はMEL構造型、例えばシリカライト1又はシリカライト2の第二の結晶を含む結合材を含む。
典型的には、メチル化プロセスで使用されるモレキュラーシーブは、100未満、より好ましくは50未満、さらにより好ましくは25未満、最も好ましくは10未満のアルファ値を有する。本明細書で使用するアルファ値は、選択化されたモレキュラーシーブのブレンステッド酸の活性の測定値であり、即ち、それはモレキュラーシーブのアルファ値に対する水素化成分の付加の影響を軽減するものである。アルファ試験は米国特許第3,354,078号及びJournal of Catalysis,Vol.4,522−529(1965);Vol.6,278(1966);及びVol.61,395(1980)に記載されており、各々を参考により本明細書に取り入れる。アルファ試験の実験条件は、好ましくは538℃の一定温度、及びJournal of Catalysis、Vol.61、395(1980)に詳細に記載された可変流動速度を含む。典型的には、アルミナに対するシリカのより高い比率を持つモレキュラーシーブは、より低いアルファ値を持つ。それにも関わらず、触媒のアルファ活性は、当業者に知られた技術に従って減少させることができる。例えば、触媒のアルファ活性は、(1)適当な条件で触媒を水蒸気処理する、又は(2)触媒をアルカリ金属イオンなどのカチオンでイオン交換することにより減少しうる。
一実施態様では、モレキュラーシーブ触媒は、所望のアルキル化生成物、特にパラ−キシレンの製造のために選択性を付与される。触媒は、その表面をリン及び/又はマグネシウム及び/又は種々の金属酸化物、例えばアルカリ土類金属酸化物、例えば酸化カルシウム、酸化マグネシウムなど、希土類金属酸化物、酸化ランタン、及び他の金属酸化物、例えば酸化ホウ素、酸化チタニア、酸化アンチモン、及び酸化マンガンの化合物で処理することにより選択性を付与することができる。そのような処理の好ましい範囲は、触媒の重量に基づいてそれらの化合物を、0.1重量%から25重量%、より好ましくは1重量%から10重量%を含む範囲である。
選択性付与は、触媒上にコークスを析出させることよっても達成されうる。コークス選択性付与は、例えば触媒上にコークスを析出させる条件でメチル化反応を操作することによって、メチル化反応の間に実施できる。また、例えば、反応器中の触媒を、熱分解可能な有機化合物、例えばベンゼン、トルエンなどに、前記化合物の熱分解温度を超える温度、例えば400℃から650℃、より好ましくは425℃から550℃で、時間当たり触媒1ポンド当たりに0.1から20lbs.の原料の範囲のWHSVで、1から100気圧の圧力で、及び有機化合物1モル当たり0から2モルの水素、より好ましくは0.1から1モルの水素の存在下で、そして任意に、有機化合物1モル当たり0から10モルの窒素又は他の不活性ガスの存在下で、触媒をコークスにより予め選択性を付与することができる。このプロセスは、触媒表面に十分な量のコークス、一般的には少なくとも約2重量%、より好ましくは8から40重量%のコークスが析出するまでの時間実施される。
触媒に選択性付与するために、ケイ素化合物を使用してもよい。ケイ素化合物は、シリコンを含むポリシロキサン、シロキサン、及びジシラン及びアルコキシシランを含むシランを含んでよい。当業者に知られるように、様々な程度で選択性付与するために複数の処理を用いてもよい。
触媒を選択性付与するのに用いられるシリコーンは以下のものを含む。
Figure 2008525448
ここで、Rは水素、フッ化物、ヒドロキシ、アルキル、アラルキル、アルカリール又はフルオロアルキルである。炭化水素置換基は、一般的に1から約10の炭素原子を含み、好ましくはメチル又はエチル基である。RはRと同じ群から選択され、nは少なくとも2、一般的には2から1000の範囲の整数である。用いられるシリコーンの分子量は、一般的には80から20,000,好ましくは150から10,000である。代表的なシリコーンは、ジメチルシリコーン、ジエチルシリコーン、フェニルメチルシリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、エチルハイドロジェンシリコーン、フェニルハイドロジェンシリコーン、フルオロプロピルシリコーン、エチルトリフルオロプロフィシリコーン、テトラクロロフェニルメチルメチルエチルシリコーン、フェニルエチルシリコーン、ジフェニルシリコーン、メチルトリシリコーン、テトラクロロフェニルエチルシリコーン、メチルビニルシリコーン及びエチルビニルシリコーンを含む。シリコーンは、直鎖状である必要はなく、環状、例えば、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン及びオクタフェニルシクロテトラシロキサンであってよい。これらの化合物の混合物も、他の官能基を持つシリコーンと同様に使用できる。
有用なシロキサン及びポリシロキサンは、非限定的な例としてヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、オクタエチルシクロ テトラシロキサン、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン及びオクタフェニルシクロ テトラシロキサンを含む。
有用なシラン、ジシラン、又はアルコキシシランは、次の一般式を有する有機置換シランを含む。
Figure 2008525448
ここで、Rは反応基、例えば水素、アルコキシ、ハロゲン、カルボキシ、アミノ、アセトアミド、トリアルキルシリオキシであり、R、R及びRはRと同一とすることができ、有機ラジカルとすることもでき、当該有機ラジカルは、炭素数1から40のアルキル、アルキル又はアリールカルボン酸であって、アルキルの有機部分が1から30の炭素原子を含み、アリール基はさらに置換されていてもよい6から24の炭素を含み、7から30の炭素原子を含むアルキルアリール及びアリールアルキル基を含んでいてもよい。好ましくは、アルキルシランのアルキル基は、鎖長の炭素原子が1から4である。混合物も使用してよい。
シラン又はジシランは、非限定的な例として、ジメチルフェニルシラン、フェニルトリメチルシラン、トリエチルシラン及びヘキサメチルジシランを含む。有用なアルコキシシランは、少なくとも1つのケイ素−水素結合を持つ。
好ましい実施態様では、モレキュラーシーブ触媒は、モレキュラーシーブをケイ素化合物に接触させること及びマグネシウム及び/又はリンで処理することを組み合わせた選択性付与技術を用いて選択性を付与される。
通常は、モレキュラーシーブは、温度及びプロセスで用いられる他の条件に耐性の結合材材料と合体される。好適な結合材の例は、クレイ、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニア、並びに三元組成物、例えばシリカ−アルミナ−トリア、シリカーアルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア及びシリカ−マグネシア−ジルコニアを含む。モレキュラーシーブはゼオライト材料、例えば米国特許第5,993,642号に記載されたゼオライト材料と複合してもよい。モレキュラーシーブ及び結合材の相対的比率は広範に変化し、モレキュラーシーブ含有量は、1から99重量%の範囲、より好ましくは10から70重量%のモレキュラーシーブ、さらにより好ましくは20から50重量%である。
またメチル化触媒は、水素化金属を含んでもよく、それは元素状態(即ち、ゼロ原子価)又は或る他の触媒的に活性な形態、例えば酸化物、硫化物、ハロゲン化物、カルボン酸塩などで存在していてよい。好ましくは、金属は、その元素状態で使用される。好適な水素化金属の例は、第VIIIA族金属(即ち、Pt、Pd、Ir、Rh、Os、Ru、Ni、Co及びFe)、第IVB族金属(即ち、Sn及びPb)、第VB族金属(即ちSb及びBi)、及び第VIlA族金属(即ち、Mn、Tc及びRe)を含む。貴金属(即ち、Pt、Pd、Ir、Rh、Os及びRu)が好ましいことがあり、Rhは最も好ましい。水素化成分は、他の金属プロモータを伴ってもよい。
典型的には、水素化金属は触媒上に、触媒の重量に基づいて0.1重量%から5重量%の水素化金属の量で存在する。水素化金属の導入は、当業者に知られた様々な技術で達成できる。例えば、金属は浸漬により、又は適当な塩の水溶液のイオン交換により、又はこれらの方法の組み合わせにより導入できる。例として、イオン交換法では、カチオン性白金錯体、例えばテトラアンモニウム−白金(II)硝酸塩を用いて白金が導入される。さらに、水素化機能は物理的な緊密混合によって存在せしめられる、即ち、水素化機能は、活性な触媒との物理的混合又は押出により生成されうる。物理的な緊密混合は、活性な触媒と離れた粒子上に水素化機能を導入し、次いで触媒の直近に水素化機能を担持する粒子を配置することによっても実施できる。例えば、水素化金属は、Butter等の米国特許第Re.31,919に記載されたような活性モレキュラーシーブ触媒との混合である非晶質担体上に含浸させることができ、本特許は参考により本明細書に取り入れる。
一実施態様では、メチル化反応に使用されるモレキュラーシーブは、ロジウムを含む水素化金属を有する。水素化成分としてロジウムを使用することは、アルキル化剤(即ち、好ましい実施態様ではメタノール)の分解によって形成される合成ガスの量を減少させることがわかった。他の実施態様では、本発明で使用されるモレキュラーシーブは、白金を含有する水素化金属及び、リンを含む選択性付与化合物を含む。本発明のプロセスにおいて、そのようなモレキュラーシーブが使用される場合、及び水が反応器に共供給される場合、アルキル化剤(即ち、好ましい実施態様ではメタノール)の分解によって形成される合成ガスの量が減少することがわかった。
合成ガスでのアルキル化
本発明のプロセスにおいてメタノール又はDMEがアルキル化剤として使用される場合、それはプロセスに別の原料として供給することができ、又は脱水素環化工程の流出物の一部又は全部に二酸化炭素含有原料ガス、例えば、天然ガス流を添加することにより少なくとも部分的に現場で生成させることができる。特に、脱水素環化流出物は、芳香族成分を分離する前に、逆シフト反応器に供給し、二酸化炭素含有原料と、反応5及び以下に示す逆水性ガスシフト反応等の反応により排出物の一酸化炭素含有量を増加させる条件下で反応させることができる。
Figure 2008525448
さらに、メタン及びCO及び/又は水蒸気を、逆シフト反応器に供給し、合成ガスを生成させてもよく、そのガスは次いで脱水素環化流出物の一部と混合されて、アルキル化工程で要求されるようにH/CO/CO比率を調節するために用いることができる。
典型的には、逆シフト反応器は、担体上の遷移金属、例えばアルミナ、シリカ又はチタニア上に例えば、Fe、Ni、Cr、Znを含む触媒を収容し、500℃から1200℃、600℃から1000℃など、例えば700℃から950℃の温度、及び1kPaから10,000kPa、2,000kPaから10,000kPa、例えば3000kPaから5,000kPaの圧力を含む条件で操作される。ガス空間速度は、用いられるプロセスのタイプに応じて変化するが、一般に、触媒床を通って流動するガスのガス空間速度は、50hr−1から50,000hr−1、250hr−1から25,000hr−1など、より好ましくは500hr−1から10,000hr−1の範囲である。
逆シフト反応器からの流出物は、次いで以下のような反応が起こる条件下で操作されているアルキル化反応器に供給されうる。
Figure 2008525448
CHOH+C→トルエン+HO (反応8)
2CHOH+C→キシレン+2HO (反応9)
よって、メチル化剤はCO、CO及びH及び/又はCHOH及びそれらの誘導体を含む。メチル化剤はベンゼンと反応してトルエンを形成し、トルエンはメチル化剤と反応してキシレン、好ましくはパラ−キシレンを形成する。本発明の一つの好ましい実施態様では、メチル化剤としてのメタノールは別に添加されずに現場で形成される。メチル化プロセスは、再循環有り又は無しの、固定、移動床又はCSTR触媒反応系を用いてバッチ式、半連続又は連続操作として実施できる。メチル化剤の複数回注入を用いてもよい。メチル化プロセスに適した条件は、100から700℃、好ましくは200から600℃の温度、1から300気圧(100から30,000kPa)、好ましくは1から200気圧(100から20,000kPa)の圧力、及び0.01から100hr−1、好ましくは1から50hr−1の芳香族炭化水素についてのWHSVを含む。原料の組成、即ち、H/CO(及び/又はCO)/芳香族のモル比率は、0.01−10/0.01−10/0.01−10から、好ましくは0.1−10/0.1−10/0.1−10からとすることができる。
メチル化プロセスに適した触媒は、典型的には1以上の金属又は金属酸化物、例えば銅、クロム及び/又は酸化亜鉛を伴うモレキュラーシーブを含む。典型的には、アルキル化触媒は、5重量%の金属又は金属酸化物第一成分/95重量%のモレキュラーシーブ第二成分から95重量%の金属又は金属酸化物第一成分/5重量%のモレキュラーシーブ成分までを含む。モレキュラーシーブは、メタノールでのアルキル化に関連して記載した任意のアルミノケイ酸塩ゼオライト、例えばZSM−5とすることができ、又はアルミノリン酸塩材料とすることもできる。アルミノリン酸塩ベースの材料は、通常はケイ酸塩ベースの材料に比較して低い酸度を持つ。酸度がより低いことにより、多くの副反応が除かれ、反応物の利用性が向上し、触媒寿命が延長される。さらに、中間孔のアルミノリン酸塩ベースの材料は独特のチャンネル構造を持ち、それにより望ましい形状選択性が生ずるものもある。
アルミノリン酸塩ベースの材料は、AlO及びPOが交互する四面体からなる。このファミリーのメンバーは、8−(例えば、A1PO−12、−17、−21、−25、−34、−42、等)、10−(例えば、AlPO−11、41、等)、又は12−(AlPO−5、−31、等)員の酸素環チャンネルを持つ。AlPOは中性であるが、Al及び/又はPを低電荷のカチオンで置換することにより、構造に負電荷を導入でき、それは酸性を付与するカチオンと対形成する。ケイ素をP及び/又はP−Al対に置換することにより、中性二元組成物(即ち、Al、P)が酸性−三元−組成物(Si、Al、P)をベースとするSAPO材料、例えばSAPO−5、−11、−14、−17、−18、−20、−31、−34、−41、−46等に変化する。酸性三元組成物は、二価金属イオンをアルミニウムに置換してMeAPO材料を生成することによっても作製できる。Meは、これらに限定されないが、Mg、Co、Fe、Zn等からなる群から選択される金属イオンである。酸性材料、例えば、MgAPO(マグネシウム置換)、CoAPO(コバルト置換)、FeAPO(鉄置換)、MnAPO(マンガン置換)、ZnAPO(亜鉛置換)等が、この範疇に属する。置換は、酸性四元−組成物をベースとする材料、例えば、FeAPSO(Fe、Al、P、及びSi)、MgAPSO(Mg、Al、P、Si)、MnAPSO、CoAPSO、ZnAPSO(Zn、Al、P、Si)、等を含むMeAPSOシリーズのような材料も生成する。他の置換されたアルミノリン酸ベースの材料は、ElAPO及びElAPSO(ここで、El=B、As、Be、Ga、Ge、Li、Ti、等)を含む。上記したように、これらの材料は、合成ガス/芳香族アルキル化に適した酸強度を有する。本発明においてより好ましいアルミノリン酸ベースの材料は、10−及び12−員環材料(SAPO−11、−31、−41;MeAPO−11、−31、−41;MeAPSO−11、−31、41;ElAPO−11、−31、−41;ElAPSO−11、−31、−41、等)を含み、それらは、狭いチャンネル構造により顕著な形状選択性を有している。
上記したように、アルキル化触媒がモレキュラーシーブを含む場合、後者は選択性が付与されて、その拡散特性を変化させ、反応9の主要生成物キシレン異性体がパラキシレンであるようにすることができる。拡散を変性させる好適な手段は、上記したように、水蒸気処理及びモレキュラーシーブの表面又は孔口における外部及び現場でのケイ素化合物、コークス、MgO、及び/又はPの析出を含む。あるいは、選択性付与は、モレキュラーシーブのチャンネルに入るには嵩高すぎる1又はそれ以上の有機金属化合物の析出によっても達成できる。パラ−アルキル選択性付与に適した嵩高有機金属化合物の一つのタイプは、大きな有機アニオン及び金属カチオンの塩である。有機アニオンは、カルボキシル及び/又はフェノール官能基を含む分子から選択でき、フタル酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ビタミンB−5、トリヒドロキシ安息香酸、ピロガル酸、サリチル酸、スルホサリチル酸、クエン酸、ナフタレン二カルボン酸、アントラジオレート、ショウノウ酸、その他を含む。金属カチオンは、元素の周期律表(新たなIUPAC表記法)の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15及び16族の元素から選択できる。
上記の有機金属塩でのパラ−アルキル選択性付与は種々の手段によって達成できる。例えば、有機金属塩の溶液をケイ酸塩ベースの材料又はアルミノリン酸ベースの材料上に含浸させることができる。水又は任意の適当な有機溶媒のいずれかが使用できる。処理を促進するために非金属塩及び/又はpH調節を加えるのが好ましい。最初に溶媒を除去し、有機金属塩で均一に被覆された材料を残し、次いで塩を金属酸化物に変換するために熱を加えてもよい。あるいは、乾燥混合技術を使用することもでき、それは、粉末又は粒子状のゼオライトを、やはり粉末又は粒子状の有機金属塩と、溶媒を使用することなく直接混合することを含む。混合物は、次いで熱処理を施され、材料上での塩の分散及び最終的に塩の金属酸化物への変換が促進される。
また、活性金属をモレキュラーシーブに導入し、副産物として生成され、触媒の不活性化を起こしうるより高活性の種、例えばオレフィンを飽和させるのも好ましい。
触媒反応系を、トルエン及び/又はベンゼンの成分、H、CO、及び/又はCO及び/又はメタノールの原料成分に曝露する前に、還元的条件下(例えば、N中1−80% H)で、150−500℃、及び1から200気圧(100から20,000kPa)において2から48時間、触媒反応系を任意に活性化することもできる。
トルエン及び/又はベンゼン及びメチル化剤は、通常は予め混合され、いずれかの反応物の局所濃度が反応動力学を崩壊させることなく、それらの間の所望の比率を維持するように、共に反応器に供給される。場合によっては、メチル化剤のその瞬間的な濃度は、その段階的添加をすることにより低く保たれてもよい。段階的添加により、メチル化剤濃度に対するトルエン及び/又はベンゼンの比率は、良好な芳香族化合物への変換及びより良い触媒反応系の安定性を与えるのに最適なレベルに維持できる。水素ガス及び/又は水蒸気もコークス防止剤及び希釈剤として供給できる。
本発明のプロセスは、キシレンの混合物を生成することができ、PXは混合物の少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%を占める。本発明のプロセスは、芳香族化合物の少なくとも5重量%、好ましくは15重量%より多くをキシレンの混合物に変換できる。
アルキル化生成物の回収
用いるアルキル化プロセスに関わらず、アルキル化反応系からの流出物は分離部に供給され、そこで芳香族生成物は最初に、都合良くは溶媒抽出により、水素及び他の低分子量材料から分離される。芳香族生成物は、次いでベンゼン画分、トルエン画分、C画分、及びナフタレン及びアルキル化ナフタレンを含む重画分に分画される。C芳香族画分は、次いで結晶化又は吸着プロセスに供給されて価値のあるp−キシレン成分が分離され、残りの混合キシレンは、製品として販売されるか、又はより多くのp−キシレンを製造するための異性体化ループに供給される。トルエン画分は、販売可能な製品として取り出されるか、アルキル化反応器に再循環されるか、又はトルエン不均化、好ましくは更なるp-キシレン製造のための選択的不均化ユニットに供給することができる。
水素除去
水素は、脱水素環化排出物の主要な成分である。従って、本発明の実施態様では、芳香族生成物のアルキル化/回収の後に、流出物に水素除去工程を施し、未反応のメタンを脱水素環化工程に再循環させる前に流出物中の水素含有量を減少させ、原料の利用性を最大にする。典型的には、水素除去工程は脱水素環化流出物中の水素の少なくとも一部を酸素含有種と反応させ、水及び第一の(脱水素環化)排出流に比較して水素含有量が減少した第二の排出流を生成することを含む。
水素除去工程は、(i)メタン化及び/又はエタン化、(ii)フィッシャー・トロプシュプロセス、(iii)C乃至Cアルコール、特にメタノール、及び他の酸化物の合成、(iv)メタノール又はジメチルエーテル中間体を経由する軽オレフィン、パラフィン及び/又は芳香族の合成、(v)選択的水素燃焼を含むと都合がよい。これらの工程は、最も大きな利益を獲得するために連続して用いられ、例えば、フィッシャー・トロプシュを最初に用いてC+リッチの流出物を生成し、次いでメタン化して多量のH変換を達成してもよい。
メタン化/エタン化
一実施態様では、水素除去工程は、脱水素環化工程流出物の少なくとも一部を二酸化炭素と反応させて、以下の全反応に従ってメタン及び/又はエタンを生成することを含む。
Figure 2008525448
用いられる二酸化炭素は、天然ガス流、好ましくは脱水素環化工程の原料として使用されるのと同じ天然ガス流の一部であると都合がよい。二酸化炭素がメタン含有流の一部である場合、当該流のCO:CHは、1:1から0.1:1の間に維持するのが都合がよい。二酸化炭素含有流及び脱水素環化流出物の混合は、気体状原料をジェット排出機の吸入口に供給することにより達成されると都合がよい。
メタン又はエタンを生成する水素除去工程は、通常は所望の反応10又は反応11に必要な化学量論的比率に近いH:C モル比を用いるが、CO−リッチ又はH−リッチの第二の排出流を生成することが望まれるならば、化学量論的比率における僅かな変動があってもよい。メタン又はエタンを生成する水素除去工程は、金属成分、特に無機担体上の遷移金属又はその化合物を含む二官能性触媒の存在下で実施するのが都合がよい。好適な金属成分は、銅、鉄、バナジウム、クロム、亜鉛、ガリウム、ニッケル、コバルト、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、タングステン、イリジウム、白金、金、及びそれらの組み合わせ及び化合物を含む。無機担体は、非晶質材料、例えばシリカ、アルミナ、又はシリカ−アルミナ等、脱水素芳香族化触媒で列挙したものであってよい。さらに、無機担体は、結晶質材料、例えば、微小孔又はメソ孔性の結晶質材料であってもよい。好適な多孔性結晶質材料は、脱水素環化触媒について上記に列挙したアルミノケイ酸塩、アルミノリン酸塩、及びケイ酸アルミノリン酸塩を含む。
メタン及び/又はエタンを生成する水素除去工程は広範な条件下で実施でき、100℃から900℃、150℃から500℃など、例えば200℃から400℃の温度、200kPaから20,000kPa、例えば500から5000kPaの圧力、及び0.1から10,000hr−1、例えば1から1,000hr−1の重量空間速度を含む。CO変換レベルは、典型的には20から100%の間、好ましくは90%超、例えば99%超である。複数の触媒床で、床間に熱除去を設けて発熱反応を実施してもよい。さらに、反応速度を最大にするために最初の床をより高い温度で操作し、熱力学的変換を最大にするために最後の床をより低い温度で操作してもよい。
反応の主生成物は水であり、H:COモル比に応じて、メタン、エタン及びより高級なアルカンであり、不飽和のC及びより高級な炭化水素を含む場合もある。さらに、二酸化炭素から一酸化炭素への部分的水素化も好ましい。水を除去した後、メタン、一酸化炭素、任意の未反応の二酸化炭素及びより高級な炭化水素は、脱水素環化工程に直接供給し、更に芳香族生成物を製造することができる。
フィッシャー・トロプシュプロセス
他の実施態様では、水素除去工程は、C乃至Cパラフィン及びオレフィンを生成させるためにフィッシャー・トロプシュプロセスに従って、脱水素環化流出物中の水素の少なくとも一部を、一酸化炭素と反応させることを含む。
フィッシャー・トロプシュプロセスは当該分野でよく知られている。例えば、米国特許第5,348,982号及び第5,545,674号を参照願いたい。本文献は参考により本明細書に取り入れる。当該プロセスは、典型的には、水素と一酸化炭素とが0.5:1から4:1、好ましくは1.5:1から2.5:1のモル比で、175℃から400℃、好ましくは180℃から240℃の温度、及び1から100バール(100から10,000kPa)、好ましくは10から40バール(1,000から4,000kPa)の圧力で、フィッシャー・トロプシュ触媒、一般には担持された又は担持されないVIII族の非貴金属、例えばFe、Ni,Ru、Coの存在下で、プロモータ、例えばルテニウム、レニウム、ハフニウム、ジルコニウム、チタンの存在下又は不存在下で、反応することを含む。担体は、使用される場合は、耐火性金属酸化物、例えばIVB族、即ち、チタニア、ジルコニア、又はシリカ、アルミナ、又はシリカ−アルミナとすることができる。一実施態様では、触媒は、非シフト触媒、例えば、コバルト又はルテニウム、好ましくはコバルトを含み、プロモータとしてレニウム又はジルコニウムを有し、好ましくはコバルト及びレニウムはシリカ又はチタニア、好ましくはチタニアに担持される。
他の実施態様では、フィッシャー・トロプシュ触媒は、ZSM−5に担持される金属、例えばCu、Cu/Zn又はCr/Znを含み、プロセスは、大量の単環芳香族炭化水素を生成するように操作される。そのようなプロセスの例は、Jose Erenaによる「Study of Physical Mixtures of Cr−ZnO and ZSM−5 Catalysts for the Transformation of Syngas into Liquid Hydrocarbons」Ind.Eng.Chem Res.1998,37,1211−1219」に記載されており、参考により本明細書に取り入れる。
フィッシャー・トロプシュ液、即ちC+は回収され、軽い気体、例えば未反応の水素及びCO、C−C又はC及び水は、より重い炭化水素から分離される。より重い炭化水素は、次いで製品として回収するか脱水素環化工程に供給して更に芳香族炭化水素製品を生成することができる。
フィッシャー・トロプシュ反応に必要な一酸化炭素は、メタン含有原料に存在する又はそれと共に供与される一酸化炭素により一部又は全部を供給する、又は脱水素環化工程での副生成物として生成させることができる。必要ならば、追加の一酸化炭素を、例えば天然ガスに含まれる二酸化炭素をフィッシャー・トロプシュ反応に供給し、それにより二酸化炭素を逆水性ガスシフト反応によって一酸化炭素に変換することにより生成させることができる。
アルコール合成
さらなる実施態様では、水素除去工程は、脱水素環化流出物中の水素の少なくとも一部を一酸化炭素と反応させて、C−Cアルコール、特にメタノールを生成することを含む。合成ガスからメタノール及び他の酸化物を生成させることは良く知られ、例えば、米国特許第6,114,279号、第6,054,497号、第5,767,039号、第5,045,520号、第5,254,520号、第5,610,202号、第4,666,945号、第4,455,394号、第4,565,803号、第5,385,949号に記載されており、それらの記載は参考により本明細書に取り入れる。典型的には、用いられる合成ガスは、0.5:1から20:1の範囲、好ましくは2:1から10:1の範囲の、炭素酸化物(CO+CO)に対する水素(H)のモル比を有し、二酸化炭素は、任意に合成ガス全重量に基づいて50重量%を超えない量で存在する。
メタノール合成プロセスで使用される触媒は、一般に、銅、銀、亜鉛、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、ガリウム、パラジウム、オスミウム及びジルコニアからなる群から選択される少なくとも一つの元素の酸化物を含む。好ましくは触媒は、銅をベースとする化合物、例えば、酸化銅の形態であり、場合によっては銀、亜鉛、ホウ素、マグネシウム、アルミニウム、バナジウム、クロム、マンガン、ガリウム、パラジウム、オスミウム及びジルコニアから選択される少なくとも一つの元素の酸化物が存在すると都合がよい。触媒は酸化銅と、亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、クロム、及びジルコニアから選択される少なくとも一つの元素の酸化物を含むと都合がよい。一実施態様では、メタノール合成触媒は、酸化銅、酸化亜鉛、及び酸化アルミニウムからなる群から選択される。より好ましくは、触媒は銅及び亜鉛の酸化物を含む。
メタノール合成プロセスは、広範な温度及び圧力条件において実施することができる。好適な温度は、150℃から450℃の範囲、175℃から350℃など、例えば200℃から300℃である。好適な圧力は、1,500kPaから12,500kPaの範囲、2,000kPaから10,000kPaなど、例えば2,500kPaから7,500kPaである。ガス空間速度はプロセスのタイプによって変化するが、一般的には、触媒床を通って流動するガスのガス空間速度は、50hr−1から50,000hr−1、例えば250hr−1から25,000hr−1、より好ましくは500hr−1から10,000hr−1である。この発熱反応は、床間に熱除去装置を設けた複数触媒床を含む固定又は流動床のいずれかで実施してよい。さらに、反応速度を最大にするために最初の床をより高い温度で操作し、熱力学的変換を最大にするために最後の床をより低い温度で操作してもよい。
得られたメタノール及び/又は他の酸化物は、別々の製品として販売でき、脱水素環化工程で生成された芳香族をキシレン等のより高価値の製品にアルキル化するのに使用でき、あるいは、より低級なオレフィン、特にエチレン及びプロピレンの製造のためのフィードストックとして使用できる。メタノールのオレフィンへの変換は、良く知られたプロセスであり、米国特許第4,499,327号に記載されており、それを参考により本明細書に取り入れる。
選択的水素燃焼
さらに別の実施態様では、水素除去工程は選択的水素燃焼を含み、それは、流中の炭化水素を実質的に反応させて一酸化炭素、二酸化炭素、及び/又は酸化された炭化水素を形成することなく、混合流中の水素を酸素で燃焼させ、水又は水蒸気を形成するプロセスである。一般に、選択的水素燃焼は、酸素含有固定材料、例えば、結合した酸素の一部を水素に放出する混合金属酸化物の存在下で実施される。
一つの好適な選択的水素燃焼は、米国特許第5,430,210号に記載されており、参考により本明細書に取り入れるが、炭化水素及び水素を含む第一流及び酸素を含む第二流を、反応性条件で、非酸素含有ガス不透過性の膜の別々の表面に接触させること、及び選択的水素燃焼生成物を回収することを含み、前記膜は、水素燃焼に選択的な金属酸化物を含む。金属酸化物は、典型的にはビスマス、インジウム、アンチモン、タリウム及び/又は亜鉛の混合金属酸化物である。
米国特許第5,527,979は、参考により本明細書に取り入れるが、アルカンを全体的に触媒的に酸化的脱水素してアルケンを生成するプロセスを記載している。このプロセスは、アルカンをアルケンにする平衡脱水素、及び平衡脱水素反応をアルケン生成の方向に促進するために形成された水素の選択的燃焼を同時に含む。特に、アルカン原料は第一の反応器で平衡脱水素触媒上で脱水素され、第一の反応器からの流出物は、酸素とともに、次いで水素の燃焼を選択的に触媒する金属酸化物触媒を備える第二の反応器に送られる。平衡脱水素触媒は白金を含んでよく、選択的金属酸化物燃焼触媒はビスマス、アンチモン、インジウム、亜鉛、タリウム、鉛、及びテルル又はそれらの混合物を含んでよい。
2003年9月24日に出願された米国特許出願第10/671,281号(代理人登録番号2003B009A)は、参考により本明細書に取り入れるが、クラッキング反応器からの流出物中の水素含有量を減少させるプロセスを記載している。そのプロセスは、(1)少なくとも1つの固体酸性クラッキング成分及び(2)少なくとも1つの金属ベースの選択的水素燃焼成分を含む触媒系を用い、選択的水素燃焼成分は実質的に、(a)以下からなる群から選択される金属の組み合わせ、
i)元素の周期律表の第3族からの少なくとも1つの金属及び第4−15族からの少なくとも1つの金属、
ii)元素の周期律表の第5−15族からの少なくとも1つの金属、及び元素の周期律表の第1、2及び4族の少なくとも1つからの少なくとも1つの金属、
iii)元素の周期律表の第1−2族からの少なくとも1つの金属、第3族からの少なくとも1つの金属、及び第4−15族からの少なくとも1つの金属、
iv)元素の周期律表の第4−15族からの2又はそれ以上の金属
及び(b)酸素及びイオウの少なくとも1つからなり、酸素及びイオウの少なくとも1つは金属内及び金属間の両方に化学的に結合している。
本発明の選択的水素燃焼反応は、一般に、300℃から850℃の範囲の温度及び1気圧から20気圧(100から2000kPa)の範囲の圧力で実施される。
芳香族の水素化
アルキル化工程に加えて、脱水素環化流出物中の芳香族成分を水素化して有用な生成物、例えばシクロヘキサン、シクロヘキセン、ジヒドロナフタレン(ベンジルシクロヘキサン)、テトラヒドロナフタレン(テトラリン)、ヘキサヒドロナフタレン(ジシクロヘキセン)、オクタヒドロナフタレン及び/又はデカヒドロキシナフタレン(デカリン)を生成することができる。これらの生成物は燃料及び化学的中間体として用いることができ、テトラリン及びデカリンの場合は、脱水素環化流出物から芳香族成分を抽出するための溶媒として使用できる。
水素化は、好ましくは脱水素環化流出物から芳香族成分を分離した後に行うが、好ましくは方法以外の方法でも良い。また、及び脱水素環化反応によって生成された水素の一部を用いて実施するのが都合よい。好適な芳香族水素化プロセスは当該分野で知られており、典型的にはアルミナ又はシリカ担体に担持されたNi、Pd、Pt、Ni/Mo又はスルフィド化Ni/Moを含む触媒を用いる。水素化プロセスに適した操作条件は、300から1,000°F(150から540℃)、例えば500から700°F(260から370℃)の温度、50から2,000psig (445から13890kPa)、例えば100から500psig(790から3550 kPa)の圧力、及び0.5から50hr−1、例えば2から10hr−1のWHSVを含む。
重合又は他の下流の化学変換に適した材料を製造するために、生成物に1又はそれ以上のオレフィン性炭素−炭素結合を残す部分的水素化も好ましい。好適な部分的水素化プロセスは当該分野で良く知られており、典型的には貴金属を含む触媒を用い、金属酸化物、例えばLa−ZnO上に担持されたルテニウムを含む貴金属を含むのが好ましい。均一な貴金属触媒も使用できる。
代替的な水素化プロセスは、非晶質アルミノケイ酸塩又はゼオライト、例えばゼオライトX、ゼオライトY又はゼオライトベータ等の上に担持されたスルフィド化Ni/W又はスルフィド化Ni等の触媒上でナフタレン成分を低圧ハイドロクラッキングしてアルキルベンゼンを生成することを含む。低圧ハイドロクラッキングに適した操作条件は、300から1,000°F(150から540℃)、例えば500から700°F(260から370℃)の温度、50から2,000psig(445から13890kPa)、例えば100から500psig(790から3550kPa)の圧力、及び0.5から50hr−1、例えば2から10hr−1のWHSVを含む。
ここで図面を参照すると、天然ガス原料11が、還元的カップリング反応器13からの再循環流12とともにメタン化反応器14に供給される本発明の第一の例を図1に示す。メタン化反応器14では、原料11中の二酸化炭素が再循環流12中の水素と反応して原料11中のメタン濃度を増加させ、上記の反応10に従って副生成物として水を生成する。メタン化反応器14からの排出流15は、冷却器16に供給され、そこで水17が除去され、次いで残りの流出物は炉18に供給され、そこで流出物の温度を上昇させた後、還元的カップリング反応器13に送られる。再循環流12の側流19が炉18に供給され、炉の燃料を提供する。
反応器13において、天然ガス原料中のメタンが脱水素環化されて、上記の反応2及び3に従って水素及び芳香族化合物、例えばベンゼン及びナフタレンが、並びに上記の反応1、4及び5の結果として副生成物、例えばエチレン及び一酸化炭素が生成される。典型的には、複数の反応器13が順次連結され、炉18は一連の反応器13の間に配設されて原料が反応器13において吸熱の脱水素環化反応を受けるときに原料を所望の温度に維持する。
還元的カップリング反応器13からの流出物21は、溶媒抽出塔22に供給され、そこで芳香族化合物が溶解して底流23として取り出され、残りの流出物(水素、一酸化炭素、エタン、エチレン及び未反応のメタンを含む)は塔22の頂部から再循環流12として流出する。底流23は次いで1又はそれ以上の精留塔24に送られ、そこで流23がベンゼン含有画分25、ナフタレン含有画分26及び溶媒画分27に分離される。ベンゼン含有画分25及び/又はナフタレン含有画分26の少なくとも一部は、次いでアルキル化反応器(図示せず)に供給され、溶媒画分27は塔22に再循環される。
図1に示した実施態様の変形例(図示せず)では、還元的カップリング反応器13からの流出物21が、冷却されて芳香族成分の一部が凝縮され、次いで残りの流出物が圧縮された後、抽出塔22に供給される。
ここで図2を参照すると、本発明の第二の例のプロセスにおいて、COを含み及びメタンを含みうる気体原料流31は、逆シフト反応器32に、還元的カップリング反応器33からの水素リッチな芳香族含有流出物とともに供給される。還元的カップリング反応器33では、メタンが脱水素環化されて、上記の反応2及び3に従って水素及び芳香族化合物、例えばベンゼン及びナフタレンを、並びに上記の反応1、4及び5の結果として副生成物、例えばエチレン及び一酸化炭素が生成される。典型的には、複数の反応器33が順次連結され、炉48は一連の反応器33の間に配設されて原料が反応器33において吸熱の脱水素環化反応を受けるときに原料を所望の温度に維持する。
逆シフト反応器32では、原料流31中の二酸化炭素が、還元的カップリング反応器33からの流出物中の未反応メタンを含むメタンと反応し、上記の反応5のような反応によって一酸化炭素及び水素を生成する。反応器32からの流出物は、次いでアルキル化反応器34に供給され、そこで還元的カップリング反応器33で生成されたベンゼン及びナフタレンが、上記の反応7から9のような反応に従ってアルキル化される。
アルキル化反応器34からの流出物は、溶媒抽出塔35に供給され、そこで芳香族化合物は溶解して精留塔36に送られ、そこでベンゼン含有画分37、ナフタレン含有画分38、溶媒画分39、トルエン含有画分41及びC画分42に分離される。トルエン含有画分41は、アルキル化反応器34に再循環されるか製品として取り出されるが、C画分42は晶析装置43に供給され、そこでp−キシレン異性体が結晶化又は吸着技術によって残りのC画分から取り出される。溶媒画分39は抽出塔35に再循環される。
抽出塔35の上部部分(水素、一酸化炭素、エタン、エチレン及び未反応メタンを含む)は一部は再循環流45としてメタン化反応器44に、一部はスリップ流46、47として炉48、49に送られ、各々、還元的カップリング反応器33及び逆シフト反応器32に熱を供給する。メタン化反応器44では、再循環流45中の二酸化炭素、一酸化炭素及び水素が反応して再循環流のメタン濃度を上昇させ、副生成物として水を生成する。COを含み及びメタンを含みうる追加のガス流50も反応器44に供給され、再循環水素のより大きな変換を達成する。ガス流31及び50の少なくとも1つはメタンを含み、天然ガスを含みうると理解される。
メタン化反応器44からの流出物51は冷却器52に供給され、そこで水53が除去され、次いで残りの流出物は炉48に供給され、そこで流出物の温度を上昇させた後、還元的カップリング反応器33に送られる。
ここで図3を参照すると、本発明の第三の例のプロセスでは、CO含有天然ガス流61が逆シフト反応器62に、還元的カップリング反応器65からの流出物64からの水素リッチな芳香族喪失側流63とともに供給される。しかし、この例では、還元的カップリング反応器65からの流出物64は最初に冷却されて第一のベンゼン及びナフタレン含有流66が凝縮され、次いで圧縮されて第二のベンゼン及びナフタレン含有流67が凝縮された後に側流63が取り出される。
逆シフト反応器62では、天然ガス中の二酸化炭素がメタンと反応して、上記の反応5のような反応により一酸化炭素及び水素が生成される。反応器62からの流出物及び第一及び第二のベンゼン及びナフタレン含有流66、67は、次いでアルキル化反応器68に供給され、そこで流66、67中のベンゼン及びナフタレンが、上記の反応7から9のような反応に従ってアルキル化される。必要ならば、側流63の一部を反応器62からの流出物及び/又は天然ガス流61と混合し、アルキル化反応器68及び/又は逆シフト反応器62への原料のH/CO/CO比率を調節することができる。
アルキル化反応器68からの流出物70は、流66、67の凝縮及び側流63の取り出しの後に残った流出物64の一部と混合され、得られた混合流69が溶媒抽出塔71に供給される。塔71において混合流69から芳香族化合物が溶解され、流76として精留塔(図示せず)に送られ、ベンゼン含有画分、トルエン含有画分、C画分、ナフタレン含有画分、及び溶媒画分に分離される。これらの画分は、次いで第二の例と同様の方法で処理することができる。
抽出塔71の上部部分(水素、一酸化炭素、エタン、エチレン及び未反応メタンを含む)の一部は再循環流72としてメタン化反応器73に送られ、一部は燃料流74として炉(図示せず)に送られ、還元的カップリング反応器65に熱を供給する。メタン化反応器73では、再循環流72中の二酸化炭素、一酸化炭素及び水素が反応して再循環流のメタン濃度を上昇させ、副生成物として水を生成する。COを含み及びメタンを含みうる追加のガス流77も反応器73に供給され、再循環水素のより大きな変換を達成する。メタン化反応器73からの流出物は冷却器74に供給され、そこで水が除去され、次いで残りの流出物が還元的カップリング反応器65に供給される。
本発明を、ここで以下の実施例を参照して更に詳細に記載する。
図1に示した本発明の第一の例の具体的実施の態様において、原料11は30.5重量%の二酸化炭素を含む天然ガス流である。反応器14はCu/Zn触媒を備え、300℃の温度及び300psia(2070kPa)の圧力で操作される。還元的カップリング反応器13はMoZSM−5触媒を備え、900℃の温度及び50kPaの圧力で操作される。精留塔24で分離される芳香族生成物は90重量%のベンゼン及び10重量%のナフタレン含有重画分を含む。
生成された100kgのベンゼンを92kgの合成ガス(81kgのCO、11kgのHからなる)と混合し、ケイ素−選択性付与されたPZSM−5触媒と混合した担持されたCr/ZnO触媒を備えるアルキル化反応器に供給し、500℃の温度及び400psia(2760kPa)の圧力で操作する。アルキル化流出物を分離して、90%を超えるパラ−濃度を有する136kgのキシレンを含むC生成物流を取り出し、次いでC喪失流出物をベンゼン、トルエン及び(重C+)流とし45kgの水、2kgのCO及び9kgのC−を含有する軽流として分離し、重流はアルキル化反応器に再循環させる。C−成分を軽流から分離して、還元的カップリング反応器13に再循環させることもできる。
実施例1を繰り返すが、還元的カップリング反応器13で生成された100kgのベンゼンを106kgのメタノール及び1kgのHと混合し、ケイ素−選択性付与PZSM−5触媒を備えるアルキル化反応器に供給し、501℃の温度及び11psig(177kPa)の圧力及び3.9hr−1のWHSV及び1.8の水素/炭化水素モル比率で操作する。アルキル化流出物を分離して90%を超えるパラ−濃度を有する136kgのキシレンを含むC生成物流を取り出し、次いでC喪失流出物をベンゼン、トルエン及び(重C+)流と58kgの水、10.3kgのC−を含有する軽流とに分離し、重流はアルキル化反応器に再循環させる。再び、C−成分を軽流から分離して、還元的カップリング反応器13に再循環させることもできる。
図2に示した本発明の第二の例の具体的実施の態様において、原料11は25重量%の二酸化炭素を含む天然ガス流であり、逆シフト反応器32にのみ供給される。反応器32はチタニア上Niの触媒を備え、900℃の温度及び400psia(2,760kPa)の圧力で操作される。アルキル化反応器34はケイ素−選択性付与されたPZSM−5触媒と混合した担持されたCr/ZnO触媒を備え、500℃の温度及び400psia(2760kPa)の圧力で操作される。生成された芳香族生成物は、38重量%のベンゼン及び10重量%のナフタレン、48重量%のp−キシレン及び4重量%の混合キシレンを含む。
特定の実施態様を参照して本発明を記載し例示してきたが、当業者は、本発明自体が本明細書で必ずしも例示されていない変形に役立つことを理解するであろう。従って、本発明の真の範囲を決定する目的のためには、添付する特許請求の範囲のみを参照すべきである。
本発明の第一の実施例によるメタンを芳香族炭化水素に変換するプロセスの流れ図である。 本発明の第二の実施例によるメタンを芳香族炭化水素に変換するプロセスの流れ図である。 本発明の第三の実施例によるメタンを芳香族炭化水素に変換するプロセスの流れ図である。

Claims (23)

  1. メタンをアルキル化芳香族炭化水素に変換する方法(process)であって、当該方法が、
    (a)メタンを含有する原料を脱水素環化触媒と、前記メタンを芳香族炭化水素に変換して芳香族炭化水素及び水素を含有する第一の排出流を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、及び
    (b)前記第一の排出流からの前記芳香族炭化水素の少なくとも一部をアルキル化剤と、前記芳香族炭化水素をアルキル化してアルキル化前の前記芳香族炭化水素より多くのアルキル側鎖を有するアルキル化芳香族炭化水素を生成するのに有効な条件下で、接触させる工程、
    を含む方法。
  2. (a)における前記原料がH、HO、CO及びCOの少なくとも1つをも含有する、請求項1に記載の方法。
  3. (a)における前記原料がC+炭化水素を5重量%未満含有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. (a)における前記条件が、非酸化条件である、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. (a)における前記条件が、約400℃から約1200℃の温度、約1kPaから約1000kPaの圧力、及び約0.01から約1000hr−1の重量空間速度を含む、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記脱水素環化触媒が無機担体上の金属又はその化合物を含む、請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. (a)における前記脱水素環化触媒が、ZSM−5、シリカ又は酸化アルミニウム上の、モリブデン、タングステン、レニウム、モリブデン化合物、タングステン化合物、及びレニウム化合物の少なくとも1つを含む、請求項1から6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記第一の排出流が、前記原料より少なくとも5重量%多い芳香族環を含む、請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記アルキル化剤が、エチレンを含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記エチレンの少なくとも一部が、前記接触工程(a)において生成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記アルキル化剤が、一酸化炭素と水素又はそれらの反応生成物を含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  12. 前記一酸化炭素の少なくとも一部が、二酸化炭素と水素及び/又はメタンとの前記反応により生成される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記アルキル化剤が、メタノール及び/又はジメチルエーテルを含む、請求項1から8のいずれかに記載の方法。
  14. 前記芳香族炭化水素がベンゼンを含み、前記接触工程(b)がトルエン及び/又はキシレンを生成する、請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記芳香族炭化水素がナフタレンを含み、前記アルキル化がメチルナフタレン及び/又はジメチルナフタレンを生成する、請求項1から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記第一の排出流からの前記水素の少なくとも一部を酸素含有種と反応させ、前記第一の排出流に比較して水素含有量が減少した第二の排出流を生成する工程をさらに含む、請求項1から15のいずれかに記載の方法。
  17. (b)における前記酸素含有種が、二酸化炭素又は一酸化炭素を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記二酸化炭素が、天然ガス流の一部として前記方法に導入される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記天然ガス流が、(a)における前記原料の前記メタンの少なくとも一部をも含有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記第二の排出流が、水及びメタン、エタン、又はメタンとエタンとの混合物を含む、請求項16から19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記第二の排出流から水を除去する工程、及び前記第二の排出流から前記メタン及び/又はエタンの少なくとも一部を前記接触工程(a)に再循環させる工程を更に含む、請求項20に記載の方法。
  22. 第二の排出流が、1又はそれ以上のCからCパラフィン及びオレフィン、単環芳香族炭化水素及びCからCアルコールを含む、請求項16から19のいずれかに記載の方法。
  23. 前記反応が、選択的水素燃焼を含む、請求項16に記載の方法。
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