JP2008520775A - コア/シェル粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、コアが基本的に硬く、基本的に単分散の粒度分布をもち、コア材質とシェル材質の間に屈折率の差異のあるコア−シェル粒子に関する。コアは流動性を有しないかまたはシェル材質の融点以上の温度ではじめて流動性を有するようになる材質からなり、シェルは中間層を介してコアに結合しており、該シェルは少なくとも1種のC4−C8−アルキルアクリレートおよび少なくとも1種のC4−C8−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレートをモノマーユニットとして含むコポリマーからなることを特徴とする。

Description

本発明は、コア/シェル粒子を含む顆粒または分散液、およびコア/シェル粒子、ならびに顆粒または分散液またはコア/シェル粒子の製造方法に関する。
国際特許出願公開WO03/25035では、基本的にコア/シェル粒子から成り、シェルが基質を形成し、コアが基本的に硬く、基本的に単分散の粒度分布を有し、シェルが好ましくは中間層を介してコアと強固に結合している成形品が開示されている。ここでコア材質およびシェル材質の屈折率が異なることで、視覚的効果、好ましくは乳白光がもたらされる。WO03/25035における好ましい実施形態では、コア/シェル粒子のコアは架橋したポリスチレンからなり、シェルはポリアクリレート、好ましくはポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレートおよび/またはそれらのコポリマーからなる。
ドイツ特許出願DE10204338によれば、さらに例えば顔料などのコントラスト材料を前記コア/シェル粒子の成形品中に導入することができる。ここで組み込まれたコントラスト材料は、これらの成形品において観察される色の明るさ、コントラストおよび濃さの増大をもたらす。
それでもなお、最適化された光学特性を有するフォトニック材料のためのコア/シェル粒子が要求されている。加えて、既知のコア/シェル粒子は、ポリマー工業で一般的な方法で大規模な生産加工を行うことができるのは限られた場合のみである。
本発明の目的は、大規模生産加工方法をとることができ、および/または最適化された光学特性を有するコア/シェル粒子を提供することにある。
したがって、本発明は第一にコア/シェル粒子に関連する。ここで該粒子のコアは基本的に硬く、基本的に単分散の粒度分布を有し、コア材質とシェル材質のそれぞれの屈折率には差があり、またコアは流動性を有しないかまたはシェル材質の融点以上の温度ではじめて流動性を有するようになる材質からなる。また、シェルは中間層を介してコアに結合している。該シェルは少なくとも1種のC4−C8−アルキルアクリレートおよび少なくとも1種のC4−C8−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレートをモノマーユニットとして含むコポリマーからなることを特徴としている。
本発明はさらに、本発明によるコア/シェル粒子および所望により補助剤および添加剤を含む顆粒、ならびに本発明によるコア/シェル粒子および少なくとも1つの溶媒または分散媒および所望により分散助剤を含む分散液、ならびに対応する製造方法に関する。
本発明のある好ましい変形態様では、コア/シェル粒子のシェルは10〜70重量%、好ましくは25〜60重量%、特に好ましくは35〜55重量%のC4−C8−アルキルアクリレート、10〜80重量%、好ましくは25〜70重量%、特に好ましくは35〜60重量%のC4−C8−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレート、および0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%のメチルメタクリレートを含む。いずれの場合にもモノマーユニットとしての重量比基準である。
ここで少なくとも1種のC4−C8−アルキルアクリレートはn−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレートから成る群から選ばれることが特に好ましく、ここで少なくとも1種のC4−C8−アルキルアクリレートは好ましくはn−ブチルアクリレートである。
少なくとも1種のC4−C8−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレートは、好ましくはn−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、ベンジルメタクリレートから成る群から選ばれることが特に好ましく、ここで少なくとも1種のC4−C8−アルキルアクリレートは好ましくはn−ブチルメタクリレートである。
本発明によれば、シェルは特に非常に好ましくはランダムコポリマー、好ましくはn−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレートおよびメチルメタクリレートからなるものから形成される。
とりわけ、本発明によるコア/シェル粒子は下記の利点を有する:
− 本発明によるコア/シェル粒子の分散液は剪断力に対して安定である。この分散液はポンプ輸送可能である。望ましくない凝固が全く生じない。
− この粒子はほぼ無臭である。エチルアクリレート含有シェルを有するコア/シェル粒子は刺激臭をもつ傾向があるが、これと比較すると製造時における残存モノマーからの製品の複雑な精製工程は不要ということになる。実際のところは、エチルアクリレート残存モノマーの除去を、再重合開始と残存モノマーの重合により行うと、エチルアクリレート含有コア/シェル粒子の加工特性に重大な障害がもたらされる。このような障害は本発明による粒子を用いることで回避することができる。
−また、本発明による粒子から製造された成形品は、色彩効果として明るさの増大を示す。
−本発明によって製造することができる成形品の機械的な過重負担能力は、従来技術の場合と比較して改善されている。
本発明の好ましい実施形態では、中間層は架橋した、もしくは少なくとも部分的に架橋したポリマーの層である。ここでいう中間層の架橋は、例えばUV照射によって誘発されたフリーラジカルによって、または好ましくは2官能若しくは少数官能モノマーによって生じさせることが可能である。この実施形態における好ましい中間層には、0.01〜100重量%、特に好ましくは0.25〜10重量%の2官能若しくは少数官能モノマーが含まれる。好ましい2官能若しくは少数官能モノマーは、とりわけ、イソプレンおよびアリルメタクリレート(ALMA)である。架橋した、あるいは少なくとも部分的に架橋したポリマーの、そのような中間層は、好ましくは10〜20nmの範囲の厚さをもつ。中間層がより厚くなった場合、層の屈折率はコアの屈折率またはシェルの屈折率に対応するようなものが選択される。
もし前述のように架橋可能なモノマーを含むコポリマーが中間層として使用されるならば、当業者であれば対応する共重合性モノマーを適切に選択することにいささかの問題もないであろう。例えば、対応する共重合性モノマーは、いわゆるQ−e−スキームから選択可能である(高分子化学の教科書等参照のこと)。したがって、例えばメチルメタクリレートおよびメチルアクリレートなどのモノマーは好ましくはALMAと重合することができる。
本発明の他の同様に好ましい実施形態では、シェルポリマーはコアの対応する官能基を介してコアに直接グラフト重合している。コアの表面官能基は本発明による中間層を形成する。ここで表面官能基の種類は主にコアの材質に依存する。例えば二酸化ケイ素表面は、対応した反応末端基、例えばエポキシド官能基または遊離二重結合を担持するシラン化合物によって適切に変性される。他の表面官能基としては、例えば金属酸化物のためにはチタン酸塩または有機アルミニウム化合物を使用することができ、それぞれ対応する官能基を有する有機側鎖を含有している。ポリマーのコアの場合は、芳香環上にスチレン官能基を有するもの、例えばブロモスチレンなどが表面変性に使用される。
シェルポリマー上へのグラフト重合はこの官能基を介して達成することができる。とりわけ、中間層はイオン相互反応または複雑な結合によるシェルのコアへの接着ももたらしうる。
コア/シェル粒子のコアは流動性を有しないかまたはシェル材質の融点以上の温度ではじめて流動性を有するようになる材質からなる。これは対応する高いガラス転移温度(Tg)を有するポリマー材料、好ましくは架橋したポリマーを用いて、または無機コア材料を用いて達成することができる。
本発明の好ましい変形態様では、コアは無機材質、好ましくは金属若しくは半金属または金属カルコゲナイド若しくは金属プニクタイドからなる。本発明においては、「カルコゲナイド」は周期律表第16族の元素が陰性の結合パートナーとなっている化合物を指し、「プニクタイド」は周期律表第15族の元素が陰性の結合パートナーとなっている化合物を指す。
好ましいコアは金属カルコゲナイド、好ましくは金属酸化物、または金属プニクタイド、好ましくは窒化物またはリン化物からなる。これらの用語においては、「金属」とは対イオンと比較してより陽性のパートナーとなるすべての元素を指す。例えば典型的な金属である亜族(遷移元素)に属するもの、もしくは第Iおよび第II主族(典型元素)に属する主族金属が含まれるが、他に同様に第III主族に属するすべての元素、同様にケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、リン、ヒ素、アンチモンおよびビスマスが含まれる。好ましい金属カルコゲナイドおよび金属プニクタイドとしては、とりわけ、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素および窒化リンが挙げられる。
本発明のある変形態様では、本発明のコア/シェル粒子の製造に使用される出発原料は、好ましくは二酸化ケイ素の単分散のコアを含み、これは例えば米国特許4,911,903号に記載の方法により得ることが可能である。ここでコアはテトラアルコキシシランを水性/アンモニア性溶剤中で加水分解重縮合することにより製造される。まず、一次粒子のゾルが製造され、得られたSiO2粒子は続いてテトラアルコキシシランを連続的に制御・測定しながら添加することにより所望の粒子サイズに変換される。この方法は平均粒子径が0.05〜10μmであり、標準偏差が5%である単分散のSiO2コアの製造を可能にする。
好ましい出発原料は、さらに、可視領域に吸収のない(半)金属もしくは金属酸化物、例えばTiO2、ZrO2、ZnO2、SnO2またはAl23などであらかじめ被覆されている。金属酸化物で被覆されたSiO2コアの製造については、例えば米国特許第5,846,310号、ドイツ特許出願DE19842134およびドイツ特許出願DE19929109により詳細に記載されている。
他の使用可能な出発原料は、光吸収のない金属酸化物、例えばTiO2、ZrO2、ZnO2、SnO2またはAl23など、あるいは金属と酸化物の混合物、の単分散のコアを含む。これらの製造については、例えば欧州特許出願EP0644914に記載されている。さらに、欧州特許出願EP0216278に記載されている単分散のSiO2コアの製造方法は、他の酸化物に容易に適用され、同様の結果を得ることができる。テトラエトキシシラン、テトラブトキシチタン、テトラプロポキシジルコニウムまたはそれらの混合物を、アルコール、水およびアンモニアの混合物中へ少しずつ強制的に混合しながら加える。その際温度はサーモスタットを用いて30〜40℃に正確に設定される。得られた混合物はさらに強制的に20秒間攪拌され、その間にナノメートル程度の単分散のコアの懸濁液が形成される。反応後1〜2時間おいた後、コアは従来の方法、例えば遠心分離、洗浄および乾燥により分離される。
本発明によるコア/シェル粒子の製造における適切な出発原料は、さらに、例えば金属酸化物のような包含される粒子を含有するポリマーの単分散のコアでもある。この種の原料は、例えばロストックのマイクロキャプスエントウィックルンクスアンドフェルトリーブス社などから市販されている。ポリエステル、ポリアミドならびに天然および変性された炭水化物によるマイクロカプセル化は、顧客固有の要請によってなされる。
さらに、有機材料、例えばシラン化合物で被覆された金属酸化物の単分散コアを用いることもできる。単分散のコアは、アルコールに分散され、従来のオルガノアルコキシシランで変性される。球状の酸化物粒子のシラン化合物処理についてはドイツ特許出願DE4316814でも説明されている。シラン化合物は好ましくはここで前記中間層を形成する。
成形品の製造のための本発明によるコア/シェル粒子の使用目的においては、シェル材質をフィルム状に形成できること、すなわち簡単な方策でコア/シェル粒子のコアに少なくとも規則的配列を有する領域が形成可能な程度に軟化させること、粘弾性をもつように可塑化させること、または液化させることが可能である、ということが重要である。コア/シェル粒子のシェルのフィルム形成により形成された基質中の規則的に配列されたコアは、回折格子を形成する。この格子は干渉現象を起こし、したがって非常に興味深い色彩効果をもたらす。
本発明によるコア/シェル粒子のコアの、本発明に関連する特性を必要に応じ変化させる可能性に関しては、しかしながら、コアが1種以上のポリマーおよび/またはコポリマー(コアポリマー)を含み、またはこの種のポリマーからなることがしばしば有利である。
したがって、本発明のある変形態様では、コアは特に好ましくは有機ホモ−またはコポリマーからなり、これらは好ましくは架橋している。
コアは好ましくは単一のポリマーまたはコポリマーを含む。本発明ではコアが架橋したポリスチレンまたはメチルメタクリレートとスチレンのコポリマーからなるのが特に好ましい。
重合物質をコア材質として用いるにあたっては、当業者は物質の関連する特性、例えば組成、粒子サイズ、機械的データ、屈折率、ガラス転移温度、融点およびコア:シェル重量比、ひいてはコア/シェル粒子の使用特性をも自由に決めることができ、それは究極的にはそこから製造される成形品の特性にも影響を与える。
コア材質中に存在し、あるいはそれを構成するポリマーおよび/またはコポリマーは、コア材質のために上記で与えられた仕様に適合する高分子化合物である。重合可能な不飽和のモノマーのポリマーおよびコポリマー、ならびに少なくとも2つ以上の反応基を含有するモノマーの縮重合物および共縮重合物の双方、例えば高分子脂肪族、脂肪族/芳香族または完全に芳香族からなる、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリ尿素およびポリウレタンなどだけでなく例えばメラミン−ホルムアルデヒド、尿素−ホルムアルデヒドおよびフェノール−ホルムアルデヒド縮合物などのようなアミノおよびフェノール樹脂も適切に使用できる。
コア材質として同様に好適なエポキシ樹脂の調製においては、例えばビスフェノールA等のビスフェノール、レゾルシノール、ハイドロキノン、ヘキサン−ジオールまたは他の芳香族もしくは脂肪族のジオールもしくはポリオール、またはフェノール−ホルムアルデヒド縮合物、あるいはこれら混合物の、エピクロロヒドリンとの、あるいは他のジ−またはポリ−エポキシドとの反応により得られたエポキシドプレポリマーは、通常さらに縮合可能な化合物と直接または溶液中で混合され、硬化されて製造される。
本発明の好ましい変形態様においては、コア材質のポリマーは、架橋した(コ)ポリマーであることが有利である。なぜならばこれらは通常高温においてはじめてガラス転移を起こすからである。これらの架橋したポリマーは、重合もしくは重縮合、または共重合もしくは共重縮合の間にすでに架橋されていても、あるいは実際の重合もしくは重縮合後の分離プロセス段階において後架橋していてもよい。
コア/シェル粒子が成形品に変換される能力に関しては、コア:シェル重量比が2:1〜1:5の範囲、好ましくは3:2〜1:3の範囲、そして特に好ましくは1.2:1未満の範囲であることが有利である。本発明の特定の実施形態では、コア:シェル重量比が1:1未満となることがさらに好ましく、シェル割合の典型的な上限はコア:シェル重量比で2:3である。
本発明によるコア/シェル粒子は様々なプロセスにより製造することができる。本発明はさらに粒子を得るための好ましい方法に関連する。これは、a)単分散コアの表面処理、およびb)有機ポリマーを含むシェルの処理済コアへの適用による、コア/シェル粒子の分散液の製造方法である。
あるプロセスの変形態様においては、単分散コアがステップa)におけるエマルジョン重合により得られる。
本発明の好ましい変形態様においては、好ましくはシェルがそこへ共有結合することができる反応中心を有する架橋したポリマー中間層がコアに適用され、好ましくはステップb)でエマルジョン重合またはATR重合により適用される。
ここでATR重合は、例えばK.マテヤゼウスキー,原子移動ラジカル重合の実際,Polym.Mater.Sci.Eng.2001,84に記載されているように、原子移動ラジカル重合を表す。ATRPを用いた無機材料のカプセル化については、例えば、T.ワーネ,T.EE.Patten,ナノ粒子からの原子移動ラジカル重合:明確なハイブリッドナノ構造の調製と表面からの制御されたリビングラジカル重合の化学的理解のための手段、J.Am.Chem.Soc.2001,123,7497−7505、および国際特許公開WO00/11043に記載されている。この方法とエマルジョン重合の双方の実行についてはポリマー調製の当業者によく知られており、例えば前記参考文献に記載されている。
したがって、ステップa1)においてエマルジョン重合により単分散のコアを得、およびステップa2)において好ましくはシェルが共有結合可能な反応中心を有する架橋したポリマー中間層が、好ましくはエマルジョン重合またはATR重合によってコアに塗布される製造方法は、本発明による方法の好ましい変形態様である。
その中で重合または共重合が行われる液体反応媒質は、重合とりわけエマルジョン重合プロセスにおいて通常使用される溶媒、分散媒または希釈剤からなる。ここでの選択は、コア粒子およびシェル前駆物質の均質化に使用される乳化剤が十分な効果を生み出すことができるように行われる。本発明による方法を行うための適切な液体反応媒質は、水性の媒体、とりわけ水である。
重合の開始に好適なものとしては、例えば重合開始剤が挙げられる。これは熱的にあるいは光化学的に分解してフリーラジカルを形成することによって重合を開始するものである。ここで好ましい熱的に活性化可能な重合開始剤は、20〜180℃、とりわけ20〜80℃で分解するものである。特に好ましい重合開始剤としては、例えばジベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、パーエステル、パーカーボネート、パーケタール、ハイドロパーオキサイドなどの過酸化物が挙げられるが、それだけではなく、例えばH22、パーオキソ硫酸塩およびパーオキソ二硫酸塩などの無機過酸化物、アゾ化合物、アルキルホウ素化合物、および均一に分解する炭化水素なども挙げられる。開始剤および/または光開始剤は、重合する材料からの要求にもよるが、重合性成分基準で0.01重量%〜15重量%の量で用いられ、また単独で用いられ、あるいは有利な相乗効果を活用するためにお互い組み合わせて用いられる。加えて、酸化還元系、例えばパーオキソ二硫酸塩およびパーオキソ硫酸塩を低い価数の硫黄化合物と組み合わせて用いることができ、特にパーオキソ二硫酸のアンモニウム塩を亜ジチオン酸ナトリウムと組み合わせて用いることができる。
また、重縮合製品の製造のための対応するプロセスについても記載される。重縮合製品の製造のための出発原料は、不活性液体中に分散させ、好ましくは低分子量反応製品、例えば水、あるいはポリエステルまたはポリアミド製造において例えばジカルボン酸ジ(低級アルキル)エステルを使用するときは低級アルカノール、を除去しつつ縮合することが可能である。
重付加製品は同様にして少なくとも2つ、好ましくは3つの反応基を有する化合物と、相補的な反応基を持つ化合物との反応により得られ、ここで反応基としては、例えば、エポキシド、シアネート、イソシアネートまたはイソチオシアネート基などが挙げられる。したがって、イソシアネートは例えばアルコールと反応してウレタンを生じ、アミンと反応して尿素誘導体を生じるが、一方でエポキシドはこれらの相補的な基と反応してヒドロキシエーテルおよびヒドロキシルアミンをそれぞれ生じる。重縮合と同様に、重付加反応も不活性の溶媒または分散媒中で有利に行うことができる。
芳香族、脂肪族、または芳香族/脂肪族混合ポリマー、例えばポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ尿素、ポリエポキシドあるいはポリマー溶液についても、分散媒、例えば水、アルコール、テトラハイドロフランまたは炭化水素中に分散または乳化(二次分散)させることができ、またこの細かい分布状態で後縮合、架橋、硬化させることも可能である。
これらの重合、重縮合または重付加プロセスで要求される安定した分散液は、一般に溶媒または分散媒の他に分散助剤を用いて調製される。
使用される分散助剤は、好ましくは極性基を含む水溶性の高分子有機化合物、例えばポリビニルピロリドン、プロピオン酸ビニルまたは酢酸ビニルおよびビニルピロリドンのコポリマー、アクリレートおよびアクリロニトリルの部分的に鹸化されたコポリマー、異なった残存酢酸エステル含有量を有するポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ゼラチン、ブロックコポリマー、化学変性された澱粉、カルボキシル基および/またはスルホニル基を含有する低分子量ポリマー、またはこれらの物質の混合物などであり、ここで分散液中の分散助剤の割合は好ましくは0.01〜10重量%の範囲であり、特に好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。
特に好ましい保護コロイドは、残存する酢酸エステル含有量が35mol%未満、とりわけ5〜39mol%であるポリビニルアルコール、および/またはビニルエステル含有量が35重量%未満、とりわけ5〜30重量%であるビニルピロリドン−ビニルプロピオン酸エステルコポリマーである。
非イオン性またはイオン性の乳化剤は、所望により混合物として用いることもできる。好ましい乳化剤はエトキシル化またはプロポキシル化された、比較的長鎖のアルカノールまたはアルキルフェノールであり、エトキシル化またはプロポキシル化の度合いが異なっているか(例えばアルキレンオキサイド0〜50molとの付加化合物)あるいはその中和され、硫酸化され、スルホン化され、あるいはリン酸化された誘導体である。特に、非イオンの乳化剤の使用とりわけエトキシル化されたアルキルフェノールの使用が好ましい場合、特に適切なものは中和されたジアルキルスルホコハク酸エステルまたはアルキルジフェニルオキサイドジスルホネートである。その例としては、商品名トリトン(ダウ・ケミカルズ製)として入手可能なオクチルフェノールエトキシレートについて言及することができる。
特に有利であるのはこれらの乳化剤と前記保護コロイドとの組み合わせである。なぜならば、それにより特に細かい微粉末の分散液が得られるからである。少なくとも1種の非イオン性またはイオン性の乳化剤および少なくとも1種の保護コロイドを含む分散液は、したがって、本発明において特に好ましい。
単分散のポリマー粒子の製造のための特別なプロセスについては既に文献に記載されており(例えばR.C.Backus,R.C.Williams,J.Appl.Physics19,p.1186(1948))、とりわけコアの製造において有利に使用される。ここで確認しておきたいのは前記粒子サイズが観察されることである。他の目的はポリマーの最大限可能な均一性である。とりわけサイズは適切な乳化剤および/または保護コロイド、あるいはこれらの化合物の量を選択することで設定可能である。
反応条件、例えば温度、圧力、反応継続時間および適切な触媒システムの使用を設定し、(それは重合度に既知のようにして影響を与える)、また製造に使用するモノマーの種類および割合に関して選択することにより、ポリマーの所望の特性の組み合わせを具体的に設定することができる。粒子サイズは、例えば開始剤の種類の選択と量、および例えば反応温度などの他の要素により設定することができる。これらの要素の対応する設定は全く困難を伴わずに重合の分野の当業者によって示される。
とりわけ無機コアの使用については、シェルが重合する前にシェルと結合することを可能にする前処理をコアが受けることも好ましい。これは通常粒子表面の化学官能化から成り、非常に広範な種類の無機材料について文献により知られている。特に好ましくは反応性の鎖末端としてシェルポリマーのグラフト化を可能にする化学官能基の表面への適用を伴ってもよい。ここでとりわけ言及される例としては、末端二重結合、エポキシ官能基および重縮合性基が挙げられる。ポリマーによる水酸基を有する表面への官能基付与は、例えば欧州特許公開EP−A−337144に開示されている。粒子表面の変性のための別の方法は、当業者によく知られており、例えば様々な教科書、例えばウンガーK.K.著「多孔質シリカ」、Elsevier Scientific Publishing Company(1979)などに記載されている。
本発明はまた、分散液を乾燥し混練するコア/シェル粒子を含む顆粒の製造方法に関連する。
ここで乾燥法としては従来の方法、例えば噴霧乾燥法、流動層乾燥法または凍結乾燥法を用いて行うことができる。
本発明による顆粒は、もし技術的に有利であるならばここに挙げた補助剤および添加剤を含んでもよい。これらは使用および加工のための所望のもしくは必要な使用データもしくは特性の最適な設定に役立つ。この種の補助剤および/または添加剤の例としては酸化防止剤、紫外線安定剤、殺生物剤、可塑剤、フィルム形成補助剤、流動制御剤、賦形剤、溶融補助剤、粘着剤、離型剤、塗布補助剤、離型補助剤および粘度調整剤、例えば増粘剤が挙げられる。
特に推奨されるのは、一般式HO−CH2−O−(Cn2nO)mH、(ここでnは2〜4の数、好ましくは2または3であり、mは0〜500の数である)の化合物によるフィルム形成補助剤およびフィルム重合調整剤を添加することである。数nは鎖の長さに応じて変化し、様々な鎖の部分をランダムにまたは塊状分布で組み込むことができる。この種の補助剤の例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジ−、トリ−およびテトラエチレングリコール、ジ−、トリ−およびテトラプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドならびに分子量が約15000以下でエチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基のランダムまたは塊状分布を有するエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマーが挙げられる。
所望により、有機もしくは無機溶剤、分散媒または希釈剤は、配合開放時間すなわち基材、蝋または熱溶解性粘着剤への塗布に利用できる時間を長くすることができるため、これらも添加剤として加えることが可能である。
所望により紫外線および天候の影響に対する安定剤を顆粒に加えることもできる。この目的のために好適なのは、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン誘導体、2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート誘導体、2,2’,4,4’−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン誘導体、o−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、サリチル酸エステル、o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジンまたは立体障害アミンである。これらの物質は個別あるいは混合物の形態で同様に使用することができる。
補助剤および/または添加剤の総量は顆粒の重量に対して40重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは5重量%以下である。したがって、顆粒の少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも80重量%、特に好ましくは少なくとも95%はコア/シェル粒子からなる。
本発明はさらに、上記に記載されているコア/シェル粒子または顆粒から得られる視覚的効果を有する成形品、および成形品の製造におけるこの種のコア/シェル粒子または顆粒の使用に関連する。
本発明の目的において、用語「視覚的効果」は可視光線領域における効果だけでなく紫外もしくは赤外領域における効果をも意味する。最近では一般にこの種の効果をフォトニック効果として言及することが通例となってきている。これらの効果はすべて本発明の目的のための視覚的効果であり、好ましい実施形態においてはこの効果は可視領域における乳白光である。この用語の従来の定義の意味では、本発明によるコア/シェル粒子から得られた成形品はフォトニッククリスタルである(Nachrichten aus der Chemie;49(9)2001年9月;1018−1025頁を参照のこと)。
本発明の成形品の製造の好ましい変形態様においては、ステップa)における温度はコア/シェル粒子のシェルのガラス転移温度より少なくとも40℃、好ましくは少なくとも60℃高い温度である。この温度領域におけるシェルの流動性が成形品の経済的な製造における必要条件をかなりの程度満たしていることが実験的に見出されている。
本発明による成形品をもたらす同様に好ましい製法の変形態様においては、流動性を有するコア/シェル粒子はb)からの機械的な力の作用の下で、シェルがもはや流動性を有しない温度にまで冷却される。
本発明の目的において、機械的な力の作用はポリマーの従来の加工ステップにおいて生じる力の作用であってよい。本発明の好ましい変形態様においては、機械的な力の作用は以下のいずれかによって生じる。すなわち、一軸加圧成形、射出成形操作中の力の作用、トランスファ成形操作中、(共)押し出し成形中、カレンダー加工操作中、あるいは吹き込み成形操作中。
力の作用が一軸加圧成形により加えられる場合、本発明による成形品は好ましくはフィルムである。本発明によるフィルムは好ましくはカレンダー加工、フィルム吹き込み形成または扁平フィルム押し出し成形によっても製造される。機械的な力の作用でポリマーを加工する様々な方法が当業者によく知られており、また例えば標準的な教科書であるアドルフフランク著「プラスチック概要」;Vogel−Verlag;1996などで明らかにされている。
成形品が射出成形で製造される場合、型の中に成形品が存在した状態で冷却されるまで離型が行われないので特に好ましい。工業的に実施する場合、ここでは大きな冷却水路断面を有する型を用いるのが有利である。その理由は短い時間で冷却することが可能だからである。型の中で冷却すると、本発明による色彩効果が著しく強化されることが見出された。格子を形成するコア/シェル粒子のよりよい配列は、この均一な冷却工程の間に生じるものと推測される。ここで、注入操作の前に型を加熱しておくと特に有利である。
本発明による視覚的またはフォトニック効果を実現するためには、コア/シェル粒子の平均粒子径を約5nm〜約2000nmとすることが望ましい。ここでコア/シェル粒子の平均粒子径を約5nm〜約20nmとすることが特に好ましく、さらに好ましくは5〜10nmである。この場合は、コアは「量子ドット」として知られており、文献から知られる対応する効果を示す。可視光領域において色彩効果を実現するためには、コア/シェル粒子の平均粒子径は約50〜500nmとするのが特に有利である。特に好ましいのは100〜500nmの粒子を使用することである。それはこのサイズ範囲の粒子は、フォトニック構造によりもたらされる屈折率コントラストにもよるが、可視光の様々な波長における反射がお互いに著しく異なっているために、可視領域における視覚的効果にとって特に重要である乳白光が、非常に広範にわたる様々な色において特に顕著に生じる。しかしながら、本発明の変形態様において、この好ましい粒子サイズの倍数を用いることも、それによってより高い次元の対応する反射、ひいては広範な色彩効果が生じるため好ましい。
観察される効果の強さにとってのさらなる重大な要素は、コアおよびシェルの屈折率の差である。本発明による成形品は好ましくはコア材質とシェル材質の屈折率の差が少なくとも0.001、好ましくは少なくとも0.01、特に好ましくは少なくとも0.1である。
本発明の特別な実施形態においては、他のナノ粒子がコア/シェル粒子のコアに加えて成形品の基質相中にも添加される。これらの粒子は、粒子サイズの点ではコアに詰められた球の空洞の大きさに合うようなものが選択されるため、コアの配列はほとんど変化しない。対応する材料および/または粒子サイズを特異的に選択することにより、第一に成形品の視覚的効果の修正、例えば視覚的効果の強度の増大が可能となる。第二に、適切な「量子ドット」の組み込みにより対応した機能性を基質に与えることが可能となる。好ましい材料は無機ナノ粒子、とりわけ金属またはII−VIもしくはIII−V半導体または材料の磁気/電気(電子)特性に影響を与える材料のナノ粒子である。好ましいナノ粒子の例としては、貴金属、例えば銀、金および白金など、半導体もしくは絶縁体、例えば亜鉛カルコゲナイドまたはカドミウムカルコゲナイドなど、酸化物、例えば赤鉄鉱、磁鉄鉱もしくはペロブスカイトなど、または金属プニクタイド、例えば窒化ガリウム、あるいはこれらの材料の混合相が挙げられる。
本発明の成形品中のコア/シェル粒子に均一な配向性をもたらす正確な仕組みはこれまで知られていなかった。しかしながら、力の作用が広範囲の秩序の形成に必要不可欠であることが見出された。シェル材質の加工条件下における弾性が秩序化工程にとって決定的な意味をもつと推測されている。シェルポリマーの鎖末端は一般にコイル形状を取ろうとする。もし2つの粒子が接近しすぎると、モデルの概念に従いコイルは圧縮され、反発力が生じる。異なった粒子のシェル−ポリマー鎖もお互いに相互作用するので、もし2つの粒子がお互いに離れるように動くと、モデルによればポリマー鎖は引き伸ばされる。シェル−ポリマー鎖は再びコイル形状になろうとして、粒子を引っ張って再び接近させる力が生じる。このモデルの概念によれば、成形品中の粒子の広範囲の秩序はこれらの力の相互作用により引き起こされる。
本発明はさらに本発明による成形品の使用、または本発明によるコア/シェル粒子の顔料の製造に関連する。この方法で得られる顔料は、塗料、コーティング、印刷用インク、プラスチック、セラミック、ガラスおよび化粧品処方において使用するのに特に適している。この目的のためには、市販の顔料、例えば無機および有機吸収顔料、金属効果顔料およびLC顔料と混合して使用することも可能である。本発明による粒子は顔料組成物の製造、および乾燥調製品、例えば顆粒などの製造にも適している。この種の顔料粒子は好ましくは薄片状構造で平均粒子サイズが5μm〜5mmである。
この顔料を調製するには、例えば、まずコア/シェル粒子からフィルムを製造する。これは所望により硬化させてもよい。続いてこのフィルムを適切な方法で切断もしくは押しつぶすことにより細砕し、所望により続いて挽くことにより適切なサイズの顔料が得られる。この操作は例えば連続的なベルト工程で行うこともできる。
本発明による顔料は、したがって表面コーティングの着色、粉体塗装、塗料、印刷用インク、プラスチック、ならびに例えばリップスティック、マニキュア液、化粧品スティック、コンパクトパウダー、メイク、シャンプーおよびルーズパウダーおよびジェルなどの化粧品処方に使用できる。
着色される塗布系における顔料の濃度は、一般に系の固形分全体量基準で0.1重量%〜70重量%であり、好ましくは0.1重量%〜50重量%、とりわけ1.0重量%〜20重量%である。これは一般に特定の用途に応じて決まる。プラスチックは通常、本発明による顔料をプラスチック組成物基準で0.01〜50%重量%の量で含み、好ましくは0.01〜25重量%、とりわけ0.1〜7重量%含む。
コーティングの分野では、顔料混合物はコーティング分散液基準で0.1〜30重量%の量が使用され、好ましくは1〜10重量%使用される。バインダー系の着色、例えば塗料およびグラビア印刷、オフセット印刷もしくはスクリーン印刷のための印刷用インクにおいて、または印刷用インクのための前駆物質、例えば着色されたペースト、顆粒、ペレットなどとしては、例えばTiO2、カーボンブラック、酸化クロム、酸化鉄および有機「有色顔料」などの球状の着色剤との顔料混合物が、特に好適であると証明されている。顔料は一般に、印刷用インクに2〜35重量%、好ましくは5〜25重量%およびとりわけ8〜20重量%の分量で組み込まれる。オフセット印刷インクの場合、顔料をの分量を40重量%にまで、あるいはさらに多くすることも可能である。印刷用インクのための前駆物質は、例えば顆粒の形態で、またペレット、ブリケットなどとして、本発明の顔料を最大で95重量%含み、さらにバインダーおよび添加剤を含む。本発明は、したがって本発明の顔料を含む処方にも関連する。
下記の実施例は本発明をより詳細に説明することを意図したものであり、範囲を制限することを意図しない。
実施例1 コア/シェル粒子分散液の調製

Figure 2008520775
トリトン(商標)X405は、オクチルフェノールエトキシレートであり、平均で35のエチレンオキサイド繰り返し単位を有する(ダウ・ケミカル社から発売されている)。
手順の説明:
ジャケット付き反応器に接続された水浴を75℃にまで加熱する。脱塩水6060gとテキサポン(商標)K12(15%)27.95gをインペラー攪拌器を取り付けた20Lジャケット付き反応器に導入し、反応器を窒素置換する。BDDA11.1gとスチレン99.4gをさらに出発混合物に加える。
次いで反応器を攪拌しながら加熱する。NaHS1.38gを約32℃の脱塩水40mlに溶かし、出発混合物に加える。この操作の間、反応器を再び窒素置換する。55℃〜58℃において、NaPS (20.8%)49.8mlおよびNaHS(3.4%)41.5mlを反応器に注入することで反応が開始される。15分後、BDDA221.7g、スチレン2011.3g、テキサポン(商標)K12(15%)68.75g、水酸化カリウム4.25gおよび脱塩水2945ml(N2置換したもの)からなるモノマーエマルジョンを、膜ポンプを介して95分間かけて連続的に量り入れる。計量添加の完了後、混合物をさらに10分間攪拌する。
その後、NaPS(6.3%)42.2mlを加える。10分後、MMA372.8g、AMA41.4g、テキサポン(商標)K12(15%)13.78gおよび脱塩水538gからなる第二のモノマー混合物を、膜ポンプを介して20分間かけて連続的に量り入れる。計量添加の完了後、混合物をさらに20分間攪拌する。
後攪拌時間の経過後、第三のモノマー混合物を、膜ポンプを介して135分間かけて連続的に量り入れる。第三のモノマー混合物は、n−BA1761.79g、MMA374.8g、n−BMA1611.8g、テキサポン(商標)K12(15%)68.4g、トリトン(商標)X405(15%)43.4gおよび脱塩水3633gからなる。
全三種のモノマー混合物を加える時のプロセス温度は75℃である。
計量添加の完了後、混合物はさらに30分間攪拌され、室温へと徐冷される。冷却中に、分散液は5%トリトン(商標)X405(固形分ベース、すなわちトリトン(商標)X405の量で195g、70%トリトン(商標)X405溶液で279g)により徐々に再安定化する。
分散液はナイロンガーゼを用いて40℃以下で濾過される。
得られた粒子はMMA10重量%、n−BA47重量%、およびn−BMA43重量%のシェルポリマー組成をもつ。お互いに多様なシェルポリマー組成重量比を有するコア/シェル粒子は、モノマー割合を変化させることによって同様に得られる。
実施例2 コア/シェル粒子の顆粒の調製
実施例1のコア/シェル粒子3kgをカッティングミル(急速、型番:1528)中で氷冷しながら粉砕し、続いて単軸押出機(プラスティコーダー;ブラベンダー製;1穴ダイ(3mm)スクリュー径19mm)中で混合する。冷却領域を通過したのち、組成物をA90−5造粒機(オートマティック社製)で粒状にする。
実施例3a コア/シェル粒子からのフィルムの製造
実施例2の顆粒2gをコリン300Pプレス機中で圧力をかけることなく温度120℃で加熱し、圧力30barで押圧してフィルムにする。室温に冷却後再度圧力を下げる。
実施例3b コア/シェル粒子からのフィルムの製造
実施例2の顆粒25gを、カセット冷却装置を備えたプレス機(ドクターコリン社製;型番:300E)中で圧力をかけることなく温度150℃で加熱し、圧力250barで押圧してフィルムにする。室温に冷却後、8分経過後に再度圧力を下げる。
実施例4 射出成形による成形品の製造
0.2重量%の離型剤(セリダスト(登録商標)3615;クラリアント製)を実施例2の顆粒に混合する。混合物はさらにクレックナーフェロマティーク75FX75−2F射出成形機を用いて顆粒を型へと射出し、80℃、900barに保った後バレル温度を190℃に上げ、続いて型内で冷却後型温30℃で離型することで、視角に依存する視覚的効果を有する成形品が得られる。
実施例5 扁平フィルム(テープ)の製造
実施例2の顆粒を、厚さ調節できるフィルム金型(幅135mm)および加熱可能な平滑化スタック(レイストリッツ;ロール径15mm;ロール幅350mm)を備えた単軸押出成形機(ゲットファート;型式:エクストルジオメーター;スクリュー径20mm;L/D25)からなる扁平−フィルム機で加工する。幅125mmおよび厚さ1mmのフィルムテープが得られた。
比較例A ブチルアクリレートシェルを有するコア/シェル粒子の製造
出発混合物を4℃に保ち、水217g、ブタンジオールジアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)0.4g、スチレン(BASF製、脱安定化したもの)3.6gおよびナトリウムドデシルサルフェート(SDS;メルク製)80mgを攪拌槽型反応器に導入する。反応器は75℃に予熱されており、プロペラ攪拌器、アルゴン保護ガス導入口および還流凝縮器が取り付けられている。導入した混合物を強制混合により分散させる。導入後すぐに、亜ジチオン酸ナトリウム(メルク製)50mg、アンモニウムパーオキソジサルフェート(メルク製)250mgおよびもう一度亜ジチオン酸ナトリウム(メルク製)50mgをそれぞれ水5gに溶かして順番に直接加えることで反応が開始される。10分後、ブタンジオールジアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)6.6g、スチレン(BASF製,脱安定化したもの)59.4g、SDS0.3g、KOH0.1gおよび水90gを含むモノマーエマルジョンを210分間かけて連続的に量り入れる。反応器の内容物に何も加えずにさらに30分間攪拌する。アリルメタクリレート(メルク製、脱安定化したもの)3g、メチルメタクリレート(BASF、脱安定化したもの)27g、SDS(メルク製)0.15gおよび水40gを含む第二のモノマーエマルジョンを続いて90分間かけて連続的に量り入れる。反応器の内容物に何も加えずにさらに続いて30分間攪拌する。ブチルアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)130g、水139gおよびSDS(メルク製)0.33gを含むモノマーエマルジョンを180分間かけて連続的に量り入れる。モノマーの反応を事実上完結させるために、混合物をさらに続いて60分間攪拌する。続いてコア/シェル粒子を1Lのメタノール中に沈殿させ、蒸留水1Lを加え、粒子を吸引濾過し、乾燥し、実施例2ないし5に記載されているのと同じようにさらに加工する。
比較例B エチルアクリレート−ブチルアクリレートシェルを有するコア/シェル粒子の製造
出発混合物を4℃に保ち、水217g、ブタンジオールジアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)0.4g、スチレン(BASF製、脱安定化したもの)3.6gおよびナトリウムドデシルサルフェート(SDS;メルク製)60mgを攪拌槽型反応器に導入する。反応器は75℃に予熱されており、プロペラ攪拌器、アルゴン保護ガス導入口および還流凝縮器が取り付けられている。導入した混合物を強制混合により分散させる。導入後すぐに、亜ジチオン酸ナトリウム(メルク製)50mg、アンモニウムパーオキソジサルフェート(メルク製)300mgおよびもう一度亜ジチオン酸ナトリウム(メルク製)50mgをそれぞれ水5gに溶かして順番に直接加えることで反応が開始される。10分後、ブタンジオールジアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)8.1g、スチレン(BASF製,脱安定化したもの)72.9g、SDS0.375g、KOH0.1gおよび水110gを含むモノマーエマルジョンを150分間かけて連続的に量り入れる。反応器の内容物に何も加えずにさらに30分間攪拌する。アリルメタクリレート(メルク製、脱安定化したもの)1.5g、メチルメタクリレート(BASF、脱安定化したもの)13.5g、SDS(メルク製)0.075gおよび水20gを含む第二のモノマーエマルジョンを続いて90分間かけて連続的に量り入れる。反応器の内容物に何も加えずにさらに続いて30分間攪拌する。続いてAPS50mgを水5gに溶かして加える。エチルアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)59.4g、ブチルアクリレート(メルク製、脱安定化したもの)59.4g、アクリル酸1.2g、水120gおよびSDS(メルク製)0.33gを含むモノマーエマルジョンを続いて240分間かけて連続的に量り入れる。モノマーの反応を事実上完結させるために、混合物をさらに続いて60分間攪拌する。続いてコア/シェル粒子を1Lのメタノール中に沈殿させ、蒸留水1Lを加え、粒子を吸引濾過し、乾燥し、実施例2ないし5に記載されているのと同様にさらに加工する。
実施例6
引張試験においては、標準化された試験片が2つの締め付け金具の間に挟まれ引き伸ばされる:試験片の平行部の長さは約20mm;測定部の長さ:25mm;伸長測定手段:挟まれる長さ30mmについて縦走する;テストスピード:20mm/分;力測定ヘッド:1000N;予備的な力は0.05MPaであった。作用する力は試験片の最小断面積に基づくものであり、引張応力として示されるものである。
Figure 2008520775
本発明による粒子は大きな弾性モジュラスを有し、かなり高い降伏応力ではじめて変形するといえる。

Claims (26)

  1. コア/シェル粒子であって、該粒子のコアは基本的に硬く、基本的に単分散の粒径分布を有し、コア材質とシェル材質の屈折率には差があり、コアは流動性を有しないかまたはシェル材質の融点以上の温度ではじめて流動性を有するようになる材質からなり、シェルは中間層を介してコアに結合しており、シェルは少なくとも1種のC4−C−アルキルアクリレートおよび少なくとも1種のC−C−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレートをモノマーユニットとして含むコポリマーからなることを特徴とするコア/シェル粒子。
  2. 前記シェルが、モノマー単位として(a)10〜70重量%、好ましくは25〜60重量%、特に好ましくは35〜55重量%のC−C−アルキルアクリレート(b)10〜80重量%、好ましくは25〜70重量%、特に好ましくは35〜60重量%のC−C−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレート、および(c)0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、特に好ましくは5〜20重量%のメチルメタクリレートを含み、いずれの場合にもモノマー単位合計の重量比基準であることを特徴とする請求項1に記載のコア/シェル粒子。
  3. 少なくとも1種のC−C−アルキルアクリレートが、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレートおよびn−オクチルアクリレートから成る群から選ばれ、ここで少なくとも1種のC−C−アルキルアクリレートは好ましくはn−ブチルアクリレートである、請求項1または2の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  4. 少なくとも1種のC−C−アルキル−またはアルキルアリール−メタクリレートが、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレートおよびベンジルメタクリレートから成る群から選ばれ、ここで少なくとも1種のC−C−アルキルアクリレートが好ましくはn−ブチルメタクリレートであることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  5. シェルがランダムコポリマー、好ましくはn−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレートおよびメチルメタクリレートから製造されたものから形成されることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  6. シェルが少なくとも部分的に架橋した中間層を介してコアにグラフト重合していることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  7. コアが有機ポリマーからなり、これらは好ましくは架橋しており、特に好ましくはコアが架橋したポリスチレンまたはメチルメタクリレートとスチレンのコポリマーからなることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  8. コアが無機材質、好ましくは金属若しくは半金属または金属カルコゲナイド若しくは金属プニクタイド、特に好ましくは二酸化ケイ素からなることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  9. コア/シェル粒子が約5nm〜約2000nmの範囲、好ましくは約5〜20nmの範囲または100〜500nmの範囲の平均粒子径を有することを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  10. コア:シェル重量比が2:1〜1:5の範囲、好ましくは3:2〜1:3の範囲、そして特に好ましくは1.2:1未満の範囲であることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  11. コア材質とシェル材質の屈折率の差が少なくとも0.001、好ましくは少なくとも0.01、特に好ましくは少なくとも0.1であることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子。
  12. 請求項1〜11の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子、ならびに所望により補助剤および添加剤を含む顆粒。
  13. 補助剤および添加剤として存在するものが、酸化防止剤、紫外線安定剤、殺生物剤、可塑剤、フィルム形成補助剤、流動制御剤、賦形剤、溶融補助剤、粘着剤、離型剤、塗布補助剤、離型補助剤および例えば増粘剤のような粘度調整剤からなる群から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項12に記載の顆粒。
  14. 補助剤および添加剤の量が顆粒の重量に対して40重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは5重量%以下であることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の顆粒。
  15. 補助剤および添加剤として存在するものが、少なくともフィルム形成補助剤およびフィルム重合調整剤から選択されるものであり、好ましくは一般式HO−CH−O−(C2nO)H、(ここでnは2〜4の数、好ましくは2または3であり、mは0〜500の数である)の化合物であり、ここでエチレングリコール、プロピレングリコール、ジ−、トリ−およびテトラエチレングリコール、ジ−、トリ−およびテトラプロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイドならびに分子量が約15000以下でエチレンオキサイド基およびプロピレンオキサイド基のランダムまたは塊状分布を有するエチレンオキサイド−プロピレンオキサイドコポリマーであることが特に好ましいことを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の顆粒。
  16. 補助剤および添加剤として存在するものが、紫外線照射および風化作用に対する安定剤から選択され、好ましくは2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン誘導体、2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート誘導体、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン誘導体、o−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体、サリチル酸エステル、o−ヒドロキシフェニル−s−トリアジンおよび立体障害アミン、ならびにこれらの化合物の混合物からなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物であることを特徴とする請求項12ないし15のいずれか1項に記載の顆粒。
  17. (a)請求項1ないし11の少なくとも1項に記載のコア/シェル粒子
    (b)少なくとも1種の溶媒または分散媒、および
    (c)所望により分散助剤
    を含む、分散液。
  18. 前記分散液が少なくとも1種の分散助剤を含み、ここで使用される分散助剤が好ましくは水溶性、極性基を含有する高分子有機化合物、例えばポリビニルピロリドン、ビニルプロピオン酸エステルもしくは酢酸エステルとビニルピロリドンのコポリマー、アクリレートおよびアクリロニトリルの部分的に鹸化されたコポリマー、異なった残存酢酸エステル含有量を有するポリビニルアルコール、セルロースエーテル、ゼラチン、ブロックコポリマー、化学変性された澱粉、カルボキシル基および/またはスルホニル基を含有する低分子量ポリマー、またはこれらの物質の混合物などであり、ここで分散液中の分散助剤の割合は好ましくは0.01〜10重量%の範囲であり、特に好ましくは0.5〜5重量%の範囲であることを特徴とする請求項17に記載の分散液。
  19. 前記分散液が少なくとも1種の保護コロイドを含み、ここで使用される保護コロイドが好ましくは残存する酢酸エステル含有量が35mol%未満、とりわけ5〜39mol%であるポリビニルアルコール、および/またはビニルエステル含有量が35重量%未満、とりわけ5〜30重量%であるビニルピロリドン−ビニルプロピオン酸エステルコポリマーであることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の分散液。
  20. 前記分散液が少なくとも1種の非イオン性またはイオン性の乳化剤を含み、ここで使用される乳化剤が好ましくはエトキシル化またはプロポキシル化された、比較的に長鎖のアルカノールまたはアルキルフェノールであり、エトキシル化またはプロポキシル化の度合いが異なっているか(例えばアルキレンオキサイド0〜50molとの付加化合物)あるいはその中和され、硫酸化され、スルホン化され、あるいはリン酸化された誘導体であり、とりわけ、非イオンの乳化剤の使用とりわけエトキシル化されたアルキルフェノールの使用が好ましい場合に中和されたジアルキルスルホコハク酸エステルまたはアルキルジフェニルオキサイドジスルホネートが好ましいことを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の分散液。
  21. 前記分散液が少なくとも1種の非イオン性またはイオン性の乳化剤および少なくとも1種の保護コロイドを含むことを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の分散液。
  22. a)分散された単分散のコアの表面処理、および
    b)有機ポリマーを含むシェルの、a)で処理したコアへの塗布、
    による請求項17ないし21のいずれか1項に記載の分散液の製造方法。
  23. 前記単分散のコアがステップa1)においてエマルジョン重合により得られ、架橋したポリマーの中間層は、コアに対して好ましくはエマルジョン重合またはATR重合によってステップa2)において適用され、前記中間層は好ましくはシェルがそこへ共有結合可能な反応中心を有するものであることを特徴とする請求項22に記載の分散液の製造方法。
  24. ステップb)がグラフト化であり、好ましくはエマルジョン重合またはATR重合によるものであることを特徴とする先行する請求項の少なくとも1項に記載の分散液の製造方法。
  25. 前記無機コアが、シェルをその上に重合する前にシェルとの結合を可能にする前処理を受けることを特徴とする請求項22または23の少なくとも1項に記載の分散液の製造方法。
  26. 請求項22ないし25の少なくとも1項に記載の分散液が乾燥され混練されていることを特徴とする、コア/シェル粒子を含む顆粒の製造方法。
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