JP2008508849A - 燃料を自由自在に選べる熱電マイクロ発電機 - Google Patents
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Abstract
携帯電子装置及びMEMSへ電気エネルギーを供するマイクロ発電機は、マイクロ燃焼器及び、多数の量子井戸熱電パネルで構成される熱電モジュールを有する。その量子井戸熱電パネルは、間隔を空けて設けられているヒートスプレッダの間で接続し、そのうちの1つはマイクロ燃焼器と熱的にやり取りできるように設けられている。それぞれ異なる型の炭化水素燃料が、マイクロ燃焼器へ供給されて良い。炭化水素燃料は燃焼チャンバ内で燃える。システム全体は、起動時にはウルトラキャパシタによって電力供給され、その後は熱電モジュールからの電気エネルギー出力によって電力供給されるマイクロ制御装置によってリアルタイムで制御される。
Description
携帯電子装置は通常、バッテリーによって電力供給されている。そのような装置が進歩して洗練され、より大きな出力への必要性がさらに増大することで、近年バッテリーの貯蔵寿命、効率及び全体としての耐用年数の改善がなされてきた。これらの改善にもかかわらず、単位体積あたりの電力発生、単位質量あたりのエネルギー貯蔵、及び電力生成によって最終的に生じる、たとえば有毒金属のような副生成物の廃棄の点で、バッテリーには基本的に限界がある。
電気エネルギーを発生させるために燃焼プロセスを利用することは、従来技術においてはバッテリーと比較して多くの利点を有するものと考えられている。炭化水素燃料は、40〜50[MJ/kg]のエネルギー貯蔵密度を供する一方で、たとえばリチウムイオンバッテリーは、0.4[MJ/kg]のエネルギー貯蔵密度を有する。炭化水素燃料の燃焼から発生する熱エネルギーを電気エネルギーに変換する効率が比較的低いときでさえ、炭化水素燃料を使用したときのエネルギー貯蔵密度は、バッテリーを使用するときよりもはるかに大きい。さらに、炭化水素燃料は十分に利用可能で、容易に貯蔵され、バッテリーよりも長い貯蔵寿命を有する。それに加えて、燃焼による副生成物は、基本的に二酸化炭素と水で、これらには廃棄に伴う困難は生じない。
特許文献1は、炭化水素燃料で動作するマイクロ燃焼器を用いて、携帯電気装置及びマイクロ電子機械システム(“MEMS”)に電力供給するのに十分な規模の電気エネルギーを発生させるように設計されたマイクロ発電機システムについて開示している。空気と一緒になったプロパン、ブタン及びメチルアセチレンが、マイクロ燃焼器へ供給される。そのマイクロ燃焼器内では、燃焼領域内で空気と一緒になったプロパン、ブタン及びメチルアセチレンが燃やされて、熱が発生する。マイクロ燃焼器における1つ以上の内壁は、温度差動に曝されるときに電気エネルギーを発生させる能力を有する熱電材料で構成される。この温度差動は、流入する、冷たい空気-燃料混合物の流れ、及び燃焼から生じる加熱排出気体の流れが、それぞれ熱電材料の対向面を通り過ぎるように導かれることで作られる。
米国特許第6613972号明細書
米国特許第5436467号明細書
米国特許第5550387号明細書
米国特許第6096965号明細書
特許文献1のマイクロ発電機は、電力を発生させるのに炭化水素燃料を利用することに関する、上述した多数の利点を有する。それにもかかわらず、そのマイクロ発電機における、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率は、約5%のオーダーである。このため、そのマイクロ発電機から得ることのできる電力量が制限され、したがって携帯電子装置及び該装置と一緒に用いられるMEMSの型は制約を受ける。あるいはその代わりに、たとえば低変換効率のような、燃料消費が問題となる恐れもある。よって、特許文献1のマイクロ発電機は現在の状態では実用上限界がある。
本発明は携帯電子装置及びMEMSへ電気エネルギーを供するマイクロ発電機に関する。当該マイクロ発電機は、マイクロ燃焼器及び、間隔を空けて設けられているヒートスプレッダの間で接続する多数の量子井戸熱電パネルで構成される熱電モジュールを有する。前記ヒートスプレッダのうちの1つは、マイクロ燃焼器と熱的にやり取りできるように設けられている。それぞれ異なる型の炭化水素燃料が、マイクロ燃焼器へ供給されて良い。炭化水素燃料は燃焼チャンバ内で燃える。システム全体は、起動時にはウルトラキャパシタによって電力供給され、その後は熱電モジュールによって生成される電気エネルギー出力によって電力供給されるマイクロ制御装置によってリアルタイムで制御される。
本発明の一の態様は、量子井戸熱電モジュールを有する熱電モジュールを使用することによって熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率が改善されるという考えに基づいて予見される。第1ヒートスプレッダは、動作中の温度が1300℃のオーダーである燃焼領域にある、又は該燃焼領域近傍にあるマイクロ燃焼器へ設置される。第2ヒートスプレッダは第1ヒートスプレッダから間隔を空けて設けられ、前記2つのヒートスプレッダ間で接続する量子井戸熱電パネルにわたって温度差動を生じさせる。熱スプレッダと一緒になった、これらのパネルは14〜20%の効率で熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。この効率は、特許文献1のマイクロ発電機で得られる効率よりもはるかに優れている。
本発明における他の重要な態様は、マイクロ燃焼器が様々な異なる炭化水素燃料で動作可能であることである。そのような様々な燃料には、たとえばプロパンやブタンのような、周辺温度で気体状態である燃料、及びたとえばガソリン、灯油、ディーゼル燃料等の液状燃料の両方が含まれる。この能力により、本発明のマイクロ発電機は、炭化水素燃料源のある場所であれば実質的に如何なる場所でも使用できるようになる。
低出力マイクロ制御装置は全体のシステムを動作させる。利用可能な燃料の量、電圧出力、熱電モジュールの温度及びシステム動作に関する他のパラメータに関する情報をリアルタイムで提供するディスプレイが供されて良い。
本発明のこの好適実施例の構造、動作及び利点は、添付の図と併せた以下の説明を考慮することで明らかとなる。
ここで図1、図2及び図5を参照すると、図1にマイクロ発電機システム10における一実施例が概略的に図示されている。システム10は、燃料源12、燃料制御バルブ16、マイクロ燃焼器20、熱電モジュール22、LCD又は他のディスプレイ(図示していない)を有するマイクロ制御装置24、及びウルトラキャパシタ28を有する。システム10は、後述する構成を用いて、直流12[V]で約168[mA]を発生させるように動作する。しかし、システム10は規模の変更が可能であり、その部品の大きさ及び容量を必要に応じて変化させることで電力出力を増大させることが可能であることを理解すべきである。システム10及びシステム50の複数の素子については以降で、それらの素子の全体として動作について論じることで説明する。システム10の核心部分は、特許文献1の修正版であるマイクロ燃焼器20である。以降で説明することを除けば、マイクロ燃焼器20の構成は、特許文献1で開示されている構成と同一で、本発明の一部を構成するものではないので、ここでは一般的に論じるのみとする。
図5で概略的に図示されているように、マイクロ燃焼器20は、2つの螺旋構造、すなわち“スイスロールケーキ”デザインであることが好ましい。このデザインは、共通の燃料注入口30を有する2つの部分を有し、各部分は基本的には互いに鏡像となっている。後述する、空気と混合する気化燃料は、注入口30を介して導入され、矢印31で示された流路に沿って、各部分の中心付近にある燃焼チャンバ32へ移動する。点火装置34は、各燃焼チャンバ32の領域内に設けられる。その点火装置34は、抵抗加熱によって燃焼を起こす導電性材料の形式をとって良いし、又は特許文献1で説明されているような他複数の変化形をとっても良い。燃料の燃焼によって発生する熱い排出気体は、燃焼チャンバ32を出て、矢印36で示されたマイクロ燃焼器の各部分に沿って、排気口38へ移動する。図5では2つの排気口38が図示されているが、単一の排気口38が供されても良いし、又は2つの排気口38を1つに組み合わせても良いことを理解すべきである。
マイクロ燃焼器20と特許文献1で開示されたマイクロ燃焼器20との主な差異は、特許文献1のシステムでは、マイクロ燃焼器における1つ以上の内壁は、電力を発生させるために熱電材料で構成されている。温度差動は、そのような熱電材料の壁のうちの1面に沿った冷たい空気-燃料混合物の流れ、及び前記面に対向する面に沿った熱い排出気体の流れによって作られる。大幅に改善された、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率は、本発明の熱電モジュール22を利用することで得られることが分かった。熱電モジュール22は、マイクロ燃焼器20外部に設けられているが、該燃焼器20の各燃焼チャンバ32と熱的にやり取りする。特許文献1のシステム効率が5%のオーダーである一方、本発明では、14%から20%範囲の効率が得られる。
この好適実施例では、熱電モジュール22は、マイクロ燃焼器に設けられ、その燃焼チャンバ32と熱的にやり取りする第1ヒートスプレッダ40、第1ヒートスプレッダ40から間隔を空けて設けられている第2ヒートスプレッダ42、及び互いに平行に配置され、第1ヒートスプレッダ40と第2ヒートスプレッダ42との間で接続する量子井戸熱電パネル44を有する。各ヒートスプレッダ40及び42は、アルミニウムシリコンカーバイドからなる板で構成されていることが好ましい。この材料は金属とセラミックスとを組み合わせたもので、半導体産業では広範に使用されている。アルミニウムシリコンカーバイドは、優れた伝熱能力を示し、マイクロ燃焼器によって生じる温度にも耐えることができる。そのマイクロ燃焼器によって生じる温度は一般的に、動作中では約1300℃のオーダーである。
量子井戸熱電パネル44は、特許文献2、特許文献3及び特許文献4で説明されている型のものであることが好ましい。量子井戸熱電パネル44の詳細な構成は、本発明の一部を形成しないので、ここでは論じない。よく知られているように、熱電材料は、その表面にわたって温度差動に曝されるときに電気エネルギーを発生させる能力を有する。パネル44は、熱エネルギーを電気エネルギーに変化する上で特に効率的で、第1ヒートスプレッダ40は、熱を、マイクロ燃焼器20からその表面全体を介してパネル44の一端部へ均一に輸送するのに効果的である。図1で図示されているように、第2ヒートスプレッダ42は第1ヒートスプレッダ40から物理的に間隔を空けて設けられているので、第2ヒートスプレッダ42の温度は大体周辺温度である。よって、大きなΔT、すなわち各パネル44の、たとえば最小でも200℃の“熱い”端部から、反対側の、ほぼ周辺温度である“冷たい”端部への温度差動が供される。マイクロ制御装置24と結合するサーミスタ46又は他の温度検知装置が各ヒートスプレッダ40、42に設けられることで、以降で説明するように温度の監視が可能となる。
本発明の重要な態様は、システム10が様々な異なる型の、マイクロ燃焼器20内で燃焼する炭化水素燃料を使用する能力を含む。図1及び図2の実施例では、装置10は、プロパン、ブタン及びメチルアセチレンのような、周辺温度で気体である炭化水素燃料を供給するように設計されている。図3及び図4に図示されていて、以降で論じる装置50は、たとえばガソリン、灯油、ディーゼル等のような液状の炭化水素燃料を使用することが意図されている。これは本発明のシステムの多目的性及び自在性を増大させ、たとえば燃料源を提供するのに既存のインフラを用いることができるような利用を含むすべての分野での利用を可能にする。
図1及び図2の実施例では、加圧されたプロパン又はブタンが、図において燃料源12として表されているタンクに含まれる。そのタンク容積は他のシステム部品の大きさに支配される。好適には、レベルセンサ52が燃料源12内部に設けられている。燃料源12は、リード線54によってマイクロ制御装置24と接続することで、タンク内部の燃料レベルの測定を可能にする。燃料制御バルブ16は、ライン55内部において、燃料源12とマイクロ燃焼器20との間で接続している。燃料制御バルブ16は、リード線56によって、マイクロ制御装置24と結合する。好適には、流体制御バルブ14は、商業的に入手可能なソレノイドバルブである。そのバルブ動作については、システム10の全体的な動作についての説明と併せて論じることにする。
図3及び図4で図示されている装置50は、装置10と似ていて、両方に共通する構造物には、図1及び図2と同一の参照番号が、図3及び図4にも付されている。上述したように、装置50ではガソリンのような液状炭化水素燃料の使用が意図されている。マイクロ燃焼器内部での燃焼効率を最大にするため、液体燃料は、マイクロ燃焼器20の注入口へ導入される前に気体状態に変換されなければならない。この好適実施例では、気化器/ポンプ58が、ライン55に沿って、液状燃料を含む燃料源60とマイクロ燃焼器20との間で接続されている。燃料源60は、リード線60によってマイクロ制御装置24と接続するレベルセンサ62を有する。1つの適切な商業的に入手可能な気化器/ポンプは、部品番号100059(直径5mm)で、カリフォルニア州リッチモンドにあるベーパー社(Vapore Inc.)で製造されているベーパージェット毛管力気化器/ポンプである。このユニットは、燃料源60から液体燃料をくみ上げ、それを気体に変換し、続いて気化燃料をマイクロ燃焼器20の注入口30へ送り出す。すべては、以降で説明するように、マイクロ制御装置24からの信号に応答する。
[システム動作]
図1及び図2を参照すると、システム10の動作は以下のように進行する。マイクロ制御装置24がリアルタイムでシステム動作を制御する。マイクロ制御装置24は、データ取得能力及び多重スリープモードを有する、たとえばテキサスインスツルメンツから販売されているMSP-430シリーズのような商業的に入手可能な装置が好ましい。起動時には、マイクロ制御装置24は、システム10の動作中に蓄電されるウルトラキャパシタ28から電気エネルギーを受け取る。マイクロ制御装置24は、リード線56を介して、信号を燃料制御バルブ16へ入力することで、それによってバルブを開け、燃料源12内部にある加圧された燃料をマイクロ燃焼器へ流すことを可能にする。燃料制御バルブ16は、開いた位置に留まることで、マイクロ燃焼器20へ一定流の燃料が送られるように操作されることが可能である。あるいはその代わりに、パルス幅の変調された信号がマイクロ制御装置24によって生成され、燃料制御バルブ16へ入力されることで、それに続いてバルブが開閉されて良い。つまり、マイクロ燃焼器20への燃料のパルス流が生成される。いずれの場合でも、燃料はマイクロ燃焼器20の燃料注入口30に導かれる。燃料は矢印31で示された流路に沿って、マイクロ燃焼器20のどちらかの一方の部分にある燃焼チャンバ32へ流れる。
[システム動作]
図1及び図2を参照すると、システム10の動作は以下のように進行する。マイクロ制御装置24がリアルタイムでシステム動作を制御する。マイクロ制御装置24は、データ取得能力及び多重スリープモードを有する、たとえばテキサスインスツルメンツから販売されているMSP-430シリーズのような商業的に入手可能な装置が好ましい。起動時には、マイクロ制御装置24は、システム10の動作中に蓄電されるウルトラキャパシタ28から電気エネルギーを受け取る。マイクロ制御装置24は、リード線56を介して、信号を燃料制御バルブ16へ入力することで、それによってバルブを開け、燃料源12内部にある加圧された燃料をマイクロ燃焼器へ流すことを可能にする。燃料制御バルブ16は、開いた位置に留まることで、マイクロ燃焼器20へ一定流の燃料が送られるように操作されることが可能である。あるいはその代わりに、パルス幅の変調された信号がマイクロ制御装置24によって生成され、燃料制御バルブ16へ入力されることで、それに続いてバルブが開閉されて良い。つまり、マイクロ燃焼器20への燃料のパルス流が生成される。いずれの場合でも、燃料はマイクロ燃焼器20の燃料注入口30に導かれる。燃料は矢印31で示された流路に沿って、マイクロ燃焼器20のどちらかの一方の部分にある燃焼チャンバ32へ流れる。
図1及び図2のリード線66によって概略的に示されているように、マイクロ制御装置24は各点火装置34に結合し、燃焼チャンバ32内部の燃料の燃焼を起こす。一のこの好適実施例では、マイクロ制御装置24が、パルス幅の変調された信号を点火装置へ入力することで、燃料の燃焼速度は調節可能となる。たとえば、燃料制御バルブ16からのパルス状燃料供給と一致するようなタイミングで点火装置34を起動させることで、マイクロ燃焼器20内で燃える燃料の効率及び速度を改善することが可能である。
一度燃焼プロセスがマイクロ燃焼器内部で開始されると、燃焼チャンバ32及び周囲の壁は、すぐに少なくとも800℃に到達する。燃焼チャンバ32及び周囲の壁に近接し、かつそれらと熱的にやり取りするマイクロ燃焼器20に、第1ヒートスプレッダ40は設けられているので、その第1ヒートスプレッダ40もまた実質的に同じ温度に到達する。そのヒートスプレッダ40は、マイクロ燃焼器20からの熱を、前記ヒートスプレッダ40の長さ及び幅全体にわたって均一に分配する。その熱は続いて、ヒートスプレッダ40と接続する各量子井戸熱電パネル44の端部へ輸送される。各パネルの熱が輸送される端部とは反対側端部は、“冷たい”すなわち第2ヒートスプレッダ42と接続する。その第2ヒートスプレッダ42は、熱い第1ヒートスプレッダ40から間隔をおいて設けられ、大体周辺温度である。第1ヒートスプレッダ40と第2ヒートスプレッダ42との間のΔTは、パネル44による、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換を誘起する。そのパネルは、約14%〜20%の効率で変換する。ΔTが大きくなればなるほど、量子井戸技術の現在の理論的限界内での効率は大きくなる。パネル44は、図2において参照番号68で概略的に示されている出力を生成する。その出力は、この好適実施例では、直流12[V]で168[mA]のオーダーである。
マイクロ制御装置24は、第1ヒートスプレッダ40の温度を表す信号を、リード線69を介してサーミスタ46から受け取り、かつ第2ヒートスプレッダ42の温度を表す信号を、リード線70を介してサーミスタ46から受け取る。このデータはマイクロ制御装置24のディスプレイ上にリアルタイムで表示される。マイクロ制御装置24はまた、リード線72及びリード線74によって熱電パネル44とも結合することで、システム10が自己の動作を行っている間に電気エネルギーを受け取り、かつウルトラキャパシタ28を再充電する。マイクロ制御装置24は、パネル44によって生成される電圧をもリアルタイムでLCDディスプレイ(図示していない)上に表示するように動作する。リード線54を介して、燃料源12内のレベルセンサ52とマイクロ制御装置24とが接続しているため、燃料の残量、及び/又は燃料源12内に存在する燃料の量でのシステム10の予想稼働時間をも、マイクロ制御装置24によって表示することが可能である。
図3及び図4に図示された装置50は、マイクロ燃焼器20への燃料供給を除けば装置10と同一方法で動作する。この実施例では、マイクロ制御装置24が、リード線76を介して信号を気化器/ポンプ58へ入力することで、燃料源60からの液体燃料は気化器/ポンプ58へ送り込まれる。気化器/ポンプ58で、送り込まれた燃料は気体状態へ変換され、ライン55を介してマイクロ燃焼器20の注入口へ輸送される。マイクロ制御装置24は、気化器/ポンプ58が、動作中に一定の“開いた”位置を維持するように操作して良いし、又、パルス幅変調信号を気化器/ポンプ58へ入力することで、上述した図1及び図2のバルブ16と同一の方法で、その気化器/ポンプ58を交互に開閉させても良い。装置50はその他の点では装置10と同一の方法で動作する。
本発明のシステム10及びシステム50は、小型で、比較的効率的で、かつ燃料を自由自在に選ぶことができる、電気エネルギー発電システムを供する。そのシステムの動作を、リアルタイムで制御かつ監視することが可能である。そのシステムは、携帯電子装置及びMEMSへ電力を供給するための既存バッテリー技術に対する実行可能な代替手法である。
Claims (6)
- 電力を発生させるシステムであって:
燃料注入口を有するマイクロ燃焼器;
前記マイクロ燃焼器の前記燃料注入口と接続し、燃料源と接続するように構成され、かつ、燃料を、該燃料が燃やされ、かつ熱を発生させる前記マイクロ燃焼器へ供給する、燃料制御装置;
前記マイクロ燃焼器と熱的にやり取りするように位置設定され、電気エネルギーを有効に出力する熱電モジュール;及び、
前記燃料制御装置、前記マイクロ燃焼器、及び前記熱電モジュールと結合し、かつ、前記マイクロ燃焼器への前記燃料制御装置からの燃料の前記供給の制御、前記マイクロ燃焼器内部での燃料の前記燃焼の起動、及び前記熱電モジュールからの電気エネルギーの前記出力の監視を有効に行う、マイクロ制御装置;
を有するシステム。 - 前記燃料源が周辺温度において気体状態である炭化水素燃料を含み、
前記燃料制御装置は、前記燃料源と前記マイクロ燃焼器との間で接続する燃料制御バルブを有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。 - 前記燃料源が周辺温度において液体状態である炭化水素燃料を含み、
前記燃料制御装置は、前記燃料源と前記マイクロ燃焼器との間で接続する気化器/ポンプを有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。 - 前記熱電モジュールが:
前記燃焼器に設けられている第1ヒートスプレッダ;
該第1ヒートスプレッダから間隔を空けて設けられている第2ヒートスプレッダ;及び、
互いに平行に配置され、かつ前記第1ヒートスプレッダと前記第2ヒートスプレッダとの間で接続する一連の量子井戸熱電パネル;
を有する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。 - 前記第1ヒートスプレッダ及び前記第2ヒートスプレッダがアルミニウムシリコンカーバイドで構成されることを特徴とする、請求項4に記載のシステム。
- 前記第1ヒートスプレッダと前記第2ヒートスプレッダとの間の温度差動が、前記マイクロ燃焼器の動作中では少なくとも約200℃のオーダーであることを特徴とする、請求項5に記載のシステム。
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