JP2002156096A - 液化石油ガス気化装置 - Google Patents

液化石油ガス気化装置

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JP2002156096A
JP2002156096A JP2000352209A JP2000352209A JP2002156096A JP 2002156096 A JP2002156096 A JP 2002156096A JP 2000352209 A JP2000352209 A JP 2000352209A JP 2000352209 A JP2000352209 A JP 2000352209A JP 2002156096 A JP2002156096 A JP 2002156096A
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liquefied petroleum
petroleum gas
heat
heat exchanger
heat source
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JP2000352209A
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English (en)
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Takaaki Kusaka
貴晶 日下
Takashi Sawada
敬 澤田
Toshinari Matsumoto
俊成 松本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の液化石油ガス気化装置は、定常運転ま
での時間が長く、液化石油ガスを気化するために多量の
熱エネルギーを必要とするという課題を有している。 【解決手段】 本発明は、液化石油ガスを気化させる熱
交換器1に液化石油ガスに熱を伝達するための放熱フィ
ン10を設け、この放熱フィン10によって熱交換器1
の対向する壁面同士を接続するようにしているもので、
放熱フィン10を補強部材としても利用でき、熱交換器
の強度を保ちながら肉厚を薄くでき、定常動作までの時
間が短く、必要とする加熱エネルギーが少なくて済む液
化石油ガス気化装置としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液化石油ガス容器
内の液化石油ガスを気化させて外部に供給する液化石油
ガス気化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液化石油ガス気化装置は、例えば
図8に示すような構成になっている。図8は、従来の液
化石油ガス気化装置の構成を示す設置図である。液化石
油ガス容器101に収容されている液相の液化石油ガス
は、供給経路102を通り、気化圧力調整弁103を経
て熱交換器104に流入する。液化石油ガス容器101
内の圧力は、外気温が常温(25℃前後)のときには約
1MPaとなっており、気化圧力調整弁103は二次側
圧力が常に0.15MPa前後になるように弁の開度を
調節している。気化圧力調整弁103は、このように気
化圧力を調整することによって、液化石油ガスの気化に
必要な温度を下げている。また、前記熱交換器104に
は電気ヒーター105が接合されている。この電気ヒー
ター105によって、熱交換器104は適温に加熱され
る。従って、熱交換器104に流入した液化石油ガスは
この熱交換器104内で受熱し気化が促進される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の液化石油ガス気化装置は、定常運転までの時間が長
く、液化石油ガスを気化するために多量の熱エネルギー
を必要とするという課題を有している。
【0004】すなわち、液化石油ガスボンベから液相の
液化石油ガスを気化させて気相の液化石油ガスとして使
用する構成のものは、高圧ガスを取り扱う上で安全性を
確保するために、ガスの流れる経路全体を防爆構造にし
なければならないものである。つまり、前記従来の構成
のものでは、気化圧力調整弁103が壊れて二次側の圧
力が上昇した場合でも、熱交換器104が破損したりす
ることがないだけの強度を保証する必要がある。具体的
には、熱交換器104の肉厚を厚くすることによって、
強度を保証するようにしているものである。この結果、
熱交換器104は大型となり、熱容量が大きくなって、
定常動作までに長時間が必要となっている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、液化石油ガス
容器内に収容した液相の液化石油ガスが内部を流れる間
に熱源の発熱を伝導して気相の液化石油ガスとする熱交
換器と、熱源の発熱を内部を流れる液化石油ガスに伝導
する放熱フィンとを構成要件として有している。またこ
のとき、放熱フィンは熱交換器を構成する筐体の対向す
る内壁同士を接続した構成としている。 このため、熱
交換器は肉厚を薄くしても液化石油ガス容器内に収容し
た液化石油ガスのガス圧に耐えるだけの強度を有するも
のとなる。
【0006】また、熱交換器の肉厚を薄くすることによ
って熱交換器の熱容量が小さくなって、定常動作までの
時間が短く、必要とする加熱エネルギーが少なくて済む
液化石油ガス気化装置を実現できる。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、液化
石油ガス容器内に収容した液相の液化石油ガスが内部を
流れる間に熱源の発熱を伝導して気相の液化石油ガスと
する熱交換器と、熱源の発熱を内部を流れる液化石油ガ
スに伝導する放熱フィンとを構成要件として有してい
る。またこのとき、放熱フィンは熱交換器を構成する筐
体の対向する内壁同士を接続した構成としている。 こ
のため、熱交換器は肉厚を薄くしても液化石油ガス容器
内に収容した液化石油ガスのガス圧に耐えるだけの強度
を有するものとなる。
【0008】また、熱交換器の肉厚を薄くすることによ
って熱交換器の熱容量が小さくなって、定常動作までの
時間が短く、必要とする加熱エネルギーが少なくて済む
液化石油ガス気化装置を実現できる。
【0009】請求項2に記載した発明は、請求項1に記
載した構成に加えて、熱交換器を構成する内壁の一つ
は、放熱フィンとろう付けで固着した構成としている。
この結果、放熱フィンの取り付けが容易となって、放熱
フィンの肉厚を薄くできるものとなる。このため、熱交
換器の熱容量をさらに小さくでき、定常運転までの時間
を一層短くできる液化石油ガス気化装置としている。
【0010】請求項3に記載した発明は、請求項1ある
いは請求項2に記載した構成に加えて、熱交換器を構成
する内壁の内、熱源に接している受熱壁と放熱フィンと
は一体で構成するようにしているものである。このた
め、熱源から受熱した熱を確実に放熱フィンに伝導させ
ることができ、放熱フィンから熱交換器の内部を流れる
液相の液化石油ガスに効率よく気化熱を供給でき、効率
が良く、性能のばらつきの少ない液化石油ガス気化装置
としている。
【0011】請求項4に記載した発明は、請求項1から
3のいずれか1項に記載した構成に加えて、放熱フィン
を含む熱交換器の全体または一部は、鋳物で構成するよ
うにしているものである。この結果量産性を向上でき、
製造の容易な液化石油ガス気化装置としている。
【0012】請求項5に記載した発明は、請求項1から
4のいずれか1項に記載した構成に加えて、放熱フィン
の形状を平行に配列した板状とした構成としている。こ
の結果、対向する内壁同士を複数の地点で接続でき、熱
交換器の強度を一層高めることができる。従って熱交換
器の肉厚を薄くでき、熱交換器の熱容量をさらに小さく
でき、定常運転までの時間を一層短くできる液化石油ガ
ス気化装置としている。
【0013】請求項6に記載した発明は、請求項3から
5のいずれか1項に記載した構成に加え、熱交換器は、
放熱フィンによって構成した流路を有するものとしてい
る。この流路を液相の液化石油ガスが流れるもので、簡
単な構成で液化石油ガスの気化が効率的に行え、かつ熱
交換器の強度が高く、量産性も一層向上した液化石油ガ
ス気化装置としている。
【0014】請求項7に記載した発明は、請求項6に記
載した構成に加え、熱交換器に設けている放熱フィンを
水平に配置して、上面に設けている液化石油ガスの流入
口から流入した液相の液化石油ガスが、放熱フィンが構
成している流路を流れて筐体の下面に設けた液化石油ガ
スの流出口から流出する構成としている。このため、不
純物が熱交換器内に蓄積することがなく、信頼性の高い
液化石油ガス気化装置としている。
【0015】請求項8に記載した発明は、請求項1から
7のいずれか1項に記載した構成に加え、熱源に触媒燃
焼装置を使用した構成としている。このため、無炎で低
温の熱源とでき、温善を確保できる液化石油ガス気化装
置とできるものである。
【0016】
【実施例】(実施例1)以下、本発明の第1の実施例に
ついて説明する。図1は本実施例の液化石油ガス気化装
置の構成を示す斜視図である。本実施例の液化石油ガス
気化装置は、図示していない液化石油ガス容器の外部に
配置している複数(本実施例では2個)の熱交換器1
と、前記複数の熱交換器1に気化熱を供給する熱源2で
ある触媒燃焼器と、熱交換器1と熱源2との間に設けた
熱発電素子3を有している。
【0017】前記熱交換器1の筐体4の上面に設けてい
る流入口5には、液相の液化石油ガスが流入する液相管
6が接続されている。また筐体4の下面には燃料管8を
接続している排出口7を設けている。
【0018】以上の構成で、熱交換器1は、液相管6か
ら流入口5を通って供給された液相の液化石油ガスに、
熱源2から発生した熱量を供給して、すなわち液相の液
化石油ガスと熱源2から発生した熱量とを熱交換して、
液相の液化石油ガスを気化させて、気相の液化石油ガス
としているものである。この気相の液化石油ガスは、筐
体4の下面に設けた排出口7から燃料管8に流れるもの
である。前記燃料管8は、図示していないガスメータ等
を介して一般家庭等のガス消費機器に接続されている。
【0019】熱発電素子3は複数のビスマス・テルル等
の半導体から構成されており、高温面3aを熱源2側
に、低温面3bを熱交換器1側に接触させている。つま
り、ゼーベック効果により熱発電素子3は高温面3aと
低温面3bとの間に発生する温度差に応じた熱起電力を
発生するものである。
【0020】このとき本実施例では、2個の熱交換器1
で熱源2を挟み込んだ構成をとっている。2個の熱交換
器1は液相管6から供給される液相の液化石油ガスが並
列に流れる様に接続されており、液化石油ガスは液相管
6から両方の熱交換器1に流入し燃料管8へ流れる。2
個の熱交換器1の位置関係は熱源2をはさんで水平方向
に配列した関係となっている。また、2個の熱交換器1
のうち一方の熱交換器1と熱源2との間には、前記熱発
電素子3およびアルミニウムや銅等の熱伝導性の良い金
属材料からなる熱伝導材料9を介在させている。
【0021】熱交換器1には、熱源2で発生した熱を液
相の液化石油ガスに供給する熱交換を促進するための放
熱フィン10を設けている。液相の液化石油ガスは、熱
交換器1内を放熱フィン10に沿ってターンしながら流
れる様になっている。
【0022】図2は、前記熱源2の構成を示す縦方向の
断面図である。熱源2は、一端に触媒燃焼に必要な液化
石油ガスを供給するための燃料供給管11を接続してい
る。燃料供給管11から供給された気相の液化石油ガス
は、ノズル12から噴出して、エゼクター部13でエゼ
クター効果によって空気吸引口14から空気を吸引して
可燃性の混合ガスとなって、燃焼用触媒15を収容して
いる燃焼室16内に噴出する。燃焼室16のガスの流れ
の下流側の端部には、図示していない制御器からの着火
指示によって高電圧を発生し電気火花を発生する点火プ
ラグ17を設けている。また、18は燃焼室16内で発
生した燃焼ガスを排出する排気口である。前記燃焼用触
媒15は、本実施例では白金等の貴金属で構成してい
る。
【0023】図3は本実施例の液化石油ガス気化装置の
配置を説明する設置図である。本実施例では図1で説明
した液化石油ガス気化装置を、プロパン等の液化石油ガ
スを収容する液化石油ガス容器19の外部に配置してい
る。液化石油ガス容器19は、下部に液相の液化石油ガ
スを取り出し熱交換器1に供給する液相管6を、上部に
気相の液化石油ガスを例えばガスコンロ等の調理器であ
るガス消費機器20に供給する気相管26を備えてい
る。前記液相管6には、熱交換器1に供給する圧力を調
整する気化圧力調整弁27を設けている。気相管26に
は、ガス消費機器20に供給する液化石油ガスの圧力を
調整する圧力調節器28を、また燃料管8にも同様の目
的の圧力調節器29を設けている。また、気相管26と
燃料管8を通った気相の液化石油ガスは、ガスの使用量
を測定するガスメータ30を通って、ガス消費機器20
に供給される。また、燃料供給管11には前記と同様の
圧力調節器31を設けている。
【0024】本実施例では燃料管8に、気相の液化石油
ガスを熱源2に供給する燃料供給管11を接続してい
る。燃料供給管11の途中には、熱源2に供給する気相
の液化石油ガスの供給量を調整する制御弁12を接続し
ている。この制御弁12の開度は、制御器22によって
調整されている。制御器22は、本実施例ではマイクロ
コンピュータを有しており、熱交換器1に埋設している
サーミスタ等の温度検知器25の検知温度情報を受け
て、制御弁12と前記点火プラグ17に供給する高電圧
を発生する着火器21の駆動を制御している。また本実
施例では、制御器22を駆動するための蓄電池23と、
蓄電池23に充電するための充電器24を有している。
【0025】前記、図1で説明している熱発電素子3で
発生した熱起電力は前記充電器24に供給するようにし
ている。
【0026】また、図4は前記熱交換器1の構成を示す
断面図である。本実施例では、熱交換器1の筐体4は、
アルミニウム等の熱伝導性の良い金属材料を主成分とし
た鋳物で構成している。筐体4の上面には液化石油ガス
の流入口5を、下面には排出口7を、また筐体4の内部
には複数の板状の放熱フィン10を設けている。このと
き、放熱フィン10は筐体4を構成する2つの内壁37
に交互に一体とした構成としており、この一体面と反対
の方向には流入口5から流入した液化石油ガスが流れる
ための隙間37aを有した形となっている。したがっ
て、流入口5から流入した液化石油ガスは筐体4の上部
から下部へ隙間37aを通ってターンしながら下って行
き排出口1から排出される。
【0027】また、図5は熱交換器1を前記図4とは別
の側面から見た構成を示す断面図である。熱交換器1を
構成する筐体4の一面である受熱壁32は、図1で説明
した熱源2に密着して熱源2の発熱を受熱している。前
記板状の放熱フィン10は、この受熱壁32と一体とな
っており、鋳物で構成している。また筐体4の一面を構
成する蓋33は、アルミ板等によって構成している。こ
の蓋33の内壁34は、筐体4および板状の放熱フィン
10の端面35にろう付けされており、ろう付け部36
を有している。
【0028】以下、本実施例の動作について説明する。
特に冬場等の気温の低い状況で、図3に示すガス消費機
器20を使用した場合には、液化石油ガスの気化熱によ
って熱交換器1の温度が低下するものである。熱交換器
1の温度が低下すると、当然液化石油ガス容器19から
供給される液化石油ガスは気化しにくくなって、ガス消
費機器20が十分に燃焼できない、あるいは動作できな
い状況になるものである。本実施例では、図3に示して
いるように、熱交換器1には温度検知器25を設けてい
る。温度検知器25の検知温度情報は制御器22に伝達
されている。制御器22はマイクロコンピュータを備え
ており、温度検知器25の温度信号が例えば0℃という
基準温度より低下すると、熱源2を作動させるような制
御プログラムを有している。
【0029】すなわち、制御器22が動作を開始する
と、制御弁12を開いて、着火器21を作動させる。着
火器21が作動すると、図2に示している点火プラグ1
7から電気火花が発生する。一方、制御弁12が開いて
いるため、熱源2には燃料供給管11から気相の液化石
油ガスが供給それる。つまり、図2に示しているノズル
12から噴出された液化石油ガスがエゼクター部13か
ら燃焼用触媒15を収容している燃焼室16に供給され
る。エゼクター部13を通過するときに、液化石油ガス
はエゼクター効果によって空気吸引口14から空気を吸
引する。従って、燃焼室16に供給される時には、液化
石油ガスは空気が混合されている可燃性の混合ガスとな
っている。この可燃性の混合ガスが前記電気火花によっ
て着火されて、燃焼用触媒15の下流側に炎が形成され
る。この炎によって燃焼用触媒15が加熱され、燃焼用
触媒15の温度は上昇する。燃焼用触媒15の温度が触
媒燃焼可能温度である約200℃以上に達すると、熱源
2は触媒燃焼を開始するものである。触媒燃焼が開始さ
れると、可燃性の混合ガスは触媒燃焼によって全て消費
されるため、自然に炎は消える。すなわち、低温での燃
焼となっているもので、非常に安全性の高いものであ
る。この触媒燃焼の発熱は、熱源2に接合された熱交換
器1に伝達される。熱交換器1は、この発熱を液化石油
ガス容器19に接続している液相管6から気化圧力調整
弁27を介して供給されている液相の液化石油ガスと熱
交換するものである。この熱交換によって、液相の液化
石油ガスは気化して気相の液化石油ガスとなって、熱交
換器1の出口に接続している燃料管8からガス消費機器
20に供給される。このため、ガス消費機器20は冬場
の気温の低い状況であっても安定して燃焼ができるもの
である。
【0030】このとき、本実施例では、熱発電素子3を
熱交換器1と触媒燃焼器2との間に設けている。熱発電
素子3はペルチェ素子を使用しており、ゼーベック効果
によって触媒燃焼器2に接触している高温面3aと熱交
換器2に接触している低温面3bとの間に発生する温度
差に応じた熱起電力を発生している。この熱起電力は、
充電器24に供給されている。従って、蓄電池23は適
宜充電器24から充電されている。このため本実施例に
よれば、電池の交換が不要となって、使い勝手の良い液
化石油ガス気化装置を実現するものである。
【0031】ところで、液化石油ガスがプロパンの場
合、図2に示す液化石油ガス容器19内の圧力は外気温
が常温(25℃前後)のときには約1MPaとなってい
る。気化圧力調整弁27は、液化石油ガスの気化に必要
な温度を下げるために、二次側圧力が常に0.15MP
a前後になるように弁の開度を調節している。このと
き、特に高圧の液化石油ガスを使用する場合には安全を
確保する必要から、万一の時のための安全対策が必要と
なっている。すなわち、気化圧力調整弁27が壊れたと
きにも安全が確保できる構成が必要となっているもので
ある。つまり通常は、前記した二次側の圧力が上昇する
という異常状態であるときのために、熱交換器1の肉厚
を厚くして異常時にも熱交換器1が破損しないようにし
ているものである。このため、従来例でも説明したよう
に、結果として熱交換器1が大型になり、熱容量が大き
くなって、定常動作までの時間が長くなる、あるいは液
化石油ガスの気化のために大きなエネルギーを必要とす
る等の課題を生じているものである。
【0032】この点本実施例では、図5に示しているよ
うに、熱交換器1は、熱交換器1の筐体4を構成してい
る受熱壁32と、受熱壁32に対向している蓋33の内
壁34とを板状の放熱フィン10で接続した構成として
いるものである。すなわち、熱源2で発生した熱量を熱
交換器1内を流れる液か石油ガスに熱伝導する機能を有
している放熱フィン10を、強度を向上するための補強
部材としても活用しているものである。特に本実施例で
は、放熱フィン10の形状を平行に配列した複数の板状
のものとしている。このため、熱交換器1を構成してい
る受熱壁34と蓋33の内壁34とを複数地点で接続で
きる構成となっているものである。従って、この結果、
熱交換器1を構成している筐体4の材圧を薄くしたとし
ても、十分な耐圧構造を得ることができるものである。
【0033】また従って、本実施例によれば、熱交換器
1自体を小型にでき、熱容量を小さくできるものであ
る。この結果本実施例によれば、定常運転までの時間を
短く、加熱エネルギーを少なくすることができるもので
ある。また、軽量、コンパクトで設置しやすい液化石油
ガス気化装置を実現できるものである。
【0034】また、このとき図2に示しているガス消費
機器20の使用を急に停止したときにも、熱交換器1内
に残留した液相の液化石油ガスによって熱交換器1内が
高圧になることはない。つまり、熱源2である触媒燃焼
器2燃焼を停止すると、熱交換器1は前記理由によって
熱容量が小さくなっているため、熱交換器1の温度は急
速に低下するものである。熱交換器1の温度が低下する
結果、熱交換器1内が高圧になることはないものであ
る。
【0035】またこのとき本実施例では、図5に示して
いるように、板状の放熱フィン10を受熱壁34側と一
体とし、蓋33側の内壁34とはろう付けによって固着
している。したがって、板状の放熱フィン10をボルト
等で固定する必要がなくなり、板状の放熱フィン10の
肉厚を薄くすることができる。このため、熱容量はさら
に小さくなり、定常運転までの時間を一層短くすること
が可能となっている。
【0036】また本実施例では、図4に示しているよう
に、筐体4を構成する内壁37に放熱フィン10を一体
に櫛形に設け、前記放熱フィンの端面は隙間37aとし
た形状とし、鋳物で構成している。このため量産性が良
好で、安価な液化石油ガス気化装置を実現している。ま
た、熱源2発熱が確実に板状の放熱フィン10に伝導す
るものであり、効率が良く、性能のばらつきの少ない液
化石油ガス気化装置とすることができるものである。
【0037】また、前記隙間37aが液化石油ガスが流
れる流路を構成できるため、非常に簡単な構成で効率よ
く液化石油ガスに気化熱を供給できる液化石油ガス気化
装置を実現している。
【0038】また本実施例では、図4に示しているよう
に、板状の放熱フィン10を水平に配置し、流入口5を
筐体4の上面に、排出口7を筐体4の下面に位置させた
構成としている。このため、液化石油ガスが放熱フィン
10に沿って隙間37aを介して常に熱交換器1の上部
から下部に向かって流れるものである。このため、不純
物が熱交換器1内に蓄積することがなく、信頼性の高い
液化石油ガス気化装置を実現するものである。
【0039】(実施例2)続いて本発明の第2の実施例
について説明する。図6は本実施例の液化石油ガス気化
装置に使用している熱交換器の構成を示す断面図であ
る。本実施例では、熱交換器の筐体4の一部をアルミニ
ウム等の熱伝導性の良い金属材料を主成分とした押し出
し成型品39で構成している。この押し出し成型品39
は、板状の放熱フィン10が受熱壁32と受熱壁32に
対向している内壁34同士を一体に接続する形状となっ
ている。
【0040】また図7は、本実施例の液化石油ガス気化
装置に使用している熱交換器を前記図6とは別の方向か
ら見た断面図である。本実施例の熱交換器1の筐体4
は、板状の放熱フィン10に沿って矢印方向に押し出し
て成形された形状となっている。また本実施例では、板
状の放熱フィン10の欠除部41と、流入口5と排出口
7とは後加工で切除して設けている。前記欠除部41
は、図4で説明している隙間37aに対応するものであ
り、液化石油ガスの流路を構成している。また、42は
図5に示している蓋33に対応するもので、前記押し出
し成型品39の両端にボルト締め、あるいはろう付け、
あるいは溶接等で固定されている。
【0041】以上のように、本実施例は、板状の放熱フ
ィン10を平行に配列し、この板状の放熱フィン10を
含む筐体4の一部を、板状の放熱フィン10に沿って押
し出した押し出し成型品39で構成しているものであ
る。このため、鋳物のように内部に巣が発生することが
なく、筐体4や板状の放熱フィン10の強度が一層向上
して、熱交換器1をさらに小型化できるものである。ま
た量産性も一層向上する。
【0042】また、板状の放熱フィン10に欠除部41
を設けた構成としているために、液化石油ガスが流れる
流路を簡単に構成でき、効率の高い液化石油ガスの気化
が行えるものである。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載した発明は、液化石油ガ
ス容器内に収容した液相の液化石油ガスが内部を流れる
間に熱源の発熱を伝導して気相の液化石油ガスとする熱
交換器に、熱源の発熱を内部を流れる液化石油ガスに伝
導する放熱フィンを設け、前記放熱フィンは熱交換器を
構成する筐体の対向する内壁同士を接続した構成とし
て、放熱フィンを補強部材としても利用でき、熱交換器
の強度を保ちながら肉厚を薄くでき、定常動作までの時
間が短く、必要とする加熱エネルギーが少なくて済む液
化石油ガス気化装置を実現するものである。
【0044】請求項2に記載した発明は、熱交換器を構
成する内壁の一つは、放熱フィンとろう付けで固着した
構成として、放熱フィンの取り付けが容易で、放熱フィ
ンの肉厚を薄くでき、熱容量をさらに小さくして、定常
運転までの時間を一層短くできる液化石油ガス気化装置
を実現するものである。
【0045】請求項3に記載した発明は、熱交換器を構
成する内壁の内、熱源に接している受熱壁と放熱フィン
とは一体で構成して、熱源から受熱した熱を確実に放熱
フィンに伝導させることができ、効率が良く、性能のば
らつきの少ない液化石油ガス気化装置を実現するもので
ある。
【0046】請求項4に記載した発明は、放熱フィンを
含む熱交換器の全体または一部は、鋳物で構成して、量
産性を向上した液化石油ガス気化装置を実現するもので
ある。
【0047】請求項5に記載した発明は、放熱フィンの
形状を平行に配列した複数の板状とした構成として、熱
交換器の強度を保ちながら肉厚を薄くした液化石油ガス
気化装置を実現するものである。
【0048】請求項6に記載した発明は、熱交換器は、
放熱フィンによって構成した流路を有し、この流路を液
化石油ガスが流れる構成として、簡単な構成で液化石油
ガスの気化が効率的に行え、かつ熱交換器の強度が高
く、量産性も一層向上した液化石油ガス気化装置を実現
するものである。
【0049】請求項7に記載した発明は、放熱フィンを
水平に配置し、熱交換器は、液化石油ガスの流入口を上
面に、液化石油ガスの流出口を下面に有する構成とし
て、不純物が熱交換器内に蓄積することがなく、信頼性
の高い液化石油ガス気化装置を実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である液化石油ガス気化
装置の構成を示す斜視図
【図2】同、熱源の構成を示す断面図
【図3】同、液化石油ガス気化装置の配置を示す設置図
【図4】同、熱交換器の構成を示す断面図
【図5】同、熱交換器の構成を示す図4とは直角方向か
ら見た断面図
【図6】本発明の第2の実施例である液化石油ガス気化
装置の熱交換器の構成を示す断面図
【図7】同、液化石油ガス気化装置の熱交換器の構成を
示す図6とは直角方向から見た断面図
【図8】従来の液化石油ガス気化装置の構成を示す設置
【符号の説明】
1 熱交換器 2 熱源 4 筐体 5 流入口 7 排出口 10 放熱フィン 19 液化石油ガス容器 32 受熱壁 33 蓋 34 内壁 35 端面 36 ろう付け部 37 内壁 38 端面 39 押し出し成型品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 俊成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3E073 AA01 DB04 DC15 3K068 AA02 AB23 CA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液化石油ガス容器内に収容した液相の液
    化石油ガスが内部を流れる間に熱源の発熱を伝導して気
    相の液化石油ガスとする熱交換器に、熱源の発熱を内部
    を流れる液化石油ガスに伝導する放熱フィンを設け、前
    記放熱フィンは熱交換器を構成する筐体の対向する内壁
    同士を接続した液化石油ガス気化装置。
  2. 【請求項2】 筐体を構成する内壁の一つは、放熱フィ
    ンとろう付けで固着した請求項1に記載した液化石油ガ
    ス気化装置。
  3. 【請求項3】 筐体を構成する内壁の内、熱源に接して
    いる受熱壁と放熱フィンとは一体で構成した請求項1ま
    たは2に記載した液化石油ガス気化装置。
  4. 【請求項4】 放熱フィンを含む熱交換器の全体または
    一部は、鋳物で構成した請求項1から3のいずれか1項
    に記載した液化石油ガス気化装置。
  5. 【請求項5】 放熱フィンの形状を平行に配列した複数
    の板状とした請求項1から4のいずれか1項に記載した
    液化石油ガス気化装置。
  6. 【請求項6】 熱交換器は、放熱フィンによって構成し
    た流路を有し、この流路を液化石油ガスが流れる構成と
    した請求項1から5のいずれか1項に記載した液化石油
    ガス気化装置。
  7. 【請求項7】 放熱フィンを水平に配置し、熱交換器
    は、液化石油ガスの流入口を上面に、液化石油ガスの流
    出口を下面に有する請求項6に記載した液化石油ガス気
    化装置。
  8. 【請求項8】 熱源は触媒燃焼装置とした請求項1から
    7のいずれか1項に記載した液化石油ガス気化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018534512A (ja) * 2015-09-03 2018-11-22 キム、ボンジュン 液化ガスを利用する発熱器具

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