JP2003211945A - 触媒反応式冷媒加熱システム - Google Patents

触媒反応式冷媒加熱システム

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JP2003211945A
JP2003211945A JP2002017261A JP2002017261A JP2003211945A JP 2003211945 A JP2003211945 A JP 2003211945A JP 2002017261 A JP2002017261 A JP 2002017261A JP 2002017261 A JP2002017261 A JP 2002017261A JP 2003211945 A JP2003211945 A JP 2003211945A
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catalytic reaction
heating system
mixed gas
fuel
refrigerant heating
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Application number
JP2002017261A
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English (en)
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Hirokuni Sasaki
佐々木  博邦
Shunjiro Kikawa
木川  俊二郎
Masabumi Yabutani
籔谷  正文
Masahiko Suzuki
鈴木  昌彦
Shigeru Kadotani
門谷  茂
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒反応を用いて冷却媒体を加熱する触媒反
応式冷媒加熱システムにおいて、システムを小型化し、
さらにシステムの起動性を向上させる。 【解決手段】 燃料と空気との混合ガスが供給される混
合ガス経路12と、冷却媒体が供給され、混合ガス経路
12との間で熱交換が行われる冷媒経路13とを有する
熱交換部10と、燃料を供給する燃料供給手段30、3
1、33、34、36と、空気を供給する空気供給手段
32と、冷却媒体を供給する冷却媒体供給手段22とを
設け、混合ガス経路12における混合ガスの流れ方向の
少なくとも上流側部位に、混合ガスを触媒反応させるた
めの酸化触媒15を担持する。混合ガスの触媒反応温度
を検出する温度センサ18と、触媒反応温度に基づいて
燃料、空気あるいは冷却媒体の少なくとも1つの流量を
制御する制御部40とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒反応により得
られる熱を利用して冷却媒体を加熱する触媒反応式冷媒
加熱システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、触媒反応により得られる高温
ガスを利用して冷却媒体を加熱する触媒反応式冷媒加熱
システムが知られている。例えば特開平4−31461
3号公報に記載の触媒反応式冷媒加熱システムでは、上
流側の触媒反応部にて高温ガスを得て、下流側の熱交換
部で高温ガスと冷却媒体との熱交換を行って温水を得る
構成をとっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このシステム
の構成では触媒反応部と熱交換部が別体であること、さ
らに高温ガスと冷却水との熱交換ではガス側の熱伝達性
が悪いため熱交換効率に限界があること等により、熱交
換器体格を大きくする必要がある。従って上記構成で
は、車両用等のシステムに要求される小型化のニーズを
満足させることができない。
【0004】また、熱交換性を高めるために触媒反応部
では高温ガスが必要となるが、燃料に水素を用いた場
合、燃焼の高温化によりNOxが発生するというエミッ
ションの問題が起こるため高温化には限界があった。
【0005】さらに、高温度場であるため熱交換部の熱
伝導部材にはSUS等の耐熱性ある部材を用いることが
必要である。ところが、このような材料は熱伝導率が小
さいため熱交換性を低下させることになり、さらに熱容
量も大きいため冷却媒体への伝熱に時間を要し、システ
ムの起動性が失われるという問題がある。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、触媒反応を用い
て冷却媒体を加熱する触媒反応式冷媒加熱システムにお
いて、システムを小型化することを目的とし、さらにシ
ステムの起動性を向上させることを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、触媒反応を利用して冷
却媒体を加熱する触媒反応式冷媒加熱システムであっ
て、燃料と空気との混合ガスが供給される混合ガス経路
(12)と、冷却媒体が供給され、混合ガス経路(1
2)との間で熱交換が行われる冷媒経路(13)とを有
する熱交換部(10)と、燃料を供給する燃料供給手段
(30、31、33、34、36)と、空気を供給する
空気供給手段(32)と、冷却媒体を供給する冷却媒体
供給手段(22)とを備え、混合ガス経路(12)にお
ける混合ガスの流れ方向の少なくとも上流側部位に、混
合ガスを触媒反応させるための酸化触媒(15)が担持
されていることを特徴としている。
【0008】このように、熱交換部の熱伝導部材に触媒
を直接担持させることにより、熱交換部と触媒反応部を
一体型することができ、触媒反応式冷媒加熱システムの
小型化を図ることができる。また、熱交換部の熱伝導部
材上にて直接発熱が起こり、冷却媒体との熱交換の際し
ガスを介さず伝熱する固液熱交換とすることができるた
め、ガスとの熱交換である気液熱交換に比べ熱抵抗が小
さく熱交換効率が優れる。
【0009】また、請求項2に記載の発明では、混合ガ
スの触媒反応温度を検出する温度検出手段(18)と、
触媒反応温度に基づいて燃料、空気あるいは冷却媒体の
少なくとも1つの流量を制御する制御手段(40)とを
備えることを特徴としている。これにより、触媒反応に
よる冷却媒体の加熱を精度よく制御することができる。
【0010】具体的には、触媒反応温度が所定温度より
高い場合には、請求項3に記載の発明のように、冷却媒
体の流量を増大させるように冷却媒体供給手段を制御
し、あるいは請求項4に記載の発明のように、空気の供
給量の燃料の供給量に対する比が大きくなるように、空
気供給手段あるいは燃料供給手段のすくなくとも一方を
制御することで、触媒反応温度を低下させることができ
る。
【0011】また、触媒反応温度が所定温度より低い場
合には、請求項5に記載の発明のように、冷却媒体の流
量を減少させるように冷却媒体供給手段を制御し、ある
いは請求項6に記載の発明のように、空気の供給量の燃
料の供給量に対する比が小さくなるように、空気供給手
段あるいは燃料供給手段のすくなくとも一方を制御する
ことで、触媒反応温度を上昇させることができる。
【0012】また、請求項7に記載の発明のように、触
媒反応温度が所定温度より低い場合には、冷却媒体の供
給を停止し、触媒反応温度が所定温度より高くなった場
合には、冷却媒体の供給を開始するように冷却媒体供給
手段を制御することで、冷却媒体による触媒温度の過冷
却を防ぐことができる。なお、ここでいう「冷却媒体の
供給停止」には、冷媒温度検出用の温度センサにより冷
媒温度を検出可能な程度に、冷却媒体を微少量供給する
場合を含む。
【0013】また、請求項8に記載の発明のように、冷
却媒体として冷却水を用い、冷却水が沸騰することによ
り、触媒反応の反応熱を吸熱することで熱交換部の熱伝
達率を向上させることができる。
【0014】また、請求項9に記載の発明では、熱交換
部(10)は熱交換のためのフィン(13)が形成され
ており、フィン(15)は混合ガス経路(12)を構成
するとともに、フィン(15)の表面に酸化触媒(1
5)が担持されていることを特徴としている。これによ
り、触媒反応部および熱交換部の面積を大きくすること
ができ、触媒反応性および熱交換性を向上させることが
できる。
【0015】また、請求項10に記載の発明では、混合
ガス経路(12)の上流部と下流部ではフィン(13)
の形成位置がずれていることを特徴としている。これに
より、上流側のフィンの隙間を通過し触媒反応が起きず
に素通りした燃料を下流側のフィンと接触させることが
でき、そこで確実に触媒反応を起こさせることができ
る。
【0016】また、請求項11に記載の発明のように、
熱交換部(10)は、酸化触媒が担持される部位が発泡
金属から構成することができる。発泡金属は、三次元的
な網目構造を持つ多孔体であり、表面積が非常に大きい
のでフィンの代用として用いることができる。
【0017】また、請求項12に記載の発明では、熱交
換部(10)は、酸化触媒が担持される部位の少なくと
も一部がハニカム状のセラミック材から構成されている
ことを特徴としている。これにより、酸化触媒(15)
の担持面積を増大させ、触媒反応面積を増大させること
ができる。また、セラミック材は耐熱性に優れるので、
熱交換部10が熱暴走した場合でも破損を防ぐことがで
きる。
【0018】また、請求項13に記載の発明では、混合
ガスを形成する燃料あるいは空気の少なくとも一方を電
気的に加熱する手段を備えることを特徴としている。こ
れにより低温環境下において、触媒を早期を昇温させる
ことができ、システム起動を早期に行うことができる。
【0019】また、請求項14に記載の発明では、燃料
供給手段(36)は、混合ガス経路(12)におけるガ
ス流れ方向の複数箇所で、燃料を供給することを特徴と
している。これにより、熱交換部(10)における触媒
反応温度の均一化を図ることができるため、触媒反応温
度を低減でき、熱交換部(10)が局所的に高温となる
ことを防止できる。
【0020】また、請求項15に記載の発明では、燃料
として水素を用いることを特徴としている。水素は反応
性が高いので、低温環境下においても触媒反応を生じさ
せることができ、低温環境化における起動性を向上させ
ることができる。
【0021】また、請求項16に記載の発明では、酸化
触媒として白金あるいはパラジウムの少なくとも一方を
用いることを特徴としている。これらの触媒は低温にお
いても反応活性に優れるため低温環境下での起動性を向
上させることができる。
【0022】また、請求項17に記載の発明では、酸化
触媒を混合ガス経路(12)におけるガス入口近傍とガ
ス出口近傍のみに設けることを特徴としている。これに
より、触媒使用量を低減させることができ、コスト低減
を図ることができる。
【0023】また、請求項18に記載の発明では、混合
ガス経路(12)におけるガス流れ方向の上流側と下流
側で種類の異なる酸化触媒を用いることを特徴としてい
る。例えば上流側に反応活性に優れるPtやPdを設
け、下流側にMg、Mn、Au等の酸化触媒を設けるよ
うに構成することができる。これにより、高価なPtや
Pdの使用量を抑えることができ、コストダウンを図る
ことができる。
【0024】また、請求項19に記載の発明では、混合
ガス経路(12)の直前で、燃料および空気の混合ガス
を形成するガス混合部(16)を備えることを特徴とし
ている。これにより、空気と燃料を混合する予混合領域
を最小限の大きさにすることができ、安全性を向上させ
ることができるとともに体格の面でも有利となる。
【0025】また、請求項20に記載の発明では、燃料
供給手段は、ガス混合部(16)に設けられた複数の管
状燃料供給部材(34)を備え、複数の管状燃料供給部
材(34)は平行に配置され、それぞれ燃料を噴射する
複数の噴射孔(34a)を有していることを特徴として
いる。このような構成により、ガス混合部(16)を小
さくしても空気と燃料を均一に混合することができる。
【0026】また、請求項21に記載の発明のように、
噴射孔(34a)は、空気の流れ方向に対して所定角度
を設けて形成することで、燃料をより分散させることが
でき、より均一に空気と燃料を混合させることができ
る。
【0027】また、請求項22に記載の発明のように、
複数の管状燃料供給部材(34)は、複数の噴射孔(3
4a)が軸方向に互いにずれて形成することによって
も、燃料をより分散させることができ、より均一に空気
と燃料を混合させることができる。
【0028】また、請求項23に記載の発明では、ガス
混合部(16)には、混合ガスに着火するための着火手
段が設けられていることを特徴としている。これによ
り、酸化触媒(15)をより早期を昇温させることがで
き、システムの起動性を向上させることができる。
【0029】また、請求項23に記載の発明では、ガス
混合部(16)には、空気あるいは燃料の供給箇所の少
なくとも一方に整流手段を備えていることを特徴として
いる。これにより、空気あるいは燃料の流速を均一化す
ることができ、より均一に空気と燃料を混合することが
できる。
【0030】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0031】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明の
第1実施形態について図1〜図4に基づいて説明する。
【0032】図1は、本第1実施形態の触媒反応式冷媒
加熱システムの全体構成を示す概念図である。図1に示
すように冷媒加熱システムには、熱交換により冷却媒体
を加熱する熱交換部10が設けられている。熱交換部1
0は、燃料と空気の混合ガスが通過する混合ガス経路1
1と冷却媒体が通過する冷却媒体経路12が繰り返し積
層された構造となっている。本第1実施形態では、燃料
として反応性に優れる水素を用い、冷却媒体として冷却
水を用いている。
【0033】図2は、熱交換部10の拡大斜視図であ
る。図2に示すように、本第1実施形態では熱伝導部材
であるフィン13とチューブ14からなるフィンチュー
ブ型の熱交換器を用いている。フィン13により混合ガ
ス経路11が形成され、チューブ14により冷媒経路1
2が形成されている。本第1実施形態では、フィン13
やチューブ14といった熱伝導部材はアルミニウムを用
いている。
【0034】フィン13の表面には酸化触媒15が直接
担持され、触媒反応部が形成される。酸化触媒15は、
混合ガス経路12の経路全体に渡って設けられている。
本第1実施形態では、酸化触媒15として低温において
も反応活性に優れるPt(白金)あるいはPd(パラジ
ウム)を用いている。
【0035】また、混合ガス経路12の上流側と下流側
で酸化触媒15の種類を変更してもよい。例えば上流側
に反応活性に優れるPtやPdを設け、下流側にMg、
Mn、Au等の酸化触媒を設けるように構成できる。M
g等の酸化触媒はPt等に比べて反応活性に劣るもの
の、上流側のPt等による触媒反応で生成された高温ガ
スにより下流側は温度が高く活性な領域となっているの
で、充分に触媒反応を発生させることができる。これに
より、高価なPtやPdの使用量を抑えることができ、
コストダウンを図ることができる。
【0036】水素と空気との混合ガスは、熱交換部10
の上流側のガス混合部16より混合ガス経路11に供給
され、フィン13の表面において触媒燃焼を起こした
後、排気ガス排出部17より排出される。触媒燃焼によ
り発生した熱は、フィン13表面からチューブ14内を
流れる冷却水に伝えられる。熱交換部10は、混合ガス
経路11と冷却媒体経路12が複数積層された構造をも
つことにより、フィン13およびチューブ14の伝熱面
積を大きくすることができるため、良好な伝熱特性が得
られる。
【0037】また、熱交換部10には、触媒燃焼時にお
ける熱交換部10の温度を検出するための温度センサ1
8が設けられている。
【0038】冷媒加熱システムには、熱交換部10に冷
却水を循環させる冷媒循環経路20が設けられている。
冷媒循環経路20には、熱交換部10にて高温となった
冷却水で加熱される被加熱体21、冷却水を循環させる
ウォータポンプ(W/P)22、冷却水の温度を検出す
る温度センサ23が設けられている。なお、本発明でい
う冷却水供給手段はW/P22から構成される。
【0039】ガス混合部16には、燃料供給装置30よ
り燃料供給ポート31を介して水素が供給されるととも
に、空気供給装置32より空気が供給される。燃料供給
装置30としては、例えば改質反応により水素を生成す
る改質装置、あるいは水素吸蔵合金等を内蔵して純水素
を貯蔵する水素タンクを用いることができる。空気供給
装置32としては、例えば送風ファンやコンプレッサを
用いることができる。なお、本発明でいう燃料供給手段
は燃料供給装置30および燃料供給ポート31から構成
され、空気供給手段は空気供給装置から構成される。
【0040】これらの水素と空気はガス混合部16にて
混合された後、熱交換部10に供給される。空気供給量
は、水素の燃焼に必要な酸素量が供給されるようにす
る。本第1実施形態では、空気供給量を制御して熱交換
部10の温度制御を行っており、水素供給量に対して過
剰な空気を供給している。
【0041】また、冷媒加熱システムには制御部(EC
U)40が設けられている。制御部40には、温度セン
サ18、23のセンサ信号が入力される。制御部40
は、これらのセンサ信号に基づいてW/P22、燃料供
給装置30、空気供給装置32に制御信号を出力し、冷
却水の供給量(循環量)、水素の供給量、空気の供給量
の制御が行われる。
【0042】従来、触媒反応を利用するシステムの低温
環境下での起動に際し、EHC(電気加熱触媒)または
電気ヒータ等の加熱源により触媒あるいは燃料の温度を
加熱昇温し、触媒の反応活性を高くする手段がとられて
きた。これは触媒と反応ガスとが活性になる温度が高い
ため低温状態では触媒反応が起きないことによる。しか
し、車両用を想定すると、起動の際、二次電池による電
力供給が行われるが、低温では二次電池の供給可能電力
は限られており、EHC等での電力消費は好ましくな
い。従って、先述のような加熱源を使用することなく低
温での起動が必要であった。
【0043】図3は、低温環境下(例えば−30℃)に
おける触媒反応結果を示している。図3より、本第1実
施形態のように酸化触媒15として白金またはパラジウ
ムなどの低温活性触媒を用い燃料として反応性の優れる
水素を使用する場合には、水素または空気を加熱しなく
ても、燃料投入後瞬時に触媒反応が進行することがわか
る。
【0044】また、図3より冷却水の有無あるいは流量
により触媒温度が制御できることもわかる。冷却水がな
い状態で触媒反応を起こさせると急激に触媒温度が高温
に達し熱暴走してしまうが、冷却水がある状態では冷却
水流量を0としても冷却水の存在により触媒温度が暴走
して高温となることない。さらに冷却水を循環させるこ
とで触媒温度を低下できることが分かる。
【0045】以下、上記構成の触媒反応式冷媒加熱シス
テムの作動について図4に基づいて説明する。図4は、
低温環境下におけるシステム起動から定常運転までの制
御パターン例を示している。
【0046】システム起動時について説明する。一定流
量の空気を予め供給しておき、その後水素の供給を開始
する(t1)。このように空気を水素より先に供給する
ことで、水素が未燃のまま排出されることを防ぐことが
できる。
【0047】また、低温環境下における起動時には、触
媒温度が環境温度と等しく、温度が低いため触媒活性度
が低い。このため、起動時における触媒反応量には制限
があり、例えば最大触媒反応量の1/3程度である。こ
のため、温度センサ18にて検出した触媒温度が通常の
作動温度に到達するまで、水素供給量を少なくして触媒
反応量自体を減らし、未燃水素の発生を防止する。また
水素供給量にあわせ、空気供給量を制御することで高い
反応性を確保する。
【0048】また、触媒反応量を早期に増大させるた
め、さらに燃料に水素を用いた場合には反応生成物であ
る水が低温で凍結する可能性があるため、熱交換部10
の早期昇温が必要となる。そこで、起動時においては、
熱交換部10の冷却水による触媒温度の過冷却を防ぐた
めに冷却水の循環を停止する。これにより冷却水への伝
熱量が抑えられるので、熱交換部10を早期昇温させる
ことができ、触媒の早期活性を促すことができる。
【0049】温度センサ18にて検出した触媒温度が所
定の冷媒循環開始温度(例えば0℃)以上となった場合
(時間t2)、生成水が内部で結露、凍結することがな
くなるため、冷却媒体の循環を開始する。冷却水流量は
触媒温度の急冷を避けるため、温度とともに流量を徐々
に増加させていく。触媒温度の上昇に伴い触媒活性があ
がるため、水素供給量を随時増加し、触媒反応量を増大
させる。この際、空気供給量も水素供給量に対応して増
加させる。
【0050】触媒温度が所定温度に到達した場合(t
3)、水素を所定流量供給し定常運転に移行する。定常
運転における触媒温度は、冷媒循環経路13を通過する
冷却水が冷媒循環経路13の内壁面にて沸騰する温度よ
り高く制御することが望ましい。これにより、熱交換部
10の熱伝達効率を向上させることができる。また、触
媒温度は熱伝導部材の耐熱温度より低くする必要があ
る。
【0051】次に、定常運転時おいて触媒温度が所定温
度を上下する場合の制御について説明する。この場合に
は、水素の反応効率の最大化、熱交換部10の高温化に
伴う熱暴走の抑制・母材保護を目的として、温度センサ
18、23のセンサ信号に基づいて空気供給量および冷
却水流量の制御を行う。
【0052】触媒温度が所定温度を上回る場合には、空
気供給量あるいは冷却水供給量の少なくとも一方を増加
させ反応温度の低下を図る。これによっても触媒温度が
低下しない場合は、水素供給量を減少させ触媒反応量を
減少させる。
【0053】一方、触媒温度が所定温度を下回る場合
は、空気供給量あるいは冷却水供給量の少なくとも一方
を減少させ反応温度の上昇を図る。これによっても触媒
温度が上昇しない場合は、水素供給量を増加させ触媒反
応量を増加させる。
【0054】以上のように、熱交換部10の熱伝導部材
13に酸化触媒15を直接担持させることにより触媒反
応部を構成し、熱交換部10と一体型とすることにより
必要体格の低減を図ることができる。また、熱交換部1
0のフィン13上にて直接発熱が起こるため、冷却媒体
との熱交換の際しガスを介さず伝熱する固液熱交換であ
り、ガスと液体との熱交換である気液熱交換に比べ熱抵
抗が小さく熱交換効率に優れる。
【0055】また、触媒での発熱と同時に熱交換が行わ
れるため触媒反応温度を下げることができるため、NO
x発生によるエミッションの問題はない。さらに、耐熱
性の低い熱伝導部材としてアルミ、銅などを用いること
ができ、これらの材料は熱伝導性がよく熱交換性を向上
させることができる。アルミは熱容量も小さいため、シ
ステムの起動性にも優れる。
【0056】以上、触媒反応部と熱交換部を一体とする
ことで、アルミを熱伝導部材に用い熱交換性の優れた小
型触媒反応式冷媒加熱システムを実現できる。
【0057】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態について図5に基づいて説明する。本第2実施形態
は、上記第1実施形態に比較して、低温起動時における
制御方法が異なるものである。
【0058】図5は、本第2実施形態の触媒反応式冷媒
加熱システムにおける起動時の制御を示している。図5
に示すように、上記第1実施形態と異なり、空気流量を
触媒温度が所定の冷媒循環開始温度(例えば0℃)以下
の条件において増大させている。このように0℃以下の
低温において空気流量を大きくすることで、触媒反応の
生成水の結露が内部で発生した場合でも、触媒15上で
凍結する前に生成水を排出させる(パージ)ことができ
る。
【0059】また、本第2実施形態では、起動時におい
て冷却水を微少量流すように制御している。これによ
り、温度センサ23により冷却水温度を検出することが
でき、制御部40の制御信号を増やすことで精度よく制
御できる。また、冷媒循環経路20内にある冷却水を徐
々に加熱することで冷却水温度を0℃以上とできるた
め、冷却水流量を増大した場合でも0℃以下への急冷を
防ぐことが可能となる。
【0060】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態について図6に基づいて説明する。本第3実施形態
は、上記第1実施形態に比較して、燃料の供給構成が異
なるものである。上記第1実施形態と同様の部分につい
ては同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】触媒反応の燃料として水素を用いる場合、
水素と空気の混合ガスを供給する際に必要となる要件と
して、均一な混合ガスを供給することと、水素の反応性
が非常に大きいことから空気との予混合領域を小さくす
ることが必要である。予混合領域が大きいと、触媒反応
部から逆火が起こった場合、予混合領域まで燃焼が拡大
しシステムの破損等を起こす危険があるため、予混合領
域は最小のスペースとすることが必要である。さらに予
混合領域を最小限とすることは安全性の面のほかに体格
の面でも有利となる。
【0062】しかし、水素と空気の均一な混合において
は、水素と空気の比重の差により均一な混合ガスとして
供給することは非常に困難である。またシステムの設置
状態(天地方向)によっても、水素は空気に対し比重が
小さいため、水素のみ上方に行くなど混合状態が変わっ
てしまう。混合ガスが均一濃度で供給されないと、水素
がリッチな領域とリーンな領域が混在し、触媒反応状態
が不安定になるとともに温度場が乱れるなどし、システ
ム性能が低下する。
【0063】そこで、図6に本第3実施形態における熱
交換部10に水素を供給する構成を示す。図6(a)は
熱交換部の断面図であり、(b)は燃料供給ポートの配
置を示す斜視透視図であり、(c)は燃料供給ポートの
横断面図である。
【0064】図6(a)(b)に示すように、ガス混合
部16にはガス混合部16に水素を供給するためのイン
ジェクタ33と管状の燃料供給ポート34がそれぞれ複
数設けられている。また、複数の燃料供給ポート34は
ガス混合部16に平行に均等間隔で配置されている。イ
ンジェクタ33は水素供給装置30から供給される水素
を燃料供給ポート34内に噴出する。インジェクタ33
による水素供給量は制御部40により制御される。
【0065】燃料供給ポート34は軸方向に複数の燃料
噴射孔34aが設けられている。燃料噴射孔34aは、
それぞれの燃料供給ポート34で軸方向にずれて形成さ
れていることが均一な燃料供給の面で望ましい。
【0066】図6(c)に示すように、本第3実施形態
の燃料供給ポート34は、同一高さに2つの噴射孔34
aが設けられ、空気流れ方向下流側に例えば120°の
角度をもって形成されている。このような構成により、
水素を均一な濃度で供給でき、空気とより均一に混合さ
せることができる。
【0067】また、本第3実施形態では、供給ポート3
4の上流側に空気整流手段としての整流板35を配置し
ている。整流板35としては、例えばパンチングメタル
を用いることができる。空気が整流板35を通過するこ
とで空気の流速分布が抑えられるので、空気と水素とを
より均一に混合させることができる。
【0068】空気供給装置32により燃料供給ポート3
4の上流側から供給された空気は、各燃料供給ポート3
4の隙間を通過し、燃料供給ポート噴射孔34aより噴
射された水素と混合され、混合ガスとなる。混合ガス
は、熱交換部10の混合ガス経路12に導かれ触媒反応
が起こる。
【0069】以上の構成により、水素と空気とを混合す
る予混合領域であるガス混合部16を小さくしても均一
な濃度の混合ガスを得ることができる。これにより、予
混合領域を小型化でき、安全性を向上させることができ
るとともに体格の面でも有利となる。
【0070】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態を図7に基づいて説明する。本第4実施形態は、上
記第1実施形態に比較して、燃料の供給構成が異なるも
のである。上記第1実施形態と同様の部分については同
一の符号を付して説明を省略する。
【0071】水素は反応性が極めて高いため、熱交換部
10の混合ガス経路12入口近傍のみで反応が完結し、
局所的に高温となり熱交換部10の耐熱性や熱膨張によ
り破損する可能性がある。
【0072】そこで、図7に本第4実施形態における熱
交換部10に水素を供給する構成を示す。図7に示すよ
うに、本第4実施形態では、燃料供給ポート36が、熱
交換部10の混合ガス経路12においてガス流れ方向の
複数箇所で水素を供給するように構成されている。
【0073】このような構成により、混合ガス経路12
の全体に渡り触媒反応を生じさせることができる。これ
により、触媒反応温度の均一化を図り、触媒反応温度を
低減でき、熱交換部10が局所的に高温となることを防
止できる。
【0074】(第5実施形態)次に、本発明の第5実施
形態について図8に基づいて説明する。本第5実施形態
は、上記第1実施形態に比較して、熱交換部10のフィ
ン配置が異なるものである。上記第1実施形態と同様の
部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0075】図8は、本第5実施形態の熱交換部10の
断面構成を示している。図8に示すように、本第5実施
形態では、熱交換部10の混合ガス流れ方向の上流側A
と下流側Bでフィン13のピッチを変更した不等ピッチ
構成としている。すなわち、上流側Aと下流側Bでフィ
ン13の配置をずらしている。これは水素が混合ガス経
路12を未反応のままで素通りして未燃水素が排出され
るのを防ぐことを狙いとしている。
【0076】フィン13には触媒が把持されており、フ
ィンピッチを上流側Aと下流側Bとで変えることによ
り、上流側のフィン13の隙間を通過し触媒反応が起き
ずに素通りした燃料を下流側のフィン13と接触させる
ことができ、そこで確実に触媒反応を起こさせることが
できる。このように上流側Aから下流側Bで水素が通過
する際に必ず水素とフィン13とが接触する配置にフィ
ンピッチを設定することで、すなわち不等ピッチとする
ことで未燃燃料の排出を防ぐことができる。
【0077】また、本第5実施形態では、上流側Aと下
流側Bとでフィンピッチに違いをもたせている。具体的
には、上流側Aより下流側Bの方がフィンピッチが小さ
くなるように構成している。フィンピッチが大きい領域
では触媒を把持できる面積も小さくため触媒反応量も小
さく、逆にフィンピッチが小さい領域では触媒面積も大
きくできるため反応量も大きくなる。
【0078】この際、フィンピッチの大小にて熱交換性
も大小となるため、反応量の大きい領域では熱交換量も
大きく、反応量の小さい領域では熱交換量も小さくな
る。この結果、熱交換部10全体の反応温度を均一にす
ることができる。
【0079】(第6実施形態)次に、本発明の第6実施
形態について図9に基づいて説明する。本第6実施形態
は、上記第1実施形態に比較して、酸化触媒15の構成
が異なるものである。上記第1実施形態と同様の部分に
ついては同一の符号を付して説明を省略する。
【0080】酸化触媒15として用いているPtやPd
は反応性が高い一方、高価でありコスト低減のために触
媒使用量を少なくすることが望ましい。
【0081】そこで、図9に本第6実施形態の熱交換部
10の断面構成を示す。図9に示すように本第6実施形
態では、酸化触媒15a、15bを混合ガス経路12の
入口近傍(上流領域)と出口近傍(下流領域)のみに担
持している。
【0082】燃料に水素を用い、酸化触媒15にPtあ
るいはPdを用いる場合、触媒反応性が大きいため触媒
使用量を低減することができる。従って、混合ガス経路
12の入口近傍にPtやPdからなる酸化触媒15aを
設けることで、殆どの水素を入口近傍にて触媒反応を完
結させることができる。
【0083】このような構成により、高価なPtやPd
の使用量を抑えることができ、コストダウンを図ること
ができる。酸化触媒15は入口近傍のみに設けてもよい
が、本第6実施形態では出口近傍にも補助的に酸化触媒
15bを設け、未燃水素の排出を確実に防止している。
【0084】また、出口近傍の酸化触媒15bとしてP
tやPdに代えて、例えばMg、Mn、Au等の酸化触
媒を用いることもできる。これらのMg等の酸化触媒は
PtやPdに比較して反応活性に劣るが、入口側の酸化
触媒15aで生成された高温ガスにより出口側は温度が
高く活性な領域となっているので、充分に触媒反応を発
生させることができる。これにより、PtやPdの使用
量をさらに抑えることができ、コストダウンを図ること
ができる。
【0085】(他の実施形態)なお、上記各実施形態で
は、空気と混合する燃料として水素を用いたが、ガソリ
ン、灯油、メタノール等の炭化水素系燃料を用いること
ができる。
【0086】また、上記各実施形態では、冷却媒体とし
て冷却水を用いたが、これに限らず、他の液体や空気等
の気体を用いることもできる。
【0087】また、上記各実施形態では、熱交換部10
としてフィンチューブ型の熱交換器を用いたが、酸化触
媒15を担持する部位と冷却媒体経路とが近接し、触媒
反応と熱交換が同位置にて行われる構造となっていれば
形状は問わない。例えば、図10(a)に示すオフセッ
トフィン型熱交換器、または図10(b)に示すハイフ
ィン型熱交換器を用いることができる。
【0088】また、熱交換部10に発泡金属を用いるこ
とでフィン13を省略できる。発泡金属は、三次元的な
網目構造を持つ多孔体であり、表面積が非常に大きいの
でフィン13の代用とすることができる。
【0089】また、熱交換部10のフィン13に代え
て、ハニカム構造のセラミック材を用いることができ
る。これにより、酸化触媒15の担持面積を増大させる
ことができる。また、セラミック材は耐熱性に優れるの
で、熱交換部10が熱暴走した場合でも破損を防ぐこと
ができる。さらに、セラミック材は熱を伝えにくいの
で、システム起動時にセラミック材自身の温度上昇を速
くすることができる。フィン13の全部をセラミック材
に置換してもよく、あるいは一部のみを置換してもよ
い。
【0090】また、上記各実施形態では、熱交換部10
におけるフィン13表面、すなわち混合ガス経路12に
酸化触媒15を担持したが、これに限らず、冷媒経路1
2を構成するチューブ14の表面に酸化触媒15を担持
してもよい。
【0091】また、低温環境下でのシステム起動を早期
に行うために、燃料あるいは空気の少なくとも一方を加
熱する加熱手段を設けてもよい。加熱手段としては、電
気ヒータやEHCを用いることができる。特に水素以外
の炭化水素系燃料を用いる場合には、燃料を加熱気化す
る必要があるので有効である。
【0092】また、ガス混合部16に着火手段としての
点火プラグを設け、システム起動時に混合ガスに着火し
て燃焼ガスを得るように構成してもよい。これにより、
酸化触媒15をより早期を昇温させることができ、シス
テムの起動性を向上させることができる。
【0093】また、上記第3実施形態ではガス混合部1
6における空気供給箇所の下流側に整流板35を設けた
が、燃料供給箇所の下流側にも例えばパンチングメタル
からなる整流板(整流手段)を設けてもよい。これによ
り、空気および燃料の流速を均一化することができ、よ
り均一に混合することができる。さらに、ガス混合部1
6における燃料供給箇所の下流側のみに整流板を設ける
ように構成することもできる。
【0094】また、触媒反応温度を検出する温度センサ
18を熱交換部10の下流側に設置して排ガス温度を検
出するようにし、排ガス温度から間接的に触媒反応温度
を検出するように構成してもよい
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の触媒反応式冷媒加熱システムの
全体構成を示す概念図である。
【図2】熱交換部の部分拡大斜視図である。
【図3】低温環境下における触媒反応結果を示す特性図
である。
【図4】触媒反応式冷媒加熱システムの低温環境下にお
ける制御を示すタイムチャートである。
【図5】第2実施形態の触媒反応式冷媒加熱システムの
起動時の制御を示すタイムチャートである。
【図6】第3実施形態の熱交換部10の水素供給構成を
示し、(a)は熱交換部の断面図、(b)は燃料供給ポ
ートの配置を示す斜視透視図、(c)は燃料供給ポート
の横断面図である。
【図7】第4実施形態の熱交換部10に水素を供給する
構成を示す断面図である。
【図8】第5実施形態の熱交換部10の断面図である。
【図9】第6実施形態の熱交換部10の断面図である。
【図10】熱交換部の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10…熱交換部、11…混合ガス経路、12…冷媒経
路、13…フィン、14…チューブ、15…酸化触媒、
15…ガス混合部、16…温度センサ、17…排ガス排
出部、18…温度センサ、20…冷媒循環経路、21…
被加熱体、22…ウォータポンプ、23…温度センサ、
30…水素供給装置、32…空気供給装置、40…制御
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 籔谷 正文 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 鈴木 昌彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 門谷 茂 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3K017 BA06 BA07 BD01 BF03 3K052 AA06 AA10 AB10 FA01 3K065 TA01 TB02 TB11 TB14 TC05 TD01 TE01 TK02 TK04

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒反応を利用して冷却媒体を加熱する
    触媒反応式冷媒加熱システムであって、 燃料と空気との混合ガスが供給される混合ガス経路(1
    2)と、冷却媒体が供給され、前記混合ガス経路(1
    2)との間で熱交換が行われる冷媒経路(13)とを有
    する前記熱交換部(10)と、 前記燃料を供給する燃料供給手段(30、31、33、
    34、36)と、 前記空気を供給する空気供給手段(32)と、 前記冷却媒体を供給する冷却媒体供給手段(22)とを
    備え、 前記混合ガス経路(12)における前記混合ガスの流れ
    方向の少なくとも上流側部位に、前記混合ガスを触媒反
    応させるための酸化触媒(15)が担持されていること
    を特徴とする触媒反応式冷媒加熱システム。
  2. 【請求項2】 前記混合ガスの触媒反応温度を検出する
    温度検出手段(18)と、 前記触媒反応温度に基づいて前記燃料、前記空気あるい
    は前記冷却媒体の少なくとも1つの流量を制御する制御
    手段(40)とを備えることを特徴とする請求項1に記
    載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  3. 【請求項3】 前記触媒反応温度が所定温度より高い場
    合には、前記冷却媒体の流量を増大させるように前記冷
    却媒体供給手段を制御することを特徴とする請求項2に
    記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  4. 【請求項4】 前記空気の供給量の前記燃料の供給量に
    対する比が大きくなるように、前記空気供給手段あるい
    は前記燃料供給手段のすくなくとも一方を制御すること
    を特徴とする請求項3に記載の触媒反応式冷媒加熱シス
    テム。
  5. 【請求項5】 前記触媒反応温度が所定温度より低い場
    合には、前記冷却媒体の流量を減少させるように前記冷
    却媒体供給手段を制御することを特徴とする請求項2な
    いし4のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒加熱シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記空気の供給量の前記燃料の供給量に
    対する比が小さくなるように、前記空気供給手段あるい
    は前記燃料供給手段のすくなくとも一方を制御すること
    を特徴とする請求項5に記載の触媒反応式冷媒加熱シス
    テム。
  7. 【請求項7】 前記触媒反応温度が所定温度より低い場
    合には、前記冷却媒体の供給を停止し、前記触媒反応温
    度が所定温度より高くなった場合には、前記冷却媒体の
    供給を開始するように前記冷却媒体供給手段を制御する
    ことを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1つに記
    載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  8. 【請求項8】 前記冷却媒体として冷却水を用い、前記
    冷却水が沸騰することにより、前記触媒反応の反応熱を
    吸熱することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか
    1つに記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  9. 【請求項9】 前記熱交換部(10)は熱交換のための
    フィン(13)が形成されており、前記フィン(15)
    は前記混合ガス経路(12)を構成するとともに、前記
    フィン(15)の表面に前記酸化触媒(15)が担持さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか
    1つに記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  10. 【請求項10】 前記混合ガス経路(12)の上流部と
    下流部では前記フィン(13)の形成位置がずれている
    ことを特徴とする請求項9に記載の触媒反応式冷媒加熱
    システム。
  11. 【請求項11】 前記熱交換部(10)は、前記酸化触
    媒が担持される部位が発泡金属から構成されていること
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の
    触媒反応式冷媒加熱システム。
  12. 【請求項12】 前記熱交換部(10)は、前記酸化触
    媒が担持される部位の少なくとも一部がハニカム状のセ
    ラミック材から構成されていることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒加熱
    システム。
  13. 【請求項13】 前記混合ガスを形成する燃料あるいは
    空気の少なくとも一方を電気的に加熱する手段を備える
    ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1つに
    記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  14. 【請求項14】 前記燃料供給手段(36)は、前記混
    合ガス経路(12)におけるガス流れ方向の複数箇所
    で、前記燃料を供給することを特徴とする請求項1ない
    し13のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒加熱シス
    テム。
  15. 【請求項15】 前記燃料として水素を用いることを特
    徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の触
    媒反応式冷媒加熱システム。
  16. 【請求項16】 前記酸化触媒として白金あるいはパラ
    ジウムの少なくとも一方を用いることを特徴とする請求
    項1ないし15のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒
    加熱システム。
  17. 【請求項17】 前記酸化触媒を前記混合ガス経路(1
    2)におけるガス入口近傍とガス出口近傍のみに設ける
    ことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つに
    記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  18. 【請求項18】 前記混合ガス経路(12)におけるガ
    ス流れ方向の上流側と下流側で種類の異なる酸化触媒を
    用いることを特徴とする請求項1ないし16のいずれか
    1つに記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  19. 【請求項19】 前記混合ガス経路(12)の直前で、
    前記燃料および前記空気の混合ガスを形成するガス混合
    部(16)を備えることを特徴とする請求項1ないし1
    8のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒加熱システ
    ム。
  20. 【請求項20】 前記燃料供給手段は、前記ガス混合部
    (16)に設けられた複数の管状燃料供給部材(34)
    を備え、前記複数の管状燃料供給部材(34)は平行に
    配置され、それぞれ前記燃料を噴射する複数の噴射孔
    (34a)を有していることを特徴とする請求項19に
    記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  21. 【請求項21】 前記噴射孔(34a)は、前記空気の
    流れ方向に対して所定角度を設けて形成されていること
    を特徴とする請求項20に記載の触媒反応式冷媒加熱シ
    ステム。
  22. 【請求項22】 前記複数の管状燃料供給部材(34)
    は、前記複数の噴射孔(34a)が軸方向に互いにずれ
    て形成されていることを特徴とする請求項20または請
    求項21に記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
  23. 【請求項23】 前記ガス混合部(16)には、前記混
    合ガスに着火するための着火手段が設けられていること
    を特徴とする請求項1ないし22のいずれか1つに記載
    の触媒反応式冷媒加熱システム。
  24. 【請求項24】 前記ガス混合部(16)には、前記空
    気あるいは前記燃料の供給箇所の少なくとも一方に整流
    手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし22
    のいずれか1つに記載の触媒反応式冷媒加熱システム。
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