JP2016130051A - 温調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電気自動車等において、寒冷地等においても自動車としての能力の低下を防ぐことができ、快適に走行等させることができるように自動車各部の温度を調節可能なシステムを提供する。【解決手段】電気自動車等において、該自動車に組み込まれて各部の温度を調節する温調システムであって、触媒ヒーターを有するとともに、さらに誘引ファンと、触媒ヒーターと誘引ファンとの間に配設された熱交換器とを有しており、触媒ヒーターからの熱によって暖められた触媒ヒーター内のガスが誘引ファンによって熱交換器内に誘引されて熱交換が行われ、該熱交換により得られた熱を利用して自動車各部の温度を調節する温調システム。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば電気自動車やハイブリッド(ガソリンエンジン+電気)車、燃料電池自動車のように、二次電池や燃料電池を利用して車輪をモーターで駆動させる自動車の各部の温度を調節するシステムに関する。
近年、環境問題の一つとして二酸化炭素の増加が挙げられている。二酸化炭素は地球温暖化の要因の一つとして挙げられており、その発生、例えば自動車等から排出されるガス量を抑制しようとしている。
そこで、二酸化炭素を排出しない、あるいは、従来品に比べて二酸化炭素の発生を抑制可能な電気自動車やハイブリッド車、燃料電池自動車など(以下、電気自動車等と呼ぶ)の開発に期待が寄せられている(特許文献1参照)。
これらの電気自動車等は、上記のように環境問題への対策として有効なものであるが、一方で自動車自体の性能に関して問題点が挙げられている。
例えば、寒冷地など気温が低くなると、その電気自動車等の始動が比較的スムーズに行われなくなってしまう。また、走行自体の能力も低下してしまう。
また、寒冷地においては座席等が冷えてしまっている。
そこで、温度が低下している二次電池を温めて良好な放電温度特性を得ることでスムーズな始動や走行を図ったり、快適な環境下で走行等できるように冷えた座席等を温めることが考えられる。
しかしながら、電気自動車等においては、そのために二次電池に充電した電力をヒーター等で消費してしまうと、その分だけ、これらの電気自動車等の航続距離が落ちてしまう。そのため、二次電池であれば充電頻度も高くなり、電池自体のライフも短くなる。燃料電池においても燃料の消費が早くなる。
特開平10−147138号公報
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、電気自動車等において、寒冷地等においても自動車としての能力の低下を防ぐことができ、快適に走行等させることができるように自動車各部の温度を調節可能なシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車において、該自動車に組み込まれ、自動車各部の温度を調節する温調システムであって、
前記温調システムは、触媒と該触媒に燃料を供給するための燃料タンクとを備え、前記触媒に酸化性ガスと前記燃料タンクからの燃料が供給されることで熱を発生させる触媒ヒーターを有するとともに、さらに、誘引ファンと、前記触媒ヒーターと前記誘引ファンとの間に配設された熱交換器とを有しており、
前記発生した熱によって暖められた触媒ヒーター内のガスの少なくとも一部が、前記誘引ファンによって前記熱交換器内に誘引され、前記暖められたガスの熱の熱交換が行われ、
該熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して自動車各部の温度を調節するものであることを特徴とする温調システムを提供する。
このように本発明では、触媒ヒーターでの発生熱により暖められたガスから熱交換器を介して得られた熱を利用して、自動車各部の温度を調節するものであるので、ヒーター等のために二次電池等の電力を消費する必要性を極めて抑制することができる。そして、その分、従来よりも車輪の駆動に電力をまわすことができ、航続距離を伸ばすことができる。
また、車輪の駆動に電力をより多くまわすことができるため、二次電池の充電の頻度を従来に比べて減らすことができ、電池自体のライフを延ばすことができるし、燃料電池においても、車輪駆動以外のための燃料の消費を抑制することができる。
このように、二次電池等の電力を消費することなく、触媒ヒーターによって効率良く熱を発生させてその熱を利用し、自動車各部の温度を簡便に調節することができる。それによって、寒冷地など外気温が低い場合においても、本システムで例えば二次電池を温めることで自動車としての能力が低下するのを防ぐことができるし、座席等を含めた車室内環境の改善を図ることが可能である。
また、上記位置に配設された誘引ファンによって、触媒ヒーター内のガスが熱交換器内に誘引される。このとき、ガスが熱交換器内の全体にまわりやすく、熱交換器内の各位置で偏り無く熱交換を行うことができるので、極めて効率的である。
また、前記触媒ヒーターと前記誘引ファンとの間に配設された前記熱交換器は、前記触媒ヒーターと接続する側の形状が、前記触媒ヒーター側から前記誘引ファン側へ向かって拡がっているものとすることができる。
このような形状を有する熱交換器の場合、前述したような誘引ファンを備えていない従来品では、触媒ヒーターからの暖められたガスが熱交換器内を通過する経路は偏りがちで、熱交換器内の一部でのみしか熱交換が行われなくなってしまうこともあり、非効率的である。しかしながら本発明では、前述した誘引ファンを備えているので、このような形状であっても、ガスを熱交換器内の全体に行き渡らせやすく、熱交換器内の各位置で熱交換を行うことが可能であり、効率が良い。
また前記燃料が、浸透気化されて前記触媒に供給されるものとすることができる。
浸透気化を利用することで、触媒に対して均一に燃料を供給し易くなり、安定した触媒燃焼を行うことができる。
また前記触媒ヒーターは、前記燃料の気化を補助する電気ヒーターを備えたものとすることができる。
このように電気ヒーターを備えたものとすることでも、効率良くかつ安定して燃料を気化させて触媒に供給することが可能である。
また、前記触媒と前記電気ヒーターとが熱伝導可能に接続されているものとすることができる。
このようなものであれば、例えば、温度調節の開始段階では電気ヒーターを利用して燃料を気化させて触媒に供給し、触媒燃焼が安定し始めた後は電気ヒーターの電源を切り、触媒燃焼で温まった触媒からの熱伝導により電気ヒーターを温め、該温められた電気ヒーターを利用して燃料を気化させることができる。このため、電気ヒーターへの電力供給を抑制することができ、より一層効率的である。
また、前記触媒に供給されて発生した熱によって暖められた前記触媒ヒーター内のガスのうち、前記熱交換器内に誘引されなかったガスが前記触媒に循環して供給されるものとすることができる。
このような循環供給の仕組みを有していれば、触媒上での反応後のガスの中の、未反応の酸化性ガスや燃料の一部を循環させて触媒に繰り返し供給することができ、そこで改めて反応させることが可能である。したがって、供給した酸化性ガスと燃料を、触媒上を一度だけ通過させて反応させる場合に比べ、未反応のまま、熱交換器を経て最終的に車外等へ排出されるのを防ぐことができる。このため、格段に効率良く反応させることができるとともに、循環させるガスの温度をより高温化させることができ、より多くの熱を発生させることが可能である。これによりコストの低減とともに、温調システムの熱源として十分な機能を発揮することができる。
また、循環により効率良く熱を発生できる仕組みとなっているため、必要な熱エネルギーを得るのに大掛かりな仕組みで触媒ヒーター自身が大きくなるのを防ぐことができる。すなわち、コンパクト化を図ることができる。そのため、触媒ヒーターをポータブルな仕組みとすることもでき、触媒が劣化した場合等における触媒ヒーターの回収・交換や、触媒のリサイクル等の作業を簡便に行うことが可能である。
また、コンパクト化のため、自動車内部における触媒ヒーターの占めるスペースの割合を小さくすることができることから、自動車のデザインの自由度を高めることができる。
また前記触媒ヒーターは、
前記触媒が少なくとも内部に配設された内筒と該内筒を囲う外筒とを備えた二重構造体をさらに有しており、
前記内筒は一端に開口部を有し、該内筒の開口部に対向して前記外筒は閉塞部を有し、
前記内筒内に供給されて気化した前記燃料タンク内からの燃料と前記酸化性ガスとが前記内筒内の触媒に供給されることで熱を発生させるものであり、
該発生した熱によって暖められた内筒内のガスは前記内筒の開口部から前記外筒内に導入され、該外筒内に導入されたガスは、前記閉塞部ではね返されて前記内筒と前記外筒との隙間を通って前記外筒から前記熱交換器内へ誘引されるものとすることができる。
このような二重構造のものであれば、内筒と外筒との隙間を通るガスによって、内筒内を暖めることができ、燃料の気化を補助することができる。これにより、より効率良く触媒に燃料を供給することができる。したがって、より早く触媒燃焼を行うことが可能になり、高温のガスをいち早く供給できるようになり、迅速な温度調節が可能になる。
このとき前記触媒は、さらに前記内筒と前記外筒との隙間にも配設されているものとすることができる。
これにより、内筒内の触媒上で反応しなかった未反応の燃料や酸化性ガスを、上記内筒と外筒の隙間の触媒で反応させることができる。これにより、温度調節の効率化、ガスの高温化を図ることができる。
また前記燃料タンクは燃料供給管が接続されており、該燃料供給管は前記内筒の周囲に巻き回されて前記内筒まで延びているものとすることができる。
このようなものであれば、内筒からの熱や、内筒と外筒の隙間を通るガスの熱によって燃料供給管内の燃料を温めることができ、燃料の気化を促すことができ、効率が良くなる。
また前記二重構造体は、前記外筒に酸化性ガス供給口を有しており、
該酸化性ガス供給口から前記外筒内に延び、かつ、前記内筒と前記外筒との隙間において蛇腹形状を有する酸化性ガス供給ダクトが、前記内筒まで延びているものとすることができる。
このようなものであれば、内筒と外筒の隙間を通るガスの熱によって酸化性ガス供給ダクト内の酸化性ガスを温めることができ、触媒燃焼を効率よく発生させることができる。
また、前記外筒では、前記閉塞部の反対側からガスが前記熱交換器内へ誘引されるものとすることができる。
このようなものであれば、内筒を抜けたガスが、より長時間、内筒と外筒の隙間を通ることになり、そのガスの熱を前述したような内筒等へ効率よく伝達することができる。また、それによって内筒内での触媒燃焼が盛んになるので、ガス自体も高温化され、全体としてより多くの熱を発生することができる。
また前記温調システムは、前記酸化性ガスを前記触媒に送風して供給するための導入ファンを備えたものとすることができる。
このような導入ファンによって、酸化性ガスを触媒に効率よく安定して供給することができ、触媒燃焼の安定化を図ることができる。
また前記温調システムは前記車室内を暖房する機能を具備しており、前記熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して、前記車室内の空気が暖められるものとすることができる。
このようなものであれば、車室内の暖房も行うことができ、寒冷地等であっても車室内の環境を快適に保つことができる。しかも触媒ヒーターからの熱によるものなので、暖房のために二次電池等の電力を消費することもない。
また前記温調システムは前記車室内を冷房する機能を具備しており、前記熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して、ヒートポンプ方式によって、前記車室内の空気が冷やされるものとすることができる。
このようにヒートポンプ方式によって、車室内の空気を冷やすこともできるため、気温の高い地域であっても車室内の環境を快適に保つことができる。
また前記誘引ファンは走行時のラム圧を利用して回転可能なものとすることができる。
このようなものであれば、走行時における酸化性ガスの供給のため、誘引ファンの回転に要する二次電池等の電力の消費を極力抑えることができる。そのため、航続距離の長距離化や、電池のライフの延長を図ることができる。
また前記温調システムは熱電素子をさらに備えており、該熱電素子は温調システム内における温度差により発電を行うものとすることができる。
このようなものであれば、熱電素子により発電された電力を他の二次電池に蓄え、各種機器の電源として利用することが可能であり、その分、二次電池等の電力の消費を抑え、航続距離の長距離化や、電池のライフの延長を図ることができる。
また、前記燃料はメタノールまたは水素とすることができる。
触媒ヒーターの燃料としてメタノールや水素はよく用いられており、比較的入手もしやすい。
また前記触媒は白金および/またはパラジウムとすることができる。
触媒ヒーターの触媒として白金やパラジウムはよく用いられている。触媒反応における作用温度等に応じて使い分けたり同時に用いたりすることができる。
また、前記触媒ヒーターは前記触媒として同種または異種の複数の触媒を備えており、
該複数の触媒が直列に配置されており、前記酸化性ガスと前記燃料が前記複数の触媒に対して順に供給可能なものであるか、
前記複数の触媒が並列に配置されており、前記酸化性ガスと前記燃料が前記複数の触媒に対して別個に選択して供給可能なものとすることができる。
同種の触媒が直列に配置されていれば、酸化性ガスと燃料の触媒上での反応を繰り返して行うことができるため、反応しきれずに排出等されるのを防ぐことができ、効率良く熱を発生させることができる。
また、同種の触媒が並列に配置されていれば、一方の触媒が劣化した場合、他方の触媒に酸化性ガスと燃料を供給するように切り換えることができる。
異種の触媒の場合、例えば作用する温度が異なる触媒を直列に配置することで効率良く熱を発生させることができる。つまり、一方の触媒上で反応させて温度が上がった後、より作用温度の高い他方の触媒上を通過させることでさらに反応させて熱を発生させることができる。
並列に配置される場合でも、ガスの循環の際に、一方の触媒上での反応後のガスの温度等に応じて、他方のより作用温度の高い触媒上に選択的に供給することで効率良く熱を発生させることができる。ガス温度等に応じて触媒を適切に使いわけることで、触媒が劣化するのを抑えることができる。
以上のように、本発明によれば、電気自動車等において、寒冷地等においても自動車等の各部の温度を簡便に、しかも効率良く調節することができ、それによって自動車等の能力の低下を防止し、快適な環境下で走行等させることができる。また、自動車各部を温めるにあたって二次電池等の電力の消費を極力抑えることができ、自動車の航続距離を伸ばしたり、電池のライフを伸ばすことができる。さらには、誘引ファンの利用により、熱交換器内の全体で、触媒ヒーターからのガスの熱を熱交換することができ、極めて効率的である。
本発明の温調システムを備えた電気自動車の一例を示す説明図である。 本発明の温調システムの構成の一例を示す説明図である。 浸透気化を利用する構成の一例を示す説明図である。 触媒ヒーターにおいて、複数の触媒が直列に配置されている場合の一例を示す説明図である。 触媒ヒーターにおいて、複数の触媒が並列に配置されている場合の一例を示す説明図である。 熱交換器の一例を示す説明図である。 ラム圧を利用した誘引ファンの回転の仕組みの一例を示す説明図である。 熱電素子をさらに備えた温調システムの一例を示す説明図である。 循環型の反応室を備えた温調システムの一例を示す説明図である。 触媒ヒーターが二重構造を有する温調システムの一例を示す説明図である。 実施例および比較例の結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来、触媒ヒーターにおいては、触媒ヒーター(特には気化室)の上流側にのみファンを配設し、該ファンによって酸化性ガスや燃料ガスを触媒に送風して供給していた。このような構成にすることによって、触媒燃焼を促し、効率良く熱を発生させることができるものとされていた。
しかしながら、触媒ヒーターの下流側に熱交換器を配設し、触媒ヒーターでの発生熱を熱交換器で熱交換して熱を得る場合、上記のような構成では、触媒ヒーターからのガスが熱交換器内の全体にはまわりにくく、熱交換器内での熱交換が効率良く行われないことが分かった。上記の熱交換により得られる熱を利用して自動車各部の温度を調節するにあたっては、上記熱交換の効率性が重要になってくるため、改善する必要がある。
本発明者はこれらの問題点を見出し、さらに触媒ヒーターについて鋭意研究を行った。そして、触媒ヒーターの利用により、二次電池等による電力の消費を抑えて自動車各部の温度調節が可能になるようにするとともに、熱交換器の下流側に誘引ファンを配設することで、触媒ヒーターからのガスを熱交換器内の全体にまわりやすくなり、熱交換の効率性の向上を図ることができることを見出し、本発明を完成させた。
図1に本発明の温調システム1を搭載した電気自動車(自動車2)の一例の概略を示す。
また、ここでは自動車2は二次電池を搭載した電気自動車を例に挙げて説明するが、その他ハイブリッド車(特には電気で駆動させる割合が高いもの)、燃料電池(および二次電池)を搭載した燃料電池自動車とすることもできる。
自動車2は人が乗るための車室3の他、モーター室4、車輪5を備えており、モーター室4内には二次電池6およびモーター7が搭載されている。車輪5は、二次電池6によってモーター7を回転させることで駆動させることができる。
なお、図1では、モーター室4は自動車2の下部に設けられているが、これに限定されず、他の条件に応じて適切な位置に設けることができる。
このような自動車2の内部に本発明の温調システム1が組み込まれている。
次に、本発明の温調システム1の構成について図2に示す。
図2に示すように、温調システム1は、まず触媒ヒーター8、熱交換器9、誘引ファン10を備えている。触媒ヒーター8と誘引ファン10との間に熱交換器9が配設されている。すなわち、燃料や酸化性ガスの流れに関して、上流側から触媒ヒーター8、熱交換器9、誘引ファン10の順に並んで配置されていることになる。以下では、これらの各構成について詳述する。
触媒ヒーター8としては、燃料11を貯蔵した燃料タンク12、燃料11を気化させるための気化室13、反応室14を備えており、該反応室14内には触媒体16(触媒15を担持した担体)が配設されている。
また、燃料タンク12と気化室13の間には燃料ポンプ17が配設されており、気化室13への燃料11の供給量を調節できるようになっている。
また、気化室13には、内部に電気ヒーター18が配設されている。さらには酸化性ガスを内部に導入するための酸化性ガス導入口19が設けられており、その付近には導入ファン20が設けられている。
ここで、燃料自体は特に限定されず、例えばメタノール(または水素等)とすることができる。これらの燃料であれば、触媒ヒーターによく利用されるものであり、比較的入手しやすいものである。その他、エタノール等のアルコール類、プロパン、ブタン等の炭化水素類なども挙げられる。
また気化室内の電気ヒーターは、気化室内や電気ヒーター上に供給された燃料を温めて、その気化を補助するものである。電気ヒーターを用いることで、効率よく、しかも安定して燃料を気化させることができるので好ましい。
なお、電気ヒーターは熱伝導体などを介して、触媒体と熱伝導可能に接続されている。これにより、例えば、温度調節開始時には電気ヒーターからの熱を利用して燃料を気化させるものの、一旦、反応室内での触媒燃焼が安定するようになれば、電気ヒーターの電源を切ることもできる。これは、触媒燃焼により温まった触媒体からの熱伝導により、電源が入っていなくとも、電気ヒーター自体を温めることができ、その温まった電気ヒーターからの熱により気化室内で燃料を気化させることができるからである。電気ヒーターに要する電力を必要最低限に抑えることができ、触媒ヒーター内で効率よく熱を発生させることができるため、好ましい。
なお、ここでは電気ヒーター18によって燃料を気化させる構成例について説明したが、代わりに浸透気化を利用して気化させるものとすることもできる。浸透気化によっても、燃料を気化させて均一に触媒体に供給することができ、安定した触媒燃焼を得ることができる。
図3に、浸透気化を利用した気化について説明する。ここではフィルターを用いた例を示す。図3に示すように、気化室13内に受け皿21が配設されており、その上にフィルター22が載置されている。燃料タンク12からの燃料11が受け皿21上のフィルター22に供給されるようになっている。
ここでフィルターとしては、例えば、プリーツ状に加工されたメッシュのSUS等にコットン等を巻きつけたものとすることができるが、ガスの温度等を考慮し、より耐熱性の優れた材料を用いることができる。SUSそのものを用いることもでき、加工して毛管現象等により燃料を吸い上げて表面上に浸透させるものとすることもできる。あるいはシランカップリング剤等で表面処理を施しても良い。
このように滴下された燃料を浸透させやすく、通風により気化させやすいものであれば好ましく、その材料、形状、数等は特に限定されない。
また、受け皿は、フィルターを適切に載せて支持することができ、滴下された燃料を貯めることができるものであれば良く、その材料、形状、数等は特に限定されない。例えばSUSを用いることができる。
なお、上述したような電気ヒーターとフィルターとを併せて利用して燃料の気化を行うことも可能である。
またフィルターの代わりに、微細孔が設けられたシリコンチューブを用いて燃料を浸透気化させることも可能である。
次に、図2を参照して、気化室内への酸化性ガスを導入するための構成について説明する。
酸化性ガス、例えば車外の空気は気化室に設けられた酸化性ガス導入口から取り入れることができるようになっており、その流量は導入ファンによって調節することが可能である。気化室での燃料の気化状況や、反応室での触媒燃焼の状況に応じて導入ファンの回転数を調節することにより、酸化性ガス、さらには気化した燃料を、気化室を介して反応室内の触媒へ効率よく安定して供給することができる。
また、このような導入ファンで送風することで気化室、さらには下流の反応室内で乱流を起こすことができ、該乱流によって反応室内での触媒燃焼を効率よく発生させることができる。
次に、気化室からの酸化性ガスおよび燃料ガスが触媒体へ送られ、触媒燃焼が行われて熱が発生する反応室について詳述する。
まず、触媒としては、例えば、プラチナ、パラジウムが挙げられるが、これらに限定されず、ロジウム、イリジウム、ニッケル、鉄、ルテニウム、モリブデン、タングステン、スズ、ニオブ系あるいはチタン系の酸化物に炭素および窒素を配合したもの、及びそれらの組合せからなるものも挙げられる。さらには、一般的に触媒ヒーターで用いられる触媒を用いることができ、特にこれらに限定されない。
また、形状も特に限定されないが、表面積を大きくし、反応効率を上げるために、例えば1〜100nmの微粒子のものを用いると好ましい。
担体としては、例えば、アルミナ、シリカ、ゼオライト等のセラミック系、アルミニウム、ステンレス等の金属系、または、硝子繊維、ポリイミド、PTFE、炭化珪素、カーボン等のものが挙げられるが、特にこれらに限定されない。この他、一般的に触媒ヒーターで用いられる担体を用いることができる。
また、形状も特に限定されないが、例えば、効率を考慮してハニカム状のものを用いることができる。
これらの触媒、担体は、使用する燃料等に応じて適宜決定することができる。条件に応じて、触媒、担体を選択し、例えば触媒を担体に均一にコーティングすることにより、適切な触媒体を用意することができる。
また、触媒体を複数配置することもできる。図4に複数の触媒が直列に配置されている場合、図5に並列に配置されている場合を示す。
まず、図4に示すように直列に配置されている場合、触媒体16a、16bが同種のものであれば、酸化性ガスと燃料の触媒上での反応を一循環中に繰り返して行うことができるため、未反応の酸化性ガスと燃料の割合を減少させることができる。したがって、一層効率良く、酸化性ガスと燃料を反応させ、熱を発生させることが可能である。
また、触媒体16a、16bが異種のものであれば、例えば作用する温度が異なる触媒を配置することでさらに効率良く熱を発生させることができる。このとき、上流側に作用温度の低い触媒体16aを配置し、下流側に作用温度の高い触媒体16bを配置すると良い。このような配置であれば、触媒体16a上で反応した後のガスは熱により暖められて温度が上昇する。そして次に、作用温度の高い触媒体16bに供給することができるため、効率的に反応させることが可能である。
一方、図5に示すように並列に配置されている場合、触媒体16a、16bが同種のものであれば、そのうちの一つを予備として配置しておくことができる。すなわち、まず一方の触媒体16a側にのみ酸化性ガスと燃料を供給し、その触媒体16aが劣化した場合に弁等により切り替えて触媒体16bに供給をすることができる。
また、触媒体16a、16bが異種のものであれば、例えば作用する温度が異なる触媒を配置し、供給されるガスの温度に応じて、適切な作用温度を有するほうの触媒側に弁等により切り替えることで、より効率的に反応させ、熱を発生させることが可能である。ガスの温度に対応して適切な触媒を選択することで、触媒の劣化を防ぎ、長持ちさせることができる。
以上のような構成により、触媒ヒーター内で触媒燃焼を発生させ、熱を発生させることができる。この熱によって暖められた触媒ヒーター内のガスは熱交換器へと向かうことになる。図2の構成例では、触媒体を一度通過したガスは全て熱交換器へと送られる。なお、後述する循環型のものでは、一部は熱交換器へと向かい、他は再度触媒体へ送られる。
次に、熱交換器と誘引ファンについて詳述する。
図6に熱交換器9および誘引ファンの一例を示す。なお、説明のため、触媒ヒーターの反応室14も併せて図示している。
図6に示すように、熱交換器9は複数の空間領域から成っている。ここでは頭部23、胴部(熱交換部)24、尾部25、2つの側部26から成っている。頭部23が反応室14と接続されており、尾部25の下流側に誘引ファン10が配設されている。胴部24においては、1本以上のガス管27(白い縦管)と、それらと交差する1本以上の熱媒体管28(黒い横管)が配設されている。
そして、ガス管27は頭部23と尾部25とを接続している。このため、反応室14からの暖められたガスは頭部23、ガス管27、尾部25、誘引ファン10を経て車外へ排出されるようになっている。
また、熱媒体管28は2つの側部26同士を接続している。反応室14からのガスの熱を伝える対象の熱媒体(自動車各部の温度を調節するための空気(車室内)や液媒体(例えば、シリコーンオイル、フッ素系オイル、エチレングリコール等))は、ここでは自動車各部と熱交換器9との間で循環しており、まず、自動車各部から2つの側部26のうち一方に流れ込む。次に熱媒体管28において、交差するガス管27中のガスからの熱交換により温められ、他方の側部26を経て自動車各部へ送られることになる。
そして、この熱媒体が送られた先で自動車各部と熱交換されることで、自動車各部の温度調節をできるようになっている。したがって、例えば図1に示すように、この熱交換器を有する温調システム1と車室3とをダクト等により接続しておけば、熱交換で暖められた空気を車室3に供給して暖房することができる。
あるいは、各種冷媒を用い、必要に応じてコンプレッサー等の装置も配設し、熱交換器で得た熱を利用してヒートポンプ方式などによって車室内の空気を冷やし、冷房することもできる。
また、二次電池6に送液管を巻き付け、該送液管を温調システム1の熱交換器と接続しておけば、熱交換で温められた液媒体を送液管内に流すことで、二次電池6を温めることができる。
なお、これらの暖房、冷房、各部の温調の方式は特に限定されるものではなく、熱交換器から得た熱を利用して行われるものであれば、どのような方式であっても良い。
このように触媒二次電池等の電力を消費せずとも、車室内等の環境を快適なものとすることができるので好ましい。
また、図6に示すように、誘引ファン10は、反応室14からのガスを熱交換器9内に誘引することができるものであれば良く、特に限定されない。
例えば、走行時のラム圧を利用して回転可能なものとすることができる。図7に、ラム圧を利用した誘引ファンの回転の仕組みの一例を示す。
図7に示す回転の仕組みは、誘引ファン10の他、外気用ファン29と、該外気用ファン29が内部に配設された外気用ダクト30を有している。
外気用ダクトは車外につながっており、外気が内部を通過可能になっている。また、外気用ファンは、傘歯車等を用いて自身の回転を誘引ファンに伝達する機構を有している。
すなわち、走行時には外気が外気用ダクト内に入り込み、外気用ダクト内を通過し、内部の外気用ファンがラム圧によって回転し、この外気用ファンの回転が伝達機構で伝達されることで、誘引ファンが回転する仕組みになっている。
外気用ファンの、誘引ファンに回転を伝達する機構は特に限定されず、誘引ファンに回転を伝達できるものであれば良い。
例えば、図7では単純に傘歯車を用いて外気用ファンの回転を誘引ファンに伝達している。また、誘引ファンおよび外気用ファンは共に水車状のファンであり、互いに軸心を共有した同軸とすることもできる。すなわち、外気用ファンがラム圧で回転することで、同軸の誘引ファンが回転可能な機構である。
あるいは、別個に蓄電池が配設され、該蓄電池に外気用ファンが接続されており、外気用ファンがラム圧で回転することにより蓄電池に蓄電され、これを用いて誘引ファンを回転させるような機構とすることも可能である。
当然、これらに限定されず、その都度、適切な回転機構を用意することができる。
このようにラム圧を利用することで、誘引ファンを回転させるための二次電池の電力の消費を極力なくすことができる。
本発明では、図6に示すように、このような誘引ファンを熱交換器の下流側に配設し、その回転によって触媒ヒーターからのガスを熱交換器内にくまなく誘引することができる。
これに対して従来では、ガスの流れの調整役として、触媒ヒーターの上流側にファンを配設するのみであった。この場合、触媒ヒーターの反応室において比較的効率よく触媒燃焼を行うことができるものの、下流の熱交換器内では、熱交換器内(この場合、図6の胴部内)の隅々までガスが行き渡りにくくなってしまっていた。そのため、熱交換器内において、熱交換が行われるのが一部の領域に偏りがちであり、十分な熱交換を行うことができなかった。
一方本発明では、前述したように誘引ファンによって、熱交換器内の全体にガスを誘引することができるので、熱交換器全体を使って極めて効率よく熱交換を行うことができる。その結果、温調システム全体として、従来よりも効果的により多くの熱エネルギーを得ることができる。
なお本発明は、図6に示したような熱交換器の構造、すなわち、触媒ヒーターと接続する側(頭部23)の形状が、誘引ファン側(胴部24、尾部25側)に向かって拡がっている(膨らんでいる)場合に特に有効である。このような構造の場合、従来では熱交換器内で位置によって熱交換の度合いにムラが生じやすく非効率的であったが、本発明では位置に左右されにくく従来に比べて均一に熱交換することができ、その結果、全体としてより多くの熱を得ることができる。
例えば図6の場合、従来のように上流のファンのみでガスを触媒ヒーターから送り込んだとしても、反応室との接続口に近い、胴部の中央付近のガス管内にのみ極端に流れやすくなり、一方で接続口から離れた、胴部の端付近のガス管には流れにくくなる。ガスの大部分が胴部の中央付近の一部のガス管のみ通ることになり、胴部の端付近のガス管を通る量は少なくなる。このような場合、中央付近では熱交換しきれず、大量の熱を逃すことになる。
一方、本発明では、誘引ファンによって全てのガス管から頭部内のガスを吸引するので、ガスは、従来のように偏るのではなく、中央から端までのガス管内を万遍なく通ることができる。したがってガスの熱を余すことなく熱交換しやすく、より多くの熱量を熱交換によって得ることが可能である。
以上のような温調システムによって、触媒ヒーターで発生させた熱により、二次電池等の電力を消費することなく自動車各部の温度の調節に利用することができ、航続距離を延ばすことができる。また、二次電池のライフの延長にもつなげることができる。
次に、本発明の温調システムの他の例について述べる。
図8に示すように、例えば熱電素子をさらに備えたものとすることができる。なお、この熱電素子31自体は特に限定されず、従来のもの等を使用することができる。
熱電素子31は、温調システムのうち、例えば触媒ヒーター8の反応室14において、触媒体15付近と、それより下流の位置(すなわち、暖められたガスが流れる箇所)に接続することができる。メタノールを燃料とし、白金やパラジウム等の触媒を用いた場合を例に挙げると、それら2点間の温度差は200℃程度とすることができる(触媒体付近が200℃程度、下流の位置(ガス温度)で400℃以上)。このように大きな温度差を生じることができるため、熱電素子31によって発電を行うことが可能であり、蓄電池32等に蓄電することができる。
そして、例えば、自動車始動前における誘引ファンの回転駆動等に用いることができる。走行時には、例えば上述したラム圧を用いた機構等により誘引ファンを回転させることができるため、二次電池の電力を全く使わずに触媒ヒーターを作動させることも可能になる。また各種機器の電源とすることもできる。
また、さらに他の例として、例えば反応室を循環型のものとすることができる。
図9に循環型の反応室の一例を示す。この態様の反応室14は内部に触媒体16を有する他に、環状部33を有している。環状部33を有しているため、触媒体上で反応した後のガスを触媒体16よりも上流側へ循環させることができる。したがって、気化室13から送られてくる酸化性ガスおよび気化した燃料とともに、循環させたガスを触媒体16へ再度供給可能になっている。循環させる流量と熱交換器9へ送る流量の割合は、例えば、熱交換器9との接続部付近に弁等を設けたり、あるいは誘引ファンの回転数の調整によって調節することができる。
気化室から送られてくる酸化性ガスと燃料は触媒体上を一度通過するだけでは全て反応しきるのは難しく、一部が未反応の状態でいる場合がある。また、一度だけの通過では、反応後のガス温度を熱交換するのに十分な高温に達しないこともある。
そこで、図9のように反応室に環状部を設けることで、発生した熱によって暖められた空気のうち、少なくとも一部を熱交換器へ誘引する一方で、誘引されなかった残りのガスを触媒体に循環して供給することができる。そのため、触媒体上での反応後のガスの中の、未反応の空気や燃料を一部循環させて触媒に繰り返して供給することができ、そこで改めて反応させることが可能である。
したがって、供給した酸化性ガスと燃料を、触媒体上を一度だけ通過させて反応させる場合に比べて格段に効率良く反応させることができ、より多くの熱を発生させることが可能である。また、一度暖められたガスを再度反応させるため、反応後のガスをより高温化させることができる。すなわち、効率良く、より多くの熱エネルギーを得ることができる。これにより、下流の熱交換器でより多くの熱を得ることができ、自動車各部の温度調節を温度幅広く行うことができる。また燃料等を十分に利用することができ、コストの低減を図ることも可能である。
また、必要な熱エネルギーを得るのに大掛かりな仕組みで巨大化するのを防ぎ、コンパクトなものとすることができる。したがって省スペースのものとでき、自動車のデザインの自由度を高めることができる。
なお、ここでは反応室が循環構造を有するものを例に挙げたが、循環構造の配設位置はこれに限定されない。例えば、熱交換器の下流側と反応室の触媒体の上流側(あるいは気化室等)とを結ぶ環状部を設けることもできる。すなわち、熱交換されたガスの中にも未反応の燃料や酸化性ガスは存在する場合があるので、これを反応室に再度送り込んで触媒燃焼させることも可能である。
また、他の例として、触媒ヒーターが二重構造を有するものについて、図10を参照して説明する。
図10に示すように、この態様の触媒ヒーター8は、内筒34と、それを囲う外筒35からなる二重構造体36を有している。ここでは、内筒34は気化室13と反応室14とからなっている。また、内筒34の反応室側の端部には開口部37を有している。一方、外筒35は、内筒34の開口部37に対向するようにして閉塞部38を有しており、閉塞部38の反対側の端部は熱交換器9に接続されている。
また、内筒34の反応室14に触媒体16が配設されているのに加え、内筒34と外筒35との隙間にも触媒体16c、16dが配設されている。
触媒ヒーターがこのような二重構造のものであるため、まず、内筒内において、気化室で気化した燃料と酸化性ガスが反応室に送られて触媒体上で触媒燃焼が生じる。そして、該触媒燃焼で暖められたガスは、内筒の開口部から外筒内へと流れ、閉塞部ではね返されて内筒と外筒の隙間を通り、閉塞部と反対側へ向かって流れ、最終的に熱交換器へと誘引される。
このような二重構造のものであれば、暖められて、内筒と外筒との隙間を通るガスによって、内筒内を暖めることができる。このため、内筒内の気化室での燃料の気化を助けることができる。また、内筒内の温度を高めることができる。したがって、燃料の気化の速度や内筒内のガスの高温化を図ることができ、温度調節を迅速に行うことができるし、調節可能な温度幅も広げることができる。
また、内筒内の触媒体16上で反応しきれなかった燃料や酸化性ガスを、触媒体16c、16dにおいて反応させることができるので、さらにガスの温度を高温化させることができるし、効率的である。
また、熱交換器と外筒との接続部を閉塞部の反対側に位置させているので、暖められて内筒を抜けたガスが、より長時間、内筒の外側と接触することになり、そのガスの熱を効果的に内筒へ伝達させることができる。したがって、内筒内の反応室や酸化性ガス、燃料等をより高温にすることができ、より高温での触媒燃焼が可能になり、一層多くの熱を発生させることができる。これにより、触媒ヒーターの二重構造体での発熱量をより大きなものとすることができる。その結果、下流側の熱交換器で熱をより多く得ることができる。
なお、当然、熱交換器と外筒との接続部は閉塞部の反対側に限定されるものではなく、例えば自動車内の触媒ヒーターの配置スペース等に応じて適宜変更することができる。
また、内筒34の気化室13への酸化性ガスや燃料の供給手段としては、例えば以下のようなものを挙げることができる。
まず、酸化性ガスを供給する手段は、外筒35に設けられた酸化性ガス供給口39、そこから外筒35内に延び、さらには導入ファン20を介して内筒34の気化室13の酸化性ガス導入口19まで延びている酸化性ガス供給ダクト40からなっている。酸化性ガス供給ダクト40は内筒34と外筒35との隙間において蛇腹形状になっていると好ましい。
一方、燃料を供給する手段は、外筒35の外側に配設された燃料タンク12と、該燃料タンクから内筒34の気化室13へと延びる燃料供給管41からなっている。この燃料供給管41は、内筒34と外筒35との隙間において、内筒34の周囲に巻き回されている。
このような供給手段であれば、それらにより気化室内に供給される酸化性ガスや燃料を、内筒と外筒の隙間を通る暖かいガスの熱や、内筒からの熱によって、気化室に入る前に予め温めておくことができる。したがって、気化室において燃料を気化させやすくなり、また、その後の反応室での触媒燃焼もさらに効率良く行うことが可能になる。
以上、本発明の温調システムにおいて、他の態様についても説明してきたように、図8のように熱電素子を備えることによって発電することも可能である。従来のように二次電池等の電力を使用することがないどころか、温水、温風、冷風の他、電気をも得ることができる。
また、図9のような循環構造や、図10のような二重構造を設けることで、未反応の燃料を少なくすることができたり、ガスのさらなる高温化を図ることができ、より多量の熱エネルギーを得ることが可能になる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
図2、図6に示すように、熱交換器9よりも下流側に誘引ファン10を有する本発明の温調システム1を用意した。温度を調節する対象(自動車各部)として車室を想定し、車室に見立てた空間(25℃)を用意した。そして、該空間内の空気を熱交換器9での熱媒体として、熱交換器9と空間との間で循環させて空間内を暖房した。
なお、燃料供給手段として、ここでは簡易的に、燃料であるメタノールを所定量染み込ませたコットンを気化室13内に配設した。
触媒としては白金を用い、ハニカム状のアルミナに担持させた。
また、誘引ファン10のみ作動させ、導入ファン20は作動させなかった。
上記のような条件の下、暖房開始から15分の間、空間内の空気の温度を測定した。その結果を図11に示す。
(比較例)
図2とは異なって誘引ファン10を備えていない従来の温調システムを用意した。なお、気化室よりも上流側に、気化室内に酸化性ガス(空気)を導入するための導入ファンは備えられている。このように誘引ファンはなく、導入ファンのみ作動させること以外は実施例と同様にして空間内を暖房した。なお、導入ファンの回転速度は実施例の誘引ファンの回転速度と同等にした。
上記のような条件の下、暖房開始から15分の間、空間内の空気の温度を測定した。その結果を図11に示す。
ここで、実施例と比較例の結果を比較する。
図11に示すように、まず、実施例では、空間内の温度は暖房開始とともに徐々に上昇していき、10分程度で80℃付近に到達し、その後は一定となった。
一方、比較例では、暖房開始から2−3分程度ではほとんど温度が上昇しなかった。その後、徐々に上昇するも、8分程度で60℃付近に達した後は徐々に下がってしまった。
このように、温度上昇の開始のタイミング、最高温度等に違いがみられる。
温度上昇の開始のタイミングの違いの理由の一つとしては、実施例(本発明の温調システム1)では誘引ファンによって熱交換器内の隅々までガスが行き渡り、効率よく熱交換が行われたため、全体として効率よく熱を得ることができ、温度上昇の開始が比較例に比べて早くなったと考えられる。
また、最高温度の違いの理由についても、やはり実施例のほうが熱交換が効率的に行われ、全体的に効率が良いことが挙げられる。
ところで、比較例では暖房開始から8分以後、温度が下がっていることからすると、実施例に比べて比較例では早くに同じ量のメタノールが気化してしまっているとも考えられる。
そこで、比較例よりも導入ファンの回転速度を遅く調整し、導入ファンのみを作動させて暖房を行った。これを何度か繰り返したところ、実施例と同様に80℃付近まで上昇した場合があった。しかしながら、そのような場合であっても、80℃に達するまでに要する時間は実施例よりもかかった。
この点からも、従来の温調システムよりも、本発明の温調システム1のほうが全体的に効率的であることが分かる。
実施例のように本発明の温調システムであれば、二次電池等の電力の消費を抑えつつ、触媒ヒーターから発生する熱を効率の良い熱交換によって得ることができ、自動車等の各部の温度を効率良く調節することができる。
なお、実施例では上記のように80℃程度にまで暖房した。しかしながら、実際に車室内を暖房するにあたっては、当然、燃料の供給方法・供給量を調整したり、誘引ファン等の回転速度を調整することで、適切な温度に調整することができる。
また、実施例では誘引ファン10のみ作動させたが、さらに導入ファン20を適宜作動させることも当然可能である。すなわち、導入ファンによって触媒燃焼を促しつつ、誘引ファンによって効率の良い熱交換を行うことができ、一層効率良く熱を得ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明の温調システム、 2…自動車、 3…車室、 4…モーター室、
5…車輪、 6…二次電池、 7…モーター、 8…触媒ヒーター、
9…熱交換器、 10…誘引ファン、 11…燃料、 12…燃料タンク、
13…気化室、14…反応室、 15…触媒、
16、16a、16b、16c、16d…触媒体、
17…燃料ポンプ、 18…電気ヒーター、 19…酸化性ガス導入口、
20…導入ファン、 21…受け皿、 22…フィルター、
23…頭部、 24…胴部(熱交換部)、 25…尾部、 26…側部、
27…ガス管、 28…熱媒体管、 29…外気用ファン、 30…外気用ダクト、
31…熱電素子、 32…蓄電池、 33…環状部、 34…内筒、 35…外筒、
36…二重構造体、 37…開口部、 38…閉塞部、 39…酸化性ガス供給口、
40…酸化性ガス供給ダクト、 41…燃料供給管。

Claims (19)

  1. 車輪をモーターで駆動させるための二次電池または燃料電池を搭載したモーター室と、人が乗るための車室を備えた自動車において、該自動車に組み込まれ、自動車各部の温度を調節する温調システムであって、
    前記温調システムは、触媒と該触媒に燃料を供給するための燃料タンクとを備え、前記触媒に酸化性ガスと前記燃料タンクからの燃料が供給されることで熱を発生させる触媒ヒーターを有するとともに、さらに、誘引ファンと、前記触媒ヒーターと前記誘引ファンとの間に配設された熱交換器とを有しており、
    前記発生した熱によって暖められた触媒ヒーター内のガスの少なくとも一部が、前記誘引ファンによって前記熱交換器内に誘引され、前記暖められたガスの熱の熱交換が行われ、
    該熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して自動車各部の温度を調節するものであることを特徴とする温調システム。
  2. 前記触媒ヒーターと前記誘引ファンとの間に配設された前記熱交換器は、前記触媒ヒーターと接続する側の形状が、前記触媒ヒーター側から前記誘引ファン側へ向かって拡がっているものであることを特徴とする請求項1に記載の温調システム。
  3. 前記燃料が、浸透気化されて前記触媒に供給されるものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の温調システム。
  4. 前記触媒ヒーターは、前記燃料の気化を補助する電気ヒーターを備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の温調システム。
  5. 前記触媒と前記電気ヒーターとが熱伝導可能に接続されているものであることを特徴とする請求項4に記載の温調システム。
  6. 前記触媒に供給されて発生した熱によって暖められた前記触媒ヒーター内のガスのうち、前記熱交換器内に誘引されなかったガスが前記触媒に循環して供給されるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の温調システム。
  7. 前記触媒ヒーターは、
    前記触媒が少なくとも内部に配設された内筒と該内筒を囲う外筒とを備えた二重構造体をさらに有しており、
    前記内筒は一端に開口部を有し、該内筒の開口部に対向して前記外筒は閉塞部を有し、
    前記内筒内に供給されて気化した前記燃料タンク内からの燃料と前記酸化性ガスとが前記内筒内の触媒に供給されることで熱を発生させるものであり、
    該発生した熱によって暖められた内筒内のガスは前記内筒の開口部から前記外筒内に導入され、該外筒内に導入されたガスは、前記閉塞部ではね返されて前記内筒と前記外筒との隙間を通って前記外筒から前記熱交換器内へ誘引されるものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の温調システム。
  8. 前記触媒は、さらに前記内筒と前記外筒との隙間にも配設されているものであることを特徴とする請求項7に記載の温調システム。
  9. 前記燃料タンクは燃料供給管が接続されており、該燃料供給管は前記内筒の周囲に巻き回されて前記内筒まで延びているものであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の温調システム。
  10. 前記二重構造体は、前記外筒に酸化性ガス供給口を有しており、
    該酸化性ガス供給口から前記外筒内に延び、かつ、前記内筒と前記外筒との隙間において蛇腹形状を有する酸化性ガス供給ダクトが、前記内筒まで延びているものであることを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の温調システム。
  11. 前記外筒では、前記閉塞部の反対側からガスが前記熱交換器内へ誘引されるものであることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか一項に記載の温調システム。
  12. 前記温調システムは、前記酸化性ガスを前記触媒に送風して供給するための導入ファンを備えたものであることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の温調システム。
  13. 前記温調システムは前記車室内を暖房する機能を具備しており、前記熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して、前記車室内の空気が暖められるものであることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の温調システム。
  14. 前記温調システムは前記車室内を冷房する機能を具備しており、前記熱交換器での熱交換により得られた熱を利用して、ヒートポンプ方式によって、前記車室内の空気が冷やされるものであることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の温調システム。
  15. 前記誘引ファンは走行時のラム圧を利用して回転可能なものであることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか一項に記載の温調システム。
  16. 前記温調システムは熱電素子をさらに備えており、該熱電素子は温調システム内における温度差により発電を行うものであることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか一項に記載の温調システム。
  17. 前記燃料はメタノールまたは水素であることを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の温調システム。
  18. 前記触媒は白金および/またはパラジウムであることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか一項に記載の温調システム。
  19. 前記触媒ヒーターは前記触媒として同種または異種の複数の触媒を備えており、
    該複数の触媒が直列に配置されており、前記酸化性ガスと前記燃料が前記複数の触媒に対して順に供給可能なものであるか、
    前記複数の触媒が並列に配置されており、前記酸化性ガスと前記燃料が前記複数の触媒に対して別個に選択して供給可能なものであることを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか一項に記載の温調システム。
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