JP2001232351A - 屎尿熱処理装置 - Google Patents

屎尿熱処理装置

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JP2001232351A
JP2001232351A JP2000051882A JP2000051882A JP2001232351A JP 2001232351 A JP2001232351 A JP 2001232351A JP 2000051882 A JP2000051882 A JP 2000051882A JP 2000051882 A JP2000051882 A JP 2000051882A JP 2001232351 A JP2001232351 A JP 2001232351A
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human waste
burner
night soil
heat treatment
air
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JP2000051882A
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Nobuyuki Osawa
伸行 大澤
Yasuo Nakatsuka
康夫 中塚
Yasushi Mizuno
康 水野
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Nippon Mitsubishi Oil Corp
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 屎尿容器内の屎尿をバーナで加熱、乾燥させ
て屎尿の熱処理を行う屎尿熱処理装置において、屎尿の
熱処理過程で発生する臭気成分を燃焼除去して完全に無
臭化する。 【解決手段】 屎尿を貯溜する屎尿釜1と、この屎尿釜
1を加熱し内部の屎尿を加熱、乾燥するバーナ2とを含
んで構成され、屎尿の熱処理を行う屎尿熱処理装置にお
いて、上記屎尿釜1内に空気を供給する送気手段(3,
12)と、該屎尿釜1内の屎尿の加熱、乾燥により発生
した臭気成分を含有するガスを上記バーナ2の燃焼用空
気として循環させる還流手段(4,15)とを備えたも
のである。これにより、屎尿の熱処理過程で発生する臭
気成分をバーナ2で燃焼除去して完全に無臭化すると共
に、脱臭のための特別の手段を備えることなくコスト低
下を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屎尿容器内の屎尿
をバーナで加熱、乾燥させて屎尿の熱処理を行う屎尿熱
処理装置に関し、特に、屎尿の熱処理過程で発生する臭
気成分を燃焼除去して完全に無臭化する屎尿熱処理装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】工事現場などの屋外に設置される仮設ト
イレットや、電車、バス、船舶などの交通機関に設置さ
れるトイレットは、一般の家屋や建物に設備されるトイ
レットのように排泄された屎尿をそのまま下水管に流し
出すという処理を行うことができないため、屎尿容器内
に屎尿を一時的に貯溜しておいて、一定量溜まったとき
又は定期的にその屎尿をバキュームカーで回収して処理
していた。しかし、このような屎尿処理では、悪臭を周
囲に撒き散らすと共に、非衛生的でもあった。あるい
は、山間部の工事現場や山小屋などのようにバキューム
カーが入り込めない場所では、上記のような屎尿処理が
行えないものであった。
【0003】このような問題点に対処して、最近では、
屎尿を貯溜した屎尿容器をバーナや電気ヒーターなどで
加熱して屎尿の乾燥を行う熱処理技術を利用した仮設ト
イレットなどが提案されている。この場合は、屎尿の乾
燥によって該屎尿の体積は著しく減少しているため、そ
の後の処理が容易であると共に、衛生的に処理すること
ができる。また、上記のようにバキュームカーによる屎
尿の回収の必要がないので、バキュームカーが入り込め
ないような山間部などでも使用することができる。
【0004】一方、上記の熱処理技術を利用した仮設ト
イレットでは、屎尿の乾燥過程において発生するガス中
には、アンモニア、メチルアミン類、硫化水素、硫化メ
チル、メチルメルカプタン類などの多量の臭気成分が含
有されているので、公害防止の観点から上記発生ガスを
無臭化しなければならない。このガスの脱臭手段として
は、脱臭触媒を充填した触媒層で臭気成分を酸化分解す
る方法が最も一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の屎尿の熱処理技術においては、屎尿容器をガンバー
ナなどで加熱すると、屎尿容器の底面が局所的に高温で
加熱されて高温部が発生し、底面の該部分の薄化劣化が
進行して屎尿容器の寿命が短くなることがあった。ま
た、脱臭触媒を使用していたので、臭気成分を効果的に
除去することはできるが、その触媒が高価であること
と、脱臭触媒を作動温度に維持するために触媒用の別の
熱源を運転しなければならずランニングコストがかかる
ことから、コスト高となるものであった。さらに、屎尿
容器やバーナなどと別に、脱臭触媒を利用した脱臭装置
を備えなければならず、装置全体が大型化するものであ
った。
【0006】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、屎尿の熱処理過程で発生する臭気成分を燃焼除去
して完全に無臭化すると共に、脱臭のための特別の手段
を備えることなくコスト低下を図る屎尿熱処理装置を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による屎尿熱処理装置は、屎尿を貯溜する屎
尿容器と、この屎尿容器を加熱し内部の屎尿を加熱、乾
燥するバーナとを含んで構成され、屎尿の熱処理を行う
屎尿熱処理装置において、上記屎尿容器内に空気を供給
する送気手段と、該屎尿容器内の屎尿の加熱、乾燥によ
り発生した臭気成分を含有するガスを上記バーナの燃焼
用空気として循環させる還流手段と、を備えたものであ
る。
【0008】このような構成により、屎尿容器に屎尿を
貯溜しておき、この屎尿容器をバーナで加熱し内部の屎
尿を加熱、乾燥する際に、送気手段で上記屎尿容器内に
空気を供給し、還流手段で上記屎尿容器内の屎尿の加
熱、乾燥により発生した臭気成分を含有するガスを上記
バーナの燃焼用空気として循環させるように動作する。
これにより、屎尿の熱処理過程で発生する臭気成分をバ
ーナで燃焼除去して完全に無臭化すると共に、脱臭のた
めの特別の手段を備えることなくコスト低下が図られ
る。
【0009】また、前記バーナは、触媒燃焼バーナとさ
れている。これにより、触媒燃焼バーナで燃料や臭気成
分などの炭化水素を触媒的に酸化分解して、臭気成分が
確実に燃焼除去され、また、低温の触媒燃焼により屎尿
容器底面の薄化劣化が抑制される。
【0010】さらに、前記バーナの燃焼用空気の供給部
には、屎尿の熱処理の初期作動時における補助空気の取
り入れ手段が設けられている。これにより、屎尿の熱処
理の初期作動時において、上記バーナをスムーズに燃焼
開始させ、屎尿容器内の臭気成分が未処理のまま外部に
漏れないようにする。
【0011】さらにまた、前記送気手段には、屎尿容器
内に供給する空気を予熱する加熱手段が設けられてい
る。これにより、上記屎尿容器内に供給する空気の温度
を上昇させ、該容器内の屎尿の加熱、乾燥を促進する。
【0012】また、前記バーナの燃焼による排気ガスを
排出する排気手段が設けられている。これにより、バー
ナの燃焼による排気ガスが効率良く排出される。
【0013】さらに、前記屎尿容器の屎尿受入部には、
開閉手段を有する接続口が備えられている。これによ
り、例えば仮設トイレットの便器等に接続される接続口
を屎尿を受け入れるとき以外は上記開閉手段で閉じてお
き、屎尿容器内の臭気が外部に流出しないようにする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明による屎
尿熱処理装置の実施の形態を示す概略構成図である。こ
の屎尿熱処理装置は、屎尿容器内の屎尿をバーナで加
熱、乾燥させて屎尿の熱処理を行うもので、工事現場な
どの屋外又は山小屋等に設置される仮設トイレットなど
に適用され、図1に示すように、屎尿釜1と、バーナ2
と、送気管3と、還流管4と、排気管5と、接続口6と
を備えている。
【0015】上記屎尿釜1は、例えば仮設トイレットに
適用された状態で排泄された屎尿を貯溜する屎尿容器と
なるもので、密閉状の所定容積を有する容器に形成され
ており、例えば鉄、ステンレスなどの金属でできてい
る。この屎尿釜1の上面には、筒状に伸びた接続口6が
設けられている。この接続口6は、例えば仮設トイレッ
トの便器に接続されて屎尿受入部となるもので、その上
端部にはダンパー7などの開閉手段を有しており、屎尿
を受け入れるとき以外はダンパー7を閉じておき、屎尿
釜1内の臭気が外部に流出しないようなっている。
【0016】上記屎尿釜1の底面には、バーナ2が設け
られている。このバーナ2は、上記屎尿釜1を加熱し内
部の屎尿を加熱、乾燥するもので、例えば燃料として灯
油を用い燃焼用空気と燃料とを予め混合して供給する予
混合型バーナとされており、燃料を噴霧する噴霧ノズル
8と、この噴霧ノズル8で噴霧された燃料に着火する点
火プラグ9とを有している。そして、上記バーナ2とし
ては、触媒燃焼バーナを用いることが効果的である。こ
の触媒燃焼バーナは、触媒物質を使用して燃料や臭気成
分などの炭化水素を触媒的に酸化分解して燃焼させるも
ので、バーナ内部に触媒10が配置されている。
【0017】上記触媒燃焼バーナ(2)に使用する触媒
10は、図2に示すように、ハニカム支持体の上に触媒
物質である金属を担持して構成されている。上記ハニカ
ム支持体の材質は、アルミナ、シリカ・アルミナ、シリ
カ又はチタニア等のセラミックハニカムと、鉄又はステ
ンレス等の金属ハニカムとがあるが、触媒部分が600℃
以上の高温になることから、耐熱性の高いセラミックハ
ニカムを用いることが望ましい。また、上記ハニカム支
持体に担持される金属種としては、VIII属の金属が用い
られ、特に、高活性な白金、パラジウム、ルテニウム等
の貴金属、あるいはこれらの合金を用いることが望まし
い。
【0018】また、上記触媒10の全体的な形状は、円
柱形又は直方体形のいずれとしてもよいが、表面積に対
して厚さが薄すぎると、触媒10としての強度が不足す
ることがあるのみならず、内部を通過する混合ガスを拡
散させて触媒10の端々まで均一に供給することが困難
になる。そこで、円柱形のハニカム支持体を用いる場合
は、厚さに対する直径の比が例えば1:10〜3:1の
範囲であることが望ましく、直方体形のハニカム支持体
を用いる場合は、燃焼面の短軸の長さに対する厚さの比
が例えば1:8〜3:1の範囲であることが望ましい。
【0019】なお、図2において、符号11は、図1に
おいて上記触媒10の手前側に配置されると共に多数の
孔23が開けられ、該触媒10に供給される混合ガスが
衝突して分散することによりその混合ガスを触媒10内
全体に均一に供給させるための拡散板を示している。
【0020】上記屎尿釜1の上面には、送気管3が接続
されている。この送気管3は、上記屎尿釜1内に空気を
供給する送気手段となるもので、その基端部に空気を送
り出すブロワ12が設けられ、先端部13が屎尿釜1内
に挿入され、中間部に屎尿釜1内に供給される空気を予
熱する加熱手段としての加熱ヒータ14が設けられてい
る。
【0021】上記屎尿釜1の上面の他の部分には、還流
管4が接続されている。この還流管4は、上記屎尿釜1
内の屎尿の加熱、乾燥により発生した臭気成分を含有す
るガスを上記バーナ2の燃焼用空気として循環させる還
流手段となるもので、その基端部が上記屎尿釜1の上面
に開口された孔部に接続され、中間部は屎尿釜1の側方
を迂回して底面側に至り、先端部が上記バーナ2の噴霧
ノズル8近傍の燃焼用空気の供給部に接続されている。
なお、上記還流管4の途中には、屎尿釜1内の屎尿の熱
処理を行うときに上記バーナ2の燃焼用空気の循環をさ
せ、熱処理を行うとき以外は臭気が外部に流出しないよ
うに遮断する第1の開閉バルブ15が設けられている。
また、この第1の開閉バルブ15の下流にて上記バーナ
2の燃焼用空気の供給部には、屎尿の熱処理の初期作動
時における補助空気の取り入れ手段として第2の開閉バ
ルブ16が設けられている。さらに、図1において、符
号17は、屎尿釜1内の屎尿の加熱により発生した乾燥
物が該屎尿釜1から外部へ出ることを防止するフィルタ
を示している。
【0022】上記屎尿釜1の底面側にてバーナ2の排出
部には、排気管5が設けられている。この排気管5は、
上記バーナ2の燃焼による排気ガスを排出する排気手段
となるもので、その基端部が上記屎尿釜1の底面側にて
バーナ2の排気ガスを集める排気ダクトに接続され、中
間部に経路を流通、遮断する第3の開閉バルブ18が設
けられ、先端部に排気ガスを強制排出する排気ファン1
9が設けられている。
【0023】なお、図1において、符号20は屎尿釜1
の加熱により内部の屎尿がこげつきを起こすのを防止す
るため屎尿を攪拌する攪拌羽根を示し、符号21は上記
攪拌羽根20を回転させる回転軸を示し、符号22は上
記回転軸21の上端部に設けられた攪拌用モータを示し
ている。
【0024】次に、このように構成された本発明の屎尿
熱処理装置の動作について説明する。いま、この屎尿熱
処理装置が例えば工事現場などの屋外に設置される仮設
トイレットに適用されたとして、接続口6がダンパー7
を介して仮設トイレットの便器に接続されているとす
る。そして、通常の使用状態では、送気管3のブロワ1
2は停止され、還流管4の第1及び第2の開閉バルブ1
5,16は閉じられ、排気管5の第3の開閉バルブ18
も閉じられている。上記ダンパー7は、仮設トイレット
の便器から屎尿を受け入れるときだけ開くようになって
いるので、屎尿釜1は完全に密閉され、内部の臭気が外
部に漏れないようにされている。
【0025】この状態で、上記屎尿釜1内に屎尿が所定
量以上貯溜されたら、屎尿の熱処理を開始する。まず、
バーナ2としての触媒燃焼バーナは、触媒10が作動温
度以上に維持されていなければ燃料を供給しても燃焼が
起こらないので、屎尿の熱処理の初期作動時においては
触媒10を予熱する必要がある。この予熱を行うには、
第1の開閉バルブ15を閉じたまま補助空気取り入れ用
の第2の開閉バルブ16及び排気用の第3の開閉バルブ
18を開けて、燃焼用の外部の空気をバーナ2へ供給す
る。そして、噴霧ノズル8から燃料を噴霧して点火プラ
グ9で着火し、上記噴霧ノズル8を一時的に予熱用の拡
散バーナとして使用する。
【0026】この予熱用の燃焼で発生した高温の炎で上
記触媒10があぶられて、該触媒10は容易かつ早急に
作動温度まで加熱される。なお、この触媒10の予熱
は、上記の手法以外に、触媒10の周囲に予熱用の電気
ヒータを取り付けて加熱してもよいし、あるいは送気管
3の加熱ヒータ14で発生した温風を利用して予熱して
もよい。このようにして、触媒10の予熱が終わると、
噴霧ノズル8からの燃料の供給を一旦停止すると共に点
火プラグ9をオフとし、上記第2の開閉バルブ16を閉
じて第1の開閉バルブ15を開く。
【0027】この状態で、送気管3のブロワ12を運転
して屎尿釜1内に空気を供給すると共に、加熱ヒータ1
4を動作させて上記屎尿釜1内に供給される空気を加熱
する。この加熱された空気の供給により、屎尿釜1内の
屎尿の加熱、乾燥が促進される。この屎尿釜1内に供給
された高温空気は、フィルタ17を介して還流管4へ流
入し、第1の開閉バルブ15を通って触媒燃焼バーナ
(2)の燃焼用空気の供給部に送られる。
【0028】ここで、上記還流管4から送られてきた空
気に、噴霧ノズル8から燃料を噴霧して空気と混合させ
る。この場合は、点火プラグ9による着火は行わない。
この空気と燃料の混合気は、触媒10の手前に設置され
た拡散板11に衝突して分散され、該触媒10のハニカ
ム支持体に担持された触媒物質の全体に略均一に接触す
るようにされる。このとき、上記触媒10は予熱により
既に作動温度に達しているので、混合気が通過するだけ
で自動的に着火され、屎尿釜1の加熱が開始される。空
気と燃料の混合比は、空気比で1〜10の範囲にあるこ
とが好ましく、2〜6の範囲にあることがさらに好まし
い。
【0029】上記のように屎尿釜1の加熱が始まると、
屎尿のこげつき防止のため攪拌モータ22を駆動して攪
拌羽根20を回転させて屎尿を攪拌し、屎尿釜1に加え
られた熱が屎尿全体に行き渡るようにする。この加熱に
よって屎尿が高温になると、多量の水蒸気が臭気成分と
共に蒸発する。この水蒸気及び臭気成分を含有するガス
は、送気管3のブロワ12から送られる高温空気と混合
され、フィルタ17を介して還流管4へ流入し、第1の
開閉バルブ15を通って触媒燃焼バーナ(2)の燃焼用
空気の供給部に送られ、噴霧ノズル8から噴霧される燃
料と混合される。
【0030】そして、上記燃料と混合された臭気成分を
含有するガスは、触媒10を通過するときに燃料と共に
燃焼され、硫黄化合物は二酸化硫黄などに、窒素化合物
は窒素又は酸化窒素などに酸化分解されることによって
除去される。このとき、触媒燃焼バーナ(2)の燃焼温
度は通常900℃以下の温度で非局所的な(広い範囲の)
加熱が可能であるため、屎尿釜1底面の薄化劣化が抑制
され該屎尿釜1の寿命を延長できる。
【0031】上記触媒燃焼バーナ(2)の燃焼により臭
気成分が除去された排気ガスは、排気用ファン19の運
転により排気管5を介して外気へ排出される。このと
き、排気ガス中に含まれる微量の二酸化硫黄や酸化窒素
等は吸収剤などによって吸収してから、外気へ排出すれ
ばよい。
【0032】以上の動作を所定時間繰り返して、屎尿釜
1内の屎尿の加熱、乾燥処理が終了したら、噴霧ノズル
8からの燃料の噴霧を停止し、送気管3のブロワ12及
び加熱ヒータ14を停止し、還流管4の第1の開閉バル
ブ15及び排気管5の第3の開閉バルブ18を閉じ、排
気用ファン19を停止する。そして、上記加熱、乾燥処
理によって体積が著しく減少した屎尿は、屎尿釜1から
別容器に回収され、焼却などの処理がされたり、あるい
は肥料又はその材料として使用される。
【0033】図3は本発明の屎尿熱処理装置の他の実施
形態を示す概略構成図である。この実施形態は、送気管
3の中間部に設けられた加熱手段として、バーナ2から
の高温排ガスを利用した熱交換器14′としたものであ
る。すなわち、上記送気管3と排気管5との交差部分に
熱交換器14′を設けたものである。この場合は、バー
ナ2で発生した高温排ガスは排気管5を通って熱交換器
14′に送られ、この熱交換器14′においてブロワ1
2により送気管3中に送られた空気と熱交換される。こ
れにより、図1に示す加熱ヒータ14と同様に、屎尿釜
1内に供給される空気を予熱することができる。なお、
上記熱交換器14′による熱交換によって低温化した排
気ガス中の水蒸気が、該熱交換器14′又は排気管5中
で凝集する場合は、電気ヒータなどで熱交換器14′又
は排気管5を加熱すればよい。
【0034】図4は本発明の屎尿熱処理装置の更に他の
実施形態を示す概略構成図である。この実施形態は、還
流管4の中間部にバーナ2からの高温排ガスを利用した
熱交換器24を設けたものである。加熱空気を屎尿釜1
内部に送って屎尿乾燥を促進させたり、バーナ2から発
生する輻射熱を屎尿加熱に用いることはできないが、上
記バーナ2で発生した高温排ガスを利用して上記還流管
4の中を流れる臭気成分を含有するガスを熱交換により
予熱するものである。
【0035】次に、図4に示す実施形態の動作について
説明する。まず、図1の実施形態において述べたのと同
じ方法で触媒燃焼バーナ(2)の触媒10の予熱を行っ
た後、送気管3のブロワ12の運転を開始する。送気さ
れた空気は、送気管3を介して屎尿釜1、還流管4、熱
交換器24を通過して、触媒燃焼バーナ(2)の燃焼用
空気の供給部において噴霧ノズル8から噴霧された燃料
と混合され、該触媒燃焼バーナ(2)に送られて燃焼が
開始される。この燃焼によって発生した高温排ガスは熱
交換器24に入り、その高温排ガスの熱の一部は上記還
流管4の中を流れる臭気成分を含有するガスに移動し、
このガスの予熱に使われる。このとき、上記ガスの予熱
は、燃料として灯油などの液体燃料である場合にこれら
を気化させるためである。熱交換器24で熱の一部を奪
われることによって、上記高温排ガスの温度は低下する
が、屎尿の乾燥を行うのにはまだ十分な熱量を有してい
る。
【0036】上記熱交換器24を通過後の高温排ガスを
屎尿釜1の底面又は側面壁と接触させることによって、
屎尿釜1内部の屎尿を加熱、乾燥することができる。こ
のとき、上記加熱、乾燥によって発生した臭気成分と水
蒸気は、ブロワ12から送気管3を介して送られてきた
空気と共に還流管4、熱交換器24を通過して触媒燃焼
バーナ(2)の触媒10に送られ、燃焼して臭気成分は
酸化除去される。そして、燃焼後の高温排ガスは、熱交
換器24を通過して屎尿釜1の底面側に至り該屎尿釜1
に熱を伝え、これにより温度が低下した排ガスは、排気
管5の排気ファン19から外部へ排出される。なお、こ
の場合、図1に示す送気管3の中間部には加熱ヒータ1
4を設けなくてもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
請求項1に係る発明によれば、屎尿容器に屎尿を貯溜し
ておき、この屎尿容器をバーナで加熱し内部の屎尿を加
熱、乾燥する際に、送気手段で上記屎尿容器内に空気を
供給し、還流手段で上記屎尿容器内の屎尿の加熱、乾燥
により発生した臭気成分を含有するガスを上記バーナの
燃焼用空気として循環させることができる。これによ
り、屎尿の熱処理過程で発生する臭気成分をバーナで燃
焼除去して完全に無臭化すると共に、脱臭のための特別
の手段を備えることなくコスト低下を図り、かつ装置を
小型化することができる。
【0038】また、請求項2に係る発明によれば、バー
ナを触媒燃焼バーナとしたことにより、触媒燃焼バーナ
で燃料や臭気成分などの炭化水素を触媒的に酸化分解し
て、臭気成分が確実に燃焼除去され、また、低温の触媒
燃焼により屎尿容器底面の薄化劣化を抑制して、屎尿容
器の寿命を延長することができる。
【0039】さらに、請求項3に係る発明によれば、バ
ーナの燃焼用空気の供給部に設けられた補助空気の取り
入れ手段により、屎尿の熱処理の初期作動時において、
上記バーナをスムーズに燃焼開始させ、屎尿容器内の臭
気成分が未処理のまま外部に漏れないようにすることが
できる。
【0040】さらにまた、請求項4に係る発明によれ
ば、送気手段に設けられた加熱手段により、屎尿容器内
に供給する空気の温度を予め上昇させ、該容器内の屎尿
の加熱、乾燥を促進することができる。
【0041】また、請求項5に係る発明によれば、バー
ナに設けられた排気手段により、バーナの燃焼による排
気ガスを効率良く排出することができる。
【0042】さらに、請求項6に係る発明によれば、屎
尿容器の屎尿受入部に設けられた開閉手段を有する接続
口により、例えば仮設トイレットの便器等に接続される
接続口を屎尿を受け入れるとき以外は上記開閉手段で閉
じておき、屎尿容器内の臭気が外部に流出しないように
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による屎尿熱処理装置の実施の形態を
示す概略構成図である。
【図2】 上記屎尿熱処理装置における触媒燃焼バーナ
に使用する触媒及び拡散板を示す斜視図である。
【図3】 本発明の屎尿熱処理装置の他の実施形態を示
す概略構成図である。
【図4】 本発明の屎尿熱処理装置の更に他の実施形態
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1…屎尿釜 2…バーナ 3…送気管 4…還流管 5…排気管 6…接続口 7…ダンパー 8…噴霧ノズル 10…触媒 11…拡散板 12…ブロワ 14…加熱ヒータ 14′…熱交換器 15…第1の開閉バルブ 16…第2の開閉バルブ 18…第3の開閉バルブ 19…排気ファン 24…熱交換器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F23G 7/04 601 F23G 7/04 601B (72)発明者 水野 康 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日石三 菱株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2D036 BA33 CB04 3K065 TA06 TC05 TD04 TK02 TK04 4D034 AA16 BA01 CA12 CA21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屎尿を貯溜する屎尿容器と、この屎尿容
    器を加熱し内部の屎尿を加熱、乾燥するバーナとを含ん
    で構成され、屎尿の熱処理を行う屎尿熱処理装置におい
    て、 上記屎尿容器内に空気を供給する送気手段と、該屎尿容
    器内の屎尿の加熱、乾燥により発生した臭気成分を含有
    するガスを上記バーナの燃焼用空気として循環させる還
    流手段と、を備えたことを特徴とする屎尿熱処理装置。
  2. 【請求項2】 上記バーナは、触媒燃焼バーナであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の屎尿熱処理装置。
  3. 【請求項3】 上記バーナの燃焼用空気の供給部には、
    屎尿の熱処理の初期作動時における補助空気の取り入れ
    手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の屎
    尿熱処理装置。
  4. 【請求項4】 上記送気手段には、屎尿容器内に供給す
    る空気を予熱する加熱手段を設けたことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれか1項に記載の屎尿熱処理装置。
  5. 【請求項5】 上記バーナの燃焼による排気ガスを排出
    する排気手段を設けたことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれか1項に記載の屎尿熱処理装置。
  6. 【請求項6】 上記屎尿容器の屎尿受入部には、開閉手
    段を有する接続口を備えたことを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の屎尿熱処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016130051A (ja) * 2015-01-13 2016-07-21 美浜株式会社 温調システム

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