本発明の目的は、比較的シンプルなやり方で、光源の調節及び入力信号の補正された調節が可能な、開始節で記載された類のディスプレイ装置を提供することにある。
本発明は、独立の請求項により定義される。従属の請求項は、有利な実施の形態を定義する。
上記目的は、処理手段がディスプレイペネルで表示されるべき画像の画素のグレイレベルを表す入力信号を受けるための入力を有することで実現され、表示画素を駆動するための出力信号を供給するために入力信号を増幅するための手段、出力信号の特性を画像の一部で検出する手段、特性に依存して増幅手段のゲイン及び光源の輝度レベルを制御するための制御手段を有する。
処理手段は、フィードバックシステムとして動作する。入力信号ははじめに増幅され、ディスプレイパネルに供給される信号である増幅器の出力信号は、出力信号の特性をチェックするために使用される。
実施の形態では、この特性は、第一の予め決定された数を超える出力信号の第一の数の画素であり、第一の数の画素は、第一の予め決定されたグレイレベルを超えるグレイレベルを有する画素の数である。この予め決定されたグレイレベルは、好ましくは、最大値に近い値である。出力信号が第一の予め決定されたレベルを超えるグレイレベルをもつ予め決定された数の画素を含む場合、増幅器のゲインが低減される。出力信号が第一の予め決定されたレベルを超えるグレイレベルをもつ画素を含まないか、又は数画素のみを含む場合、増幅器のゲインが増加される。したがって、そのゲインを所望の値に自動的に設定するフィードバックループが形成される。この所望の値は、第一の予め決定された数の画素である制限された数の画素のみが予め決定されたレベルを超える値である。フィードバックループは、入力信号の画素の最大のグレイレベルとは殆ど独立に、ディスプレイパネルがその最大の利用可能な透過率に駆動されるようなやり方でゲインを設定する。
光源は、部分的又は好ましくは実質的にゲインの変化を補償するように、制御手段により調節される場合がある。特に、LCDパネルが使用されるとき、このことは、パネルはその最大透過率にまで常に駆動されるので有効である。明るい画像が表示される必要がある場合、光源の明るさの最大値との組み合わせでの最大の透過率は、ディスプレイパネルで明るい画像を提供する。比較的低い明るさをもつ画像が表示される必要がある場合、最大の透過率がゲインを増加することで保持される必要があり、一方で、同時に、光源の明るさは、ゲインにおける変化により生じる画像の明るさにおける変化を補償するために低減される。この動作は、「バックライトの輝度を落とすこと“backlight dimming”」と呼ばれる。この動作状態において、パネルの透過率がその最小レベルであっても、光源の光の僅かなパーセンテージがディスプレイパネルを通してもれるので、取得できるディスプレイパネルのブラックレベルは低い。光源の低減されたレベルの僅かなパーセンテージは、光源の最大レベルの同じパーセンテージよりも小さい。したがって、ブラックレベルに近いレベルである最低の可能な輝度レベルが改善され、このことは、パネルのコントラストレシオが改善されたことを意味する。現在のディスプレイパネルについて、400:1〜5000:1までのコントラストレシオの改善が可能である。
さらに、色成分のそれぞれについて更に暗いグレイレベルが色成分の結合を提供するために利用可能であるので、低い輝度レベルの色はより正しく再現され、これにより所望の色が得られる。また、ディスプレイパネルの視野角が改善され、これは、この視野角は透過率の増加する値で増加するためである。最後に、表示されるべき画像に依存して、光源の光出力が低減されて低い電力消費となるので、電力が節約される。全てのこれらの利益は、たとえば、所定のレベルを超えるグレイレベルをもつ画素数のような出力信号の特性を検出すること、増幅器のゲインを制御するためにこの情報をフィードバックすることで、比較的シンプルな処理で得られる。
グレイレベルは、輝度に対応する信号のグレイレベルである場合があるが、好ましくは、画素の輝度及び色を表す色成分のグレイレベルである。輝度レベルのみが使用される場合、控えめな輝度レベルで、色成分のうちの1つが高いグレイレベルを有し、他の成分が低いグレイレベルを有するという状況が生じる場合がある。輝度は、このケースでは比較的低く、したがって比較的高いゲインが設定される。結果として、高いグレイレベルをもつ色成分は、高いゲインのためにクリップする。増幅器のゲインを制御するためのフィードバックが予め決定されたレベルを超える画素の最大の数をもつ色成分に基づく場合、このクリップは回避されるか、又は少なくとも低減される。処理手段は、ハードウェア回路、ソフトウェア、又はハードウェア回路とソフトウェアとの組み合わせで形成される場合がある。
出力信号の特性は、重み付け要素に依存してつくられる場合があり、高い重みは、低いグレイ値をもつ画素に対してよりはむしろ、高いグレイをもつ画素に与えられるか、予め決定された数を超える画素数に依存してつくられる場合がある。代替的に、この特性は、増幅手段のゲインが増加するか又は減少するかを示すためにシンプルなバイナリインジケータである場合がある。
実施の形態では、処理手段は、ホワイトクリッピング(white clipping)低減手段を更に有する。入力信号は、入力信号のクリップを低減するためのホワイトクリップ低減手段に結合され、ホワイトクリップ低減手段の出力は、増幅手段に結合される。したがって、ホワイトクリップ低減手段は、増幅手段と直列に結合される場合がある。その実施の形態によるホワイトクリップ低減手段は、WO02/085037で開示され、ここでは更なる説明を必要としない。かかるカスケード接続により、ホワイトクリッピングの低減と、ディスプレイパネルがその最大の透過率の近くで動作するのを保持するフィードバックループの独立なディメンジョニングを可能にする。
代替的に、処理手段は、増幅手段、検出手段及び制御手段によるホワイトクリッピングを実行するために更に適合される場合がある。このことは、処理手段がホワイトクリッピングの動作を実行する(これにより、クリッピングを低減するために入力信号の比較的高いグレイレベルのケースでゲインが低減される)という洞察に基づいており、これは、バックライトの輝度を落とすことに類似している(これにより、クリッピングが開始するポイントにまでゲインを増加することで入力信号が比較的小さなグレイレベルを有するケースで、透過率が最大にされる)。特定の画像について、2つの動作のうちの1つのみが実行される必要があり、したがって、この画像についてクリッピングが動作中であるか、又はバックライトの輝度を落とすことの何れかである。
実施の形態では、検出手段は、第一の予め決定されたグレイレベルよりも低い第二の予め決定されたグレイレベルを超えるグレイレベルを有する出力信号の第二の数の画素を検出するために適合され、制御手段は、第一の数の画素が第一の予め決定された数を超える場合に増幅手段のゲインを減少させ、第二の数の画素が第二の予め決定された数以下にある場合にゲインを増加させるために適合される。これは、フィードバックループにおいてヒステリシスを導入し、これによりフィードバックループの望まれない変動又は不安定性は減少される。
画像の一部が予め決定された寸法以下の寸法を有するエリアを排除する場合、比較的暗い画像における小さな明るいスポットのような微小な詳細を排除することが可能である。これにより、ゲインを増加することで、この暗い画像のコントラスト改善を可能にし、小さな明るいスポットの幾つかのクリッピングを可能にし、画質の観点での良好なトレードオフが得られる。排除されるべきエリアの別の例は、サブタイトルである。フィードバックループがこれらのサブタイトルで反応する場合、フィードバックループは、サブタイトルが出現及び消失するたびに、ゲイン及び光源の輝度を変化させる必要があり、これは望まれないことである。さらに、比較的に暗い画像は、サブタイトルが存在するとき、バックライトの輝度を落とすことによるコントラストの改善から利益を得ない。したがって、かかるエリアを排除することが望まれる。ディメンジョンの例は、エリアのサイズ、長さ、及びエリアの幅である。
制御手段が表示されるべきその後の画像のゲインの変化を制限するための手段を含む場合、後続する画像のゲインの更なる除々の変化が得られる。これは、フィードバックループにおけるロウパスフィルタによるか、又は多数の後続する画像を通して必要とされる変化を平均化することで実現される場合がある。
実施の形態では、光源は、相互に異なる色を有するランプを有し、入力信号は、色成分を有し、制御手段は、1以上のランプの輝度レベルを個別に制御することで光源の輝度レベルを制御するために適合され、及び、処理手段は、1以上のランプの輝度レベルを個別に制御することで生じるような、表示された画像のカラーポイントシフトを実質的に補償するために色成分を補正するための手段を更に有する。相互に異なる色をもつランプのそれぞれは、ディスプレイパネルの画素のそれぞれの色のサブピクセルを照明する場合がある。代替的に、相互に異なる色をもつランプは順次にオン及びオフにされ、これにより、画素の透過率は、順次にオン及びオフすることと同期して制御される。この代替では、カラーフィルタが必要とされない。カラーフィルタが存在する場合、対応する色のサブピクセルの透過率は、順次にオン及びオフになるのと同期して制御される。代替的に、それぞれの色のサブピクセルは、たとえば適切な色のLEDの形式でそれ自身の光源を有する。
入力信号が色成分を有する場合、それぞれの成分は、それ自身のゲイン設定をもつそれ自身の増幅器を有する場合がある。相互に異なる色をもつ1以上のランプの様々なゲイン設定及び輝度レベル設定の組み合わせは、所望の色及び輝度レベルを得るように決定される。このアプローチにより、たとえば緑成分の高いグレイレベルをもつ画像において、緑色を発生する光源の1以上のランプをそれらの最大値に設定し、他の色をもつランプを暗くすることができる。結果的に得られる色の変化は、入力信号の色成分の対応する調節により補正される。このアプローチは、正しい色再現を維持しつつ、コントラスト及び色の飽和を改善する。
実施の形態では、入力信号は、色成分を有し、検出手段は、第三の予め決定されたグレイレベルを超えるグレイレベルを有する出力信号の第二の数の画素を検出するために適合され、増幅手段は、第二の数が予め決定された第二の数を超えるときに色成分により表される色の飽和を低減するため、色成分を変更するために適合される。入力信号の飽和を低減することで、1以上の色成分のグレイレベルが低減される。これは、増幅器のゲインを更に増加させ、バックライトの輝度を落とすことの作用をエンハンスすることができる。
ゲインを増加するのを可能にする別の方法は、処理手段において画像のエリアにおける入力信号のコントラストを低減するソフトクリッピングを含むことによる。
実施の形態では、光源の輝度レベルは、最小値と最大値との間のレンジで調節可能であり、レンジの一部はユーザによる調節のために使用可能であり、レンジの別の部分は特性に依存して光源の輝度レベルを制御するために使用可能である。特性に依存したバックライトの輝度を落とすことのレンジを制限することで、その後の画像の変化量が制限され、これにより光源の輝度の望まれない強い変動を防止する。
周囲の光レベルに依存して光源の輝度レベルの制御を可能にするため、周囲の光センサが存在する場合、表示される画像は、周囲の照明条件に適合される場合がある。たとえば、明るい周辺において、光源の輝度を落とすことは、明るさのその最大値の近くのレンジに制限され、比較的暗い周辺において、輝度を落とすことは、光源のバックライトの最小値の近くのレンジに制限される。
温度に依存して光源の輝度レベルの制御を可能にするために温度センサが存在する場合、利用可能な処理手段は、光源の明るさを制御するために使用される場合があり、これにより、ディスプレイ装置の周辺温度に依存して電力消費量を制御するために使用される場合がある。たとえば、高い周辺温度で、1以上のディスプレイ装置のエレメントがそれらの温度定格を超える場合、光源は輝度が落とされ、及び/又はその輝度が落とされることのレンジが制限され、これにより温度を低減するために電力消費量を低減する。このセンサを適用することで、ファンを回避することができ、及び/又は、低い周辺温度で高い輝度を可能にすることができる。センサは、ディスプレイ装置の周辺の温度を感知する場合があるが、光源のランプのような1以上の重要な成分及び/又は1以上の他の重要な成分の温度を感知するためにディスプレイ装置の内側に位置される場合がある。
実施の形態では、処理手段は、ディスプレイ装置及び/又は入力信号の非線形の特性を補償するためのガンマ補正手段を有する。
これは、ディスプレイパネルのグレイレベルの正しい再現を可能にする。ガンマ補正手段は、入力信号に存在する非線形の前補正、ディスプレイパネルの非線形性、及び/又はこれを介して出力信号がディスプレイパネルに結合される駆動回路の非線形性を補償する場合がある。
本発明の態様によれば、プロダクトは、本発明に係るディスプレイ装置、及び入力信号を供給する信号処理回路を有する。プロダクトは、テレビジョンセット、モニタ又はディスプレイ装置をもつ別のプロダクトである場合がある。ディスプレイ装置は、LCD装置又はデジタルミラー装置のような光源を必要とする別のディスプレイ装置である場合がある。ディスプレイ装置は、バックライトをもつ透過型に次いで、光源からの光を反射する反射型若しくはこれらの組み合わせである場合がある。プロダクトは、スクリーンに画像を投影するダイレクトビュープロダクト又はプロジェクタである場合がある。プロジェクタは、フロント又はリアプロジェクタである場合がある。
本発明のこれらの態様及び他の態様は、添付図面を参照して更に明らかにされる。異なる図面における同じ参照符号は、同じ信号又は同じ機能を実行するエレメントを示す。
図1は、ディスプレイ装置DD及び信号処理回路SPCを有するプロダクトPRの実施の形態が示されている。信号処理回路SPCは、アンテナ入力を介して、又はコンピュータ又はDVDプレーヤのような別のプロダクトから、又は画像を生成する別のプロダクトからの信号を受信する外部入力コネクタを介して、外部の入力信号を受信する場合がある。信号処理回路SPCは、外部の入力信号をディスプレイ装置DDの入力フォーマットに適合される入力信号V1に変換する。
入力信号V1は、アナログ又はデジタルである場合があり、モノクロ画像又はカラー画像を表す場合がある。カラー画像のケースでは、入力信号は、色情報と組み合わせて個別の輝度信号を有するか、又は、たとえば(図4に示されるように)赤色成分R1、緑色成分G1及び青色成分B1によるRGB信号の形式で、色成分を有する場合がある。カラー画像のケースでは、用語「グレイレベル」は、色成分の振幅レベルとして解釈される。これらグレイレベル又は振幅レベルは、デジタル入力信号のケースで離散レベルである場合がある。たとえば、8ビットのデジタル信号28=256のケースでは、グレイレベル又は振幅レベルが可能である。
説明の簡単さのため、図1に示されるディスプレイ装置DDの動作原理は、画像の画素のグレイレベルxを表すデジタルモノクロ入力信号V1で説明される。
ディスプレイ装置DDは、調節可能な光源LS、光源LSから発生される光LBを変調する画素をもつディスプレイパネルDP、及び処理回路Pを有する。処理回路Pは、ディスプレイパネルDP及び調節可能な光源LSに結合され、ディスプレイパネルDPで表示されるべき画像を表す入力信号V1を受信するための入力を有する。画像は、画素の行及び列からなるマトリクスにより表現される場合がある。動画像(ビデオ)のケースでは、入力信号は画像系列を表す。たとえば、ビデオフレーム又はフィールドのシーケンシャル色情報の偶数及び奇数フィールドといった、画像の一部の系列を入力信号が有するケースでは、画像は、かかるフィールドの1つとして解釈される。
処理回路Pは、入力信号V1を増幅して結果的に出力信号V2を得る増幅器Aを有する。出力信号V2は、ディスプレイパネルDPの画素を駆動する。これは、(図示せず)ドライバ回路を介して行われる場合がある。出力信号V2は、検出器Sに結合される。任意に、出力信号V2は、後に説明されるように、ディザリング信号DSを追加した後に検出器Sに供給される。この検出器Sは、画像の一部で出力信号V2の特性を検出する。処理回路Pは、増幅器Aにゲインを制御し、検出器Sの出力に依存して、結果的に特性に依存して光源LSの輝度レベルを制御する制御回路CMを更に有する。
特性は、第一の予め決定された数を超える出力信号V2の第一の数の画素である場合があり、第一の数の画素は、第一の予め決定されたグレイレベルを超えるグレイレベルを有する画素の数である。これは、それぞれ可能性のあるグレイレベルxを垂直ブラックバーにし、出力信号V2により表される画像の画素について、このグレイレベルxの発生回数nを示すヒストグラムの一部を示す図2に例示されている。このx1で示される第一の予め決定されたグレイレベルは、最大の値に近い値であることが好ましい。出力信号V2が8ビットデジタル信号により表される場合、0から255の範囲に及ぶ28=256グレイレベルxが可能である。かかるケースでは、最大の値は255であり、第一の予め決定されたグレイレベルx1の可能な値は、251である。図2で与えられる例では、第一の予め決定されたグレイレベルx1を超える第一の数の画素は3である(2つの画素はグレイレベル252であり、1つの画素はグレイレベル254である)。第一の予め決定された数n1が2に設定された場合、(3である)第一の数が2である第一の予め決定された数n1を超えたという条件に一致する。このケースでは、増幅器のゲインが低減される。
出力信号V2が第一の予め決定されたレベルx1を超えるグレイレベルをもつ3つの画素以下を含む場合、増幅器のゲインが増加される。したがって、フィードバックループが形成され、このフィードバックループは、そのゲインを所望の値に自動的に設定する。この所望の値は、第一の予め決定された数n1の画素である制限された数の画素のみが第一の予め決定されたレベルx1を超える値である。この実施の形態について数n1の適切な値は、画像における画素数の0.1パーセントである。
フィードバックループの安定性を改善するため、ヒステリシスは、先の例で記載されたような条件下でゲインを減少し、第二の予め決定されたレベルx2を超えるグレイレベルをもつ画素数が第二の予め決定された数n2以下である場合にゲインを増加することで導入される場合がある。したがって、図2に例示されるように、第二の予め決定された数n2が2に設定された場合、画像の画素のいずれもが第二の予め決定されたレベルx2を超えるグレイレベルを有しないか、画像の画素のうちの1つが第二の予め決定されたレベルx2を超えるグレイレベルを有する場合にゲインが増加される。ヒステリシスをもつループについてx1=252及びx2=248が適切な値であり、予め決定された数n1及びn2は、通常、ループの安定性を保証するために図2の例で記載されたよりも高い必要があることが分かっている。一般に、安定なループを得るために第一及び第二の予め決定されたレベルx1及びx2の間のグレイレベルをもつ十分な画素が存在することが保証される必要がある。数n1及びn2の適切な値は、画像における全体の画素数の0.05%〜5%のレンジにある。
フィードバックループの安定性を改善する別のやり方は、図1に示されるような検出器Sに供給する前に、幾つかのディザリングDSを出力信号V2に追加することである。ディザリング信号は、ランダム(ノイズ)信号又は繰り返す値の系列である場合がある。
好ましくは、制御回路CMは、増幅器Aのゲインの変化から生じる表示された画像の輝度における変化を実質的に補償するように、光源LSの光LBの輝度レベルを制御する。たとえば、ルックアップテーブルを介して、又はゲインとディスプレイパネルDPの輝度レベルとの間の関係を記述する式を介して、検出器Sの出力の結果として、制御回路CMにより設定されたゲインに対応する輝度レベルが決定される。記載されるフィードバックは、画像のゲインを増加し、これは、ホワイトレベル近くのグレイレベルをもつ画素を有さず、光源LSの輝度をこれに応じて減少させる。結果は、変化しない輝度レベルをもつ表示された画像であるが、光源LSの低い輝度レベルのため、ディスプレイパネルDPからその最小の透過率(反射率)で光の漏れがないため、ブラックレベル近くのグレイレベルの再現が改善される。出力信号V2のゲインにより補正する間、光源LSの輝度を低減するこの動作は、「バックライトの輝度を落とすこと“backlight dimming”」とも呼ばれる。たとえば1〜3に増幅器Aのゲインを増加したとき、2のガンマを有するディスプレイパネルDPの輝度への作用は、32=9に等しい。実際に、ゲイン変化と光源LSの輝度の対応する変化との間の関係を確立するとき、更なるガンマ補正回路又は非線形駆動回路のような、増幅器AとディスプレイパネルDPの間に存在する他の非線形回路の作用が考慮される必要がある。
光源LSは、全体のディスプレイパネルDPを照明するために図3Aで示されるような1つのランプL1をもつ単一のランプバックライトユニットBL1である場合がある。代替的に、図3Bに示されるように、それぞれがディスプレイパネルDPの対応する領域R1、R2、R3、R4を照明するために向けられる、複数のランプL1、L2、L3、L4をもつ多数のランプバックライトユニットBL2である場合がある。ランプL1、L2、L3、L4のそれぞれは、実質的に同じ量で同時に暗くされるか、若しくは、異なる量及び/又は異なる時間的な瞬間で個別に暗くされる場合がある。領域R1、R2、R3、R4が互いに部分的にオーバラップするケースでは、領域R1、R2、R3、R4の特定の1つについてランプL1、L2、L3、L4のうちの1つを暗くする作用は、この特定の領域とオーバラップする別の領域における輝度レベルの変化となる。かかるケースでは、輝度レベルの変化は、出力信号V2を適合させることで補正される場合があり、この適合が変化に対抗する。1以上の領域R1、R2、R3、R4がたとえば表示されるべき画像における水平方向(又は垂直方向)のブラックバーに対応する場合、対応するランプL1、L2、L3、L4は、完全にオフにされる場合がある。
図3Cに示されるように、別の代替は、異なる色の複数のカラーランプLC1、LC2をもつマルチカラーバックライトユニットBL3であり、カラーランプLC1、LC2は、ディスプレイパネルDPの同じ領域を照明するために向けられる。勿論、光源LSは、先に記載されたバックライトユニットの変更(たとえばランプの番号、タイプ又はポジション)及び/又は組み合わせにより形成される場合がある。ランプの数は、画素の数に等しいか、サブピクセルの数に等しい場合があり、ランプは、発光ダイオード(LED)又は有機LED(OLED/PLED)により形成される。通常はそれぞれのサブピクセルが異なる色成分に関連されるサブピクセルのセットは、画素を形成する。
更に別の代替(図示せず)は、実質的に一定の輝度を供給する1以上のランプを有するバックライトユニットであり、光を薄暗くすることは、ディスプレイパネルDPにランプから通過されるべき光の量を制御する光シャッターにより得られる。
一般に、光源LSからの光LBを制御することに合わせて、(出力信号V2の振幅を制御する)増幅器Aのゲインを制御する2つの基本的なオプションが存在する。
第一のオプションは、光源LSのランプ又はそれぞれのランプは、光源LSに存在する全てのランプの輝度を同時に変化させるように、共通の制御信号を受信しており、これにより図1の実施の形態で示されるのと同じカラーポイントを同時に維持することである。このオプションでは、制御回路CMは、ゲインを制御するため、したがって出力信号V2の振幅を制御するために、増幅器Aに共通の制御信号を送出する場合がある。出力信号V2が赤、緑及び青の色成分R2、G2、B2を含む場合であっても、色成分R2、G2、B2のそれぞれのゲインは、ディスプレイパネルDPで表示されるべき画像の正しい色再現を維持するため、同じ量で適合される必要があり、したがって共通の信号で十分である。
第二のオプションは、光源LSの明るさを変化するとき、光LBのカラーポイントが変化することである。これは、二次的な作用であるか、又は個々に制御可能な多数の異なるカラーポイントをもつランプを有することで形成される場合がある。このケースでは、制御回路CMは、個々の制御信号をそれぞれのランプに供給するか、又は図4の実施の形態で示されるような共通の特性をもつそれぞれのランプのグループに供給することが好ましい。制御回路CMは、個別の増幅器AR、AG、ABのゲインを個別に制御するために個別の制御信号を提供するために更に適合され、それぞれの増幅器AR、AG、ABは、入力信号V1の異なる色成分R1、G1、B1のそれぞれを受信する。制御回路CMは、出力信号V2のカラーコンポーネントR2、G2、B2の結果的に得られるカラーポイントの変化が光源LSのカラーポイント変化を実質的に補償するように、増幅器のゲインを適合する。この最後のケースでは、検出器Sは、それぞれの色成分R2、G2、B2の特性を検出するため、サブ検出器SR,SG,SBを有する。
光源LSが特定の色成分R2;G2;B2と合わせて動作するランプ又はランプのグループを有する場合、その対応するランプのグループをもつそれぞれの色成分R2、G2、B2は、対応するランプのグループへの個別の制御信号と合わせて、独立な個別のフィードバックループで制御される場合がある。したがって、実際に、3つの個別のフィードバックループが並行して動作する。
代替的に、ランプ又はランプのグループが1を超える色成分R2、G2、B2と合わせて動作する場合、制御回路CMは、サブ検出器SR、SG、SBの出力に組み合わせに基づいて、ランプのグループ、及び光源LSのカラーポイントの変化を補償するために必要な増幅器AR,AG,ABの相対的なゲインの結果的に得られる補正をどのように調節するかを決定する。このケースでは、カラーポイントの変化について色成分R1、G1、B1のそれぞれを補正するための3×3マトリクスを使用して、計算が必要とされる。この再計算は、線形の光領域で行われるべきであり、したがってはじめに、後続する回路及びディスプレイパネルDPで導入される非線形(ガンマ)の補正は、3×3マトリクスを計算する前に色成分R1、G1、B1に適用されるべきである。
処理回路Pは、ホワイトクリップ低減手段CRMを更に有する場合がある。これらの手段は、ハードウェアであるホワイトクリッピング回路によるか、(必要とされるビデオ処理及び他の処理がプロセッサで動作しているプログラムの制御下で行われることを意味する)ソフトウェア、若しくは両者の組み合わせで形成される場合がある。ホワイトクリップ低減手段CRMの実施の形態は、WO02/085037で開示されている。図5は、図1に関して先に記載されたバックライトの輝度を落とす機能とホワイトクリップ低減手段CRMとをどのように組み合わせるかを示している。入力信号V1は、入力信号V1のクリッピングを低減するためのホワイトクリップ低減手段CRMに結合される。ホワイトクリップ低減手段CRMの出力は、増幅器Aに結合される。
なお、グレイレベルが余りに高すぎてディスプレイパネルDPで正しく再生することができないグレイレベルを有する画素を入力信号V1が含む場合、ホワイトクリップ低減手段CRMはゲインを低減するためにアクティブである。結果的に得られるホワイトがクリップされた増幅器Aへの出力信号は、ホワイトの近くのグレイレベルをもつ比較的大きな数の画素を一般に有する。したがって、バックライトの輝度を落とすための以下のフィードバックループは、かかるホワイトがクリップされた信号についてアクティブではない。他方で、比較的低いグレイレベルをもつ画素を有する画像について(ホワイトに近いグレイレベルをもつ画素はない)、ホワイトクリップ低減手段CRMは、アクティブではないが、バックライトの輝度を落とすためのフィードバックループはアクティブである。したがって、画像の内容に依存して、ホワイトのクリップ又はバックライトの輝度を落とすことのいずれかが画像について実行されるが、同じ画像について両方の動作を実行する必要がない。
図6の実施の形態は、先に記載された観察に基づいており、ホワイトクリップ手段CRMがバックライトの輝度を落とすことに適用されるフィードバックループに類似のフィードバックループにより形成される場合がある。図6は、1つのフィードバックループを示しており、このフィードバックループは、ホワイトクリッピングを実行するか、又はバックライトの輝度を落とすことを実行するかのいずれかのために動作する。これにより、図5に示される実施の形態に比較して、必要とされるハードウェア及び/又はソフトウェアを低減し、図5の実施の形態は、ホワイトクリッピングのためのフィードバックループがバックライトの輝度を落とすことから独立に設計することができるという利点を有する。入力信号V1は、調節可能なゲインを有する増幅器Aに印加される。
任意に、ローカルの非飽和機能LD及びローカルのコントラスト低減機能LCが存在する。任意の機能は、画像の比較的小さなエリアで比較的高いグレイレベル値を低減するための役割を果たす。たとえば、唯一の色成分は、画像の小さなエリアで比較的高い値を有する場合、このエリアにおける画素の飽和が低減される場合があり、これにより関与する色成分の比較的高い値を低減する。
代替的に、全ての成分が小さなエリアで比較的高い値を有する場合、この小さなエリアにおける画素の全ての色成分が低減される場合がある。これは、予め決定されたクリッピングレベルを超える全てのグレイレベルをこのレベルにクリップすることによるハードクリッピングにより行われる場合がある。代替的に、これは、予め決定されたクリッピングレベルを超えるグレイレベルをクリッピングレベルに近いレベルにまで比例的に低減することによるソフトクリッピングにより行われる場合がある。ハードクリッピング又はソフトクリッピングを適用するとき、これは、関与する画素の他の色成分の値に影響を及ぼすことなしに、1つの色成分に直接的に適用される場合がある。このクリッピングのシンプルなやり方は、変色を生じる。画素の色成分のうちの1つがクリップされたときに変色を回避するため、関与する画素の他の色成分は、クリップされた成分の低減に比例して振幅において低減される。
小さなエリアとは、全体の画像エリアの5%よりも小さな予め決定された寸法のエリアを意味する。実施の形態では、はじめに画像のラインにおいて、出力信号V2は、非線形なやり方でフィルタリングされ、出力信号V2の十分な数の隣接する画素が高いグレイレベルを有する場合にのみ、フィルタリングされた信号はハイレベルに到達する。ハイレベルの画素がたとえばサブタイトルのケースにおけるように、ロウレベルの画素により頻繁に遮断される場合、フィルタリングされた出力はハイの値に到達しない。このフィルタの出力から、予め決定されたクリッピングレベルを超えるグレイレベルをもつフィルタリングされた出力を有する画素の数がカウントされる。これらカウントされた画素の全体の数が画像における全体の画素数の予め決定されたパーセンテージ以下のままとなる場合、ゲインはもはや低減されず、結果として、高いグレイレベルをもつ所定量の画素がクリップされる。ローカルのコントラスト低減機能LC及び/又はローカルの非飽和機能LDは、より大きなゲインがフィードバックループにより設定されることができるための役割を果たし、これにより、ホワイトクリッピングが動作中である画像のケースで、より明るい画像が可能となり、強いバックライトの輝度の落ちが可能となり、したがってバックライトの輝度の落ちが動作中である場合に、低いグレイレベルの良好な再現が可能となる。
図6に示されるように、増幅器Aの出力は、ローカルの非飽和機能LDの入力に結合され、ローカルの非飽和機能LDの出力は、ローカルのコントラスト低減機能LCの入力に結合され、ローカルのコントラスト低減機能LCの出力信号V2は、検出器Sの入力に結合される。任意に、出力信号V2は、ディスプレイパネルDPに第一のガンマ補正器GA1を介して結合される。第一のガンマ補正器GA1は、この前補正されたガンマ機能から離れる、入力信号の前補正されたガンマ機能と、後続するドライバ回路又はディスプレイパネルDPの非線形特性との間のミスマッチを補正するために適合される。また、第一のガンマ補正器GA1は、表示された画像の知覚された品質をエンハンスするために非線形性の所望の程度を保持するために適合される場合がある。
検出器Sは、第一の予め決定されたレベルx1を超える画素数を検出するために第一の検出器S1を有する。この数は、コンパレータD1において、第一の予め決定された数n1と比較され、結果的に得られる差は、制御回路CMに結合される。この実施の形態について数n1の適切な値は、画像における画素数の1パーセントである。
制御回路CMは、コンパレータD1から受信された結果的に得られた差に基づいて増幅器Aのゲインを適合する。ホワイトクリッピングが行われていることを意味する、(少なくとも1つである)比較的低い値にゲインが設定される必要がある場合、制御信号は、光源LSをその最大レベルに保持するため、光源LSに供給される。バックライトの輝度を落とすことが動作中であることを意味する、ゲインが比較的高い値に設定される必要がある場合、光源LSは、ゲインのハイの値を補償するためにその制御信号を介して暗くされ、ディスプレイパネルDPの高い透過率となる。ユーザコントラスト設定UC機能が利用可能である必要がある場合、この機能は制御回路CMに結合されることが好ましい。この制御回路CMを介して、コントラストは、光源LSを暗くすることで低減される場合がある。結果は、ピーク輝度が低減されたときに観察されたコントラストの低減である。したがって、基本的に、増幅器のゲインは、ディスプレイパネルDPの最大の透過率に対応する、その最も高いハイの値で常に保持される。光源LSがその最小の値に到達した場合でさえ、コントラストは更に低減されることが可能である場合にのみ、増幅器Aのゲインは、コントラストを更に低減するために低減されるべきである。光源LSの輝度レベルの最小値から最大値までのダイナミックレンジの一部は、ユーザコントラスト設定UCのために確保され、残りはバックライトの輝度を落とす動作のために使用可能である。一般に、これは、画像コンテンツに依存して輝度を落とすことの変動が余りに大きくなる場合があり、変化する画像の系列を見るときに乱れを生じさせる場合があるので望ましい。任意に、ユーザコントラスト設定UCは、ダイナミックレンジのどの部分がバックライトの輝度が落ちることのために利用可能であるかに影響を及ぼす場合がある。
周囲の光センサALSは、図6に示されるように周囲の光レベルを検出するために存在する場合がある。周囲の光センサALSの出力は、制御回路CMに結合される。周囲の光レベルに依存して、コントラスト設定が適合される場合がある。このケースでは、ユーザコントラスト設定UCのために確保されたダイナミックレンジの一部は、周囲の光レベルに依存してコントラスト設定のために利用可能である。
たとえば温度に依存するレジスタといった温度センサTSは、プロダクトPR、ディスプレイ装置DDの周囲の温度、光源LSの温度、光源LSのランプの温度、及び/又は、プロダクトPR内部の別のコンポーネントの温度を感知するため、図6に示されるように存在する場合がある。温度センサTSがランプのコールドスポットの温度を感知する場合、このことは、ランプの効率に関連する重要なパラメータであるので有利である。温度船さTSの出力は、光源LSの光出力に影響を与えるため、たとえば制御回路CMといったプロセッサPに結合される。これは、バックライトの輝度を落とすこと、又はバックライトの輝度を落とすことのために利用可能なレンジを制限するための設定に温度情報を変換するため、ルックアップテーブル又は他のハードウェア若しくはソフトウェアを介して実現される場合がある。
代替的に、光源LSの感知された温度又は光源LSのコンポーネント(若しくはこの温度から導出された信号)を基準温度の指示と比較するシンプルなフィードバックループが存在する。感知された温度が基準の温度指示よりも低い場合、及び最も高いレベルが最大の値を超えない場合に、ループは光源LSの光出力の許容可能な最も高いレベルを増加する。感知された温度が基準の温度指示よりも高い場合に光出力LSの光出力の許容可能な最も高いレベルを減少する。好ましくは、ループは、光源LSの電力消費レベルを、感知された温度で許容できるレベルに設定する。「許容可能な」とは、プロダクトPR及びそのコンポーネントがそれらの仕様で動作することを意味する。温度制御されたバックライトの輝度を落とすことを適用することで、高い周囲の温度でその仕様内にコンポーネントを保持するために必要とされるファン又は更なる冷却手段は、これら高い周囲の温度の条件の下で光源LS(及びその関連される電源及び駆動回路)の電力消費量を低減することで回避することができる。
検出器Sは、表示されるべき画像系列の平均の明るさを制限するための更なる回路を有する場合がある。これは、かかる制限特性を有するLCD装置に公知の陰極線管に類似の挙動を与えることが望ましい場合がある。さらに、その最大出力を連続的に供給可能でない光源LSが適用される場合、この制限回路は、光源LSがその最大出力定格で動作される時間のパーセンテージを低減し、平均電力は、画像コンテンツに依存して節約される。ディスプレイパネルDPの輝度に比例する出力信号V2からの信号を得るため、出力信号V2から、ディスプレイパネルDPから放出される光へのチェインにおける非線形性を補正することが必要である。第二のガンマ補正器GA2がこの補正を行う。第二のガンマ補正器GA2の結果的に得られる出力信号は、平均の電力検出器APに供給される。たとえば1以上の画像を表示するための期間の対応する、予め決定された期間にわたりこの信号を平均することで、平均電力に対応する信号が得られる。この信号は、第二のコンパレータD2で基準の電力レベルRPと比較される場合がある。この信号が基準電力レベルRPよりも大きい場合、たとえばバックライトの輝度を落とすことに類似した動作により、制御回路CMを介して、コントラストが低減される。
先に記載された実施の形態の何れかに関連して記載されたように、検出器Sは、特性を検出するために画像の一部のみを使用する場合がある。この一部は、たとえば、ロゴ又は他のハイライトのような、サブタイトル、動画像に重ね合わせられる他のテキスト、又は他の非常に小さくかつ比較的ホワイトの詳細を排除する場合がある。これは、予め決定された寸法以下の寸法を有するエリアを排除することで行われる場合がある。かかる寸法は、任意に重み付けファクタをもつ、たとえばホワイトクリッピングに関連して説明されるように、エリアの長さ又は幅、若しくは、エリアのサイズ又はこれらの寸法の組み合わせである場合がある。
増幅器Aにより形成されるフィードバックループは、検出器S及び制御回路CMは、後続する画像のゲインを制限するためのロウパスフィルタ機能を有する場合がある。これは、たとえば、コンパレータD1及び制御回路CMの出力間にロウパスフィルタを適用することで実現される場合がある。ハードウェアの実行のケースでは、公知のロウパスフィルタである場合がある。ソフトウェア実行のケースでは、制御回路CMにおける多数の後続する画像を通して必要とされる画像を平均化することで得られる場合がある。
平均化は、暗い画像の系列に続くホワイトエリアの結果として、後続する画像について光源LSの出力光の増加の間に高速に応答するために設定される場合がある。利点は、ホワイトエリアにおけるクリッピングが暗い画像の系列に続くホワイトエリアをもつ画像について低減される。同時に、ホワイトエリアをもつ画像系列に続く暗い画像の系列の結果として、光源LSの出力光の減少の間の比較的緩やかな応答は、表示された画像のフリッカリングが回避されることを保証する。これは、バックライトの輝度の落ちに関する比較的緩やかな応答は、見る人の目がより暗い画像を受け入れるのを可能にするという利点を有する。さらに、望まれないフリッカ作用は、ダークレベルからホワイトレベルにまで強く変動するグレイレベルを有する画像系列について、この比較的緩やかな応答で回避される。
平均化は、たとえばどの定格でランプがその光出力を変えることができるか、十分なランプの寿命を保証するために必要とされる制約、又は実際の動作条件、若しくはランプの履歴の動作条件といった、ランプパラメータを考慮する場合がある。
出力信号V2が少なくとも2つの色成分を有する場合、第一の予め決定された数を超える第一の数の画素を検出するための様々なオプションが存在する。
第一の予め決定されたグレイレベルを超える第一の数の画素は、それらの色とは独立の画像の一部で全ての画素(又はサブピクセル)をカウントすることでカウントされる。
色成分に対応するサブピクセルを有するそれぞれの画素について、最も高いグレイ値をもつ色成分のグレイ値が選択され、この特定の値は、カウントのために検出器Sにより使用される。
それぞれの色成分について、個別のカウンタが第一の予め決定されたグレイレベルを超える第二の数の画素を検出するために検出器に存在する。これは、それぞれの色成分について第二の数となる。これら第二の数のうちの最も高い数が第一の数として選択される。このアプローチは、ホワイトクリッピング又はブラックライトの輝度を落とすことが、増幅器Aのゲインが低減される前に、色成分のうちの1つが既に実質的なクリッピングを有するのを可能にすることなしに、正しく動作するのを保証する。
図7では、図1に示される実施の形態について、ユーザにより設定されたユーザゲインUGの機能として自動利得設定GSが示されている。ユーザがユーザゲインUGを1に設定した場合、出力信号V2はクリップされず、たとえば0〜255までの入力信号V1のグレイレベルのレンジは、その最小の透過率からその最大の透過率にまでディスプレイパネルDPを駆動することになる。ユーザゲインが1を超えて設定される場合、ホワイトクリッピング低減手段CRMなしに、ゲイン設定GSは、レベル255近くのグレイレベル255の最大レベルに全てクリップされる結果と同じ1を超える値を有する。ホワイトクリッピング低減手段CRMが存在する場合、ゲイン設定は、入力信号V1が255近くのグレイ値を含む場合にフィードバックループにより低減される。入力信号V1が255のグレイレベルをもつ多くの画素を含む場合、ゲイン設定は、クリッピングを回避するために1に低減される必要がある。これは、図7で例示されており、矢印は1のゲイン設定を下方向に示している。入力信号V1の最も高いグレイレベルが255以下である場合、1を超えるゲイン設定GSは、入力信号V1の最も高いグレイレベルが、このゲイン設定GSと乗算されたとき、ちょうどクリップされないグレイレベルとなる範囲に許容される。したがって、ホワイトクリッピング低減の結果として、ゲイン設定GSは、ユーザゲインUGが1と2との間に設定されるとき、図7におけるエリアCRにより示される、入力信号V1のグレイレベルに依存する値を取得する場合がある。
入力信号V1が255の最大レベルよりも遥かに低いグレイレベルを有する場合、バックライトの輝度が落ちることは、クリッピングが開始するレベルにまでゲイン設定GSを増加する。これは、上方向を示す矢印により様々なユーザゲインUGの設定について示される。ユーザゲインUGに関してバックライトの輝度の落ちによりゲイン設定GSがどの位増加されるかは、入力信号V1のグレイレベルに依存する。結果的に得られるゲイン設定のエリアは、BLDで示される。第一のユーザゲインUG1以下のユーザゲインUG設定について、ゲイン設定GSの上限は、ユーザゲイン設定UGに依存する。第一のユーザゲイン設定UG1を超えるユーザゲインUG設定について、上限が固定されている(この例では2で固定され、一般に2と3との間の値が適切であることが分かっている)。第一のユーザゲイン設定UG1以下のユーザゲインUGの値について、最大の取得可能なゲイン設定は、光源の最大の利用可能な輝度を落とす割合に依存することが好ましい。
先に記載された実施の形態は、本発明を限定するよりはむしろ例示するものであって、当業者であれば、特許請求の範囲から逸脱することなしに多くの代替的な実施の形態を設計することができる。たとえば、ソフトウェア又はハードウェアの様々なブロックにおける機能の割り当ては、特許請求の範囲から逸脱することなしに変化される場合がある。図1、図5及び図6に示される実施の形態は、図4に示されるような1を超える増幅器A、及び/又は、たとえばそれぞれの色成分について1つのフィードバックループといった1を超えるフィードバックループを有する場合がある。請求項では、括弧間に配置される参照符号は、請求項を限定するとして解釈されるべきではない。動詞「有する“comprise”」及びその派生語の使用は、請求項で述べた以外のエレメント又はステップの存在を排除するものではない。エレメントに先行する冠詞“a”又は“an”は、複数のかかるエレメントの存在を排除するものではない。幾つかの手段を列挙している装置の請求項では、これらの手段の幾つかは、同一アイテムのハードウェアにより実施される場合がある。所定の手段が相互に異なる従属の請求項で引用される事実は、これらの手段の組み合わせが利用するために使用することができないことを示すものではない。