JP2008310925A - 変形可能ミラー装置、光ピックアップ、光学ドライブ装置 - Google Patents

変形可能ミラー装置、光ピックアップ、光学ドライブ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】変形可能ミラー装置として、他の装置への取付時に生じた応力に伴う、ミラー面の平面度の悪化の抑制を図りつつ、且つ装置大型化の抑制を図る。
【解決手段】ミラー面が形成される可撓性部材とベース基板との間に強度確保部材を挿入した構造とする。これによれば、他の装置への取付時にミラー装置内に応力が生じるような場合にも、その応力に基づく力が可撓性部材に及んでしまうことを効果的に抑制でき、結果、ミラー面の平面度の悪化の抑圧を図ることができる。またこのように強度確保の機能を可撓性部材側ではなく別途設けた強度確保部材に担わせる構成とすることで、強度確保にあたって、当該強度確保部材の横断面厚を装置の外周方向ではなく内周方向側に広げるといったことを可能にできる。これにより強度確保にあたっての変形可能ミラー装置の大型化を効果的に抑制することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ミラー面の変形が可能な変形可能ミラー装置、及びそのような変形可能ミラー装置を備えた光ピックアップに関する。また、光記録媒体に対する記録又は再生を行う光学ドライブ装置に関する。
特開平5−151591号公報 特開平9−152505号公報 特開2006−155850号公報
例えば、光ディスク記録媒体についての記録又は再生を行う光学ドライブ装置では、対物レンズによりレーザ光を光ディスク記録媒体の記録層に合焦して、信号の記録再生を行うようにされている。
このように対物レンズを介してレーザ光を照射する場合、光ディスク記録媒体の記録面から記録層までのカバー層の厚さ(カバー厚)の違いに起因して、球面収差が生じることが知られている。例えば、対象とする光ディスク記録媒体に想定されるカバー厚の値のときに球面収差が最小となるように光学系が設計されている場合において、カバー厚が想定値と異なる場合には球面収差が生じてしまうことになる。
このことから、光ディスク記録媒体のカバー厚にムラがある場合には、球面収差が生じる。
また、近年においては、光ディスク記録媒体の高記録密度化を図るために記録層を多層化しているものがあるが、このように記録層を多層化する場合は、当然各記録層に対するカバー厚は異なるようにされることから、基準となる記録層以外の記録層の記録再生時には球面収差が生じることになる。
球面収差が生じている場合、結像性能が悪化して信号の記録再生性能も悪化することから、これを補正する何らかの手段が必要となる。
従来において、このような光ディスク記録媒体のカバー厚の差に起因して生じる球面収差の補正を図る技術としては、光学系が備えるミラーの面形状を変形させて行うようにしたものが各種提案されている(例えば上記による各特許文献を参照)。
これらのうち、本出願人は特許文献3に記載の発明を提案している。具体的には、「表面にミラー面が形成されると共に、それぞれ同じ中心を持つ円又は楕円の形状により、変形態様についての状態が異なるようにされた部分が形成された可撓性部材と、
上記可撓性部材に対して駆動力を印加して、上記ミラー面の形状を変形させる駆動手段と、」を備える変形可能ミラー装置である。
上記特許文献3に記載の可撓性部材の構成によれば、当該可撓性部材に対する所定の一様な駆動力の印加に応じ、ミラー面を所望の変形形状に変形させることができ、例えば特許文献1に記載されるような、複数の圧電アクチュエータを設けて部分的に異なる駆動力を印加するといった複雑な構成を採らずとも、ミラー面を所望の形状に変形させることができる。つまり、このことによって、変形可能ミラー装置として回路規模の大型化を防止でき、回路製造コストの削減を図ることができる。
また、上記特許文献3に記載の発明によれば、可撓性部材は、印加される駆動力のレベルに応じて段階的に所望の変形形状を得ることもできるので、ミラー面の変形形状は2種以上とすることができる。これにより、特許文献2に記載の発明のように記録層が3層以上となる場合に対応できなくなってしまう点が改善され、光学系の設計の基準とされた記録層以外に2以上の記録層がある場合にも、それらの全ての記録層にて有効に球面収差補正を行うことができる。
ここで、可撓性部材に対する駆動力の印加によって収差補正のためのミラー面の所定の変形形状を得るにあたっては、駆動力が印加されていない状態(つまり無変形状態)での可撓性部材の平面度が確保されていることが前提となる。これは、上記所定の変形形状を得るために可撓性部材に対して形成される、上記変形態様についての状態が異なる部分のパターンの設定が、無変形状態でミラー面が平面であることを前提として行われるからである。
可撓性部材の平面度の悪化を招く要因としては、ミラー装置の組み立て精度が挙げられる。すなわち、或る程度の精度を以てミラー装置を組み立てれば、不要な応力の発生を抑制して、ミラー面の平面度を確保することができる。
しかしながら、ミラー装置単体としてミラー面の平面度が確保された状態にあったとしても、組み上がったミラー装置を光学ドライブ装置など他の装置に取り付ける際に、取り付けに伴い装置内に生じた応力によってミラー面の平面度が悪化してしまうことが問題となる。
例えば、特許文献3における図19に示される変形可能ミラー装置70は、ベース65と可撓性部材2とが互いの外周部分が接するようにして接合された構成とされているが、このような構成とされた場合、ミラー装置が他の装置側に取り付けられるときの応力が外周部を介して可撓性部材2側に伝播し、これによってミラー面に変形を生じさせ平面度が悪化してしまう。
ミラー面の平面度が悪化することによっては、ミラー面が駆動された際の変形形状に非対称性を生じさせるなど、所定の駆動力の印加に応じてミラー面を所定の変形形状を得ることができなくなり、結果、収差補正の精度が低下してしまう。
ここで、この図19に示される外周側接合の構成とする場合において、上記のような取付時の平面度の悪化を防止するためには、可撓性部材2の最外周部分(フレーム2E)の横断面厚を厚くして、ベース65側からの応力に対する強度を確保することが考えられる。
しかしかがら、このように可撓性部材2の最外周部分の幅を厚くした場合は、ミラー装置のサイズの大型化を招く結果となってしまう。
ここで、図19中における強度分布パターン2aの範囲は、コイルを通電して可撓性部材2に圧力を加えた際に、ミラー面の変形形状として所定の変形形状が得られるようにするためのパターンを形成する部分となっている。このため、可撓性部材2の最外周部分を厚くするとしたときには、この強度分布パターン2aが形成されるスペースは確保したままで、外周方向に幅を広げる他はなく、結果、ミラー装置のサイズの大型化を招いてしまう。
また、特許文献3には、同文献中の図16に示されるように可撓性部材2とベース61とを互いの中心部を介して接合する中央接合タイプの変形可能ミラー装置60も開示されているが、この構成の場合、可撓性部材2の最外周部分に駆動コイル35を巻回し、ベース61の最外周部に形成される外周壁61aにマグネット34を設けることで、ミラー面の変形を可能としている。
しかし、この構成によると、ベース61の外周壁61aを、可撓性部材2の最外周部分のさらに外周側となる位置で、且つマグネット34の配置スペース及び当該マグネット34と駆動コイル35との間のスペースが形成される位置となるように形成することになるので、結果としてベース61の幅の拡大を招き、装置の大型化が助長されてしまう。
なお、このような大型化の防止を図るにあたっては、可撓性部材2の最外周部分の外周側に巻回されている駆動コイル35を、内周側に巻回するものとし、マグネット34をベース61の内周壁61b側に設けることで、ベース61における当該内周壁61bより外周側部分を省略した構成とすることも考えられなくもないが、この構成によると、ミラー装置60としては可撓性部材2の最外周部分がむき出しとなってしまい、装置のハンドリング時に可撓性部材2を破損してしまう危険性が増す。また、この点からミラー装置の他の装置への取付時のハンドリングが非常に困難となり、実用性の面で問題を有する。
本発明では以上のような問題点に鑑み、変形可能ミラー装置として、他の装置に取り付けられた際にミラー装置に生じた応力に伴う、ミラー面の平面度の悪化を抑圧するための強度を確保しつつ、且つ装置大型化を抑制できるような構成とすることを目的とする。
このため本発明では、変形可能ミラー装置として以下のように構成することとした。
つまり、表面にミラー面が形成されると共に、上記ミラー面とは逆側の面に凸となるように断面形状が異なる部分が形成されて所定の強度分布が与えられた可撓性部材と、ベース基板とを備える。
また、上記ベース基板側から上記可撓性部材を支持するようにしてこれらベース基板と可撓性部材との間に挿入された強度確保部材を備える。
さらに、上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して駆動力を印加して、上記ミラー面の形状を変形させる駆動手段を備えるようにしたものである。
このようにして本発明の変形可能ミラー装置は、ベース基板と可撓性部材との間に強度確保部材を挿入した構造となっている。これによれば、他の装置への取付時にミラー装置内に応力が生じるような場合にも、その応力に基づく力が可撓性部材に及んでしまうことを効果的に抑制でき、結果、ミラー面の平面度の悪化の抑圧を図ることができる。
上記のようにして本発明によれば、従来において変形可能ミラー装置を他の装置に取り付けた際に生じる虞のあったミラー面の平面度の悪化の抑圧を図ることができる。そして、このように平面度の悪化を抑圧できることで、ミラー面の変形精度の向上を図ることができ、その分、収差補正の精度の向上を図ることができる。
また、本発明では、強度確保の機能を可撓性部材側ではなく別途設けた強度確保部材に担わせる構成としているが、このことで、強度確保にあたっては、当該強度確保部材の横断面厚を装置の外周方向ではなく内周方向側に広げるといったことを可能にできる。この結果、強度確保にあたっての変形可能ミラー装置の大型化を効果的に抑制することができる。
また、上記のように強度確保機能を別途設けた強度確保部材に担わせる構成とすれば、可撓性部材の最外周部分の縦方向の厚みも厚くする必要はなくなる。これによれば、可撓性部材の当該最外周部分と断面形状パターン(強度分布パターン)を形成するためのエッチング加工時のエッチング深さをその分浅くすることができる。これにより、エッチング工程に要する時間の短縮化が図られ、製造効率が向上して装置製造コストの削減を図ることができる。
さらに、このように可撓性部材加工時のエッチング深さを浅くすることができれば、断面形状パターンにおける段差形状寸法の精度もその分向上させることができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
先ずは、図1を参照して、本発明の実施の形態の変形可能ミラー装置を備えた光ピックアップが備えられる、ディスクドライブ装置の構成について説明する。
このディスクドライブ装置としては、例えばデータ再生のみが可能な再生専用装置として構成される。このディスクドライブ装置では、ピット・ランドの組み合わせでデータが記憶される再生専用のROMディスクとしての光ディスクDのみでなく、記録可能型として、ライトワンス型やリライタブル型の光ディスクDについての再生も可能とされる。
先ず、図1において、光ディスクDは、記録層を複数有する多層ディスクとされる。本実施の形態の場合、この光ディスクDとしては、例えばBD(Blu-ray Disc:登録商標)等の高記録密度ディスクを想定しており、例えば後述する対物レンズ26の開口数NA=0.85、レーザ波長405nmにより記録再生が行われる。
この場合、光ディスクDは、次の図2にその一部の断面を示したように、例えば3つの記録層が形成されている。具体的に、レーザ光が照射される面(記録面)から最も近い側から順に第1記録層L1、第2記録層L2、第3記録層L3が形成される。
記録面から第1記録層L1まで間隔は、例えば0.075mmとされる。すなわち、第1記録層L1までのカバー厚は、0.075mmとなる。またこの場合、各記録層間の間隔は例えば25μmとされ、従って第2記録層L2のカバー厚は0.100mm、第3記録層L3のカバー厚は0.125mmとなっている。
図1において、光ディスクDは、ディスクドライブ装置に装填されると、例えばそのセンターホールがターンテーブルに取り付けられた状態でスピンドルモータ2によって一定線速度(CLV)で回転駆動される。
再生時には、回転駆動される光ディスクD上のトラックにピット或いはマークで記録された情報の読出が光ピックアップ(光学ヘッド)1によって行われる。
なお、光ディスクDには、再生専用の管理情報として、例えばディスクの物理情報等がエンボスピット又はウォブリンググルーブによって記録されるが、これらの情報の読出も光ピックアップ1により行われる。さらに記録可能型の光ディスクDに対しては、グルーブトラックのウォブリングとして埋め込まれたADIP情報が記録されているが、その読み出しも光ピックアップ1によって行うことができる。
光ピックアップ1内には、レーザ光源となるレーザダイオードLDや、反射光を検出するためのフォトディテクタ28、レーザ光の出力端となる対物レンズ26などが備えられ、レーザ光を対物レンズ26を介してディスク記録面に照射し、またその反射光をフォトディテクタに導く光学系等が形成される。
なお、光ピックアップ1の内部構成については後述する。
光ピックアップ1内において、上記対物レンズ26は2軸機構(図示せず)によってトラッキング方向及びフォーカス方向に移動可能に保持されている。
また光ピックアップ1全体はスレッド機構3によりディスク半径方向に移動可能とされている。
また光ピックアップ1におけるレーザダイオードLDはレーザドライバ9からのドライブ信号(ドライブ電流)によってレーザ発光駆動される。
光ディスクDからの反射光情報はフォトディテクタ28によって検出され、受光光量に応じた電気信号とされてマトリクス回路4に供給される。
マトリクス回路4には、フォトディテクタとしての複数の受光素子からの出力電流に対応して電流電圧変換回路、マトリクス演算/増幅回路等を備え、マトリクス演算処理により必要な信号を生成する。
例えば再生データに相当するRF信号(再生データ信号)、サーボ制御のためのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEなどを生成する。
また、グルーブのウォブリングに係る信号、即ちウォブリングを検出する信号としてプッシュプル信号PPを生成する。
マトリクス回路4から出力される再生データ信号(RF信号)はデータ信号処理回路5へ、フォーカスエラー信号FE及びトラッキングエラー信号TEはサーボ回路11へ、プッシュプル信号PPはウォブル信号処理回路6へ、それぞれ供給される。
データ信号処理回路5は、再生データ信号の2値化処理を行う。また、PLL処理を行って再生クロックを生成する。さらには、上記2値化処理後の2値データ列から同期信号を検出する処理なども行う。
データ信号処理回路5において、上記2値化処理により得られた2値データ列は後段のデコード部7に対して供給される。また、生成された上記再生クロックは、図示は省略したが各部の動作クロックとして供給される。また検出された同期信号はデコード部7に対して供給される。
デコード部7は、上記2値データ列についての復調処理を行う。即ち、再生データの復調、デインターリーブ、ECCデコード、アドレスデコード等の各種復調処理を行う。
再生時においては、上記データ信号処理回路5で復号された2値データ列、及び同期信号に基づく復調タイミングで示されるタイミングで、上記2値データ列に対する復調処理を行い、再生データを得る。デコード部7で再生データにまでデコードされたデータは、ホストインタフェース8に転送され、システムコントローラ10の指示に基づいてホスト機器100に転送される。ホスト機器100とは、例えばコンピュータ装置やAV(Audio-Visual)システム機器などである。
また、デコードされたアドレスデータは、システムコントローラ10に対して供給される。
光ディスクDが記録可能型ディスクである場合、光ディスクDにはウォブリンググルーブによってディスクの物理情報などの管理情報やADIP情報などが記録されている。
ウォブル信号処理回路6は、システムコントローラ10からの指示に基づき、マトリクス回路4からのプッシュプル信号PPからこのように光ディスクDのウォブリンググルーブによって記録された情報を検出し、これをシステムコントローラ10に対して供給する。
サーボ回路11は、マトリクス回路4からのフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEから、フォーカス、トラッキング、スレッドの各種サーボ信号を生成しサーボ動作を実行させる。
即ちフォーカスエラー信号FE、トラッキングエラー信号TEに応じてフォーカスサーボ信号、トラッキングサーボ信号を生成し、これらを2軸ドライバ14のドライブ信号(フォーカスドライブ信号FD、トラッキングドライブ信号TD)として供給することで、光ピックアップ1内の2軸機構のフォーカスコイル、トラッキングコイルを上記各サーボ信号に応じたドライブ信号により駆動制御する。これによって光ピックアップ1、マトリクス回路4、サーボ回路11、2軸ドライバ14、2軸機構によるトラッキングサーボループ及びフォーカスサーボループが形成される。
またサーボ回路11は、システムコントローラ10からのトラックジャンプ指令に応じて、トラッキングサーボループをオフとし、ジャンプパルスを出力することで、トラックジャンプ動作を実行させる。
またサーボ回路11は、トラッキングエラー信号TEの低域成分として得られるスレッドエラー信号や、システムコントローラ10からのアクセス実行制御などに基づき、スレッドドライバ13によりスレッド機構3を駆動させる。スレッド機構3には、図示しないが、光ピックアップ1を保持するメインシャフト、スレッドモータ、伝達ギア等による機構を有し、スレッドドライブ信号に応じてスレッドモータを駆動することで、光ピックアップ1の所要のスライド移動が行われる。
また、サーボ回路11は、フォーカスバイアスの設定も可能に構成される。すなわち、システムコントローラ10からの指示に基づくフォーカスバイアスを上述したフォーカスサーボループに対して加算することができる。
スピンドルサーボ回路12はスピンドルモータ2をCLV回転させる制御を行う。
スピンドルサーボ回路12は、データ信号処理回路5にて生成される再生クロックを現在のスピンドルモータ2の回転速度情報として得、これを所定のCLV基準速度情報と比較することで、スピンドルエラー信号を生成する。
なお、光ディスクDが記録可能型ディスクである場合には、ウォブル信号に対するPLL処理で生成されるクロックを現在のスピンドルモータ2の回転速度情報として得ることができるので、これを所定のCLV基準速度情報と比較することでスピンドルエラー信号を生成することもできる。
そしてスピンドルサーボ回路12は、スピンドルエラー信号に応じて生成したスピンドルドライブ信号を出力し、スピンドルドライバ16によりスピンドルモータ2のCLV回転を実行させる。
またスピンドルサーボ回路12は、システムコントローラ10からのスピンドルキック/ブレーキ制御信号に応じてスピンドルドライブ信号を発生させ、スピンドルモータ2の起動、停止、加速、減速などの動作も実行させる。
また、本実施の形態のディスクドライブ装置には、光ピックアップ1内に備えられる、後述する変形可能ミラー装置24を駆動するためのミラー駆動回路15が備えられる。ミラー駆動回路15は、システムコントローラ10からの指示に基づき、変形可能ミラー装置24に対して駆動信号を供給して変形可能ミラー装置24の駆動制御を行う。
以上のようなサーボ系及び再生系の各種動作はマイクロコンピュータで形成されたシステムコントローラ10により制御される。
システムコントローラ10は、ホストインタフェース8を介して与えられるホスト機器100からのコマンドに応じて各種処理を実行する。
例えば、ホスト機器100から光ディスクDに記録されている或るデータの転送を求めるリードコマンドが供給された場合、システムコントローラ10は、まず指示されたアドレスを目標としてシーク動作制御を行う。即ちサーボ回路11に指令を出し、シークコマンドにより指定されたアドレスをターゲットとする光ピックアップ1のアクセス動作を実行させる。
その後、その指示されたデータ区間のデータをホスト機器100に転送するために必要な動作制御を行う。即ち光ディスクDから読み出される信号(再生データ信号)についてデータ信号処理回路5、デコード部7における再生処理を実行させ、要求されたデータを転送する。
また、特に本実施の形態の場合、システムコントローラ10は、ミラー駆動回路15に対する指示を行うことで、ミラー面の変形状態についての制御を行うようにされる。なお、このようなミラー面の変形制御については後述する。
なお、この図1の例では、ホスト機器100に接続されるディスクドライブ装置として説明したが、本発明の光学ドライブ装置としては他の機器に接続されない形態もあり得る。その場合は、操作部や表示部が設けられたり、データ入出力のインタフェース部位の構成が、図1とは異なるものとなる。つまり、ユーザ操作に応じて記録や再生が行われるとともに、各種データの入出力のための端子部が形成されればよい。
もちろん光学ドライブ装置の構成例としては他にも多様に考えられ、例えば記録が可能な構成とすることもできる。すなわち、本発明のドライブ装置としては、記録再生装置、または記録専用装置の形態もあり得る。
図2は、図1に示される光ピックアップ1の内部構成を模式的に示している。なおこの図では、光ピックアップ1の内部構成として、主にその光学系の構成について示している。また、この図では光ピックアップ1から出射されるレーザ光が光ディスクDに対して照射される様子と、さらに図1に示したミラー駆動回路15も併せて示している。
図示するようにして、光ピックアップ1内には、レーザダイオードLD、グレーティング21、コリメータレンズCL1、偏光ビームスプリッタ22、フロントモニタ23、変形可能ミラー装置24、1/4波長板25、対物レンズ26、コリメータレンズCL2、マルチレンズ27、フォトディテクタ28が備えられている。
光ピックアップ1内の光学系において、レーザダイオードLDから射出されたレーザ光は、グレーティング21→コリメータレンズCL1を介して、直線偏光により偏光ビームスプリッタ22に入射する。偏光ビームスプリッタ22に入射された直線偏光によるレーザ光の一部は反射され、レーザ出力のモニタ用に備えられたフロントモニタ23に導かれる。
また、偏光ビームスプリッタ22は上記のようにして直線偏光により入射したレーザ光の一部を透過する。この透過されたレーザ光は、図示するようにして変形可能ミラー装置24のミラー面に照射される。この場合、変形可能ミラー装置24は、そのミラー面の角度が入射レーザ光の光軸とのなす角度が45度となるようにして傾斜された状態で設けられている。なお且つ、入射レーザ光の光軸とミラー面の中心とが一致するように光ピックアップ1に取り付けられている。このことで、当該変形可能ミラー装置24への入射レーザ光は、ミラー面にてその光軸が90度変化されるようにして反射される。
ここで、この図2において示されているように、以下では、変形可能ミラー装置24のミラー面に直交する軸方向をZ軸方向と定義する。
変形可能ミラー装置24のミラー面からの反射光は、直線偏光により1/4波長板25に入射し、円偏光に変換された後、対物レンズ26で集光されて光ディスクDに照射される。
この際、対物レンズ26は、図示されない2軸機構によって光ディスクDに対して接離する方向(フォーカス方向)、及び光ディスクDの半径方向(トラッキング方向)に変位可能に保持される。この2軸機構により、対物レンズ26を介したレーザ光の集光位置(合焦位置)を第1記録層L1、第2記録層L2、第3記録層L3のいずれかに選択的に合わせることが可能とされる。
一方、光ディスクDの記録層からの反射光(円偏光)は、対物レンズ26を介して1/4波長板に再度入射することで直線偏光に変換された後、図示するようにして変形可能ミラー装置24のミラー面で反射され、偏光ビームスプリッタ22に入射する。偏光ビームスプリッタ22は、このようにして入射された光ディスクDからの反射光の一部を反射し、コリメータレンズCL2側に導く。
コリメータレンズCL2を透過した上記反射光はマルチレンズ27を介してフォトディテクタ28に入射する。先にも述べたように、フォトディテクタ28では反射光が電気信号に変換され、これが図1に示したマトリクス回路4に供給される。
ここで、以下の説明においては、一例として、光ディスクDの第2記録層L2が球面収差補正が不要な基準記録層に設定されているものとする。すなわち、この場合の光学系は、変形可能ミラー装置24におけるミラー面の形状が無変形の状態で、光ディスクDの第2記録層L2の合焦時に球面収差がゼロとなるように(球面収差補正が不要となるように)設計・調整がなされているとする。
続いて、図3、図4を参照して、変形可能ミラー装置24の内部構成について説明する。
図3は変形可能ミラー装置24の断面図を示し、図4は、変形可能ミラー装置24の備える可撓性部材32の構造について、図4(a)では先の図2に示したZ軸方向よりみた場合の構造を示し、図4(b)では断面構造を示している。
なお、図3においては変形可能ミラー装置24と共にミラー駆動回路15も併せて示している。
先ず、図3に示されるように、変形可能ミラー装置24には、可撓性部材32と、その表面に形成された反射膜31と、この反射膜31が形成されたミラー面とは逆側の面において可撓性部材32と固着されるマグネット36と、ベース基板34と、このベース基板34側に固着される駆動コイル35と、可撓性部材32とベース基板34との間に挿入されるようにして設けられる強度確保部材33とを有する。
先ず、可撓性部材32は、例えばシリコンとされ、可撓性を有する。この可撓性部材32のミラー面となるべき面に対しては、反射膜31が膜付けされている。
そして、この場合の可撓性部材32としては、図4(b)に示されるようにして、上記ミラー面の裏側となる面において、同じ中心Cをもつ複数の楕円部32A、32B、32C、32D、32Eが形成されている。これら複数の楕円部32A〜32Eは、中心Cを含むようにされた楕円部32Aが最もZ軸方向への厚みがあり、次いで外周側に形成される楕円部32B、さらに外周側となる楕円部32C、さらに外周側の楕円部32D、さらに外周側の楕円部32Eとなるに従ってZ軸方向への厚さが薄くなるようにされている。つまり、この場合の可撓性部材32の断面形状としては、その中心Cから外周方向にかけて階段状にその厚さが薄くなるような形状とされている。
そして、上記楕円部32Eが形成される領域より外周となる領域は、当該領域が、後述するようにして可撓性部材32に対するZ軸方向への駆動力が印加された場合にも変形されないように充分な強度を確保するための、リブ状のフレーム32Fが形成される。
ここで、可撓性部材32においては、上記楕円部32A〜楕円部32Eまでの範囲が、変形ミラーとして変形する範囲とされる。つまり、これらそれぞれ厚さの異なるようにされた楕円部32A〜楕円部32Eの形成パターンによって、Z軸方向への駆動力が印加された際にミラー面の所定の変形形状が得られるようにされている。
このように断面厚の異なるパターンを形成することによって、可撓性部材32に所要の強度分布を与えることができる。その意味で、このように断面厚を異ならせるようにして形成したパターンを、強度分布パターンと呼ぶ。
この場合、上記楕円部32A〜32Eによるパターンについては、強度分布パターン32aとする。
また、このようにして変形可能な範囲とされた楕円部32A〜楕円部32Eまでの領域の外周部には、上述のようにして駆動力の印加に対しても変形しない十分な強度を持つようにされたフレーム32Fが形成されている。このフレーム32Fとしての可撓性部材32における最外周部分が駆動力の印加に対しても変形はせず強度が保たれることで、その分、楕円部32A〜楕円部32Eまでの可変部の変形形状としては、より理想の変形形状に合わせ易くできる。つまり、可撓性部材32の最外周部が変形されてしまう場合と比較すれば、より高精度にミラー面の変形形状を理想形状に近づけることができる。
なお、この場合において、ミラー面の形状として収差補正のための所定の変形形状を得るにあたって設定される強度分布パターン32aが楕円形状により形成されるのは、先の図2に示されるように、この場合は変形可能ミラー装置24を45度ミラーとして設け、ミラー面にて入射光を90度反射するようにされていることによる。
すなわち、このように変形可能ミラー装置24を45度ミラーとして設ける場合、ミラー面におけるレーザ光の照射スポットは、次の図5に示されるようにして楕円形状となる。具体的には、先の図2中のZ軸方向からミラー面を見た場合に、スポットの長手方向をY軸方向、これと直交する方向をX軸方向とすると、図5中のX軸方向とY軸方向との直径の比率がおよそX:Y=1:√2となる楕円形状となるものである。
このようにミラー面上でのレーザ光のスポット形状が楕円形状となることから、球面収差補正を良好に行うにあたっては、強度分布パターン32aとしても楕円形状にする。
また、強度分布パターン32aとしては、各楕円部が同じ中心Cを有するように配置しているが、このことによって、可撓性部材32に対し駆動力が印加されたときに、応力が一部に集中してしまうことを防止することができ、可撓性部材32の割れや疲労破壊を効果的に防止できる。
ここで、ミラー面の変形のために或る駆動力が印加される場合、可撓性部材32では内部応力が発生する。そして、この際、仮に可撓性部材32において応力が一点に集中するような部分があると、本例のように可撓性部材32が等質等方性な材質により構成される場合、この部分は急激に寸法の変化する箇所となる。
例えば、各楕円部が同じ中心を持たない場合のパターンは、特定の方向で間隔が狭まったり広がったりすることになる。そして、この間隔が狭まった部分が、他の部分に比べて応力が集中しやすい部分となり、よって一様な駆動力の印加に対して急激に寸法が変化する部分となる。
このように応力が集中する部分があると、その部分において可撓性部材32の許容応力を超える可能性が高まり、これに伴って割れが発生する可能性が高くなる。また、可撓性部材の変形が繰り返し行われることで、この部分での疲労破壊を招く虞もある。
本例のように各楕円部が同じ中心を持つようにパターンニングを行うことで、パターンの間隔は均等となり、上記のように応力が一部に集中するような部分が生じないようにすることができる。つまり、これによって上記した割れや疲労破壊の防止を図ることができる。
説明を図3に戻す。
図3において、可撓性部材32は、その中央部に形成された楕円部32Aに対し、円柱状のマグネット36が固着される。このマグネット36は、その中央部に上記楕円部32Aを勘合位置決め可能とする凹部が形成され、当該凹部が楕円部32Aに勘合された状態で例えば接着などによって強固に固着される。
そして、可撓性部材32は、図示するようにしてその最外周部に形成されるフレーム32Fが、強度確保部材33に対して固着される。
強度確保部材33の材料には、例えばパイレックスガラス(パイレックス:登録商標)が選定される。すなわち、可撓性部材32よりも高剛性による材料が選定される。この強度確保部材33は、その中央部にテーパー状の孔部が貫通している四角柱状の外形形状を有する。強度確保部材33は、このようなテーパー状の孔部によってくり抜かれた部分を有する2つ面の外径寸法が、可撓性部材32のミラー面が形成される面の外周寸法と一致しており、この2つ面のうち一方の面において可撓性部材32のフレーム32Fが固着される。この場合、可撓性部材32と強度確保部材33とは、互いの中心軸が同軸に配置されるようにして固着される。これにより、上記フレーム32Fが、強度確保部材33における上記孔部の周囲の部分に対して固着される。
ベース基板34は、その外形寸法が上記可撓性部材32のミラー面が形成される面と同寸法となる面を有する。そして当該同寸法となる面においては、その最外周部に、上記強度確保部材33の上記可撓性部材32と固着される面とは逆側の面を位置決め固着するための溝部が形成されている。具体的には、強度確保部材33の上記可撓性部材32と固着される面とは逆側の面におけるテーパー孔の内径と略等しい直径を有する円形の凸部が形成されている。そして、このような凸部の形成に伴う上記溝部において、強度確保部材33が位置決め固着されることで、ベース基板34の中心と強度確保部材33の中心とが同軸に配置されるようになっている。
さらに、ベース基板34には、その中心部において、駆動コイル35の内壁を勘合するための円形の位置決め凸部が形成されている。具体的にこの凸部は、その中心がベース基板34の中心と同軸となるように形成され、外径が駆動コイル35の内壁を勘合できる大きさに設定されている。このような凸部によって駆動コイル35がベース基板34側に勘合し固着されることで、マグネット36の外面と駆動コイル35の内面とが全周にわたって均等距離で離間し、且つマグネット36の中心と駆動コイル35の中心とが同軸上に配置されるようになっている。
また、図示するように駆動コイル35に対しては、ミラー駆動回路15からの駆動信号の供給ラインが接続される。
本実施の形態の場合、図3に示される可撓性部材32のフレーム32Fの縦方向の厚さ(高さ)pは、p=0.3mmとしている。この場合、可撓性部材32の中心部に形成される楕円部32Aの縦方向の厚さ(高さ)もこのpで同値とされる。
また、同じ縦方向の厚さ(高さ)として、強度確保部材33の高さfは、f=1.7mmに設定している。すなわち、上記pの数値と比較してわかるように、この場合は強度確保部材33の高さを可撓性部材32のフレーム32Fの高さよりも長くなるように設定している。
また、横方向の厚さ(幅)については、フレーム32Fの幅をq、強度確保部材33の幅(この場合の強度確保部材33の孔はテーパー状としているので狭い方の幅の値とする)をgとしたとき、少なくともq<gとなるように設定している。
ここで、縦方向とは、ミラー面に対して直交する方向を指す。また、横方向とは、上記縦方向と直交し、ミラー面と平行な方向を指すものである。
なお、言うまでもないが、強度確保部材33に形成するテーパー孔の寸法は、予め駆動コイル35を挿入できるスペースを確保できるようにして設定されるべきものとなる。
また、可撓性部材32の変形時において、可撓性部材32と駆動コイル35とが干渉してしまうとミラー面の所定の変形形状を得ることができなくなってしまうので、駆動コイル35と可撓性部材32との間に充分なクリアランスが確保されるように強度確保部材33の縦方向の厚さfが設定される必要がある。
ここで、次の図6を参照して、このような変形可能ミラー装置24の製造方法の一例について説明しておく。図6では、変形可能ミラー装置24の分解斜視図を透視図により示している。
先ず、可撓性部材32については、上述もしたようにその材質として例えばシリコンが選定され、厚さp=0.3mmの板状のシリコンに対し、例えば半導体製造プロセスを利用したエッチング加工を施すことで、先の図4(b)に示したような楕円部32A〜楕円部32E及びフレーム32Fとしての断面形状が与えられる。
なお、半導体製造プロセスを利用する上では、シリコンの厚さは製造過程でハンドリング上充分な強度を有するように、或る程度の厚みをもたせる必要がある。例えばシリコンウエハまたはバルクシリコン基板での加工においては、少なくとも0.3mm以上の厚さが必要である。
本実施の形態では、可撓性部材32のフレーム32F・楕円部32Aの厚さpを同値に設定している。このようにフレーム32F・楕円部32Aの厚さを同値に設定すれば、加工前のシリコンの厚さは、少なくともこれらフレーム32F・楕円部32Aの厚さと同じに設定することができる。すなわち、楕円部32Aとフレーム32Fの厚さがpで同値であれば、エッチング加工が必要な領域は、楕円部32B〜楕円部32Eまでの範囲のみでよいことになるからである。
この場合、加工前のシリコンの厚さは、上記のハンドリング上必要な強度を確保するための最小限の厚さ0.3mmとしている。このことに伴い、この場合のフレーム32Fと楕円部32Aの厚さpとしても上記による0.3mmとされているものである。
なお、上述のようにエッチング加工が必要な領域を楕円部32B〜楕円部32Eまでの範囲のみとすることができるという点から、この場合のエッチング量は、必要最小限に抑えることができることになる。すなわち、楕円部32Aとフレーム32Fの厚さを同としない場合、これら楕円部32Aとフレーム32Fのうち厚さを薄くすべき方を対象としたエッチング加工を要するものとなり、その分不要なエッチング加工が必要となってしまうものである。
またこの場合、SOI基板(シリコンオンインシュレータウェハ)を利用するものとすれば、可撓性部材32の原材料としてのシリコン部の厚さは上記0.3mmよりもさらに薄くすることができる。このようにSOI基板を利用する場合、上記シリコン部の厚さは、図4(b)に示したような強度分布パターン32aを付与するのに必要最低限の厚さに設定でき、エッチングプロセスの最少化を図ることができる。
図6において、このようなエッチングによる成形を経て製造された可撓性部材32に対しては、強度分布パターン32aとしての断面形状が与えられた面とは逆側の面に対し、例えばアルミニウムなどによる反射膜31がスパッタ法などによって膜付けされ、ミラー面が形成される。そして、先にも述べたように、中心部の楕円部32Aに対しては、マグネット36が接着などによって強固に固着される。
さらに、上記ミラー面の逆側の面に対しては、強度確保部材33が、その中心と可撓性部材32の中心とが同軸に配置されるようにして固着される。この場合、シリコンとしての可撓性部材32とパイレックスガラスとしての強度確保部材33との固着は、陽極接合により行われる。
ここで、可撓性部材32と強度確保部材33の材料の組み合わせは、線膨張係数を考慮して設定すればよい。
例えば陽極接合を行う場合、接合時には材料を加熱する必要があるが、線膨張係数が全く異なる材料同士を接合すると、接合後、常温に戻る際の収縮率の差により、可撓性部材32に変形を生じさせてしまう。すなわち、これによってミラー面の平面度の悪化を招いてしまう。このことを考慮し、本例では比較的線膨張係数の特性が類似する上述のシリコンとパイレックスガラスの組み合わせとしている。
或いは、可撓性部材32と強度確保部材33とを同材料とすれば、線膨張係数に係る問題は回避できる。具体的には、可撓性部材32と強度確保部材33の双方をシリコンとする。このように双方の材料をシリコンとする場合、その固着は表面活性化常温接合で行う。
また、図6において、ベース基板34は、板状の部材に対してエッチング加工などによって先に説明した最外周部の溝部、中心部の凸部を形成して製造される。なお、先の説明からも理解されるように、これら溝部・凸部が形成される面の外形寸法は、可撓性部材32のミラー面の外形寸法と同寸法とされている
そして、ベース基板34に対しては、上記中心部の凸部によって駆動コイル35が位置決めされて接着などにより固着される。そして、このように駆動コイル35が固着されたベース基板34に対して、強度確保部材33が、上記最外周部の溝部によって位置決めされて固着される。
このようにして各部が固着されることで、図3に示した変形可能ミラー装置24としての構成が得られる。
続いては、変形可能ミラー装置24の動作について説明する。
先ず、先にも述べたように本例においては、光ディスクDの第2記録層L2が球面収差補正が不要な基準記録層となるように光学系が設計・調整されている。従って第2記録層L2を対象として再生動作が行われる場合には、変形可能ミラー装置24におけるミラー面の変形は行われないものとなっている。
具体的に、第2記録層L2を対象とした再生動作時、図1に示したシステムコントローラ10は、ミラー駆動回路15に対し、変形可能ミラー装置15(駆動コイル35)に与えるべき駆動信号レベルを0レベルとするように指示を行い、これによってミラー面の変形が行われないようにする。
この場合の変形可能ミラー装置24におけるミラー面の状態は、先の図3に示したものとなる。
本例の場合、ミラー面の変形を要するのは第1記録層L1、第3記録層L3への合焦時である。
図7、図8は、ミラー面が変形された場合の変形可能ミラー装置24の断面図を示している。なお、これら図7、図8では、図示の都合上、反射膜31を省略して示している。また、各図では比較として、図3の無変形状態でのミラー面の状態を破線によって示している。
先ず、第1記録層L1を対象として再生動作が行われる場合、システムコントローラ10は、ミラー駆動回路15に対し、駆動コイル35に与えるべき駆動信号のレベルを予め定められた所定レベルとするように指示を行う。これにより、駆動コイル35に対しては、上記所定レベルによる駆動信号が供給される。
このように駆動コイル35が通電されると、その通電レベルに応じた磁界が発生し、この発生磁界によって駆動コイル35の内側に配置されるマグネット36が反発力を受ける。この場合、マグネット36は円柱の軸方向に着磁されており、従って上記反発力はZ軸方向に生じる。すなわち、このことで、当該マグネット36が固着された可撓性部材32の中心部に対し、上記駆動信号のレベルに応じたZ軸方向への一様な駆動力が印加されることになる。
この場合、駆動コイル35におけるコイルの巻回方向及びマグネット36の極性(S極/N極)は、上記第1記録層L1を対象とした再生動作時に対応して供給される駆動信号の極性に対し、マグネット36がベース基板34側に変位されるように設定されている。これにより、第1記録層L1を対象とした再生動作時において、可撓性部材32(ミラー面)の形状を、図7に示されるような凹状に変形させることができる。
このとき、可撓性部材32には、楕円部2A〜2Eとしての強度分布パターン32aが形成されている。このことで、駆動コイル35に供給された駆動信号のレベルに応じた所定の圧力が可撓性部材32の中心部に一様に印加されることに応じて、その強度分布に応じた所定の変形形状が得られることになる。すなわち、このような強度分布パターン32aの形成パターンによって、上記のように一様に印加される圧力に応じて得られる可撓性部材32の変形形状を決定できるものである。
この場合の強度分布パターン32aは、上記のように可撓性部材32の中心部に一様な所定の駆動力(引圧力)が印加されたときに、ミラー面の形状として、カバー厚0.025mmのずれに応じて生じる球面収差を補正することのできる形状が得られるようにして設定されたものとなっている。これにより、上記のような第1記録層L1を対象とした再生動作時に対応したミラー面の変形制御が行われることで、球面収差を補正することができる。
一方、第3記録層L3を対象とした再生動作時には、システムコントローラ10は、ミラー駆動回路15に対し、駆動コイル35への駆動信号の極性を上述した第1記録層L1を対象とする場合から反転させるように指示を行う。
このように駆動コイル35に対して供給される駆動信号の極性が第1記録層L1を対象とする場合から反転されることによっては、可撓性部材32の中心部にベース基板34側とは逆側への一様な駆動力(押圧力)が印加されることになり、この結果可撓性部材32は、図8に示されるようにミラー面側に凸となるように変形する。
ここで、先の説明によれば、この場合の強度分布パターン32aは、予め定められた所定の圧力の印加によって可撓性部材32の中心部に所定の変位量を与えることで、第1記録層L1への合焦時に生じる球面収差を補正することができるミラー面の凹状の変形形状が得られるように設定されている。
そこで、可撓性部材32の中心部に対し同等の変位量を逆方向に与えてミラー面を凸形状に変形させれば、絶対量的には同じ0.025mmのずれとなる第3記録層L3への合焦時に生じる球面収差を補正することのできるミラー面の変形形状を得ることができる。
このとき、上記のような逆方向の所定の変位量を与えるためには、駆動コイル35に供給する駆動信号の絶対値レベルは、第1記録層L1を対象とする場合と概ね同等に設定すればよいが、厳密に言うと、凸方向に変化させるにあたっては、可撓性部材32及びマグネット36の自重を考慮する必要がある。
そこで、このように凸方向に変化させる場合は、駆動コイル35に対して供給する駆動信号レベルの絶対値を、駆動力の印加に伴う可撓性部材32の中心部の変位量が、凹状に変形させる場合と同等の変位量となるようにして調整しておくことが望ましい。このような調整が行われることで、第3記録層L3を対象とする場合の球面収差の補正精度をより高めることができる。
なお、上記説明からも理解されるように、可撓性部材32に形成される強度分布パターン32aは、球面収差補正のためのミラー面の所定の変形形状を得るにあたって重要な要素となる。上記のようにして所定の駆動力の印加(可撓性部材32の中心部の変位量)に応じて、球面収差補正のためのミラー面の所定の変形形状が得られるようにするための強度分布パターン32aの割り出しは、特許文献3にも記載されるように、例えばFEM(Finite Element Method:有限要素法)シミュレーションツールを用いて行うことができる。
以上のようにして、本実施の形態のディスクドライブ装置によれば、変形可能ミラー装置24を用いた球面収差補正を行うことができる。
ここで、実施の形態の変形可能ミラー装置24としては、先の図3に示したように、ベース基板34と可撓性部材32との間に、強度確保部材33を挿入し、当該強度確保部材33によって可撓性部材32をベース基板34側から支持するように構成している。このことにより、当該変形可能ミラー装置24をドライブ装置本体側(光ピックアップ1内の所定位置)に取り付ける際に変形可能ミラー装置24内に応力が生じるような場合にも、その応力に基づく力が可撓性部材32に及んでしまうことを効果的に抑制することができる。つまりこの結果、取り付けに伴うミラー面の平面度の悪化を抑制することができる。
このように平面度の悪化の抑制が図られることで、ミラー面の変形精度の向上を図ることができ、その分、収差補正の精度の向上を図ることができる。
このとき、本実施の形態では、強度確保部材33の幅gが、少なくとも可撓性部材32のフレーム32Fの幅qよりも広くなるように設定している。このことによれば、例えば可撓性部材32と強度確保部材33が同等の剛性(曲げ強度)を有する材質であるとの仮定の下では、従来のように強度確保部材33を設けないとする場合よりも確実に取付時の応力に対する強度を確保することができ、これによって確実にミラー面の平面度の悪化の抑制を図ることができる。
また、実施の形態では、強度確保の機能を可撓性部材32側ではなく別途設けた強度確保部材33側に担わせる構成としているが、このことで、強度確保にあたっての装置の大型化を効果的に抑制することができる。
ここで、仮に、強度確保部材33を設けず、可撓性部材32のフレーム32Fの幅qを拡大させて強度確保を図ろうとした場合には、例えば図9(b)に示されるように、フレームFの横断面厚を外周方向に広げざるを得ない。これは、ミラー面の所定の変形形状を得るにあたって強度分布パターン32aが形成されるスペースを確保しなければならいからである。
これに対し、強度確保部材33を設ける場合には、図9(a)のように強度確保部材33の横断面厚をフレーム32Fよりも内周方向側に拡大して強度確保を図ることが可能となる。この結果、これら図9(a)(b)の比較からも明らかなように、強度確保にあたっての装置大型化を抑制することができる。
また、このようにして強度確保機能を別途設けた強度確保部材33に担わせる構成とすれば、可撓性部材32のフレーム32Fの縦断面厚(高さp)も厚くする必要はなくなる。これによれば、可撓性部材32のフレーム32Fと強度分布パターン32aを形成するためのエッチング加工時のエッチング深さをその分浅くすることができる。
これにより、エッチング工程に要する時間の短縮化が図られ、製造効率が向上して装置製造コストの削減を図ることができる。
また、このようにしてエッチング深さを浅くすることができれば、その分、強度分布パターン32aとしての段差形状の寸法精度も向上させることができ、収差補正精度の向上も図られる。
なお、装置取り付け時に生じる応力に対する強度を確保するにあたっては、例えばベース基板34の外周部に所要の断面厚を有するフレーム部を一体的に形成するという手法も考えられる。
しかしながら、このように強度確保のためのフレーム部がベース基板34に一体的に形成される場合は、ベース基板34の底部に生じた応力が上記フレーム部に伝わりやすく、可撓性部材32を変形させやすいということが懸念される。
また、このようにベース基板34と強度確保のためのフレーム部を一体に形成する場合、ベース基板34を凹状の断面形状を有するように形成することになるが、実際において、ベース基板34の底部には、先に述べたように駆動コイル35を位置決め固着するための凸部を形成する必要がある。つまり、この場合の上記位置決めのための凸部の加工時には、外周部分のフレーム部が障害物となり、加工の困難性が増し、製造効率の低下、それに伴う製造コストの増加を招く虞がある。
これに対し、強度確保部材33を別体として設けた本実施の形態の場合は、ベース基板34のコイル位置決め部の形成は非常に簡易な加工で済み、その分、製造コストの削減を図ることができる。なお、強度確保部材33の製造は、少なくとも元部材に所定の径を有する孔部を形成するという非常に簡易な加工で済む。
また、本実施の形態の変形可能ミラー装置24では、マグネット36を可撓性部材32側(つまり可動側)に固着し、駆動コイル35をベース基板34側(固定側)に固着するという、ムービングマグネット型の構成を採るものとしているが、この点によっても、収差補正の精度向上が図られる。
ここで、例えば特許文献3の図19に示されるように、可動側(可撓性部材側)にコイルを固着する構成とした場合には、可動側に対してコイル給電用の配線ケーブルを接続する必要があるが、この構成によると、給電ケーブルの曲げによる応力などによって可撓性部材に圧力を与えてしまう虞があり、それに伴ってミラー面が変形して平面度が損なわれてしまう虞がある。
これに対し、本例のムービングマグネット型の構成とすれば、可動側に給電ケーブルによる圧力を与えないようにすることができ、平面度の確保をより確実にすることができる。そして、このように初期状態(無変形時)でのミラー面の平面度が確保されれば、その分、収差補正精度の向上が図られるものとなる。
また、このようなムービングマグネット型とし、駆動コイル35をベース基板34側に固着する構成とすれば、駆動コイル35の発熱をベース基板34側に逃がすことができる。すなわち、例えばこの場合のベース基板34として比較的熱伝導率の高い材質を選定するものとしておくことで、変形可能ミラー装置24内部の温度上昇を効果的に抑制するといったことができる。
また、実施の形態の変形可能ミラー装置24の構成によれば、その製造工程としても、先の図6にて説明したように膜付けやエッチング、接合といった半導体製造プロセスを利用して製造することが可能となるので、高精度で且つ大量生産が比較的容易となる。
また、半導体製造プロセスが利用可能となることで、変形可能ミラー装置24の装置サイズも小型化が可能となり、製造コストとしても比較的低コストに抑えることができる。
また、本実施の形態のディスクドライブ装置では、光ディスクDに形成される3つの記録層のうち、中間の第2記録層L2に合わせて球面収差補正が不要となるように光学系が設計・調整されるものとしたが、このことにより、第1記録層L1、第3記録層L3への合焦時の球面収差補正量としては、共に一層分の補正量とすることができる。仮に、第1記録層L1又は第3記録層L3に合わせて球面収差補正が不要となるように光学系を設計・調整した場合、ミラー面の変形量は最大で2層分となり、その分、可撓性部材32としてもより強度の強い部材を用いる等のコストアップを強いられる。これに対し、上記のように中間の第2記録層L2に合わせた構成とすれば、可撓性部材32に要求される強度をその分低くすることができ、選定可能な材料の幅が広がり、コストダウンを図ることができる。
なお、仮に、記録層が2層のみとされる場合も、同様にそれらの中間位置で球面収差量がゼロとなるように光学系を設計・調整しておくものとすれば、各記録層での球面収差補正のためのミラー面の変形量は半層分で済み、同様の効果を得ることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した具体例に限定されるべきものではない。
例えば、これまでの説明で例示した変形可能ミラー装置を構成する各部の形状、寸法などは、あくまで一例を示したものに過ぎず、本発明の範囲内で適宜変更しうるものである。
例えば、強度分布パターン32aとして形成する楕円部の数を楕円部A〜Eまでの5つとしたが、その数については特に限定されるものではない。
また、これまでの説明では、駆動コイル35に所定レベルによる駆動信号を供給して、1層分のカバー厚差に対応した球面収差補正を行う場合のみを例示したが、特許文献3にも記載されるように、駆動コイル35に供給する駆動信号レベルを変化させることで、可撓性部材32に印加される圧力を段階的に変化させることができ、このような段階的に変化される各駆動力レベルに応じて段階的に所定の変形形状が得られるように強度分布パターン32aを形成しておけば、2層分以上のカバー厚差に対応した球面収差補正を行うことができる。
また、これまでの説明では、駆動コイル35をベース基板34に対して固着する場合を例示したが、強度確保部材33に対して固着することもできる。すなわち、ムービングマグネット型の構成とするにあたっては、少なくとも駆動コイル35が可撓性部材32以外の固定側に固着されていればよい。
或いは、ムービングマグネット型ではなく、マグネット36を固定側、駆動コイル35を可動側に固着する構成とすることもできる。
また、これまでの説明では、駆動手段として、電磁力に基づく圧力を可撓性部材に与える構成を例示したが、例えばミラー面とは逆側の面に上部電極、ベース基板など固定側に下部電極を設け、これら各電極に通電した際の静電気力を利用して可撓性部材を変形駆動するといった構成を採るなど、駆動手段は他の構成とすることもできる。
また、これまでの説明では、先の図4にも示したように、各楕円部の形状をX軸方向、Y軸方向に共に軸対称となる形状とする場合を例示したが、特許文献3にも記載されるように、反射光の反射角ずれの防止を図るとした場合には、X軸方向については軸対称とはならない形状を採るものとしてもよい。
また、反射膜31の成膜後における可撓性部材32の平面度を向上させる目的などのために、可撓性部材32におけるミラー面とは逆側の面にも同材質による反射膜を成膜することもできる。
また、これまでの説明では、変形可能ミラー装置24を45度ミラーとして配置し、ミラー面において入射光の光軸を90度変化させる場合を例示したが、レーザ光軸を180度変化させるようにして設けることもできる。
但しその場合、ミラー面上でのレーザ光のスポットは円形となるため、強度分布パターンとしては円形に形成することになる(この点については特許文献3を参照)。
なお、このような180度反射の構成では、特許文献3に記載されるように、光ディスクDに対しレーザ光を直線偏光でしか照射できなくなってしまうという制限がある。一般的に光学系の設計にあたっては、光ディスクDごとの諸特性のバラツキが光学系に与える影響を低減したい等の理由から、光ディスクDに対しレーザ光を円偏光により照射したいという事情がある。また、これと共に、レーザダイオードLDから出射されてフォトディテクタ28にて検出されるまでのレーザ光の利用効率を考慮すると、ディテクタ28に対しては光ディスクDからの戻り光を直線偏光により戻したいという事情もある。
先の説明からも理解されるように、変形可能ミラー装置24を45度ミラーとして設ける光学系の構成とすれば、光ディスクDに対してはレーザ光を円偏光により照射すると共に、光ディスクDからの戻り光についてはディテクタ28に対して直線偏光により導くことができる。従ってこのように45度ミラーとする構成によれば、光ディスクDの諸特性のバラツキによる影響を低減し、且つ光の利用効率の向上を図ることができる。
また、強度分布パターンは、例えば実施の形態で例示したように楕円の全周にわたって形成される必要はなく、その一部を切り欠く等といったことも可能である。
さらに、強度分布パターンとしては、楕円形(または円形)パターンに限られず、所要の駆動力の印加に応じて可撓性部材の所定の変形形状が得られるものであれば任意形状とすることができる。
また、これまでの説明では、本発明の光学ドライブ装置が、BDのような高記録密度ディスクに対応するドライブ装置とされる場合を例示したが、他の光ディスクであって、複数の記録層が形成された光ディスクに対応するドライブ装置であれば本発明を好適に適用することができる。
また、単一の記録層を有する光ディスクであっても、例えば1周内のカバー厚の変化に追従した球面収差補正を行うドライブ装置であれば好適に適用できる。
また、本発明の光学ドライブ装置としては、このように光ディスクに対応する構成のみでなく、ディスク状以外の例えば矩形状など他の形状による光記録媒体に対応する構成とすることもできる。なお、ここで言う光記録媒体とは、光の照射により情報の記録/再生が行われる記録媒体を指すものである。
また、これまでの説明では、本発明の変形可能ミラー装置が光記録媒体に対する記録または再生を行う光学ドライブ装置に適用される場合を例示したが、例えばカメラ装置の光学系など、他の装置に対しても好適に適用することができる。その場合も、本発明の変形可能ミラー装置の構成によれば、他の装置への取付時に生じた応力に伴うミラー面の平面度の悪化を効果的に抑制することができる。
本発明の実施の形態としての変形可能ミラー装置が備えられる光学ドライブ装置の内部構成について示したブロック図である。 実施の形態の光学ドライブ装置が備える光ピックアップの内部構成を示した図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置の構成(無変形状態)を示す断面図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置が備える可撓性部材の構成を示した図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置のミラー面におけるレーザ光のスポット形状について説明するための図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置の製造方法の一例について説明するための図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置の構成(凹変形状態)を示す断面図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置の構成(凸変形状態)を示す断面図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置の構成によって装置大型化が抑制されることについて説明するための図である。
符号の説明
1 光ピックアップ、2 スピンドルモーター、3 スレッド機構、4 マトリクス回路、5 データ信号処理回路、6 ウォブル信号処理回路、7 デコード部、8 ホストインタフェース、9 レーザードライバ、10 システムコントローラ、11 サーボ回路、12 スピンドルサーボ回路、13 スレッドドライバ、14 2軸ドライバ、15 ミラー駆動回路、16 スピンドルドライバ、21 グレーティング、22 偏光ビームスプリッタ、23 フロントモニタ、24 変形可能ミラー装置、25 1/4波長板、26 対物レンズ、27 マルチレンズ、28 フォトディテクタ、LD レーザダイオード、CL1,CL2 コリメータレンズ、31 反射膜(ミラー面)、32 可撓性部材、32a 強度分布パターン、32A〜32E 楕円部、32F フレーム、33 強度確保部材、34 ベース基板、35 駆動コイル、36 マグネット、100 ホスト機器、D 光ディスク、L1 第1記録層、L2 第2記録層、L3 第3記録層

Claims (10)

  1. 表面にミラー面が形成されると共に、上記ミラー面とは逆側の面に凸となるように断面形状が異なる部分が形成されて所定の強度分布が与えられた可撓性部材と、
    ベース基板と、
    上記ベース基板側から上記可撓性部材を支持するようにしてこれらベース基板と可撓性部材との間に挿入された強度確保部材と、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して駆動力を印加して、上記ミラー面の形状を変形させる駆動手段と、
    を備えることを特徴とする変形可能ミラー装置。
  2. 上記可撓性部材は、
    その断面形状として最外周部の縦断面厚が最も厚く、且つ上記ミラー面の中心から外周方向にかけては縦断面厚が階段状に薄くなるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  3. 上記駆動手段は、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して電磁力に基づく圧力を印加して上記ミラー面を変形させるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  4. 上記駆動手段は、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して固着されたマグネットと、上記ベース基板または上記強度確保部材に対して固着されたコイルとを有し、上記コイルに通電することで上記可撓性部材に対して押圧力または引圧力を印加して上記ミラー面を変形させる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の変形可能ミラー装置。
  5. 入射光を90°反射するように設置されるべきものとされ、上記断面形状が異なる部分が、それぞれ同じ中心を持つ楕円の形状により形成されることを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  6. 上記可撓性部材がシリコン、上記強度確保部材がパイレックスガラスで構成され、これら可撓性部材と強度確保部材との固着が陽極接合により行われていることを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  7. 上記可撓性部材及び上記強度確保部材が共にシリコンで構成され、これら可撓性部材と強度確保部材との固着が表面活性化常温接合により行われていることを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  8. 上記強度確保部材は、
    その中心部に孔部が形成され、この孔部周囲の外周壁部の横断面厚が、少なくとも上記可撓性部材の最外周部分の横断面厚よりも厚く形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  9. 光源から出射された光を対物レンズを介して出力する光学系を備えた光ピックアップであって、
    上記光学系の所定位置に対してミラー面の変形が可能な変形可能ミラー装置が設けられており、
    上記変形可能ミラー装置は、
    表面にミラー面が形成されると共に、上記ミラー面とは逆側の面に凸となるように断面形状が異なる部分が形成されて所定の強度分布が与えられた可撓性部材と、
    ベース基板と、
    上記ベース基板側から上記可撓性部材を支持するようにしてこれらベース基板と可撓性部材との間に挿入された強度確保部材と、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して駆動力を印加して、上記ミラー面の形状を変形させる駆動手段とを備える、
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  10. 光の照射によって情報の記録/再生が行われる光記録媒体に対する記録又は再生を行う光学ドライブ装置であって、
    光源から出射された光を対物レンズを介して出力する光学系を備えると共に、上記光学系の所定位置に対してミラー面の変形が可能な変形可能ミラー装置が設けられている光ピックアップとして、
    上記変形可能ミラー装置が、
    表面にミラー面が形成されると共に上記ミラー面とは逆側の面に凸となるように断面形状が異なる部分が形成されて所定の強度分布が与えられた可撓性部材と、
    ベース基板と、
    上記ベース基板側から上記可撓性部材を支持するようにしてこれらベース基板と可撓性部材との間に挿入された強度確保部材と、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して駆動力を印加して、上記ミラー面の形状を変形させる駆動手段と、
    を備えている光ピックアップと、
    上記変形可能ミラー装置における上記駆動手段に対する制御を行うことで、上記ミラー面の変形制御を行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする光学ドライブ装置。
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