JP2007304123A - 変形可能ミラー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】球面収差と共にコマ収差や非点収差などの軸外収差の補正も可能な変形可能ミラー装置を実現する。
【解決手段】反射膜(ミラー面)3が形成された可撓性部材2に対して所定の強度分布パターン2aを与える。この強度分布パターン2aの形成パターンによって、可撓性部材2に圧力が印加された際のミラー面の形状として球面収差を補正することのできる所定の形状を得ることができる。その上で、ミラー面を変形させるための駆動アクチュエータとしては方向を可変として圧力を発生することができるように構成する。これによってミラー面中心とはズレた点を頂点としたミラー面の変形を行うことができ、球面収差と共に軸外収差についても補正が可能となる。
【選択図】図11

Description

本発明は、ミラー面の変形が可能な変形可能ミラー装置に関する。
特開平5−151591号公報 特開平9−152505号公報
光ディスク記録媒体についての記録及び/又は再生を行う光ディスク装置では、対物レンズによりレーザ光を光ディスク記録媒体の記録層に合焦して、信号の記録再生を行うようにされている。
このように対物レンズを介してレーザ光を照射する場合、光ディスク記録媒体のレーザ光の入射する側の面(記録側の面)から記録層までのカバー層の厚さ(カバー厚)によっては、球面収差が生じることが知られている。すなわち、対物レンズを含む光ディスク装置の光学系の構成としては、対応する光ディスク記録媒体に想定されるカバー厚の値に応じて球面収差が最小となるように設計されていることから、カバー厚が想定値と異なる場合には球面収差が生じてしまうことになる。例えば記録層が単層の場合、カバー厚ムラのある部分で球面収差が生じることが知られている。
また、近年においては、光ディスク記録媒体の高記録密度化を図るために記録層を多層化しているものがあるが、このように記録層を多層化する場合は、当然、各記録層に対するカバー厚は異なるようにされることから、基準となる記録層以外の記録層の記録再生時には球面収差が生じることになる。
球面収差が生じている場合、結像性能が悪化して信号の記録再生性能も悪化することから、これを補正する何らかの手段が必要となる。
従来において、このような光ディスク記録媒体のカバー厚の差に起因して生じる球面収差の補正を図る技術としては、光学系においてレーザ光を対物レンズに対して導くために設けられたミラーの形状を変形させて行うようにしたものがある(上記特許文献1、特許文献2参照)。
つまり、上記特許文献1に記載の変形可能ミラーは、表面にミラー面を形成した変形プレートと、この変形プレートの裏側の数カ所を加圧する圧電アクチュエータとを設け、各圧電アクチュエータに印加する電圧を変化させることで、上記ミラー面を球面収差を補正できる所望の形状に変化させるようにしている。
また、上記特許文献2に記載の変形可能ミラーは、ミラー面を表面に形成した可撓性部材と、その下部に所定形状の参照面を形成した上で、参照面に対して可撓性部材を吸着する、或いは吸着を解除するようにして、2つの所望の形状を得るようにしている。つまり、参照面の形状として、吸着された際のミラー面の形状が球面収差を補正できる形状となるように設定しておくことで、球面収差の補正が可能となる。
しかしながら、上記した従来例のうち、圧電アクチュエータを備える例では、ミラー面の所定の形状を得るにあたって圧電アクチュエータは複数必要であり、構成が複雑化し、また回路規模としてもその分大型化してしまう。
例えば、近年の高密度ディスクに対応する場合、レーザビーム径は例えば4mm程度となっており、この範囲内で複数の圧電アクチュエータを構成するとなると、その実現は非常に困難なものとなる。
また、参照面を設ける例では、複数のアクチュエータを備える場合よりも回路の縮小化を図ることができるが、この場合は吸着/解放状態での2つの形状しか得ることができない。これによっては、記録層が3層以上形成された光ディスクに対して有効に球面収差補正を行うことができなくなってしまう。
また、一方で、光ディスク記録媒体に対して対物レンズを介してレーザ光を照射する際に生じる収差としては、上記した球面収差のような軸上収差の他にも、コマ収差や非点収差(アス収差)のような軸外収差も生じる可能性がある。
しかしながら、上記した各従来例では、コマ収差や非点収差といった軸外収差について補正することについては述べられていない。また、仮に軸外収差の補正が可能であったとしても、上述した球面収差補正時での問題点と同様に、圧電アクチュエータを備える例では、ミラー面の所定の形状を得るにあたって圧電アクチュエータは複数必要であり、構成が複雑化し回路規模も大型化してしまう。また、参照面を設ける例では記録層が3層以上形成された光ディスクに対して有効に各種の収差補正を行うことができなくなってしまう。
これらのことより、光学系において収差補正を行うために設けられた変形可能ミラーとしては、球面収差以外の軸外収差についての補正も可能とされ、且つ簡易な構成で3層以上の記録層を有する光ディスク記録媒体に対しても有効に収差補正を行うことができるようにされることが要請される。
そこで、本発明では以上のような問題点に鑑み、変形可能ミラー装置として以下のように構成することとした。
つまり、表面にミラー面が形成されると共に、変形態様についての状態が異なるようにされた部分が所定パターンにより形成された可撓性部材と、方向を可変として圧力を発生することができるように構成された圧力発生手段とを備えるようにしたものである。
上記構成のように、ミラー面が形成される可撓性部材が、部分的に変形態様についての状態が異なるようにされていれば、上記圧力発生手段により発生された圧力が可撓性部材に印加されたとき、そのような状態の異なるようにされた部分においては他の部分とは異なる変形態様が得られる。このことから、このような状態の異なる部分の形成パターンによって、可撓性部材に対する1点への(一様な)圧力の印加に応じて、所望の変形形状が得られるようにすることができる。
また、上記可撓性部材の上記状態の異なる部分の形成パターンによっては、印加される圧力のレベルに応じて段階的に所望の変形形状が得られるようにすることも可能となる。これにより、従来のように参照面に吸着させて所望の変形形状を得る場合とは異なり、ミラー面の変形形状は2種以上を得ることができる。
そして本発明では、上記圧力発生手段により、上記可撓性部材に対しては、方向を可変として発生される圧力を印加することができる。これにより、例えば上記可撓性部材に対して圧力を印加する圧力印加部が、例えば可撓性部材に対して固着されて構成される場合は、可撓性部材に印加される圧力の方向を可変とすることができる。或いは、圧力印加部が可撓性部材と固着されずに可撓性部材に圧力を印加するように構成される場合は、可撓性部材への圧力の印加点(印加位置)を可変とすることができる。
このようにして、可撓性部材への圧力の印加方向又は印加点を可変とすることができれば、単に同方向・同位置でのみしか圧力を印加できない場合とは異なり、軸外収差に対応させて可撓性部材(ミラー面)の変形時の頂点位置を中心点からずらすことができ、これによって球面収差補正のみならず、コマ収差や非点収差など軸外収差の補正を行うためのミラー面の変形形状も得ることができる。
このようにして本発明では、ミラー面が形成される可撓性部材の構成によって、ミラー面の所望の変形形状を得るにあたって上記可撓性部材に対する圧力印加点は1点とすることができ、これによって従来のように複数の圧電アクチュエータにより複数点を加圧して所望の変形形状を得る必要がなく、装置の大型化や高コスト化を効果的に抑制することができる。
また、上記可撓性部材の構成によれば、印加される圧力のレベルに応じて段階的に所望の変形形状が得られるようにすることも可能であり、これによって従来のように参照面に可撓性部材を吸着させて所望の変形形状を得る場合とは異なり、ミラー面の変形形状は2種以上を得ることができる。
その上で本発明の変形可能ミラー装置では、可撓性部材に対して方向を可変として発生される圧力を印加できることで、可撓性部材への圧力の印加方向又は印加点を可変とすることができ、これによって球面収差補正のみならず、コマ収差や非点収差など軸外収差の補正を行うためのミラー面の変形形状も得ることができる。
これらのことより本発明によれば、球面収差以外の軸外収差についての補正も可能とされ、且つ簡易な構成で3層以上の記録層を有する光ディスク記録媒体に対しても有効に収差補正を行うことができる変形可能ミラー装置を提供することができる。
以下、発明を実施するための最良の形態(以下実施の形態とする)について説明していく。
先ずは、図1に、本実施の形態の変形可能ミラー装置(変形可能ミラー装置1、変形可能ミラー装置20)の外観斜視図を示す。
なお、この場合、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1と第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20とはその外観構成は共通となるので、ここでまとめて説明しておく。
図示するようにして変形可能ミラー装置1,20では、基板としてのベース4上に、可撓性部材2が固着される。そして、この可撓性部材2の、上記ベース4と固着される面とは逆側の面(表面)に対し、ミラー面を形成すべく例えばアルミニウム等による反射膜3が成膜される。可撓性部材2に対する反射膜3の成膜は、例えばスパッタリング法等により行われればよい。
この場合、可撓性部材2は、少なくとも上記反射膜3が成膜された面(ミラー面とも呼ぶ)が可撓性を有するように構成される。
図2は、実施の形態の変形可能ミラー装置(1、20)が備えられることになる、光ディスク装置の光学系の構成を示している。
先ず、図2においては、光ディスク100が示されている。
実施の形態においては、この光ディスク100として、例えばブルーレイディスク(Blu-ray Disc:登録商標)等の高記録密度ディスクを想定しており、例えば対物レンズ51の開口数(NA)=0.85、レーザ波長405nmにより記録再生が行われる。
また、この場合の光ディスク100は、図示するようにして例えば2つの記録層を有するものとされる。
先ず、光ディスク100においてレーザ光が入射する側の面(記録面)から最も近い位置に、第1記録層101が形成される。この場合、記録面から第1記録層101まで間隔は、例えば0.075mmとされる。すなわち、第1記録層101までのカバー厚は、0.075mmとなる。
そして、この第1記録層101から所定間隔を空けて第2記録層102が形成されている。
これら各記録層の間隔は、例えば25μmとされる。従って第2記録層102のカバー厚は0.100mmとなっている。
このような実施の形態で想定する光ディスク100に対する信号の読み出し/書き込みを行うための光学系として、図2では対物レンズ51、1/4波長板52、変形可能ミラー装置1、20、グレーティング53、偏光ビームスプリッタ54、マルチレンズ55、ディテクタ56、フロントモニタ57、半導体レーザLD、コリメータレンズCL1、コリメータレンズCL2が示されている。
上記光学系において、半導体レーザLDから出射されたレーザ光はグレーティング53、コリメータレンズCL1を透過して偏光ビームスプリッタ54に入射する。偏光ビームスプリッタ54に入射したレーザ光の一部は反射されて、フロントモニタ57に導かれる。
また、偏光ビームスプリッタ54を透過したレーザ光は、図示するように45°に傾設され、所謂立ち上げミラー(45°ミラー)として機能するようにされた変形可能ミラー装置(1,20)に入射するようにされる。そして、この立ち上げミラーとしての変形可能ミラー装置(1,20)により、レーザ光は90°反射され、これが1/4波長板52と対物レンズ51とを介して光ディスク100に対して照射される。
このようにして、図1に示した実施の形態の変形可能ミラー装置1,20としては、光学系における45°ミラーとして設けられるべきものとされている。
また、このように実施の形態の変形可能ミラー装置1,20が備えられる光ディスク装置においては、図示するようにして変形可能ミラー装置1,20のミラー面を変形させるための電力を供給する駆動回路60も設けられることになるが、これについては後述する。
なお、確認のために述べておくと、上記のようにして45°ミラーとして設置される変形可能ミラー装置1,20のミラー面に形成されるレーザスポットとしては、次の図3に示されるようにして楕円形状となる。すなわち、先の図2中のZ軸方向からミラー面を見た場合に、図2中Y軸方向とこれと直交する方向をX軸方向としたとき、図3中のX軸方向とY軸方向との直径の比率がおよそX:Y=1:2となる楕円形状となるものである。
ところで、上記のようにして光ディスク100に複数の記録層が形成される場合、光ディスク装置の光学系としては、例えば最も記録面に近い第1記録層101に対する合焦時に、球面収差量が最小となるように設計されている。すなわち、上記例によれば、第1記録層101の例えばカバー厚0.075mmに対応させて球面収差量が最小となるように設計される。
しかしながら、このように第1記録層101の合焦時に球面収差量が最小となるように設定すると、当然、第2記録層102の合焦時には球面収差量は増大する傾向となってしまう。
また、図2に示した構成のように、光ディスク記録媒体に対して対物レンズ51を介してレーザ光を照射する際に生じる収差としては、球面収差のような軸上収差の他にも、コマ収差や非点収差(アス収差)のような軸外収差も生じる可能性がある。
なお、ここで言う軸上収差とは、対物レンズに対して光束が傾斜せずに入射したときに生じる収差であり、軸外収差とは対物レンズに対して光束が傾斜して入射したときに生じる収差であるとする。
本実施の形態は、このような各種の収差補正を、変形可能ミラー装置1,20のミラー面の形状を収差補正のための所定の変形形状に変形させて、このミラー面を反射して対物レンズ51に導かれるレーザ光を変調することで行おうとするものである。
以下、このような収差補正を行うための変形可能ミラー装置として、先ずは第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1について説明する。
<第1の実施の形態>

先ず、図4は、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1が備える、上述した可撓性部材2の構造を示している。図4において、図4(a)は可撓性部材2におけるミラー面とは逆側の面(つまりミラー面の裏側)の平面図を示しており、図4(b)は可撓性部材2の断面図を示している。
この図4において、可撓性部材2としては、所定の強度分布が与えられるようにして、図示するような強度分布パターン2aが形成されている。
この強度分布パターン2aは、図示するように反射膜3が形成されたミラー面とは逆側の面において、ミラー面とは逆側方向に凸となるパターンを形成するようにしている。そして、このような凸状のパターンとして、本実施の形態の場合は、それぞれ図示するミラー面中心Cを同じ中心としてもつ、複数の楕円部2A、2B、2C、2D、2Gを有するパターンを形成するものとしている。
これら複数の楕円部2A、2B、2C、2D、2Gは、中心Cを含むようにされた楕円部2Aが最もZ軸方向への厚みがあり、次いでその外周側に隣接して形成される楕円部2B、さらにその外周側に隣接する楕円部2C、さらにその外周側に隣接する楕円部2D、さらにその外周側に隣接する楕円部2Gとなるに従ってZ軸方向への厚さが薄くなるようにされている。つまり、図4(b)にも示されているように、この場合の可撓性部材2の断面形状としては、中心Cから外周方向にかけて階段状にその厚さが薄くなるような形状とされている。
このような構造により、可撓性部材2としては、それぞれ断面厚が異なる部分を内在するようにされている。このように断面厚の異なるそれぞれの楕円部2は、他の部分とは変形態様についての状態が異なる部分となる。すなわち、これによって可撓性部材2は所定の強度分布を持つように構成されている。その意味で上記それぞれの楕円部2が形成される領域を、ここでは強度分布パターン2aと呼んでいる。
なお、他の視点から見れば、上記のようにそれぞれ断面厚が異なる部分が形成されることにより、後述するように可撓性部材2に対して圧力が印加された場合には、可撓性部材2は部分的に変形曲率が異なるようにされていることになる。
また、この場合の可撓性部材2において、上記楕円部2Gが形成される領域より外周となる領域は、当該領域が、後述するようにして可撓性部材2に対する圧力が印加された場合にも変形されないように充分な強度を確保するための、リブ状のフレーム2Eが形成される。
変形可能ミラー装置(1,20)では、このように可撓性部材2における外周部に形成されたフレーム2Eの末端部が、先の図1に示したベース4に対して固着されるものとなる。
ここで、このような構成による可撓性部材2では、楕円部2A〜楕円部2Gまでの範囲が、変形ミラーとして変形する範囲とされる。つまり、実施の形態では、これらそれぞれ厚さの異なるようにされた楕円部2A〜楕円部2Gの形成パターンによって、Z軸方向にはたらく圧力が印加された際にミラー面として所定の変形形状が得られるようにされている。
そして、これら変形可能な楕円部2A〜楕円部2Gまでの領域の外周部には、上述のようにして圧力の印加に対しても変形しない十分な強度を持つようにされたフレーム2Eが形成されている。このフレーム2Eとしての可撓性部材2における外周部分が、このように圧力の印加に対しても変形はせず強度が保たれることで、その分、楕円部2A〜楕円部2Gまでの可変部の変形形状としては、より理想の変形形状に合わせ易くできる。つまり、可撓性部材2の外周部が変形されてしまう場合と比較すれば、より高精度にミラー面の変形形状を理想形状に近づけることができる。
また、上記説明によれば、この場合の可撓性部材2には、断面厚が最も厚くされて強度が確保された最外周部のフレーム2Eと、ミラー面中心C側との境界部分に対し、断面厚が最も薄くなるようにされた部分(具体的には楕円部2G)が形成されることになる。
このようにして、断面厚が最も厚くされて強度が確保された最外周部のフレーム2Eとミラー面中心C側との境界部分に対し、最も断面厚が薄くなるようにされた部分(肉薄部2Gとも言う)が形成されることで、この肉薄部2Gは、可撓性部材2に対する圧力の印加に対して最も変形し易い部分となる。
このとき、肉薄部2Gでの変形のし易さは、肉薄部2Gの厚さによって決定することができる。すなわち、肉薄部2Gの厚さを薄く設定することで、可撓性部材2に対する圧力の印加時において、この肉薄部2Gにおける変形曲率をより大きくすることができる。
このようにして強度が確保された最外周部のフレーム2Eと隣接する肉薄部2Gにおいて、圧力の印加時に大きな変形曲率が得られることによっては、その分、当該肉薄部2Gのミラー面中心C側に隣接する楕円部2Dの面積を小さく設定しても、ミラー面の変形形状を所望の変形形状に一致させることをより容易にできる。
つまり、このようにフレームEと隣接する部分に意図的に断面厚を薄くした肉薄部2Gが設けられない場合には、ミラー面のレーザ入射部分(収差補正のために必要な変形部分)における変形形状を所望の変形形状と一致させるにあたっては、その分、その場合の最薄部となる楕円部2Dの面積を広めにとるようにされていたが、このような肉薄部2Gを設れば、外周のフレーム2Eと近い部分から所望の変形形状を得ることがより容易となり、これによって楕円部2Dの面積を小さく設定してもミラー面の変形形状を所望の変形形状に一致させることをより容易とすることができる。
このようにして楕円部2Dの面積が小さくて済めば、可撓性部材2はより小型とすることができ、このように可撓性部材2を小型化できることで、変形可能ミラー装置1としても小型化が図られる。
なお、この場合、肉薄部2Gの幅を全周にわたり均一に設定すれば、肉薄部2Gにおける圧力の伝達を均一にでき、ミラー面の変形形状を所望の変形形状に一致させることをさらに容易とすることができる。
確認のために述べておくと、この場合において変形態様についての状態の異なる部分のパターンを、上述のようにしてそれぞれ同じ中心をもつ楕円の形状により形成しているのは、先の図3にて説明したようにこの場合の変形可能ミラー装置では楕円状のスポットを形成するようにして入射するレーザ光についての収差補正を行うことに対応させるためである。
図5、図6、図7は、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1の内部構成について示した断面図である。
図5は、変形可能ミラー装置1を図1に示したX軸とY軸とによるX−Y平面方向に切断したときの断面図であり、図6は図1に示したY軸とZ軸とによるY−Z平面方向に切断したときの断面図であり、図7は図1に示したX軸とZ軸とによるX−Z平面方向に切断したときの断面図である。
なお、第1の実施の形態を始め、後述する第2の実施の形態も含めて以下で示す図では、可撓性部材2のミラー面(反射膜3)は省略して示すが、実際には図4においても説明したように、可撓性部材2の表面にはミラー面が形成されているものとする。
これら図5〜図7において、先ず先の図1にも示したベース4に対しては、図示するようにして可撓性部材2におけるフレームEの末端部が固着される。
そして、特に図6、図7の断面図を参照してわかるように、このようにしてベース4と固着された可撓性部材2における、ミラー面中心Cを含むようにされた楕円部2Aに対しては、コイルホルダ5が固着される。このコイルホルダ5は、図6のZ−Y断面、図7のX−Z断面の形状が共に逆凹字型となる形状とされ、この逆凹字型の上面部分において、楕円部2Aを勘合するための勘合部が形成されている。すなわち、この勘合部において楕円部2Aとコイルホルダ5とが固着されるようになっている。
このとき、上記勘合部は、楕円部2Aとコイルホルダ5とが勘合された場合にミラー面中心Cとコイルホルダ5のX−Y平面における中心位置とが一致するようにしてその形成位置が定められている。
上記コイルホルダ5には、上記勘合部が設けられる上面を除いた周囲の4面(以下、脚面とも呼ぶ)に対し、それぞれ第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17が巻回される。これら各コイル(8,11,14,17)は、図5〜図7の各断面図を参照してわかるように、それぞれ対応する脚面の四角形状に沿って周回するようにして巻回されており、これによって巻回後の形状が四角形を為すようにされている。
つまり、例えば図5において示される第1コイル8は、このように四角形を為すように巻回された第1コイル8の、Z軸方向に延びる2辺の断面が示されているものであり、また例えば図5における第3コイル14も、同様に四角形を為すように巻回された第3コイル14のZ軸方向に延びる2辺の断面が示されているものである。
また、一方で図6に示される第3コイル14は、上記のように四角形を為すように巻回された第3コイル14のX軸方向に延びる2辺の断面が示されているものであり、同様に図7に示される第1コイル8としても、四角形状に巻回された第1コイル8のY軸方向に延びる2辺の断面が示されているものである。
また、このように第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17が巻回されたコイルホルダ5の各脚部(上記各脚面を有する部分)ごとに、図示するようにして第1ヨーク6、第2ヨーク9、第3ヨーク12、第4ヨーク15が設けられる。
これら4つのヨークは、それぞれ断面形状が凹字型とされて、その凹字形状の上部の開口部分によりそれぞれ対応する脚部を挟み込むようにされる。
第1ヨーク6は、図示するようにしてコイルホルダ5における第1コイル8が巻回された脚部を挟み込むようにして設けられ、この第1ヨーク6における上記第1コイル8と対向する面には、第1マグネット7が固着されている。
同様に、第2ヨーク9はコイルホルダ5における第2コイル11が巻回された脚部を挟み込むようにして設けられ、この第2ヨーク9における上記第2コイル11と対向する面には、第2マグネット10が固着されている。
さらに、第3ヨーク12はコイルホルダ5における第3コイル14が巻回された脚部を挟み込むようにして設けられ、この第3ヨーク12における上記第3コイル14と対向する面には、第3マグネット13が固着されている。
また、第4ヨーク15はコイルホルダ5における第4コイル17が巻回された脚部を挟み込むようにして設けられ、この第4ヨーク15における上記第4コイル17と対向する面には、第4マグネット16が固着されている。
この際、各ヨーク(6,9,12,15)では、固着されたマグネットからこのマグネットと対向する面までの間の距離が、それぞれに挟み込まれるべき脚部との間に所定長の空隙ができるように設定されている。
また、各ヨークでは閉磁路が形成されるように、図6、図7に示すようにしてマグネットを固着する部分がマグネットの背面を全て覆うように、そのZ軸方向の長さが設定されている。
図6、図7の断面図を参照してわかるように、各ヨークは、それぞれベース4に対して形成された凹状の位置決め部の外枠に沿って配置されるようにして固着されることになる。つまり、このベース4における位置決め部の形成位置によって、上記のように各ヨークがコイルホルダ5における対応する脚部を挟み込むことのできる位置に配置されるように位置決めが行われる。
上記により説明した[第1ヨーク6、第1マグネット7]、[第2ヨーク9、第2マグネット10]、[第3ヨーク12、第3マグネット13]、[第4ヨーク15、第4マグネット16]のそれぞれの組の構成によれば、それぞれ第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17に駆動電流が流されたときに、コイルホルダ5をZ軸方向に移動させる駆動力を発生させる磁路が形成されることになる。
ここで、図5〜図7での図示は省略したが、上記のようにしてコイルホルダ5に対して巻回された第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17に対しては、次の図8に示すようにして、先の図1に示した駆動回路60から、それぞれ独立して駆動電流が供給されるようになっている。
なお、この図8では、先の図5に示した変形可能ミラー装置1の各構成要素のうち主に第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17のみを抽出して示しており、他の部分については省略している。
図8において、駆動回路60は、図1に示した光ディスク装置に設けられる制御回路(図示せず)から各コイル対応に指示される値に基づき、図示するようにして第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17に対してそれぞれ独立して駆動電流を供給するように構成されている。
この場合、図示するようにして各コイルに対しては駆動回路60への配線が接続されており、これによって各コイルに独立して駆動電流を供給することができるようになっている。
続いては、上記構成による第1の実施の形態としての変形可能ミラー装置1の変形動作について、次の図9、図10、図11の断面図を参照して説明する。
なお、上記図9においては、先の図6と同様に変形可能ミラー装置1のY−Z平面での断面図を示しており、上記図10及び図11では、先の図7と同様に変形可能ミラー装置1のX−Z平面での断面図を示している。
先ず、図9、図10では、駆動回路60により第1コイル8、第2コイル11、第3コイル14、第4コイル17に対してそれぞれ同じレベルによる駆動電流を供給した際の動作を示している。
このように各コイルに同レベルの駆動電流を供給した場合、コイルホルダ5の各脚部にはZ軸方向へ移動させる駆動力が等しくはたらくため、コイルホルダ5はZ軸方向(つまり真上方向)に移動されるようになる。
これによると、楕円部2Aが上記コイルホルダ5と勘合固着された可撓性部材2には、その中心部に対し、Z軸方向への一様な押圧力が印加される。そして、これに応じては、図示するように可撓性部材2はその中心部を頂点として撓むようにして凸状に変形する動作が得られる。
ここで、先に説明したようにして可撓性部材2に対しては強度分布パターン2aが形成されている。このことで、上記のように可撓性部材2の中心部に一様に押圧力が印加されることによっては、その強度分布に応じた所定の変形形状が得られることになる。すなわち、このような強度分布パターン2aの形成パターンによって、上記のように一様に印加される圧力に応じて得られる可撓性部材2の変形形状を決定できるものである。
これによれば、上記強度分布パターン2aの形成パターンによっては、上記中心部への一様な押圧力の印加に応じて得られる可撓性部材2の変形形状を、第2記録層102の合焦時に生じる球面収差を補正することができる所定形状となるように設定することが可能となる。つまり、これによって第2記録層102の合焦時に生じる球面収差の補正が可能となるようにミラー面を変形させることができる。
また、上記説明による変形可能ミラー装置1の構成によれば、可撓性部材2に対して印加するZ軸方向への圧力レベルは、各コイルにそれぞれ供給する駆動電流レベルによって変化させることが可能となる。すなわち、可撓性部材2に対して印加する圧力レベルは、各コイルに供給する駆動電流レベルを制御することで段階的に変化させることができる。
そして、上記可撓性部材2の構成によれば、上記強度分布パターン2aの形成のしかたにより、このように段階的に変化されるZ軸方向への印加圧力に応じて、段階的に異なる所定の変形形状を得るようにするといったことも可能となる。すなわち、このような可撓性部材2の構成によれば、各コイルに供給する駆動電流レベル(すなわち可撓性部材2に印加される圧力レベル)に応じて所定の複数の変形状態を得ることができる。
これによれば、記録層が3層以上とされる場合にも、例えば第3、第4の記録層に対応させて有効に球面収差補正を行うことができる。
なお、実施の形態において、ミラー面の所定の変形形状を得るにあたって設定されるべき可撓性部材2の強度分布パターン2aの形成パターンとしては、可撓性部材2に印加される圧力に応じて得られる変形形状を、例えばFEM(Finite Element Method:有限要素法)シミュレーションツール等を用いてシミュレーションした結果に基づいて割り出すことができる。
また、一方で、上述した駆動回路60と変形可能ミラー装置1との構成によれば、各コイルに対しては、それぞれ異なるレベルによる駆動電流を供給することもできる。
これによれば、各コイルに対し供給する駆動電流レベルのバランスを変化させることができ、これによってコイルホルダ5の周囲4つの脚面に対して与えられるZ軸方向への駆動力のバランスを変化させることができる。すなわち、このような駆動力(駆動電流)のバランスにより、可撓性部材2に対する圧力は、その方向を可変として発生させることができる。
そして、このように可撓性部材2に対する圧力をその方向を可変として発生させることができれば、コイルホルダ5をZ軸方向とはズレた方向に押し上げるようにして駆動することもできる。
図11は、上記のようにして各コイルに供給する駆動電流レベルのバランスを変化させたときの、ミラー面の変形動作について示している。
この図11では、一例として、第2コイル11の駆動電流レベルを他の第1コイル8、第3コイル14、第4コイル17の駆動電流レベルよりも低くした場合の動作について示している。
このように第2コイル11の駆動電流レベルのみを相対的に他のコイルよりも低くした場合、コイルホルダ5は、図示するようにして第2コイル11が巻回された側が傾きつつ、全体としては可撓性部材2を押し上げる方向に移動されるようにして駆動されるようになる。これに伴い、可撓性部材2に対して印加される圧力としても、Z軸方向から第2コイル11の巻回される側にズレた方向に印加されるものとなる。
このようにしてZ軸方向に対してズレた方向に可撓性部材2に圧力を印加することができれば、軸外収差に対応して、中心点からズレた点を頂点としたミラー面の変形形状を得ることができる。
これにより、本実施の形態の変形可能ミラー装置1によれば、軸外収差についての補正も行うことができる。
ここで、先に述べたようにして実施の形態の場合は、第1記録層101への合焦時には球面収差補正の必要はないので、軸外収差についての補正のみを行えばよい。つまり、第1記録層101への合焦時には、球面収差補正のための強度分布パターン2aが設定された可撓性部材2に対して、ミラー面の変形形状が対象とする軸外収差の補正に必要な形状となる圧力量・圧力印加方向ズレ量によって圧力が印加されるように、各コイルに対して駆動電流を供給するようにされる。
このようにして第1記録層101への合焦時には、軸外収差補正のために必要なミラー面の変形形状が得られるように、各コイルに供給する駆動電流レベルのバランス、及び駆動電流レベルそのものを制御することで、対象とする軸外収差についての補正を行うことができる。
また、球面収差補正が必要な第2記録層102への合焦時には、上記のようにして第1記録層101の合焦時に設定された各コイルの駆動電流レベルのバランスは保ったまま、各駆動電流レベルを底上げするようにして全体的なレベルを所定分上昇させるようにする。
これにより、可撓性部材2の中心部分への圧力印加方向は維持したまま、Z軸方向にはたらく圧力量を所定分上昇させることができる。
Z軸方向にはたらく圧力量を所定分上昇させることができれば、上述した強度分布パターン2aが設定された可撓性部材2としては、全体的には球面収差補正のために必要な形状となるように変形することとなる。その上でこの場合は、さらに軸外収差の補正に必要な頂点位置のシフトが行われるようになるので、この結果、第2記録層102の合焦時に対応して、球面収差補正と共に対象とする軸外収差の補正も行うことができるようになる。
また、カバー厚の異なる第3、第4記録層がある場合も同様に、対象とする軸外収差の補正ができるとして設定された各コイルの駆動電流レベルのバランスは保ったまま、各コイルの駆動電流レベルを底上げするようにして全体的なレベルを段階的に上昇させることで、各記録層の合焦時に対応してそれぞれ球面収差補正と軸外収差補正とを行うことができる。
このようにして本実施の形態の変形可能ミラー装置1によれば、強度分布パターン2aとしての、変形態様についての状態が異なるようにされた部分を所定パターンで内在するようにされた可撓性部材2に対し、圧力を印加してミラー面を変形させるように構成したことで、球面収差補正が可能なミラー面の変形形状を得るにあたっては、可撓性部材2の所定の一部に対してのみ圧力を印加すればよいものとできる。
これにより、球面収差補正が可能となるミラー面の変形形状を得るにあたって、例えば従来のように可撓性部材の複数箇所を複数の圧電アクチュエータにより駆動するといった構成を採る必要はなくなる。
ここで、先の図5〜図8の説明から理解されるように、実施の形態の場合の駆動アクチュエータは、個々のコイルが別々の面に巻回されたコイルホルダ5と、それらのコイルに対する磁気回路を形成するための少なくとも2組のヨーク・マグネットの組と、により形成される1つのアクチュエータのみとすることができる。そして、このようなアクチュエータに対しては、駆動回路60により、それぞれのコイルに流す駆動電流レベルを制御して可撓性部材2を変形させることで、球面収差補正を行うことができる。
このようにして実施の形態の変形可能ミラー装置1によれば、簡易な構成で且つ単純な制御により球面収差補正を行うことができる。
そして、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1は、上記のようにしてコイルホルダ5に巻回された少なくとも2つのコイルに対し、それぞれ独立して駆動電流を供給することができるように構成されたことで、可撓性部材2に対する圧力を、その印加方向を可変として発生することができるようにされる。
これによって可撓性部材2に対しては、Z軸方向からズレた方向にも圧力を印加することができ、この結果球面収差と共に軸外収差についても補正を行うことができる。
また、上述もしたように本実施の形態によれば、コイルホルダ5に巻回された各コイルに供給されるべき駆動電流レベル(の比率)について所定のバランスを保った上で、各駆動電流レベルそのものが段階的に変化されるように制御することで、3以上の記録層が形成される場合にも各層での球面収差補正・軸外収差補正に必要なミラー面の形状を段階的に得ることが可能となる。
つまり、記録層が3以上形成される場合にも、光学系の設計の基準とされた記録層以外の他のすべての記録層において有効に収差補正を行うことができる。
また、本実施の形態の変形可能ミラー装置1の構成によれば、その製造工程は、例えば膜付けやエッチング、接合(固着)といった半導体製造プロセスを利用して製造することが可能となる。これにより、高精度で且つ大量生産が比較的容易となる。また、半導体製造プロセスが利用可能となることで、変形可能ミラー装置1のサイズとしても小型化が可能となり、製造コストとしても比較的低コストに抑えることができる。
また、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置1が備える電磁駆動によるアクチュエータとしては、各コイルへの駆動電流の供給に応じたコイルホルダ5の駆動レスポンスが比較的早いものとされ、例えば数十kHzといった比較的高速な駆動が可能とされる。
これによれば、ミラー面の変形の応答性としても高速化が可能となり、例えばディスク100の一周内のカバー厚の変化に追従して対象とする収差の補正を行うといった場合にも、有効に補正を行うことが可能な変形可能ミラー装置を提供できる。
ここで、例えば現状においてブルーレイディスク等の高密度ディスクでは、ディスク内でのカバー厚のムラが、ディスク一周内での球面収差が無視できる程度に精度よく抑えられるようにして製造されている。しかし、高密度ディスクの一般への普及が進むについて、いわゆる粗悪ディスクと呼ばれる低精度のディスクが流通されるようになった場合には、一周内での球面収差量が無視できないほどのカバー厚ムラが生じることも考えられる。
このような状況に対応しては、ディスク1周内で生じる球面収差を補正して記録再生性能の低下を防止することが考えられるが、近年の高密度ディスクではディスク回転速度としても高速化しているものがあるので、このためにはミラー面の変形速度も比較的高速なものとする必要がある。
このことから、上記のようにミラー面の変形速度を比較的高速なものとできる本実施の形態によれば、ディスク1周内でのカバー厚ムラに対応した収差補正動作を有効に行うことが可能な変形可能ミラー装置を提供できる。
そして、ディスク1周内でのカバー厚ムラに対応した収差補正動作を有効に行うことが可能となれば、粗悪ディスクに対しても記録再生性能の悪化を防止できる。また、これを換言すれば、現状よりもディスクのカバー厚ムラの許容範囲を広げることができ、これによって光ディスク100の製造コストの削減を図ることも可能となる。
なお、図示による説明は省略するが、変形量を少なくするために、第1記録層101と第2記録層102とのちょうど中間位置での合焦時に、球面収差量が最小となるように光学系を構成することもできる。
このようにした場合、第1記録層101への合焦時と第2記録層102への合焦時との双方で収差補正を行うようにされることになる。このとき、記録面から最も遠い側となる第2記録層102への合焦時には、これまでに説明したようにミラー面としては凸状に変形させればよいが、この場合の第1記録層101への合焦時には、ミラー面を逆に凹状に変形させる必要がある。
このようにミラー面を凹状に変形させる場合には、コイルホルダ5に巻回された各コイルに供給する駆動電流の極性を反転させればよい。これによって同様に球面収差補正と軸外収差補正とを行うことができる。
なお、第2記録層102の合焦時に球面収差量が最小となるように設定した場合も、第1記録層101への合焦時にはミラー面を凹状に変形させることになるが、その場合も駆動電流の極性を逆とすれば同様に収差補正を行うことができる。
<第2の実施の形態>

続いては、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20について説明する。
図12、図13、図14は、変形可能ミラー装置20の内部構造を示す断面図であり、図12は、変形可能ミラー装置20を図1に示したX軸とY軸とによるX−Y平面方向に切断したときの断面図であり、図13は図1に示したY軸とZ軸とによるY−Z平面方向に切断したときの断面図であり、図14は図1に示したX軸とZ軸とによるX−Z平面方向に切断したときの断面図である。
なお、第2の実施の形態において、既に第1の実施の形態にて説明した部分については同一符号を付して説明を省略する。
第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20は、可撓性部材2に対して圧力を印加するためのアクチュエータとして、圧電素子を用いたアクチュエータを設けるようにしたものである。
先ず、図12〜図13に示されるように、変形可能ミラー装置20には、第1圧電素子21、第2圧電素子22、第3圧電素子23、第4圧電素子24の4つの圧電素子が備えられる。これら圧電素子は、それぞれ四角柱状の形状を有しており、特に図12のX−Y断面図を参照してわかるように、第1圧電素子21と第2圧電素子22とは、X軸方向において中心Cを基準として対称となる位置にそれぞれ設けられ、また第3圧電素子23と第4圧電素子24とはY軸方向において同様に中心Cを基準として対称となる位置に設けられる。
この場合、第1圧電素子21と第2圧電素子との間、第3圧電素子23と第4圧電素子24との間には所定の間隔を空けるようにされ、これによってこれら圧電素子21〜圧電素子24のX−Y断面の外周形状が、図示されているように略十字形となるようにされている。
これら第1圧電素子21〜第4圧電素子24は、ベース4に対して形成された十字状の窪み部分にて位置決めされてベース4に対して固着される(図13、図14参照)。
そして、これら第1圧電素子21〜第4圧電素子24の、上記ベース4と固着される面とは逆側の面に対しては、図13、図14に示されるようにして押圧部材25が固着される。図示はしていないが、この押圧部材25のX−Y断面形状は、これら第1圧電素子21〜第4圧電素子24のX−Y断面の十字形断面形状と一致するように、同じく十字形の形状とされている。
この押圧部材25に対しては、その十字形状の中心部分から突出するようにして棒状部25aが形成されている。この棒状部25aは、図示するようにして半球状の先端を有している。そしてこの半球状の先端部が、ミラー面の中心Cの軸上において、可撓性部材2に対して当接するようにされている。換言すれば、楕円部2Aの中心に対して当接するようにされている。
なお、上記のようにして棒状部25aの先端部は半球状とされることで、例えば先端部が角状とされる場合と比較すれば、後述する可撓性部材2への圧力印加時(特に斜め方向への圧力印加時)における当該棒状部25aの当接部分の強度をより確保することができる。
ここで、各圧電素子(21〜24)は、いわゆる積層タイプの圧電素子として、板状の圧電板と電極板とを交互に積み重ねた構造を有する。この場合、各圧電素子では、正極端子となるべき電極板同士と負極端子となるべき電極板同士とがそれぞれ並列接続されており、駆動電圧が印加されると、各電極板に挟まれたそれぞれの圧電板が一様にZ軸方向へ伸張するように構成されている。すなわち、これによって各圧電素子では、所定レベルの駆動電圧の印加に応じ、全体として所定の伸張量が得られるようになっている。
そして、第2の実施の形態においても、このようにZ軸方向へ伸張する各圧電素子に対しては、次の図15に示されるようにしてそれぞれ独立して駆動電圧を印加することができるように構成されている。
なお、この図15では変形可能ミラー装置20における第1圧電素子21、第2圧電素子22、第3圧電素子23、第4圧電素子24と、図1に示した駆動回路60とを抽出して示している。
図15において、この場合の駆動回路60としては、先に述べた光ディスク装置に備えられる制御回路(図示せず)から各圧電素子対応に指示される値に基づき、図示するようにして第1圧電素子21、第2圧電素子22、第3圧電素子23、第4圧電素子24に対してそれぞれ独立して駆動電圧を印加するように構成されている。
この場合としても、図示するようにして各圧電素子(厳密にはそれぞれ並列接続された電極板)に対しては、駆動回路60への配線が接続されており、これによって各圧電素子に独立して駆動電圧を供給(印加)することができるようになっている。
図16、図17は、上記構成による変形可能ミラー装置20の変形動作について示している。
図16では、先の図13と同様に変形可能ミラー装置20のY−Z平面での断面図を示しており、上記図17では先の図14と同様に変形可能ミラー装置20のX−Z平面での断面図を示している。
これら図16,図17では、駆動回路60により第1圧電素子21、第2圧電素子22、第3圧電素子23、第4圧電素子24に対してそれぞれ同じレベルによる駆動電圧を印加した際の動作を示している。
この場合も、各圧電素子に同レベルの駆動電圧を印加することによっては、各圧電素子が同じ伸張量によりZ軸方向へ伸張するようにされることで、可撓性部材2に対してZ軸方向への押圧力を印加することができる。
つまり、この場合においては、各圧電素子が同じ伸張量によりZ軸方向へ伸張することで、各圧電素子と固着された押圧部材25がZ軸方向に移動するようにして駆動され、これによって棒状部25aが可撓性部材2の中心Cを押圧するようにして圧力を印加するものとなって、ミラー面は中心Cを頂点として凸状に変形するようにされる。
このとき、可撓性部材2の強度分布パターン2aが、このような棒状部25aによるZ軸方向への所定の圧力の印加に応じて第2記録層102の合焦時に生じる球面収差を補正することのできるミラー面の変形形状が得られるように設定されていることで、この場合も第2記録層102への合焦時に対応して球面収差補正を行うことができる。
また、この場合も駆動回路60としては、各圧電素子に対して段階的にレベルを可変して駆動電圧を印加することができ、これによって各圧電素子のZ軸方向への伸張量を段階的に変化させることができる。そして、この場合も、強度分布パターン2aとしては、このように段階的に可変される各圧電素子の伸張量(つまり棒状部25aが可撓性部材2に印加するZ軸方向への圧力)に応じて、各記録層にて球面収差補正の行うことのできるパターンが設定されることで、さらにカバー厚の異なる第3、第4の記録層が形成される場合に対応して、各記録層にて有効に球面収差補正を行うことが可能となる。
また、第2の実施の形態においても、先に説明したようにして駆動回路60によりそれぞれの圧電素子に対して独立して駆動電圧を印加することができるように構成されることで、各圧電素子に対し印加する駆動電圧レベルのバランスを変化させて、押圧部材25の複数箇所(この場合は4箇所)に対して与えられるZ軸方向への駆動力のバランスを変化させることができる。
つまり、この場合としても、可撓性部材2に対する圧力は方向を可変として発生させることができる。
図18では、このようにして各圧電素子に印加する駆動電圧レベルのバランスを変化させたときに得られる動作について示している。なお、この図18では変形可能ミラー装置20のX−Z断面図として、第1圧電素子21、第2圧電素子22、第3圧電素子23、押圧部材25(棒状部25aも含む)、可撓性部材2(主に楕円部2A)のみを抽出して示している。
この図18では、一例として、第2圧電素子22の駆動電圧レベルを、他の第1圧電素子21、第3圧電素子23、第4圧電素子24の駆動電圧レベルよりも低くした場合の動作について示している。
このように第2圧電素子22の駆動電圧レベルのみを相対的に他の圧電素子よりも低くした場合、押圧部材25は、図示するようにして第2圧電素子22が固着された側が傾きつつ、全体としては可撓性部材2を押し上げる方向に移動されるようにして駆動されるようになる。
但しこの場合は、第1の実施の形態の場合とは異なり、可撓性部材2に対して圧力を印加する圧力印加部(第1の実施の形態の場合はコイルホルダ5に相当する)としての押圧部材25は、可撓性部材2に対しては固着されていないものとなっている。
この場合、圧力印加部としての押圧部材25は、このように所定方向に傾いた状態で駆動されることで、先の図16、図17で示したZ軸方向への圧力印加時と比較してわかるように、棒状部25aが中心Cからズレた部分を押圧するようにされることになる。
このようにして可撓性部材2に対して中心Cからズレた位置に圧力を印加することができれば、この場合としても、軸外収差に対応して中心点からズレた点を頂点としたミラー面の変形形状を得ることができる。
これにより、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20によっても、所定の軸外収差についての補正を行うことが可能となる。
この場合としても、第1記録層101への合焦時には球面収差補正の必要はないので、軸外収差についての補正のみを行えばよい。つまり、第1記録層101への合焦時には、球面収差補正のための強度分布パターン2aが設定された可撓性部材2に対して、ミラー面の変形形状が対象とする軸外収差の補正に必要な形状となる圧力量・圧力印加位置ズレ量によって圧力が印加されるように、各圧電素子に対して駆動電圧を印加するようにされる。すなわち、この場合としても、第1記録層101への合焦時には、軸外収差補正のために必要なミラー面の変形形状が得られるように、各圧電素子に印加する駆動電圧レベルのバランス、及び駆動電流レベルそのものを制御することで、対象とする軸外収差についての補正を行うことができる。
また、球面収差補正が必要な第2記録層102への合焦時には、このようにして第1記録層101の合焦時に設定された各圧電素子の駆動電圧レベルのバランスは保ったまま、各駆動電圧レベルを底上げするようにして全体的なレベルを所定分上昇させるようにする。
これにより、可撓性部材2への圧力印加位置は維持したまま、Z軸方向にはたらく圧力量を所定分上昇させることができ、このようなZ軸方向にはたらく圧力量の所定分の上昇に応じて、上述した強度分布パターン2aが設定された可撓性部材2のミラー面の形状を、全体的には球面収差補正のために必要な形状となるように変形させることができる。つまり、これによって第2記録層102の合焦時に対応して球面収差補正を行うことができる。
そして、この場合としても、上記のようにして各駆動電圧のバランスが保たれてミラー面の頂点位置は軸外収差補正のできる位置にシフトされているので、第1記録層101の合焦時と同様に軸外収差補正を行うことができ、この結果第2記録層102への合焦時に対応して、球面収差補正と軸外収差補正との双方を行うことが可能となる。
また、この場合としても、カバー厚の異なる第3、第4記録層が形成されるときは、同様に対象とする軸外収差の補正ができるとして設定された各圧電素子の駆動電圧レベルのバランスは保ったまま、各圧電素子の駆動電圧レベルを底上げするようにして全体的なレベルを段階的に上昇させることで、各記録層の合焦時に対応してそれぞれ球面収差補正と軸外収差補正とを行うことができる。
上記説明によれば、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20としても、強度分布パターン2aが形成された可撓性部材2に対し圧力を印加してミラー面を変形させるように構成したことで、球面収差補正が可能なミラー面の変形形状を得るにあたって可撓性部材2の所定の一部に対してのみ圧力を印加すればよいものとできる。そしてこれにより、球面収差補正が可能となるミラー面の変形形状を得るにあたって、従来のように可撓性部材の複数箇所を複数の圧電アクチュエータにより駆動するといった構成を採る必要はなくなる。
第2の実施の形態の場合、ミラー面の変形のために必要なアクチュエータとしては、少なくとも2つの圧電素子と、それら圧電素子が固着されて棒状部25aが形成された押圧部材25とにより形成される1つのアクチュエータのみとすることができる。そして、駆動回路60によりそれぞれの圧電素子に印加する駆動電圧レベルを制御して可撓性部材2を変形させることで、球面収差補正を行うことができる。
従ってこの場合としても、第1の実施の形態の場合と同様に簡易な構成で且つ単純な制御により球面収差補正を行うことができる。
そして、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20としては、上記のようにして少なくとも2つの圧電素子に対してそれぞれ独立して駆動電圧を印加するように構成されたことで、可撓性部材2に対する圧力を、その方向を可変として発生することができるようにされる。
これにより第2の実施の形態においても、ミラー面の形状を中心点からズレた点を頂点位置とするように変形させることができ、この結果球面収差と共に軸外収差についても補正を行うことができる。
そして上述もしたように、各圧電素子に供給されるべき駆動電圧レベル(の比率)について所定のバランスを保った上で、各駆動電圧レベルそのものが段階的に変化されるように制御することで、3以上の記録層が形成される場合にも各層での球面収差補正・軸外収差補正に必要なミラー面の形状を段階的に得ることが可能となる。これにより、記録層が3以上形成される場合にも、光学系の設計の基準とされた記録層以外の他のすべての記録層において有効に収差補正を行うことができる。
また、このような第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20の構成によっても、その製造工程は例えば膜付けやエッチング、接合(固着)といった半導体製造プロセスを利用して製造することが可能となり、これによって高精度で且つ大量生産が比較的容易となると共に、装置サイズとしても小型化が図られ、また製造コストも比較的低コストに抑えることができる。
また、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20が備える圧電素子を利用したアクチュエータとしても、駆動電圧の印加に応じた押圧部材25の駆動レスポンスが比較的早いものとされる。これにより第2の実施の形態の変形可能ミラー装置20によれば、光ディスク100の一周内のカバー厚の変化に追従して対象とする収差の補正を行うといった場合にも、有効に収差補正を行うことが可能となる。
<変形例>

以上、各実施の形態について説明したが、本発明としてはこれまでに説明した実施の形態に限定されるものではない。
例えば、ミラー面が形成された可撓性部材の断面形状は、図4に示した強度分布パター2aに限定されない。
例えば入射されるレーザ光を180°反射する90°ミラーとして適用する場合に対応させて、強度分布パターンとしては、それぞれ同じ中心をもつ円の形状(つまり同心円状)により形成することもできる。
また、階段状に薄くすることも必須ではない。また、肉薄部(楕円部2G)も必須ではない。
さらには、同じ中心をもつ円又は楕円の形状によるパターンで強度分布パターンを形成する必要もなく、球面収差補正に必要な変形形状が得られるものであれば、他のパターンを形成することもできる。
但し、可撓性部材としては、それぞれ同じ中心を持つ円又は楕円の形状により、変形態様についての状態が異なるようにされた部分が形成されることで、レーザ光を180°反射する場合、90°反射する場合のそれぞれのバリエーションに対応させて、球面収差補正を良好に行うことができる変形可能ミラー装置を実現することができる。
また、このようにして変形態様についての状態の異なる部分を同じ中心を持つ円又は楕円の形状により形成することによっては、応力が一部に集中してしまうことを防止することができ、これによって可撓性部材の割れや疲労破壊を効果的に防止できる。
ここで、ミラー面の変形のために圧力が印加される場合、可撓性部材では内部応力が発生する。そして、この際、仮に可撓性部材において応力が一点に集中するような部分があると、実施の形態のように可撓性部材が等質等方性な材質により構成される場合、この部分は急激に寸法の変化する箇所となる。
例えば、状態が異なるようにされた部分の形成パターンが同心でない(同じ中心を持つ円又は楕円でない)場合、各パターンは特定の方向で間隔が狭まったり広がったりすることになる。そして、この間隔が狭まった部分が、他の部分に比べて応力が集中しやすい部分となり、よって一様な圧力の印加に対して急激に寸法が変化する部分となる。
このように応力が集中する部分があると、この部分において可撓性部材の許容応力を超える可能性が高まり、これに伴って割れが発生する可能性が高くなる。また、可撓性部材の変形が繰り返し行われることで、この部分での疲労破壊を招く虞もある。
このため、上記のようにして同じ中心を持つ円又は楕円の形状によりパターンが形成されることで、各パターンの間隔は均等で、応力が一部に集中するような部分が生じないようにすることができ、上記割れや疲労破壊の効果的な防止を図ることができる。
また、実施の形態では、可撓性部材における変形態様についての状態が異なる部分として、断面厚の異なる部分を形成するものとしたが、それ以外にも、例えば可撓性部材の所定位置に材質の異なる部分を混在させるようにして、変形態様についての状態の異なる部分を形成することもできる。
但し、その場合には、例えば異なる材質が所定の位置に所定の割合で含まれるように可撓性部材を形成する必要があり、製造工程が複雑化し、製造コストが増大する可能性がある。これに対し断面圧の異なる部分を形成する実施の形態の手法によれば、可撓性部材は同一材質で構成することができ、強度分布パターンとしてはエッチングによって形成することが可能となるので、その分低コストで実現できるというメリットがある。
また、第2の実施の形態においては、圧電素子として積層タイプのものを用いるようにして、Z軸方向のみの伸張が可能となるように構成したが、いわゆるチューブタイプの圧電素子を用いるようにして可撓性部材2に対する同様の圧力印加が可能となるように構成することもできる。
このチューブタイプの圧電素子としては、例えば円柱状の形状を有しており、下半分がZ軸方向への伸縮が可能に構成され、上半分がX−Y平面の任意方向への傾斜が可能に構成されたものである。このようなチューブタイプの圧電素子を用いれば、実施の形態の場合では4つの積層タイプの圧電素子を用いることで任意方向への圧力発生を実現していたものを、1つの圧電素子により実現することができるようになる。
また、第1の実施の形態の電磁駆動によるアクチュエータについて、コイルホルダ5を可撓性部材2の楕円部2Aと固着せず、代わりにコイルホルダ5に対しては可撓性部材2方向に突出する棒状部を設けて、第2の実施の形態のように可撓性部材2への圧力印加を行うように構成することもできる。
或いはその逆に、第2の実施の形態において押圧部材25を可撓性部材2の楕円部2Aに固着して、第1の実施の形態のように可撓性部材2への圧力印加を行うように構成することも可能である。このように押圧部材25を第1の実施の形態の場合のように可撓性部材2側に固着した場合は、各圧電素子に印加する駆動電圧の極性を反転することで可撓性部材2(ミラー面)を凹状にも変形させることができる。
また、実施の形態では、可撓性部材2の表面に対してのみミラー面としての反射膜3を成膜するものとしたが、可撓性部材2の裏面にも反射膜3を成膜することもできる。
このように裏面に対しても反射膜3を成膜して、反射膜3・可撓性部材2・反射膜3のサンドイッチ構造とすることで、反射膜3の成膜に伴い可撓性部材2に生じる内部応力をバランスさせ、これによって可撓性部材2の反りをコントロールすることをより容易とすることができる。つまり、無変形状態でのミラー面の平面度を確保することをより容易とすることができる。
但し、可撓性部材2に対して断面形状が異なる強度分布パターン2aが与えられている場合は、表裏で同質・同厚の反射膜3を形成したのでは内部応力をバランスさせることができない。そこでこの場合には、強度分布パターン2aの断面厚に応じて裏面の反射膜3の厚さを調整するか、或いは強度分布パターン2aの断面厚ごとに異なる材質の反射膜3を形成することで、反射膜3の成膜により可撓性部材2に生じる内部応力をバランスさせることができる。
また、反射膜3は可撓性部材2の表面の全面にわたって成膜せずとも、少なくともレーザ光の入射スポットをカバーする範囲で成膜されていれば、これまでで説明してきた各種の効果を同様に得ることができる。
また、実施の形態では、本発明の変形可能ミラー装置が、ブルーレイディスクのような高記録密度ディスクに対応する光ディスク装置に備えられる場合を例に挙げたが、他の光ディスクであって、複数の記録層が形成された光ディスクに対応する光ディスク装置であれば好適に適用することができる。
また、単一の記録層のみであっても、1周内のカバー厚の変化に追従した球面収差・軸外収差補正を行う光ディスク装置であれば好適に適用できる。
ここで、上述もしたように本発明の変形可能ミラーによれば、球面収差補正と共に軸外収差補正も可能となるが、このようにして軸外収差補正を、光ディスク装置における光学ピックアップが備える45°ミラー(或いは90°ミラー)により行うことができるようになることで、光学ピックアップの小型・低コスト化に貢献することができる。
例えば現状において光ディスク装置としては、CD(Compact Disc)とDVD(Digital Versatile Disc)とブルーレイディスクなど、それぞれ異なる開口数・レーザ波長により信号の記録再生が行われる複数種の光ディスクに対応するようにされたものがある。この場合、各光ディスクに対応するレーザ光の発光点はそれぞれ異なるため、何れか1つのレーザ光が対物レンズに適正に入射するように光学系が設計されている。このため他のレーザ光の発光時には、レーザ光が対物レンズに対して斜め入射することになり、特にコマ収差などの軸外収差が生じるものとされている。
そのための対策として、現状では対物レンズの前段に液晶素子を設けてコマ収差補正を行うようにしているが、このような液晶素子を設ける分、ピックアップの小型化及び低コスト化が妨げられている。
このような状況に対し、本発明の変形可能ミラーによれば、もともと光学系に設けられる45°ミラー(或いは90°ミラー)によりこのような軸外収差補正のための液晶素子としての機能を実現することができ、これによってピックアップの小型・低コスト化を図ることができる。
また、本発明の変形可能ミラー装置としては、光ディスク装置以外の他のアプリケーションに対しても好適に適用することができる。例えば、焦点可変の凹レンズや凸レンズとして代用することや、カメラ装置における各種の収差補正や特殊効果を与えるための構成として広く適用することができる。
実施の形態の変形可能ミラー装置の外観図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置が備えられる光ディスク装置の光学系の構成について例示した図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置のミラー面に形成されるレーザ光スポットの形状を例示した図である。 実施の形態の変形可能ミラー装置が備える可撓性部材の構造について説明するための図である。 第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 同じく、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 同じく、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 第1の実施の形態の変形可能ミラー装置に駆動電力を供給するための構成について示した図である。 第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各コイルに同レベルによる駆動電流を供給した場合の変形動作について説明するための図である。 同じく、第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各コイルに同レベルによる駆動電流を供給した場合の変形動作について説明するための図である。 第1の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各コイルに供給する駆動電流レベルのバランスを変えたときの変形動作について説明するための図である。 第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 同じく、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 同じく、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の内部構成について示した断面図である。 第2の実施の形態の変形可能ミラー装置に駆動電力を供給するための構成について示した図である。 第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各圧電素子に同レベルによる駆動電圧を供給した場合の変形動作について説明するための図である。 同じく、第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各圧電素子に同レベルによる駆動電圧を供給した場合の変形動作について説明するための図である。 第2の実施の形態の変形可能ミラー装置の変形動作として、各圧電素子に供給する駆動電圧レベルのバランスを変えたときの変形動作について説明するための図である。
符号の説明
1、20 変形可能ミラー装置、2 可撓性部材、2a 強度分布パターン、3 反射膜(ミラー面)、4 ベース、5 コイルホルダ、6 第1ヨーク、7 第1マグネット、8 第1コイル、9 第2ヨーク、10 第2マグネット、11 第2コイル、12 第3ヨーク、13 第3マグネット、14 第3コイル、15 第4ヨーク、16 第4マグネット、17 第4コイル、21 第1圧電素子、22 第2圧電素子、23 第3圧電素子、24 第4圧電素子、25 押圧部材、25a 棒状部、2A〜2D、2G 楕円部、2E フレーム、51 対物レンズ、52 1/4波長板、53 グレーティング、54 偏光ビームスプリッタ、55 マルチレンズ、56 ディテクタ、57 フロントモニタ、LD 半導体レーザ、CL1、CL2 コリメータレンズ、60 駆動回路、100 光ディスク、101 第1記録層、102 第2記録層

Claims (9)

  1. 表面にミラー面が形成されると共に、変形態様についての状態が異なるようにされた部分が所定パターンにより形成された可撓性部材と、
    方向を可変として圧力を発生することができるように構成された圧力発生手段と、
    を備えることを特徴とする変形可能ミラー装置。
  2. 上記可撓性部材は、
    上記変形態様についての状態が異なるようにされた部分として、断面形状が異なるようにされた部分が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  3. 上記可撓性部材は、
    それぞれ同じ中心を持つ円又は楕円の形状により上記変形態様についての状態が異なるようにされた部分が形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  4. 上記可撓性部材は、
    その断面形状として最外周部の厚さが最も厚く、且つ上記ミラー面の中心から外周方向にかけては厚さが階段状に薄くなるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の変形可能ミラー装置。
  5. 上記圧力発生手段は、
    上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して圧力を印加するための圧力印加部を備えると共に、上記圧力印加部の複数箇所にそれぞれ独立して駆動力を与えるように構成されることで、上記圧力の発生方向が可変となるように構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の変形可能ミラー装置。
  6. 上記圧力発生手段は、
    複数の箇所にそれぞれ別々のコイルが巻回された上記圧力印加部と、上記コイル対応に設けられた磁性体とを備え、上記コイルに対してそれぞれ独立して駆動電力が供給できるように構成されることで、上記圧力印加部の複数箇所にそれぞれ独立して駆動力を与えるように構成される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の変形可能ミラー装置。
  7. 上記圧力発生手段は、
    各々が上記圧力印加部と固着された複数の圧電素子を備え、上記圧電素子に対してそれぞれ独立して駆動電力を供給できるように構成されることで、上記圧力印加部の複数箇所にそれぞれ独立して駆動力を与えるように構成される、
    ことを特徴とする請求項5に記載の変形可能ミラー装置。
  8. 上記圧力印加部は、上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して固着されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の変形可能ミラー装置。
  9. 上記圧力印加部には、上記可撓性部材の上記ミラー面とは逆側の面に対して突出するようにして形成された棒状部分が設けられる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の変形可能ミラー装置。
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