JP2008309439A - 加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間に渡り、安定した加湿性能を保つことのできる加湿装置を得ることを目的とする。
【解決手段】無機材料で構成された開口11のある表面12と開口13のある裏面14とを無機材料の繊維15で連結してなる三次元構造体からなる中空円筒形状の気化フィルタ16と給水手段としての水槽17と送風手段としてのファン18を設けた加湿装置は、気化フィルタ16が下部の一部を水槽17に浸漬しながら回転し、自ら汲み上げた水を気化フィルタ16上に保持する。水を保持した気化フィルタ16に、ファン18によって空気を通過させ、加湿空気を得ることにより、気化フィルタ上にスケールが析出しても加湿能力を維持することができる加湿装置を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、乾燥した室内空気を加湿する加湿装置に関する。
従来の加湿装置の一例を図7に示す。すなわち、波状やU字状に変形したシート状の気化フィルタ101の端面を水槽102に浸漬し、水を吸い上げたシート状の気化フィルタ101の間隔にファン103で乾燥空気を通過させることにより、加湿空気を得るものである(例えば、特許文献1参照)。
特許第2514145号公報
このような従来の加湿装置では、一般的に供給する水は水道水であり、水はケイ素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を微量に含むために、その水を供給した気化フィルタが乾燥していく過程でフィルタの表面にスケールとなって析出する。気化フィルタへの給水が自然吸上げによる場合、このスケール析出に伴って水の吸上げ効果が著しく低下するため、加湿能力を維持するには定期的に気化フィルタ上の析出物を除去する必要があり、気化フィルタの長寿命化、また洗浄に耐えられる耐久性が要求されていた。
また、水を吸い上げた気化フィルタに乾燥空気を通過させる方式では、供給される水が含有する珪素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を含む微量の化合物や、細菌やカビなども気化フィルタの内部に入り込んでしまい、洗浄しても容易に汚れが落ちず、清潔に保つことができないという課題があった。
本発明は、このような課題を解決するものであり、長期間にわたって高い加湿能力を発揮できる長寿命で、かつ、気化フィルタ上にスケールが析出しても加湿能力を維持できる加湿装置を提供することを目的としている。また、水が気化フィルタの基材内部に入り込むことがなく、したがって、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れたり菌が繁殖したりすることがないため、容易に洗浄して清潔に保つことができ、さらに洗浄に耐えられる耐久性のある気化フィルタを搭載した加湿装置を提供することを目的としている。
本発明の加湿装置は上記目的を達成するために、気化フィルタと給水手段と送風手段とを備え、前記給水手段により前記気化フィルタに水を供給し、前記送風手段により湿潤した前記気化フィルタに空気を送り、加湿空気を得る加湿装置において、気化フィルタが無機材料で構成される、開口のある表面と裏面とを繊維で連結してなる三次元構造体であることを特徴とする加湿装置である。
また、気化フィルタが金属繊維を含むことを特徴とする。
また、気化フィルタが抗菌性金属を含むことを特徴とする。
また、気化フィルタがガラス繊維を含むことを特徴とする。
また、気化フィルタが2種類以上の無機材料からなることを特徴とする。
また、気化フィルタに微細な凹凸をつけたことを特徴とする。
また、気化フィルタに光触媒を担持したことを特徴とする。
また、気化フィルタが吸水性を有しないことを特徴とする。
また、気化フィルタの開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維がひとつの開口に対し18本以上あることを特徴とする。
また、気化フィルタの開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維の直径が1mm以下であることを特徴とする。
また、気化フィルタの開口の直径または最長対角線が2mm以上であることを特徴とする。
また、気化フィルタの開口の形状が、略円形または正多角形であることを特徴とする。
また、気化フィルタの開口の表面と開口のある裏面によって作られる厚みが5mm以上であることを特徴とする。
また、気化フィルタが円筒形状であることを特徴とする。
また、空気加熱手段によって加熱された空気を気化フィルタに送ることを特徴とする。
本発明によれば、長期間にわたって高い加湿能力を発揮し、かつ、気化フィルタ上にスケールが析出しても加湿能力を維持できる長寿命の加湿装置を提供でき、また、水が基材内部に入り込むことがなく、したがって、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れたり菌が繁殖したりすることがないため、容易に洗浄して清潔に保つことができ、さらに洗浄に耐えられる耐久性のある気化フィルタを搭載した加湿装置を提供するものである。
本発明の請求項1記載の発明は、気化フィルタと給水手段と送風手段とを備え、前記給水手段により前記気化フィルタに水を供給し、前記送風手段により湿潤した前記気化フィルタに空気を送り、加湿空気を得る加湿装置において、気化フィルタが無機材料で構成される、開口のある表面と裏面とを繊維で連結してなる三次元構造体であることを特徴とする加湿装置である。無機材料は耐熱性、耐湿性に優れるために、湿潤と乾燥を繰り返す雰囲気において、無機材料自体の劣化が少ないため、気化フィルタに耐久性を与えるという効果を有し、長期間に渡って安定した加湿性能を発揮することができる。また、表面と裏面の開口により空気の通路が確保されているために、気化フィルタ上にスケールが析出しても通気性が低下しにくく、加湿能力を維持することができる。
また、給水量の制御や、気化フィルタを構成する三次元構造体の繊維の表面性質や繊維の数を変えることによって気化フィルタ上に存在する水の量を最適に保つことができるために、容易に求める加湿性能の気化フィルタを設計することができる。また、無機材料として金属を用いれば、水が気化フィルタの繊維で構成される基材内部に入り込むことがなく、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れず、容易に洗浄することができ、また金属の抗菌性のため気化フィルタ上で菌が繁殖することを防ぐことができるため、気化フィルタを清潔に保つことができる。
また、気化フィルタが金属繊維を含むことを特徴とするもので、金属であれば耐久性に優れるため気化フィルタの寿命を長くすることができる。また、無機材料が金属を含むことで、加熱手段のある加湿装置において、加熱手段から発せられる熱を効率よく取り込み、水に伝えることができ、水が気化しやすくなるため加湿効率を高めることができる。
また、気化フィルタが抗菌性金属を含むことを特徴とするもので、抗菌性金属である銅や銀、亜鉛などを含めば、気化フィルタ上の細菌やカビの繁殖を防ぐことができ、気化フィルタを清潔に保つことができる。
また、気化フィルタがガラス繊維を含むことを特徴とするもので、ガラス繊維であれば化学的に安定なため酸化による腐食などが起こらず耐久性に優れるため気化フィルタの寿命を長くすることができる。また、透明で、光劣化しないため、光が当たる環境においても、長期間安定な加湿性能を維持することができる。
また、気化フィルタが2種類以上の無機材料からなることを特徴とするもので、二種類以上の無機材料からなれば、無機材料のもつ耐久性などの性質に加え、それぞれの無機材料の持つ特性を気化フィルタに付加する事ができる。例えば表面、裏面部位は抗菌性金属、連結繊維は剛性の高い針金のような金属を選ぶことで、抗菌性と形状安定性をあわせもった気化フィルタが得られるというように、目的に適した気化フィルタを自由に設計することができる。
また、気化フィルタに微細な凹凸をつけたことを特徴とするもので、気化フィルタの表面積を大きくすることができ、水と空気との接触面積が大きくなるために加湿効率を高めることができる。微細な凹凸とは、水と空気との接触面積が大きくなるものならばよく、例えば0.1μmから100μm程度の凹凸のことをいう。
また、気化フィルタに光触媒を担持したことを特徴とするもので、光照射により光触媒は強い親水性になるため、水が気化フィルタ表面に薄く広がり、通過空気と水との接触効率が向上し、コンパクトでも高い加湿性能を得ることができる。また、光照射により光触媒が有機物を分解することができるため、気化フィルタを清潔に保つことができる。このとき、三次元構造体がガラス繊維であれば、ガラス繊維は透明で光を通すために効率よく光触媒に光を当てることができる。また、ガラス繊維は光劣化しにくいので、気化フィルタの寿命を長くすることができる。
また、気化フィルタが吸水性を有しないことを特徴とするものであり、気化フィルタの繊維内部に水を吸水しないため、繊維で構成される基材内部が汚れることがなく、容易に洗浄できるため気化フィルタを清潔に保つことができる。ここで吸水性を有しないとは、気化フィルタの繊維で構成される基材の中心部まで水が浸透しないことをいう。
また、気化フィルタの開口のある表面と裏面とを連結する繊維がひとつの開口に対し18本以上あるものであり、繊維が十分な水量を保持することができる。また空気との接触面積を大きくすることができ、高い加湿性能を得ることができる。
また、気化フィルタの開口のある表面と裏面とを連結する繊維の直径が1mm以下であることを特徴とするもので、空気の通路に対し繊維の占める体積を減らすことにより、空気の通路を確保することができ、給水時の圧力損失の上昇を抑制することができ、加湿運転の際に省エネ、静音効果が得られる。
また、気化フィルタの開口の直径または最長対角線が2mm以上であることを特徴とするもので、水が膜状になって開口をふさぐことがないために、給水時の圧力損失の上昇を抑制することができ、加湿運転の際に省エネ、静音効果が得られる。
また、気化フィルタの開口の形状が、略円形または正多角形であることを特徴とするもので、水が膜状になって開口をふさぐことがないために、給水時の圧力損失の上昇を抑制することができるために、加湿運転の際に省エネ、静音効果が得られる。
また、三次元構造体の開口の表面と裏面によって作られる厚みが5mm以上であることを特徴とするものであり、厚みすなわち表面と裏面とを連結する繊維によって保持される水の量が十分に得られ、同時に、気化フィルタを通過する空気が水と接触する時間も十分に得られるために、高い加湿性能を得ることができる。
また、気化フィルタが円筒形状であり、円筒形状の気化フィルタを回転させることにより、気化フィルタ全体に水を均一に供給することができるため、長時間にわたって安定して加湿を行うことができる。また、気化フィルタの下部の一部を水槽に浸漬しながら回転させれば、水供給手段としてのノズルやポンプを設ける必要がなく、水槽をもって水供給を行うことができる。また、円筒形状の気化フィルタを回転させる場合には、回転速度を変更することにより、気化フィルタ上に保持する水の量を制御することもできる。
また、空気加熱手段によって加熱された空気を気化フィルタに送ることを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の加湿装置では、装置内に導入される乾燥空気が加熱されるために、気化フィルタを通過する空気の飽和水蒸気量が上昇し、より高い加湿能力を得ることができる。また、空気加熱手段としてハロゲンランプやニクロム線などが挙げられる。ブラックライトなどの紫外光と熱を発するものを使用すれば、気化フィルタに光触媒を用いた場合、光照射により光触媒は強い親水性になるため、水が気化フィルタ表面に薄く広く広がり、通過空気と水との接触効率が向上し、コンパクトでも高い加湿性能を得ることができる。また、光照射により有機物を分解することができるため、気化フィルタを清潔に保つことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、無機材料で構成された開口11のある表面12と開口13のある裏面14とを無機材料の繊維15で連結した三次元構造体からなる中空円筒形状の気化フィルタ16と給水手段としての水槽17と送風手段としてのファン18を設けた加湿装置は、気化フィルタ16が下部の一部を水槽17に浸漬しながら回転し、自ら汲み上げた水を気化フィルタ16上に保持する。水を保持した気化フィルタ16に、ファン18によって空気を通過させ、加湿空気を室内に送る仕組みである。このとき、空気加熱手段としてのヒータ19を気化フィルタの前段に配置することで、流入空気の温度を上げ、飽和蒸気圧を上げることができるため、より多くの加湿を行うことができる。
開口のある表面と開口のある裏面とを繊維で連結してなる気化フィルタに給水する加湿装置では、表面の開口と裏面の開口により空気の通路が確保されているために、気化フィルタ上にスケールが析出しても通気性が低下しにくく、加湿能力を維持することができる。また、三次元構造体の表面や裏面、それらを連結する繊維の種類や数、形状を変更することにより、気化フィルタ上に保持する水の量を制御することができ、気化フィルタ上の過剰な水は圧力損失の原因となるが、過剰な水を気化フィルタ上に過剰に存在させないために圧力損失を低減することができる。また、繊維の種類や数、形状を変更することにより、気化フィルタの表面積を増大することもでき、通過する空気と気化フィルタ上に存在する水との接触効率を高めることができるため、コンパクトでも高い加湿性能を得ることができる。
また、開口のある表面と開口のある裏面とを繊維で連結してなる三次元構造体の場合、シートを波板成形して作成するハニカム構造体と比較して、その表面積が大きいという優位性がある。たとえば、開口が一辺2mmの正六角形で、厚みが10mmの気化フィルタで比較すると、シート状では一面の表面積が20mm2であるのに対し、一面を直径100μmの繊維20本で連結した場合は約63mm2となり、約3倍の表面積を得ることができる。
また、気化フィルタの形状は特に規定しないが、気化フィルタが円筒形状であれば、それを回転させることにより、気化フィルタ全体に水を均一に供給することができるため、長時間にわたって安定して加湿を行うことができる。また、気化フィルタの下部の一部を水槽に浸漬しながら回転させれば、水供給手段としてのノズルやポンプを設ける必要がなく、水槽をもって水供給を行うことができ、加湿装置をコンパクトにすることができる。また、円筒形状の気化フィルタを回転させる場合には、回転速度を変更することにより、気化フィルタ上に保持する水の量を制御することもできる。気化フィルタの保水性や、サイズによっても最適な回転速度は変動するが、たとえば、全体が親水性の直径100mmの気化フィルタでは、2rpm程度で回転させれば良い。円筒形状の気化フィルタは、中空でなくても良い。なお、一例として円筒形状を挙げたが、筒であれば他の形状であっても良い。
また、ヒータの種類は特に規定しないが、ヒータとしてハロゲンランプやニクロム線などが挙げられる。ブラックライトなどの紫外光と熱を発するものを使用すれば、気化フィルタに光触媒を用いた場合、光照射により光触媒は強い親水性になるため、水が気化フィルタ表面に薄く広く広がり、通過空気と水との接触効率が向上し、コンパクトでも高い加湿性能を得ることができる。また、光照射により光触媒が有機物を分解することができるため、気化フィルタを清潔に保つことができる。光触媒としては、例えば二酸化チタンが挙げられる。
(実施の形態2)
図2に気化フィルタの断面の一例を示すように、気化フィルタ21は開口22のある無機材料で構成される表面23と開口22のある無機材料で構成される裏面24とを金属繊維25で連結してなる三次元構造体26で構成したものである。
上記構成において、三次元構造体を構成する無機材料が金属であれば、耐久性に優れるため気化フィルタの寿命を長くすることができる。また、無機材料が金属を含むことで、たとえば、加熱手段のある加湿装置において、加熱手段から発せられる熱を効率よく取り込み、水に伝えることができ、水が気化しやすくなるため加湿効率を高めることができる。
また、三次元構造体が抗菌性金属である、例えば銅や銀、亜鉛などを含めば、水中や気化フィルタ上の細菌やカビの繁殖を防ぐことができ、気化フィルタを清潔に保つことができる。
また、金属は吸水性がないため、気化フィルタの繊維で構成される基材内部に水を吸水しないため、基材内部が汚れることがなく、表面の汚れを落とすだけで良く、容易に洗浄できるため気化フィルタを清潔に保つことができる。
(実施の形態3)
図3に一例を示すように、気化フィルタの基材としての開口31のある表面32と開口31のある裏面33とを無機材料の繊維34で連結してなる三次元構造体35は、表面32と裏面33の開口の最長対角線Aが2mm、厚みBが5mm、表面32と裏面33とを連結する繊維34の径が1mm、表面32と裏面33とを連結する繊維34がひとつの開口に対し18本ある。
開口の最長対角線Aが2mmより小さい場合、水供給手段によって供給される水が、気化フィルタの開口に膜状になって開口をふさぐことがあり、給水時の圧力損失の上昇を抑制するためには、最長対角線Aを2mm以上にすれば良い。開口の具体的な形状としては、円形や多角形があるが、多角形の場合、すべての辺の長さが等しい正多角形であれば、そうでないものに比べ水が膜状になって開口をふさぐのを抑制しやすい。開口の形状はすべて同じでなくても良く、たとえば、六角形と三角形を組み合わせて形成することも可能である。同様に、開口のひとつひとつのサイズについても、必ずしも均一にする必要はなく、必要に応じたサイズの組合せを選べばよい。
また、開口ののある表面と開口のあるの裏面によって形成される厚みBが5mm以上であれば、厚みすなわち表面と裏面とを連結する繊維によって保持される水の量が加湿に必要な量と同等以上に得られるために、通過空気と水との接触効率を高めることができる。厚みBが5mmより薄い場合、気化フィルタ上に十分な水が存在せず、また、通過する空気が水と接触する時間が短いために、十分な加湿性能が得られない。
また、開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維の径が1mm以下であれば、空気の通路に対し繊維の占める体積を減らすことにより、空気の通路を確保することができる。また、1mmより太い繊維を使用するときに比べて、繊維の占める体積が同じ場合に、水を保持する表面積を増大することができるために、空気と水の接触効率を高めることができる。たとえば、連結繊維の径が1mmのときと3mmのときとを比較すると、径1mmを20本使用するのと径3mmを2本使用するのとが空気の通路に対し繊維の占める体積としてはほぼ同じになるが、このとき、水を保持する表面積としては、連結繊維の径が1mmのほうが、径3mmを使用する場合に比べて約3倍の面積を得ることができる。
また、開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維がひとつの開口に対し18本以上あれば、繊維がより多くの水を保持でき、通過空気と水との接触効率を高めることができ、高い加湿性能が得られる。連結繊維は、同径のものを18本以上使用しても良いし、異なる径のものを混合して使用しても良い。たとえば、径1mmの太い繊維5本と径0.05mmの細い繊維100本を組み合わせて使用すれば、太い繊維によって気化フィルタの形状を維持しつつ、細い繊維によって気化フィルタの表面積を増大させ、加湿効率を向上させることもできる。
(実施の形態4)
図4に気化フィルタの断面の一例を示すように、気化フィルタ41は開口42のある金属で構成される表面43と裏面44とをガラス繊維45で連結してなる三次元構造体46に、光触媒の粒子としての二酸化チタン47を担持させ微細な凹凸をつけて構成したものである。
上記構成において気化フィルタ表面に微細な凹凸をつける方法としては光触媒の粒子をつける方法に特に限られたものではなく、他に繊維自体に凹凸を持たせる方法や光触媒などの微粒子を担持させる方法などが挙げられる。このとき、微粒子を担持させるのにバインダを用いれば、微粒子の粉落ちを防ぐことができる。気化フィルタの表面に微細な凹凸を設ければ、繊維表面の微細な凹凸に水滴を保持することができ、連結繊維はより多くの水を保持することができるために、通過空気と水との接触効率を高めることができる。微細な凹凸とは、水と空気との接触面積が大きくなるものならばよく、例えば0.1μmから100μm程度の凹凸のことをいう。
また、光触媒としては一例として二酸化チタンを挙げたが、特にこれに限定されたものではない。
また、上記構成のように三次元構造体が、二種類以上の異なる繊維によって構成されている場合、その繊維の種類を選択することにより、形状保持や光透過性など必要な箇所に必要な機能を持たせることができる。たとえば、表面と裏面は硬質の繊維として、針金などの金属繊維を用いれば開口形状を維持することが容易であり、表面と裏面を連結する繊維がガラス繊維で構成されていれば、ガラス繊維は光透過性に優れるため光触媒を担持させた際には光触媒の活性を高めることができる。また、ガラス繊維は耐光性に優れるため、気化フィルタの寿命を長くするという効果が得られる。このとき、光触媒の効果としては、有機物やにおいの原因物質の分解、抗菌、また光が当たることにより強い親水性となり、給水した水が、気化フィルタ上に薄く広がるため、通過空気と水との接触効率が向上し、コンパクトでも高い加湿性能を得ることができるといった効果が得られる。
(実施例1)
直径0.69mmの針金を用いて、対角線長を任意に選択した正方形を作成することによって三次元構造体の開口サイズの指標とした。同時に、親水性シリコンを塗布して親水性に加工した同径の針金、および、フッ素樹脂を塗布して撥水性に加工した同径の針金でも、同様の正方形を作成した。これらの正方形を、水に浸漬したときに、水膜が形成されるかどうか、また、水膜が形成された場合には、その水膜の壊れやすさを、水膜強度として評価した。
その結果の一例を、図5に示す。図5に示すグラフにおいて、縦軸は水膜強度を表す。このとき、水膜強度とは、0:水膜ができない、1:すぐに消える、2:風を与えれば消える、3:強い風を与えないと消えない水膜を示す。無処理の針金では、対角線長が11mm以下の場合に、水膜強度3の強い風を与えないと消えない水膜が形成された。いっぽう、親水性や撥水性処理を施した針金では、無処理の場合に比べて水膜は形成されにくく、どちらも対角線長が2mm以上であれば、水膜強度2以下であった。また、直径0.49mmの針金を用いた場合でも、同様に、親水性や撥水性の処理を施せば、対角線長が2mm以上のときに水膜強度は2以下であった。このことから、気化フィルタを構成する三次元構造体の開口は、その対角線が2mm以上であれば、水が膜状になって開口をふさぐことがないために、給水時の圧力損失の上昇を抑制することができるといえる。
(実施例2)
直径0.43mmの針金を用いて、四角形の一辺の長さが4mm×4mm、2mm×8mmの開口面積の等しい2種類の四角形を作成した。これらの四角形を、水に浸漬したときに、水膜が形成されるかどうか、また、水膜が形成された場合には、その水膜の壊れやすさを、水膜強度として評価した。
その結果を、図6に示す。図6に示すグラフにおいて、縦軸は水膜強度を表す。四角形の一辺の長さが4mm×4mmでは、水膜強度が1に対し、2mm×8mmの四角形では水膜強度が3であった。このとき、水膜強度とは、0:水膜ができない、1:すぐに消える、2:風を与えれば消える、3:強い風を与えないと消えない水膜を示す。なお、同様の実験を針金の直径の異なるもの、開口面積を変えたものでも行い、同様の結果が得られた。このことから、同一開口面積において、開口の形状が正多角形、もしくは円形であれば、水が膜状になって開口をふさぐことがないために、給水時の圧力損失の上昇を抑制することができるといえる。
長期間にわたって高い加湿能力を発揮でき、かつ、気化フィルタ上にスケールが析出しても加湿能力を維持できる気化フィルタ、また本発明の気化フィルタを用いた加湿装置が提供でき、家庭用および業務用加湿機、空気調和装置などへの用途にも適用できる。
実施の形態1の加湿装置の概略断面図 実施の形態2の気化フィルタの概略断面図 実施の形態3の気化フィルタの概略断面図 実施の形態4の気化フィルタの概略断面図 本発明の実施例1の水膜の形成状態を示すグラフ 本発明の実施例2の水膜の形成状態を示すグラフ 従来例の加湿装置の概略斜視図
符号の説明
11 開口
12 表面
13 開口
14 裏面
15 繊維
16 気化フィルタ
17 水槽
18 ファン
19 ヒータ
21 気化フィルタ
22 開口
23 表面
24 裏面
25 金属繊維
26 三次元構造体
31 開口
32 表面
33 裏面
34 繊維
35 三次元構造体
41 気化フィルタ
42 開口
43 表面
44 裏面
45 ガラス繊維
46 三次元構造体
47 二酸化チタン
101 気化フィルタ
102 水槽
103 ファン

Claims (15)

  1. 気化フィルタと給水手段と送風手段とを備え、前記給水手段により前記気化フィルタに水を供給し、前記送風手段により前記気化フィルタに空気を送り、加湿空気を得る加湿装置において、気化フィルタが無機材料で構成される、開口のある表面と開口のある裏面とを繊維で連結してなる三次元構造体であることを特徴とする加湿装置。
  2. 気化フィルタが金属を含むことを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 気化フィルタが抗菌性金属を含むことを特徴とする請求項1乃至2いずれかに記載の気化フィルタ。
  4. 気化フィルタがガラス繊維を含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の加湿装置。
  5. 気化フィルタが2種類以上の無機材料からなることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の加湿装置。
  6. 気化フィルタに微細な凹凸をつけたことを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の加湿装置。
  7. 気化フィルタに光触媒を担持したことを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の加湿装置。
  8. 気化フィルタが吸水性を有しないことを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の加湿装置。
  9. 気化フィルタの開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維がひとつの開口に対し18本以上あることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の加湿装置。
  10. 気化フィルタの開口のある表面と開口のある裏面とを連結する繊維の直径が1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載の加湿装置。
  11. 気化フィルタの開口の直径または最長対角線が2mm以上であることを特徴とする請求項1乃至10いずれかに記載の加湿装置。
  12. 気化フィルタの開口の形状が、略円形または正多角形であることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の気化フィルタ。
  13. 気化フィルタの開口の表面と開口のある裏面によって作られる厚みが5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の加湿装置。
  14. 気化フィルタが円筒形状であることを特徴とする請求項1乃至13いずれかに記載の加湿装置。
  15. 空気加熱手段によって加熱された空気を気化フィルタに送ることを特徴とする請求項1乃至14いずれかに記載の加湿装置。
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