JP2014129990A - 加湿装置 - Google Patents

加湿装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014129990A
JP2014129990A JP2012289211A JP2012289211A JP2014129990A JP 2014129990 A JP2014129990 A JP 2014129990A JP 2012289211 A JP2012289211 A JP 2012289211A JP 2012289211 A JP2012289211 A JP 2012289211A JP 2014129990 A JP2014129990 A JP 2014129990A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
humidifier
photocatalyst
humidifying
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012289211A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6103937B2 (ja
Inventor
Tomohiko Kawamura
智彦 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012289211A priority Critical patent/JP6103937B2/ja
Publication of JP2014129990A publication Critical patent/JP2014129990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6103937B2 publication Critical patent/JP6103937B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】加湿機能と、水槽に貯留されている水の浄化機能とを両立させることができる加湿装置を提供する。
【解決手段】加湿体3は非吸水性を有し、加湿体3の一部は、貯水槽(水槽)21にて浸水可能にしてある。加湿体3は、浸水可能な部分の浸水/非浸水が切り替わる。加湿体3の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に光触媒を有する。加湿体3における光触媒を有している部分は、光源25が発する光に曝露される。光源25が発する光に曝露された光触媒が反応すると、加湿体3における光触媒を有している部分に接触している水が浄化される。また、この部分は超親水性によって水を保持する。従って、この部分が浸水状態から非浸水状態に切り替わると、保持された水は、空気へ蒸散する。蒸散した水を含む空気(即ち吸湿した空気)は、装置外部へ送風される。
【選択図】図2

Description

本発明は、気化方式の加湿装置に関する。
近年、健康指向の高まりにより、室内の空気に適正な湿度を与えるための加湿装置が広く用いられている。特に、水の加熱蒸発を伴わずに加湿を実現する気化式の加湿装置(特許文献1参照)は、室内の温度に影響を与えずに湿度調節をなし得ることから、その普及が拡大している。
特許文献1に記載の加湿装置は、水槽、加湿フィルタ(文中「フィルタ」)、回転駆動部(文中「回転駆動機構」)、及び送風機を備えている。
加湿フィルタは、吸水性及び通気性を有する縦姿勢の円盤状をなしている。具体的には、加湿フィルタは、吸水性及び通気性を有する円盤状のフィルタ部材(文中「フィルタ本体」)と、フィルタ部材を保持し、且つ、非吸水性を有する枠状の保持体とを用いてなる。そして、加湿フィルタの周縁部の一部が水槽にて浸水可能にしてある。
ただし、加湿フィルタには、浸水中に吸水する吸水領域と、浸水中であっても吸水しない非吸水領域とが周方向に隣接して設けられている。このために、保持体には、吸水領域に対応して、フィルタ部材を浸水させるための通水孔が形成されており、非吸水領域に対応して、フィルタ部材の浸水を防止する防水部が形成されている。
加湿装置を使用する場合、回転駆動部は、加湿フィルタを連続的に回転させる。このため、加湿フィルタは吸水領域と非吸水領域とが交互に浸水する。
吸水領域の浸水中に、フィルタ部材は、浸水した部分から吸水する。そして、フィルタ部材は、吸水した部分から浸水していない部分へ水を吸い上げる。このため、フィルタ部材全体に水が行き渡る。
送風機が送風すると、装置外部(例えば加湿装置が設置されている室内)の空気が、吸水した加湿フィルタを通過する。この結果、加湿フィルタに吸収されていた水が蒸散し、蒸散した水を含む空気(即ち吸湿した空気)が、装置外部へ送風される。
加湿装置を使用しない場合、回転駆動部は、非吸水領域が浸水している状態で、加湿フィルタの回転を停止させる。
このため、加湿フィルタは吸水しない。従って、加湿フィルタが無用に吸水することによる加湿フィルタの汚損(例えばカビの発生、又は細菌の繁殖等)を抑制することができる。また、このとき送風機が送風しても、吸水していない加湿フィルタを通過した空気が吸湿することはないため、加湿装置を単なる送風装置として使用することが可能である。
しかしながら、水槽に貯留されている水が汚損すると、汚損した水を吸収した加湿フィルタも汚損してしまう。汚損した加湿フィルタにはバイオフィルムが形成され、洗浄除去が困難なヌメリ、及び、悪臭等の原因になる。
そこで、従来、光触媒を用いて加湿フィルタの汚損を抑制することが提案されている(特許文献2参照)。
光触媒は、特定の範囲の波長を有する光に曝露された場合に、有機物の酸化分解反応を促進し、更に、超親水性が発現する。
特許文献2に記載の加湿装置(文中「加湿器」)は、両面に光触媒を有する加湿フィルタ(文中「気化フィルター」)と、光触媒が反応(文中「活性化」)する光を発する光源(文中「紫外線ランプ」)とを備えている。
加湿フィルタは空気中にて、片面ずつ交互に、光源が発する光に曝露される。この結果、加湿フィルタの両面の光触媒が反応するため、加湿フィルタの両面において、光触媒による除菌効果が得られる。故に、加湿フィルタの汚損を抑制することができる。
特許第4324625号号公報 特開2005−344979号公報
とはいえ、加湿フィルタを構成しているフィルタ部材は、吸水性を有する複雑な構造である。従って、フィルタ部材の表面に光触媒を付与することは、技術的に難易度が高く、製造コストの増大を招く。
また、特許文献2に記載の加湿装置においては、光触媒を反応させるために、紫外光を用いている。ところが、一般的なフィルタ部材を構成している素材は、紫外光に曝露されると劣化し易い。
以上のように、フィルタ部材において、加湿機能と除菌機能とを両立させることは困難である。
ところで、水槽に貯留されている水が汚損すると、水槽にバイオフィルムが形成され、洗浄除去が困難なヌメリ、及び、悪臭等の原因になる。しかしながら、特許文献2には、光触媒によって、水槽に貯留されている水を浄化することについての言及はない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、加湿機能と、水槽に貯留されている水の浄化機能とを両立させることができる加湿装置を提供することにある。
本発明に係る加湿装置は、水槽と、一部が前記水槽にて浸水可能にしてあり、前記水槽が貯留した水を保持し、前記一部の浸水/非浸水が切り替わるようにしてあり、少なくとも一部に光触媒を有する加湿体と、前記光触媒が反応する光を発する光源とを備え、前記水槽にて浸水可能な部分の浸水/非浸水を切り替え、前記加湿体が保持した水によって吸湿した空気を装置外部へ送風するようにしてある加湿装置であって、前記加湿体は非吸水性を有し、前記加湿体の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に前記光触媒を有し、前記加湿体における前記光触媒を有している部分は、前記光源が発する光に曝露され、前記光触媒によって水を保持し、非浸水状態である場合に空気に曝露されるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置は、前記加湿体は、複数の板状部又は棒状部と、前記板状部又は前記棒状部を保持する枠部とを用いてなり、前記光触媒を有している部分は、少なくとも前記板状部又は前記棒状部に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置は、前記板状部又は前記棒状部は、夫々が前記空気を送風する送風方向に沿うよう並列に離隔配置されていることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置は、前記加湿体は、格子状に配された前記棒状部を用いてなることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置は、吸水性及び通気性を有し、光触媒を有していないフィルタ部材を更に備え、該フィルタ部材は、前記加湿体に保持されて浸水/非浸水が切り替えられ、非浸水状態である場合に空気が通過可能にしてあることを特徴とする。
本発明の加湿装置による場合、従来の加湿フィルタに替えて、光源が発する光に曝露された光触媒の超親水性によって水を保持する加湿体を備える。このため、問題なく加湿機能を実現することができる。
また、加湿体が有する光触媒が、光源が発する光に曝露されると、有機物の酸化分解反応が促進される。特に、水中にて有機物の酸化分解反応が促進されると、水槽に貯留されている水を浄化することができる。以上の結果、加湿体及び水槽の汚損を抑制することができる。従って、加湿体及び水槽において、洗浄除去が困難なヌメリ、及び、悪臭等の発生を抑制することができる。
吸水性を有していない加湿体は、吸水性を有するフィルタ部材に比べて簡単な構造とすることが可能である。従って、表面に光触媒を有する加湿体の製造は技術的に難易度が低く、製造コストの低減につながる。
また、吸水性を有していない加湿体を構成すべき素材は、吸水性を有するフィルタ部材の素材よりも、選択の自由度が高い。従って、光源が紫外光を発する場合であっても、一般的なフィルタ部材よりも紫外光に対する耐性が高い加湿体を用いることができる。
以上のように、加湿体において、加湿機能と水槽に貯留されている水の浄化機能とを容易に両立させることができ、更には、加湿体及び水槽の汚損を抑制する機能を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る加湿装置の分解斜視図である。 加湿装置の概略構成を示す模式的側断面図である。 加湿装置が備える加湿フィルタユニットの外観を示す背面図である。 加湿装置の制御系の構成を示すブロック図である。 加湿装置で実行される加湿処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る加湿装置の概略構成を示す模式的側断面図である。 加湿装置が備える加湿体の外観を示す背面図である。 本発明の実施の形態3に係る加湿装置が備える加湿体と光源との位置関係を示す模式的な背面図である。 本発明の実施の形態4に係る加湿装置が備える加湿フィルタユニットの外観を示す背面図である。 加湿フィルタユニットと光源との位置関係を示す模式的な側断面図である。 本発明の実施の形態5に係る加湿装置が備える加湿フィルタユニットの外観を示す背面図である。 加湿フィルタユニットと光源との位置関係を示す模式的な側断面図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る加湿装置1の分解斜視図である。図2は、加湿装置1の概略構成を示す模式的側断面図である。図1は、加湿装置1を後ろ側(背面側。図2の右側)から見た斜視図である。
加湿装置1は、縦に長い矩形箱形のハウジング111を備えている。ハウジング111の後面パネル115は、ハウジング111の本体に対して着脱可能である。
ハウジング111の内部は、隔壁112によって、後ろ側の吸込室113と、前側の通風路114とに分割されている。
吸込室113は、後面パネル115に開設された多数の吸込口116を介して外部に連通している。通風路114は、ハウジング111の天板に開設された吹出口117を介して外部に連通している。吸込室113と通風路114とは、隔壁112に設けてある多数の通風孔を経て相互に連通している。
吸込室113において、後面パネル115の前側には、各板状の脱臭フィルタ118、集塵フィルタ119、及び仕切り部材110が積層配置してある。
脱臭フィルタ118及び集塵フィルタ119は、合成樹脂製の矩形の枠体に各別に一体化されている。脱臭フィルタ118は、通気中の臭い成分を吸着除去する作用をなす。脱臭フィルタ118は、例えば、不織布に活性炭を分散保持させてなる。集塵フィルタ119は、空気中に含まれる微細な塵埃を捕集除去する作用をなす。集塵フィルタ119は、例えば、公知のHEPA(High Efficiency Particulate Air )フィルタである。
仕切り部材110は、吸込室113を前後に仕切っている。仕切り部材110には、多数の通風孔が形成されており、空気が通過する。脱臭フィルタ118及び集塵フィルタ119は、仕切り部材110と後面パネル115との間に嵌め込まれている。
加湿装置1は、送風機24を備えている。送風機24は、通風路114に配されている。送風機24は、羽根車241とファンモータ242とを備えている。ファンモータ242は通風路114内に固定されている。羽根車241は、ファンモータ242の回転軸に連結されている。羽根車241は、隔壁112に設けられた多数の通風孔に対向配置されている。ファンモータ242の駆動により、羽根車241が回転する。羽根車241が回転すると、送風機24は、回転軸方向から空気を吸引し、遠心方向へ空気を送り出す。吸込室113及び通風路114には、送風機24の動作に応じて空気が流れる。吸込室113における送風機24の送風方向は、前方向である。
加湿装置1は、水受け皿211を備えている。水受け皿211は、上部が開口している左右方向に長い深皿形をなしており、ハウジング111の底板上に着脱可能に載置される。水受け皿211の左部は給水槽212であり、水受け皿211の左右方向中央部から右部は貯水槽(水槽)21である。給水槽212と貯水槽21とは連通している。
給水槽212は、吸込室113及び通風路114の外部に配される。給水槽212には、給水タンク210が着脱可能に取り付けられる。給水タンク210から水受け皿211へは、水位が一定に保たれるよう水が供給される。この結果、貯水槽21には一定の水位W(後述する図3参照)の水が貯留される。
貯水槽21の上部開口は、平面視矩形状をなす。貯水槽21は、前側壁21a、後側壁21b、右側壁21c、及び底壁21dを有する。貯水槽21は前後非対称であり、後側壁21bが底壁21dから立ち上がる角度は、前側壁21aが底壁21dから立ち上がる角度よりも大きい。即ち、後側壁21bは、後方へ傾斜している。このため、貯水槽21の上部開口は、後側壁21bが後方へ傾斜していない場合よりも広い。
貯水槽21の内面は、後述する光源25が発する光を反射するようにしてある。このために、例えば貯水槽21の内面に、光源25が発する光を反射する金属膜が形成してある。
貯水槽21は、次に説明する加湿フィルタユニット22と共に、吸込室113における仕切り部材110と送風機24(更には隔壁112)との間に配置される。
図3は、加湿装置1が備える加湿フィルタユニット22の外観を示す背面図である。
以下では、図1〜図3を参照しつつ、加湿フィルタユニット22について説明する。
加湿フィルタユニット22は、適宜の厚みを有する円盤状をなす。加湿フィルタユニット22は、加湿体3及びフィルタ部材26を備える。
フィルタ部材26は、吸水性及び通気性を有する材料(例えばレーヨン)製のシートを蛇腹状に折り重ねて円盤状に形成されている。ただし、フィルタ部材26は、円盤の一部を欠いたDカット形状になっている。
フィルタ部材26は光触媒を有していない。
加湿体3は、非吸水性を有する。加湿体3は、環状枠部31,32、及び複数枚(図中9枚)の板状部41,41,…を用いてなる。
環状枠部32は、横姿勢に配された有底円筒状をなしている。環状枠部32における有底円筒の底面に相当する部分は、加湿体3の後面を構成している。そして、この部分には、貫通孔320及び貫通孔321,321,…が設けられている。環状枠部32における有底円筒の周面に相当する部分は、加湿体3の外周面を構成している。そして、この部分には、全周に亘って複数本の歯が等配されている。この結果、加湿体3の外周面は、リングギヤとして機能する。
環状枠部31は、環状枠部32と同様に、横姿勢に配された有底円筒状をなしている。ただし、環状枠部31における有底円筒の底面に相当する部分は、加湿体3の前面を構成している。そして、この部分には、貫通孔310及び貫通孔311,311,…が設けられている。環状枠部31における有底円筒の周面に相当する部分は、加湿体3の内周面を構成しており、加湿体3の外周面に嵌脱可能に内嵌めされる。
加湿体3の前面内側には、隔壁312が突設されている。隔壁312は前後方向に沿う平板状になしてあり、加湿体3の両面に直交しているが、加湿体3の中心は通らない位置に配されている。
環状枠部31,32を嵌め合わせることによって、加湿体3が構成される。このとき加湿体3の内部には空間が形成される。この空間は、隔壁312によって、広い方と狭い方とに2分割される。
加湿体3の内部の広い方の空間(以下、第1の加湿空間という)は、環状枠部31の貫通孔311,311,…と環状枠部32の貫通孔321,321,…とを通じて加湿体3の外部に連通する。第1の加湿空間には、フィルタ部材26が着脱可能に収容保持される。
加湿体3の内部の狭い方の空間(以下、第2の加湿空間という)は、環状枠部31の貫通孔310と環状枠部32の貫通孔320とを通じて加湿体3の外部に連通する。第2の加湿空間には、板状部41,41,…が収容保持されている。
板状部41,41,…は、互いに平行に離隔配置されている。各板状部41は隔壁312に直交して、前後方向(即ち、吸込室113における送風機24の送風方向)に沿い、隔壁312から加湿体3の内周面に亘って配されている。各板状部41は、環状枠部31を成形する場合に一体に形成されてもよく、成形された環状枠部31に後から追加されてもよい。
各板状部41の前端面(及び後端面)は、貫通孔310(及び貫通孔320)を通して、加湿体3の外部に面している。
各板状部41は、光触媒を有している。具体的には、板状部41の両面及び前後端面(即ち板状部41の表面)に、光触媒を含むバインダが塗布してある。
板状部41が有すべき光触媒は、紫外光に反応するものでもよく、可視光に反応するものでもよい。紫外光に反応する光触媒としては、例えば酸化チタンが挙げられる。
なお、板状部41に対する光触媒の付与は、塗布に限定されず、例えば板状部41の表面に対する光触媒膜の形成でもよい。又は、板状部41は、光触媒が混合された合成樹脂又は金属等を用いてなる構成でもよい。
また、板状部41,41,…のみならず、環状枠部31,32も光触媒を有していてもよい。このとき、環状枠部31,32は、表面全体が光触媒を有していてもよく、板状部41の近傍(光源25が発した光が到達する範囲。例えば隔壁312の板状部41,41,…側の面)のみが光触媒を有していてもよい。隔壁312の板状部41,41,…側の面は、光源25が発する光を反射するようにしてあってもよい。
加湿体3は、浸水可能な部分の表面の少なくとも一部に光触媒を有していればよいが、浸水可能な部分の表面の全部に光触媒を有していてもよい。
また、加湿体3は、浸水可能な部分のみならず、浸水不可能な部分の表面の一部又は全部にも光触媒を有していてもよい。浸水不可能な部分は、送風機24が送風する空気に触れるため、浸水不可能な部分における光触媒を有する部分が光源25の光に曝露されると、送風機24が送風する空気が浄化される。
加湿装置1は、回転駆動部23を備えている。
回転駆動部23は、フィルタモータ231、駆動ギア232、及び従動ローラ233,233を有している。
フィルタモータ231は、ハウジング111の内部に固定されている。フィルタモータ231の出力は、駆動ギア232に伝達される。駆動ギア232は、貯水槽21の配置位置の上方に配されている。駆動ギア232の回転軸は前後方向に配されている。
従動ローラ233,233は、左右方向に離隔して、貯水槽21の内部に配されている。各従動ローラ233の回転軸は前後方向に配されている。貯水槽21が吸込室113の所定位置にセットされると、駆動ギア232、及び従動ローラ233,233は、仮想的な三角形の頂点の位置に配される。
加湿体3は、回転駆動部23に着脱可能に装着される。回転駆動部23に装着された加湿体3は、回転駆動部23の駆動ギア232と従動ローラ233,233とによって、周方向に回転可能に3点支持される。このとき、加湿体3は縦姿勢に配される。加湿体3の回転軸は、前後方向に配される。駆動ギア232は、加湿体3の外周面のリングギアに歯合する。従動ローラ233,233は、加湿体3の外周面に接触する。
フィルタモータ231が作動すると、駆動ギア232が一方向に回転する。そして、駆動ギア232の回転が、加湿体3に伝達され、更に、加湿体3を介して従動ローラ233,233に伝達される。この結果、加湿体3(延いては加湿フィルタユニット22)が周方向に回転する。
回転駆動部23に装着された加湿体3は、貯水槽21の上部開口を通して貯水槽21の内部に部分的に侵入する。このとき、加湿体3の周縁下部は、貯水槽21にて浸水可能になる。この結果、貯水槽21に貯留された水が、第1及び第2の加湿空間の一方又は両方へ浸入する。
第1の加湿空間が浸水状態である場合、フィルタ部材26の周縁部の一部が浸水する。周縁部の一部が浸水したフィルタ部材26は、浸水した部分から吸水する。そして、フィルタ部材26は、吸水した部分から浸水していない部分へ水を吸い上げる。しかも、加湿フィルタユニット22の回転に伴い、フィルタ部材26の周縁部の浸水部分が回転方向(即ち周方向)に変化する。この結果、浸水していた部分が非浸水状態になり、非浸水状態であった部分が浸水することが連続的に繰り返される。従って、フィルタ部材26に全体的に水が行き渡る。
本実施の形態では、第1の加湿空間が完全に水没することはない。故に、第1の加湿空間に対しては、貫通孔311,311,…及び貫通孔321,321,…の水没していない部分を通して空気が出入りする。そして、第1の加湿空間を通流する空気がフィルタ部材26を通過する。フィルタ部材26は通気性を有するため、第1の加湿空間は通気性がよい。
第1の加湿空間が完全に非浸水状態である場合には、フィルタ部材26も完全に非浸水状態である。
第2の加湿空間が浸水状態である場合、板状部41,41,…の少なくとも一部が浸水する。つまり、加湿体3の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に光触媒を有している。第2の加湿空間が浸水状態であり、且つ、隔壁312が水平である場合、第2の加湿空間、延いては板状部41,41,…は最大限に浸水する。
本実施の形態では、第2の加湿空間が完全に水没することはない。故に、第2の加湿空間に対しては、貫通孔310,320の水没していない部分を通して空気が出入りする。そして、板状部41,41,…の少なくとも一部が、第2の加湿空間を通流する空気に曝露される。このとき、板状部41,41,…間の空隙は、第2の加湿空間を通流する空気が通過する通気路として機能する。従って、板状部41,41,…が通気性を有していないにもかかわらず、第2の加湿空間は通気性がよい。
第2の加湿空間が完全に非浸水状態である場合には、板状部41,41,…も全て非浸水状態である。
浸水中に光触媒の超親水性が発現した場合、板状部41,41,…の表面に、水が均等に付着する。即ち、板状部41,41,…は、貯水槽21が貯留した水を保持する。ところで、板状部41,41,…の表面積は、例えば板状部41が1枚しかない場合に比べて大きい。従って、板状部41,41,…は、フィルタ部材26ほどではないにせよ、貯水槽21が貯留した水を十分に保持する。
以上のように加湿フィルタユニット22が構成されているため、環状枠部31,32夫々は、縦姿勢で周方向に回転可能に配される。環状枠部31,32夫々の周縁部の一部は、貯水槽21にて浸水可能である。且つ、環状枠部31,32夫々の非浸水状態の内部を、送風機24によって送風された空気が通過可能である。各板状部41は、環状枠部31に保持されて環状枠部31と共に回転し、回転に伴って浸水/非浸水が切り替えられる。各板状部41の浸水可能な部分は表面に光触媒を有する。板状部41の光触媒を有している部分は、非浸水状態である場合に、環状枠部31の内部を通過する空気に曝露される。また、フィルタ部材26は、加湿体3に保持されて加湿体3と共に回転し、回転に伴って浸水/非浸水が切り替えられる。そして、フィルタ部材26は、非浸水状態である場合に、環状枠部31,32の内部を通過する空気が通過する。
加湿体3の前面及び後面は、貯水槽21の前側壁21a及び後側壁21bに対面する。ただし、加湿体3の前面から前側壁21aまでの距離は短く、加湿体3の後面から後側壁21bまでの距離は長い。故に、加湿体3の前側の水面に比べて、加湿体3の後ろ側の水面は広い。
加湿装置1は、光源25を備えている。
光源25は、板状部41,41,…が表面に有している光触媒が反応する光を発する。光源25は、例えばLEDを用いてなる。光源25は、図示しない光源基板に実装されており、この光源基板が、加湿体3と仕切り部材110との間にて、仕切り部材110に支持されている。つまり、光源25は、加湿体3の後方に位置する。また、光源25は、光源25が発した光の出射方向が、貯水槽21の上部開口を通して加湿体3の後ろ側の水面に向くよう配されている。
このため、光源25が光を発すると、加湿フィルタユニット22の浸水部分が、光源25が発した光に曝露される。このとき、光源25が発した光の一部は、加湿フィルタユニット22の浸水部分に直接的に到達する。光源25が発した光の他部は、貯水槽21の内面に反射してから、加湿フィルタユニット22の浸水部分に到達する。
後述するように、光源25は、加湿フィルタユニット22の浸水部分に板状部41,41,…が含まれている場合に発光する。このため、板状部41,41,…の後端面が、光源25が発した光に曝露される。このとき、板状部41,41,…の両面も、光源25が発した光に曝露される。何故ならば、板状部41,41,…間の空隙は、光源25が発した光が通過する通光路として機能するからである。更に、板状部41,41,…の前端面も、光源25が発した光に曝露される。何故ならば、貯水槽21の内面に反射することによって、光源25が発した光が、加湿フィルタユニット22の前側にも回り込むからである。
以上のように、板状部41,41,…は、光源25が発した光に曝露され易い。しかも、板状部41,41,…夫々の表面積の合計(即ち、光触媒を有している面積)は大きい。つまり、光触媒を有しており、且つ、光源25が発した光に曝露され易い表面積は大きい。
各板状部41が光源25が発した光に曝露されると、板状部41が有する光触媒は、光源25が発する光に反応する。この結果、板状部41が除菌される。更に、板状部41に接触している水が浄化される。
図4は、加湿装置1の制御系の構成を示すブロック図である。
加湿装置1は、制御部10、リードスイッチ12及び図示しない永久磁石、並びに操作部13を備えている。
リードスイッチ12及び永久磁石は、加湿フィルタユニット22の回転方向の位置を検出するために用いられる。リードスイッチ12は、貯水槽21の前側壁21aの外面に取り付けられている。永久磁石は、加湿体3の前面周縁部に取り付けられている。リードスイッチ12は、リードスイッチ12の検出範囲に永久磁石が存在する場合にオンになり、存在しない場合にオフになる。
本実施の形態における加湿装置1は、リードスイッチ12がオン状態である場合、少なくともフィルタ部材26の一部が浸水状態であり、リードスイッチ12がオフ状態である場合、フィルタ部材26の全部が非浸水状態である。なお、フィルタ部材26の浸水/非浸水とリードスイッチ12のオン/オフとの対応関係は、本実施の形態のものとは逆であってもよい。
フィルタ部材26の全部が非浸水状態である場合、板状部41,41,…は浸水状態である。
操作部13は、ハウジング111の外面に設けられた押圧ボタンを有する。操作部13が操作される都度、加湿装置1は運転を開始/停止する。
制御部10は、加湿装置1の制御中枢である。制御部10には、リードスイッチ12がオン状態であるかオフ状態であるかを示すオンオフ信号が与えられる。操作部13が操作される都度、制御部10には操作信号が与えられる。制御部10は、フィルタモータ231及びファンモータ242の動作を制御する。制御部10は、光源25のオン/オフを制御する。
図5は、加湿装置1で実行される加湿処理の手順を示すフローチャートである。
加湿装置1が運転されていない場合、制御部10は、操作部13が操作されたか否か、即ち、制御部10に操作信号が与えられたか否かを判定する(S11)。
操作部13が操作されていない場合(S11でNO)、制御部10は、S11の処理を再度実行する。
操作部13が操作された場合(S11でYES)、制御部10は、加湿装置1の運転を開始する(S12)。S12における制御部10は、フィルタモータ231及びファンモータ242を作動させる。この結果、加湿フィルタユニット22が回転し、送風機24が送風する。S12の処理の終了後、制御部10は、処理を後述するS13へ移す。
送風機24が送風すると、装置外部から吸込口116を経て吸込室113へ空気が吸い込まれる。吸い込まれた空気は、吸込室113の内部を前方向へ通流する。このとき、まず、脱臭フィルタ118を通過することによって臭い成分を除去され、次に、集塵フィルタ119を通過することにより塵埃を除去される。加湿装置1は、脱臭フィルタ118及び集塵フィルタ119によって空気清浄機としても機能する。
集塵フィルタ119を通過した空気は、仕切り部材110の通風孔を経て、吸込室113の内部を更に前方向へ通流する。この後、空気は、加湿体3の送風方向上流側(即ち加湿体3の後方)から、貫通孔321,321,…を通して第1の加湿空間へ流入するか、又は、貫通孔320を通して第2の加湿空間へ流入する。
第1の加湿空間へ流入した空気は、吸水したフィルタ部材26を通過する。吸水したフィルタ部材26を空気が通過すると、フィルタ部材26に吸収されていた水が蒸散する。この結果、空気が吸湿する。
フィルタ部材26に吸収されていた水によって吸湿した空気は、第1の加湿空間から貫通孔311,311,…を通して、加湿体3の送風方向下流側(即ち加湿体3の前方)へ流出する。
第2の加湿空間へ流入した空気は、板状部41,41,…間を通過しつつ、水を保持した板状部41,41,…に接触する。水を保持した板状部41,41,…に空気が接触すると、板状部41,41,…が保持していた水が蒸散する。この結果、空気が吸湿する。
板状部41,41,…が保持していた水によって吸湿した空気は、第2の加湿空間から貫通孔310を通して、加湿体3の前方へ流出する。
加湿フィルタユニット22にて吸湿した空気は、隔壁112の下部の通風孔を経て送風機24に吸引され、通風路114の内部に導出され、吹出口117を経て装置外部へ吹き出る。
次に、制御部10は、リードスイッチ12がオンからオフになったか否か、及び、リードスイッチ12が継続的にオフであるか否かを判定する(S13)。
リードスイッチ12がオフからオンになった場合、又は、リードスイッチ12が継続的にオンである場合(S13でNO)、制御部10は、処理を後述するS19へ移す。
リードスイッチ12がオンからオフになった場合、又は、リードスイッチ12が継続的にオフである場合(S13でYES)、制御部10は、光源25をオフからオンにするか、又は、光源25をオンのままにする(S14)。
S14の処理の結果、浸水状態である板状部41,41,…が、光源25が発する光に曝露される。一方、フィルタ部材26が、光源25が発する光に曝露されることはない。
板状部41,41,…が有する光触媒が、光源25が発する光に反応すると、板状部41,41,…が除菌され、更に、板状部41,41,…に接触している水が浄化される。加湿フィルタユニット22の回転に伴い、貯水槽21(延いては水受け皿211)に貯留されている水は流動する。従って、時間の経過と共に、水受け皿211に貯留されている水が全体的に浄化される。
S14の処理終了後、制御部10は、操作部13が操作されたか否かを判定する(S15)。
操作部13が操作された場合(S15でYES)、制御部10は、光源25をオフにし(S16)、加湿装置1の運転を停止する(S17)。S17における制御部10は、フィルタモータ231及びファンモータ242の作動を停止させる。この結果、フィルタ部材26が浸水していない状態で、加湿フィルタユニット22の回転が停止し、送風機24の送風が停止する。
S17の処理終了後、制御部10は、処理をS11へ戻す。
操作部13が操作されていない場合(S15でNO)、制御部10は、リードスイッチ12がオフからオンになったか否か、及び、リードスイッチ12が継続的にオンであるか否かを判定する(S18)。
リードスイッチ12がオンからオフになった場合、又は、リードスイッチ12が継続的にオフである場合(S18でNO)、制御部10は、処理をS14へ移す。
リードスイッチ12がオフからオンになった場合、又は、リードスイッチ12が継続的にオンである場合(S18でYES)、制御部10は、光源25をオンからオフにするか、又は、光源25をオフのままにする(S19)。
S19の処理の結果、光源25が発する光にフィルタ部材26が曝露されることはない。
S19の処理終了後、制御部10は、操作部13が操作されたか否かを判定する(S20)。
操作部13が操作されていない場合(S20でNO)、制御部10は、処理をS13へ戻す。
操作部13が操作された場合(S20でYES)、制御部10は、リードスイッチ12がオンからオフになったか否かを判定する(S21)。
リードスイッチ12が継続的にオンである場合(S21でNO)、制御部10は、S21の処理を再度実行する。
リードスイッチ12がオンからオフになった場合(S21でYES)、制御部10は、処理をS17へ移す。
なお、制御部10は、S15でYESの場合に、S16の処理を実行することなく、処理をS17へ移してもよい。また、制御部10は、S21でYESの場合に、光源25をオフからオンにしてから、処理をS17へ移してもよい。この場合、加湿運転の停止中に、浸水している板状部41,41,…に接触している水が浄化されるため、長期間に亘って加湿装置1の運転を行なわない場合でも、水受け皿211に貯留されている水の汚損が抑制される。
以上のような加湿装置1によれば、光触媒により、貯水槽21に貯留されている水は、カビの発生又は細菌の繁殖等による汚損を免れることができる。従って、水受け皿211の汚損、及び、貯水槽21にて浸水している加湿フィルタユニット22の汚損を抑制することができる。故に、光触媒によってフィルタ部材26を直接的に除菌する必要はない。また、フィルタ部材26の汚損が抑制されるため、フィルタ部材26が悪臭の原因になることが抑制される。また、汚損したフィルタ部材26を洗浄するという困難な作業をユーザが強いられたり、汚損により劣化したフィルタ部材26を新品に交換しなければならなくなったりすること等がない。
各板状部41は簡単な形状であるため、各板状部41の表面に光触媒を付与する作業は、フィルタ部材26の表面に光触媒を付与する作業よりも簡易である。
また、光源25が紫外光を発する場合であっても、光源25が発する紫外光にフィルタ部材26が曝露されることはないため、紫外光によるフィルタ部材26の劣化を抑制することができる。一方、各板状部41(延いては加湿体3)は、フィルタ部材26に比して、紫外光に対する耐性を有する素材(例えばアルミニウム)を用いて形成すればよい。加湿体3は吸水性を有していないため、フィルタ部材26に比べれば、素材の選択の自由度は高い。
なお、貯水槽21は、内面に光触媒を有していてもよい。特にこの場合には、加湿装置1の運転停止中であっても、光源25がオンになっていてもよい。このとき、浸水している板状部41,41,…及び貯水槽21の内面に接触している水が浄化されるため、長期間に亘って加湿装置1の運転を行なわない場合でも、水受け皿211に貯留されている水の汚損が抑制される。
また、加湿フィルタユニット22と、従来の一般的な円盤状の加湿フィルタとが交換可能でもよい。
第2の加湿空間には、板状部41,41,…に替えて、格子状に配された複数本の棒状部が設けられていてもよい。
本実施の形態では、第1の加湿空間の方が第2の加湿空間よりも大きいが、これに限定されるものではない。例えば、加湿能力よりも水質浄化能力の方を重視するならば、第1の加湿空間の方が第2の加湿空間よりも小さくてもよい。
実施の形態 2.
図6は、本発明の実施の形態2に係る加湿装置1の概略構成を示す模式的側断面図である。図7は、加湿装置1が備える加湿体4の外観を示す背面図である。
本実施の形態の加湿装置1は、実施の形態1の加湿フィルタユニット22に替えて加湿体4を備えている点を除けば、実施の形態1の加湿装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
まず、貯水槽21について説明する。
貯水槽21は、実施の形態1の後側壁21bに替えて、後側壁21eを有する。貯水槽21は前後対称であり、後側壁21eが底壁21dから立ち上がる角度は、前側壁21aが底壁21dから立ち上がる角度と同じである。
次に、加湿体4について説明する。
加湿体4は、適宜の厚みを有する円盤状をなしている。実施の形態1とは異なり、加湿体4はフィルタ部材を収容保持してはいない。
加湿体4は、非吸水性を有する。加湿体4は、環状枠部33,34、及び複数本の棒状部42,42,…を用いてなる。
環状枠部34は、円形の開口340を有し、縦姿勢に配された円環板状をなしている。環状枠部34は、加湿体4の後面を構成している。
環状枠部33は、環状枠部34と同様に、円形の開口330を有し、縦姿勢に配された円環板状をなしている。ただし、環状枠部33は、加湿体4の前面を構成している。
環状枠部33,34は、前後方向に対面離隔配置されている。環状枠部33,34に囲まれた空間(以下、加湿空間という)は、環状枠部33の開口330と環状枠部34の開口340とを通じて加湿体4の外部に連通する。
加湿空間には、棒状部42,42,…が立体格子状に配されている。
各棒状部42は、適宜の長さ及び太さを有する四角柱状であるが、円柱状又は四角筒状等でもよい。棒状部42,42同士は、交差部分が接合(例えば接着又は溶接等)してある。また、適宜の棒状部42,42,…が、環状枠部33,34に接合してある。つまり、環状枠部33,34は、棒状部42,42,…を介して連結されている。
棒状部42は、光触媒を有している。具体的には、棒状部42の表面に、光触媒が付与してある。
前後方向以外の方向に配されている各棒状部42の両端部は、環状枠部33,34の間から加湿空間の外部に突出している。なお、各棒状部42全体が、加湿空間の内部に収まっていてもよい。
次に、回転駆動部23について説明する。
回転駆動部23は、実施の形態1の駆動ギア232及び従動ローラ233,233を有しておらず、実施の形態1と同様のフィルタモータ231と、回転軸部234、伝達部235、及び図示しない2個の軸支持部とを有している。
2個の軸支持部は、前側壁21a及び後側壁21e夫々の上部に設けられている。軸支持部は、回転軸部234を着脱可能且つ回転可能に支持する。
回転軸部234は、加湿体4の中心に配されている。回転軸部234の両端部は、環状枠部33の開口330の中心及び環状枠部34の開口340の中心から加湿空間の外部に突出している。回転軸部234には、適宜の棒状部42,42,…が接合してある。
回転軸部234の両端部は、貯水槽21に設けてある軸支持部に着脱可能且つ回転可能に支持される。この結果、回転軸部234は前後方向に配される。また、加湿体4は縦姿勢に配される。
フィルタモータ231の出力は、ギア、ベルト、及び/又はチェーン等を用いてなる伝達部235(図6中に模式的に図示)を介して、回転軸部234に伝達される。このために、回転軸部234の一端部が、伝達部235に着脱可能に装着される。
フィルタモータ231が作動すると、伝達部235を介して、回転軸部234一方向に回転する。このとき、回転軸部234と共に、加湿体4が周方向に回転する。
なお、回転駆動部23は、本実施の形態の伝達部235に替えて、実施の形態1の駆動ギア232を有していてもよい。この場合、駆動ギア232は、加湿空間の外部に突出している棒状部42,42,…夫々の端部に係合することによって、加湿体4へ回転を伝達する。或いは、環状枠部33,34がリングギアとして構成されており、このリングギアが駆動ギア232に歯合する。
また、回転駆動部23は、本実施の形態の回転軸部234、伝達部235、及び軸支持部に替えて、実施の形態1の駆動ギア232及び従動ローラ233,233を有していてもよい。この場合、加湿体4は、回転駆動部23の駆動ギア232と従動ローラ233,233とによって、周方向に回転可能に3点支持される。このとき、従動ローラ233,233は、棒状部42,42,…を避けて、環状枠部33,34の外周に接触する。フィルタモータ231の出力は、駆動ギア232を介して、加湿体4に伝達される。
回転駆動部23に装着された加湿体4は、貯水槽21の上部開口を通して貯水槽21の内部に部分的に侵入する。このとき、加湿体4の周縁下部は、貯水槽21にて浸水可能になる。この結果、貯水槽21に貯留された水が、加湿体4の開口330,340の水没している部分を通して加湿空間へ浸入する。加湿体4が回転しても、加湿空間の下部は常に浸水状態になり、加湿空間の上部は常に非浸水状態である。
浸水状態である加湿空間においては、棒状部42,42,…の少なくとも一部が浸水する。つまり、加湿体4の浸水可能な部分は表面の少なくとも一部に光触媒を有している。
浸水中に光触媒の超親水性が発現した場合、棒状部42,42,…の表面に、水が均等に付着する。即ち、棒状部42,42,…は、貯水槽21が貯留した水を保持する。ところで、棒状部42,42,…の表面積は、例えば棒状部42が1本しかない場合に比べて大きい。従って、棒状部42,42,…は、貯水槽21が貯留した水を十分に保持する。
非浸水状態である加湿空間の上部においては、加湿空間に対し、開口330,340の水没していない部分を通して空気が出入りする。そして、棒状部42,42,…の少なくとも一部が、加湿空間を通流する空気に曝露される。このとき、棒状部42,42,…間の空隙は、加湿空間を通流する空気が通過する通気路として機能する。従って、棒状部42,42,…が通気性を有していないにもかかわらず、加湿空間は通気性がよい。
以上のように加湿体4が構成されているため、環状枠部33,34夫々は、縦姿勢で周方向に回転可能に配される。環状枠部33,34夫々の周縁部の一部は、貯水槽21にて浸水可能である。且つ、環状枠部33,34夫々の非浸水状態の内部を、送風機24によって送風された空気が通過可能である。各棒状部42は、環状枠部33,34に保持されて環状枠部33,34と共に回転し、回転に伴って浸水/非浸水が切り替えられる。各棒状部42の浸水可能な部分は表面に光触媒を有する。棒状部42の光触媒を有している部分は、非浸水状態である場合に、環状枠部33,34の内部を通過する空気に曝露される。
次に、光源25,25,…について説明する。
加湿装置1は、左右方向に適長離隔並置された複数個の光源25,25,…を備えている。制御部10は、光源25,25,…のオン/オフを制御する。
各光源25は、図示しない光源基板に実装されており、この光源基板が、加湿体4の上方にて、隔壁112又は仕切り部材110に支持されている。各光源25は、光源25が発した光が、環状枠部33,34の間へ入射するよう配されている。
光源25,25,…は加湿体4の上方に配されているため、加湿体4に対する空気の通流を妨げない。また、実施の形態1のように加湿体3の後方に光源25が配されている場合に比べて、加湿装置1の前後方向のサイズを小型化することができる。
光源25,25,…が光を発すると、棒状部42,42,…間の空隙が、光源25が発した光が通過する通光路として機能する。また、光源25が発した光が、貯水槽21の内面に反射する。この結果、棒状部42,42,…は、浸水状態であるか非浸水状態であるかを問わず、光源25,25,…が発した光に全体的に曝露される。
以上のように、棒状部42,42,…は、光源25が発した光に曝露され易い。しかも、棒状部42,42,…夫々の表面積の合計(即ち、光触媒を有している面積)は大きい。つまり、光触媒を有しており、且つ、光源25が発した光に曝露され易い表面積は大きい。
各棒状部42が光源25が発した光に曝露されると、棒状部42が有する光触媒は、光源25が発する光に反応する。この結果、棒状部42が除菌される。更に、棒状部42に接触している水又は空気が浄化される。
本実施の形態における各光源25は、加湿装置1の運転中は、連続的にオンである。なお、各光源25は、適宜のタイミングでオン/オフが切り替えられてもよい(例えば光源25,25,…が同時に又は交互に点滅する)。
換言すれば、光源25,25,…夫々のオン/オフは、加湿体4の回転方向の位置とは無関係である。故に、本実施の形態の加湿装置1は、実施の形態1のようなリードスイッチ12及び永久磁石を備えていない。
加湿装置1の運転中、加湿体4が回転し、送風機24が送風すると、加湿体4の送風方向上流側から、開口340を通して加湿空間へ流入する。
加湿空間へ流入した空気は、棒状部42,42,…間を通過しつつ、水を保持した棒状部42,42,…に接触する。水を保持した棒状部42,42,…に空気が接触すると、棒状部42,42,…が保持していた水が蒸散する。この結果、空気が吸湿する。
しかも、非浸水状態の棒状部42,42,…が有する光触媒が、光源25,25,…が発する光に反応すると、棒状部42,42,…が除菌され、更に、棒状部42,42,…に接触した空気が浄化される。つまり、加湿装置1は、光触媒による空気清浄機能も有する。
棒状部42,42,…が保持していた水によって吸湿し、且つ、光触媒によってされ浄化された空気は、加湿空間から開口330を通して、加湿体4の前方へ流出する。
加湿体4にて吸湿し浄化された空気は、隔壁112の下部の通風孔を経て送風機24に吸引され、通風路114の内部に導出され、吹出口117を経て装置外部へ吹き出る。
一方、浸水状態の棒状部42,42,…が有する光触媒が、光源25,25,…が発する光に反応すると、棒状部42,42,…が除菌され、更に、棒状部42,42,…に接触している水が浄化される。加湿体4の回転に伴い、貯水槽21(延いては水受け皿211)に貯留されている水は流動する。従って、時間の経過と共に、水受け皿211に貯留されている水が全体的に浄化される。
ここで、加湿体4の回転を止めた場合を考える。この場合に送風機24が送風しても、加湿体4が回転しないため、加湿体4が保持した水による空気の吸湿が行なわれない。つまり、加湿装置1は加湿を行なわない空気清浄機として機能する。一方、棒状部42,42,…が有する光触媒による水質浄化は行なわれる。
なお、格子状に配されている棒状部42,42,…の配置密度は、均一でなくてもよい。例えば、加湿体4は、実施の形態1の第1の加湿空間に相当する程度の範囲においては、棒状部42,42,…の配置密度が低く、実施の形態1の第2の加湿空間に相当する程度の範囲においては、棒状部42,42,…の配置密度が高い構成でもよい。この場合、加湿装置1は、加湿体4の回転方向の位置を検出すべく、実施の形態1のようなリードスイッチ12及び永久磁石を備えていてもよい。
ここで、棒状部42,42,…の配置密度が高い範囲が浸水状態で、棒状部42,42,…の配置密度が低い範囲が非浸水状態であるようにして、加湿体4の回転を止めた場合を考える。この場合に送風機24が送風しても、加湿体4が回転しないため、加湿体4が保持した水による空気の吸湿が行なわれない。つまり、加湿装置1は加湿を行なわない空気清浄機として機能する。このとき、加湿体4の通気路が広いため、送風効率が向上する。また、浸水している棒状部42,42,…の表面積が広いため、水質浄化効率が向上する。
以上のような加湿装置1によれば、実施の形態1と同様に、水受け皿211の汚損、及び、貯水槽21にて浸水している加湿体4の汚損を抑制しつつ、十分な加湿機能を得ることができる。しかも、フィルタ部材を備えていないため、フィルタ部材の汚損に起因する各種の不都合は生じない。
各棒状部42は簡単な形状であるため、各棒状部42の表面に光触媒を付与する作業は、フィルタ部材の表面に光触媒を付与する作業よりも簡易である。
光源25,25,…が紫外光を発する場合、各棒状部42(延いては加湿体4)は、紫外光に対する耐性を有する素材を用いて形成すればよい。
なお、棒状部42,42,…に替えて、夫々が送風方向に沿うよう並列に離隔配置された複数枚の板状部が加湿空間に設けられていてもよい。
また、棒状部42,42,…に替えて、夫々が送風方向に交差するよう並列に離隔配置された複数枚の板状部が加湿空間に設けられていてもよい。この場合、各板状部には1又は複数の通気孔が形成される。
光源25,25,…は、実施の形態1のように加湿体4の後方に配されていてもよい。更に、光源25,25,…が発する光は、複数方向(例えば上方及び後方)から加湿体4へ入射してもよい。
実施の形態 3.
図8は、本発明の実施の形態3に係る加湿装置1が備える加湿体4と光源25との位置関係を示す背面図である。
本実施の形態の加湿装置1は、実施の形態2の加湿装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態2との差異について説明し、その他、実施の形態2に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
まず、貯水槽21について説明する。
貯水槽21は、実施の形態1の右側壁21cに替えて、右側壁21fを有する。右側壁21fは、右方へ傾斜している。このため、加湿体3の右側の水面は、右側壁21fが右方へ傾斜していない場合よりも広い。
次に、光源25について説明する。
光源25は、加湿体4の右方に位置する。また、光源25は、光源25が発した光の出射方向が、貯水槽21の上部開口を通して加湿体4の右側の水面に向くよう配されている。このため、光源25が光を発すると、加湿体4の浸水部分(特に浸水部分の周面右側)が、光源25が発した光に曝露される。
光源25は加湿体4の側方に配されているため、加湿体4に対する空気の通流を妨げない。また、実施の形態1のように加湿体3の後方に光源25が配されている場合に比べて、加湿装置1の前後方向のサイズを小型化することができる。
以上のような加湿装置1によれば、実施の形態2と同様に、水受け皿211の汚損、及び、貯水槽21にて浸水している加湿体4の汚損を抑制しつつ、十分な加湿機能を得ることができる。
実施の形態 4.
図9は、本発明の実施の形態4に係る加湿装置1が備える加湿フィルタユニット22の外観を示す背面図である。図10は、加湿フィルタユニット22と光源25との位置関係を示す模式的な側断面図である。
本実施の形態の加湿装置1は、実施の形態1の加湿装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
まず、貯水槽21について説明する。
貯水槽21は、実施の形態1の後側壁21bに替えて、後側壁21gを有する。貯水槽21は前後対称であり、後側壁21gが底壁21dから立ち上がる角度は、前側壁21aが底壁21dから立ち上がる角度と同じである。
後側壁21gは、光源25が発する光を透過する。例えば光源25が発する光が波長315 〜380 nm程度の紫外光(UVA)、又は可視光である場合、後側壁21gは、一般的なソーダ石灰ガラスを用いてなるものでもよい。
一方、後側壁21gを除く貯水槽21の内面は、光源25が発する光を反射するようにしてある。
次に、光源25について説明する。
光源25は、貯水槽21の後側壁21bの後方に位置する。また、光源25は、光源25が発した光の出射方向が、後側壁21bに向くよう配されている。
光源25が発した光は、後側壁21bを透過する。このため、加湿フィルタユニット22の浸水部分は、光源25が発した光に曝露される。
光源25は後側壁21bの後方に配されているため、加湿体4に対する空気の通流を妨げない。
なお、貯水槽21において、光源25が発する光を透過する部分は、後側壁21gに限定されるものではない。例えば、前側壁21a(又は右側壁21c)が、光源25が発する光を透過するようにしてあってもよい。この場合、光源25は、貯水槽21の前側壁21aの前方(又は右側壁21cの右側方)に位置し、且つ、光源25が発した光の出射方向が、前側壁21a(又は右側壁21c)に向くよう配されていればよい。
次に、加湿体3について説明する。
加湿体3は、板状部41,41,…に替えて、複数枚の板状部43,43,…を用いてなる。板状部41,41,…と板状部43,43,…との差異は、板状部43,43,…が、隔壁312に平行に配置されていることである。
以上のような加湿装置1によれば、実施の形態1と同様に、水受け皿211の汚損、及び、貯水槽21にて浸水している加湿フィルタユニット22の汚損を抑制しつつ、十分な加湿機能を得ることができる。
実施の形態 5.
図11は、本発明の実施の形態5に係る加湿装置1が備える加湿フィルタユニット22の外観を示す背面図である。図12は、加湿フィルタユニット22と光源25,251との位置関係を示す模式的な側断面図である。
本実施の形態の加湿装置1は、実施の形態1の加湿装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
まず、加湿フィルタユニット22について説明する。
本実施の形態の加湿フィルタユニット22には、板状部41,41,…が収容保持された第2の加湿空間が、加湿フィルタユニット22の中心点に関して点対称に2個、設けられている。各第2の加湿空間は、実施の形態1における第2の加湿空間と同様である。
このため、第1の加湿空間は、実施の形態1における第1の加湿空間よりも狭い。従って、フィルタ部材26は、実施の形態1におけるフィルタ部材26とは形状が異なり、径方向の両側をDカットされたような形状になしてある。
次に、光源25,251について説明する。
加湿装置1は、2個の光源25,251を備えている。
一方の光源25は、実施の形態1と同様に配置されている。この光源25が発した光は、加湿フィルタユニット22の浸水部分に到達する。
他方の光源251も、光源25と同様に、加湿フィルタユニット22の後方に位置する。ただし、光源251は、光源25が発した光の出射方向が、加湿フィルタユニット22の上部に向くよう配されている。このため、光源251が光を発すると、加湿フィルタユニット22の非浸水部分が、光源25が発した光に曝露される。
なお、光源251が発した光を加湿フィルタユニット22の非浸水部分側へ反射する反射板が加湿フィルタユニット22の近傍に配されていてもよい。
次に、リードスイッチ12について説明する。
本実施の形態では、リードスイッチ12がオフ状態である場合、少なくともフィルタ部材26が非浸水状態である。このとき、下側の第2の加湿空間における板状部41,41,…は浸水状態であり、上側の第2の加湿空間における板状部41,41,…は非浸水状態である。
制御部10は、リードスイッチ12がオフ状態である場合に、光源25,251を共にオンにする。このため、浸水状態の板状部41,41,…は、光源25が発した光に曝露され、非浸水状態の板状部41,41,…は、光源251が発した光に曝露される。
以上のような加湿装置1によれば、実施の形態1と同様に、水受け皿211の汚損、及び、貯水槽21にて浸水している加湿フィルタユニット22の汚損を抑制しつつ、十分な加湿機能を得ることができる。しかも、光源251が発光すると、非浸水状態の板状部41,41,…に接触した空気を浄化することができる。
なお、第1及び第2の加湿空間夫々の個数とお互いの位置関係とは、本実施の形態のものに限定されない。例えば、2個の第2の加湿空間は点対称に配置されていなくてもよい。また、第1及び第2の加湿空間は、何れも正面視扇形であってもよい。
実施の形態1〜5においては、加湿フィルタユニット22又は加湿体3,4が円盤状になしてある場合を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、加湿体は、円柱状になしてあってもよい。又は、例えば、加湿体は、一辺部が光触媒を有する矩形板状をなしていてもよい。この場合、例えば加湿体の一辺部に対向する他辺部を中心に加湿体が回転することによって、一辺部の浸水/非浸水が切り替わる。或いは、加湿体は、両端部が光触媒を有する棒状をなしていてもよい。この場合、長手方向中央部を中心に加湿体が正逆に回転することによって、両端部が交互に浸水する。
また、加湿体における浸水/非浸水の切り替えは、加湿体の回転によるものに限定されず、例えば加湿体の上下動によるものであってもよい。
最後に、本発明の実施の形態についてまとめる。
本発明に係る加湿装置1は、貯水槽21と、一部が前記貯水槽21にて浸水可能にしてあり、前記貯水槽21が貯留した水を保持し、前記一部の浸水/非浸水が切り替わるようにしてあり、少なくとも一部に光触媒を有する加湿体3,4と、前記光触媒が反応する光を発する光源25,251とを備え、前記貯水槽21にて浸水可能な部分の浸水/非浸水を切り替え、前記加湿体3,4が保持した水によって吸湿した空気を装置外部へ送風するようにしてある加湿装置であって、前記加湿体3,4は非吸水性を有し、前記加湿体3,4の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に前記光触媒を有し、前記加湿体3,4における前記光触媒を有している部分は、前記光源25,251が発する光に曝露され、前記光触媒によって水を保持し、非浸水状態である場合に空気に曝露されるようにしてあることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置1は、前記加湿体3,4は、複数の板状部41,43又は棒状部42と、前記板状部41,43又は前記棒状部42を保持する環状枠部31,32,33,34とを用いてなり、前記光触媒を有している部分は、少なくとも前記板状部41,43又は前記棒状部42に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置1は、前記板状部41,43又は前記棒状部は、夫々が前記空気を送風する送風方向に沿うよう並列に離隔配置されていることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置1は、前記加湿体4は、格子状に配された前記棒状部42を用いてなることを特徴とする。
本発明に係る加湿装置1は、吸水性及び通気性を有し、光触媒を有していないフィルタ部材26を更に備え、該フィルタ部材26は、前記加湿体3に保持されて浸水/非浸水が切り替えられ、非浸水状態である場合に空気が通過可能にしてあることを特徴とする。
本発明にあっては、加湿装置は、水槽、加湿体、及び光源を備える。
加湿体は、非吸水性を有する。従って、吸水性を有するフィルタ部材よりも簡単な構造とすることが可能である。
加湿体の一部は、水槽にて浸水可能にしてある。加湿体は、浸水可能な部分の浸水/非浸水が切り替わる。この場合、例えば加湿体の1ヶ所が適宜の期間だけ浸水状態になる。又は、例えば加湿体の2ヶ所が交互に浸水状態になる。
加湿体の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に光触媒を有する。つまり、加湿体における光触媒を有している部分は、浸水/非浸水が切り替わる。
加湿体における光触媒を有している部分は、光源が発する光に曝露される。仮に、フィルタ部材が光触媒を有していたとしても、複雑な構造を有するフィルタ部材(特にフィルタ部材の内部)における光触媒を有している部分は、光源が発する光に曝露され難い。一方、簡単な構造を有する加湿体における光触媒を有している部分は、光源が発する光に全面的に曝露され易い。
光触媒は、光源が発する光に曝露されると反応する。光触媒が反応すると、加湿体における光触媒を有している部分が除菌される。また、水中にて光触媒が反応すると、加湿体における光触媒を有している部分に接触している水が浄化される。このようにして水槽に貯留されている水が浄化されれば、水槽に貯留されている水は、カビの発生又は細菌の繁殖等による汚損を免れる。従って、水槽の汚損が抑制される。また、加湿体における光触媒を有している部分が除菌される上に、汚損した加湿体が水に浸漬することがないため、加湿体の汚損が抑制される。
ところで、光触媒の超親水性により、加湿体における光触媒を有している部分には、水が均等に付着する。即ち、加湿体は、光触媒によって、水槽が貯留した水を保持する。非浸水状態である場合、加湿体における光触媒を有している部分は、空気に曝露される。従って、加湿体における光触媒を有している部分が、浸水状態から非浸水状態に切り替わると、加湿体が保持した水は、空気へ蒸散する。蒸散した水を含む空気(即ち吸湿した空気)は、装置外部へ送風される。
本発明にあっては、加湿体は、複数の板状部又は棒状部と枠部とを用いてなる。以下では、複数枚の板状部を例示して説明するが、複数本の棒状部であっても、1枚以上の板状部と1本以上の棒状部とであっても同様である。
複数枚の板状部及びこれらを保持する枠部は、何れも非吸水性を有し、且つ、簡単な形状である。従って、表面に光触媒を有している板状部の製造は技術的に難易度が低く、製造コストの低減につながる。
各板状部の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に光触媒を有する。
各板状部における光触媒を有している部分は、光源が発する光に曝露される。簡単な構造を有する板状部が表面に光触媒を有していれば、光触媒を有している部分は光源が発する光に全面的に曝露され易い。このような板状部が複数枚存在するため、光触媒を有しており、且つ、光源が発する光に曝露される面積は大きい。また、浸水後に非浸水状態になった場合、板状部における光触媒を有している部分は水を保持している。そして、この水を保持している部分が、空気に曝露される。
以上の結果、板状部の除菌効率、水の浄化効率、及び加湿効率が向上する。
なお、加湿体は、光触媒を有している部分が板状部のみに設けられている構成に限定されない。例えば、加湿体は、光触媒を有している部分が板状部と枠体とに設けられている構成でもよい。
本発明にあっては、複数枚の板状部は、並列に離隔配置される。しかも、各板状部は、送風方向に沿う。このため、離隔配置された複数枚の板状部の間の空隙は、通気路及び通光路として機能する。一方、複数本の棒状部は、並列に離隔配置される。しかも、各棒状部は、送風方向に沿う。このため、離隔配置された複数本の棒状部の間の空隙は、通気路及び通光路として機能する。又は、複数本の棒状部は、格子状に配される。格子状に配された複数本の棒状部の間の空隙は、通気路及び通光路として機能する。
板状部を用いてなる場合であれ、棒状部を用いてなる場合であれ、これらの配置密度を上げれば、加湿体の浸水可能な表面積は容易に増大する。従って、光触媒を有する表面積が、容易に増大される。
しかも、光源が発する光を、各板状部又は各棒状部に設けられている光触媒を有している部分へ照射すれば、複数枚の板状部の間の空隙、又は複数本の棒状部の間の空隙を、光が通過する。つまり、光触媒が、光源が発する光に曝露され易い。故に、光触媒を有する表面積は、接触した水を浄化する表面積となり、水を保持する表面積となる。また、複数枚の板状部の間の空隙、又は複数本の棒状部の間の空隙は、非浸水状態である場合に空気が通過する。故に、保持された水が、空気に触れて蒸散し易い。
以上の結果、板状部又は棒状部の除菌効率、水の浄化効率、及び加湿効率、更には加湿体における通気効率が、簡易な構成で向上する。
本発明にあっては、加湿装置は、フィルタ部材を更に備える。フィルタ部材は、従来のフィルタ部材と同様に、吸水性及び通気性を有する。このため、フィルタ部材を備えていない場合よりも、加湿装置の加湿機能が向上する。
フィルタ部材は光触媒を有していないため、光触媒を有するフィルタ部材を備える場合に比べて、加湿装置の製造は簡易且つ低コストである。
また、光触媒を有する加湿体によって、水槽に貯留されている水の汚損が抑制されるため、汚損した水によってフィルタ部材も汚損してしまうことが抑制される。つまり、光触媒によってフィルタ部材を直接的に除菌する必要はない。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、加湿装置1に、実施の形態1〜5に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
1 加湿装置
21 貯水槽(水槽)
25,251 光源
26 フィルタ部材
3,4 加湿体
31,32,33,34 環状枠部(枠部)
41,43 板状部
42 棒状部

Claims (5)

  1. 水槽と、
    一部が前記水槽にて浸水可能にしてあり、前記水槽が貯留した水を保持し、前記一部の浸水/非浸水が切り替わるようにしてあり、少なくとも一部に光触媒を有する加湿体と、
    前記光触媒が反応する光を発する光源と
    を備え、
    前記水槽にて浸水可能な部分の浸水/非浸水を切り替え、前記加湿体が保持した水によって吸湿した空気を装置外部へ送風するようにしてある加湿装置であって、
    前記加湿体は非吸水性を有し、
    前記加湿体の浸水可能な部分は、表面の少なくとも一部に前記光触媒を有し、
    前記加湿体における前記光触媒を有している部分は、前記光源が発する光に曝露され、前記光触媒によって水を保持し、非浸水状態である場合に空気に曝露されるようにしてあることを特徴とする加湿装置。
  2. 前記加湿体は、複数の板状部又は棒状部と、前記板状部又は前記棒状部を保持する枠部とを用いてなり、
    前記光触媒を有している部分は、少なくとも前記板状部又は前記棒状部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記板状部又は前記棒状部は、夫々が前記空気を送風する送風方向に沿うよう並列に離隔配置されていることを特徴とする請求項2に記載の加湿装置。
  4. 前記加湿体は、格子状に配された前記棒状部を用いてなることを特徴とする請求項2に記載の加湿装置。
  5. 吸水性及び通気性を有し、光触媒を有していないフィルタ部材を更に備え、
    該フィルタ部材は、前記加湿体に保持されて浸水/非浸水が切り替えられ、非浸水状態である場合に空気が通過可能にしてあることを特徴とする請求項1から4の何れかひとつに記載の加湿装置。
JP2012289211A 2012-12-29 2012-12-29 加湿装置 Expired - Fee Related JP6103937B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012289211A JP6103937B2 (ja) 2012-12-29 2012-12-29 加湿装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012289211A JP6103937B2 (ja) 2012-12-29 2012-12-29 加湿装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014129990A true JP2014129990A (ja) 2014-07-10
JP6103937B2 JP6103937B2 (ja) 2017-03-29

Family

ID=51408508

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012289211A Expired - Fee Related JP6103937B2 (ja) 2012-12-29 2012-12-29 加湿装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6103937B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019152389A (ja) * 2018-03-05 2019-09-12 株式会社イリス 加湿器
JP2020125865A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 株式会社コロナ ミスト発生装置
CN115789817A (zh) * 2023-02-02 2023-03-14 潍坊医学院附属医院 一种可移动式空气加湿装置
KR102535041B1 (ko) * 2022-11-22 2023-05-26 신미영 광촉매 공기정화장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283512A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Mitsubishi Electric Corp 加湿装置
JP2002102323A (ja) * 2000-10-03 2002-04-09 Nippon Techno Kk 処理液または処理ガスの滅菌装置
JP2003164721A (ja) * 2001-11-29 2003-06-10 Daikin Ind Ltd 空気調和装置の加湿ユニット
JP2008309439A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Panasonic Corp 加湿装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000283512A (ja) * 1999-03-30 2000-10-13 Mitsubishi Electric Corp 加湿装置
JP2002102323A (ja) * 2000-10-03 2002-04-09 Nippon Techno Kk 処理液または処理ガスの滅菌装置
JP2003164721A (ja) * 2001-11-29 2003-06-10 Daikin Ind Ltd 空気調和装置の加湿ユニット
JP2008309439A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Panasonic Corp 加湿装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019152389A (ja) * 2018-03-05 2019-09-12 株式会社イリス 加湿器
JP2020125865A (ja) * 2019-02-04 2020-08-20 株式会社コロナ ミスト発生装置
JP7156961B2 (ja) 2019-02-04 2022-10-19 株式会社コロナ ミスト発生装置
KR102535041B1 (ko) * 2022-11-22 2023-05-26 신미영 광촉매 공기정화장치
CN115789817A (zh) * 2023-02-02 2023-03-14 潍坊医学院附属医院 一种可移动式空气加湿装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6103937B2 (ja) 2017-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4749364B2 (ja) 加湿装置
KR101515786B1 (ko) 자외선의 집광 및 확산 기능을 갖는 공기정화용 광촉매 살균모듈
KR100719788B1 (ko) 물세척법과 흡착여과법을 연계한 복합기능 공기정화기
KR200476833Y1 (ko) 공기정화가 동시에 이루어지는 가습기
EP1752714A1 (en) Air conditioner
JP6103937B2 (ja) 加湿装置
JP2009145023A (ja) 調湿装置
JP2008180397A (ja) 加湿装置
JP2013070792A (ja) 空気清浄機及び空気清浄機の使用方法
JP2011158142A (ja) 空気清浄装置、及び加湿機
JP2009145022A (ja) 調湿装置
WO2014021287A1 (ja) 液体供給装置、加湿装置及び容器
JP2011158143A (ja) 空気清浄装置、及び加湿機の制御方法
JP5953196B2 (ja) 加湿装置
KR20110022848A (ko) 공기청정 가습기
JP5808996B2 (ja) 空気清浄機及び空気清浄機の使用方法
JP5261610B2 (ja) 加湿装置及び空気清浄機
JP5785635B2 (ja) 加湿装置及び空気清浄機
JP5501505B2 (ja) 加湿装置及び空気清浄機
JP2010025384A (ja) 調湿装置
JP7209570B2 (ja) 空気清浄機
JP2005344979A (ja) 加湿器
JP2004180895A (ja) 空気浄化装置
JP2002085534A (ja) 脱臭浄化用エレメントおよびこれを用いた脱臭浄化ユニット並びに同ユニットを用いた脱臭浄化システム
JP2004028382A (ja) 除湿機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160809

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6103937

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees