JP2008308034A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動側ステアリング位置調整ロック歯と固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先同士が擦れて生じる異音の発生、及び、可動側ステアリング位置調整ロック歯を固定側ステアリング位置調整ロック歯に噛合わせる時の異音の発生を小さくすることが可能なステアリング装置を提供する。
【解決手段】Oリング309の外周は、固定側チルトロック歯30のロック歯301の歯先301Aよりも、δだけ突出している。従って、チルト・テレスコピックのクランプ時に、可動側チルトロック歯29の歯先291Aは、Oリング309の外周に最初に当接し、Oリング309の外周を弾性変形させながら、可動側チルトロック歯29のロック歯291が固定側チルトロック歯30のロック歯301と衝撃無く噛み合う。
【選択図】図6

Description

本発明はステアリング装置、特に、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールのチルト位置を調整可能なチルト式、または、このチルト式にテレスコピック式を併用したチルト/テレスコピック式のステアリング装置に関する。
チルト位置調整機構は、運転者の体型及び好みにあわせて、最も運転しやすい位置にステアリングホイールの傾斜角度を調整するための機構である。ステアリングホイールの傾斜角度の調整時には、一旦、チルトロック機構がアンクランプ状態にされ、その状態でステアリングホイールの傾斜角度を調整したのち、再度クランプ状態にされる。
このようなチルト位置調整機構を有するステアリング装置では、車体に車体取付けブラケットを固定し、車体取付けブラケットのチルト用長溝とコラムに締付けボルトを挿通している。チルトロック時には、この締付けボルトを締め付けて、コラムを車体取付けブラケットに押圧してロックする。しかし、締付けボルトの締付力が弱い場合には、運転手がステアリングホイールに激突する二次衝突時に、コラムがチルト方向に移動するため、ステアリングホイールのコラプス移動が円滑に行われず、二次衝突時の衝撃吸収が不十分となる恐れがある。
このような二次衝突時のコラムのチルト方向の移動を阻止するためのチルトロック機構として、特許文献1に示すようなステアリング装置がある。このステアリング装置では、チルト用長溝の縁に固定側チルトロック歯(固定側ステアリング位置調整ロック歯)を設け、固定側チルトロック歯に噛合う可動側チルトロック歯(可動側ステアリング位置調整ロック歯)を、締付けボルトの軸方向に移動可能に締付けボルトに挿通している。
この構成により、チルトロック時には、締付けボルトを締め付けて、可動側チルトロック歯を固定側チルトロック歯に噛合わせることにより、二次衝突による衝撃荷重がステアリングホイールに作用しても、コラムがチルト方向に移動しないようにしている。
このようなチルトロック機構を有するステアリング装置では、締付けボルトを緩めて、固定側チルトロック歯に対する可動側チルトロック歯の噛み合いを解除した後、ステアリングホイールの傾斜角度を調整する時に、可動側チルトロック歯と固定側チルトロック歯の歯先同士が擦れて異音が発生することがある。
また、締付けボルトを締め付けて、可動側チルトロック歯を固定側チルトロック歯に噛合わせる時に、可動側チルトロック歯と固定側チルトロック歯の歯先同士が当接することがあり、この当接した歯先が歯底側に移動して歯が噛み合う時の衝撃で、異音が発生する問題がある。
米国特許第5743150号明細書
本発明は、ステアリングホイールの位置調整時に、可動側ステアリング位置調整ロック歯と固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先同士が擦れて生じる異音の発生、及び、可動側ステアリング位置調整ロック歯を固定側ステアリング位置調整ロック歯に噛合わせる時の異音の発生を小さくすることが可能なステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に取付け可能な車体取付けブラケット、上記車体取付けブラケットにチルト位置またはテレスコピック位置の少なくともいずれか一方のステアリング調整位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、所望のステアリング調整位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたステアリング位置調整用長溝及びコラムに、軸方向移動可能に挿通された締付けボルト、上記締付けボルトの一端に装着された操作レバー、上記締付けボルトに設けられ、上記操作レバーの回転を締付けボルトの軸方向移動に変換する変換機構、上記車体取付けブラケットのステアリング位置調整用長溝の縁に形成された固定側ステアリング位置調整ロック歯、上記締付けボルトに設けられ上記締付けボルトの軸方向移動により上記固定側ステアリング位置調整ロック歯と噛合う可動側ステアリング位置調整ロック歯、上記固定側ステアリング位置調整ロック歯と可動側ステアリング位置調整ロック歯との間に介挿され、固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先と可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先が当接する前に、一方の歯先に当接して弾性変形可能な弾性部材を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第2番目の発明は、第1番目の発明のステアリング装置において、上記固定側ステアリング位置調整ロック歯には、上記弾性部材を挿入する溝が形成され、上記溝に弾性部材を挿入すると、上記固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先よりも弾性部材が突出することを特徴とするステアリング装置である。
第3番目の発明は、第1番目から第2番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記弾性部材が一個の環状の部材であることを特徴とするステアリング装置上記弾性部材がOリングであることを特徴とするステアリング装置である。
第4番目の発明は、第1番目から第2番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記弾性部材がOリングであることを特徴とするステアリング装置である。
第5番目の発明は、車体に取付け可能な車体取付けブラケット、上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたチルト用長溝及びコラムに、軸方向移動可能に挿通された締付けボルト、上記締付けボルトの一端に装着された操作レバー、上記締付けボルトに設けられ、上記操作レバーの回転を締付けボルトの軸方向移動に変換する変換機構、上記車体取付けブラケットのチルト用長溝の縁に形成された固定側チルトロック歯、上記締付けボルトに設けられ上記締付けボルトの軸方向移動により上記固定側チルトロック歯と噛合う可動側チルトロック歯、上記固定側チルトロック歯と可動側チルトロック歯との間に介挿され、固定側チルトロック歯の歯先と可動側チルトロック歯の歯先が当接する前に、一方の歯先に当接して弾性変形可能な弾性部材を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
第6番目の発明は、第5番目の発明のステアリング装置において、上記固定側チルトロック歯には、上記弾性部材を挿入する溝が形成され、上記溝に弾性部材を挿入すると、上記固定側チルトロック歯の歯先よりも弾性部材が突出することを特徴とするステアリング装置である。
第7番目の発明は、第5番目から第6番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記弾性部材が一個の環状の部材であることを特徴とするステアリング装置である。
第8番目の発明は、第5番目から第6番目までのいずれかの発明のステアリング装置において、上記弾性部材がOリングであることを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、固定側ステアリング位置調整ロック歯と可動側ステアリング位置調整ロック歯との間に、固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先と可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先が当接する前に、一方の歯先に当接して弾性変形可能な弾性部材を介挿している。
従って、ステアリングホイールの調整時、可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先が、弾性部材に沿って移動するため、可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先は固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先には当たらず、歯先同士が擦れて異音が発生することは無い。
また、コラムのクランプ時に、可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先は、弾性部材に最初に当接し、弾性部材を弾性変形させながら、可動側ステアリング位置調整ロック歯が固定側ステアリング位置調整ロック歯と衝撃無く噛み合う。従って、歯先同士が当接する時の異音が無く、歯先が歯底側に移動して歯が噛み合う時にも、異音が発生することは無い。
以下の実施例では、ステアリングホイールの上下方向位置と前後方向位置の両方の位置を調整する、チルト・テレスコピック式のステアリング装置に本発明を適用した例について説明する。
図1は本発明の実施例のチルト/テレスコピック式のステアリング装置101を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。ステアリング装置101は、ステアリングシャフト102を回動自在に軸支している。ステアリングシャフト102には、その上端(車体後方側)にステアリングホイール103が装着され、ステアリングシャフト102の下端(車体前方側)には、ユニバーサルジョイント104を介して中間シャフト105が連結されている。
中間シャフト105にはその下端にユニバーサルジョイント106が連結され、ユニバーサルジョイント106には、ラックアンドピニオン機構等からなるステアリングギヤ107が連結されている。
運転者がステアリングホイール103を回転操作すると、ステアリングシャフト102、ユニバーサルジョイント104、中間シャフト105、ユニバーサルジョイント106を介して、その回転力がステアリングギヤ107に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド108を移動し、車輪の操舵角を変えることができる。
図2は本発明の実施例のチルト/テレスコピック式ステアリング装置を示す要部の正面図である。図3はチルト・テレスコピッククランプのクランプ時を示す図2のA−A断面図である。図4はチルト/テレスコピッククランプのアンクランプ時を示す図2のA−A断面図である。
図5は可動側チルトロック歯、固定側チルトロック歯、Oリング、及びスリーブを示す斜視図である。図6(1)は固定側チルトロック歯にOリングを組み付けた状態を示し、可動側チルトロック歯を省略した正面図、図6(2)は図6(1)のB−B断面図である。
図2から図6に示すように、ステアリングシャフト102は、車体後方側端部(図2の左側)にステアリングホイール103を装着したアッパーシャフト1と、これにスプライン嵌合したロアーシャフト2とから伸縮自在に構成されている。ステアリングコラムは、アッパー側のインナーコラム3と、インナーコラム3に外嵌したロアー側のアウターコラム4とから摺動自在に構成されている。インナーコラム3は、その上端部で、図示しない軸受を介してアッパーシャフト1を回転自在に支持する。アウターコラム4は、その下端部で、図示しない軸受を介してロアーシャフト2を回転自在に支持する。
このロアー側のアウターコラム4の周囲には、ブラケット(車体取付けブラケット)6が設けられている。ブラケット6は車体に接続されるフランジ部6aを有し、全体として下向きに逆U字形状をしており、対向側板部6b、6cを一体に形成している。
ブラケット6の車体前方側(図2の右側)には、ブラケット6の対向側板部6b、6cの内側に両側端が接触するように、ボス部8がアウターコラム4の前方端に一体的に形成されている。このブラケット6の対向側板部6b、6c、およびボス部8には、スペーサ筒9を介して、チルト中心ボルト10が通挿されている。これにより、車体前方側のアウターコラム4は、このチルト中心ボルト10を中心として傾動できるようになっている。
アウターコラム4は、アッパーシャフト1とロアーシャフト2との嵌合部をほぼ覆う位置まで車体後方側(図2の左側)に延びている。アウターコラム4の車体後方側は、ある長さ範囲にわたり下方(図2から図4の下方)に延び、軸方向のすり割りLが形成されて、インナーコラム3を包持してクランプするための一対のクランプ部材12a、12bが形成されている。
クランプ部材12a、12bは、それぞれインナーコラム3の円筒形の外径部37に適合する形状の円筒形の内径孔41と、ブラケット6の対向側板部6b、6cの内側に接触する外側面42a、42bとを有している。すり割りLは、図3で見て、内径孔41の軸心を通る下方側に、クランプ部材12a、12bを二等分する位置に形成されている。
図3で、アウターコラム4の上方部中央に形成された雌ネジ44には、ストッパー部材11がねじ込まれている。このストッパー部材11の頭部11aは、アウターコラム4の外径部に当接し、下端がインナーコラム3に形成した軸方向長溝3bに係合している。
このように、インナーコラム3の軸方向長溝3bに、ストッパー部材11の下端が係合している。従って、このストッパー部材11は、回転方向(周方向)に対するストッパーとして働き、両コラム3、4は、回転方向に対しては、摩擦のみによる保持だけでなく、このストッパー部材11によって機械的に保持されている。
さらに、テレスコピック摺動時、ストッパー部材11の下端が、インナーコラム3の軸方向長溝3b内を移動することができ、ストッパー部材11の下端が軸方向長溝3bの端部に当接すると、テレスコピック摺動するインナーコラム3のための軸方向に対するストッパーとして働く。
クランプ部材12aに形成された貫通孔141、142、クランプ部材12bに形成された貫通孔143、及び、左右のチルト調整用溝5、5には、締付けボルト13が図3の左右方向に挿通されている。また、締付けボルト13の左側には、操作レバー16が取り付けられていると共に、カムロック機構が設けられている。
このカムロック機構は、操作レバー16と一体的に回転する第1カム部材17と、この第1カム部材17の回転に伴って、第1カム部材17の山部または谷部に係合しながら軸方向に移動して、ロックまたはロック解除する、非回転の第2カム部材18とから構成されている。
第2カム部材18は、左側のチルト調整用溝5にその右端面が嵌合することにより、常時非回転に構成されている。締付けボルト13の左端に形成された雄ネジ132には、ナット31がねじ込まれており、ナット31と操作レバー16の外側(左端面)との間には、軸受32が挟持されている。
締付けボルト13の右端には、右側のチルト調整用溝5の幅よりも大きな円盤状の頭部131が形成されている。締付けボルト13の外径部に外嵌された円筒状のスリーブ15の右端面と頭部131の左端面との間に、矩形板状の可動側チルトロック歯(可動側ステアリング位置調整ロック歯)29が挟持されている。
可動側チルトロック歯29の内側面(左端面)には、ロック歯291、291が形成されている。このロック歯291は、図3の紙面に直交する方向に直線状に形成され、上下方向に平行に延びる鋸歯状に形成されている。また、対向側板部6cに形成された矩形孔61に、固定側チルトロック歯(固定側ステアリング位置調整ロック歯)30の内側面(左端面)に形成された矩形凸部302が圧入して固定されている。固定側チルトロック歯30には、右側のチルト調整用溝5が形成されている。
固定側チルトロック歯30の外側面(右端面)304には、チルト調整用溝5の左右両側((図6(1)で見て)に、ロック歯301、301が形成されている。このロック歯301、301は、図3、図4の紙面に直交する方向(図6(1)の左右方向)に直線状に形成され、図6の上下方向に平行に延びる鋸歯状に形成されている。チルトロック時に、固定側チルトロック歯30のロック歯301、301に、可動側チルトロック歯29のロック歯291、291が噛み合って、チルト位置を保持する。
図5及び図6に示すように、固定側チルトロック歯30の外側面304には、ロック歯301、301の歯幅の中央位置(図6(1)で見て左右方向の中央位置)に、各々、断面形状が略U字状の溝303、303が形成されている。溝303、303は、固定側チルトロック歯30の外側面304の上下方向(図6(1)で見て)の全長に渡って形成されている。
また、固定側チルトロック歯30には、その上面305と下面306に、各々、係止突起308、308が形成されている。溝303、303に、合成ゴム製で環状のOリング(弾性部材)309を挿入し、Oリング309の上端と下端を、各々、係止突起308、308に引っかける。
略U字状の溝303、303の深さ(溝303の底からロック歯301の歯先301Aまでの寸法)Hは、Oリング309の太さDよりも浅く形成されている。従って、溝303、303にOリング309を挿入すると、Oリング309の外周は、ロック歯301、301の歯先301A、301Aよりも、δだけ突出する。
また、図5に示すように、係止突起308、308の左端面308A、308Aと、固定側チルトロック歯30の内側面307との間の寸法βは、Oリング309の太さDよりも若干大きく形成されている。従って、係止突起308、308の左端面308A、308Aと、ブラケット6の対向側板部6cの外側との間に、Oリング309は、若干の移動や膨張が可能に挟持されている。
図3、図4に示すように、貫通孔141、142はクランプ部材12a側に、締付けボルト13の中心軸線と同心上に形成され、貫通孔143はクランプ部材12b側に、貫通孔141、142と同心上に形成されている。貫通孔141は、締付けボルト13の外形部に適度な嵌合で外嵌して、締付けボルト13の左端部を案内し、貫通孔142、143は貫通孔141よりも大径で、同一内径寸法に形成されている。
締付けボルト13の軸方向の中間位置の外径部には、圧縮コイルバネ19が外嵌され、圧縮コイルバネ19の外径部は貫通孔142、143に内嵌している。すなわち、締付けボルト13の外径部と貫通孔142、143との間の環状の空間に、圧縮コイルバネ19が収納されている。
また、圧縮コイルバネ19の左端面(一端)は、貫通孔141と142の段差面144に当接し、圧縮コイルバネ19の右端面(他端)は、スリーブ15の左端面に当接している。従って、圧縮コイルバネ19の付勢力が、スリーブ15を介して、可動側チルトロック歯29に、図3の右方向に作用するため、アンクランプ時には、圧縮コイルバネ19の付勢力によって、可動側チルトロック歯29と固定側チルトロック歯30との噛み合いが強制的に解除される。
チルト・テレスコピックのクランプ時及びアンクランプ時には、円筒状のスリーブ15の外径部が貫通孔143に案内されて移動するため、締付けボルト13の軸方向の移動(図3、図4の左右方向の移動)が円滑に行われる。その結果、可動側チルトロック歯29と固定側チルトロック歯30との噛み合いと噛み合いの解除が円滑に行われる。
上記したように、締付けボルト13の外径部と貫通孔142、143との間の環状の空間に、圧縮コイルバネ19が収納されるため、圧縮コイルバネ19を収納するスペースが広く取れ、圧縮コイルバネ19の付勢力を強くすることが可能で、可動側チルトロック歯29の噛み合いの解除を確実に行わせることが可能となる。
チルト・テレスコピックのアンクランプ時に、操作レバー16を一方向に揺動すると、第1カム部材17が同時に回転して、第2カム部材18の山部から谷部に移動する。その結果、第2カム部材18が図4の左方に移動し、圧縮コイルバネ19の付勢力によって押された可動側チルトロック歯29が図4の右方に移動して、固定側チルトロック歯30との噛み合いが強制的に解除される。これによって、ブラケット6の対向側板部6b、6cのアウターコラム4の外側面42a、42bへの圧接が解除され、一対のクランプ部材12a、12bが離間する。
これにより、チルト調整の場合には、締付けボルト13をチルト調整用溝5、5に沿って移動し、チルト中心ボルト10を中心として、アウターコラム4およびインナーコラム3を傾動し、ステアリングホイール103の傾斜角度を所望の角度位置に調整することができる。
Oリング309の外周は、固定側チルトロック歯30のロック歯301、301の歯先301A、301Aよりも、δだけ突出している。従って、ステアリングホイール103のチルト調整時、可動側チルトロック歯29の歯先291Aは、Oリング309の外周に沿ってチルト移動するため、固定側チルトロック歯30の歯先301A、301Aには当たらず、歯先同士が擦れて異音が発生することは無い。
また、内径孔41はインナーコラム3の外径部37に対する圧接状態から離れる。従って、ロアー側のアウターコラム4に対して、アッパー側のインナーコラム3を軸方向に摺動し、ステアリングホイール103の軸方向位置を所望のテレスコピック位置に調整することができる。
チルト・テレスコピックのクランプ時に、操作レバー16を逆方向に揺動すると、第1カム部材17が同時に回転して、第2カム部材18の谷部から山部に移動する。この結果、第2カム部材18が図3の右方に移動し、その反力で締付けボルト13が図3の左方に移動すると、頭部131に押された可動側チルトロック歯29が左方に移動する。
上記したように、Oリング309の外周は、固定側チルトロック歯30のロック歯301、301の歯先301A、301Aよりも、δだけ突出している。従って、チルト・テレスコピックのクランプ時に、可動側チルトロック歯29の歯先291A、291Aは、Oリング309の外周に最初に当接する。
その後、Oリング309の外周を弾性変形(Oリング309をつぶす)させながら、可動側チルトロック歯29のロック歯291が、固定側チルトロック歯30のロック歯301と噛み合うため、噛み合い時の衝撃が緩和される。従って、金属の歯先同士が当接する時の異音が無く、可動側チルトロック歯29の歯先291A、291Aが、固定側チルトロック歯30の歯底側に移動して歯が噛み合う時にも、異音が発生することは無い。
係止突起308、308の左端面308A、308Aと、固定側チルトロック歯30の内側面307との間の寸法βは、Oリング309の太さDよりも若干大きく形成されている。従って、チルト・テレスコピックのクランプ時に、可動側チルトロック歯29の歯先291AがOリング309の外周をつぶすと、Oリング309は、係止突起308、308の左端面308A、308Aと、ブラケット6の対向側板部6cの外側との間で、Oリング309をつぶした分だけ膨張したり、移動することができる。
そのため、Oリング309の弾性変形が円滑に行われるとともに、Oリング309に無理な力が掛からず、Oリング309の耐久性が向上する。
その結果、ブラケット6の対向側板部6b、6cが、アウターコラム4の外側面42a、42bを押圧する。アウターコラム4の外側面42a、42bが押圧されると、一対のクランプ部材12a、12bが互いに接近するように移動して、アウターコラム4の内径孔41がインナーコラム3の外径部37を包持するようにクランプする。
上記実施例では、Oリング309の外周が、ロック歯301の歯先301Aよりもδだけ突出しているが、歯先301Aの方がOリング309の外周よりも突出していてもよいし、Oリング309の外周とロック歯301の歯先301Aが同じ高さでもよい。さらに、チルト方向の移動をロックする可動側チルトロック歯29と固定側チルトロック歯30との噛み合いを解除する噛み合い解除構造に適用した例を示したが、テレスコ方向の移動をロックする可動側テレスコロック歯と固定側テレスコロック歯との噛み合いを解除する噛み合い解除構造に適用してもよい。
また、上記実施例では、アウターコラム4の軸心の下方側に、チルト方向の移動をロックする可動側チルトロック歯29、固定側チルトロック歯30が形成されているが、アウターコラム4の軸心の上方側に形成してもよい。
さらに、上記実施例では、チルト/テレスコピック式ステアリング装置に本発明を適用した例について説明したが、テレスコピック位置またはチルト位置のいずれか一方だけが調整可能なステアリング装置に適用してもよい。さらに、上記実施例では、アウターコラムがロアー側、インナーコラムがアッパー側の配置であったが、アウターコラムをアッパー側、インナーコラムをロアー側の配置にしてもよい。
本発明の実施例のチルト/テレスコピック式ステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。 本発明の実施例のチルト/テレスコピック式ステアリング装置を示す要部の正面図である。 チルト・テレスコピッククランプのクランプ時を示す図2のA−A断面図である。 チルト/テレスコピッククランプのアンクランプ時を示す図2のA−A断面図である。 可動側チルトロック歯、固定側チルトロック歯、Oリング、及びスリーブを示す斜視図である。 (1)は固定側チルトロック歯にOリングを組み付けた状態を示し、可動側チルトロック歯を省略した正面図、(2)は図6(1)のB−B断面図である。
符号の説明
101 ステアリング装置
102 ステアリングシャフト
103 ステアリングホイール
104 ユニバーサルジョイント
105 中間シャフト
106 ユニバーサルジョイント
107 ステアリングギヤ
108 タイロッド
1 アッパーシャフト
10 チルト中心ボルト
11 ストッパー部材
11a 頭部
12a、12b クランプ部材
13 締付けボルト
131 頭部
132 雄ネジ
141、142、143 貫通孔
144 段差面
15 スリーブ
16 操作レバー
17 第1カム部材
18 第2カム部材
19 圧縮コイルバネ
2 ロアーシャフト
29 可動側チルトロック歯
291 ロック歯
291A 歯先
3 インナーコラム
3b 軸方向長溝
30 固定側チルトロック歯
301 ロック歯
301A 歯先
302 矩形凸部
303 溝
304 外側面
305 上面
306 下面
307 内側面
308 係止突起
308A 左端面
309 Oリング
31 ナット
32 軸受
37 外径部
4 アウターコラム
41 内径孔
42a、42b 外側面
44 雌ネジ
5 チルト調整用溝
6 ブラケット
6a フランジ部
6b、6c 対向側板部
61 矩形孔
8 ボス部
9 スペーサ筒
L すり割り

Claims (8)

  1. 車体に取付け可能な車体取付けブラケット、
    上記車体取付けブラケットにチルト位置またはテレスコピック位置の少なくともいずれか一方のステアリング調整位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    所望のステアリング調整位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたステアリング位置調整用長溝及びコラムに、軸方向移動可能に挿通された締付けボルト、
    上記締付けボルトの一端に装着された操作レバー、
    上記締付けボルトに設けられ、上記操作レバーの回転を締付けボルトの軸方向移動に変換する変換機構、
    上記車体取付けブラケットのステアリング位置調整用長溝の縁に形成された固定側ステアリング位置調整ロック歯、
    上記締付けボルトに設けられ上記締付けボルトの軸方向移動により上記固定側ステアリング位置調整ロック歯と噛合う可動側ステアリング位置調整ロック歯、
    上記固定側ステアリング位置調整ロック歯と可動側ステアリング位置調整ロック歯との間に介挿され、固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先と可動側ステアリング位置調整ロック歯の歯先が当接する前に、一方の歯先に当接して弾性変形可能な弾性部材を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載されたステアリング装置において、
    上記固定側ステアリング位置調整ロック歯には、上記弾性部材を挿入する溝が形成され、
    上記溝に弾性部材を挿入すると、上記固定側ステアリング位置調整ロック歯の歯先よりも弾性部材が突出すること
    を特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1から請求項2までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記弾性部材が一個の環状の部材であること
    を特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1から請求項2までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記弾性部材がOリングであること
    を特徴とするステアリング装置。
  5. 車体に取付け可能な車体取付けブラケット、
    上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたチルト用長溝及びコラムに、軸方向移動可能に挿通された締付けボルト、
    上記締付けボルトの一端に装着された操作レバー、
    上記締付けボルトに設けられ、上記操作レバーの回転を締付けボルトの軸方向移動に変換する変換機構、
    上記車体取付けブラケットのチルト用長溝の縁に形成された固定側チルトロック歯、
    上記締付けボルトに設けられ上記締付けボルトの軸方向移動により上記固定側チルトロック歯と噛合う可動側チルトロック歯、
    上記固定側チルトロック歯と可動側チルトロック歯との間に介挿され、固定側チルトロック歯の歯先と可動側チルトロック歯の歯先が当接する前に、一方の歯先に当接して弾性変形可能な弾性部材を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項5に記載されたステアリング装置において、
    上記固定側チルトロック歯には、上記弾性部材を挿入する溝が形成され、
    上記溝に弾性部材を挿入すると、上記固定側チルトロック歯の歯先よりも弾性部材が突出すること
    を特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項5から請求項6までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記弾性部材が一個の環状の部材であること
    を特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項5から請求項6までのいずれかに記載されたステアリング装置において、
    上記弾性部材がOリングであること
    を特徴とするステアリング装置。
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