JP2010069946A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】チルト位置調整時のゴリ感の発生を抑制するとともに、形状が簡素で部品点数が増加せず、製造コストを低減することが可能なステアリング装置を提供する。
【解決手段】ステアリングホイール121のチルト位置を調整すると、操作レバー55の凸部552と外側面332との摩擦力によって、操作レバー55には、固定カム53に作用する回転力R1と反対方向の回転力R2が作用する。従って、固定カム53に作用する回転力R1が操作レバー55に作用する回転力R2によって相殺される。その結果、固定カム53の回り止め部532の平面532A、532Bは、チルト位置調整用長溝35に沿って円滑に摺動するため、ゴリ感が抑制されて、チルト操作時の操作感が向上する。
【選択図】図5

Description

本発明はステアリング装置、特にチルト位置調整機構を備えた車両のためのステアリング装置に関する。
チルト位置調整機構は、運転者の体型及び好みにあわせて、最も運転しやすい位置にステアリングホイールの傾斜角度を調整するための機構である。ステアリングホイールの傾斜角度の調整時には、操作レバーを操作して、一旦、コラムクランプ装置をアンクランプ状態にし、その状態でステアリングホイールの傾斜角度を調整したのち、再度コラムクランプ装置をクランプ状態にする。
コラムをクランプするコラムクランプ装置では、操作レバーの操作力を大きなクランプ力に変換するための増力機構として、固定カムと可動カムで構成されるカムクランプ機構が使用されることが多い。
このようなカムクランプ機構の固定カムは、特許文献1のステアリング装置に開示されているように、可動カムのカム面に係合するカム面と、固定カムを可動カムに対して回り止めするための、平行な二平面で構成された回り止め部とを有している。この回り止め部は、固定カムのカム面の背面側に形成されて、チルト位置調整用長溝に係合している。
また、小さな力でチルト位置調整を可能にするために、コラムを常時車体上方側に付勢するチルトバランスばねが取り付けられる。スペース等の制約によって、このチルトバランスばねが、締付けロッドの片側だけに引っ掛けられて、締付けロッドを介して、コラムを常時車体上方側に付勢するようにしたチルト位置調整機構がある。
このようなチルト位置調整機構で、ステアリングホイールのチルト位置を調整するために、操作レバーを操作して、コラムクランプ装置をアンクランプ状態にすると、締付けロッドの片側がチルトバランスばねに引っ張られて、締付けロッドの軸心が傾く。
締付けロッドが傾くと、固定カム、可動カム及び操作レバーが傾き、車体取付けブラケットの側面と固定カムの当接面の一部が強く当接する片当たりが生じる。この状態で、ステアリングホイールのチルト位置を調整すると、固定カムの片当たり部の摩擦力によって、締付けロッドの軸心を中心にして、固定カムに回転力が作用する。特に、車体上方側にステアリングホイールのチルト位置を調整すると、操作レバーの自重が回転方向に加わるため、固定カムの回転力が増大する。
その結果、固定カムの回り止め部がチルト位置調整用長溝に強くこすられ、固定カムがスティックスリップを起こしながら、チルト位置調整用長溝に沿って摺動するため、ゴリ感が発生し、チルト操作時の操作感が低下するという問題があった。
特許文献1のステアリング装置は、可動カムの外周縁部に、操作レバーの軸方向に沿って延びた円環状のガイドを形成して、可動カムの面倒れを防止している。しかし、チルト操作時の操作レバーの回転運動を抑制することはできないため、操作レバーの自重が回転方向に加わり、固定カムの回転力が増大するため、チルト位置調整時にゴリ感が発生し、チルト操作時の操作感の低下を抑制することができない。
特開2006−213114号公報
本発明は、チルト位置調整時のゴリ感の発生を抑制するとともに、形状が簡素で部品点数が増加せず、製造コストを低減することが可能なステアリング装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の手段によって解決される。すなわち、第1番目の発明は、車体に取付け可能な車体取付けブラケット、上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたチルト位置調整用長溝に挿通された締付けロッド、上記締付けロッドの一端に形成され、上記車体取付けブラケットの一側面を上記コラムに押圧する頭部、上記締付けロッドの一端と上記車体取付けブラケットとの間に張り渡され、上記締付けロッドを常時車体上方側に付勢するチルトバランスばね、上記締付けロッドの他端に外嵌し、上記車体取付けブラケットの他側面を上記コラムに押圧する当接面を有する固定カム、上記固定カムに形成され、上記チルト位置調整用長溝に係合して、上記車体取付けブラケットに対して上記固定カムを相対回転不能にする回り止め部、上記締付けロッドの他端に回動可能に外嵌し、上記固定カムに形成されたカム面に係合するカム面を有し、カム面同士の係合によって、上記固定カムと上記締付けロッドに軸方向の押圧力を付与する可動カム、上記可動カムに取り付けられ、上記可動カムを回動する操作レバー、上記操作レバーを回動して、上記コラムの締付けを解除した時に、上記チルトバランスばねの付勢力で、上記車体取付けブラケットの他側面と上記固定カムの当接面の一部が強く当接する片当たり部に対して、上記チルト位置調整用長溝を挟んで上記チルトバランスばねの付勢方向の反対側の位置に、上記操作レバーに形成され、上記車体取付けブラケットの他側面に当接する凸部を備えたことを特徴とするステアリング装置である。
本発明のステアリング装置では、操作レバーを回動して、コラムの締付けを解除した時に、チルトバランスばねの付勢力で、車体取付けブラケットの他側面と固定カムの当接面の一部が強く当接する片当たり部に対して、チルト位置調整用長溝を挟んでチルトバランスばねの付勢方向の反対側の位置に、操作レバーに形成され、車体取付けブラケットの他側面に当接する凸部を備えている。
また、本発明のステアリング装置では、操作レバーを回動して、コラムの締付けを解除した時に、チルトバランスばねの付勢力で、車体取付けブラケットの他側面と固定カムの当接面の一部が強く当接する片当たり部に対して、チルト位置調整用長溝を挟んでチルトバランスばねの付勢方向の反対側の位置に、車体取付けブラケットの他側面に形成され、操作レバーの端面に当接する凸部を備えている。
従って、ステアリングホイールのチルト位置を調整すると、操作レバーの凸部と車体取付けブラケットの他側面との間の摩擦力、または、車体取付けブラケットの凸部と操作レバーの端面との間の摩擦力によって、操作レバーには、固定カムの片当たり部に作用する回転力と反対方向の回転力が作用する。従って、固定カムに作用する回転力が操作レバーに作用する回転力によって相殺される。
その結果、固定カムの回り止め部は、チルト位置調整用長溝に沿って円滑に摺動するため、ゴリ感が抑制されて、チルト操作時の操作感が向上する。また、操作レバーまたは車体取付けブラケットの他側面に形成する凸部は、形状が簡素で部品点数が増加しないため、製造コストを低減することができる。
以下の実施例では、ステアリングホイールのチルト位置調整とテレスコピック位置調整の両方が可能なチルト・テレスコピック式のステアリング装置に本発明を適用した例について説明する。
図1は本発明のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示す全体斜視図である。図1に示すように、中空円筒状のコラム1が車体に取付けられ、このコラム1にはステアリングシャフト12が回動可能に軸支されている。ステアリングシャフト12には、その右端(車体後方側)にステアリングホイール121が装着され、ステアリングシャフト12の左端(車体前方側)には、自在継手21を介して中間シャフト22が連結されている。
中間シャフト22は、雄スプラインが形成された中実の中間インナーシャフト221と、雌スプラインが形成された中空円筒状の中間アウターシャフト222で構成され、中間インナーシャフト221の雄スプラインが、中間アウターシャフト222の雌スプラインに伸縮可能(摺動可能)に、かつ回転トルクを伝達可能に嵌合している。
さらに、中間アウターシャフト222の車体後方側が上記自在継手21に連結され、中間インナーシャフト221の車体前方側が自在継手23に連結されている。自在継手23には、ステアリングギヤ24の図示しないラックに噛合うピニオンが連結されている。
運転者がステアリングホイール121を回転操作すると、ステアリングシャフト12、自在継手21、中間シャフト22、自在継手23を介して、その回転力がステアリングギヤ24に伝達され、ラックアンドピニオン機構を介して、タイロッド25を移動し、車輪の操舵角を変えることができる。図1に示すステアリング装置は、コラムアシスト型ラックピニオン式パワーステアリング装置であり、コラム1の中間部に取付けたモータ26の操舵補助力をステアリングシャフト12に付与し、ステアリングホイール121の操作力を軽減している。
図2は本発明の実施例のステアリング装置の要部を示す縦断面図である。図3は図2のP矢視図である。図4は図2のR部拡大縦断面図である。図5(1)は図2のQ矢視図、図5(2)は、操作レバーを取り外して、固定カムとチルト位置調整用長溝との摺動状態を示す拡大説明図である。図6(1)は操作レバーの裏面に取り付けられた可動カムを示す操作レバーの背面図、図6(2)は図6(1)のA−A拡大断面図である。
図2から図6に示すように、コラム1は、中空円筒状のアウターコラム(ロアーコラム)11と、このアウターコラム11の車体後方側に軸方向に摺動可能に内嵌したインナーコラム(アッパーコラム)10で構成されている。
アウターコラム11の車体後方側(図3の左側)には、アウターコラム11を左右両側(図2で見て)から挟み込むようにして、アッパーブラケット(車体取付けブラケット)3が取付けられている。アッパーブラケット3は、車体41に固定されたアルミ合金製等の図示しないカプセルを介して、車体前方側に離脱可能に取付けられている。
二次衝突時にステアリングホイール121に運転者が衝突して大きな衝撃力が作用すると、カプセルからアッパーブラケット3が車体前方側に離脱し、車体前方側にコラプス移動し、衝突時の衝撃エネルギーを吸収する。
アウターコラム11の車体前方端(図3の右側)には、図示しないロアーブラケットが取付けられ、このロアーブラケットが、図示しないチルト中心軸を介して車体41に枢動可能に支承されている。
図2、図3、図5に示すように、アッパーブラケット3は、上板32と、この上板32から下方に垂直に延びる側板33、34を有している。アウターコラム11には、アウターコラム11の下方に突出して、一対のクランプ部材13A、13Bが一体的に形成されている。クランプ部材13A、13Bの外側面14A、14Bは、アッパーブラケット3の側板33、34の内側面331、341に摺動可能に接している。
アッパーブラケット3の側板33、34には、チルト位置調整用長溝35、36が形成されている。チルト位置調整用長溝35、36は、チルト中心軸の軸心を中心とする、円弧状に形成されている。クランプ部材13A、13Bには、図2の左右方向に延びると共に、アウターコラム11の軸心方向に長く延びるテレスコ調整用長溝15A、15Bが形成されている。
丸棒状の締付けロッド5が、チルト位置調整用長溝35、36及びテレスコ調整用長溝15A、15Bを通して、図2の右側から挿入されている。締付けロッド5の右端(一端)には円筒状の頭部51が形成されている。頭部51の小径外周部511には、チルトバランスばね37の下端が引っ掛けられ、チルトバランスばね37の上端がアッパーブラケット3に引っ掛けられて、締付けロッド5の右端とアッパーブラケット3との間に張り渡され、締付けロッド5を介してアウターコラム11を常時車体上方側に付勢している。
図2、図4に示すように、締付けロッド5の左端(他端)外周には、固定カム53、可動カム54、操作レバー55、スラスト軸受56、ナット57が、この順で外嵌され、ナット57の内径部に形成された雌ねじが、締付けロッド5の左端に形成された雄ねじ58にねじ込まれている。固定カム53、可動カム54は、締付けロッド5の左端外周に、回転可能にかつ軸方向に移動可能に外嵌している。
図4、図5(2)に示すように、固定カム53の右側外径部には、互いに平行な二つの平面532A、532Bで構成される回り止め部532が形成され、この回り止め部532は、チルト位置調整用長溝35の溝幅W1よりも幅W2が若干狭い矩形断面に形成されている。
回り止め部532はチルト位置調整用長溝35に嵌入して、固定カム53をアッパーブラケット3に対して回り止めするとともに、アウターコラム11のチルト位置調整時に、チルト位置調整用長溝35に沿って、固定カム53、締付けロッド5を摺動させる。
図2、図4に示すように、固定カム53と可動カム54の対向する端面には、相補的な傾斜カム面が形成され、互いに噛み合っている。可動カム54の外周に形成された雄セレーションが、操作レバー55にセレーション圧入されて、可動カム54と操作レバー55が一体的に結合され、操作レバー55を手で操作すると、可動カム54が固定カム53に対して回動する。
アウターコラム11の下面には、アウターコラム11の外周面11Aから内周面11Bに貫通したスリット111が形成されている。操作レバー55をクランプ方向に回動すると、固定カム53の傾斜カム面の山に可動カム54の傾斜カム面の山が乗り上げ、締付けロッド5を図2の左側に引っ張ると同時に、固定カム53を図2の右側に押す。
右側の側板34の外側面(一側面)342は、締付けロッド5の頭部51の左端面512によって左側に押され、側板34を内側に変形させる。すると、側板34の内側面341がクランプ部材13Bの外側面14Bに強く押しつけられる。
同時に、左側の側板33の外側面(他側面)332は、固定カム53の右端面(当接面)531によって右側に押され、側板33を内側に変形させる。すると、側板33の内側面331が、クランプ部材13Aの外側面14Aに強く押しつけられる。
その結果、クランプ部材13A、13Bは、互いに接近する方向に内側に弾性変形し、スリット111の幅が狭まる。従って、アウターコラム11の内周面11Bが縮径して、インナーコラム10の外周面10Aをクランプする。このようにして、アッパーブラケット3に対してアウターコラム11が固定され、アウターコラム11のチルト方向の変位、及び、インナーコラム10のテレスコピック方向の変位が阻止される。
ステアリングホイール121のチルト位置調整及びテレスコピック位置調整を行うために、操作レバー55をアンクランプ方向に回動すると、固定カム53の傾斜カム面の山が可動カム54の傾斜カム面の谷に落ち込む。その結果、締付けロッド5の頭部51と固定カム53が側板33、34を締め付けていた力が解除される。従って、側板33、34、クランプ部材13A、13Bが外側に弾性復帰する。
すると、チルトバランスばね37が、締付けロッド5の右端に引っ掛けられているため、チルトバランスばね37に引っ張られて、締付けロッド5には、図2の反時計回りの回転モーメントMが作用する。その結果、締付けロッド5の右端が、図2の右肩上がりに傾く。
締付けロッド5が傾くと、固定カム53、可動カム54及び操作レバー55が傾き、アッパーブラケット(車体取付けブラケット)3の側板33の外側面(他側面)332と固定カム53の右端面(当接面)531の一部が強く当接し、片当たりが生じる。
図3に示すように、チルト位置調整用長溝35、36のチルト作動方向に対して、チルトバランスばね37の付勢力F1の方向が角度θだけ傾斜している。従って、図5(2)に示すように、固定カム53の右端面531の一部が外側面332に強く当接する片当たり部P1は、チルト位置調整用長溝35を挟んで、チルトバランスばね37の付勢力F1の延長線上の車体下方側になる。
この状態で、ステアリングホイール121のチルト位置を調整すると、固定カム53の片当たり部P1の摩擦力によって、固定カム53には、図5(2)に示すように、固定カム53の軸心を中心とする回転力R1が作用する。
また、固定カム53に作用する回転力R1は、固定カム53とカム係合している可動カム54、及び、可動カム54に結合された操作レバー55にも伝達される。特に、車体上方側にステアリングホイール121のチルト位置を調整すると、操作レバー55の自重が回転力R1の回転方向に加わるため、固定カム53の回転力R1が増大する。
その結果、固定カム53の回り止め部532の平面532A、532Bが、チルト位置調整用長溝35に強くこすられ、固定カム53がスティックスリップを起こしながら、チルト位置調整用長溝35に沿って摺動するため、ゴリ感が発生し、チルト操作時の操作感が低下する。
本発明の実施例では、固定カム53に作用する回転力R1を抑制するために、図6(1)、(2)に示すように、操作レバー55の右端面551に、アッパーブラケット3の外側面332に当接する扇形の凸部552を形成している。この凸部552は、図5(2)に示すように、操作レバー55をアンクランプ状態にした時に、固定カム53の片当たり部P1に対して、チルト位置調整用長溝35を挟んで、チルトバランスばね37の付勢力F1の延長線上の反対側の位置(車体上方側)P2に形成されている。
従って、操作レバー55をアンクランプ方向に回動すると、固定カム53の片当たり部P1に対して、チルトバランスばね37の付勢力F1の延長線上の反対側の位置P2で、扇形の凸部552が、アッパーブラケット3の外側面332に当接する。
この状態で、ステアリングホイール121のチルト位置を調整すると、操作レバー55の凸部552と外側面332との摩擦力によって、操作レバー55には、固定カム53に作用する回転力R1と反対方向の回転力R2が作用する。従って、固定カム53に作用する回転力R1が操作レバー55に作用する回転力R2によって相殺される。
その結果、固定カム53の回り止め部532の平面532A、532Bは、チルト位置調整用長溝35に沿って円滑に摺動するため、ゴリ感が抑制されて、チルト操作時の操作感が向上する。
また、インナーコラム10がアウターコラム11に対してアンクランプ(テレスコピックアンクランプ)されるため、ステアリングホイール121を握って、インナーコラム10をアウターコラム11に対して軸方向に摺動し、所望のテレスコピック位置に調整することができる。本発明の実施例では、操作レバー55に形成する凸部552は、形状が簡素で部品点数が増加しないため、製造コストを低減することができる。
また、上記実施例では、凸部552は扇形に形成されているが、矩形や円形等任意の形状に形成することが可能である。また、凸部552の数は一個に限定されるものではなく、複数でもよい。さらに、凸部552がアッパーブラケット3の外側面332に当接する面は平面に形成されているが、円弧状の凸面でもよい。
図7は本発明の参考例1のステアリング装置を示す図3相当図である。図8(1)は本発明の参考例1のステアリング装置を示す図5(1)相当図である。図8(2)は、操作レバーを取り外して、固定カムとチルト位置調整用長溝との摺動状態を示す参考例1の拡大説明図である。
図7、図8に示すように、本発明の参考例1では、チルト位置調整用長溝35、36のチルト作動方向に対して、チルトバランスばね37の付勢力F2の方向を平行に形成している。従って、図8(2)に示すように、固定カム53の右端面531の一部がアッパーブラケット3の外側面332に強く当接する片当たり部P1は、チルト作動方向の延長線上で、チルト位置調整用長溝35の中間になる。
従って、ステアリングホイール121のチルト位置を調整すると、固定カム53の片当たり部P1に摩擦力が作用するが、固定カム53には、固定カム53の軸心を中心とする回転力R1は作用しない。
その結果、固定カム53の回り止め部532の平面532A、532Bは、チルト位置調整用長溝35に沿って円滑に摺動するため、ゴリ感が抑制されて、チルト操作時の操作感が向上する。
図9は本発明の参考例2のステアリング装置を示す図2相当図である。図10は本発明の参考例2のステアリング装置を示す図3相当図である。図9、図10に示すように、本発明の参考例2では、本発明の実施例と同様に、チルト位置調整用長溝35、36のチルト作動方向に対して、チルトバランスばね37の付勢力F1の方向が角度θだけ傾斜している。
従って、操作レバー55をアンクランプ方向に回動すると、締付けロッド5の頭部51と固定カム53が側板33、34を締め付けていた力が解除される。すると、チルトバランスばね37に引っ張られて、締付けロッド5には、図9の反時計回りの回転モーメントMが作用し、締付けロッド5の右端が、図2の右肩上がりに傾く。締付けロッド5が傾くと、固定カム53、可動カム54及び操作レバー55が傾く。
本発明の参考例2では、図9に示すように、固定カム53が傾く方向と同一方向に、固定カム53が傾く角度βと同一角度βだけ、アッパーブラケット3の側板33の外側面(他側面)332を傾けている。
従って、固定カム53が傾いても、アッパーブラケット3の側板33の外側面(他側面)332と固定カム53の右端面(当接面)531との間には、片当たりは生じない。
従って、ステアリングホイール121のチルト位置を調整しても、固定カム53には、締付けロッド5の軸心を中心とする回転力R1は作用しない。その結果、固定カム53の回り止め部532の平面532A、532Bは、チルト位置調整用長溝35に沿って円滑に摺動するため、ゴリ感が抑制されて、チルト操作時の操作感が向上する。
上記実施例では、インナーコラム10がアッパーコラム、アウターコラム11がロアーコラムで構成されているが、インナーコラム10をロアーコラム、アウターコラム11をアッパーコラムにしてもよい。
また、上記実施例では、チルト位置調整とテレスコピック位置調整の両方が可能なチルト・テレスコピック式のステアリング装置に本発明を適用した場合について説明したが、チルト位置調整だけが可能なチルト式のステアリング装置に本発明を適用してもよい。
本発明のステアリング装置を車両に取り付けた状態を示し、一部を断面した側面図であって、操舵補助部を有する電動パワーステアリング装置に適用した実施例を示す。 本発明の実施例のステアリング装置の要部を示す縦断面図である。 図2のP矢視図である。 図2のR部拡大縦断面図である。 (1)は図2のQ矢視図、(2)は、操作レバーを取り外して、固定カムとチルト位置調整用長溝との摺動状態を示す拡大説明図である。 (1)は操作レバーの裏面に取り付けられた可動カムを示す操作レバーの背面図、(2)は(1)のA−A拡大断面図である。 本発明の参考例1のステアリング装置を示す図3相当図である。 (1)は本発明の参考例1のステアリング装置を示す図5(1)相当図である。(2)は、操作レバーを取り外して、固定カムとチルト位置調整用長溝との摺動状態を示す参考例1の拡大説明図である。 本発明の参考例2のステアリング装置を示す図2相当図である。 本発明の参考例2のステアリング装置を示す図3相当図である。
符号の説明
1 コラム
10 インナーコラム(アッパーコラム)
10A 外周面
11 アウターコラム(ロアーコラム)
11A 外周面
11B 内周面
111 スリット
12 ステアリングシャフト
121 ステアリングホイール
13A、13B クランプ部材
14A、14B 外側面
15A、15B テレスコ調整用長溝
21 自在継手
22 中間シャフト
221 中間インナーシャフト
222 中間アウターシャフト
23 自在継手
24 ステアリングギヤ
25 タイロッド
26 モータ
3 アッパーブラケット(車体取付けブラケット)
32 上板
33 側板
331 内側面
332 外側面(他側面)
34 側板
341 内側面
342 外側面(一側面)
35 チルト位置調整用長溝
36 チルト位置調整用長溝
37 チルトバランスばね
41 車体
5 締付けロッド
51 頭部
511 小径外周部
512 左端面
53 固定カム
531 右端面
532 回り止め部
532A、532B 平面
54 可動カム
55 操作レバー
551 右端面
552 凸部
56 スラスト軸受
57 ナット
58 雄ねじ

Claims (1)

  1. 車体に取付け可能な車体取付けブラケット、
    上記車体取付けブラケットにチルト位置が調整可能に支持されると共に、ステアリングホイールを装着したステアリングシャフトを回動可能に軸支したコラム、
    所望のチルト位置で上記車体取付けブラケットに上記コラムを締付けてクランプするために、上記車体取付けブラケットに形成されたチルト位置調整用長溝に挿通された締付けロッド、
    上記締付けロッドの一端に形成され、上記車体取付けブラケットの一側面を上記コラムに押圧する頭部、
    上記締付けロッドの一端と上記車体取付けブラケットとの間に張り渡され、上記締付けロッドを常時車体上方側に付勢するチルトバランスばね、
    上記締付けロッドの他端に外嵌し、上記車体取付けブラケットの他側面を上記コラムに押圧する当接面を有する固定カム、
    上記固定カムに形成され、上記チルト位置調整用長溝に係合して、上記車体取付けブラケットに対して上記固定カムを相対回転不能にする回り止め部、
    上記締付けロッドの他端に回動可能に外嵌し、上記固定カムに形成されたカム面に係合するカム面を有し、カム面同士の係合によって、上記固定カムと上記締付けロッドに軸方向の押圧力を付与する可動カム、
    上記可動カムに取り付けられ、上記可動カムを回動する操作レバー、
    上記操作レバーを回動して、上記コラムの締付けを解除した時に、上記チルトバランスばねの付勢力で、上記車体取付けブラケットの他側面と上記固定カムの当接面の一部が強く当接する片当たり部に対して、上記チルト位置調整用長溝を挟んで上記チルトバランスばねの付勢方向の反対側の位置に、上記操作レバーに形成され、上記車体取付けブラケットの他側面に当接する凸部を備えたこと
    を特徴とするステアリング装置。
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