JP2008273377A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Isao Matsui
勇夫 松井
Yota Kamisaka
陽太 上坂
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Abstract

【課題】各種衝撃吸収機構とのパッケージング上の調和を図ることができ、過大な外部入力に対して強制的なステアリングコラムの位置ズレが生じることのない安価で高い剛性を有するステアリングコラムを備えた車両用操舵装置を提供する。
【解決手段】ステアリングシャフト2を任意のチルト及びテレスコ位置に調節する固定機構11を有する車両用操舵装置1。前記固定機構11は、前記アウタージャケット4及びインナージャケット5のうち内側に配設されるジャケットの一部を拡径させることにより当該ジャケットの外周面を外側に配設されるジャケットの内周面へ押圧させる拡径装置18と、前記ステアリングコラム3の左右両側に位置する対の側板12aを有する固定ブラケット12と、前記側板12aの各内側面に当接して当該固定ブラケット12に対して外側に配設されるジャケットを固定する移動ブラケット15とを備えている。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両などに採用されるチルト及びテレスコ調節が可能な操舵装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢などに応じてステアリングホイールの高さを変えられるようにした車両用操舵装置がある。
この種の操舵装置においては、しばしばステアリングホイールの位置を固定するための固定装置部により生じさせるステアリングコラムの保持力が不足する場合がある。
これは、車両に搭載される装置として許される装置としてのパッケージ容量に起因する。具体的には、ステアリングホイール周りに配置される各種電装品(エアコン装置、スピードメータ、パワーステアリング用アクチュエータなど)との配置干渉防止を図るとともに、安全面から必要とされるステアリングコラムに設けられる衝撃吸収機構などの各種装置との空間的調和を図るためである。
このため、ステアリングコラムの保持力の確保や剛性の確保が難しくなる場合がある。具体的には、単純なサイズ変更程度では許容できる肉厚、重量、ステアリングホイールの位置を変えられるストロークに限界が来ることによる。
このような状況におけるステアリングコラムの位置を固定するための保持力不足や剛性不足は、しばしば次のような副次的な影響を及ぼすことがある。
すなわち、通常時では、エンジンの振動などによるステアリングホイールの共振が生じたり、過大な外部入力が操舵装置に付与された場合においては、ステアリングコラムの固定位置で、強制的な位置ずれが生じやすくなるのである。
このような課題の解決策として、例えば次に掲げる技術(特許文献1、特許文献2)が知られている。
特許文献1に記載された車両用操舵装置には、ロックレバー19によりコマ25、26を互いに離れる方向へ移動させることで、シート部材33を下降させるテレスコロック機構が開示されている。
シート部材33が降下することでテレスコロックは解除され、テレスコロックはレバー19を逆に操作することでシート部材33が上昇し行われる。
このように、シート部材33の上下運動によりテレスコジャケットを押圧する方式であり、シート部材33によってテレスコジャケット軸方向における線接触部を作り出せるので、高い保持力を実現している。
この方式では、高い保持力を生むための前提条件として、軸方向長さをどの程度確保できるかという点があげられる。これは、十分な保持力を確保するには、接触面積を増大させるということが重要であることを意味する。
つまり、特許文献1記載の方式では、単純にテレスコジャケットを押し上げる力を発生させることで保持力を生じさせているにすぎない。過大な外部入力に対する位置ズレを防止するには、押し上げる力を増大させていく必要があり、おのずと保持力を発生するシート部材33又はコマ25、26のサイズを大きくする必要があり、レイアウト性の悪化や重量増加を招くと考えられる。
特許文献2に記載された車両用操舵装置には、特許文献1と同様の原理で保持力を生じさせている。具体的には、シート部材33とコマ25、26の代わりに、台形のクランプ機構を設けている。
この台形のクランプ機構により、移動コラム部材はウェッジ211、212の傾斜面2111、2112を滑るようにして押し上げられ、固定コラム部材2に押圧される。
しかしながら、開示されている実施例の図面から参酌すると、増大した押圧力に耐えるためには、固定コラム部材2の肉厚が特許文献1よりも増大してしまっている。
この肉厚が増大するという傾向は、先に述べた特許文献におけるアウタージャケット1の設けられた内壁1aに着目することから推定できる(特許文献1、図3及び段落番号[0013]参照)。
特許文献1では、アウタージャケット1にリムを設けるという極めて安価な手法で、アウタージャケット1が受け止める押圧力の許容量を上げている。
実開平5−12357号公報 特開2004−82846号公報
この手のタイプは、チルト/テレスコピック動作の利便性を提供する上で、次の3つの技術的優位性を持っている。
第1に、車体に取り付けるブラケットの形状を大幅に変更する必要がないので、車両への搭載性に優れている。第2に、ステアリングコラムのジャケット形状に複雑な形状加工をあまり必要とせず、比較的コンパクトな保持力発生機構を設けることができる。
第3に、従来技術に見受けられるステアリングコラムに設けられる各種衝撃吸収機構とのパッケージング上の調和を取りやすいので、安全性と利便性との両立を図りやすい。
本発明は、このような利便性と技術的優位性を一切失うことなく、先に述べた技術課題を解決し、安価で保持力増大の要求に対しても、安定した保持力及び剛性を有する車両用操舵装置を提供するものである。
本発明の車両用操舵装置は、互いに軸方向に摺動自在に連結される可動ジャケット及び固定ジャケットを含むステアリングコラムと、このステアリングコラムを軸方向に貫通するステアリングシャフトとを備え、前記可動ジャケットの長手方向と上下方向の位置を解除及び固定することによって前記ステアリングシャフトを任意のチルト及びテレスコ位置に調節する固定機構を有する車両用操舵装置であって、
前記固定機構は、前記可動ジャケット及び固定ジャケットのうち内側に配設されるジャケットの一部を拡径させることにより当該ジャケットの外周面を外側に配設されるジャケットの内周面へ押圧させる拡径装置と、前記ステアリングコラムの左右両側に位置する対の側板を有する固定ブラケットと、前記固定ブラケットの対の側板の各内側面に当接して当該固定ブラケットに対して外側に配設されるジャケットを固定する移動ブラケットと、を備えていることを特徴としている(請求項1)。
本発明の車両用操舵装置によれば、ステアリングシャフトのテレスコ調節は、可動ジャケット及び固定ジャケットのうち内側に配設されるジャケットの外周面を、外側に配設されるジャケットの内周面へ押圧する押圧力によって行われる。つまり、外側に配設されるジャケットが広範囲の接触面で強固に固定されるため、通常時はエンジンの振動などによるステアリングホイールの共振を低減させるとともに、過大な外部入力が操舵装置に作用した際にも、ステアリングシャフトの固定位置における強制的な位置ずれを防ぐことができる。
本発明において、前記外側に配設されるジャケットに第一貫通孔が形成されると共に、前記内側に配設されるジャケットに前記第一貫通孔と連通されかつ当該第一貫通孔よりも幅狭の第二貫通孔が形成されており、
前記拡径装置が、前記第一貫通孔を貫通しかつ前記第二貫通孔の幅方向で対向する縁部分に当接可能な対のスライド部材と、この対のスライド部材を離間させることで前記内側に配設されるジャケットの一部を拡径させるように前記第二貫通孔を幅方向に押し広げるスライド部材駆動部とを含んでいることが好ましい(請求項2)。
この場合、内側に配設されるジャケットを拡径させる拡径装置が、第一貫通孔を貫通するスライド部材と、このスライド部材を離間させるスライド部材駆動部で構成され、固定機構をコンパクトな構成とすることができる。
また、前記第二貫通孔が、前記内側に配設されるジャケットの長手方向に延びるスリット状に形成されるとともに、前記第二貫通孔の両端にはさらに第二貫通孔の幅よりも狭い幅のスリットが形成されていることが好ましい(請求項3)。第二貫通孔の両端にさらにスリットを設けることで内側に配設されるジャケットが拡径しやすくなる。
本発明において、前記スライド部材駆動部が、前記対のスライド部材のうち一方のスライド部材と螺合され、軸旋回することにより当該一方のスライド部材を前記第二貫通孔の縁部分に接離させる第一ネジ部材と、この第一ネジ部材と同じ軸芯線上に配置されると共に他方のスライド部材と螺合され、軸旋回することにより当該他方のスライド部材を前記第二貫通孔の縁部分に接離させる第二ネジ部材と、前記第一ネジ部材及び第二ネジ部材を同時に軸旋回させて、前記対のスライド部材を互いに接離させる操作レバーとを含んでいることが好ましい(請求項4)。
この場合、操作レバーを操作することで対の第一、第二ネジ部材が軸旋回されて対のスライド部材が接離するため、当該操作レバーを操作するだけで第二貫通孔を幅方向に押し広げ、内側に配設されるジャケットの一部を拡径させることができる。
また、前記第一ネジ部材及び第二ネジ部材は先端が開口された中空状に形成されており、前記スライド部材駆動部が、当該第一ネジ部材内と第二ネジ部材内に挿入されるガイドバーを更に備えていることが好ましい(請求項5)。
この場合、ガイドバーにより第一ネジ部材と第二ネジ部材の芯合わせが容易となる。
本発明の車両用操舵装置によれば、可動ジャケット及び固定ジャケットのうち外側に配設されるジャケットが広範囲の接触面で確実に固定されるため、通常時のステアリングホイールの共振の低減や、過大な外部入力が操舵装置に作用した際におけるステアリングシャフトの固定位置での強制的な位置ずれを防止することができ、安定した保持力と剛性を得ることができる。
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の車両用操舵装置の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る車両用操舵装置の部分断面図である。この車両用操舵装置1は、ステアリングシャフト2を回動可能に支承するステアリングコラム3を備えている。ステアリングシャフト2は前記ステアリングコラム3を軸方向に貫通しており、ステアリングシャフト2の軸方向上端(図1において左側端部)には図示しないステアリングホイールが固定される。なお、以下の説明において、ステアリングコラム3の軸方向(図1において左右方向)を単に軸方向といい、ステアリングコラム3の上下方向(図1において紙面上下方向)を単に上下方向という。
ステアリングコラム3は、可動ジャケットとしてのチューブ状のアウタージャケット4及び固定ジャケットとしてのインナージャケット5が同軸的に摺動自在に嵌め合わされて構成される二分割タイプのものである。本実施の形態では、インナージャケット5の外側にアウタージャケット4が配設されている。また、ステアリングシャフト2は、チューブ状のアッパーシャフト6と中実のロアーシャフト7を同軸的に摺動自在で且つ互いに入力された操舵力を図示しない操舵機構への伝達を可能に嵌め合わせて構成される。両シャフト6、7は、例えばスプライン嵌合により軸方向移動可能に結合されている。従って、アウタージャケット4が軸方向に動くとアッパーシャフト6と共にステアリングホイールも軸方向に動き、アウタージャケット4が上下方向に揺動するとステアリングシャフト2と共にステアリングホイールが上下方向に揺動する。
インナージャケット5の下部にはロアーブラケット8が固定され、このロアーブラケット8に設けられた支持孔に、チルト中心軸9が挿通されている(図2等参照)。これにより、インナージャケット5の下端はチルト中心軸9の回りに揺動自在に車体に支持されている。ロアーシャフト7の下端はインナージャケット5の下端から下方へ突出し、図示しない自在継手、中間軸を介して舵取機構に連結されている。
車両用操舵装置1には、アウタージャケット4とインナージャケット5との摺動部分近傍に配置された図2及び図3等に示される固定機構11が設けられている。この固定機構11は、アウタージャケット4の軸方向と上下方向の位置を解除及び固定することによってステアリングシャフト2を任意のチルト及びテレスコ位置に調節するためのものである。当該固定機構11は、内側に配設されるジャケットであるインナージャケット5の一部を拡径させる拡径装置18と、ステアリングコラム3の左右両側に位置する対の側板12aを有する固定ブラケット12と、アウタージャケット4に固定された移動ブラケット15とで主に構成されている。
固定ブラケット12は、取付ステー14を介して車体に固定される部材であり、当該取付ステー14に固設される矩形状の基部12bと、この基部12bの対向する端部から立設された前記側板12aとからなっている。また、図4の分解図に示されるように、前記側板12aの下部にはそれぞれ上下方向に延びる縦長孔a1が形成されている。アウタージャケット4の下部の外周面には、移動ブラケット15が当該アウタージャケット4と一体的に固定されている。この移動ブラケット15は、横方向両側の側板部151と、この側板部151を繋ぐ底板部152とで軸方向に延びる筒状に構成されている。このうち各側板部151には、図4の分解図に示されるように軸方向に延びる軸長孔a2が形成されている。この軸長孔a2と側板12aに形成された縦長孔a1とは互いに略直交している。
アウタージャケット4の下部であって前記移動ブラケット15が固設されている箇所に、第一貫通孔16が形成されている。また、インナージャケット5の下部にも、当該第一貫通孔16に連通する第二貫通孔17が形成されている。この第二貫通孔17は、第一貫通孔16よりも全体として幅狭の軸方向に延びるスリット状に形成されるとともに、さらに第二貫通孔17の幅よりも幅狭のスリット17bが第二貫通孔17の両端に一体的に形成されている。これにより、インナージャケット5が拡径しやすくなる。さらに、スリット17bの一端が開口していればさらにインナージャケット5は拡径しやすくなる。また、その軸方向中央部には後述するスライド部材19が嵌る保持部17aが形成されている。
拡径装置18は、第一貫通孔16及び第二貫通孔17を貫通する一対のスライド部材19、19と、これらスライド部材19、19を互いに接離させるスライド部材駆動部20とを備えている。スライド部材19は、図5及び図6にも示されるように、厚肉部b1と、この厚肉部b1の上部に位置する薄肉の当接部b2と、この当接部b2より上部の鍔部b3とで構成されている。前記当接部b2は、第二貫通孔17の保持部17aに嵌め込まれ、後述する操作レバー22を回動させたときに、スライド部材19が回動するのを防いでいる。前記厚肉部b1には、横方向のネジ孔c1(図6参照)が形成されており、このネジ孔c1に後述するネジ部材21が螺合している。一対のスライド部材19、19は、横方向で対向するように配置されており、互いに離間することによって各当接部b2の外側面がインナージャケット5の第二貫通孔17の対向する縁部分に当接する。その際、各当接部b2は、第二貫通孔17のみに当接してアウタージャケット4の第一貫通孔16には当接しないようになっている。
一対のスライド部材19、19を接離させるスライド部材駆動部20は、左右一対のネジ部材21、21(第一、第二ネジ部材)と、これらネジ部材21、21を軸旋回させる操作レバー22とを備えている。操作レバー22のアーム221には、孔d1とネジ孔d2が形成されている(図4参照)。また、スライド部材駆動部20は、アーム221と固定ブラケット12との間に挟まれるワッシャー23、アーム221とネジ部材21の頭部を固定する回り止め具24、この回り止め具24をアーム221に固定するワッシャー付小ネジ25を備えている。回り止め具24には、セレーションが形成されているネジ部材21の頭部がセレーション嵌合されるように、セレーションが形成された大径孔241と小ネジ25が挿通される円弧孔242が形成されている。
各ネジ部材21は、外側から回り止め具24の大径孔241、アーム221の孔d1、ワッシャー23、側板12aに形成された縦長孔a1、更に移動ブラケット15の軸長孔a2に通され、その先端部が各スライド部材19のネジ孔c1に螺合されている。従って、アウタージャケット4は、解除(リリース)状態ではチルト中心軸9を支点として縦長孔a1に沿って上下方向に動き、軸長孔a2に沿って軸方向に動けるようになっている。また、第二貫通孔17の保持部17aは、前述したように、スライド部材19の回り止めとなっており、各ネジ部材21を軸旋回させた際、各スライド部材19が当該ネジ部材21と供回りすることなく横方向に移動する。小ネジ25は、周り止め具24の円弧孔242に通された状態で、アーム221のネジ孔d2に螺合されており、操作レバー22を回動させると各ネジ部材21がそれと一緒に供回りするようになっている。すなわち、操作レバー22を回動させると、左右の各ネジ部材21が軸旋回して一対のスライド部材19、19をネジ部材21の軸方向に沿って移動させる。
なお、各ネジ部材21は先端を開口部とする中空状となっており(図5〜8参照)、棒状のガイドバー30が開口部を通して各ネジ部材21内に挿入されている。このガイドバー30により、両ネジ部材21の芯合わせを容易に行うことができる。さらに、このガイドバー30は、図9に示されるように、どちらか一方のネジ部材21に一体的に形成されていてもよい。
右側(図6において右側)のネジ部材21と、左側(図6において左側)のネジ部材21とは互いに逆ネジとなっている。右側のネジ部材21を右回りに旋回させると、右側のスライド部材19は外方へ動き、左側のネジ部材21を左周りに旋回させると、左側のスライド部材19も外方へ動くようになっている。つまり、操作レバー22を回動させて両ネジ部材21を同方向へ回すことにより、左右のスライド部材19は互いに接近したり離れたりする。本実施の形態では、図2に示されるように操作レバー22を軸方向手前側(運転手側)に倒した状態では、各スライド部材19は互いに離間した状態となり、図5に示されるように操作レバー22を軸方向奥側に倒した状態では、各スライド部材19は互いに接近した状態となる。
前記スライド部材駆動部20により左右のスライド部材19が互いに離間していくと、各スライド部材19の当接部b2が第二貫通孔17の各保持部17aに当接し、当該第二貫通孔17を横方向に押し広げる。第二貫通孔17が広がるとインナージャケット5が拡径される(図7及び図8参照)。そして、インナージャケット5が拡径すると、当該インナージャケット5の外周面gの略全周に渡る部分がアウタージャケット4の内周面nを押圧し、テレスコロックの状態となる。また、同時に固定ブラケット12の側板12a内側面は操作レバー22の締め付けにより移動ブラケット15の側板部151に当接する。これにより、固定ブラケット12は、移動ブラケット15の側板部151とネジ部材21に挟み込まれる。移動ブラケット15は側板部151の当接力により、固定ブラケット12に対して軸方向にも上下方向にも移動できなくなる。これにより、アウタージャケット4がチルト及びテレスコロックの状態にもなり強固に固定される。
操作レバー22を図5及び図6に示されるように軸方向奥側に倒した解除状態では、インナージャケット5とアウタージャケット4及び固定ブラケット12と移動ブラケット15との間には隙間が形成されて、当該アウタージャケット4は軸方向、上下方向のどちらにも動くことができる。この状態で、ステアリングシャフト2(アッパーシャフト6)の軸方向位置及び上下方向位置を合わせ、その状態で操作レバー22を図2に示されるように手前側に回動させる。操作レバー22を手間側に回動させると、アウタージャケット4がインナージャケット5に押圧されるとともに、固定ブラケット12の側板12aが移動ブラケット15の側板部151に押圧され固定されることで、ステアリングシャフト2のチルト及びテレスコ調節が完了する。
本実施の形態の車両用操舵装置1によれば、ステアリングシャフト2のテレスコ調節は、インナージャケット5の外周面gをアウタージャケット4の内周面nへ押圧させる押圧力によって行われる。つまり、アウタージャケット4が広範囲の接触面により強固に固定されるため、通常時はエンジンの振動などによるステアリングホイールの共振を低減させるとともに、過大な外部入力が操舵装置1に作用した際にも、ステアリングシャフト2の固定位置における強制的な位置ずれを防止することができる。
また、チルト及びテレスコ調節のいずれも可能とする固定機構11の前記拡径装置18が、インナージャケット5の第二貫通孔17を広げる一対のスライド部材19とこのスライド部材19を離間させるスライド部材駆動部20で構成されるため、固定機構11をコンパクトな構成とすることができる。また、第二貫通孔の両端にさらにスリットを設けることで内側に配設されるジャケットが拡径しやすくなる。
また、アウタージャケット4の内周面n及びインナージャケット5の外周面gの少なくとも一方の略全周に摩擦摺動面が形成されている。この摩擦摺動面は、未加工の表面よりも摩擦力が大きくなるようにされた面であり、例えば、ショットブラストにより表面を粗くすることで形成することができる。かかる摩擦摺動面による摩擦力と、アウタージャケット4とインナージャケット5の保持力とを適宜調節することにより、任意の衝撃吸収荷重を容易に設定することができる。
また、図9に示されるように、操作レバー22の軸部に前記ワッシャー23に代えて、表面に複数のカム部を備えた締め付け補助具103を設けることができる。この締め付け補助具103は、図10に示される部材103aを2枚1組で用いるものであり、部材103aは、片面が平坦な円盤体からなっている。円盤体の他方の面には、4箇所のカム部104が形成されている。このカム部104が形成された面同士が対向するように2枚の部材103aが組み合わされる。そして、一方の部材103aの平坦面が、固定ブラケット12の側板12aの外周面に固定され、他方の部材103aの平坦面が、操作レバー22のアーム221の、側板12aに対向する面に固定される。このように、カム部104を備えた締め付け補助具103を用いることにより、スライド部材19の移動量を拡大することができ、ステアリングコラム3のロックを確実に行うことができる。
なお、前記実施の形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれ、例えばスライド部材や移動ブラケット等の各構成部材の形状等は、適宜変更することができる。
本発明の車両用操舵装置の一実施の形態の部分断面図である。 固定時における車両用操舵装置を可動ジャケットから見た斜視説明図である。 固定時における車両用操舵装置を固定ジャケットから見た斜視説明図である。 車両用操舵装置の分解斜視図である。 解除時における車両用操舵装置の、ネジ部材の軸心を通る断面を含む斜視説明図である。 解除時における車両用操舵装置の、ネジ部材の軸心を通る断面を含む正面説明図である。 固定時における車両用操舵装置の、ネジ部材の軸心を通る断面を含む斜視説明図である。 固定時における車両用操舵装置の、ネジ部材の軸心を通る断面を含む正面説明図である。 本発明の車両用操舵装置の他の実施の形態の、固定時におけるネジ部材の軸心を通る断面を含む正面説明図である。 図9に示される車両用操舵装置における締め付け補助具の斜視説明図である。
符号の説明
1 車両用操舵装置
2 ステアリングシャフト
3 ステアリングコラム
4 可動ジャケット(アウタージャケット)
5 固定ジャケット(インナージャケット)
6 アッパーシャフト
7 ロアーシャフト
8 ロアーブラケット
9 チルト中心軸
11 固定機構
12 固定ブラケット
12a 側板
15 移動ブラケット
151 側板部
16 第一貫通孔
17 第二貫通孔
17a 保持部
17b スリット
18 拡径装置
19 スライド部材
20 スライド部材駆動部
21 ネジ部材
22 操作レバー
24 回り止め具
30 ガイドバー
a1 縦長孔
a2 軸長孔
b2 当接部

Claims (5)

  1. 互いに軸方向に摺動自在に連結される可動ジャケット及び固定ジャケットを含むステアリングコラムと、このステアリングコラムを軸方向に貫通するステアリングシャフトとを備え、前記可動ジャケットの長手方向と上下方向の位置を解除及び固定することによって前記ステアリングシャフトを任意のチルト及びテレスコ位置に調節する固定機構を有する車両用操舵装置であって、
    前記固定機構は、前記可動ジャケット及び固定ジャケットのうち内側に配設されるジャケットの一部を拡径させることにより当該ジャケットの外周面を外側に配設されるジャケットの内周面へ押圧させる拡径装置と、前記ステアリングコラムの左右両側に位置する対の側板を有する固定ブラケットと、前記固定ブラケットの対の側板の各内側面に当接して当該固定ブラケットに対して外側に配設されるジャケットを固定する移動ブラケットと、を備えていることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記外側に配設されるジャケットに第一貫通孔が形成されると共に、前記内側に配設されるジャケットに前記第一貫通孔と連通されかつ当該第一貫通孔よりも幅狭の第二貫通孔が形成されており、
    前記拡径装置が、前記第一貫通孔を貫通しかつ前記第二貫通孔の幅方向で対向する縁部分に当接可能な対のスライド部材と、この対のスライド部材を離間させることで前記内側に配設されるジャケットの一部を拡径させるように前記第二貫通孔を幅方向に押し広げるスライド部材駆動部とを含んでいる請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記第二貫通孔が、前記内側に配設されるジャケットの長手方向に延びるスリット状に形成されるとともに、前記第二貫通孔の両端にはさらに第二貫通孔の幅よりも狭い幅のスリットが形成されている請求項2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記スライド部材駆動部が、前記対のスライド部材のうち一方のスライド部材と螺合され、軸旋回することにより当該一方のスライド部材を前記第二貫通孔の縁部分に接離させる第一ネジ部材と、この第一ネジ部材と同じ軸芯線上に配置されると共に他方のスライド部材と螺合され、軸旋回することにより当該他方のスライド部材を前記第二貫通孔の縁部分に接離させる第二ネジ部材と、前記第一ネジ部材及び第二ネジ部材を同時に軸旋回させて、前記対のスライド部材を互いに接離させる操作レバーとを含んでいる請求項2又は3に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記第一ネジ部材及び第二ネジ部材は先端が開口された中空状に形成されており、前記スライド部材駆動部が、当該第一ネジ部材内と第二ネジ部材内に挿入されるガイドバーを更に備えている請求項4に記載の車両用操舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101181124B1 (ko) * 2010-09-06 2012-09-21 주식회사 만도 자동차의 충격 흡수식 조향컬럼
JP2013001281A (ja) * 2011-06-17 2013-01-07 Jtekt Corp ステアリングコラム
KR101248312B1 (ko) * 2008-12-04 2013-03-27 주식회사 만도 자동차의 조향컬럼
KR200476312Y1 (ko) 2010-07-02 2015-02-17 남양공업주식회사 스티어링 컬럼의 회전 록킹 구조체

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