JP2018127161A - ステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制するステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置1が、アッパジャケット7に保持された第1摺動部材40と、第2摺動部材50と、第1摺動部材40及び第2摺動部材50を左右方向Zに相対変位自在に且つコラム軸方向Xに一体移動可能に連結する連結機構70を備える。締付機構18が、ロアジャケット8を支持する支持部材17および第2摺動部材50を介して、ロアジャケット8をアッパジャケット7に締め付けることで、ロアジャケット8に対するアッパジャケット7の位置を保持する。締付機構18に締め付けられた第2摺動部材50が、二次衝突時に支持部材17及びロアジャケット8と相対摺動し、抵抗力を発生する。【選択図】図6
Description
本発明は、ステアリング装置に関する。
車体に二次衝突時に離脱可能に連結された固定側ブラケットと、ロアジャケットに対してコラム軸方向に摺動するアッパジャケットに固定された可動側ブラケットとが、締付機構によって締め付けられて、テレスコ位置やチルト位置のロックが達成されるステアリング装置がある。
この種のステアリング装置において、可動側ブラケットに一端が固定されてコラム軸方向に延びるテレスコ摩擦板と、固定側ブラケットに固定されたチルト摩擦板とを締付機構による締付時に締め付けて、前記ロックの保持力を向上させるステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
この種のステアリング装置において、可動側ブラケットに一端が固定されてコラム軸方向に延びるテレスコ摩擦板と、固定側ブラケットに固定されたチルト摩擦板とを締付機構による締付時に締め付けて、前記ロックの保持力を向上させるステアリング装置が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1では、二次衝突時に、車体から離脱される固定側ブラケット、アッパジャケット、可動側ブラケットおよび両摩擦板は、コラム軸方向に一体移動するため、テレスコ摩擦板はチルト摩擦板に対して摺動による衝撃吸収荷重を発生しない。
ところで、近年、二次衝突時の衝撃吸収荷重を増大させることが要望されている。そこで、アッパジャケットと一体移動しコラム軸方向に延びる摺動部材であって締付機構により締め付けられる摺動部材を二次衝突時にコラム軸方向に移動しない相手部材に対して相対摺動させて、衝撃吸収荷重を発生させる場合を想定した場合、下記の新たな問題の発生が予想される。
テレスコ調整位置によって、摺動部材が締付機構によって締め付けられる締付位置が摺動部材の長手方向(コラム軸方向に相当)に変位する。一方、前記摺動部材は、アッパジャケット側の部材に連結される長手方向の一部(例えば一端)では、左右方向(車幅方向)に撓み難く、前記一部から前記長手方向に離隔する部分では、左右方向に撓み易い。
このため、テレスコ調整位置によって、二次衝突時に摺動部材が相手部材に対して相対摺動するときに発生する衝撃吸収荷重がばらつくおそれがある。
このため、テレスコ調整位置によって、二次衝突時に摺動部材が相手部材に対して相対摺動するときに発生する衝撃吸収荷重がばらつくおそれがある。
本発明の目的は、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制するステアリング装置を提供することである。
請求項1の発明は、コラム軸方向(X)の一端に操舵部材が接続されるアッパジャケット(7)と、前記コラム軸方向における前記アッパジャケットの他端に対して摺動可能に外嵌されたロアジャケット(8)と、車体(13)に固定され、前記ロアジャケットを支持する支持部材(17)と、前記アッパジャケットに保持された保持部材(40;40P)と、前記コラム軸方向に前記保持部材と一体移動し、二次衝突時に前記ロアジャケットに対して前記アッパジャケットが移動する際には、前記アッパジャケットと前記支持部材および前記ロアジャケットのうちの少なくとも一方と相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する抵抗力を発生させる抵抗力発生手段(50;50P)と、前記支持部材および前記抵抗力発生手段を介して、前記ロアジャケットを前記アッパジャケットに締め付けることにより前記ロアジャケットに対する前記アッパジャケットの位置を保持する締付機構(18)と、前記抵抗力発生手段と前記保持部材とを前記コラム軸方向から見て左右方向(Z)の相対位置を調整可能に且つ前記コラム軸方向に一体移動可能に連結する連結機構(70;70P;70Q)と、を備えることを特徴とする、ステアリング装置(1)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記保持部材および前記抵抗力発生手段のそれぞれは、前記コラム軸方向に対向し前記左右方向に相対変位可能な一対の被連結部(44,51;44P,51P)を含み、前記一対の被連結部のうち何れか一方の被連結部に、当該一方の被連結部を前記コラム軸方向に貫通し前記左右方向に長い長孔(51a;44Pa)が形成され、前記連結機構(70;70P;70Q)は、前記長孔に挿通され、前記一対の被連結部のうち他方の被連結部に対して前記左右方向の相対変位が規制され、前記一対の被連結部どうしを前記左右方向に変位自在に且つ前記コラム軸方向に一体移動可能に連結する連結軸(71;71Q)を含んでいてもよい。
請求項2のように、前記保持部材および前記抵抗力発生手段のそれぞれは、前記コラム軸方向に対向し前記左右方向に相対変位可能な一対の被連結部(44,51;44P,51P)を含み、前記一対の被連結部のうち何れか一方の被連結部に、当該一方の被連結部を前記コラム軸方向に貫通し前記左右方向に長い長孔(51a;44Pa)が形成され、前記連結機構(70;70P;70Q)は、前記長孔に挿通され、前記一対の被連結部のうち他方の被連結部に対して前記左右方向の相対変位が規制され、前記一対の被連結部どうしを前記左右方向に変位自在に且つ前記コラム軸方向に一体移動可能に連結する連結軸(71;71Q)を含んでいてもよい。
請求項3のように、前記連結機構は、前記一対の被連結部が前記左右方向に相対変位するときの摺動抵抗を低減する第1摺動抵抗低減手段(81)を含んでいてもよい。
請求項4のように、前記連結機構は、前記連結軸の端部に配置され前記一方の被連結部に対して前記コラム軸方向に対向する端部要素(72;71c)と、前記一方の被連結部と前記端部要素とが前記左右方向に相対変位するときの摺動抵抗を低減する第2摺動抵抗低減手段(82;82P)と、を含んでいてもよい。
請求項4のように、前記連結機構は、前記連結軸の端部に配置され前記一方の被連結部に対して前記コラム軸方向に対向する端部要素(72;71c)と、前記一方の被連結部と前記端部要素とが前記左右方向に相対変位するときの摺動抵抗を低減する第2摺動抵抗低減手段(82;82P)と、を含んでいてもよい。
請求項5のように、前記保持部材および前記抵抗力発生手段のそれぞれは、前記コラム軸方向に対向し前記左右方向に相対変位可能な一対の被連結部を含み、前記一対の被連結部のうち何れか一方の被連結部に、当該一方の被連結部を前記コラム軸方向に貫通し前記左右方向に長い長孔が形成され、前記連結機構は、前記一対の被連結部の前記左右方向の相対位置が、前記締付機構の締付状態での前記一対の被連結部の前記左右方向の相対位置に相当する相対位置に調整された状態で、締結軸としての前記連結軸(71Q)を介して前記一対の被連結部どうしを締結する締結機構(70Q)であってもよい。
請求項6のように、前記保持部材が、二次衝突時に、前記アッパジャケットと第1相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する第1抵抗力を発生させる第1抵抗力発生手段(40;40P)を構成し、前記保持部材とともに移動する前記抵抗力発生手段が、二次衝突時に、前記支持部材および前記ロアジャケットのうちの少なくとも一方と第2相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する第2抵抗力を発生させる第2抵抗力発生手段(50;50P)を構成していてもよい。
請求項1の発明では、連結機構によって、保持部材と抵抗力発生手段との左右方向の相対位置が調整可能である。このため、締付機構による抵抗力発生手段に対する締付位置がコラム軸方向に変化しても、抵抗力発生手段の左右方向への変位し易さが影響を受け難くなる。このため、二次衝突時に抵抗力発生手段が支持部材およびロアジャケットの少なくとも一方と相対摺動するときに発生する抵抗力が、相対摺動の摺動位置の変化に拘らず、変化し難くなる。これにより、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
請求項2の発明では、一方の被連結部に設けられた長孔と、他方の被連結部に対して左右方向の相対変位が規制された連結軸とが、左右方向に相対変位することにより、一方の被連結部の左右方向の相対位置が自律的に調整可能となる。したがって、締付機構による抵抗力発生手段に対する締付位置がコラム軸方向に変化しても、保持部材に対して抵抗力発生手段の左右方向の相対位置が適正な相対位置に自律的に調整される。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
請求項3の発明では、第1摺動抵抗低減手段の働きで一対の被連結部が左右方向に相対変位し易くなるため、保持部材に対する抵抗力発生手段の左右方向の相対位置が、適正な相対位置に、容易に自律調整される。
請求項4の発明では、第2摺動抵抗低減手段の働きで連結軸の端部要素と一方の被連結部とが左右方向に変位し易くなるため、保持部材に対して、抵抗力発生手段の左右方向の相違位置が、適正な位置に、容易に自律調整される。
請求項4の発明では、第2摺動抵抗低減手段の働きで連結軸の端部要素と一方の被連結部とが左右方向に変位し易くなるため、保持部材に対して、抵抗力発生手段の左右方向の相違位置が、適正な位置に、容易に自律調整される。
請求項5の発明では、保持部材および抵抗力発生手段の一対の被連結部どうしが、締付機構の締付状態での左右方向の相対位置に相当する相対位置に調整された状態で締結される。このため、二次衝突時に、締付機構による抵抗力発生手段に対する締付位置がコラム軸方向に変化しても、抵抗力発生手段の左右方向への変位し易さが影響を受け難くなる。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
請求項6の発明では、二次衝突時に、ロアジャケットに対するアッパジャケットの軸方向位置によって、ロアジャケットに対するアッパジャケットの摩擦摺動の際の抵抗力に第1抵抗力または第2抵抗力の何れか一方が付加される段階と、ロアジャケットに対するアッパジャケットの摩擦摺動の際の抵抗力に第1抵抗力または第2抵抗力の何れか他方が付加される段階とで、衝撃吸収荷重を得ることができる。このため、第1抵抗力および第2抵抗力の大きさの設定により、適切に衝撃吸収荷重の特性を設定することができる。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3と、コラムジャケット6と、インターミディエイトシャフト4と、転舵機構5とを備える。ステアリングシャフト3の一端(軸方向上端)には、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結されている。ステアリング装置1は、操舵部材2の操舵に連動して、転舵輪(図示せず)を転舵する。転舵機構5は、例えばラックアンドピニオン機構であるが、これに限られない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3と、コラムジャケット6と、インターミディエイトシャフト4と、転舵機構5とを備える。ステアリングシャフト3の一端(軸方向上端)には、ステアリングホイール等の操舵部材2が連結されている。ステアリング装置1は、操舵部材2の操舵に連動して、転舵輪(図示せず)を転舵する。転舵機構5は、例えばラックアンドピニオン機構であるが、これに限られない。
以下では、ステアリングシャフト3の軸方向であるコラム軸方向Xの上方を軸方向上方XUといい、コラム軸方向Xの下方を軸方向下方XLという。
ステアリングシャフト3は、筒状のアッパシャフト3Uおよびロアシャフト3Lを有している。アッパシャフト3Uとロアシャフト3Lとは、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対移動可能に嵌合されている。操舵部材2は、アッパシャフト3Uの軸方向上方XUの一端に連結されている。
ステアリングシャフト3は、筒状のアッパシャフト3Uおよびロアシャフト3Lを有している。アッパシャフト3Uとロアシャフト3Lとは、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対移動可能に嵌合されている。操舵部材2は、アッパシャフト3Uの軸方向上方XUの一端に連結されている。
コラムジャケット6は、アッパシャフト3Uを介して操舵部材2が一端に接続されたアッパジャケット7と、アッパジャケット7の他端に摺動可能に外嵌されたロアジャケット8とを含む。アッパジャケット7は、インナジャケットでもあり、ロアジャケット8は、アウタジャケットでもある。アッパジャケット7の一端には、アッパシャフト3Uを介して操舵部材2が接続されている。コラム軸方向Xは、アッパジャケット7の軸方向でもあり、ロアジャケット8の軸方向でもある。軸方向上方XUは、アッパジャケット7の一端側でもあり、軸方向下方XLは、アッパジャケット7の他端側でもある。
ステアリングシャフト3は、コラムジャケット6内に挿通されている。アッパシャフト3Uは、軸受9を介してアッパジャケット7に回転可能に支持されている。ロアシャフト3Lは、軸受10を介してロアジャケット8に回転可能に支持されている。アッパシャフト3Uがロアシャフト3Lに対してコラム軸方向Xに移動することによって、アッパジャケット7がロアジャケット8に対してコラム軸方向Xに移動する。コラムジャケット6は、ステアリングシャフト3とともにコラム軸方向Xに伸縮可能である。
ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6をコラム軸方向Xに伸縮させることで、操舵部材2の位置を車両の前後方向に調整することができる。このように、ステアリング装置1はテレスコ調整機能を有する。
テレスコ調整は、所定のテレスコ調整範囲内でアッパジャケット7を摺動させることで行われる。テレスコ調整範囲とは、コラム軸方向Xにおけるアッパジャケット7の調整上限位置と、コラム軸方向Xにおけるアッパジャケット7の調整下限位置との間の範囲である。コラムジャケット6は、アッパジャケット7が調整上限位置にあるときに最も伸びた状態になり、アッパジャケット7が調整下限位置にあるときに最も縮んだ状態になる。
テレスコ調整は、所定のテレスコ調整範囲内でアッパジャケット7を摺動させることで行われる。テレスコ調整範囲とは、コラム軸方向Xにおけるアッパジャケット7の調整上限位置と、コラム軸方向Xにおけるアッパジャケット7の調整下限位置との間の範囲である。コラムジャケット6は、アッパジャケット7が調整上限位置にあるときに最も伸びた状態になり、アッパジャケット7が調整下限位置にあるときに最も縮んだ状態になる。
図2は、図1におけるII−II線に沿った断面の模式図である。アッパジャケット7には、コラム軸方向Xに長手の案内溝27が形成されている。ロアジャケット8には、案内溝27に嵌合され、案内溝27に対してコラム軸方向Xに相対移動可能な被案内突起28が固定されている。ロアジャケット8には、被案内突起28が挿通された挿通孔8bが形成されている。被案内突起28は、ロアジャケット8の外周面において挿通孔8bの周りの部分に当接する頭部28aと、挿通孔8bに挿通された軸部28bとを含む。頭部28aおよび軸部28bは、一体に形成されている。軸部28bの先端は、案内溝27に嵌合している。
テレスコ調整時、案内溝27の軸方向下方端が被案内突起28と当接することで、アッパジャケット7は、テレスコ調整範囲の調整上限位置に規制される。これにより、ロアジャケット8からのアッパジャケット7の抜け防止が達成される。また、テレスコ調整時、案内溝27の軸方向上方端が被案内突起28と当接することで、アッパジャケット7は、テレスコ調整範囲の調整下限位置に規制される。
図1を参照して、ステアリング装置1は、車体13に固定された固定ブラケット14と、固定ブラケット14によって支持されたチルト中心軸15と、ロアジャケット8の外周に固定され、チルト中心軸15によって回転可能に支持されたコラムブラケット16とを含む。ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6は、チルト中心軸15の中心軸線であるチルト中心CCを支点にしてチルト方向Y(略上下方向)に回動可能である。
ステアリングシャフト3およびコラムジャケット6をチルト中心CC回りに回動させることで、操舵部材2の位置をチルト方向Yに調整することができる。このように、ステアリング装置1はチルト調整機能を有する。
図2を参照して、ステアリング装置1は、車体13に固定され、ロアジャケット8を支持するブラケットなどの支持部材17と、チルト調整およびテレスコ調整後のアッパジャケット7の位置をロックする締付機構18とを含む。締付機構18は、ロアジャケット8のコラム軸方向Xの上部に一体に設けられた一対の被締付部19を、支持部材17を介して締め付ける。
図2を参照して、ステアリング装置1は、車体13に固定され、ロアジャケット8を支持するブラケットなどの支持部材17と、チルト調整およびテレスコ調整後のアッパジャケット7の位置をロックする締付機構18とを含む。締付機構18は、ロアジャケット8のコラム軸方向Xの上部に一体に設けられた一対の被締付部19を、支持部材17を介して締め付ける。
ロアジャケット8は、ロアジャケット8の軸方向上端8aから軸方向下方XLに延びるスリット26を有する。一対の被締付部19は、スリット26の両側に配置されている。締付機構18は、一対の被締付部19に取り付けられている。締付機構18が一対の被締付部19を締め付けることにより、ロアジャケット8は、弾性的に縮径し、アッパジャケット7を締め付ける。
支持部材17は、車体13に取り付けられた取付板24と、取付板24の両端からチルト方向Yの下方に延びる一対の側板22とを含む。各側板22には、チルト方向Yに延びるチルト用長孔23が形成されている。
ロアジャケット8の一対の被締付部19は、一対の側板22間に配置され、対応する側板22の内側面22aにそれぞれ沿う板状をなしている。各被締付部19には、円孔からなる軸挿通孔29が形成されている。
ロアジャケット8の一対の被締付部19は、一対の側板22間に配置され、対応する側板22の内側面22aにそれぞれ沿う板状をなしている。各被締付部19には、円孔からなる軸挿通孔29が形成されている。
締付機構18は、締付軸21(挿通軸)と、締付軸21を回転操作する操作レバー20とを含む。締付軸21の中心軸線C1が、操作レバー20の回転中心に相当する。
締付軸21は、例えば、ボルトである。締付軸21は、支持部材17の両側板22のチルト用長孔23とロアジャケット8の両被締付部19の軸挿通孔29とに挿通される。締付軸21およびロアジャケット8は、チルト調整時に、支持部材17に対し相対移動する。その際、締付軸21は、チルト用長孔23内でチルト方向Yに移動する。
締付軸21は、例えば、ボルトである。締付軸21は、支持部材17の両側板22のチルト用長孔23とロアジャケット8の両被締付部19の軸挿通孔29とに挿通される。締付軸21およびロアジャケット8は、チルト調整時に、支持部材17に対し相対移動する。その際、締付軸21は、チルト用長孔23内でチルト方向Yに移動する。
締付軸21の一端に設けられた頭部21aは、操作レバー20と一体回転可能に固定されている。締付機構18は、締付軸21の頭部21aと一方の側板22(図2で左側の側板22)との間に介在し、操作レバー20の操作トルクを締付軸21の軸力(一対の側板22を締め付けるための締付力)に変換する力変換機構30をさらに含む。
力変換機構30は、操作レバー20と一体回転可能に連結され、締付軸21に対して中心軸線C1が延びる方向である締付軸方向Jの移動が規制された回転カム31と、回転カム31に対してカム係合し、一方の側板22を締め付ける一方の締付部材32とを含む。締付部材32は、回転が規制された非回転カムである。一方の締付部材32は、ロアジャケット8の一方の被締付部19(図2で左側の被締付部19)に締付軸方向Jから対向している。
力変換機構30は、操作レバー20と一体回転可能に連結され、締付軸21に対して中心軸線C1が延びる方向である締付軸方向Jの移動が規制された回転カム31と、回転カム31に対してカム係合し、一方の側板22を締め付ける一方の締付部材32とを含む。締付部材32は、回転が規制された非回転カムである。一方の締付部材32は、ロアジャケット8の一方の被締付部19(図2で左側の被締付部19)に締付軸方向Jから対向している。
締付機構18は、他方の側板22(図2で右側の側板22)を締め付ける他方の締付部材33と、他方の締付部材33と他方の側板22との間に介在する針状ころ軸受37とをさらに含む。他方の締付部材33は、締付軸21の他端に設けられたねじ部21bに螺合したナットである。他方の締付部材33は、針状ころ軸受37を介して他方の側板22を締め付ける。他方の締付部材33は、ロアジャケット8の他方の被締付部19(図2で右側の被締付部19)に締付軸方向Jから対向している。
回転カム31と、一方の締付部材32と、針状ころ軸受37とは、締付軸21の外周によって支持されている。締付部材32は、一方の側板22に形成されたチルト用長孔23との嵌合によって、その回転が規制されている。
操作レバー20のロック方向への回転に伴って、回転カム31が締付部材32に対して回転すると、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31から離れる方向に移動する。これにより、一対の締付部材32,33によって、支持部材17の一対の側板22がクランプされて締め付けられる。
操作レバー20のロック方向への回転に伴って、回転カム31が締付部材32に対して回転すると、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31から離れる方向に移動する。これにより、一対の締付部材32,33によって、支持部材17の一対の側板22がクランプされて締め付けられる。
このとき、支持部材17の各側板22が、ロアジャケット8の対応する被締付部19を締め付けることから、ロアジャケット8のチルト方向Yの移動が規制されて、チルトロックが達成される。また、両被締付部19が締め付けられることで、ロアジャケット8は、弾性的に縮径してアッパジャケット7を締め付ける。その結果、アッパジャケット7がテレスコ調整範囲内の所定のテレスコ位置にロック(保持)され、テレスコロックが達成される。
以上のように、締付機構18は、支持部材17を介してロアジャケット8をアッパジャケット7に締め付けることによって、ロアジャケット8に対するアッパジャケットの位置を保持する。
一方、操作レバー20がロック解除方向へ回転すると、回転カム31の回転に伴い、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31に近づく方向に移動する。これにより、一対の締付部材32,33による一対の側板22の締め付けが解除され、チルト調整およびテレスコ調整が可能となる。
一方、操作レバー20がロック解除方向へ回転すると、回転カム31の回転に伴い、締付部材32は、締付軸方向Jに沿って回転カム31に近づく方向に移動する。これにより、一対の締付部材32,33による一対の側板22の締め付けが解除され、チルト調整およびテレスコ調整が可能となる。
ステアリング装置1は、分解斜視図である図3に示すように、第1摺動部材40、一対の第2摺動部材50および一対の連結機構70をさらに含む。
図4は、図1におけるIV−IV線に沿った断面の模式図である。図4に示すように、第1摺動部材40は、アッパジャケット7に対して摩擦摺動可能にアッパジャケット7に取り付けられている。第1摺動部材40は、アッパジャケット7に、圧入により保持された保持部材であって、第2摺動部材50をアッパジャケット7に保持する機能を有する。第1摺動部材40とアッパジャケット7との摩擦摺動を第1相対摺動という。第1相対摺動によって発生する、アッパジャケット7の移動に対する抵抗力を第1抵抗力G1という。第1摺動部材40によって第1抵抗力発生手段が構成されている。
図4は、図1におけるIV−IV線に沿った断面の模式図である。図4に示すように、第1摺動部材40は、アッパジャケット7に対して摩擦摺動可能にアッパジャケット7に取り付けられている。第1摺動部材40は、アッパジャケット7に、圧入により保持された保持部材であって、第2摺動部材50をアッパジャケット7に保持する機能を有する。第1摺動部材40とアッパジャケット7との摩擦摺動を第1相対摺動という。第1相対摺動によって発生する、アッパジャケット7の移動に対する抵抗力を第1抵抗力G1という。第1摺動部材40によって第1抵抗力発生手段が構成されている。
図3および図4に示すように、第1摺動部材40は、筒状の嵌合部41と、円環状のフランジ部42と、複数の凸部43と、前述した一対の第1被連結部44とを含む。図4に示すように、嵌合部41は、アッパジャケット7の外周面に外嵌されている。フランジ部42は、嵌合部41のコラム軸方向Xの一端からアッパジャケット7の径方向外方に張り出している。複数の凸部43は、嵌合部41の内周面からアッパジャケット7の外周面に向けて突出し、アッパジャケット7の外周面と接触する。
複数の凸部43とアッパジャケット7の外周面との摩擦力や凸部43の強度を調整することによって、第1相対摺動によって発生する第1抵抗力G1を調整することができる。複数の凸部43は、アッパジャケット7の外周面の周方向Cに沿って等間隔に配置されているため、第1抵抗力G1が安定し易い。
一対の第1被連結部44は、アッパジャケット7の径方向R(アッパジャケット7の中心軸線C2を中心とする半径方向に相当)に関して、フランジ部42から径方向外方に且つ左右方向Zに遠ざかる方向に張り出している。径方向外方とは、径方向Rにおいて中心軸線C2から離れる方向のことである。一対の第1被連結部44は、アッパジャケット7を挟むように周方向Cにおいて互いに180°離間した位置に配置されている。
一対の第1被連結部44は、アッパジャケット7の径方向R(アッパジャケット7の中心軸線C2を中心とする半径方向に相当)に関して、フランジ部42から径方向外方に且つ左右方向Zに遠ざかる方向に張り出している。径方向外方とは、径方向Rにおいて中心軸線C2から離れる方向のことである。一対の第1被連結部44は、アッパジャケット7を挟むように周方向Cにおいて互いに180°離間した位置に配置されている。
図3に示すように、各連結機構70は、第1摺動部材40と対応する第2摺動部材50とをコラム軸方向Xに一体移動可能に且つコラム軸方向Xから見て左右方向Zに変位自在に連結する。第2摺動部材50は、テレスコ調整の際、第1摺動部材40とともにアッパジャケット7と一体移動する。
各第2摺動部材50は、対応する第1被連結部44にコラム軸方向Xに対向する板状の第2被連結部51とを含む。第2摺動部材50の第2被連結部51は、第1摺動部材40の対応する第1被連結部44に対して軸方向下方XL側から対向する。
各第2摺動部材50は、対応する第1被連結部44にコラム軸方向Xに対向する板状の第2被連結部51とを含む。第2摺動部材50の第2被連結部51は、第1摺動部材40の対応する第1被連結部44に対して軸方向下方XL側から対向する。
第1摺動部材40の第1被連結部44は、軸方向上方XUに向く第1端面44bと、軸方向下方XLに向く第2端面44cとを含む。第2摺動部材50の第2被連結部51は、軸方向上方XUに向く第1端面51bと、軸方向下方XLに向く第2端面51cとを含む。
連結機構70は、連結軸としてのボルト71と、ナット72と、第1摺動抵抗低減部材81と、第2摺動抵抗低減部材82とを含む。ボルト71の一端71aに、端部要素としての頭部71cが設けられ、ボルト71の他端71bに、端部要素としてのナット72が螺合される。
連結機構70は、連結軸としてのボルト71と、ナット72と、第1摺動抵抗低減部材81と、第2摺動抵抗低減部材82とを含む。ボルト71の一端71aに、端部要素としての頭部71cが設けられ、ボルト71の他端71bに、端部要素としてのナット72が螺合される。
第1摺動抵抗低減部材81は、第1摺動部材40の第1被連結部44の第2端面44cと、第2摺動部材50の第2被連結部51の第1端面51bとの間に介在し、第1被連結部44と第2被連結部51とが左右方向Zに相対変位するときの摺動抵抗を低減する。
第2摺動抵抗低減部材82は、第2摺動部材50の第2被連結部51の第2端面51cと、ナット72との間に介在し、第2被連結部51とナット72とが左右方向Zに相対変位するときの摺動抵抗を低減する。
第2摺動抵抗低減部材82は、第2摺動部材50の第2被連結部51の第2端面51cと、ナット72との間に介在し、第2被連結部51とナット72とが左右方向Zに相対変位するときの摺動抵抗を低減する。
第2摺動部材50の第2被連結部51には、第2被連結部51をコラム軸方向Xに貫通し、左右方向Zに長い長孔51aが形成されている。第2被連結部51は、軸方向上方XUに向く第1端面51bと、軸方向下方XLに向く第2端面51cとを含む。
第1摺動部材40の第1被連結部44には、円孔からなる軸挿通孔44aが形成されている。第1摺動抵抗低減部材81には、円孔からなる軸挿通孔81aが形成されている。第1摺動抵抗低減部材81は、軸方向上方XUに向く第1端面81bと、軸方向下方XLに向く第2端面81cとを含む。第2摺動抵抗低減部材82には、円孔からなる軸挿通孔82aが形成されている。第2摺動抵抗低減部材82は、軸方向上方XUに向く第1端面82bと、軸方向下方XLに向く第2端面82cとを含む。
第1摺動部材40の第1被連結部44には、円孔からなる軸挿通孔44aが形成されている。第1摺動抵抗低減部材81には、円孔からなる軸挿通孔81aが形成されている。第1摺動抵抗低減部材81は、軸方向上方XUに向く第1端面81bと、軸方向下方XLに向く第2端面81cとを含む。第2摺動抵抗低減部材82には、円孔からなる軸挿通孔82aが形成されている。第2摺動抵抗低減部材82は、軸方向上方XUに向く第1端面82bと、軸方向下方XLに向く第2端面82cとを含む。
ボルト71は、軸方向上方XU側から、第1摺動部材40の第1被連結部44の軸挿通孔44a、第1摺動抵抗低減部材81の軸挿通孔81a、第2摺動部材50の第2被連結部51の長孔51aおよび軸挿通孔82aに挿通されて、ナット72にねじ嵌合されている。
ボルト71は、第1摺動部材40の第1被連結部44に対して左右方向Zの変位が規制される。第1摺動抵抗低減部材81、第2摺動抵抗低減部材82およびナット72は、ボルト71によって左右方向Zの変位が規制される。
ボルト71は、第1摺動部材40の第1被連結部44に対して左右方向Zの変位が規制される。第1摺動抵抗低減部材81、第2摺動抵抗低減部材82およびナット72は、ボルト71によって左右方向Zの変位が規制される。
一方、第2摺動部材50の第2被連結部51においてボルト71が挿通される部分は、ボルト71に対して左右方向Zに長い長孔51aで構成されている。このため、第2摺動部材50の第2被連結部51は、連結機構70の要部の断面図である図5(a)および(b)に示すように、第1摺動部材40の第1被連結部44、第1摺動抵抗低減部材81、第2摺動抵抗低減部材82およびナット72に対して、左右方向Zに自在に相対変位する。すなわち、各第2摺動部材50は、第1摺動部材40によって連結機構70を介して、左右方向Zに変位自在に連結される。
第1摺動部材40の第1被連結部44と第2摺動部材50の第2被連結部51とが、左右方向Zに相対変位するときに、第2被連結部51の第1端面51bと第1摺動抵抗低減部材81の第2端面81cとが相対摺動し、また、第2被連結部51の第2端面51cと第2摺動抵抗低減部材82の第1端面82bとが、相対摺動する。
第1摺動抵抗低減部材81は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第2端面81cのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。第2摺動抵抗低減部材82は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第1端面82bのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。
第1摺動抵抗低減部材81は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第2端面81cのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。第2摺動抵抗低減部材82は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第1端面82bのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。
図3に示すように、各第2摺動部材50は、前述した第2被連結部51と、第2被連結部51から軸方向下方XLに延びる延設部52とを含む。各第2被連結部51は、対応する延設部52の軸方向上方XUの端部に直交状に連結されている。具体的には、一対の第2被連結部51は、対応する延設部52から、左右方向Zの外側(アッパジャケット7の中心軸線C2から遠ざかる方向)に延びている。
延設部52は、第2被連結部51に軸方向下方XLから連結される第1部分521と、第1部分521を介して第2被連結部51と接続される第2部分522とを含む。第2部分522は、コラム軸方向Xに長い略矩形板に形成されている。延設部52は、第2部分522においてコラム軸方向Xに延びる軸方向長孔55を有する。延設部52の軸方向長孔55に、締付軸21が挿通されている。
延設部52の軸方向長孔55は、第1区画部61と、第2区画部62と、第3区画部63と、第4区画部64とにより区画されている。第1区画部61は、軸方向長孔55を軸方向上方XUから区画する。第2区画部62は、軸方向長孔55を軸方向下方XLから区画する。第3区画部63および第4区画部64は、コラム軸方向Xに平行に延びており、上下方向Vの上下から軸方向長孔55を区画する。第2部分522において、軸方向上方XU側の一部(第3区画部63の一部)が、第1部分521を介して第2被連結部51と連結される。
図6は、第1摺動部材40および第2摺動部材50の周辺の構造の模式的な底面図である。図6を参照して、アッパジャケット7には、コンビスイッチやキーロックなどの取付部品100が取り付けられている。取付部品100は、アッパジャケット7において第1摺動部材40が取り付けられている部分よりも軸方向上方XUに取り付けられている。
また、ステアリング装置1は、アッパジャケット7に固定され、コラム軸方向Xにおける操舵部材2側(軸方向上方XU)から第1摺動部材40に対向する対向部材101をさらに含んでいる。対向部材101の軸方向下端は、アッパジャケット7において取付部品100と第1摺動部材40との間に位置している。対向部材101は、たとえば、取付部品100をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットなどである。当該ブラケットは、溶接、かしめまたは圧入などによってアッパジャケット7に固定されている。対向部材101は、取付部品100をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットに限られず、取付部品100以外の車両用部品(たとえば、コラムカバー、ワイヤーハーネス、ニーエアバッグなど)をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットであってもよい。
また、ステアリング装置1は、アッパジャケット7に固定され、コラム軸方向Xにおける操舵部材2側(軸方向上方XU)から第1摺動部材40に対向する対向部材101をさらに含んでいる。対向部材101の軸方向下端は、アッパジャケット7において取付部品100と第1摺動部材40との間に位置している。対向部材101は、たとえば、取付部品100をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットなどである。当該ブラケットは、溶接、かしめまたは圧入などによってアッパジャケット7に固定されている。対向部材101は、取付部品100をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットに限られず、取付部品100以外の車両用部品(たとえば、コラムカバー、ワイヤーハーネス、ニーエアバッグなど)をアッパジャケット7に取り付けるためのブラケットであってもよい。
図6を参照して、一対の第2摺動部材50は、アッパジャケット7を挟んで締付軸方向Jに離間しており、締付軸方向Jに互いに対向している。一方の第2摺動部材50は、一方の締付部材32と一方の被締付部19(図6で上側の被締付部19)との間に配置されている。一方の第2摺動部材50は、一方の側板22(図6で上側の側板22)と、一方の被締付部19との間に配置されている。他方の第2摺動部材50は、他方の締付部材33と他方の被締付部19との間に配置されている(図6で下側の被締付部19)。他方の第2摺動部材50は、他方の側板22(図6で下側の側板22)と、他方の被締付部19との間に配置されている。
各第2摺動部材50は、締付機構18による締付状態(ロアジャケット8がアッパジャケット7を締め付けた状態)では、対応する締付部材32,33によって、対応する被締付部19に押し付けられている。
締付機構18が各第2摺動部材50を対応する被締付部19に押し付ける押付方向Pは、締付軸方向Jと一致している。各押付方向Pにおいて対応する被締付部19に向かう方向を押付方向Pの下流側という。
締付機構18が各第2摺動部材50を対応する被締付部19に押し付ける押付方向Pは、締付軸方向Jと一致している。各押付方向Pにおいて対応する被締付部19に向かう方向を押付方向Pの下流側という。
各第2摺動部材50は、対応する締付部材32,33によって対応する被締付部19に押し付けられることによって、対応する側板22および被締付部19によって挟持される。この状態で、各第2摺動部材50は、対応する側板22と被締付部19とに対して摩擦摺動可能である。
締付機構18がロアジャケット8をアッパジャケット7に締め付けた状態における一対の第2摺動部材50と、一対の側板22および一対の被締付部19との摩擦摺動を第2相対摺動という。第2相対摺動によって発生する、アッパジャケット7の移動に対する抵抗力を第2抵抗力G2という。第2摺動部材50によって第2抵抗力発生手段が構成されている。第2摺動部材50と側板22および被締付部19との摩擦力を調整することによって第2抵抗力G2を調整することができる。第1実施形態では、第1相対摺動によって発生する第1抵抗力G1は、第2相対摺動によって発生する第2抵抗力G2よりも大きい(G1>G2)。
締付機構18がロアジャケット8をアッパジャケット7に締め付けた状態における一対の第2摺動部材50と、一対の側板22および一対の被締付部19との摩擦摺動を第2相対摺動という。第2相対摺動によって発生する、アッパジャケット7の移動に対する抵抗力を第2抵抗力G2という。第2摺動部材50によって第2抵抗力発生手段が構成されている。第2摺動部材50と側板22および被締付部19との摩擦力を調整することによって第2抵抗力G2を調整することができる。第1実施形態では、第1相対摺動によって発生する第1抵抗力G1は、第2相対摺動によって発生する第2抵抗力G2よりも大きい(G1>G2)。
図6を参照して、テレスコ調整の際には、第2摺動部材50がアッパジャケット7とともにコラム軸方向Xに移動する。テレスコ調整の際に、締付軸21は、軸方向長孔55内でコラム軸方向Xに沿って第2摺動部材50に対して相対移動する。
アッパジャケット7がテレスコ調整範囲内の任意の位置に位置する状態で、締付軸21と軸方向長孔55の第1区画部61および第2区画部62との間には間隔が設けられている。詳しくは、テレスコ調整時にアッパジャケット7が調整下限位置にある状態であっても、締付軸21と軸方向長孔55の第1区画部61とは接触していない。テレスコ調整時にアッパジャケット7が調整上限位置にある状態であっても、締付軸21と軸方向長孔55の第2区画部62とは接触していない。
アッパジャケット7がテレスコ調整範囲内の任意の位置に位置する状態で、締付軸21と軸方向長孔55の第1区画部61および第2区画部62との間には間隔が設けられている。詳しくは、テレスコ調整時にアッパジャケット7が調整下限位置にある状態であっても、締付軸21と軸方向長孔55の第1区画部61とは接触していない。テレスコ調整時にアッパジャケット7が調整上限位置にある状態であっても、締付軸21と軸方向長孔55の第2区画部62とは接触していない。
第2摺動部材50では、延設部52において一対の締付部材32,33に対向する部分(軸方向長孔55の周辺の部分)が側板22と被締付部19との間で特に強固に挟持される。そのため、第2相対摺動時には、延設部52において軸方向長孔55の上下方向Vの上下の第3区画部63および第4区画部64と、側板22および被締付部19とが主に摩擦摺動する。延設部52の第3区画部63および第4区画部64によって、側板22および被締付部19と主に摩擦摺動する摺動部56が構成されている。
次に、車両衝突の二次衝突が発生したときのステアリング装置1の動作について説明する。二次衝突とは、車両衝突時に車両の運転者が操舵部材2に衝突することである。以下では、特に説明がある場合を除いて、アッパジャケット7が調整上限位置にある状態で二次衝突が発生した場合を想定している。
締付機構18による締付状態で二次衝突が発生すると、操舵部材2を介してアッパジャケット7に衝撃が伝達される。ロアジャケット8は、車体13に固定された支持部材17の一対の側板22によって支持されている。そのため、二次衝突時には、アッパジャケット7が支持部材17およびロアジャケット8に対して軸方向下方XLに移動する。これにより、ロアジャケット8に対してアッパジャケット7を摩擦摺動させながらコラムジャケット6が収縮する。締付機構18による締め付けが達成された状態でロアジャケット8に対してアッパジャケット7が摩擦摺動する際の抵抗力をコラム抵抗力Fとする。
締付機構18による締付状態で二次衝突が発生すると、操舵部材2を介してアッパジャケット7に衝撃が伝達される。ロアジャケット8は、車体13に固定された支持部材17の一対の側板22によって支持されている。そのため、二次衝突時には、アッパジャケット7が支持部材17およびロアジャケット8に対して軸方向下方XLに移動する。これにより、ロアジャケット8に対してアッパジャケット7を摩擦摺動させながらコラムジャケット6が収縮する。締付機構18による締め付けが達成された状態でロアジャケット8に対してアッパジャケット7が摩擦摺動する際の抵抗力をコラム抵抗力Fとする。
図7は、二次衝突が発生したときの第1摺動部材40および第2摺動部材50の周辺の様子を示す模式図である。図7(b)は、図7(a)に示す状態よりも後の状態を示している。図8は、二次衝突が発生したときのアッパジャケット7の軸方向変位と、衝撃荷重との関係を示したグラフ図である。
図8では、横軸がアッパジャケット7の軸方向変位を示しており、縦軸が衝撃荷重を示している。横軸では、コラムジャケット6が最も伸びた状態(アッパジャケット7が調整上限位置に位置する状態)のアッパジャケット7のコラム軸方向Xにおける位置を原点としている。
図8では、横軸がアッパジャケット7の軸方向変位を示しており、縦軸が衝撃荷重を示している。横軸では、コラムジャケット6が最も伸びた状態(アッパジャケット7が調整上限位置に位置する状態)のアッパジャケット7のコラム軸方向Xにおける位置を原点としている。
第1実施形態では、図8に示すように、第1相対摺動によって発生する第1抵抗力G1が、第2相対摺動によって発生する第2抵抗力G2よりも大きくされている(G1<G2)ので、まず、第2相対摺動が開始される。摺動部56は、支持部材17およびロアジャケット8に対して第2摺動部材50が移動することによって変化する。具体的には、摺動部56は、二次衝突の開始後、時間の経過とともに第1摺動部材40側(軸方向上方XU)に移動する。
二次衝突の初期段階(図8における第2相対摺動区間に相当)における衝撃吸収荷重は、第2相対摺動によって発生する第2抵抗力G2と、ロアジャケット8に対してアッパジャケット7が摩擦摺動する際のコラム抵抗力Fとの和(F+G2)に相当する(図8参照)。第2相対摺動区間の途中で、案内溝27の軸方向下端と被案内突起28とが当接し、被案内突起28が破断する。被案内突起28が破断された後も第2相対摺動は継続される。そのため、二次衝突の発生直後には、テレスコ調整後のアッパジャケット7の位置に関係なく、第2相対摺動が開始される。
そして、図7(a)に示すように、第1摺動部材40とロアジャケット8の軸方向上端8aとが当接する。これにより、ロアジャケット8および支持部材17に対する第1摺動部材40および第2摺動部材50の軸方向下方XLへの移動が規制される。これにより、支持部材17およびロアジャケット8に対する第2摺動部材50の移動が終了し、第2相対摺動が停止する。このとき、ロアジャケット8の軸方向上端8aは、第2相対摺動を停止させる第2ストッパとして機能する。一方、アッパジャケット7は、ロアジャケット8に対して軸方向下方XLへ移動し続ける。そのため、アッパジャケット7と第1摺動部材40との相対移動(第1相対摺動)が開始される。
第1相対摺動が開始された後の段階(すなわち第1相対摺動区間に相当)の衝撃吸収荷重は、第1相対摺動によって発生する第1抵抗力G1と、ロアジャケット8に対してアッパジャケット7が摩擦摺動する際のコラム抵抗力Fとの和(F+G1)に相当する(図8参照)。第1相対摺動は、対向部材101が軸方向上方XUから第1摺動部材40に当接することによって停止する(図7(b)参照)。
第1実施形態によれば、第2摺動部材50は、第1摺動部材40(保持部材)に一体移動可能に取り付けられている。このため、二次衝突時に、ロアジャケット8に対しアッパジャケット7が移動するときに、アッパジャケット7と第1摺動部材40との相対摺動(第1相対摺動)が発生するか、第2摺動部材50とロアジャケット8および支持部材17との相対摺動(第2相対摺動)の何れか一方が発生する。
第1実施形態では、第1相対摺動により発生する第1抵抗力G1が、第2相対摺動により発生する第2抵抗力G2よりも大きい。このため、図8に示すように、二次衝突時に、ロアジャケット8に対するアッパジャケット7の軸方向位置によって、ロアジャケット8に対するアッパジャケット7の摩擦摺動の際のコラム抵抗力Fに第2抵抗力G2が付加された衝撃吸収荷重(F+G2)を発生する第2相対摺動区間と、第2相対摺動区間の後で、コラム抵抗力Fに第1抵抗力G1が付加された衝撃吸収荷重を発生する第1相対摺動区間とを得ることができる。第1抵抗力G1および第2抵抗力G2の大きさの設定により、適切に衝撃吸収荷重の特性を設定することができる。
また、第1実施形態では、連結機構70によって、第1摺動部材40(保持部材。第1抵抗力発生手段))と第2摺動部材50(第2抵抗力発生手段)との左右方向Zの相対位置が調整可能である。このため、締付機構18による第2摺動部材50に対する締付位置がコラム軸方向Xに変化しても、第2摺動部材50が左右方向Zに変位し難くなることがない。このため、二次衝突時に第2摺動部材50が支持部材17およびロアジャケット8と相対摺動するときに発生する第2抵抗力G2が、相対摺動の摺動位置の変化に拘らず、変化し難くなる。これにより、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。また、テレスコ調整後に第2摺動部材50に対する締付位置が変化しても、締付位置の変化に対して、締付機構18の操作レバー20の操作荷重のばらつきを少なくすることができる。
また、第1摺動部材40の第1被連結部44および第2摺動部材50の第2被連結部51のうち、第2被連結部51に、左右方向Zに長い長孔51aが形成される。各連結機構70は、対応する第1被連結部44に対して左右方向Zの相対変位が規制されたボルト71(連結軸)を含み、ボルト71が、長孔51aに挿通された状態で、第1被連結部44および第2被連結部51どうしを左右方向Zに変位自在に連結する。このため、ボルト71と長孔51aとが、左右方向Zに相対変位することにより、第2被連結部51の左右方向Zの相対位置が自律的に調整可能となる。したがって、締付機構18による第2摺動部材50に対する締付位置がコラム軸方向Xに変化しても、第1摺動部材40に対して第2摺動部材50の左右方向Zの相対位置が適正な相対位置に自律的に調整される。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
また、第1摺動抵抗低減部材81によって、第1被連結部44および第2被連結部51どうしが左右方向Zに相対変位するときの摺動抵抗が低減される。このため、第1被連結部44および第2被連結部51が、左右方向Zに相対変位し易くなり、第1摺動部材40に対する第2摺動部材50の左右方向Zの相対位置が、適正な相対位置に、容易に自律調整される。
また、第2摺動抵抗低減部材82の働きでナット72と第2被連結部51とが左右方向Zに変位し易くなるため、第1摺動部材40に対して、第2摺動部材50の左右方向Zの相違位置が、適正な位置に、容易に自律調整される。
なお、第1実施形態の変更例として、図示していないが、下記を例示することができる。すなわち、第1摺動抵抗低減部材81として、第1被連結部44の第2端面44cおよび第2被連結部51の第1端面51bの少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。また、第2摺動抵抗低減部材82として、第2被連結部51の第2端面51cおよび第2端面51cに対向するナット72の座面の少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。
(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態のステアリング装置1に備えられる、第1摺動部材40、第2摺動部材50Pおよび連結機構70Pの分解斜視図である。
なお、第1実施形態の変更例として、図示していないが、下記を例示することができる。すなわち、第1摺動抵抗低減部材81として、第1被連結部44の第2端面44cおよび第2被連結部51の第1端面51bの少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。また、第2摺動抵抗低減部材82として、第2被連結部51の第2端面51cおよび第2端面51cに対向するナット72の座面の少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。
(第2実施形態)
図9は本発明の第2実施形態のステアリング装置1に備えられる、第1摺動部材40、第2摺動部材50Pおよび連結機構70Pの分解斜視図である。
図9に示す第2実施形態が図3の第1実施形態と主に異なるのは、下記である。すなわち、各第1摺動部材40Pの第1被連結部44Pに、軸挿通孔として左右方向Zに長い長孔44Paが形成される。各第2摺動部材50Pの第2被連結部51Pに、丸孔からなる軸挿通孔51Paが形成される。
各第2摺動部材50Pは、第1摺動部材40によって対応する連結機構70Pを介して、左右方向Zに変位自在に連結される。各連結機構70Pが、ボルト71と、ナット72と、第1摺動抵抗低減部材81と、第2摺動抵抗低減部材82Pとを含む。第2摺動抵抗低減部材82Pは、ボルト71の端部に配置される端部要素としての頭部71cと第1被連結部44Pの第1端面44bとの間に配置される。
各第2摺動部材50Pは、第1摺動部材40によって対応する連結機構70Pを介して、左右方向Zに変位自在に連結される。各連結機構70Pが、ボルト71と、ナット72と、第1摺動抵抗低減部材81と、第2摺動抵抗低減部材82Pとを含む。第2摺動抵抗低減部材82Pは、ボルト71の端部に配置される端部要素としての頭部71cと第1被連結部44Pの第1端面44bとの間に配置される。
連結機構70Pのボルト71(連結軸)は、第2摺動部材50Pの第2被連結部51P、第1摺動抵抗低減部材81、第2摺動抵抗低減部材82Pおよびナット72に対して、左右方向Zの相対変位が規制される。すなわち、図10(a)および(b)に示すように、第1摺動部材40Pに対して、第2摺動部材50Pと連結機構70P(ボルト71、ナット72、第1摺動抵抗低減部材81および第2摺動抵抗低減部材82P)とが、一体となって、左右方向Zに自在に相対変位する。
第1摺動部材40Pの第1被連結部44Pと第2摺動部材50Pの第2被連結部51Pとが、左右方向Zに相対変位するときに、第1被連結部44Pの第1端面44bと第2摺動抵抗低減部材82Pの第2端面82cとが相対摺動し、また、第1被連結部44Pの第2端面44cと第1摺動抵抗低減部材81の第1端面81bとが、相対摺動する。
第1摺動抵抗低減部材81は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第1端面81bのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。第2摺動抵抗低減部材82は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第2端面82cのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。
第1摺動抵抗低減部材81は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第1端面81bのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。第2摺動抵抗低減部材82は、全体がフッ素樹脂等の低摩擦材料で形成されていてもよいし、摺動面となる第2端面82cのみが低摩擦材料で形成されていてもよい。
第2実施形態によれば、ボルト71と第1摺動部材40Pの第1被連結部44Pの長孔44Paとが、左右方向Zに相対変位することにより、第2摺動部材50の第2被連結部51Pの左右方向Zの相対位置が自律的に調整可能となる。したがって、締付機構18による第2摺動部材50Pに対する締付位置がコラム軸方向Xに変化しても、第1摺動部材40Pに対して第2摺動部材50Pの左右方向Zの相対位置が適正な相対位置に自律的に調整される。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
また、第1摺動抵抗低減部材81によって、第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pどうしが左右方向Zに相対変位するときの摺動抵抗が低減される。このため、第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pが、左右方向Zに相対変位し易くなり、第1摺動部材40Pに対する第2摺動部材50Pの左右方向Zの相対位置が、適正な相対位置に、容易に自律調整される。
また、第2摺動抵抗低減部材82Pの働きで、ボルト71の頭部71c(端部要素)と第2被連結部51Pとが左右方向Zに変位し易くなるため、第1摺動部材40Pに対して、第2摺動部材50Pの左右方向Zの相違位置が、適正な位置に、容易に自律調整される。
また、第2実施形態では、第1実施形態と同じく、第1抵抗力G1および第2抵抗力G2の大きさの設定により、適切に衝撃吸収荷重の特性を設定することができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態と同じく、第1抵抗力G1および第2抵抗力G2の大きさの設定により、適切に衝撃吸収荷重の特性を設定することができる。
なお、第2実施形態の変更例として、図示していないが、下記を例示することができる。すなわち、第1摺動抵抗低減部材81として、第1被連結部44Pの第2端面44cおよび第2被連結部51Pの第1端面51bの少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。また、第2摺動抵抗低減部材82Pとして、第1被連結部44Pの第1端面44bおよびこれに対向するボルト71の頭部71cの座面の少なくとも一方に被覆され、フッ素樹脂等の低摩擦材料で形成された樹脂被覆層が用いられてもよい。
(第3実施形態)
図11(a)は、本発明の第3実施形態における、第1摺動部材、第2摺動部材および連結機構の要部の断面図である。第3実施形態は、図5(a),(b)の第1実施形態の変更形態である。図11(a)の第3実施形態の構成要素において、図5(a),(b)の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図5(a),(b)の第1実施形態の構成要素と同じ参照部号を付してある。
(第3実施形態)
図11(a)は、本発明の第3実施形態における、第1摺動部材、第2摺動部材および連結機構の要部の断面図である。第3実施形態は、図5(a),(b)の第1実施形態の変更形態である。図11(a)の第3実施形態の構成要素において、図5(a),(b)の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図5(a),(b)の第1実施形態の構成要素と同じ参照部号を付してある。
第3実施形態では、連結機構としての締結機構70Qが、第1被連結部44および第2被連結部51どうしを締結する。締結機構70Qは、第2被連結部51の長孔51aに挿通される締結軸としてのボルト71Qと、ナット72Qとで構成される。締結機構70Qは、第1被連結部44および第2被連結部51の左右方向Zの相対位置が、締付機構18の締付状態での第1被連結部44および第2被連結部51の左右方向Zの相対位置に相当する相対位置に調整された状態で、第1被連結部44および第2被連結部51どうしを締結する。
第3実施形態によれば、第1摺動部材40の第1被連結部44および第2摺動部材50の第2被連結部51どうしが、締付機構18の締付時の相対位置に予め調整された状態で締結される。このため、二次衝突時に、締付機構18による第2摺動部材50に対する締付位置がコラム軸方向Xに変化しても、第2摺動部材50の左右方向Zへの変位し易さが影響を受け難くなる。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
(第4実施形態)
図11(b)は、本発明の第4実施形態における、第1摺動部材、第2摺動部材および連結機構の要部の断面図である。第4実施形態は、図10(a),(b)の第2実施形態の変更形態である。図11(b)の第4実施形態の構成要素において、図10(a),(b)の第2実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図10(a),(b)の第2実施形態の構成要素と同じ参照部号を付してある。
(第4実施形態)
図11(b)は、本発明の第4実施形態における、第1摺動部材、第2摺動部材および連結機構の要部の断面図である。第4実施形態は、図10(a),(b)の第2実施形態の変更形態である。図11(b)の第4実施形態の構成要素において、図10(a),(b)の第2実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図10(a),(b)の第2実施形態の構成要素と同じ参照部号を付してある。
第4実施形態では、連結機構としての締結機構70Qが、第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pどうしを締結する。締結機構70Qは、第1被連結部44Pの長孔44Paに挿通される締結軸としてのボルト71Qと、ナット72Qとで構成される。締結機構70Qは、第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pの左右方向Zの相対位置が、締付機構18の締付状態での第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pの左右方向Zの相対位置に相当する相対位置に調整された状態で、第1被連結部44Pおよび第2被連結部51Pどうしを締結する。
第4実施形態によれば、第1摺動部材40Pの第1被連結部44Pおよび第2摺動部材50Pの第2被連結部51Pどうしが、締付機構18の締付時の相対位置に予め調整された状態で締結される。このため、二次衝突時に、締付機構18による第2摺動部材50Pに対する締付位置がコラム軸方向Xに変化しても、第2摺動部材50Pの左右方向Zへの変位し易さが影響を受け難くなる。このため、テレスコ調整位置による衝撃吸収荷重のばらつきを抑制することができる。
本発明は各前記実施形態に限定されるものではない。例えば、本発明の第5実施形態として、下記の例を挙げることができる。第9実施形態では、図12に示すように、第2抵抗力G2が第1抵抗力G1よりも大きくされている(G1<G2)。二次衝突時に第1相対摺動が開始された後、ストッパとしての対向部材101が第1摺動部材40と当接すると、アッパジャケット7に対する第1摺動部材40および第2摺動部材50の軸方向下方XLへの移動が規制される。これにより、第1相対摺動が停止され、この停止に伴って第2相対摺動が開始される。第9実施形態における、第2抵抗力G2を第1抵抗力G1よりも大きくする構成(G1<G2)は、第1〜第4実施形態のそれぞれと組み合わせて実施が可能である。
また、図示していないが、図5(a),(b)の第1実施形態におけるボルト71および図11(a)の第3実施形態におけるボルト71Qに代えて、第1被連結部44に固定されたスタッド軸が、連結軸(締結軸)として用いられ、スタッド軸の先端部にナットが螺合されてもよい。
また、図示していないが、図10(a),(b)の第2実施形態におけるボルト71および図11(b)の第4実施形態におけるボルト71Qに代えて、第2被連結部51Pに固定されたスタッド軸が、連結軸(締結軸)として用いられ、スタッド軸の先端部にナットが螺合されてもよい。
また、図示していないが、図10(a),(b)の第2実施形態におけるボルト71および図11(b)の第4実施形態におけるボルト71Qに代えて、第2被連結部51Pに固定されたスタッド軸が、連結軸(締結軸)として用いられ、スタッド軸の先端部にナットが螺合されてもよい。
また、図示していないが、図11(a),(b)において、締結軸としてのボルト71Qに代えて、頭部を有するリベットが用いられ、ナットに代えて、リベットの一端に設けられたかしめ固定部が用いられてもよい。
1…ステアリング装置、7…アッパジャケット、8…ロアジャケット、18…締付機構、40;40P…第1摺動部材(保持部材。第1抵抗力発生手段)、44;44P…第1被連結部、44Pa…長孔、50;50P…第2摺動部材(第2抵抗力発生手段)、51;51P…第2被連結部、51a…長孔、70;70P…連結機構、70Q…締結機構(連結機構)、71…ボルト(連結軸)、71Q…ボルト(締結軸)、71c…頭部(端部要素)、72;72Q…ナット(端部要素)、81…第1摺動抵抗低減部材(第1摺動抵抗低減手段)、82;82P…第2摺動抵抗低減部材(第2摺動抵抗低減手段)、F…コラム抵抗力、G1…第1抵抗力、G2…第2抵抗力、X…コラム軸方向
Claims (6)
- コラム軸方向の一端に操舵部材が接続されるアッパジャケットと、
前記コラム軸方向における前記アッパジャケットの他端に対して摺動可能に外嵌されたロアジャケットと、
車体に固定され、前記ロアジャケットを支持する支持部材と、
前記アッパジャケットに保持された保持部材と、
前記コラム軸方向に前記保持部材と一体移動し、二次衝突時に前記ロアジャケットに対して前記アッパジャケットが移動する際には、前記アッパジャケットと前記支持部材および前記ロアジャケットのうちの少なくとも一方と相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する抵抗力を発生させる抵抗力発生手段と、
前記支持部材および前記抵抗力発生手段を介して、前記ロアジャケットを前記アッパジャケットに締め付けることにより前記ロアジャケットに対する前記アッパジャケットの位置を保持する締付機構と、
前記抵抗力発生手段と前記保持部材とを前記コラム軸方向から見て左右方向の相対位置を調整可能に且つ前記コラム軸方向に一体移動可能に連結する連結機構と、を備えることを特徴とする、ステアリング装置。 - 前記保持部材および前記抵抗力発生手段のそれぞれは、前記コラム軸方向に対向し前記左右方向に相対変位可能な一対の被連結部を含み、
前記一対の被連結部のうち何れか一方の被連結部に、当該一方の被連結部を前記コラム軸方向に貫通し前記左右方向に長い長孔が形成され、
前記連結機構は、前記長孔に挿通され、前記一対の被連結部のうち他方の被連結部に対して前記左右方向の相対変位が規制され、前記一対の被連結部どうしを前記左右方向に変位自在に且つ前記コラム軸方向に一体移動可能に連結する連結軸を含む、請求項1に記載のステアリング装置。 - 前記連結機構は、前記一対の被連結部が前記左右方向に相対変位するときの摺動抵抗を低減する第1摺動抵抗低減手段を含む、請求項2に記載のステアリング装置。
- 前記連結機構は、前記連結軸の端部に配置され前記一方の被連結部に対して前記コラム軸方向に対向する端部要素と、前記一方の被連結部と前記端部要素とが前記左右方向に相対変位するときの摺動抵抗を低減する第2摺動抵抗低減手段と、を含む、請求項2または3に記載のステアリング装置。
- 前記保持部材および前記抵抗力発生手段のそれぞれは、前記コラム軸方向に対向し前記左右方向に相対変位可能な一対の被連結部を含み、
前記一対の被連結部のうち何れか一方の被連結部に、当該一方の被連結部を前記コラム軸方向に貫通し前記左右方向に長い長孔が形成され、
前記連結機構は、前記一対の被連結部の前記左右方向の相対位置が、前記締付機構の締付状態での前記一対の被連結部の前記左右方向の相対位置に相当する相対位置に調整された状態で、締結軸としての前記連結軸を介して前記一対の被連結部どうしを締結する締結機構である、請求項1に記載のステアリング装置。 - 前記保持部材が、二次衝突時に、前記アッパジャケットと第1相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する第1抵抗力を発生させる第1抵抗力発生手段を構成し、
前記保持部材とともに移動する前記抵抗力発生手段が、二次衝突時に、前記支持部材および前記ロアジャケットのうちの少なくとも一方と第2相対摺動することによって前記アッパジャケットの移動に対する第2抵抗力を発生させる第2抵抗力発生手段を構成している、請求項1〜5の何れか一項に記載のステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017023120A JP2018127161A (ja) | 2017-02-10 | 2017-02-10 | ステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018127161A true JP2018127161A (ja) | 2018-08-16 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102023110003A1 (de) | 2022-10-28 | 2024-05-08 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Verstelleinheit einer Lenksäule |
-
2017
- 2017-02-10 JP JP2017023120A patent/JP2018127161A/ja active Pending
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