JP6387298B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明はステアリング装置に関する。
運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの位置を変更調整する位置調整式のステアリング装置がある。この種のステアリング装置では、調整後のステアリングホイールの位置をロックするロック機構が設けられている。
例えば、特許文献1のステアリング装置では、インナーコラムを包囲するアウターコラムが、軸方向に延びるスリットを有している。ロック機構によるロック時には、ロック機構のカム部材が、車体側ブラケットをアウターコラムの外周のフランジに押圧し、これにより、アウターコラムが、スリット幅を縮小するように縮径してインナーコラムを保持する。
一方、ロック機構のアンロック時においては、車体側ブラケットがスプリングバックにより拡がり、該車体側ブラケットとアウターコラムのフランジとの間に、チルト調整用の摺動隙間が形成される。また、アウターコラムがスプリングバックにより拡径し、アウターコラムとインナーコラムとの間に、テレスコ調整用の摺動隙間が形成される。
特開2004−345582号公報
しかしながら、各部品の寸法精度のばらつきの影響で、アンロック時に、前記の摺動隙間として、所要量の摺動隙間が得られず、その結果、位置調整が良好に行えないおそれがある。
そこで、本願発明者は、アンロック時のスリット幅を調整する機構を設けることを想定する。
まず、アウターコラム単体で、スリット幅を調整する場合を想定する。この場合、調整後のアウターコラムをインナーコラムやブラケットに組み付けたときに、アウターコラムとインナーコラムとの間の摺動隙間、ないしアウターコラムとブラケットとの間の摺動隙間の確保が困難になるおそれがある。
したがって、ステアリング装置の組み付け状態で、スリット幅を調整する必要がある。しかしながら、ステアリング装置の組み付け状態では、アウターコラムの外側方は、ブラケットにより覆われている。また、ブラケットの外側方には、ロック機構の各部品(締付軸としてのボルトの軸端部、カム部材および操作レバー等)が配置されている。このため、組み付け状態でスリット幅を調整する機構として、アウターコラムの外側方から調整する機構を採用することは、レイアウト上、困難である。
本発明の目的は、組み付け状態でアウターコラムのスリット幅の上限値を調整することができるステアリング装置を提供することである。
請求項1の発明は、一端に操舵部材(2)が連結されたステアリングシャフト(3)と、前記ステアリングシャフトを回転可能に支持する筒状のインナーコラム(11)と、前記インナーコラムの外周(11a)を取り囲む円弧状部(26)と前記円弧状部の一対の円弧端(261)からそれぞれ延設されスリット(27)を介して互いに対向する一対のタブ(28)とを有し弾性的に縮径するアウターコラム(12)と、を含むステアリングコラム(8)と、前記一対のタブを締め付ける一対の側板(22)を含み、車体(13)に固定されるブラケット(17)と、前記一対の側板および前記一対のタブを貫通する締付軸(21)を含み、前記締付軸を介して前記一対の側板を前記一対のタブに締め付けてロックを達成するロック機構(18)と、コラム軸方向(X)に延びる中心軸線(C2)を含み該中心軸線回りに回転操作可能な調整軸(50)と、前記調整軸の回転に伴って前記一対のタブを互いに近づける駆動部材(60;60P)と、を含み、ロック機構のアンロック時の前記スリットのスリット幅(W)の上限値(W1)を調整するスリット幅上限値調整機構(40;40P)と、を備えるステアリング装置(1)を提供する。
なお、括弧内の英数字は、後述する実施形態における対応構成要素等を表すが、このことは、むろん、本発明がそれらの実施形態に限定されるべきことを意味するものではない。以下、この項において同じ。
請求項2のように、前記調整軸は、前記スリットに配置されていてもよい。
請求項3のように、前記調整軸の第1回転方向(Z1)への回転に伴って、前記駆動部材が、前記アウターコラムのスプリングバックに抗して、前記一対のタブを互いに近づけることにより、アンロック時の前記スリット幅の前記上限値が縮小調整されるように構成され、前記調整軸の、前記第1回転方向とは反対の第2回転方向(Z2)への回転に伴って、前記アウターコラムのスプリングバックによる、前記一対のタブの拡開が許容されることにより、アンロック時の前記スリット幅の前記上限値が増大調整されるように構成されていてもよい。
請求項4のように、前記駆動部材は、前記一対のタブにそれぞれ設けられた一対の被係合部(70)にそれぞれ係合する一対の係合部(61)と、コラム軸方向に対向する一対の対向部(62;62P)と、を有する無端帯であり、前記調整軸は、前記一対の対向部の一方に内接する第1端部(51)と、操作部(54)が設けられた第2端部(52)と、前記一対の対向部の他方に直接または間接的にねじ係合するねじ部(53)と、を有する調整ねじ(50)を含み、前記調整ねじは、回転操作に伴って前記一対の対向部間の間隔(L1)を増大することにより前記一対の係合部間の間隔(L2)を縮小して前記上限値を縮小するように構成されていてもよい。
請求項5のように、各前記被係合部は、対応するタブにそれぞれ固定され前記無端帯が巻かれる一対の軸部(71)と、各前記軸部から径方向外方に突出し前記無端帯の脱落を抑制する脱落抑制部(72)と、を含んでいてもよい。
請求項6のように、アンロック時に、各前記側板と対応するタブとの間にチルト調整用の所要量の摺動隙間(S1)が設けられ、且つ前記インナーコラムと前記アウターコラムとの間にテレスコ調整用の所要量の摺動隙間(S2)が設けられるように構成されていてもよい。
請求項1の発明によれば、中心軸線がコラム軸方向に延びる調整軸を回転操作することによって、スリット幅の上限値をコラム軸方向から調整することができるので、組み付け状態での調整が可能である。そして、アンロック時に、アウターコラムのスプリングバックによって一対のタブが拡がり、一対のタブ間のスリット幅が、スリット幅上限値調整機構により予め調整された上限値に規制される。これにより、例えばチルト調整時に必要な摺動隙間(側板とタブとの間の摺動隙間)が確保される。
請求項2の発明によれば、調整軸をスリットに配置することにより、小型化を達成することができる。
請求項3の発明によれば、アンロック時において、調整軸の操作とアウターコラムのスプリングバックとを用いて、スリット幅の上限値を縮小調整したり、増大調整したりすることができる。したがって、アウターコラムとその周辺部品に厳しい寸法精度を要求せずとも、組み付け状態で、個体毎に、スリット幅の上限値を所望に調整することが可能となる。
請求項4の発明によれば、調整ねじを回転操作して、無端帯である駆動部材の一対の対向部間の間隔を増大することにより、駆動部材の一対の係合部間の間隔を縮小する。これにより、アンロック時のスリット幅の上限値を縮小調整することができる。
請求項5の発明によれば、無端帯である駆動部材の係合部が巻かれた軸部から径方向外方に突出する脱落抑制部によって、特にロック時の駆動部材の脱落を抑制することができる。
請求項6の発明によれば、アンロック時に、各側板と対応するタブとの間に所要量の摺動隙間が形成されるので、チルト調整を良好に行うことができる。また、アンロック時に、インナーコラムとアウターコラムとの間に所要量の摺動隙間が形成されるので、テレスコ調整を良好に行うことができる。
本発明の第1実施形態のステアリング装置の概略構成を示す一部破断模式的側面図である。 ステアリング装置の概略斜視図である。 ステアリング装置の概略断面図であり、図1のIII −III 線に沿って切断された断面図に相当する。 スリット幅上限値調整機構の分解斜視図である。 チルト方向下方から見たステアリング装置の要部の概略下面図である。(a)はロック時の状態を示し、(b)はアンロック時の状態を示している。 本発明の第2実施形態に係るスリット幅上限値調整機構の分解斜視図である。
本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の一実施形態のステアリング装置の概略構成を示す一部破断模式的側面図である。図1を参照して、ステアリング装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2が一端(軸方向上端)に連結されたステアリングシャフト3と、インターミディエイトシャフト4等を介してステアリングシャフト3と連結されたステアリング機構5と備えている。
ステアリング機構5は、操舵部材2の操舵に連動して転舵輪(図示せず)を転舵する例えばラックアンドピニオン機構である。操舵部材2の回転は、ステアリングシャフト3およびインターミディエイトシャフト4等を介してステアリング機構5に伝達される。また、ステアリング機構5に伝達された回転は、図示しないラック軸の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪が転舵される。
ステアリングシャフト3は、例えばスプライン嵌合やセレーション嵌合によって相対摺動可能に嵌合された筒状のアッパーシャフト6とロアーシャフト7とを有している。操舵部材2は、アッパーシャフト6の一端に連結されている。また、ステアリングシャフト3は、コラム軸方向Xに伸縮可能である。
ステアリング装置1は、ステアリングシャフト3を回転可能に支持する中空のステアリングコラム8を備える。ステアリングシャフト3は、ステアリングコラム8内に挿通されており、複数の軸受9,10を介してステアリングコラム8によって回転可能に支持されている。
ステアリングコラム8は、相対摺動可能に嵌合された例えばアッパーコラムであるインナーコラム11と、例えばロアーコラムであるアウターコラム12とを有している。ステアリングコラム8は、コラム軸方向Xに伸縮可能である。アッパー側のインナーコラム11は、軸受9を介してコラム軸方向Xに同行移動可能にアッパーシャフト6に連結されている。ロアー側のアウターコラム12は、軸受10を介してロアーシャフト7を回転可能に支持している。
ステアリング装置1は、車体13に固定される固定ブラケット14と、固定ブラケット14によって支持されたチルト中心軸15と、アウターコラム12の外周に固定され、チルト中心軸15によって回転可能に支持されたコラムブラケット16とを備える。ステアリングコラム8およびステアリングシャフト3は、チルト中心軸15の中心軸線であるチルト中心CCを支点にしてチルト方向Yに回動可能(チルト可能)となっている。
チルト中心CC回りにステアリングシャフト3およびステアリングコラム8を回動(チルト)させることで、操舵部材2の位置を調整できるようになっている(いわゆるチルト調整)。また、ステアリングシャフト3およびステアリングコラム8をコラム軸方向Xに伸縮させることで、操舵部材2の位置を調整できるようになっている(いわゆるテレスコ調整)。
ステアリング装置1は、車体13に固定されるブラケット17と、チルトロックおよびテレスコロックを達成するロック機構18と、スリット幅上限値調整機構40とを備える。
概略斜視図である図2に示すように、アウターコラム12のコラム軸方向Xの上部は、弾性的に縮径することによりインナーコラム11をクランプする支持部19を備える。支持部19は、インナーコラム11の外周11aの一部を取り囲む円弧状部26と、円弧状部26から延設されスリット27を介して互いに対向する一対のタブ28とを含む。
ロック機構18のロック時には、スリット27の幅(スリット幅Wという)が縮小されて支持部19によってインナーコラム11がクランプされる。
ロック機構18のアンロック時には、アウターコラム12の弾性復元力によりスリット幅Wが増大され、支持部19によるインナーコラム11に対するクランプが解除される。図1に示されるスリット幅上限値調整機構40は、アンロック時のスリット幅Wの上限値W1(図2参照)を調整する。
図1および図2に示すように、ロック機構18は、運転者が回転操作する操作レバー20と、操作レバー20と一体回転可能な締付軸21とを備える。締付軸21の中心軸線C1が、操作レバー20の回転中心に相当する。
図2を参照して、ロック機構18は、締付軸21を介してブラケット17をアウターコラム12の支持部19の一対のタブ28に締め付けることでチルトロックを達成する。
また、ロック機構18は、ブラケット17によりアウターコラム12の支持部19の一対のタブ28を締め付けて円弧状部26を縮径させ、該円弧状部26によりインナーコラム11を締め付けることでテレスコロックを達成する。これにより、ステアリングコラム8の位置が車体13に対して固定されて、操舵部材2の位置が固定される。
締付軸21は、ブラケット17の一対の側板22(図1では一方の側板22のみを示してある)にそれぞれ設けられチルト方向Yに延びるチルト用長孔23を挿通している。
図2に示すように、アウターコラム12は、コラム軸方向Xに延びる長孔80を備える。インナーコラム11は、コラム軸方向Xの下端に設けられて長孔80に係合する係合部81を備える。長孔80と係合部81との係合により、アウターコラム12に対するインナーコラム11の回転が規制されている。係合部81は、テレスコ調整時や衝撃吸収時に長孔80により案内されて、インナーコラム11とともにコラム軸方向Xの下方に移動する。
図3は、図1のIII −III 線に沿う断面図である。図3に示すように、ブラケット17は、車体13に取り付けられた取付板24と、取付板24に沿って固定された天板25と、天板25の両端からチルト方向Yの下方に延びる一対の側板22とを備えている。
アウターコラム12の支持部19の一対のタブ28は、円弧状部26の一対の円弧端261からそれぞれ延設されている。一対のタブ28は、一対の側板22間に配置され、一対の側板22と概ね平行な板状をなしている。
スリット27は、一対のタブ28の互いに対向する内側面28a間に形成されている。各側板22の内側面22aが、それぞれ対応するタブ28の外側面28bに対向している。
アウターコラム12の各タブ28には、締付軸21が挿通される円孔からなる締付軸挿通孔29が形成されている。締付軸21、アウターコラム12、インナーコラム11およびステアリングシャフト3は、チルト調整時に、チルト方向Yに一体に移動する。
締付軸21は、ブラケット17の両側板22のチルト用長孔23およびアウターコラム12の両タブ28の締付軸挿通孔29を挿通するボルトからなる。締付軸21の一端に設けられた大径の頭部21aは、操作レバー20と一体回転可能に固定されている。
ロック機構18は、締付軸21の頭部21aと一方の側板22との間に介在し、操作レバー20の操作トルクを締付軸21の軸力(一対の側板22を締め付けるための締付力)に変換する力変換機構30をさらに備える。
力変換機構30は、操作レバー20と一体回転に連結され締付軸21に対する軸方向Jの移動が規制された回転カム31と、回転カム31に対してカム係合し、一方の側板22を締め付ける一方の締付部材としての非回転カム32とを含む。
ロック機構18は、締付軸21の他端のねじ部21bに螺合したナット33と、他方の側板22を締め付ける他方の締付部材34と、他方の締付部材34とナット33との間に介在する介在部材35とをさらに備える。
介在部材35は、ナット33と他方の締付部材34との間に介在するワッシャ36と、ワッシャ36と他方の締付部材34との間に介在する針状ころ軸受37とを備える。
ナット33とブラケット17の他方の側板22との間に、他方の締付部材34と、介在部材35とが介在している。回転カム31、一方の締付部材(非回転カム32)、他方の締付部材34および介在部材35は、締付軸21の外周によって支持されている。
一方の締付部材としての非回転カム32と、他方の締付部材34とは、それぞれ対応するチルト用長孔23に嵌合したボス部を有しており、対応するチルト用長孔23によって回転が規制されている。また、一方の締付部材(非回転カム32)および他方の締付部材34は、締付軸21の軸方向Jに移動可能に支持されている。
操作レバー20のロック方向への回転に伴って、回転カム31が非回転カム32(一方の締付部材)に対して回転することにより、非回転カム32が締付軸21の軸方向Jに移動されて、非回転カム32(一方の締付部材)と他方の締付部材34との間で、ブラケット17の一対の側板22が挟持されて締め付けられる。
これにより、ブラケット17の各側板22が、アウターコラム12の支持部19の対応するタブ28を締め付ける。その結果、アウターコラム12のチルト方向Yの移動が規制されて、チルトロックが達成される。また、両タブ28が締め付られることで、アウターコラム12の支持部19の円弧状部26が、弾性的に縮径してインナーコラム11を締め付ける。これにより、インナーコラム11のコラム軸方向Xの移動が規制されて、テレスコロックが達成される。
図4は、スリット幅上限値調整機構40の分解斜視図である。図5(a),(b)は、チルト方向下方から見たステアリング装置1の要部の概略下面図である。図5(a)はロック時の状態を示し、図5(b)はアンロック時の状態を示している。
図5(b)に示すように、スリット幅上限値調整機構40は、ロック機構18のアンロック時のスリット幅Wの上限値W1を調整する機能を果たす。
図4および図5(a)に示すように、スリット幅上限値調整機構40は、コラム軸方向Xに延びる中心軸線C2を含み中心軸線C2回りに回転操作可能な調整軸としての調整ねじ50と、調整ねじ50の回転に伴って一対のタブ28を弾性変形させて互いに近づける駆動部材60とを備える。
図3および図5(a)に示すように、調整軸としての調整ねじ50は、一対のタブ28間のスリット27に配置されている。図4および図5(a)に示すように、駆動部材60は、無端帯からなる。無端帯である駆動部材60は、一対のタブ28にそれぞれ設けられた一対の被係合部70にそれぞれ係合する一対の係合部61と、コラム軸方向Xに対向する一対の対向部62とを有している。
調整ねじ50は、一対の対向部62の一方に内接する第1端部51と、操作部54が設けられた第2端部52と、一対の対向部62の他方に直接または間接的にねじ係合するねじ部53とを含む。
具体的には、調整ねじ50のねじ部53は、駆動部材60の他方の対向部62に例えば溶接により固定されたナット63のねじ孔64にねじ係合している。他方の対向部62には、ねじ孔64と連通するねじ挿通孔65が設けられている。調整ねじ50のねじ部53は、ねじ挿通孔65を挿通してナット63のねじ孔64に螺合している。
本実施形態では、ナット63を用いている例に則して説明するが、ナット63を廃止し、調整ねじ50のねじ部53が、他方の対向部62に設けられたねじ孔に直接ねじ係合してもよい(後述する第2実施形態に相当)。
図3および図5(a)に示すように、各タブ28のチルト方向Yの下面28cには、凹部28dが形成されている。図5(a)に示すように、チルト方向Yの下方から見て、凹部28dは、例えば山形に形成されている。
図3、図4および図5(a)に示すように、各被係合部70は、対応するタブ28の凹部28dにそれぞれ固定され、駆動部材60の対応する係合部61がそれぞれ巻かれる一対の軸部71と、各軸部71から径方向外方に突出し、駆動部材60の脱落を抑制する脱落抑制部72[図3および図4を参照。図5(a),(b)では図示を省略)]とを備えるピンにより構成されている。
各被係合部70の軸部71の一端が、対応するタブ28の凹部28dに固定されている。脱落抑制部72は、軸部71の他端に設けられた拡径部によって構成されていてもよい。ただし、脱落抑制部72は、軸部71から径方向外方に突出する凸部であればよい。図3および図5(a)に示すように、各被係合部70は、対応するタブ28の凹部28dに収容されている。
図5(b)を参照して、調整ねじ50は、操作部54による第1回転方向Z1への回転操作に伴って、駆動部材60の一対の対向部62間の間隔L1を増大することにより、駆動部材60の一対の係合部61間の間隔L2を縮小して、一対のタブ28の弾性復元力(アウターコラム12のスプリングバックによる一対のタブ28の拡開力)に抗してスリット幅Wの上限値W1を縮小設定する。
また、調整ねじ50は、操作部54による第2回転方向(第1回転方向とは反対方向)への回転操作に伴って、一対のタブ28の弾性復元力(アウターコラム12のスプリングバックによる一対のタブ28の拡開力)による、駆動部材60の一対の係合部61間の間隔L2の増大を許容することにより、スリット幅Wの上限値W1を増大設定する。
図5(a)に示すロック時には、一対のタブ28の外側面28b間の距離D1と、一対の側板22の内側面22a間の距離D2とが互いに等しくなる。また、インナーコラム11の外径D3と、アウターコラム12の支持部19の円弧状部26の内径D4(円弧状部26の内周26aの径)とが互いに等しくなる。
図5(b)に示すアンロック時には、スリット幅Wが、調整された上限値W1に規制されるため、一対のタブ28の外側面28b間の距離D1Uが所望に調整される。したがって、アンロック時において、一対の側板22の内側面22a間の距離D2Uと、一対のタブ28の外側面28b間の距離D1Uとの差分が精度良く調整される。これにより、アンロック時において、各側板22(の内側面2a)と対応するタブ28(の外側面28b)との間に、チルト調整用の所要量の摺動隙間S1が設けられる。
また、図5(b)に示すアンロック時には、スリット幅Wが、調整された上限値W1に規制されるため、アウターコラム12の支持部19の円弧状部26の内径D4U(円弧状部26の内周26aの径)が所望に調整される。したがって、アンロック時において、当該アウターコラム12の円弧状部26の内径D4Uと、インナーコラム11の外径D3Uとの差分が、精度良く調整される。これにより、アンロック時において、インナーコラム11の外周11aと、アウターコラム12の支持部19の円弧状部26の内周26aとの間に、テレスコ調整用の所要量の摺動隙間S2が設けられる。
本実施形態によれば、図5(b)に示すように、中心軸線C2がコラム軸方向Xに延びる調整軸(調整ねじ50)を回転操作することによって、スリット幅Wの上限値W1をコラム軸方向Xから調整することができるので、組み付け状態での調整が可能である。
そして、図5(b)に示すように、アンロック時に、アウターコラム12の(円弧状部26の)スプリングバックによって一対のタブ28が拡がり、一対のタブ28間のスリット27のスリット幅Wが、スリット幅上限値調整機構40により予め調整された上限値W1に規制される。これにより、例えばチルト調整時に必要な摺動隙間S1(側板22とタブ28との間の摺動隙間)が確保される。これにより、位置調整を容易に行うことができる。
また、コラム軸方向X1から調整を行う機構であるスリット幅上限値調整機構40は、外側方から調整を行う機構を設ける場合と比較して、コラム軸方向Xに関して、締付軸21により近い位置に配置することが可能となる。したがって、締付軸21によって軸力をかける位置と略同等の位置で締め付けができるとともに、小型化、軽量化を達成することができる。
また、スリット幅上限値調整機構40の調整軸(調整ねじ50)をスリット27内に配置することにより、小型化を達成することができる。
また、アンロック時において、調整軸(調整ねじ50)の操作とアウターコラム12のスプリングバックとを用いて、スリット幅Wの上限値W1を縮小調整したり、増大調整したりすることができる。したがって、アウターコラム12とその周辺部品に厳しい寸法精度を要求せずとも、組み付け状態で、個体毎に、スリット幅Wの上限値W1を所望に調整することが可能となる。
具体的には、アンロック時において、調整軸としての調整ねじ50を第1回転方向Z1へ回転操作して、無端帯である駆動部材60の一対の対向部62間の間隔L1を増大することにより、駆動部材60の一対の係合部61間の間隔L2を縮小する。これにより、アンロック時のスリット幅Wの上限値W1を縮小するように調整することができる。
また、アンロック時において、調整ねじ50を第2回転方向Z2へ回転操作して、アウターコラム12のスプリングバックによる駆動部材60の一対の係合部61間の間隔L2の増大を許容する。これにより、アンロック時のスリット幅Wの上限値W1を増大するように調整することができる。
また、無端帯である駆動部材60の係合部61が巻かれた軸部71から径方向外方に突出する脱落抑制部72によって、特に図5(a)示すロック時において、駆動部材60の脱落を抑制することができる。
すなわち、図5(a)に示すロック時において、被係合部70の軸部71と駆動部材60の係合部61との間に、隙間が生じたとしても、図3および図4に示される脱落抑制部72が係合部61を受けることにより、駆動部材60の脱落を抑制することができる。
また、図5(b)に示すように、アンロック時に、各側板22(の内側面22a)と対応するタブ28(の外側面28b)との間に、所要量の摺動隙間S1が形成されるので、各側板22に対してアウターコラム12の対応するタブ28をチルト方向Yに摺動させるチルト調整を良好に行うことができる。
また、アンロック時に、インナーコラム11の外周11aとアウターコラム12(の支持部19の円弧状部26の内周26a)との間に、所要量の摺動隙間S2が形成されるので、アウターコラム12に対してインナーコラム11をコラム軸方向Xに摺動させるテレスコ調整を良好に行うことができる。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態に係るスリット幅上限値調整機構40Pの分解斜視図である。図6の第2実施形態のスリット幅上限値調整機構40Pが、図4の第1実施形態のスリット幅上限値調整機構40と異なるのは、ナットが廃止され、調整ねじ50のねじ部53が、駆動部材60Pの対向部62Pに設けられたねじ孔65Pに、ねじ込まれている点である。すなわち、調整ねじ50は、駆動部材60Pの対向部62Pに直接ねじ係合している。
図6の第2実施形態の構成要素において、図4の第1実施形態の構成要素と同じ構成要素には、図4の第1実施形態の構成要素の参照符号と同じ参照符号を付してある。第2実施形態においても、第1実施形態と同じ作用効果を奏することができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態では、インナーコラム11がアッパーコラムであり、アウターコラム12がロアーコラムであったが、これに限らず、インナーコラムがロアーコラムであり、アウターコラムがアッパーコラムであってもよい。
また、図示していないが、ロック装置も前記実施形態に限定されず、操作レバーと締付軸とが相対回転する構成であってもよい。その他、本発明は、特許請求の範囲記載の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…ステアリング装置、2…操舵部材、3…ステアリングシャフト、5…ステアリング機構、6…アッパーシャフト、7…ロアーシャフト、8…ステアリングコラム、11…インナーコラム、11a…外周、12…アウターコラム、13…車体、17…ブラケット、18…ロック機構、19…支持部、20…操作レバー、21…締付軸、21a…頭部、21b…ねじ部、22…側板、22a…内側面、23…チルト用長孔、26…円弧状部、26a…内周、261…円弧端、27…スリット、28…タブ、28a…内側面、28b…外側面、28c…下面、28d…凹部、29…締付軸挿通孔、30…力変換機構、31…回転カム、32…非回転カム(一方の締付部材)、33…ナット、34…他方の締付部材、35…介在部材、40;40P…スリット幅上限値調整機構、50…調整ねじ(調整軸)、51…第1端部、52…第2端部、53…ねじ部、54…操作部、60;60P…駆動部材、61…係合部、62;62P…対向部、63…ナット、64…ねじ孔、65…ねじ挿通孔、65P…ねじ孔、70…被係合部、71…軸部、72…脱落抑制部、L1…(一対の対向部間の)間隔、L2…(一対の係合部間の)間隔、W…スリット幅、W1…(スリット幅の)上限値、S1…(チルト調整用の所要量の)摺動隙間、S2…(テレスコ調整用の所要量の)摺動隙間、X…コラム軸方向、Y…チルト方向

Claims (6)

  1. 一端に操舵部材が連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを回転可能に支持する筒状のインナーコラムと、前記インナーコラムの外周を取り囲む円弧状部と前記円弧状部の一対の円弧端からそれぞれ延設されスリットを介して互いに対向する一対のタブとを有し弾性的に縮径するアウターコラムと、を含むステアリングコラムと、
    前記一対のタブを締め付ける一対の側板を含み、車体に固定されるブラケットと、
    前記一対の側板および前記一対のタブを貫通する締付軸を含み、前記締付軸を介して前記一対の側板を前記一対のタブに締め付けてロックを達成するロック機構と、
    コラム軸方向に延びる中心軸線を含み該中心軸線回りに回転操作可能な調整軸と、前記調整軸の回転に伴って前記一対のタブを互いに近づける駆動部材と、を含み、ロック機構のアンロック時の前記スリットのスリット幅の上限値を調整するスリット幅上限値調整機構と、を備えるステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記調整軸は、前記スリットに配置されているステアリング装置。
  3. 請求項1または2において、前記調整軸の第1回転方向への回転に伴って、前記駆動部材が、前記アウターコラムのスプリングバックに抗して、前記一対のタブを互いに近づけることにより、アンロック時の前記スリット幅の前記上限値が縮小調整されるように構成され、
    前記調整軸の、前記第1回転方向とは反対の第2回転方向への回転に伴って、前記アウターコラムのスプリングバックによる、前記一対のタブの拡開が許容されることにより、アンロック時の前記スリット幅の前記上限値が増大調整されるように構成されているステアリング装置。
  4. 請求項1〜3の何れか一項において、前記駆動部材は、前記一対のタブにそれぞれ設けられた一対の被係合部にそれぞれ係合する一対の係合部と、コラム軸方向に対向する一対の対向部と、を有する無端帯であり、
    前記調整軸は、前記一対の対向部の一方に内接する第1端部と、操作部が設けられた第2端部と、前記一対の対向部の他方に直接または間接的にねじ係合するねじ部と、を有する調整ねじを含み、
    前記調整ねじは、回転操作に伴って前記一対の対向部間の間隔を増大することにより前記一対の係合部間の間隔を縮小して前記上限値を縮小するように構成されているステアリング装置。
  5. 請求項4において、各前記被係合部は、対応するタブにそれぞれ固定され前記無端帯が巻かれる一対の軸部と、各前記軸部から径方向外方に突出し前記無端帯の脱落を抑制する脱落抑制部と、を含むステアリング装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項において、アンロック時に、各前記側板と対応するタブとの間にチルト調整用の所要量の摺動隙間が設けられ、且つ前記インナーコラムと前記アウターコラムとの間にテレスコ調整用の所要量の摺動隙間が設けられるように構成されているステアリング装置。
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