JP2008307003A - 容器詰飲料 - Google Patents

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【課題】長期保存してもカテキン含量の低下がなく、風味や色相も安定なカテキン含有容器詰飲料に関する。
【解決手段】
(A)非重合体カテキン類0.072〜1.2質量%及び
(B)没食子酸0.001〜12mg/100mLを含有する飲料を、
酸素透過性0.004mL/day・bottle・atm以下のプラスチック製容器に詰めた飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は長期保存してもカテキン含量の低下がなく、風味や色相も安定なカテキン含有容器詰飲料に関する。
カテキン類の効果としてはコレステロール上昇抑制作用やアミラーゼ活性阻害作用などが報告されている(例えば、特許文献1、2参照)。カテキン類のこのような生理効果を発現させるためには、成人一日あたり4〜5杯のお茶を飲むことが必要であることから、より簡便に大量のカテキン類を摂取するために、飲料にカテキン類を高濃度含有する技術が望まれている。この方法の一つとして、緑茶抽出物の濃縮物(例えば、特許文献3〜5参照)などを利用して、カテキン類を飲料に溶解状態で添加する方法がある。
一方、生理活性補助の観点から没食子酸濃度を一定以上含有させることが知られている(特許文献6)。
特開昭60−156614号公報 特開平3−133928号公報 特開2002−142677号公報 特開平8−298930号公報 特開平8−109178号公報 特開2003−169641号公報
しかしながら、カテキン類を高濃度に含有する容器詰飲料を長期保存した場合、特に一定量の没食子酸を含有する飲料を長期保存した場合に、カテキン類高濃度の低下傾向がみられることが判明した。そして、その解決策について種々検討したところ、酸素透過性が0.004mL/day・bottle・atm以下のプラスチック製容器に充填すれば、長期保存してもカテキン類の濃度低下が確実に防止できることを見出した。さらに容器のヘッドスペースを窒素置換すれば、カテキン類の保存安定性がさらに向上することも見出した。
すなわち、本発明は、(A)非重合体カテキン類0.072〜1.2質量%、(B)没食子酸0.001〜12mg/100mLを含有する飲料を、酸素透過性0.004mL/day・bottle・atm以下のプラスチック製容器に詰めた飲料を提供するものである。
本発明によれば、カテキン類を高濃度に含有し、かつカテキン濃度が長期間保存しても低下しにくい容器詰飲料が得られる。またこの飲料は、長期保存しても色相や風味も変化しにくい。
本発明で非重合体カテキン類(A)とは、カテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート等の非エピ体カテキン類及びエピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等のエピ体カテキン類をあわせての総称を指す。
本発明の容器詰飲料には、(A)非重合体カテキン類を0.072〜1.2質量%及び(B)没食子酸を0.001〜12mg/100mL含有する。ここで、非重合体カテキン類の含有量は、0.06〜1.0質量%、さらに0.08〜0.8、さらに、0.09〜0.6 、特に0.1〜0.4が好ましい。非重合体カテキン類含量が上記の範囲にあると、多量の非重合カテキン類を容易に取り易く、容器詰飲料製造工程における風味変化が少ない点からも好ましい。
また、本発明の容器詰飲料中のカテキンガレート、エピカテキンガレート、ガロカテキンガレート及びエピガロカテキンガレートからなる総称ガレート体(C)の全非重合体カテキン類中での割合は35〜100質量%の方が、非重合体カテキン類の生理効果の有効性上好ましい。調味のしやすさからは、35〜98質量%がより好ましく、35〜95質量%がとくに好ましい。
本発明の容器詰飲料においては、エピ体カテキン類(D)と非重合体カテキン類(A)との含有質量比[(D)/(A)]は0.7〜1.0であるのが好ましく、より好ましくは0.72〜1.0、より好ましくは0.74〜1.0、さらに好ましくは0.76〜1.0、特に好ましくは0.76〜0.99、もっとも好ましくは0.77〜0.98である。エピ体カテキン類(D)とは、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート等に例示される。上記範囲であると、飲料調製工程における風味変化が少ない点から好ましいことに加え、自然界の茶葉に含まれているカテキン類の組成ときわめて類似するため、天然に存在しているカテキン類を多く摂取しやすい形態となり好ましい。
本発明容器詰飲料中の(B)没食子酸量は、苦味、渋味及び酸味のバランスの点から、0.001〜12mg/100mLであるが、さらに0.005〜10mg/100mL、さらに0.008〜9mg/100mL、特に0.01〜8mg/100mLが好ましい。
このような非重合体カテキン量及び没食子酸量は、茶抽出物、特に緑茶抽出物の濃縮物又は精製物を配合することにより調整することができる。具体的には、緑茶抽出物の濃縮物の水溶液、あるいは当該緑茶抽出物の濃縮物に緑茶抽出液、半発酵茶抽出液又は発酵茶抽出液を配合したものが挙げられる。ここでいう緑茶抽出物の濃縮物とは、緑茶葉から熱水もしくは水溶性有機溶媒により抽出した溶液から水分を一部除去したもの、精製して非重合体カテキン類濃度を高めたものであり、形態としては、固体、水溶液、スラリー状など種々のものが挙げられる。また、緑茶、半発酵茶及び発酵茶から選ばれる茶抽出液とは濃縮や精製操作を行わない抽出液のことをいう。
非重合体カテキン類を含有する緑茶抽出物の精製物としては市販の三井農林(株)「ポリフェノン」、伊藤園(株)「テアフラン」、太陽化学(株)「サンフェノン」などから選択できる。非重合体カテキン類濃度が上記範囲にあれば、これらを精製したものを用いてもよい。精製の方法としては、例えば緑茶抽出物の濃縮物を水又は水とエタノールなどの有機溶媒の混合物に懸濁して生じた沈殿を除去し、次いで溶媒を留去する方法がある。あるいは茶葉から熱水もしくはエタノールなどの水溶性有機溶媒により抽出した抽出物を濃縮したものをさらに精製したもの、あるいは抽出物を直接精製したものを用いてもよい。
本発明の容器詰飲料に用いる非重合体カテキン類は、緑茶抽出物又はその濃縮物をタンナーゼ処理により、ガレート体率を低下することができる。タンナーゼによる処理は、緑茶抽出物の非重合体カテキン類に対してタンナーゼを0.5〜10質量%の範囲になるように添加することが好ましい。タンナーゼ処理の温度は、酵素活性が得られる15〜40℃が好ましく、さらに好ましくは20〜30℃である。タンナーゼ処理時のpHは、酵素活性が得られる4〜6が好ましく、さらに好ましくは4.5〜6であり、特に好ましくは5〜6である。
本発明の容器詰飲料には、ナトリウムイオン(E)及びカリウムイオン(F)を含有してもよく、長期間の飲料保存時においても、爽快感が希薄にならず、特にスポーツシーンでの飲用において見られる酸味感の後引きがなく、口中におけるスッキリ感に優れる。また日常生活での飲用はもちろんのこと、特にスポーツなどの場面で、ゴクゴク飲む飲料として適している。
本発明の容器詰飲料には、ナトリウムイオン(E)0.0001〜0.2質量%及びカリウムイオン(F)0.0001〜0.1質量%含有するのが好ましい。この範囲にあると、種々の状況下で飲用しても味的に十分で、効果的なミネラル補給ができ、塩類自体の味が強くなく、長期間にわたって飲用する上でも好ましい。
ナトリウムイオン(E)としては、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、酒石酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム等及びそれらの混合物のような容易に入手し得るナトリウム塩、植物や果物抽出物又は茶の成分由来のものも含まれる。ナトリウムイオン濃度は浸透圧による水の吸収を容易にさせる上で低い方が望ましいが、体から腸に水を浸透圧吸引しない程度であることが好ましい。これを行うために必要なナトリウムイオン濃度は、血漿中ナトリウムイオン濃度よりも低いことが好ましい。本発明の容器詰飲料中のナトリウムイオン(E)含有量は0.0001〜0.2質量%が好ましく、より好ましくは0.0005〜0.2質量%、さらに好ましくは0.001〜0.15質量%、さらに好ましくは0.002〜0.15質量%、特に好ましくは0.003〜0.1質量%、もっとも好ましくは0.0035〜0.09質量%である。
カリウムイオン(F)としては、塩化カリウム、炭酸カリウム、硫酸カリウム、酢酸カリウム、炭酸水素カリウム、クエン酸カリウム、リン酸カリウム、リン酸水素カリウム、酒石酸カリウム、ソルビン酸カリウム等又はそれらの混合物のようなカリウム塩、植物や果物抽出物又は茶の成分由来のものも含まれる。本発明容器詰飲料中のカリウムイオン(F)は、0.0001〜0.1質量%が好ましく、より好ましくは0.0005〜0.1質量%、さらに好ましくは0.001〜0.08質量%、さらに好ましくは0.002〜0.08質量%、特に好ましくは0.003〜0.08質量%、もっとも好ましくは0.0035〜0.07質量%である。
ナトリウムイオン(E)及びカリウムイオン(F)に加えて、本発明の容器詰飲料には0.0001〜0.3質量%、好ましくは0.0002〜0.3質量%、特に好ましくは0.0005〜0.3質量%の塩化物イオンを含有させてもよい。塩化物イオン成分は塩化ナトリウム又は塩化カリウムのような塩の形で配合できる。さらに、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄のような他の微量イオンを含んでも良い。これらのイオンも塩として含有してもよい。存在するイオンの総レベルには、加えられたイオン添加量と共に、飲料中に天然で存在する量を含む。例えば、塩化ナトリウムが加えられると、その量のナトリウムイオン及びその量の塩化物イオンも、それに応じて各イオンの総量に含まれることになる。
本発明の容器詰飲料には、味を改善する目的で、甘味料(G)を含有させてもよい。甘味料(G)としては人工甘味料、炭水化物系甘味料又はグリセロール類が挙げられ、人工甘味料が好ましい。これらの甘味料は、本発明の非茶系容器詰飲料中に0.0001〜20質量%、さらに好ましくは0.001〜15質量%、特に好ましくは0.001〜10質量%、もっとも好ましくは0.001〜8質量%含有する。0.0001質量%未満であると、甘みがほとんどなく、酸味、塩味とのバランスがとれない。一方、20質量%を超えると、飲料中の固形物量が増すために、飲料がとろみを帯びてしまい、日常生活での飲用はもちろんのこと、とくにスポーツ等の水分を欲する場面で飲む止渇飲料として好ましくない場合がある。
人工甘味料としては、アスパルテーム、サッカリン、シクラメート、アセスルフェーム−K、L−アスパルチル−L−フェニルアラニン低級アルキルエステル甘味料、L−アスパルチル−D−アラニンアミド、L−アスパルチル−D−セリンアミド、L−アスパルチル−ヒドロキシメチルアルカンアミド甘味料、L−アスパルチル−1−ヒドロキシエチルアルカンアミド甘味料、スクラロース、ソーマチン等の高甘度甘味料、エリスリトール、キシリトール、トレハロース等の糖アルコール、グリチルリチン、合成アルコキシ芳香族化合物等が挙げられる。ステビオシド及び他の天然源の甘味料も使用できる。人工甘味料を用いる場合の含有量は、0.0001〜20質量%である。
炭水化物系甘味料としては、可溶性炭水化物が用いられる。可溶性炭水化物には、甘味料とエネルギー源との役割がある。本飲料で使用の炭水化物を選択する場合、選択されるレベルは十分な胃排出及び腸吸収速度を有効にさせることが重要である。炭水化物はグルコース及びフルクトースの混合物でも、又は消化管で加水分解するか又はグルコース及びフルクトースを形成する炭水化物であってもよい。本明細書で用いられる"炭水化物"という用語は、単糖、オリゴ糖、複合多糖又はそれらの混合物を含む。
単糖にはテトロース、ペントース、ヘキソース及びケトヘキソースがある。ヘキソースの例は、ブドウ糖として知られるグルコースのようなアルドヘキソースである。グルコースを用いる場合の含有量は、好ましくは0.0001〜20質量%、さらに好ましくは0.001〜15質量%、特に好ましくは0.001〜10質量%、もっとも好ましくは0.001〜8質量%含有する。果糖として知られるフルクトースはケトヘキソースである。フルクトースを用いる場合の含有量は、好ましくは0.0001〜20質量%、さらに好ましくは0.001〜15質量%、特に好ましくは0.001〜10質量%、もっとも好ましくは0.001〜8質量%含有する。
オリゴ糖としては、これら2種の単糖を体内で生成する炭水化物(すなわち、スクロース、マルトデキストリン、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ)が挙げられる。このオリゴ糖の重要なタイプは二糖である。二糖の例は、ショ糖又はテンサイ糖として知られるスクロースである。スクロースを用いる場合の含有量は、好ましくは0.001〜20質量%、さらに好ましくは0.001〜15質量%、特に好ましくは0.001〜10質量%、もっとも好ましくは0.001〜8質量%含有する。
複合多糖として好ましい例は、マルトデキストリンである。マルトデキストリンは長さがいくつかのグルコース単位からなる複合多糖である。それらはコーンスターチの加水分解により得られるスプレードライ多糖である。
炭水化物系甘味料としては、必要なカロリーを供給できるエネルギー源を与えるフルクトース及びグルコースの組合せから構成されるものが好ましい。スクロースは消化管でフルクトース及びグルコースに加水分解されるため、フルクトース及びグルコースの供給源として用いることができる。これら糖は体の細胞により完全に利用しうるエネルギー食品である。
グリセロール類としては、グリセロールが挙げられる。グリセロール類を用いる場合の含有量は、好ましくは0.1〜15質量%、より好ましくは0.1〜10質量%である。
本発明の容器詰飲料には、全炭水化物量は、全重量の0.0001〜20質量%を使用するのが好ましい。炭水化物の総量には、甘味料として使用されるものに加えて、フルーツジュース又は茶抽出物中に天然で存在するもの、添加された炭水化物も含む。炭水化物誘導体、グリセロール類を除く多価アルコール等を供給して、それが容易に吸収されて体全体に分布されるようにエネルギーを供給する目的で用いてよい。
本発明の容器詰飲料には、さらに嗜好性を上げる目的で植物及び/又は果物から選ばれる1種以上の風味剤を含有してもよい。風味剤は、一般に香料又はフレーバー、果汁又はフルーツジュースと呼ばれている。天然又は合成の風味剤が使用できる。
香料又はフレーバーとして、フルーツフレーバー、植物フレーバー、茶フレーバー及びそれらの混合物が使用できる。特に、フルーツフレーバーと一緒に茶フレーバー、好ましくは緑茶又は紅茶フレーバーの組合せが好ましい味を有している。
特に好ましい香料は、オレンジフレーバー、レモンフレーバー、ライムフレーバー及びグレープフルーツフレーバーを含めたシトラスフレーバーである。他のフルーツフレーバーは、リンゴフレーバー、ブドウフレーバー、ラズベリーフレーバー、クランベリーフレーバー、チェリーフレーバー、パイナップルフレーバー等が使用できる。さらに、天然フレーバーとしてはジャスミン、カミツレ、バラ、ペパーミント、サンザシ、キク、ヒシ、サトウキビ、レイシ、タケノコ等が挙げられる。これらのフレーバーはフルーツフレーバー及び香油のような天然物でも又は合成物でもよい。香料には、様々なフレーバーのブレンド、例えばレモン及びライムフレーバー、シトラスフレーバーと選択されたスパイス(典型的コーラソフトドリンクフレーバー)等を含めることができる。親油性の濃縮物又は抽出物の香料としては、合成香味エステル類、アルコール類、アルデヒド類、テルペン類、セスキテルペン類等を含有できる。
風味剤として香料又はフレーバーを使用する場合は、本発明の容器詰飲料中に0.0001〜5質量%、好ましくは0.0001〜3質量%、より好ましくは0.0001〜1質量%、さらに好ましくは0.001〜1質量%、さらに好ましくは0.001〜0.5質量%、特に好ましくは0.001〜0.2質量%、最も好ましくは0.003〜0.18質量%含有するのが好ましい。
香料又はフレーバーはエマルジョン小滴を形成し、その後飲料に分散してもよい。すなわち、乳化香料としてもよい。これらのエマルジョン小滴は、通常水の場合よりも低い比重を有していて、分離相を形成するため、エマルジョン小滴を飲料に分散させておくために、比重調整剤(曇化剤としても作用できる)を含有するのが好ましい。このような比重調整剤の例は、臭素化植物油(BVO)及び樹脂エステル、特にエステルガムである。液体飲料での比重調整及び曇化剤の使用については、L.F.Green、Developments in Soft Drinks Technology、Vol.1(Applied Science Publishers Ltd.1978),pp.87−93に記載されている。典型的には、乳化香料は濃縮物又は抽出物として、あるいは合成香味エステル、アルコール、アルデヒド、テルペン、セスキテルペン等の形で容易に入手できる。典型的には、このような乳化香料は本発明飲料に0.0001〜5質量%、好ましくは0.001〜3質量%を含有される。代表例として、太陽化学社製「スーパーエマルションフレーバーシリーズ」グレープフルーツ106JX、レモン106JX、オレンジ106JXなどがある。
果汁としてはリンゴ、ナシ、レモン、ライム、マンダリン、グレープフルーツ、クランベリー、オレンジ、ストロベリー、ブドウ、キゥイ、モモ、パイナップル、パッションフルーツ、マンゴ、ウメ、グァバ、ラズベリー、チェリー等の果汁が好ましい。シトラスジュース、特にグレープフルーツ、オレンジ、レモン、ライム、マンダリンと、マンゴ、パッションフルーツ及びグァバのジュース又はそれらの混合物が好ましい。
風味剤として果汁又はフルーツジュースを使用する場合には、本発明の容器詰飲料中に0.001〜15質量%、特に0.002〜10質量%含有させるのが好ましい。
本発明の容器詰飲料は、苦渋味抑制剤を含有すると、さらに飲用しやすくなり好ましい。用いる苦渋味抑制剤としては、サイクロデキストリンが好ましい。サイクロデキストリンとしては、α−、β−、γ−サイクロデキストリン及び分岐α−、β−、γ−サイクロデキストリンが使用できる。サイクロデキストリンは飲料中に0.005〜0.5質量%、好ましくは、0.01〜0.3質量%含有するのがよい。
本発明の容器詰飲料には、さらに、ビタミンを含有させることができる。好ましいビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンC及びビタミンEが挙げられる。ビタミンD及びビタミンBのような他のビタミンも用いることができる。また、ミネラルも用いることができる。ミネラルとしては、カルシウム、クロム、銅、フッ素、ヨウ素、鉄、マグネシウム、マンガン、リン、セレン、ケイ素、モリブデン及び亜鉛等が挙げられ、特にマグネシウム、リン及び鉄が好ましい。
本発明の容器詰飲料は、以上の成分の他にも、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、ガム、油、アミノ酸、野菜エキス類、花蜜エキス類、pH調整剤、品質安定剤、二酸化炭素等の成分を単独又は併用して含有してもよい。
本発明の容器詰飲料のpHは2〜6であることが好ましく、さらに2.8〜6、特に3〜6、ことさら3.1〜5.5、特に好ましくは3.2〜5.5であることが好ましい。当該pH範囲であると、酸味・低刺激のバランスがよく、嗜好性にすぐれるので、日常生活での飲用はもちろんのこと、スポーツ時・後の水分補給場面での止渇飲料として飲用しやすくなる。また、長期保存時において、苦味・渋みの発生といった風味の変化が抑えやすくなるとともに非重合体カテキン類の安定性に優れるという利点もある。
本発明容器詰飲料の濁度は、好ましくは0.15〜80、より好ましくは0.5〜80、さらに好ましくは1〜75、さらに好ましくは1〜70の範囲である。ただし、ヘイズ値は0〜100の範囲で、水は0とする。容器詰飲料のヘイズ値が上記範囲にある場合、成分が均一に分散して存在していることを示し、不溶分による飲料の長期保存時の異味・異臭の発生、風味剤の変質臭が感じられず、長期間の飲用に適する。また、酸素透過性の透明容器の形態であっても、露光試験時に、飲料の外観に変化が生ぜず、酸素透過下での光照射による色調安定性に優れる。
容器詰飲料としては、緑茶飲料、烏龍茶飲料、紅茶飲料等の茶飲料の他、例えばソフトドリンクである炭酸飲料、果実エキス入り飲料、野菜エキス入りジュースやニアウォーター、スポーツドリンク、アイソトニック飲料ダイエット飲料等非茶系飲料が挙げられる。スポーツドリンクとは、身体運動後に汗として失われる水分、ミネラルを速やかに補給できる飲料であると一般的に規定される。
本発明における好ましい一形態の容器詰飲料は、酸素透過性が0.004mL/day・bottle・atm以下の炭素蒸着膜を有するプラスチック製容器に充填されたものである。好ましい酸素透過性は、0.0001〜0.004mL/day・bottle・atmであり、さらに好ましくは0.0001〜0.002mL/day・bottle・atmである。なお、プラスチック容器としてはPETが特に好ましい。
また、本発明における好ましい別の形態の容器詰飲料は、酸素透過性0.001mL/day・bottle・atm以下の多層型プラスチック製容器に充填されたものである。酸素透過性を当該範囲にしたPETボトルとしては、ポリオレフィン系酸素吸収剤とナイロン等をブレンドしたPET層(酸素バリア層)と通常のPET層の多層構造のもの、等が挙げられる。酸素バリア層の具体例としては、ポリオレフィン系酸素吸収剤とMXD6ナイロンをブレンドしたものやポリオレフィン系酸素吸収剤、MXD6ナイロンのブレンド及びPETをブレンドしたものが挙げられ、特に前者が好ましい。これらを使用する場合には、酸素バリア層をPET等のブラスチック基材層の間に挟み込む構造とすることが好ましい。また、バリア層を2層以上使用する(具体的には、後述する実施例1記載の、PET/酸素バリア層/PET/酸素バリア層/PETという構造)ことが好ましい。
また、本発明の容器詰飲料のヘッドスペースは窒素置換するのが、カテキン類濃度低下防止の点から特に好ましい。
本発明の容器詰飲料は、例えば、金属缶のように容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては食品衛生法に定められた殺菌条件で製造されるが、PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器等で高温短時間殺菌後、一定の温度迄冷却して容器に充填する等の方法が採用される。また無菌下で、充填された容器に別の成分を含有して充填してもよい。さらに、酸性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを中性に戻すことや、中性下で加熱殺菌後、無菌下でpHを酸性に戻す等の操作も可能である。
以下に実施例で用いた測定法を示すが、高感度、かつ高精度に検出できる方法などを用いて正確に測定できる条件であれば、下記方法や測定条件に限定されるものではなく、代用しても一切構わない。また、必要に応じて試料の前処理(例えば、凍結乾燥や測定上妨害となる成分の除去)などを適用する。
カテキン類の測定
フィルター(0.8μm)で濾し、次いで蒸留水で希釈した容器詰めされた飲料を、島津製作所製、高速液体クロマトグラフ(型式SCL-10AVP)を用い、オクタデシル基導入液体クロマトグラフ用パックドカラム L-カラムTM ODS(4.6mm×250mm:財団法人 化学物質評価研究機構製)を装着し、カラム温度35℃でグラジエント法により行った。移動相A液は酢酸を0.1mol/L含有の蒸留水溶液、B液は酢酸を0.1mol/L含有のアセトニトリル溶液とし、流速1mL/分、試料注入量は20μL、UV検出器波長は280nmの条件で行った。なお、グラディエント条件は以下の通りである。
時間(分) A液濃度(体積%) B液濃度(体積%)
0 97% 3%
5 97% 3%
37 80% 20%
43 80% 20%
43.5 0% 100%
48.5 0% 100%
49 97% 3%
60 97% 3%
ナトリウムイオン量の測定
:原子吸光光度法(塩酸抽出)
試料5gを10%塩酸(定溶時に1%塩酸溶液になるように)に入れ、その後イオン交換水で定溶し吸光度測定を行った。
波長:589.6nm
フレーム:アセチレン−空気
カリウムイオン量の測定
:原子吸光光度法(塩酸抽出)
試料5gを10%塩酸(定溶時に1%塩酸溶液になるように)に入れ、その後イオン交換水で定溶し吸光度測定を行った。
酸素透過性の測定
酸素量を測定する装置(OX-TRAN2/21)のセンサー部分を図1の測定略図の通りに設置して酸素量の測定を行った。
実施例1、2、比較例1
表1に示す成分を混合して、所定の後処理を行い、容器詰飲料を製造した。
Figure 2008307003
(緑茶抽出物Aの製造)
カテキン含量が30%の緑茶抽出物をスプレードライ法により噴霧乾燥させる。得られたパウダーをエタノールと水の混合溶媒(水:エタノール=15:85)でカテキンを抽出した後に混合液に対して8質量部の活性炭を添加して精製を行って、カテキン製剤水溶液(A)を得た。ガレート体率は46質量%。
実施例1、2及び比較例1の容器詰飲料を25℃に0〜9ヶ月保存し、非重合体カテキンの安定性、及び色調、風味の評価を行った。その結果を表2、表3及び図2に示す。
Figure 2008307003
Figure 2008307003
飲料の変色(褐変)の指標として初期からのb*値の変化量Δb*値を用いた。褐変を直接測定するため、飲料を膜濾過したサンプルにてb*値を測定した(日本電色工業株式会社製 color Meter ZE2000)。結果を図2に示す。
表2、表3から、酸素透過性が0.001mL/day・bottle・atm以下の多層容器及び0.004mL/day・bottle・atm以下の炭素蒸着容器に充填した飲料は、カテキン濃度、風味が変化せず長期間安定であった。これに対し、酸素透過性が0.004mL/day・bottle・atmを超える容器に充填された飲料は、6ヶ月を超えるとカテキン濃度が低下し、風味が悪化する傾向がみられた。
また図2より色調の保存安定性が0.001mL/day・bottle・atm以下の多層容器及び0.004mL/day・bottle・atm以下の炭素蒸着容器でΔb*値が変化しにくいことが判明した。
実施例3
実施例1及び2の容器詰飲料において、ヘッドスペースを窒素置換して長期保存したところ、さらにカテキンの安定性、風味及び色相安定性が向上することが判明した。
酸素透過量の測定装置の略図を示す図である。 保存日数とΔb*値の変化を示す図である。

Claims (4)

  1. (A)非重合体カテキン類0.072〜1.2質量%及び
    (B)没食子酸0.001〜12mg/100mLを含有する飲料を、
    酸素透過性0.004mL/day・bottle・atm以下のプラスチック製容器に詰めた飲料。
  2. 上記プラスチック製容器が炭素蒸着膜を有するプラスチック製容器である請求項1記載の飲料。
  3. 上記プラスチック製容器が、多層型プラスチック製容器である請求項1又は2記載の飲料。
  4. 容器のヘッドスペースを窒素置換したものである請求項1〜3のいずれか1項記載の飲料。
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