JP2008301579A - 冷凍サイクル圧縮機駆動用の電力変換装置及びそれを用いた冷凍装置 - Google Patents

冷凍サイクル圧縮機駆動用の電力変換装置及びそれを用いた冷凍装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コンバータ回路の直流電流に基づいてコンバータ回路の起動前に電源電圧位相を検出することができ、かつ、電源電圧位相の検出精度を向上する。
【解決手段】本発明の電力変換装置のコンバータ制御手段20は、電源電圧位相を検出する電圧位相検出手段を備え、この電圧位相検出手段は、コンバータ回路1の起動前に下アームの各相のスイッチング素子を交流電源周波数よりも高い周波数で順番にオンさせて、コンバータ回路の直流出力電流を検出し、直流出力電流がゼロになるゼロ電流位相範囲を検出し、検出したゼロ電流位相範囲に基づいて電源電圧の位相を検出する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気調和機及び冷凍装置などの冷凍サイクルの圧縮機を駆動する電力変換装置に係り、特に、冷凍サイクル圧縮機を可変速度で駆動する電力変換装置に関する。
一般に、冷凍サイクル圧縮機を可変速度で駆動する電力変換装置は、交流電源からリアクトルを介して入力される交流電力を直流に変換するコンバータ回路と、このコンバータ回路の直流出力に並列接続された平滑コンデンサと、この平滑コンデンサにより平滑された直流電力を可変周波数及び可変電圧の交流電力に変換するインバータ回路を備えて構成されている。また、コンバータ回路の上・下アームの各相のスイッチング素子を直流出力の指令電圧と電源電圧の位相に基づいてPWM制御するとともに、インバータ回路の上・下アームの各相のスイッチング素子をPWM制御して可変周波数及び可変電圧の交流出力を冷凍サイクル圧縮機のモータに供給するように構成されている。また、最近は、コンバータ回路、インバータ回路、これらの半導体スイッチング素子を制御するマイクロコンピュータをモジュール化した電力変換装置が用いられている(例えば、特許文献1等)。
また、特許文献1には、コンバータ回路の交流入力電流を検出する検出器を省略するため、コンバータの直流電流に交流電流の情報が含まれていることに鑑み、コンバータ回路の直流電流とコンバータ回路の半導体スイッチング素子の動作態様に基づいて、コンバータ回路の入力側の交流電流を求めることが提案されている。
特開2006−67754号公報
しかし、特許文献1には、コンバータ回路の運転を開始する起動時のコンバータ制御については考慮されていない。すなわち、コンバータ回路の起動時には、電源電圧の位相情報が必要であるから、電源電圧の位相検出器を設ける必要がある。しかし、位相検出器を設けることにより製造コストが上昇するという問題がある。
そこで、電源電圧の位相検出器を設けることなく、コンバータ回路の直流電流に基づいて、コンバータ回路の起動時の電源電圧の位相を検出することが望まれている。
しかしながら、コンバータ回路の起動時にはインバータ回路が運転されていないから、コンバータ回路には電源投入時に一時的に平滑コンデンサに流れる充電電流だけである。したがって、精度よく電源電圧の位相を検出することができない。
本発明が解決しようとする課題は、コンバータ回路の直流電流に基づいてコンバータ回路の起動前に電源電圧位相を検出することができ、かつ、電源電圧位相の検出精度を向上することにある。
本発明は、交流電源からリアクトルを介して入力される交流電力を直流に変換するコンバータ回路と、該コンバータ回路の直流出力に並列接続された平滑コンデンサと、該平滑コンデンサにより平滑された直流電力を可変周波数及び可変電圧の交流電力に変換するインバータ回路と、前記コンバータ回路を構成するブリッジ回路の上・下アームの各相のスイッチング素子を直流出力の電圧指令と電源電圧の位相に基づいてPWM制御するコンバータ制御手段とを備え、前記インバータ回路の交流出力により冷凍サイクル圧縮機を可変速駆動する電力変換装置を対象とする。
そして、上記課題を解決するため、本発明の電力変換装置のコンバータ制御手段は、電源電圧位相を検出する電圧位相検出手段を備え、この電圧位相検出手段は、前記コンバータ回路の起動前に上アーム又は下アームの各相のスイッチング素子を交流電源周波数よりも高い周波数で順番にオンさせて、前記コンバータ回路の直流出力電流を検出し、該直流出力電流がゼロになるゼロ電流位相範囲を検出し、検出したゼロ電流位相範囲に基づいて電源電圧の位相を検出するものとする。
すなわち、例えば、3相(u、v、w)電圧の大小関係は、電気角60°ごとに変わる6つの領域がある。そして、3相ブリッジ接続されたコンバータ回路の例えば下アームの各相のスイッチング素子を、交流電源よりも高い周波数で順番にオンすると、3相電圧の大小関係に応じてコンバータ回路の直流出力電流がゼロになる期間が生ずる。また、ゼロ電流位相範囲の中心位相は、u、v、w相のいずれかの相の電圧最大値の位相に対応するから、ゼロ電流位相範囲に基づいて電源電圧の位相を検出することができる。
ところで、一般に商用電源には外来ノイズが重畳されているため、ゼロ電流の判定値は余裕を見て大きめに設定することが好ましい。しかし、コンバータ回路の起動時の直流電流はレベルが小さいから、直流出力電流がゼロになる位相範囲を検出しにくい。そこで、本発明は、電源電圧の位相を検出する際に、インバータ回路に設定値以上の負荷で運転させる指令を出力することにより、コンバータ回路の起動時の直流電流が一定値以上流れるようにしたことを特徴とする。
なお、起動時にインバータ回路を設定値以上の負荷で運転させることは、一般の電力変換装置の場合は困難である。しかし、インバータ回路の負荷が冷凍サイクル圧縮機の場合は、起動時に冷凍サイクル圧縮機を設定値程度の負荷で運転させても、冷凍サイクルの状態が急激に変化しないので問題とならない。
本発明によれば、コンバータ回路の直流電流に基づいてコンバータ回路の起動時の電源電圧位相を検出することができ、かつ、電源電圧位相の検出精度を向上することができる。その結果、電源電圧の位相検出器を設ける必要がないことから、電力変換装置のコストを低減できる。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1に、本発明の一実施形態の電力変換装置の全体構成図を示し、図2に本実施形態の特徴に係る電圧位相検出の処理手順を示す。
図1に示すように、本実施形態の電力変換装置14は、交流電源6からリアクトル7を介して入力される交流電力を直流に変換する3相のコンバータ回路1と、コンバータ回路1の直流出力に並列接続された平滑コンデンサ10と、平滑コンデンサ10により平滑された直流電力を可変周波数及び可変電圧の交流電力に変換する3相のインバータ回路2と、インバータ回路2の交流出力に接続される冷凍サイクル圧縮機を駆動するモータ8を備えて構成されている。モータ8は、例えば、永久磁石のロータの周囲に交流磁界を形成するための巻線を複数個配置して構成されている。
コンバータ回路1は、u、v、w相ごとに半導体スイッチング素子Q1とQ2,Q3とQ4,Q5とQ6をそれぞれ直列接続してなる3つのスイッチングアームを3相ブリッジ接続して構成されている。各半導体スイッチング素子Q1〜Q6にはダイオードD1〜D6が逆極性に並列接続されている。コンバータ回路1の各相の上・下アームの接続点がリアクトル7を介して交流電源6に接続されている。インバータ回路2は、コンバータ回路1と同様に、6つの半導体スイッチング素子と逆極性に並列接続された6つのダイオードとからなるアームを3相ブリッジ接続して構成され、各相の上・下アームの接続点がモータ8に接続されている。コンバータ回路1とインバータ回路2の各半導体スイッチング素子は、それぞれドライバ回路18、19から出力されるドライブ信号によりPWM(パルス幅変調)制御するようになっている。
コンバータ回路1の直流出力の平滑コンデンサ10との間の負側(N)ラインに電流検出器3が設けられ、インバータ回路2の直流入力の平滑コンデンサ10との間の負側(N)ラインに電流検出器4が設けられている。また、平滑コンデンサ10の端子電圧により直流出力電圧を検出する電圧検出器20が設けられている。
ドライバ回路18、19は、制御回路11により制御されるようになっている。制御回路11は、電流検出器3、4と電圧検出器20によって検出された直流部の電流電圧情報をディジタル信号に変換するアナログディジタル(A/D)変換器21と、コンバータ制御回路20と、インバータ制御回路23を備えて構成されている。A/D変換器21は、電流検出器3、4、電圧検出器20により検出された電流電圧情報をそれぞれ増幅するOPアンプなどの増幅器と、PWMパルス信号12、13のいずれかをアナログ値を取り込むタイミング信号として動作する構成とされている。また、A/D変換器21はサンプルホールド機能と、A/D変換機能とを有して構成され、取り込んだアナログ値をデジタル値に変換してコンバータ回路制御回路20及びインバータ回路制御回路23に出力する。
コンバータ制御回路20は、直流出力電圧を直流電圧指令値に一致させるように、PWMパルス信号12を生成してドライバ回路18に出力するようになっている。すなわち、コンバータ制御回路20は、A/D変換器21から出力される直流出力電圧Eと直流電圧指令値E*との偏差を低減するように入力電流指令値i*を作成し、入力電流指令値i*を電源電圧位相θに合わせた交流信号に変換してPWM搬送波(一般に、三角波)と比較してPWMパルス信号を生成するようになっている。電源電圧位相θは、電流検出器3により検出される直流電流に基づいて交流部の入力電流を推定演算する周知の電流推定演算法ないし電流再現法(例えば、特開2003-250298号公報等参照)と称される方法により求めることができる。電流推定演算法の概要は、各相の上・下アームの半導体スイッチ素子の動作態様と検出された直流電流とに基づいて交流入力電流を算出するようになっている。
インバータ制御回路23は、モータ8の速度指令と検出速度との速度偏差を低減するように出力交流電圧の周波数を制御するとともに、速度偏差を低減するように出力電流指令を生成し、電流検出器4により検出された交流出力電流と交流出力電流指令の偏差を低減するように交流出力電圧指令を生成し、交流出力電圧指令を交流出力電圧位相θに合わせた交流信号に変換してPWM搬送波(一般に、三角波)と比較してPWMパルス信号13を生成するようになっている。このときの交流出力電流についても、電流推定演算法ないし電流再現法により、電流検出器4により検出される直流電流に基づいてインバータ回路2の交流部の出力電流を推定演算することができる。
A/D変換器21、コンバータ制御回路20、インバータ制御回路23は、単一の半導体集積回路により実現されている。また、ドライバ回路18、19は、PWMパルス信号12、13を増幅し、増幅されたPWMパルス信号を各相の半導体スイッチ素子のゲートに印加する。各半導体スイッチ素子はこのパルス信号に応じてスイッチング動作を行う。また、電流検出器3、4としてシャント抵抗器を用いた場合は、それらのシャント抵抗器の一端を平滑コンデンサ10に接続されたNライン側に接続し、他端をA/D変換器21に入力する。これにより、外来ノイズ等により基準電位に変動があった場合にも、2つの電流検出器の相対関係が変化しないから、相対誤差を小さくすることができる。なお、電流検出器3、4はシャント抵抗器に限らず、CT(電流変成器)やホール素子などを用いて構成することもできる。この場合も同一の電位を基準として電流検出を行うことができる。
以下に、本実施形態の特徴部であるコンバータ回路1の起動前に電源電圧位相を検出する電圧位相検出手段の処理手順について、図2のフローチャートを参照して説明する。電圧位相検出手段は、インバータ制御回路20に組み込まれている。
図2に示すように、まず、コンバータ回路1の起動前に電源を投入すると(S1)、コンバータ回路1のダイオードD1〜D6による整流動作により、平滑コンデンサ10が充電される。続いて、インバータ回路2に設定負荷による起動指令を出力すると、平滑コンデンサ10に蓄えられた電力によりモータ8が起動される(S2)。次いで、コンバータ回路1の下アームの半導体スイッチング素子Q2、Q4、Q6に、ドライブ回路18を介して、図3に示すように、パルス状のドライブ信号P1〜P3を出力する(S3)。パルス状のドライブ信号P1〜P3は、コンバータ制御回路20の図示していないPWMパルス発生回路により、PWM搬送波の電気角で一定の間隔を空けてu、v、w相に対応する半導体スイッチング素子Q2、Q4、Q6に順番に発生する。
ここで、3相交流の各相電圧eu、ev、ewの大小関係は、図4に示すように、90°ごとに変化する6つの領域I〜VIに分けられる。例えば、領域I、IIのときはu相電圧euがev、ewよりも高いので、半導体スイッチング素子Q2をオンすると、図5の点線で示す経路で入力電流が流れ、電流検出器3の負ラインには直流電流が流れない。なお、パルス状のドライブ信号P1〜P3のパルス幅を調整することにより電流の大きさを調整できる。特に、平滑コンデンサ10に流れる突入電流を抑制するためには、ドライブ信号P1〜P3のパルス幅をゼロ近傍から徐々に広げることが好ましい。
一方、領域IV、Vのときは、u相電圧euがev、ewよりも低いので、図6に示すように、平滑コンデンサ10に直流電流が流れるから、電流検出器3により直流電流が検出される。同様に、領域III、VIのときは、u相電圧euがev又はewよりも低いので、電流検出器3により直流電流が検出される。
要するに、u相の下アームの半導体スイッチング素子Q2をオンしたときに電流検出器3に電流が流れないときは、相電圧eu,ev,ewの関係が図4の領域I、IIであることを特定できる。同様に、半導体スイッチング素子Q4をオンしたときに電流検出器3に電流が流れないときは、相電圧eu,ev,ewの関係が領域III、IVであり、半導体スイッチング素子Q6をオンしたときに電流検出器3に電流が流れないときは、相電圧eu,ev,ewの関係が領域V、VIであことを特定できる。
このように、各半導体スイッチング素子Q2、Q4、Q6がオンの状態で電流検出器3により検出された直流出力電流を、オンの状態の相に従って分解すると、図7に示す波形になる。図7から、電源電圧の位相と電流検出器3により検出された直流出力電流がゼロになる区間の始点と終点が一致していることから、それらの始点と終点を検知することにより、電源電圧の位相を検出できる。また、直流出力電流がゼロになる区間の順番から、電源の相順を判断することができる。さらに、直流出力電流がゼロになる各相の区間の時間差から、電源周波数を演算することができる。
図8を参照して、直流出力電流のゼロ区間を判定して電源電圧の位相を検出する具体例を説明する。図8は、横軸に時間を示し、縦軸に直流出力電流の波形とカウンタの計数値を示す。図において、電流波形33は、u相に対応する直流出力電流の波形とすると、電流波形33の電流が正からゼロになる時点(始点A)t1の電源電圧の位相は約30°、ゼロから正になる時点(終点B)t2の電源電圧の位相は約150°である。しかし、始点A及び終点Bは電源インダクタンスや負荷の影響で多少ずれることから、t1とt2の中点Cを90°として検出すれば、検出精度が向上する。カウンタは、電源電圧位相の検出開始時t0でリセットされ、PWM搬送波の周期ごとに計数値をカウントアップする。そして、電圧位相検出手段は、電流波形33の電流をサンプリングするたびに、前回サンプリング値から今回サンプリング値を差し引いた差を求め、その差が正からノイズを考慮して設定された判定値以下になる始点Aを検出し、そのときの計数値N1uを保持する。続いて、前回サンプリング値から今回サンプリング値を差し引いた差を求め、その差がノイズを考慮して設定された判定値を越える終点Bを検出し、そのときの計数値N2uを保持する。このようにして保持した計数値N1u、N2uに基づいて、任意の時点D(=t3)における電源電圧の位相θdを次式により求める。なお、同式においてNは任意の時刻t3における計数値であり、Δθはカウント周期あたりの位相の増量分である。
θd=(N−(N2u−N1u)/2)×Δθ+90°
Δθ=360°×電源周波数/カウント周期
このようにして、各相の計数値N1u、N2u、Nv1,Nv2,Nw1,Nw2を検出して保持することにより、任意の時点におけるu,v,w相の電源電圧位相を検出することができる。また、各相の計数値がu,v,wの順に大きくなっていれば相回転は正順と判定でき、w、v、uの順に大きくなっていれば相回転は逆順と判定できる。また、各相の計数値N1uと計数値N2uの差、あるいは1の計数値N1uと次の計数値N1uの差から、電源周波数を求めることができる。
ところで、一般に商用電源では外来ノイズ等が重畳していることから、ゼロ電流の判定値は余裕を見て大きめに設定することが好ましい。しかし、インバータ回路2の負荷が小さい場合は電流検出器3の検出値も小さくなるので、電流が流れていない時の差も小さくなりゼロ検出の誤差が大きくなり、直流出力電流がゼロになる位相範囲を検出しにくい。位相検出の誤差が大きくなると、コンバータ動作開始時に影響を与える。
そこで、本実施形態では、図2のステップS2に示したように、電源電圧位相の検出を実行する際に、インバータ回路2を設定値以上の負荷で運転させる指令を出力する。これにより、コンバータ回路1の起動時の直流電流が一定値以上流れるから、ゼロ電流の判定値を余裕を見て大きめに設定しても、ゼロ電流位相範囲を確実に検出できる。
ところで、起動時にインバータ回路2を一定の設定値周波数で運転させることは、一般の電力変換装置の場合は困難であるが、インバータ回路2の負荷であるモータ8が冷凍サイクル圧縮機を駆動するモータの場合は、起動時に冷凍サイクル圧縮機を小さい設定負荷で運転しても、冷凍サイクルの状態が急激に変化しないので問題とならない。
また、図2のステップS4において、取り込んだ直流出力電流が設定値よりも小さい場合は、インバータ制御回路23に指令を送って、インバータ周波数を上昇させるようにすることもできる。
図3に示した例では、コンバータ回路1の下アームの半導体スイッチング素子を順番にオンしてゼロ電流位相範囲を検出する例を説明したが、これに代えて上アームの半導体スイッチング素子を順番にオンしてゼロ電流位相範囲を検出することができることはいうまでもない。
図9に、図1の電力変換装置をモジュール化した一例の斜視図を示す。図示のように、電力変換装置14は、コンバータ回路302、インバータ回路303とマイクロコンピュータ16を同一基板に搭載して一体に形成されている。つまり、直流回路を介して接続されたコンバータ回路302及びインバータ回路303を基板300に搭載する。また、コンバータ回路302及びインバータ回路303の複数の半導体スイッチ素子を制御するマイクロコンピュータ16も、基板300に搭載されている。
また、基板300は、コンバータ回路302に接続されている交流端子305aとインバータ回路303に接続されている交流端子305bが設けられている。さらに、基板300には、上位制御装置などの外部の制御装置に接続されるコネクタ307が設けられている。また、基板300には、コンバータ回路302の直流ラインに流れる電流を検出する2つの電流検出器304が設けられている。
また、図9に示すように、本実施形態の電力変換装置14では、半導体スイッチ素子を含むパワー系は裏面、コンピュータ16などの制御系は表面に分離して配置することにより、制御系がパワー系から発生するノイズの影響を受けないようにしている。
さらに、図10に、本実施形態の電力変換装置14を、冷凍装置の圧縮機駆動に適用した室外機500の模式図を示す。1枚の基板に搭載し構成された電力変換装置14は圧縮機503と配線502により接続されており、圧縮機503内のモータ8を駆動して冷媒を圧縮する。圧縮された高圧の冷媒は配管504を通って熱交換器505を通り熱を放出する。図10は示していないが、室外機500と対となる室内機がある。冷媒は、室内機の熱交換器では低圧となり説を吸収して圧縮機503へと戻ってくる。なお、冷房動作と暖房動作では冷媒の流れが逆になり室内機の熱交換器で熱を放出する。電力変換装置14を1枚の基板に搭載したことにより故障時のメンテナンスが容易になる。
この冷凍装置は、室内機の設置された空間の空調環境をコントロールする。空間の熱容量は比較的大きい。例えば、空間を冷房する場合、室外機500の冷凍能力を大きくするために電力変換装置14の出力周波数を上昇させる。しかし、空調される熱容量が大きいので、しばらくの間、電力変換装置14は出力周波数は高いままを継続する。空調対象の空間が希望する温度に達するまでは比較的時間を要する。このように空調される空間の温度を変化させるのは時間を要するので、コンバータ動作開始時に電源電圧位相を検出する短時間だけ、電力変換装置14の出力周波数を上昇させても空調する空間の温度はさほど変化しない。
本発明の一実施形態の電力変換装置の全体構成図である。 本発明の特徴部である電圧位相検出の処理手順を示すフローチャートである。 電圧位相検出時に下アームの半導体スイッチング素子を順番にオンする動作を説明する図である。 3相の電源電圧の各相の大小関係を説明する図である。 下アームの半導体スイッチング素子の1つをオンしたときに電流検出器の検出電流がゼロになる各相電圧の大小関係状態を説明する図である。 下アームの半導体スイッチング素子の1つをオンしたときに電流検出器の検出電流がゼロ以外になる各相電圧の大小関係状態を説明する図である。 下アームの半導体スイッチング素子を順番にオンしたときに流れる直流出力電流をオンの状態の相に従って分解して示した波形図である。 直流出力電流のゼロ区間を判定して電源電圧の位相を検出する具体例を説明する図である。 本発明の電力変換装置をモジュール化した一実施形態の斜視図である。 本発明の電力変換装置を適用した一例の冷凍装置の室外機の模式図である。
符号の説明
1…コンバータ回路
2…インバータ回路
3…電流検出器
4…電流検出器
6…交流電源
7…リアクトル
8…モータ
10…平滑コンデンサ
11…制御回路
18、19…ドライバ回路
20…コンバータ制御回路
21…A/D変換器
23…インバータ制御回路

Claims (3)

  1. 交流電源からリアクトルを介して入力される交流電力を直流に変換するコンバータ回路と、該コンバータ回路の直流出力に並列接続された平滑コンデンサと、該平滑コンデンサにより平滑された直流電力を可変周波数及び可変電圧の交流電力に変換するインバータ回路と、前記コンバータ回路を構成するブリッジ回路の上・下アームの各相のスイッチング素子を直流出力の電圧指令と電源電圧の位相に基づいてPWM制御するコンバータ制御手段とを備え、前記インバータ回路の交流出力により冷凍サイクル圧縮機を可変速駆動する電力変換装置において、
    前記コンバータ制御手段は、電源電圧位相を検出する電圧位相検出手段を備え、
    該電圧位相検出手段は、前記コンバータ回路の起動前に上アーム又は下アームの各相のスイッチング素子を交流電源周波数よりも高い周波数で順番にオンさせて、前記コンバータ回路の直流出力電流を検出し、該直流出力電流がゼロになるゼロ電流位相範囲を検出し、検出したゼロ電流位相範囲に基づいて電源電圧の位相を検出するものであり、かつ、電源電圧の位相を検出する際に前記インバータ回路に設定値以上の負荷で運転させる指令を出力することを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記電圧位相検出手段は、直流出力電流の検出に並行して経過時間を計測するカウンタを備え、前記ゼロ電流位相範囲の始点と終点の前記カウンタの計数値に基づいて電源電圧の位相を求めることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記電圧位相検出手段は、前記ゼロ電流位相範囲の始点と終点の前記カウンタの計数値に基づいて電源の相順と周波数を求めることを特徴とする電力変換装置。
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