JP2003348876A - インバータ装置,半導体集積回路装置及び乗算装置 - Google Patents
インバータ装置,半導体集積回路装置及び乗算装置Info
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Abstract
きるインバータ装置を提供する。 【解決手段】 パルス発生回路11は、位置信号Hu〜
Hwの変化周期T内に32個のクロックパルスCKを発
生し、位相推定回路12は、そのクロックパルスCKの
数を位置信号Huの立上がりエッジを基準としてカウン
トして永久磁石モータ6の回転子6Rの位相を推定す
る。電圧信号形成回路13は、回転子6Rの位相に応じ
た所定の電圧信号VSIN をメモリから読み出して形成
し、乗算回路18は、回転数検出回路10の出力電圧V
fとピークホールド回路17の出力電圧Vpとを乗じた結
果をA/D変換回路19を介して位相補正回路9に出力
する。
Description
ンプ等を負荷とする永久磁石モータを駆動制御するため
のインバータ装置、このインバータ装置に使用される半
導体集積回路装置並びに乗算装置に関する。
る駆動方式の1つに、永久磁石モータたるブラシレスモ
ータの回転子の位置を検出して位置信号を得て、その位
置信号に基づいて固定子巻線に対する通電位相角(転流
タイミング)を決定するものがある。斯様な駆動方式で
は、位置信号の位相がモータの回転数や負荷トルクなど
に応じてずれるため、通電位相においてもずれを生じ、
モータの効率が低下してしまうという問題がある。
ば特開平7−111795号公報に開示されているもの
がある。この従来技術では、モータの回転数及び負荷ト
ルクを検出し、それらの検出値に応じた補正位相値をマ
イクロコンピュータが記憶装置のデータマップより読み
出す。そして、その補正位相値に相当する時間を演算し
て通電切換信号の出力タイミングを補正することで、モ
ータを最適な位相で120°通電して駆動するようにし
ている。
補正位相値に相当する時間を得るためにマイクロコンピ
ュータが複雑な演算を行う必要があり、その演算を行う
ための制御プログラムを作成する必要がある。また、そ
の演算を行うために、マップを含む各種データを記憶す
るための記憶装置も必要となる。更に、位相を最適に補
正した場合でも、モータを矩形波によって120°通電
するため、振動や騒音が発生するという問題があった。
−37279に開示されている技術を考案した。この技
術は、パルス発生回路が永久磁石モータの回転子の位置
に応じて出力される三相の位置信号Hu〜Hwの変化周
期T内に複数個のクロックパルスCKを発生すると、位
相推定回路は、そのクロックパルスCKの数を位置信号
Huの立上がりエッジを基準としてカウントすることで
回転子の詳細な位相を推定する。そして、電圧信号形成
回路は、回転子の位相に応じた所定の電圧信号VSIN を
メモリから読み出して形成出力する。
立上がりエッジにおいて位相推定回路のカウンタに位相
補正値PC をセットすることで位相を補正するが、その
位相補正値PC として、永久磁石モータ6の回転数に応
じた電圧信号と負荷トルクに応じた電圧信号とを加算し
てA/D変換した値を用いるように構成したものであ
る。
磁石モータの回転数及び負荷トルクに応じて変動する位
相のずれを補正して適切な転流タイミングで各相巻線に
通電を行い、永久磁石モータを高い効率で運転すること
ができる。そして、マイクロコンピュータを用いて複雑
な演算を行ったりデータを記憶するための記憶装置を用
いる必要がないので、構成が簡単になると共に補正処理
を短時間で行うことができる、といった効果が得られる
ようになり、技術課題をある程度解決することができ
た。
めた結果、特開2001−37279で開示した技術で
は、通電位相の補正が適切に行なわれているとは言い難
い部分があった。
あり、その目的は、通電位相の補正をより適切に行なう
ことができるインバータ装置、このインバータ装置に使
用される半導体集積回路装置並びに乗算装置を提供する
ことにある。
め、請求項1載のインバータ装置は、永久磁石モータを
構成する回転子の回転位置に応じ、複数相の固定子巻線
に発生する誘起電圧に対して一定の位相関係を有する位
置信号を出力する位置信号出力手段と、前記位置信号の
変化周期を測定する周期測定手段と、前記変化周期内に
複数個のクロックパルスを発生するパルス発生手段と、
前記クロックパルスの発生数をカウントするカウンタを
備え、前記位置信号の変化するタイミングを基準とする
前記カウンタのカウント値に基づいて前記回転子の位相
を推定する位相推定手段と、前記タイミングにおいて、
前記カウンタに補正値をセットして前記回転子の位相を
補正する位相補正手段と、前記回転子の位相に応じて所
定の電圧信号を形成する電圧信号形成手段と、PWM信
号の搬送波を出力する搬送波発生手段と、前記電圧信号
の信号レベルと前記搬送波の信号レベルとを比較して、
駆動信号を形成する駆動信号形成手段と、前記駆動信号
に基づいて、前記複数相の固定子巻線に通電する駆動手
段と、前記永久磁石モータのトルクを検出し、検出した
トルクに応じた電圧信号を出力するトルク検出手段と、
このトルク検出手段によって出力される電圧信号と、前
記永久磁石モータの回転状態が反映される電圧信号とを
乗算する乗算手段と、この乗算手段によって出力される
電圧信号をA/D変換するA/D変換手段とを備え、前
記位相補正手段は、前記A/D変換手段によって出力さ
れるデジタルデータを補正値とすることを特徴とする。
通電電流を増加させる場合、電流は、巻線が有するイン
ダクタンス分により所定の傾きをもって増加することに
なるので、電流波形は遅れ位相側にシフトする傾向を示
す。そして、モータのトルクは巻線に通電される電流と
巻線に発生する誘起電圧との積に比例するので、トルク
の発生効率を最適に維持するためには、電流の増加に応
じて通電位相を進み側にシフトさせる必要がある。
ると、その上昇に応じて通電周期が短くなり、同じ通電
期間に対応する通電位相は大きくなるから、モータのト
ルクと回転数とをパラメータとして通電位相を補正する
には、両者のパラメータを乗算した結果に基づいて行う
ことが適切である。従って、請求項1のように構成する
ことで、位相補正をより適切に行なうことができるよう
になる。
久磁石モータの回転数を検出し、検出した回転数に応じ
た電圧信号を出力する回転数検出手段を備え、乗算手段
を、トルク検出手段によって出力される電圧信号と、前
記回転数検出手段によって出力される電圧信号とを乗算
するように構成すると良い。斯様に構成すれば、位相補
正を永久磁石モータの実際の回転数に応じて適切に行な
うことができる。
段を、トルク検出手段によって出力される電圧信号と、
永久磁石モータの回転速度を設定するために外部より与
えられる速度指令とを乗算するように構成しても良い。
または、請求項4に記載したように、電圧指令を永久磁
石モータの回転速度を設定するために外部より与えられ
る速度指令と回転数検出手段によって出力される電圧信
号との差に応じて出力する速度制御手段を備え、乗算手
段を、トルク検出手段によって出力される電圧信号と前
記電圧指令とを乗算するように構成しても良く、斯様に
構成した場合も、位相補正を適切に行なうことができ
る。
載したように、トルク検出手段を、駆動手段に駆動用電
源として供給される直流電源の電流を検出する電流検出
手段と、この電流検出手段によって検出される電流値を
サンプル処理して電圧信号を出力する電流値処理手段と
で構成し(請求項5)、具体的には、電流値処理手段
を、電流検出手段によって検出される電流値を平均値処
理する(請求項6)、また、サンプルホールド処理する
(請求項7)、また、ピークホールド処理する(請求項
8)ように構成すると良い。
の負荷トルクに比例する。また、このような直流電源
は、通常交流電源を整流して生成されるため電流値の検
出レベルは常に変動する。従って、その電流値の検出信
号を、例えば平滑回路などにより平均値処理したり(請
求項6)、また、サンプルホールド回路によりサンプル
ホールド処理したり(請求項7)、或いは、ピークホー
ルド回路によりピークホールド処理する(請求項8)こ
とで、直流電源電流の検出レベルを適切にサンプル処理
してA/D変換し、位相補正手段に出力することができ
る。
段を、永久磁石モータの回転状態が反映される電圧信号
と、トルク検出手段によって出力される電圧信号との何
れか一方の電圧信号レベルに応じて連続的に出力される
パルス信号の振幅が変化すると共に、前記パルス信号の
デューティが他方の電圧信号レベルに応じて変化するよ
うにパルス変調を行うパルス変調手段と、このパルス変
調手段によって出力されるパルス信号を平均化処理する
平均化手段とで構成するのが好ましい。
て出力されるパルス信号は、2つの電圧信号のレベルに
応じて振幅とデューティとが夫々変化するので、このよ
うなパルス変調を行なうことは、2つの電圧信号を乗算
することと等価である。そして、そのパルス信号が平均
化処理された信号のレベル(直流レベル)は、2つの電
圧信号の乗算結果を反映したものとなるので、簡単な構
成によってアナログ信号の乗算を行なうことができる。
請求項1乃至9の何れかに記載のインバータ装置に使用
される周期測定手段と,パルス発生手段,位相推定手
段,位相補正手段,電圧信号形成手,搬送波発生手段,
駆動信号形成手段,乗算手段,A/D変換手段を集積回
路として構成する。従って、請求項1乃至9の何れかに
記載のインバータ装置を小型に構成することができる。
トルク検出手段と請求項2記載のインバータ装置に使用
される回転数検出手段をも加えて集積回路として構成し
ても良く、斯様に構成すれば、インバータ装置を更に小
型に構成することができる。
2つのアナログ信号をアナログ的に乗算して出力するた
めのものであって、PWM信号の搬送波を出力する搬送
波発生手段と、前記搬送波と一方のアナログ信号とのレ
ベルを比較してPWM信号を生成出力するPWM信号出
力手段と、前記PWM信号に基づいて、他方のアナログ
信号をスイッチングするスイッチング手段と、このスイ
ッチング手段によってスイッチングされた信号を平均化
する平均化手段とを備えて構成されることを特徴とす
る。
は、一方のアナログ信号のレベルに応じたデューティの
PWM信号を出力し、スイッチング手段は、そのPWM
信号に基づいて他方のアナログ信号をスイッチングする
ことで、2つのアナログ信号を乗算することと等価な動
作が行なわれる。そして、スイッチング手段によりスイ
ッチングされた信号を平均化すれば、請求項9と同様
に、簡単な構成によって2つのアナログ信号をアナログ
的に乗算した結果を得ることができる。
第1実施例について、図1乃至図12を参照して説明す
る。電気的構成を示す図1において、直流電源1は、商
用交流電源をダイオードブリッジなどにより全波整流
し、平滑コンデンサ(何れも図示せず)により平滑して
生成されたものである。その直流電源1の正,負両端子
は、直流母線2a,2bを介してインバータ主回路(駆
動手段)3の電源入力端子に接続されている。
タ4U,4V,4W及び4X,4Y,4Zを三相ブリッ
ジ接続して構成されており、各トランジスタ4のコレク
タ−エミッタ間には、フライホイールダイオード5U,
5V,5W及び5X,5Y,5Zが接続されている。イ
ンバータ主回路3の出力端子3U,3V,3Wは、例え
ばブラシレスモータ等の永久磁石モータ6において、一
端がスター結線されている各相固定子巻線(以下、単に
巻線と称す)6U,6V,6Wの他方の端子に夫々接続
されている。
6U,6V,6Wと所定の空隙を有するように配置さ
れ、永久磁石で構成される回転子6Rを有している。そ
して、永久磁石モータ6の内部には、回転子6Rの回転
位置を検出するために、ホールICで構成される位置検
出器(位置信号出力手段)7(7U,7V,7W)が配
置されている。そして、位置検出器7(7U,7V,7
W)によって出力される位置信号Hu,Hv,Hwは、
周期測定回路(周期測定手段)8,位相補正回路(位相
補正手段)9及び回転数検出回路(回転数検出手段)1
0に与えられている。
ように、各相巻線6U,6V,6Wに発生する誘起電圧
Eu,Ev,Ewの正半波期間がハイレベル,負半波期
間がロウレベルとなる信号に対して、例えば電気角で3
0°位相遅れとなる信号として出力されるように位置検
出器7U,7V,7Wが配置されている。
Hwの何れかの信号レベルが変化するタイミングである
立上がり,立下がりエッジを検出し、それらの出力間
隔、即ち変化周期T(図3(b)参照)に相当する時間
をカウンタ(図示せず)によりカウントする。そして、
そのカウント値を周期データTD としてパルス発生回路
(パルス発生手段)11に出力するようになっている。
尚、前記カウンタのカウント周期は、変化周期Tに比較
して十分短くなるように設定されている。また、変化周
期Tは、電気角60°に相当する。
LL回路を応用した周波数逓倍回路として構成されてお
り、例えば、位置信号Hu〜Hwの変化周期Tに応じた
周波数をfとすると、その周波数fを32逓倍した周波
数32f(周期T/32)のクロックパルスCKを生成
して出力するようになっている(図3(c)参照)。
与えられた周期データTD をラッチして5ビット右シフ
トし周期データTD/32を得ると、その周期データTD/32
を、周期測定回路8のカウンタと同じカウント周期でダ
ウンカウントする。そして、カウント値が0になった時
点でクロックパルスを発生して位相推定回路(位相推定
手段)12に出力し、それと同時に、次に与えられた周
期データTD をラッチしてシフトした後、ダウンカウン
タにセットする。以上の処理を繰り返すことで、周波数
32fのクロックパルスCKが生成出力される。
の立上がりエッジを基準(カウント値“0”)としてク
ロックパルスCKの入力数をカウンタによりカウント
し、そのカウント値CNTを以て、永久磁石モータ6の
回転子6Rの詳細な回転位置(位相)を推定する。即
ち、カウント値“1”は、電気角60°/32=1.8
75°に相当することになる。従って、位相推定回路1
2は、“192”をカウントした時点で電気角360°
に達して(図3(d)参照)、次周期の位置信号Huの
立上がりエッジが与えられることになる。位相推定回路
12によってカウントされたカウント値CNTは、電圧
信号形成回路(電圧信号形成手段)13に与えられるよ
うになっている。
びD/A変換回路などで構成されており、図3(e)に
示すように、正弦波の振幅率を有する電圧信号VSIN の
波形データが記憶されている。尚、電圧信号VSIN の交
流振幅の負の最大値がデータ“0”となるように、オフ
セットが加えられている。そして、位相推定回路12よ
り与えられるカウント値CNTは、電圧信号VSIN の波
形データの読出しアドレスとして与えられ、回転子6R
の回転位置に応じた波形データが読み出されるようにな
っている。
り電圧指令(図示せず)が与えられるようになってお
り、読み出された電圧信号VSIN の波形データ値には、
その電圧指令に応じた係数が乗じられるようになってい
る。そして、その波形データ値をD/A変換したアナロ
グ電圧信号が駆動信号形成回路(駆動信号形成手段)1
4に出力されるようになっている。また、電圧信号形成
回路13は、例えば、位置信号Huを基準としてU相に
対応する電圧信号VSIN の波形データ値を読み出すと、
その波形データ値を基準として120°,240°遅れ
位相に対応する波形データ値をV相,W相に対応する波
形データ値とする。そして、夫々をD/A変換して駆動
信号形成回路14に出力するようになっている。
は、図3(e)に示すように、PWM信号の搬送波たる
三角波VTRを発生し、駆動信号形成回路14に出力する
ようになっている。駆動信号形成回路14は、コンパレ
ータなどで構成されており、電圧信号形成回路13より
与えられる電圧信号VSIN のレベルと、前記三角波VTR
のレベルとを比較して、前者のレベルが高い場合にハイ
レベルとなるPWM信号Su,Sv,Swを出力する
(図3(f)参照)。そのPWM信号は、フォトカプラ
などで構成される図示しないベースドライブ回路を介し
てインバータ主回路3のトランジスタ4U,4V,4W
にベース信号として与えられるようになっている。ま
た、トランジスタ4X,4Y,4Zには、前記ベース信
号のレベルが反転されたものがベース信号として与えら
れる。
u〜Hwの何れか1つについて、例えば1秒当たりの立
上がりエッジの出力回数を永久磁石モータ6の回転数と
してカウントし、その回転数に応じたレベルの電圧信号
Vf (永久磁石モータ6の回転状態が反映された信号)
を乗算回路(乗算手段)18に出力することでF/V変
換を行うようになっている。ここで、図4に示すよう
に、永久磁石モータ6は回転数0〜60Hzの範囲で運
転されるものとし、出力電圧Vf の範囲は、その回転数
範囲に応じて、例えば0〜5Vでリニアに出力されるよ
うに設定されている。回転数が60Hzを超えた場合
は、電圧Vf が5V一定で出力される。
流センサ(電流検出手段,トルク検出手段)16が介挿
されており、電流センサ16の検出信号は、ピークホー
ルド回路17に与えられている。電流センサ16によっ
て検出される直流電源電流は、交流電源を整流,平滑し
た電流(直流リンク電流)であるため、その検出信号I
L は、図5に示すように交流電源周波数でレベルが変動
している。ピークホールド回路(電流値処理手段,トル
ク検出手段)17は、コンデンサやオペアンプなどで構
成される周知の回路であり、電流センサ16の検出信号
のピークレベルVp をホールドして乗算回路(乗算手
段,乗算装置)18に出力するようになっている。
タ6は負荷トルク0〜1N・mの範囲で運転されるもの
とし、出力電圧VT の範囲は、その負荷トルク範囲に応
じて例えば0〜5Vでリニアに出力されるように設定さ
れている。また、負荷トルクが1N・mを超えた場合
は、VT が5V一定で出力される。
ス変調動作を行なう回路で構成されており、回転数検出
回路10及びピークホールド回路17より夫々出力され
る電圧信号レベルをアナログ的に乗算して、A/D変換
回路(A/D変換手段)19に出力するようになってい
る。A/D変換回路19は、乗算回路18より与えられ
るアナログ電圧信号をA/D変換し、デジタルデータを
位相補正回路9に出力するようになっている。ここで、
図7に示すように、A/D変換回路19は、入力信号の
電圧範囲0〜5Vを5ビットで変換し、“0”〜“3
2”のデジタルデータを出力する。
りエッジをトリガとして、A/D変換回路19より出力
されるデジタルデータを位相補正値PC として位相推定
回路12のカウンタにロードするようになっている。即
ち、位相推定回路12のカウンタは、位置信号Huの立
上がりでカウント値が本来“0”となるものであるが、
位相補正回路9によってロードされるデータが初期値と
してセットされることになる(図3(d)参照)。
して示すものであり、図9は、乗算回路18の動作を示
すタイミングチャートである。乗算回路18は、三角波
発生回路(搬送波発生手段)20,比較回路(PWM信
号出力手段)21,スイッチング部(スイッチング手
段)22及びフィルタ回路(平均化手段)23によって
構成されている。三角波発生回路20は、PWM信号の
搬送波信号Vcを三角波で出力し(図9(a)参照)、
比較回路21は、搬送波信号Vcと回転数検出回路10
が出力する電圧Vfとを比較することでPWM信号VPW
Mを出力する(図9(b)参照)。
に応じてピークホールド回路17が出力する電圧Vpを
スイッチングする素子、例えばトランジスタで構成され
ている。従って、スイッチング部22が出力するパルス
変調信号VPMは、図9(c)に示すように、検出電圧V
fのレベルに応じてPWMデューティが変化すると共
に、検出電圧Vpのレベルに応じてパルス波高値が変化
する波形となる。尚、図9(c)では、縦軸の振幅レベ
ルを誇張して図示している。また、三角波発生回路2
0,比較回路21,スイッチング部22は、パルス変調
手段24を構成している。
あるとすると、PWMデューティは100%でパルス波
高値が5V、即ち5Vの直流信号となり、検出電圧V
f,VTが何れも2.5Vであるとすると、PWMデュ
ーティは50%でパルス波高値が2.5Vのパルス信号
となる。従って、これらの動作は、検出電圧Vf,Vp
の乗算を行なうことと等価である。そして、フィルタ回
路23は、時定数が少なくとも搬送波信号Vcの周期よ
りも大きくなるように設定されているローパスフィルタ
として構成されており、パルス変調信号VPMを平均化処
理する。その結果、乗算回路18より出力される乗算出
力信号VMPは、図9(d)に示すような直流信号として
出力される。
トルク[N・m]及び回転数[Hz]に基づく、乗算出
力信号VMPの変化を示す。即ち、乗算出力信号VMPは両
者の積として得られるので、同じトルクに対して回転数
が変化することで出力信号VMPはリニアに変化する。
た結果であり、モータの回転数とトルクとを変化させた
場合にモータの効率が最大となる、乗算出力信号VMPに
相当する電圧信号レベルを測定したものである。回転数
が低く且つトルクが小さい領域においては、誘起電圧波
形の歪が大きくなるため線形性を示さなくなる傾向にあ
るが、概ね理論と一致したものとなっている。
分に内包される、周期測定回路8,位相補正回路9,パ
ルス発生回路11,位相推定回路12,電圧信号形成回
路13,駆動信号形成回路14,三角波発生回路15,
乗算回路18及びA/D変換回路19は、半導体集積回
路装置25として構成されている。
参照して説明する。外部より始動指令信号が出力される
と、駆動信号形成回路14に接続されている始動信号発
生回路(図示せず)が120°通電信号を一定時間出力
し、永久磁石モータ6を回転させる。すると、巻線6
U,6V,6Wに誘起電圧が発生し、位置検出器7U,
7V,7Wは、その誘起電圧の発生に伴い回転子6Rに
おいて発生する磁界の変化を検出して位置信号Hu,H
v,Hwを出力する。
Hwの立上がり,立ち下がりエッジを検出し、変化周期
T(図3(b)参照)に相当する時間をカウントし、そ
のカウント値である周期データTD をパルス発生回路1
1に出力する。パルス発生回路11は、位置信号Hu〜
Hwの変化周期Tに応じた周波数fを32逓倍した周波
数32fのクロックパルスCKを生成して位相推定回路
12に出力し(図3(c)参照)、位相推定回路12
は、位置信号Huの立上がりエッジを基準としてクロッ
クパルスCKの入力数をカウントする。
回路9より位相補正値PC が初期値としてロードされ
る。その位相補正値PC は、上述したように、乗算回路
18が出力電圧Vf,Vpを乗算した結果をA/D変換し
たものである。永久磁石モータ6の回転数が高くなると
回転数検出回路10の出力電圧Vf が上昇し、永久磁石
モータ6の負荷トルクが大きくなるとピークホールド回
路17の出力電圧Vpが上昇する。従って、位相補正値
PC は、回転数,負荷トルクの何れかが大きくなると大
きくなり、永久磁石モータ6に対する通電位相(転流タ
イミング)が進み側となるように補正される。
V,6Wは抵抗及びインダクタンスで決定される時定数
を有しているので、永久磁石モータ6のトルクを増加さ
せるために通電電流を増加させると、これらの巻線6
U,6V,6Wに流れる電流は印加電圧に対して時定数
に相当する位相だけ遅れを生じる。この遅れ位相は永久
磁石モータ6の回転数によらず一定であるから、回転数
が高くなるほど(即ち、回転周期が短くなるほど)電流
の位相遅れは相対的に増大することになる。
電圧を巻線電流との積で発生するので、巻線電流に位相
遅れが生じるとトルクが低下して効率が低下することに
なり、最悪の場合には脱調のおそれもある。以上の原理
に基づいて、位相補正値PCを、永久磁石モータ6の回
転数,負荷トルクの検出電圧の乗算結果に応じて通電位
相が進み側となるように設定している。
カウント値CNTは電圧信号形成回路13に与えられ、
電圧信号形成回路13は、電圧信号VSIN の波形データ
をカウント値CNTに応じて読み出し、D/A変換して
駆動信号形成回路14に出力する。そして、駆動信号形
成回路14は、電圧信号VSIN のレベルと、前記三角波
VTRのレベルとを比較してPWM信号Su,Sv,Sw
を出力する(図3(e),(f)参照)。
U,3V,3Wには、図8(b)に示すように、正弦波
の振幅率に基づくPWM波形の駆動電圧Vu,Vv,V
wが発生して永久磁石モータ6が回転する。この時、各
相巻線6U,6V,6Wには正弦波状の通電電流が流れ
る。
生回路11は、位置信号Hu〜Hwの変化周期T内に3
2個のクロックパルスCKを発生し、位相推定回路12
は、そのクロックパルスCKの数を位置信号Huの立上
がりエッジを基準としてカウントして永久磁石モータ6
の回転子6Rの位相を推定する。そして、電圧信号形成
回路13は、回転子6Rの位相に応じた所定の電圧信号
VSIN をメモリから読み出して形成する。この場合、乗
算回路18は、回転数検出回路10の出力電圧Vfと、
ピークホールド回路17の出力電圧Vpとを乗じた結果
をA/D変換回路19を介して位相補正回路9に出力す
るようにした。
れている技術においては、出力電圧VfとVpとを加算
した結果に基づいて位相補正を行うようにしていたが、
モータの回転数,トルクの変動に応じて発生する通電位
相の遅れに正確に対応するものでなかったため、得られ
る補正量は不足ぎみとなり、モータの効率を最大にする
ことができなかった。
石モータ6の回転数或いは負荷トルクの上昇に応じて遅
れを生じる永久磁石モータ6の通電電流位相を適切に進
み側に補正することで、永久磁石モータ6の運転効率を
高めることができる。そして、永久磁石モータ6の回転
数及び負荷トルクに応じて変動する位相のずれを補正し
て適切な転流タイミングで各相巻線6U〜6Wに通電を
行い、永久磁石モータ6を高い効率で運転することがで
きる。そして、マイクロコンピュータを用いて複雑な演
算を行ったり、データを記憶するための記憶装置を用い
る必要がないので、構成が簡単になると共に補正処理を
短時間で行うことができる。
ベルに応じて連続的に出力されるパルス信号VMPの振幅
を変化させ、出力電圧Vfのレベルに応じて前記パルス
信号VMPのデューティが変化するようにパルス変調を行
うパルス変調手段24と、パルス信号VMPを平均化処理
するフィルタ回路23とで構成した。
p,Vfのレベルに応じて振幅とデューティとが夫々変
化するので、このようなパルス変調を行なうことは2つ
の電圧信号Vp,Vfを乗算することと等価である。そ
して、そのパルス信号VMPが平均化処理された信号のレ
ベル(直流レベル)は、2つの電圧信号Vp,Vfの乗
算結果を反映したものとなるので、簡単な構成によって
アナログ電圧信号の乗算を行なうことができる。
単な構成によって2つのアナログ信号をアナログ的に乗
算するものは従来存在しなかった。従って、乗算回路1
8のような乗算装置は、本実施例のインバータ装置に適
用するものに限ることなく、2つのアナログ信号をアナ
ログ的に乗算する必要があるものについて広く適用する
ことが可能である。
流を電流センサ16によって検出し、その検出信号のピ
ークレベルをピークホールド回路17によりホールドす
るようにしたので、変動する直流電源電流の検出レベル
を適切にサンプル処理してA/D変換し、位相補正回路
9に出力することで、永久磁石モータ6の負荷トルクを
位相補正値PC に適切に反映させることができる。
8,位相補正回路9,パルス発生回路11,位相推定回
路12,電圧信号形成回路13,駆動信号形成回路1
4,三角波発生回路15,乗算回路18及びA/D変換
回路19を半導体集積回路装置25として構成したの
で、インバータ装置を小型に構成することができる。
の第2実施例を示すものであり、第1実施例と同一部分
には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分に
ついてのみ説明する。図13に示すように、第2実施例
の電気的構成は、第1実施例の構成に、速度制御回路
(速度制御手段)26を加えたものである。
には、外部より永久磁石モータ6の速度指令が電圧信号
として与えられており、もう一方の入力端子には、回転
数検出回路10によってF/V変換された電圧信号Vf
が与えられている。そして、速度制御回路26は、速度
指令と回転数検出回路10からの電圧信号Vfとの差に
応じて、両者が一致するように電圧指令を生成して電圧
信号形成回路13及び乗算回路18に出力するようにな
っている。乗算回路18は、第1実施例における電圧信
号Vfに代えて、速度制御回路26が出力する電圧指令
を乗算パラメータに用いている。その他の構成は第1実
施例と同様である。
も参照して説明する。図14は、永久磁石モータ6を無
負荷で運転させた場合における回転数検出回路10が出
力する電圧信号Vfと、速度制御回路26が出力する電
圧指令との関係を示すものである。この図14に示すよ
うに、無負荷時には、電圧信号Vfと電圧指令とが同じ
電圧となるように回転数検出回路10におけるF/V変
換レートを調整してある。
合、永久磁石モータ6に負荷がかかると、速度制御回路
26は、速度を一定に維持するために電圧指令値を上昇
させる。すると、乗算回路18においては、電圧指令と
電圧信号Vpとが乗算されて位相指令値が上昇する。従
って、永久磁石モータ6の負荷トルクが上昇するのに応
じて、通電タイミング位相が進み側となるように補正が
行われる。
御回路26は、外部より与えられる速度指令と、その速
度指令に応じて永久磁石モータ6が駆動された結果、回
転数検出回路10が出力する電圧信号Vfとの差に応じ
て電圧指令を設定し、乗算回路18は、前記電圧指令と
電圧信号Vpとを乗算するようにした。
上昇するのに応じて、転流タイミングを進めるように補
正することができる。また、永久磁石モータ6の回転数
を、外部より与えられる速度指令に極力一致させるよう
に制御することができる。
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。第1実施例において、周期測定回路
8は、位置信号Hu〜Hwの何れかの信号レベルが変化
する周期を測定したが、何れか1つの位置信号の周期を
測定しても良い。そして、位置検出器7U〜7Wを何れ
か1相のみについて設けても良い。
るものに限らず、2以上の整数であれば何逓倍でも良
い。また、位相推定手段が各パルスの発生タイミング情
報を予め得るようにすれば、変化周期を複数逓倍するも
のに限らず、例えば、1変化周期内に、複数個のパルス
を発生させる構成であっても良い。ピークホールド回路
17に代えて、電流値処理手段として、電流センサ16
が出力する検出電圧レベルを積分回路で平均化しても良
いし、また、所定のタイミングでサンプルホールドする
サンプルホールド回路を配置しても良い。電圧信号形成
手段において形成する電圧信号波形は、正弦波に基づく
ものに限らず、例えば、図15(a)に示すような波形
であっても良い。このような波形の場合、永久磁石モー
タ6の端子電圧波形は略半周期の間0Vとなる。斯様な
波形であっても120°通電信号に比較して永久磁石モ
ータの振動や騒音を低減することは可能である。また、
インバータ主回路3の最大出力電圧を高めることができ
る。
く、搬送波として鋸歯状波を発生させるものでも良い。
位置信号出力手段は、位置検出器7U,7V,7Wに限
ることなく、分圧抵抗やコンパレータなどを用いて、巻
線6U〜6Vに発生する誘起電圧波形のゼロクロス点
(極性変化点)を検出して位置信号を出力するものでも
良い。電圧信号形成回路13は、U,V,Wの各相毎に
対応してROMを設けて、位相推定回路12より出力さ
れるカウンタの同じアドレスに対して、V相対応のRO
MからはU相対応のROMに対して120°遅れの波形
データ値が読み出されるようにし、W相対応のROMか
らはU相対応のROMに対して240°遅れの波形デー
タ値が読み出されるようにしてデータを記憶させても良
い。
れ替えて、電圧信号Vfを電圧信号Vpのレベルに応じ
てデューティが変化するようにスイッチングしても良
い。また、第2実施例において、速度制御回路26が出
力する電圧指令に代えて、速度指令を乗算するように構
成しても良い。半導体集積回路装置25に、ピークホー
ルド回路17と、回転数検出回路10とを加えたものを
半導体集積回路装置として構成しても良く、斯様に構成
すれば、インバータ装置を更に小型に構成することがで
きる。
乗算手段は、トルク検出手段によって出力される電圧信
号と永久磁石モータの回転状態が反映される電圧信号と
を乗算し、位相補正手段は、乗算手段によって出力され
る電圧信号をA/D変換したデジタルデータを補正値と
して、永久磁石モータの回転子の位相を推定する位相推
定手段に出力するようにした。従って、位相補正を従来
よりも適切に行なうことができる。
れば、請求項1乃至9の何れかに記載のインバータ装置
に使用される周期測定手段と,パルス発生手段,位相推
定手段,位相補正手段,電圧信号形成手,搬送波発生手
段,駆動信号形成手段,乗算手段,A/D変換手段を集
積回路として構成するので、請求項1乃至9の何れかに
記載のインバータ装置を小型に構成することができる。
M信号出力手段は、一方のアナログ信号のレベルに応じ
たデューティのPWM信号を出力し、スイッチング手段
は、そのPWM信号に基づいて他方のアナログ信号をス
イッチングすることで、2つのアナログ信号を乗算する
ことと等価な動作を行なう。そして、平均化手段がスイ
ッチング手段によりスイッチングされた信号を平均化す
ることで、簡単な構成によって2つのアナログ信号をア
ナログ的に乗算した結果を得ることができる。
気的構成を示す機能ブロック図
圧と位置信号との関係を示す図
ータの回転数)−電圧変換特性を示す図
応じた電圧波形図
永久磁石モータの負荷トルクとの関係を示す図
図
ック図
変化する、乗算回路の出力特性を示す図
とを変化させた場合にモータの効率が最大となる、乗算
出力信号VMPに相当する電圧信号レベルを測定した結果
を示す図
R、(b)は永久磁石モータの各相端子電圧、(c)は
U−V相間電圧波形を示す
するF/V変換電圧信号と、速度制御回路が出力する電
圧指令との関係を示す
は永久磁石モータ、6U,6V,6Wは固定子巻線、6
Rは回転子、7U,7V,7Wは位置検出器(位置信号
出力手段)、8は周期測定回路(周期測定手段)、9は
位相補正回路(位相補正手段)、10は回転数検出回路
(回転数検出手段)、11はパルス発生回路(パルス発
生手段)、12は位相推定回路(位相推定手段)、13
は電圧信号形成回路(電圧信号形成手段)、14は駆動
信号形成回路(駆動信号形成手段)、15は三角波発生
回路(搬送波発生手段)、16は電流センサ(電流検出
手段,トルク検出手段)、17はピークホールド回路
(電流値処理手段,トルク検出手段)、18は乗算回路
(乗算手段,乗算装置)、19はA/D変換回路(A/
D変換手段)、20は三角波発生回路(搬送波発生手
段)、21は比較回路(PWM信号出力手段)、22は
スイッチング部(スイッチング手段)、23はフィルタ
回路(平均化手段)、24はパルス変調手段、25は半
導体集積回路装置、26は速度制御回路(速度制御手
段)を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】 永久磁石モータを構成する回転子の回転
位置に応じ、複数相の固定子巻線に発生する誘起電圧に
対して一定の位相関係を有する位置信号を出力する位置
信号出力手段と、 前記位置信号の変化周期を測定する周期測定手段と、 前記変化周期内に複数個のクロックパルスを発生するパ
ルス発生手段と、 前記クロックパルスの発生数をカウントするカウンタを
備え、前記位置信号の変化するタイミングを基準とする
前記カウンタのカウント値に基づいて前記回転子の位相
を推定する位相推定手段と、 前記タイミングにおいて、前記カウンタに補正値をセッ
トして前記回転子の位相を補正する位相補正手段と、 前記回転子の位相に応じて所定の電圧信号を形成する電
圧信号形成手段と、 PWM信号の搬送波を出力する搬送波発生手段と、 前記電圧信号の信号レベルと前記搬送波の信号レベルと
を比較して、駆動信号を形成する駆動信号形成手段と、 前記駆動信号に基づいて、前記複数相の固定子巻線に通
電する駆動手段と、 前記永久磁石モータのトルクを検出し、検出したトルク
に応じた電圧信号を出力するトルク検出手段と、 このトルク検出手段によって出力される電圧信号と、前
記永久磁石モータの回転状態が反映される電圧信号とを
乗算する乗算手段と、 この乗算手段によって出力される電圧信号をA/D変換
するA/D変換手段とを備え、 前記位相補正手段は、前記A/D変換手段によって出力
されるデジタルデータを補正値とすることを特徴とする
インバータ装置。 - 【請求項2】 永久磁石モータの回転数を検出し、検出
した回転数に応じた電圧信号を出力する回転数検出手段
を備え、 乗算手段は、トルク検出手段によって出力される電圧信
号と、前記回転数検出手段によって出力される電圧信号
とを乗算するように構成されていることを特徴とする請
求項1記載のインバータ装置。 - 【請求項3】 乗算手段は、トルク検出手段によって出
力される電圧信号と、永久磁石モータの回転速度を設定
するために外部より与えられる速度指令とを乗算するよ
うに構成されていることを特徴とする請求項1記載のイ
ンバータ装置。 - 【請求項4】 電圧指令を、永久磁石モータの回転速度
を設定するために外部より与えられる速度指令と回転数
検出手段によって出力される電圧信号との差に応じて出
力する速度制御手段を備え、 乗算手段は、トルク検出手段によって出力される電圧信
号と、前記電圧指令とを乗算するように構成されている
ことを特徴とする請求項1記載のインバータ装置。 - 【請求項5】 トルク検出手段は、 駆動手段に駆動用電源として供給される直流電源の電流
を検出する電流検出手段と、 この電流検出手段によって検出される電流値をサンプル
処理して電圧信号を出力する電流値処理手段とで構成さ
れることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の
インバータ装置。 - 【請求項6】 電流値処理手段は、電流検出手段によっ
て検出される電流値を平均値処理することを特徴とする
請求項5記載のインバータ装置。 - 【請求項7】 電流値処理手段は、電流検出手段によっ
て検出される電流値をサンプルホールド処理することを
特徴とする請求項5記載のインバータ装置。 - 【請求項8】 電流値処理手段は、電流検出手段によっ
て検出される電流値をピークホールド処理することを特
徴とする請求項5記載のインバータ装置。 - 【請求項9】 乗算手段は、 永久磁石モータの回転状態が反映される電圧信号と、ト
ルク検出手段によって出力される電圧信号との何れか一
方の電圧信号レベルに応じて連続的に出力されるパルス
信号の振幅を変化させると共に、前記パルス信号のデュ
ーティを他方の電圧信号レベルに応じて変化させるよう
にパルス変調を行うパルス変調手段と、このパルス変調
手段によって出力されるパルス信号を平均化処理する平
均化手段とで構成されることを特徴とする請求項1乃至
8の何れかに記載のインバータ装置。 - 【請求項10】 請求項1乃至9の何れかに記載のイン
バータ装置に使用され、 周期測定手段と、パルス発生手段と、位相推定手段と、
位相補正手段と、電圧信号形成手段と、搬送波発生手段
と、駆動信号形成手段と、乗算手段と、A/D変換手段
とを、集積回路として構成したことを特徴とする半導体
集積回路装置。 - 【請求項11】 トルク検出手段と、請求項2記載のイ
ンバータ装置に使用される回転数検出手段をも加えて集
積回路として構成したことを特徴とする請求項10記載
の半導体集積回路装置。 - 【請求項12】 入力される2つのアナログ信号をアナ
ログ的に乗算して出力するための乗算装置であって、 PWM信号の搬送波を出力する搬送波発生手段と、 前記搬送波と一方のアナログ信号とのレベルを比較して
PWM信号を生成出力するPWM信号出力手段と、 前記PWM信号に基づいて、他方のアナログ信号をスイ
ッチングするスイッチング手段と、 このスイッチング手段によってスイッチングされた信号
を平均化する平均化手段とを備えて構成されることを特
徴とする乗算装置。
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