JP2008300234A - 電極材料の製造方法、及び電極材料、並びに非水系リチウムイオン二次電池 - Google Patents

電極材料の製造方法、及び電極材料、並びに非水系リチウムイオン二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】電極材料の活物質として使用される酸化バナジウム系材料へのリチウムイオンの出入りの円滑性を確保する。
【解決手段】リチウムイオンのドープ可能な層状結晶を有するバナジウム酸化物に、リチウムイオンより前に、リチウムイオン以外のイオン半径の大きなイオン種を、層間確保部材として介在させる。かかる層間確保部材を介在させることで、その後のバナジウム酸化物へのリチウムイオンのドープ、脱ドープが円滑に行われる。かかる層間確保部材には、例えばナトリウムイオン等が使用できる。
【選択図】図3

Description

本発明はリチウムイオン二次電池等の電池技術に関し、特にリチウムイオンをドープしたバナジウム酸化物を活物質として使用する電池に適用して有効な技術である。
以下に説明する技術は、本発明を完成するに際し、本発明者によって検討されたものであり、その概要は次のとおりである。
電気自動車(EV)の本格的な普及のためには航続距離の伸長が不可欠である。リチウムイオン電池(Lithium Ion Battery,LIB)は高いエネルギー密度を有するため、電気自動車用の蓄電源の最有力候補の一つとして取り上げられている。かかるリチウムイオン電池では、現在よりも更なるエネルギー密度の向上が求められている。また、電気自動車への搭載に際しては、リチウムイオン電池は安全性にも優れたものでなければならない。
かかるリチウムイオン電池では、酸化バナジウム系化合物を電極の活物質に用いた開発が行われている。酸化バナジウム系化合物では、その層状結晶の層間にリチウムイオンを取り込む特性が高いことから、高エネルギーを取り出すことが出来るとして注目されているのである。
さらに、酸化バナジウム系化合物の中でも、五酸化バナジウム(V2O5)が特に注目を集めている。かかる五酸化バナジウムを電極の活物質に用いることで、リチウムイオン電池の大型化、大容量化が可能となり、高いエネルギー密度を持つ安全な電池として電気自動車用の蓄電源として有望視されている。
例えば、特許文献1には、かかる五酸化バナジウムを活物質として用いる提案がなされている。かかる活物質の五酸化バナジウムは、正確には化学式MxV2O5Ay・nH20で示されることが記載されている。Mはカチオン、Aはアニオンで、特に製造に際して強無機酸を用いることから、Aは硝酸イオン、あるいは硫酸イオン、あるいは塩素イオンであると記載されている。
特公表2004−511407号公報
本発明者は、リチウムイオンがドープ、脱ドープし易い酸化バナジウム系材料の研究を行っているが、かかる中、酸化バナジウム系材料の結晶構造の層長を短くすることで、リチウムイオンのドープ、脱ドープのし易さを向上させることができることを見出し、先の出願でかかる提案を行った。
成るほど、かかる提案は、層長をある程度以下の層長に規定することでリチウムイオンの層状結晶構造への出入りを円滑に保つとの発想で、優れた発明ではある。しかし、層長を変化させなくても、かかるリチウムイオンの層状結晶構造への出入りの円滑性を確保する手段があればより好ましい。
本発明の目的は、電極材料の活物質として使用される酸化バナジウム系材料が高い容量を発現するために微結晶状態でありながら、充放電に伴う結晶構造の崩壊を抑制し、
リチウムイオンの出入りの円滑性を確保することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。すなわち、電極材料として使用する活物質の酸化バナジウム系材料において、一旦リチウムイオン以外のイオン半径の大きなカチオンを先にドープして、その後にリチウムイオンをドープさせた。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、電極材料として使用する活物質の酸化バナジウム系材料において、一旦リチウムイオン以外のリチウムイオンよりイオン半径の大きなカチオンをドープして、その後にリチウムイオンをドープさせることで、リチウムイオンの脱ドープに関わるバナジウム酸化物の結晶崩壊等が抑制され、その分リチウムイオンの出入りの円滑性が確保される。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、五酸化バナジウムの層状結晶構造の層間にリチウムイオンがドープ、脱ドープしている状態を模式的に示したものである。図2は、リチウムイオンが層間より脱離するために層構造が崩壊した状態を模式的に示したものである。かかる図1、2では、図を分かりやすくするためにV2O5の層状結晶構造を上下に相対する平行層で略記して示している。
本発明は、電極材料等に関する技術である。特に、リチウムイオン二次電池等の正極の活物質として使用されるリチウムイオンがドープされた酸化バナジウム系材料において、リチウムイオンのドープ、脱ドープの繰り返しのし易さを図ったものである。
先に、本発明者は、五酸化バナジウムの層長を短くすることで、五酸化バナジウムの層状結晶構造へのリチウムイオンのドープ、脱ドープである出入り性を確保することを提案した。かかる構成では、例えば、五酸化バナジウムの層長を1nm以上、30nm以下に規定することで、リチウムイオンのパスの長さを短くして、そのリチウムイオンの出入りの円滑性を確保していた。
しかし、かかる提案では、例えば、層長が30nm以下の結晶構造が、全体の結晶構造に対してどの程度含まれるかで、活物質の持つサイクル特性等への影響が大きく左右される虞がある。勿論、かかる層長の短い結晶構造が100%であれば問題はないものの、結晶構造の製造方法における管理が適切であることが求められる。
そこで、本発明者は、層長に関係なく、すなわち層長が短くても、あるいは層長が長くても、リチウムイオンの出入りの円滑性を確保する手だてはないかと考えた。本発明者は、結晶構造という微視的観点からかかる解決策を考える中、リチウムイオンが脱ドープする際の結晶構造の崩壊が起きる事実を、より簡単に単純化したモデルに置き換えて考えた。かかる結晶構造の崩壊は、単純なモデルでは、例えば上下に所定間隔で相対して設けられている二枚の平板面が、上方の平板面が下方に落ちるようなものではないかと考えた。かかるモデルでは、上方の平板面が下方に落ちるのを防ぐには、上方の平板面と下方の平板面との間に柱を立てることで簡単に防止することができるのである。
そこで、かかる柱を設ける単純なモデルを、結晶構造に適用することで、層間に柱に代わるものを介在させれば簡単に結晶崩壊を防げるものと着想した。すなわち、層状結晶の層間に、イオンを介在させて柱の代わりを持たせればよいと着想したのである。勿論、結晶崩壊によるリチウムイオンの出入りの円滑性を確保するのが最大の目的であるから、介在させるイオン種として、イオン半径がリチウムイオンより大きい方が好ましい筈である。
また、かかるイオン種は、リチウムイオンがカチオンであることから、アニオンでも決して不可能とは言えないものの、アニオンよりもカチオンの方が好ましいと考えたのである。かかる介在イオン種により、層状結晶構造の層間が維持され、リチウムイオンが脱ドープした際の結晶崩壊が防げる筈と考えた。
また、かかる層間に介在させるイオン種には、上記の如く、リチウムイオンよりイオン半径が大きなイオン種を選択して用いることにより、層間が拡大されてリチウムイオンがよりドープ、脱ドープの繰り返しがし易くなるものと考えられる。勿論、このように層状結晶構造の層間の維持、あるいは拡大を図って層間を確保する層間確保部材の役目を果たすイオン種としては、層間を拡大することで層状結晶構造を逆に破壊しないことか大切であることは言う迄もない。
本発明者は、さらに、上記のように層状結晶構造の層間に入れる層間確保部材は、リチウムイオンをドープする前に行うことで、その後のリチウムイオンのドープ、脱ドープが行われ易くなるものと考えた。かかるカチオンとしては、例えば、ナトリウムイオン、セシウムイオン等である。
五酸化バナジウムの層状結晶構造の層間へのリチウムイオンのドープ、脱ドープが容易に行われる場合には、図1に模式的に示すように、当然ながら、五酸化バナジウムの層間がリチウムイオンのドープ、脱ドープが行い易い間隔に、少なくとも維持されていることが求められる。
しかし、現実には、層間にリチウムイオンがドープされた五酸化バナジウムの結晶構造では、例えば、リチウムイオンの脱ドープで、図2に示すように、結晶構造の崩壊が起き、リチウムイオンが出たその末端の結晶構造部分だけではなく、その周辺の結晶構造にも歪みを起こさせるものと推定される。そのため、かかる結晶構造の崩壊により、再度のリチウムイオンのドープは、行われなくなるか、あるいは行われ難くなることが分かる。そのため、図1に模式的に示す状況の五酸化バナジウムを活物質に用いて充放電を繰り返すと、充放電の度に結晶構造の崩壊が発生し、放電特性が次第に劣化するものと推測した。
そこで、前記したように、五酸化バナジウムの層状結晶構造の層間に、層間確保部材を、リチウムイオンより先にドープしておくことで、その後のリチウムイオンのドープ、脱ドープを円滑に行わせることができると考えたのである。かかる状況を、例えば、図3に模式的に示した。図3では、五酸化バナジウムの層状結晶構造の上層と下層との間に、リチウムイオンよりイオン半径が大きなイオン種の層間確保部材が介在させられ、リチウムイオンが層状結晶構造の層間への出入りが円滑に確保されている様子を模式的に示した。
このように層間の潰れ等を来す結晶構造の崩壊が抑制、あるいは回避されることで、五酸化バナジウムの層間へのリチウムイオンの出入り、すなわちドープ、脱ドープが円滑に維持されるのである。
本発明者の実験では、上記説明の層間確保部材は、五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物のバナジウム原子1モルに対して、0.01モル以上、0.5モル以下であれば、少なくとも現在の実験では効果があることが確かめられた。0.01モル未満の場合には、層間確保機能が十分に得られない不都合が考えられ、0.5モルを超える場合にはV2O5以外の結晶構造に変化する不都合が考えられるためである。すなわち、かかる範囲内で、五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物の層間に、層間確保部材であるナトリウムイオン、セシウムイオン等をドープしておけばよい。
かかる構成の層間確保部材を層間内に介在させた五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物は、例えば、層間確保部材としてナトリウムイオンを用いる場合には、五酸化バナジウムとナトリウム化合物との混合液を所定時間攪拌して、その後ろ過する。ろ液を減圧濃縮して固体を得る。かかる固体を真空乾燥することで、ナトリウムイオンが層間にドープされた五酸化バナジウムを合成することができる。
さらに固化させた後は、ボールミル等により所定粒径に粉砕し篩い分けを行って分級し、正極材料としての活物質の粉末を製造すればよい。セシウムイオンを層間確保部材とした五酸化バナジウムも、同様にして合成することができる。
かかるナトリウムイオン等が層間へドープされた五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物は、上記のようにして合成されるが、さらにかかる合成した五酸化バナジウムにリチウムイオンをドープさせるには、上記合成した五酸化バナジウムを活物質として正極を作製する一方、リチウム金属を用いたリチウム極を対極として電池を構成することで、正極の五酸化バナジウムへリチウムイオンをドープさせることができる。
すなわち、本発明では、五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物へのリチウムイオン以外のイオン種のドープは化学的工程で行い、その後のリチウムイオンのドープは正極と対極とを短絡させる言わば物理的工程で行うものである。
本発明で使用可能なバナジウム酸化物としては、例えば、五酸化バナジウム(V2O5)を挙げることができる。
上記のような層間保持部材を層間に介在させた層状結晶構造を有する五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物には、前述の如く、物理的にリチウムイオンがドープされるが、かかるリチウムイオンのドープ量は、五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物に対し、モル比で0.1以上、10以下の割合でドープされることが好ましく、より好ましくは0.1以上、6以下である。リチウムイオンのドープ量がモル比で0.1未満であると、ドープ効果が充分に発揮されず、他方リチウムイオンのドープ量が10を超えると、バナジウム酸化物が金属にまで還元されてしまうおそれがあるため好ましくない。
尚、本発明では、ドープとは、吸蔵、担持、吸着または挿入を意味し、正極等の電極活物質にリチウムイオンが入る現象を意味する。また、脱ドープとは、かかるドープとは逆に、リチウムイオンが出る現象を意味する。
また、本発明では、上記活物質としての層間確保部材を有したバナジウム酸化物の製造に際しては、硫黄含有有機物として硫黄含有導電性ポリマーを用いても構わない。かかる硫黄含有導電性ポリマーは、レドックス活性を有するものであり、硫黄を含有するものである。例えば、3,4−エチレンジオキシチオフェンをモノマーとして原料に用いて、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)としての硫黄含有導電性ポリマーのポリチオフェン化合物を合成すればよい。
しかし、反応終了時には硫黄含有導電性ポリマーは生成物の活物質としての性能を低下させるため、最終生成物においては、それを減圧濃縮等で取り除くことによって活物質の性能を向上させることが好ましい。
本発明の製造技術を適用する層間確保部材を有したリチウムイオンドープ前正極用の活物質は、例えばX線回折パターンで、回折角2θ=10°付近にピークを有していることが確認される。
このようにして得られる活物質を、ポリフッ化ビニリデン(PDVF)等のバインダーと、好ましくは導電性粒子と共に混合して正極用の材料とし、これを導電性基体上に塗布すればリチウムイオンドープ前正極を作製することができる。かかるリチウムイオンドープ前正極材料の層は、例えば10〜100μmの厚さに形成すれば好ましい。
また、上記導電性粒子としては、導電性カーボン(ケッチェンブラック等の導電性カーボン等)、銅、鉄、銀、ニッケル、パラジウム、金、白金、インジウム、タングステン等の金属、酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属酸化物等が使用できる。かかる導電性粒子は、上記金属酸化物の重量の1〜30%の割合で含ませればよい。
さらに、リチウムイオンドープ前正極材料層を支持する基体(集電体)には、少なくともリチウムイオンドープ前正極材料と接する表面において導電性を示す導電性基体が使用される。かかる基体は、金属、導電性金属酸化物、導電性カーボン等の導電性材料で形成することができる。特に、銅、金、アルミニウムもしくはそれらの合金または導電性カーボンで形成することが好ましい。あるいは、基体には、非導電性材料で形成された基体本体を、導電性材料で被覆した構成を有していても構わない。
かかる活物質を用いてリチウムイオンドープ前正極を形成し、前述の如く、対極としての負極にリチウム極を形成し、両極間に電解液を介在させることで電池を構成する。すなわち、かかる電池構成で、かかるリチウムイオンドープ前正極とリチウム極とを短絡させることで、正式に非水系リチウム二次電池の正極が構成されることとなる。
因に、図4には、かかる本発明に係わる非水系リチウムイオン二次電池の製造フロー図を示した。すなわち、ステップS101で五酸化バナジウム等のバナジウム酸化物を、ステップS102でナトリウム等のイオン種の層間確保部材原料をそれぞれ用意する。かかるステップS101、S102で用意した五酸化バナジウム、層間確保部材原料を水等に混合して、所定時間攪拌する。その後、ろ別してろ液を減圧濃縮し、濃縮物を乾燥して、さらに破砕、分級して、ステップS100で層間確保部材介在活物質を合成する。
ステップS200で、上記の如く化学的工程で得られた活物質を用いてリチウムイオンドープ前正極を作成する。ステップS300で、ステップS200で作成したリチウムイオンドープ前正極に、対極の負極としてリチウム極を設けて、リチウムイオンを物理的にドープしてリチウムイオンをドープした正極を作成する。このようにしてリチウムイオンをドープした正極を用いて非水系リチウムイオン二次電池を構成すればよい。
かかる構成の非水系リチウムイオン二次電池において、対極として用いる負極は、通常使用されているリチウム系材料で形成することができる。かかるリチウム系材料としては、金属リチウムやリチウム合金(例えばLi-Al合金)のようなリチウム系金属材料、スズやケイ素のような金属とリチウム金属との金属間化合物材料、窒化リチウムのようなリチウム化合物を挙げることができる。
また、電解質としては、CF3SO3Li、C4F9SO8Li、(CF3SO2)2NLi、(CF3SO2)3CLi、LiBF4、LiPF6、LiClO4等のリチウム塩を使用することができる。かかる電解質を溶解する溶媒は非水系溶媒である。
非水系溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネート、環状エステル、ニトリル化合物、酸無水物、アミド化合物、ホスフェート化合物、アミン化合物等が挙げられる。さらに、非水系溶媒の具体例を挙げると、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート(DEC)、プロピレンカーボネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトン、n−メチルピロリジノン、N,N’ −ジメチルアセトアミド、アセトニトリル、あるいはプロピレンカーボネートとジメトキシエタンとの混合物、スルホランとテトラヒドロフランとの混合物等である。
尚、上記説明では、層間確保部材を有する活物質として五酸化バナジウムを使用する場合を例に挙げて説明したが、かかる五酸化バナジウムの結晶状態は、層長を規定しないアモルファス状態のものである。しかし、層長の長い結晶状態、あるいは層長の短い結晶状態であっても構わないのである。層長の短い結晶状態であれば、層長の短いことと、層間確保持部材とを介在させた両構成により、相乗的にその効果が向上させられることが期待できる。
層長の短い結晶状態では、リチウムイオンの脱ドープによる結晶構造の崩壊は起こりにくくなるが、本発明で述べる層間確保部材は、リチウムイオンよりイオン半径の大きなイオン種を介在させるため、層間が維持され、あるいはより拡大されるため、リチウムイオンのドープ、脱ドープはかかる層長の短い場合にもより有効に作用するものと思われる。
層長が0を含まない30nm以下の結晶状態とは、五酸化バナジウムの層状結晶構造を保ったままマクロ的にアモルファス化することで、層状結晶性物質の層長を短く(微細化)すればよい。例えば、層長が長い層状結晶状態が、分断して層長の短い層状結晶状態が出現させるのである。
かかる状態は、すべてがアモルファス状態になっていては実現できない構造で、アモルファス化の進行状態を、途中で止めることにより、上記状態、すなわち層長の短い層状結晶状態が存在できるようにするのである。
ここでマクロ的にアモルファス化するとは、かかる層状結晶性物質の状態が、nm以下のオーダーの観察が行えるミクロ的な視点では、層長が30nm以下の結晶構造のみ、もしくはかかる結晶構造とアモルファス構造とが共存している状態が確認されるが、かかる状態を、nmより大きいμmオーダーの観察しか行えないマクロ的な視点から見た場合には、結晶構造がランダムに配列したアモルファス構造が観察される状態を意味するものである。
具体的には、図5に模式的に示すように、層長の短い所謂短周期構造の微細結晶粒の層長L1が0を含まずに、好ましくは1nm以上、30nm以下の範囲に入っていればよいのである。かかる層状結晶状態は、層間へのリチウムイオンの出入りという観点から、層状結晶が1nm未満であるとリチウムイオンのドープ、脱ドープが難しくなり、高容量を取り出し難くなる。逆に30nmを超えると充放電に伴う結晶構造の崩壊の影響を受け易くサイクル特性が悪くなる場合がある。そこで、好ましくは、層長は、0を含まない30nm以下、好ましくは1nm以上30nm以下、より好ましくは、層長が5nm以上25nm以下であればよいのである。
このように、層間へのリチウムイオンの出入りに関係する経路(パス)を短くして、バナジウム酸化物の層間へのリチウムイオンの出入りをし易くし、放電容量、サイクル特性等が向上させることができるようにしたものである。図6に示すように、層長L2が長い所謂長周期構造の状態では、短い層長L1の短周期構造の場合に比べて、リチウムイオンの層間への出入りが行い難いのである。
かかる状態のバナジウム酸化物の微細結晶粒が0を含まない30nm以下の層状結晶構造は、面積率が100%の場合には、既にアモルファス状態は存在せず、層状結晶状態のみとなる。0を含まない30nm以下の層状結晶は、勿論、100%の面積率であっても構わない。かかる層状結晶構造は、上記の如く、少なくともバナジウム酸化物の断面において面積率が30%以上占めていれば良かった。しかし、本発明を適用することで、層長が30nm以上の場合でも充放電によるサイクル特性等の向上が図れるので、層長が30nm以下である結晶状態の混在割合は上記30%の面積率以外でも、すなわち30%未満の場合でも適用できることとなったのである。
正極と負極との間に介挿される電解質層としては、上記電解質の非水系溶媒中の溶液であってもよいし、この電解質溶液を含むポリマーゲル(ポリマーゲル電解質)であってもよい。
かかるリチウム二次電池としては、例えば、図7に示すような構成を挙げることができる。すなわち、非水系リチウム二次電池10は、正極11と、負極12とが電解質層13を介して対峙させられている。正極11は、所定量の層状結晶構造を有した正極活物質11aと、集電体として機能する基体11bとから構成されている。基体11b面には、図7に示すように、正極活物質11aの層が設けられている。
同様に、負極12は、負極活物質12aと、集電体としての基体12bから構成され、基体12b面には、負極活物質12aの層が設けられている。かかる正極11と負極12とは、互いに電解質層13を間に挟んで対向させられている。
以下、実施例に基づき、本発明をより詳細に説明する。以下の実施例では、層間確保部材として、ナトリウムイオン、セシウムイオンを有した五酸化バナジウムを活物質として用いる場合を例に挙げて説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を一脱しない範囲で適宜に変更して、その他の活物質、あるいはその他の電池等に適用できるものであることは言うまでもない。
(実施例1)
本実施例では、活物質の五酸化バナジウムに層間確保部材としてナトリウムイオンを用いた場合について説明する。層間確保部材としてナトリウムイオンを化学的にドープした活物質は、次のようにして合成する。すなわち、市販の五酸化バナジウム30gを秤量し、1000mlの純水中に分散させる。別途水酸化ナトリウム0.6gを秤量して300mlの純水に分散させる。その後、五酸化バナジウム溶液に水酸化ナトリウム溶液を添加し、25℃20時間攪拌混合する。
その後、反応溶液をろ別して溶液部を45℃、40hPaで減圧濃縮して固体を得た。得られた固体を70℃12時間真空乾燥することで橙色固体を得た。かかる固体を、ボールミル等で破砕し、分級して所定粒径のリチウムイオンドープ前の層間確保部材介在活物質を合成した。また、ICP分析により、仕込みどおりのNa量が検出され、かかるリチウムイオンドープ前の活物質はNa0.1V2O5・0.3H2Oとなった。かかる活物質のX線回折の結果は、図8に示すように、2θ=10°付近にピークが観察された。
かかるリチウムイオンドープ前の層間確保部材介在活物質を用いて、リチウムイオンドープ前正極を作成した。上記の如く合成したリチウムイオンドープ前の活物質とカーボンブラックと、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、重量比90:5:5で混合し、n−メチルピロリドン(NMP)で希釈してスラリーを調製した。かかるスラリーを、アルミニウム製集電体に均一に塗布した。150℃で減圧乾燥した後、プレスし、活物質層が100μm厚みのリチウムイオンドープ前正極を作製した。かかるリチウムイオンドープ前正極を、20mm×20mmに裁断し、未塗工部にアルミニウム端子を溶接した。
一方、Ni箔集電体に圧着したリチウム金属を対極の負極とし、前記リチウムイオンドープ前正極と負極をポリオレフィン系微多孔膜製のセパレータを介して対向させた。これをアルミニウムラミネートに挿入し、1mol/lでホウフッ化リチウム(LiBF4)を溶解したエチレンカーボネート/ジエチルカーボネート=1/3(重量比)の電解液を注入し、開口部を熱溶着により封止して電池セルを各2セル作製して充電評価を行った。充電評価の結果を、図9に示す。
(実施例2)
本実施例では、活物質の五酸化バナジウムに層間確保部材としてセシウムイオンを用いた場合について説明する。層間確保部材としてセシウムイオンを化学的にドープした活物質は、次のようにして合成する。すなわち、市販の五酸化バナジウム30gを秤量し、1000mlの純水中に分散させる。別途炭酸セシウム2.35gを秤量して300mlの純水に分散させる。その後、五酸化バナジウム溶液に炭酸セシウム溶液を添加し、25℃20時間攪拌混合した。反応溶液をろ別して溶液部を45℃、40hPaで減圧濃縮して固体を得た。得られた固体を70℃12時間真空乾燥することで橙色の固体を得た。かかる固体を、ボールミル等で破砕し、分級して所定粒径のリチウムイオンドープ前活物質を合成した。また、ICP分析により、仕込みどおりのCs量が検出され、かかるリチウムイオンドープ前の活物質はCs0.1V2O5・0.3H2Oとなった。かかる活物質のX線回折の結果は、図8に示すように、2θ=10°付近にピークが観察された。
このようにして得られたリチウムイオンドープ前活物質を使用して、実施例1と同様にしてリチウムイオンドープ前正極を形成し、その後リチウム極を対極として非水系リチウムイオン二次電池を構成した。かかる非水系リチウムイオン二次電池の充放電評価の結果は、図9に示すようであった。
(比較例)
本比較例では、前記実施例1、2の場合とは異なり、リチウムイオン以外のイオン半径の大きなイオン種の層間確保部材を介在させない構成の活物質である。かかる活物質は、前記実施例1の場合の水酸化ナトリウムの代わりに、水酸化リチウムを0.33gに代えただけで、実施例1と同様にして橙色の粉体を合成した。合成した活物質は、ICPより仕込みどおりのLi量が検出され、Li0.1V2O5・0.3H2Oとなった。また、X線回折の結果、2θ=10°付近にピークが観察された。その後、前記実施例1と同様にして非水系リチウムイオン二次電池を構成し、充放電評価を行い、その結果を図9に示した。
図9からは、層間確保部材を介在させた実施例1は、サイクル劣化率が0.1%と、比較例の0.6%に比べて極めて高いことが分かる。1回目の容量は、実施例1も比較例1も同じ370mAh/gである。しかし、20回目のサイクル評価での容量は、実施例1の場合が361mAh/gであるのに対して、比較例の場合が324mAh/gと極めて低くなっている。かかる結果から、充放電を繰り返すことで、層間にナトリウムイオンのような層間確保部材を介在させない場合には、結晶構造の崩壊が起きて、サイクル劣化率等の特性に表れるものと推定した。
実施例2では、1回目の初期容量が365mAh/gと、比較例よりも低いのに対して、20回目の容量は358mAh/gと、比較例の324mAh/gより高いことが確認される。実施例1と同様に、層間確保部材の効果が得られたものと確認された。
一方、実施例1と、実施例2との比較では、サイクル劣化率には差がないが、1回目と、20回目との容量自体の値は、実施例2のセシウムイオンを用いた場合の方がナトリウムイオンを用いた場合よりも低いことが分かる。イオン半径が大きい分、活物質の分子量が増加するので、活物質当たりの電気容量は低下する。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態、実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態、実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明は、リチウムイオンのドープ、脱ドープを行うバナジウム酸化物を正極の活物質として用いるリチウム二次電池等の分野で有効に利用することができる。
バナジウム酸化物へのリチウムイオンのドープ、脱ドープが行われている状況を模式的に示す説明図である。 バナジウム酸化物へのリチウムイオンの結晶構造の崩壊により、リチウムイオンのドープ、脱ドープが行われなくなる状況を模式的に示した説明図である。 バナジウム酸化物の結晶構造の層間に層間確保部材が介在されて、リチウムイオンのドープ、脱ドープが円滑に行われている状況を模式的に示した説明図である。 本発明に係わる層状結晶構造の層間に層間確保部材が介在された活物質を用いた非水系リチウムイオン二次電池の製作工程示したフロー図である。 層長の短い層状結晶構造を模式的に示した説明図である。 層長の長い層状結晶構造を模式的に示した説明図である。 本発明の適用が図れる非水系リチウム二次電池の概要構成を示す図である。 本発明で使用する活物質のX線回析の結果を示す説明図である。 本発明の効果を表形式で示す説明図である。
符号の説明
10 非水系リチウム二次電池
11 正極
11a 正極活物質
11b 基体(集電体)
12 負極
12a 負極活物質
12b 基体(集電体)
13 電解質層
L1 層長
L2 層長

Claims (15)

  1. リチウムイオンのドープ可能な層状結晶を有するバナジウム酸化物を活物質として使用する電極材料の製造方法であって、
    前記層状結晶の層間に、リチウムイオン以外のイオン種からなる前記層間を確保する層間確保部材のドープ工程を有することを特徴とする電極材料の製造方法。
  2. 請求項1記載の電極材料の製造方法において、
    前記層間確保部材のドープ工程は、リチウムイオンをドープする工程より先に行われることを特徴とする電極材料の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の電極材料の製造方法において、
    前記層間確保部材は、リチウムイオン以外のイオン半径が大きなカチオンであることを特徴とする電極材料の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電極材料の製造方法において、
    前記層間確保部材は、リチウムイオンの前記層間へのドープ量より少ないことを特徴とする電極材料の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電極材料の製造方法において、
    前記層間確保部材は、前記バナジウム酸化物に対して、0を含まない0.5モル以下にドープされていることを特徴とする電極材料の製造方法。
  6. 請求項5記載の電極材料の製造方法において、
    前記層間確保部材は、前記バナジウム酸化物に対して、0.01モル以上ドープされていることを特徴とする電極材料の製造方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の電極材料の製造方法において、
    前記リチウムイオン以外のイオン半径が大きなカチオンは、ナトリウムイオン、セシウムイオンの群から選ばれたイオン種であることを特徴とする電極材料の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電極材料の製造方法において、
    前記バナジウム酸化物は、五酸化バナジウムであることを特徴とする電極材料の製造方法。
  9. リチウムイオンを層状結晶の層間にドープする活物質としての電極材料であって、
    前記層状結晶の層間には、リチウムイオン以外のカチオンである前記層間の確保を行う層間確保部材と、リチウムイオンとが、ドープされていることを特徴とする電極材料。
  10. 請求項9記載の電極材料において、
    前記リチウムイオン以外のカチオンは、前記リチウムイオンより少ない量ドープされていることを特徴とする電極材料。
  11. 請求項9または10記載の電極材料において、
    前記リチウムイオン以外のカチオンは、ナトリウムイオン、セシウムイオンの群から選ばれたイオン種であることを特徴とする電極材料。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の電極材料において、
    前記電極材料は、電極に活物質として使用されるバナジウム酸化物であることを特徴とする電極材料。
  13. 請求項12記載の電極材料において、
    前記バナジウム酸化物は、五酸化バナジウムであることを特徴とする電極材料。
  14. 請求項13に記載の電極材料において、
    前記五酸化バナジウムは、層長が0を含まない30nm以下であることを特徴とする電極材料。
  15. リチウムイオンがドープされたバナジウム酸化物を活物質として有する正極が、非水系電解質を介して負極と対峙している非水系リチウムイオン二次電池であって、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の電極材料の製造方法により製造された電極材料、あるいは請求項9〜14のいずれか1項に記載の電極材料を用いた前記正極を有することを特徴とする非水系リチウムイオン二次電池。
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