JP2008299696A - ネットワーク接続型デバイス電源管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台または複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境においてデバイスの電源を管理する技術であって、各コンピュータ・ユニットからデバイスへのアクセス要求が、時期を問わず、かつ、良好なレスポンスで実現される状態を維持しつつ、デバイスの無駄な運転を省略することを可能にするものを提供する。
【解決手段】各コンピュータ・ユニットPCが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定し、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、自コンピュータ・ユニットが停止指令信号をデバイス20にネットワーク14を介して送信する。
【選択図】図1
【解決手段】各コンピュータ・ユニットPCが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定し、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、自コンピュータ・ユニットが停止指令信号をデバイス20にネットワーク14を介して送信する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台または複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境においてデバイスの電源を管理する技術の改良に関する。
複数台のコンピュータ・ユニット(例えば、サーバ機やクライアント機)がそれらに共通の1台または複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境が存在する。
この種の通信環境において使用されるデバイスの一例として、ネットワーク接続型ストレージNAS(Network Attached Storage)が存在し、そのようなNASを備えるネットワークを構成する技術の一例が特許文献1に開示されている。この文献は、引用により、それの全体が本明細書に合体される。
NASは、一般に、データを記録可能なハードディスクと、そのハードディスクを駆動するモータとを含むように構成される。そのモータは、電源から供給される電力によって駆動される。
特開2004−151824号公報
一般に、デバイスについては、それが使用される環境が、複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台または複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境(以下、「ネットワーク接続環境」という。)であるか、各コンピュータ・ユニットに個別にデバイスが直結される環境(以下、「個別接続環境」という。)であるかを問わず、無駄な運転を省略することによって節電や静音化することが要望される。
例えば、デバイスが前述のNASであって、かつ、前記モータを冷却するための冷却ファンを備えている場合には、無駄な運転が省略されれば、消費電力が減少することはもとより、冷却ファンの無駄な運転も省略されることとなって、静音化も実現される。
デバイスが個別接続環境において使用される場合には、そのデバイスの電源を適切に管理するために、対応する1台のコンピュータ・ユニットの状態(作動状態か非作動状態か)を監視し、それに応じて電源の状態を制御すればよい。
しかしながら、デバイスがネットワーク接続環境において使用される場合には、同じデバイスが複数台のコンピュータ・ユニットによって共有されるため、デバイスが個別接続環境において使用される場合と同様な手法のみでデバイスの電源を適正に管理することは不可能である。
一方、デバイスとしてのNASがネットワーク接続環境において使用される場合に、NASの節電および静音化を実現する技術として、NASを共有する複数台のコンピュータ・ユニットがいずれもNASを使用しないことが予想される不使用時間帯(例えば、午後10時から翌日の午前5時までの時間帯)を予め設定し、その不使用時間帯の間、NASの主電源のみならず予備電源も切断する自動シャットダウン技術が既に提案されている。
また、デバイスとしてのNASがネットワーク接続環境において使用される場合に、NASの節電および静音化を実現する技術として、NASへのアクセスがいずれのコンピュータ・ユニットからもない連続時間が一定時間を超えると、NASに予備電源を投入したままで、主電源のみ切断し、それにより、そのNASにおいてハードディスクの回転を停止さる(スリープモードに移行させる)スリープ化技術も既に提案されている。
しかしながら、上述の自動シャットダウン技術を採用する場合には、不使用時間帯であるにもかかわらず、あるユーザがたまたま自己のコンピュータ・ユニットを起動させてNASにアクセスしようとしても、そのNASの全電源が切断されているため、そのようなNASへのアクセスは成功しないという不都合が生じ得る。
また、それに代えて上述のスリープ化技術を採用する場合には、NASにおいてハードディスクの回転が停止させられているスリープモードにおいて、あるユーザが自己のコンピュータ・ユニットからNASにアクセスしようとすると、そのNASの予備電源は切断されていないため、そのNASへのアクセスは成功する。しかし、スリープモードにおいて主電源を投入しても、ハードディスクの回転速度が通常速度に回復するまでの待ち時間が存在するため、外部からのアクセスに対するNASのレスポンスが遅いという不都合が生じ得る。
以上説明した自動シャットダウン技術およびスリープ化技術は、NAS以外のデバイス(例えば、ルータ等のネットワーク関連機器、メディアプレイヤ、テレビ等の家電製品)をネットワーク接続環境において使用する場合にも適用可能であるが、上記の場合と同様な理由から、同様な不都合が生じ得る。
以上説明した事情を背景とし、本発明は、複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台または複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境においてデバイスの電源を管理する技術であって、各コンピュータ・ユニットからデバイスへのアクセス要求が、時期を問わず、かつ、良好なレスポンスで実現される状態を維持しつつ、デバイスの無駄な運転を省略することを可能にするものを提供することを課題としてなされたものである。
本発明によって下記の各態様が得られる。各態様は、項に区分し、各項には番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、本発明が採用し得る技術的特徴の一部およびそれの組合せの理解を容易にするためであり、本発明が採用し得る技術的特徴およびそれの組合せが以下の態様に限定されると解釈すべきではない。すなわち、下記の態様には記載されていないが本明細書には記載されている技術的特徴を本発明の技術的特徴として適宜抽出して採用することは妨げられないと解釈すべきなのである。
さらに、各項を他の項の番号を引用する形式で記載することが必ずしも、各項に記載の技術的特徴を他の項に記載の技術的特徴から分離させて独立させることを妨げることを意味するわけではなく、各項に記載の技術的特徴をその性質に応じて適宜独立させることが可能であると解釈すべきである。
(1) 複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境において前記デバイスの電源を管理する方法であって、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、自コンピュータ・ユニットが停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、自コンピュータ・ユニットが停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
この方法によれば、自コンピュータ・ユニットのシャットダウン時に、同じデバイスを共有する少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあることを条件に、自コンピュータ・ユニットから停止指令信号がデバイスに送信される。その停止指令信号に応答し、デバイスは、作動状態から停止状態に移行することになる。
すなわち、この方法によれば、デバイスの作動状態から停止状態への移行(停止)が、そのデバイスを共有する複数台のコンピュータ・システムの状態遷移に連動するように行われるのである。
したがって、この方法によれば、同じデバイスを共有する複数台のコンピュータ・ユニットのうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、デバイスが停止状態に移行してしまい、その結果、作動状態にあるコンピュータ・ユニットからのデバイスへのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、この方法によれば、同じデバイスを共有する複数台のコンピュータ・ユニットのいずれもシャットダウン状態にある場合に、デバイスが作動状態から停止状態に移行させられるため、デバイスの無駄な運転が省略される。
本明細書において、「停止指令信号」という用語は、例えば、デバイスの主電源も予備電源も切断することを指令する信号を意味するように解釈したり、デバイスの予備電源は切断せずに、主電源のみを切断し、それにより、デバイス中の可動部分(例えば、モータ)を停止させることを指令する信号(スリープ指令信号)を意味するように解釈することが可能である。
また、「停止指令信号」は、例えば、デバイスを停止させるための専用の信号として定義したり、別の機能も有する信号として定義することが可能である。
また、本明細書において、「コンピュータ・ユニット」という用語は、特に断りがない限り、例えば、デスクトップ・コンピュータ(例えば、パーソナル・コンピュータ)を意味するように解釈したり、ポータブル・コンピュータ(例えば、サーバ機,クライアント機,PDA,携帯電話機)を意味するように解釈することが可能である。
(2) さらに、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、起動指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む(1)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、起動指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む(1)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
この方法によれば、自コンピュータ・ユニットのパワーオン時に、自コンピュータ・ユニットから起動指令信号がデバイスに送信される。その起動指令信号に応答し、デバイスは、停止状態から作動状態に移行することになる。
すなわち、この方法によれば、デバイスの停止状態から作動状態への移行(起動)が、そのデバイスを共有する複数台のコンピュータ・システムの状態遷移に連動するように行われるのである。
したがって、この方法によれば、同じデバイスを共有する複数台のコンピュータ・ユニットのうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、デバイスが停止状態に維持されてしまい、その結果、作動状態にあるコンピュータ・ユニットからのデバイスへのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、この方法によれば、同じデバイスを共有する複数台のコンピュータ・ユニットのいずれもシャットダウン状態にある場合に、デバイスが停止状態に維持されるため、デバイスの無駄な運転が省略される。
本明細書において、「起動指令信号」という用語は、例えば、デバイスに主電源および予備電源の双方を投入することを指令する信号を意味するように解釈したり、デバイスの予備電源は投入したままで、主電源のみを投入し、それにより、そのデバイス中の可動部分(例えば、モータ)を起動させることを指令する信号を意味するように解釈することが可能である。
また、「起動指令信号」は、例えば、デバイスを起動させるための専用の信号として定義したり、別の機能も有する信号(例えば、各コンピュータ・ユニットからデバイスへのアクセスを要求するためにインターフェースに入力される通常の信号)として定義することが可能である。
(3) 前記デバイスは、モータを動力源として有するように構成される(1)または(2)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
(4) 前記デバイスは、データを記録可能なハードディスクが前記モータによって駆動されるストレージを含む(3)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
(5) 前記デバイスは、映像または音声を再生する再生装置を含む(1)ないし(4)項のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
(6) 複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境において各デバイスの電源を管理する方法であって、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
自コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
自コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
この方法によれば、特に、複数台のコンピュータによって使用されるデバイスの台数の複数である場合に、前記(1)項に係る方法と基本的に原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
(7) さらに、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、前記複数台のデバイスのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスに起動指令信号を前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む(6)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、前記複数台のデバイスのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスに起動指令信号を前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む(6)項に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
この方法によれば、特に、複数台のコンピュータによって使用されるデバイスの台数の複数である場合に、前記(2)項に係る方法と基本的に同じ原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
(8) (1)ないし(7)項のいずれかに記載の方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
このプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(7)項のいずれかに係る方法と基本的に同じ原理に従い、同様な作用効果が実現され得る。
本項に係るプログラムは、それの機能を果たすためにコンピュータにより実行される指令の組合せのみならず、各指令に従って処理されるファイルやデータをも含むように解釈することが可能である。
また、このプログラムは、それ単独でコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとしたり、他のプログラムと共にコンピュータにより実行されることにより、所期の目的を達するものとすることができる。後者の場合、本項に係るプログラムは、データを主体とするものとすることができる。
(9) (8)項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
この記録媒体に記録されているプログラムがコンピュータにより実行されれば、前記(1)ないし(7)項のいずれかに係る方法と同じ作用効果が実現され得る。
この記録媒体は種々な形式を採用可能であり、例えば、フレキシブル・ディスク等の磁気記録媒体、CD、CD−ROM等の光記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、ROM等のアンリムーバブル・ストレージ等のいずれかを採用し得る。
(10) コンピュータ・ユニットであって、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共にネットワークを構成するとともに、そのネットワークに接続される1台のデバイスを前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共に共有するものであって、
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。
このコンピュータ・ユニットによれば、前記(1)項に係る方法が好適に実施される。
(11) コンピュータ・ユニットであって、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共にネットワークを構成するとともに、そのネットワークに接続される複数台のデバイスの全部または一部を前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共に共有するものであって、
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。
このコンピュータ・ユニットによれば、前記(6)項に係る方法が好適に実施される。
以下、本発明のさらに具体的な実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明する。
図1には、本発明の第1実施形態に従うネットワーク接続型デバイス電源管理方法を実施するのに好適なネットワークシステム10が概念的に表されている。
このネットワークシステム10においては、4台のパーソナル・コンピュータ(以下、「PC」という。)12が無線または有線のネットワーク(例えば、LAN,WAN,インターネット等)14を介して互いに通信可能に接続されている。
それらPC12は、それぞれのユーザによって使用される。それらPC12はそれぞれ、説明の便宜上、「PC−A」、「PC−B」、「PC−C」および「PC−D」というように称呼上識別される。
ネットワーク14に1台のNAS(Network Attached Storage)20が接続されている。そのNAS20は、4台のPC12によって共有されるように設定されている。したがって、いずれのPC12も、NAS20にアクセスすることが可能となっている。
図2には、それらPC12のうち代表的なもののハードウエア構成がブロック図で概念的に表されている。そのPC12においては、CPU(プロセッサの一例)30と、ROM(メモリの一例である不揮発性メモリの一例)32と、RAM(メモリの別の例である揮発性メモリの一例)34と、ハードディスクドライブ36とがバス38を介して相互に接続されている。
ROM32には、PC12においてオペレーション・システムを構築するためのプログラムや、種々のアプリケーション・プログラムが予め記憶されている。ハードディスクドライブ36には、必要なアプリケーション・プログラム等のプログラムを外部記録媒体を用いたりオンラインでインストールすることが可能である。
バス38には、さらに、インターフェース40が接続されている。PC12は、そのインターフェース40を介して、ネットワーク14や周辺装置や外部装置に接続することが可能である。
図3には、NAS20のハードウエア構成が概念的にブロック図で表されている。
NAS20は、よく知られているように、データを磁気的に記録するための回転体としてのハードディスク40と、そのハードディスク40を回転させるために駆動するモータ42とを備えている。
NAS20は、よく知られているように、さらに、回転中のハードディスク40に対してデータのリード/ライトを行うためのヘッド44と、そのヘッド44を動作させるために駆動するアクチュエータ46とを備えている。
NAS20は、よく知られているように、さらに、モータ42を冷却するための冷却ファン48と、その冷却ファン48を駆動するためのモータ50とを備えている。
モータ42、アクチュエータ46およびモータ50は、いずれも、電源コントローラ60を介して主電源62に接続されている。それらモータ42、アクチュエータ46およびモータ50は、主電源62から供給される電力を消費することにより、作動する。
NAS20は、さらに、CPU(プロセッサの一例)70と、ROM(メモリの一例である不揮発性メモリの一例)72と、インターフェース74とを備えている。それらCPU70,ROM72およびインターフェース74は、バス76を介して互いに接続されている。そのバス76には、ヘッド44および電源コントローラ60も接続されている。
電源コントローラ60は、CPU70からの指令信号に従い、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50と主電源62との間の接続状態を、それらモータ42、アクチュエータ46およびモータ50が主電源62に接続される状態と、主電源62から切断される状態とに切り換える。
電源コントローラ60がこのような動作を常時行うことを可能にするために、電源コントローラ60およびCPU70は常時、予備電源80に接続されている。電源コントローラ60およびCPU70による予備電源80の電力消費量はわずかであるに対し、特にモータ42および50による主電源62の電力消費量は大きい。
本実施形態においては、NAS20の作動状態から停止状態への移行(停止)が、そのNAS20を共有する4台のPC12の状態遷移に連動するように行われる。NAS20の作動状態から停止状態への移行は、本実施形態においては、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50から主電源62を切断することを意味している。
NAS20の作動状態から停止状態への移行が完了すると、ハードディスク40、ヘッド44および冷却ファン48がいずれも停止させられる。その結果、主電源62の電力消費が停止させられるとともに、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転に起因した音や振動の発生も停止させられる。
具体的には、本実施形態においては、自PC12が、ユーザのシャットダウン操作に応答して、他の3台のPC12の各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する。そして、他の3台のPC12のいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合には、自PC12が、後に詳述する終了パケットをNAS20にネットワーク14を介して送信する。
したがって、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する4台のPC12のいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、NAS20が停止状態に移行してしまい、その結果、作動状態にあるPC12からのNAS20へのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する4台のPC12のいずれもシャットダウン状態にある場合に、NAS20が作動状態から停止状態に移行させられるため、NAS20の無駄な運転が省略される。
さらに、本実施形態においては、NAS20の停止状態から作動状態への移行(起動)が、そのNAS20を共有する4台のPC12の状態遷移に連動するように行われる。NAS20の停止状態から作動状態への移行は、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50に主電源62を投入することを意味している。
具体的には、自PC12が、ユーザのパワーオン操作に応答して、後に詳述する起動パケットをNAS20にネットワーク14を介して送信する。
したがって、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する4台のPC12のうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、NAS20が停止状態に維持されてしまい、その結果、作動状態にあるPC12からのNAS20へのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する4台のPC12のいずれもシャットダウン状態にある場合に、NAS20が停止状態に維持されるため、NAS20の無駄な運転が省略される。
以上説明した動作を可能にするため、各PC12のROM32またはハードディスクドライブ36にPC側プログラムが記憶され、そのPC側プログラムは、各PC12の作動中、CPU30によって繰り返し実行される。
図4には、そのPC側プログラムがフローチャートで概念的に表されている。このPC側プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS101において、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたか否か、すなわち、ユーザによるパワーオン操作が行われたか否かが判定される。
今回は、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたと仮定すると、ステップS101の判定がYESとなり、ステップS102において、起動パケットがNAS20に向けて送信される。起動パケットは、NAS20を起動させること、すなわち、NAS20の主電源62をオフ状態からオン状態に切り換えることを指令する信号の一例である。
ステップS102の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
以上、自PC12の電源が既にオフ状態からオン状態に切り換えられた場合を説明したが、自PC12の電源が未だオフ状態からオン状態に切り換えられてはいないと仮定すると、ステップS101の判定がNOとなり、ステップS103において、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が行われたか否か、すなわち、ユーザによるシャットダウン操作が行われたか否かが判定される。
今回は、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が行われたと仮定すると、ステップS103の判定がYESとなり、ステップS104において、確認パケットが他の各PC12に向けて送信される。確認パケットは、他の各PC12が参照することにより、自PC12がシャットダウンされたという事実を他の各PC12が確認するためのパケットである。
その後、ステップS105において、他の各PC12から既に受信した確認パケットであってRAM34に記憶されているものが参照される。
なお付言するに、自PC12は、他の各PC12と同様に、電源オン中、他の各PC12からの確認パケットの受信および受信した確認パケットのRAM34への保存を行い、電源オフへの移行直前に、それまでに受信した確認パケットをRAM34においてクリアするように設計されている。
続いて、ステップS106において、その参照結果に基づき、他の3台のPC12のいずれについても、PC電源(図示しない)が既にオフ状態にあるか否かが判定される。
今回は、他の3台のPC12のいずれについても、PC電源が既にオフ状態にあると仮定すると、ステップS106の判定がYESとなり、ステップS107において、終了パケットがNAS20に向けて送信される。終了パケットは、NAS20を停止させること、すなわち、NAS20の主電源62をオン状態からオフ状態に切り換えることを指令する信号の一例である。
ステップS107の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、他の3台のPC12のいずれについてもPC電源が既にオフ状態にあるわけではないと仮定すると、ステップS106の判定がNOとなり、ステップS107がスキップされた後、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
以上、自PC12の電源をオン状態からオフ状態に切り換えるための操作が既に行われた場合を説明したが、そのような操作が未だ行われてはいない場合には、ステップS103の判定がNOとなり、ステップS104ないしS107がいずれもスキップされる。以上で、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
図5には、NAS20のCPU70によって実行されるNAS側プログラムがフローチャートで概念的に表されている。このNAS側プログラムは、上述のPC側プログラムの実行内容をNAS20において実現するためにNAS20において実行される。
このNAS側プログラムは、主電源62がオフ状態にあるかオン状態にあるかを問わず、CPU70によって繰り返し実行される。
このNAS側プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS201において、主電源62がオフ状態にあるか否かが判定される。主電源62がモータ42、アクチュエータ46およびモータ50から切断されているか否かが判定されるのである。
今回は、主電源62がオフ状態にあると仮定すると、ステップS201の判定がYESとなり、ステップS202において、図示しないMAC(Media Access Control)により、ネットワーク14の状態が監視される。すなわち、今回は、NAS20によってネットワーク14の状態がバックグラウンドで監視されることになるのである。
続いて、ステップS203において、いずれかのPC12から起動パケットを受信したか否かが判定される。すなわち、4台のPC12のうち最初に電源が投入されたPC12から起動パケットを受信したか否かが判定されるのである。
今回は、起動パケットを受信したと仮定すると、ステップS203の判定がYESとなり、ステップS204において、主電源62がオン状態に切り換えられる。その結果、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転が再開されることになる。
なお付言するに、NAS20においては、主電源62のオフ状態において起動パケットをあるPC12から受信したときに限り、主電源62をオン状態に切り換えるための処理が行われ、主電源62のオン状態において起動パケットを別のPC12から受信した場合には、その起動パケットは、不要であるから、無視される。
ステップS204の実行が終了すると、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、いずれのPC12からも起動パケットを未だに受信していないと仮定すると、ステップS203の判定がNOとなり、ステップS204がスキップされた後、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
以上、主電源62がオフ状態にある場合を説明したが、主電源62がオン状態にある場合には、ステップS201の判定がNOとなり、ステップS205において、ネットワーク14の状態が監視される。
続いて、ステップS206において、いずれかのPC12から終了パケットを受信したか否かが判定される。すなわち、4台のPC12のうち最後にシャットダウンされたPC12から終了パケットを受信したか否かが判定されるのである。
今回は、終了パケットを受信したと仮定すると、ステップS206の判定がYESとなり、ステップS207において、主電源62がオフ状態に切り換えられる。その結果、ハードディスク40の回転や冷却ファン48の回転が停止されることになる。
ステップS207の実行が終了すると、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、いずれのPC12からも終了パケットを未だに受信していないと仮定すると、ステップS206の判定がNOとなり、ステップS207がスキップされた後、このNAS側プログラムの一回の実行が終了する。
なお付言するに、本実施形態においては、NAS側プログラムが、時間的に繰り返し実行されるようになっているが、本実施形態を例えば、NAS20が起動パケットまたは終了パケットを受信すると、NAS側プログラムを起動させるとともに、そのNAS側プログラムを、受信したパケットの種類に応じた内容で実行するように変更してもよい。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、1台のNAS20が前記(1)項における「1台のデバイス」の一例を構成し、4台のPC12が同項における「複数台のコンピュータ・ユニット」を構成すると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図4におけるステップS103ないしS106が互いに共同して、前記(1)項における「判定工程」の一例を構成し、同図におけるステップS107が同項における「第1送信工程」の一例を構成し、終了パケットが同項における「停止指令信号」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図4におけるステップS101およびS102が互いに共同して、前記(2)項における「第2送信工程」の一例を構成し、起動パケットが同項における「起動指令信号」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図4に示すPC側プログラムが前記(8)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM32,RAM34,ハードディスクドライブ36および図示しない外部記録媒体(例えば、PC側プログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそのPC側プログラムを記録するものが、前記(9)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、各PC12が前記(10)項に係る「コンピュータ・ユニット」の一例を構成し、各PC12のうち、図4におけるステップS103ないしS106を実行するために割り当てられた部分が、同項における「判定装置」の一例を構成し、各PC12のうち、図4におけるステップS107を実行するために割り当てられた部分が、同項における「送信装置」の一例を構成していると考えることが可能である。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。ただし、本実施形態は、第1実施形態と異なる要素についてのみ詳細に説明し、共通する要素については、同一の符号または名称を使用して引用することにより、重複した説明を省略する。
図6には、第2実施形態に従うネットワーク接続型デバイス電源管理方法を実施するのに好適なネットワークシステム10が概念的に表されている。
このネットワークシステム100においては、第1実施形態と同様に、4台のパーソナル・コンピュータ(以下、「PC」という。)12が無線または有線のネットワーク(例えば、LAN,WAN,インターネット等)14を介して互いに通信可能に接続されている。
それらPC12は、それぞれのユーザによって使用される。第1実施形態と同様に、それらPC12はそれぞれ、説明の便宜上、「PC−A」、「PC−B」、「PC−C」および「PC−D」というように称呼上識別される。各PC12の構成は、第1実施形態における各PC12と共通する。
ネットワーク14に3台のNAS20(Network Attached Storage)が接続されている。それらNAS20はそれぞれ、説明の便宜上、「NAS−X」、「NAS−Y」および「NAS−Z」というように称呼上識別される。各NAS20の構成は、第1実施形態におけるNAS20と共通する。
本実施形態においては、3台のNAS20のいずれもが4台のPC12によって共有されるように設定されているわけではない。具体的には、NAS−Xは、PC−A、PC−CおよびPC−Dによって共有され、NAS−Yは、PC−B、PC−CおよびPC−Dによって共有され、NAS−Zは、PC−Dのみが使用可能である。
本実施形態においては、各NAS20の作動状態から停止状態への移行(停止)が、そのNAS20を共有する複数台のPC12の状態遷移に連動するように行われる。各NAS20の作動状態から停止状態への移行は、本実施形態においても、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50から主電源62を切断することを意味している。
具体的には、本実施形態においては、自PC12が、ユーザのシャットダウン操作に応答して、他の3台のPC12のうち、自PC12に割り当てられた少なくとも1台のNAS20の各々と同じNAS20が割り当てられたPC12の各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する。
例えば、自PC12がPC−Aである場合には、それにNAS−Xが割り当てられており、かつ、そのNAS−Xは、PC−A、PC−CおよびPC−Dによって共有される。よって、この場合には、自PC12は、PC−A、PC−CおよびPC−Dの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する。
さらに、本実施形態においては、自PC12が、その自PC12に割り当てられた少なくとも1台のNAS20のうちの全部または一部であって、その全部または一部のNAS20に割り当てられた少なくとも1台の他のPC12のいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたNAS20に前記終了パケットをネットワーク14を介して送信する。
例えば、自PC12がPC−Aである場合には、それにNAS−Xが割り当てられており、かつ、そのNAS−Xは、PC−A、PC−CおよびPC−Dによって共有される。それらPC−A、PC−CおよびPC−Dのいずれも既にシャットダウン状態にあると仮定すると、自PC12は、終了パケットをNAS−Xに向けて送信する。
したがって、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する複数台のPC12のいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、NAS20が停止状態に移行してしまい、その結果、作動状態にあるPC12からのNAS20へのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する複数台のPC12のいずれもシャットダウン状態にある場合に、NAS20が作動状態から停止状態に移行させられるため、NAS20の無駄な運転が省略される。
さらに、本実施形態においては、各NAS20の停止状態から作動状態への移行(起動)が、そのNAS20を共有する4台のPC12の状態遷移に連動するように行われる。各NAS20の停止状態から作動状態への移行は、本実施形態においても、モータ42、アクチュエータ46およびモータ50に主電源62を投入することを意味している。
具体的には、自PC12が、ユーザのパワーオン操作に応答して、他の3台のPC12のうち、自PC12に割り当てられた少なくとも1台のNAS20に前記起動パケットをネットワーク14を介して送信する。
したがって、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する複数台のPC12のうちのいずれかでも作動状態にある場合に、それにもかかわらず、NAS20が停止状態に維持されてしまい、その結果、作動状態にあるPC12からのNAS20へのアクセスが成功しないという事態が回避される。
さらに、本実施形態によれば、同じNAS20を共有する複数台のPC12のいずれもシャットダウン状態にある場合に、NAS20が停止状態に維持されるため、NAS20の無駄な運転が省略される。
以上説明した動作を可能にするため、各PC12のROM32またはハードディスクドライブ36にPC側プログラムが記憶され、そのPC側プログラムは、各PC12の作動中、CPU30によって繰り返し実行される。
図7には、そのPC側プログラムがフローチャートで概念的に表されている。以下、このPC側プログラムを説明するが、図4に示すPC側プログラムと共通するステップについては、重複した説明を省略する。
図7に示すPC側プログラムの各回の実行時には、まず、ステップS301において、図4に示すステップS101と同様にして、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたか否か、すなわち、ユーザによるパワーオン操作が行われたか否かが判定される。
今回は、自PC12の電源がオフ状態からオン状態に切り換えられたと仮定すると、ステップS301の判定がYESとなり、ステップS302において、3台のNAS20のうち、自PC12に割り当てられているものが特定される。
続いて、ステップS303において、自PC12に割り当てられた少なくとも1台のNAS20に向かって起動パケットが送信される。起動パケットは、NAS20を起動させること、すなわち、NAS20の主電源62をオフ状態からオン状態に切り換えることを指令する信号の一例である。
ステップS303の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
以上、自PC12の電源が既にオフ状態からオン状態に切り換えられた場合を説明したが、自PC12の電源が未だオフ状態からオン状態に切り換えられてはいないと仮定すると、ステップS301の判定がNOとなり、ステップS304において、自PC12の電源がオン状態からオフ状態に切り換えられたか否か、すなわち、ユーザによるシャットダウン操作が行われたか否かが判定される。
今回は、自PC12の電源がオン状態からオフ状態に切り換えられたと仮定すると、ステップS304の判定がYESとなり、ステップS305において、自PC12と同じNAS20を共通する他の少なくとも1台のPC12が特定される。
続いて、ステップS306において、その特定された他の少なくとも1台のPC12に向けて前記確認パケットが送信される。確認パケットは、他の各PC12が参照することにより、自PC12がシャットダウンされたという事実を他の各PC12が確認するためのパケットである。
その後、ステップS307において、上記特定された他の少なくとも1台のPC12の各々から既に受信した確認パケットであってRAM34に記憶されているものが参照される。
続いて、ステップS308において、上記特定された他の少なくとも1台のPC12のいずれについても、PC電源が既にオフ状態にあるか否かが判定される。
今回は、上記特定された他の少なくとも1台のPC12のいずれについても、PC電源が既にオフ状態にあると仮定すると、ステップS308の判定がYESとなり、ステップS309において、3台のNAS20のうち、自PC12に割り当てられているものが特定される。
その後、ステップS310において、自PC12に割り当てられているNAS20に向けて終了パケットが送信される。終了パケットは、NAS20を停止させること、すなわち、NAS20の主電源62をオン状態からオフ状態に切り換えることを指令する信号の一例である。
ステップS310の実行が終了すると、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
これに対し、今回は、上記特定された他の少なくとも1台のPC12のいずれについてもPC電源が既にオフ状態にあるわけではないと仮定すると、ステップS308の判定がNOとなり、ステップS309およびS310がスキップされた後、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
以上、自PC12の電源が既にオン状態からオフ状態に切り換えられた場合を説明したが、自PC12の電源が未だオン状態からオフ状態に切り換えられてはいない場合には、ステップS304の判定がNOとなり、ステップS305ないしS310がいずれもスキップされる。
以上で、このPC側プログラムの一回の実行が終了する。
本実施形態においても、上述のPC側プログラムの実行内容をNAS20において実現するためにNAS側プログラムが各NAS20ごとに実行される。そのNAS側プログラムは、図5に示すNAS側プログラムと共通するため、重複した説明を省略する。
以上の説明から明らかなように、本実施形態においては、説明の便宜上、3台のNAS20が前記(6)項における「複数台のデバイス」の一例を構成し、4台のPC12が同項における「複数台のコンピュータ・ユニット」を構成すると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図7におけるステップS304ないしS308が互いに共同して、前記(6)項における「判定工程」の一例を構成し、同図におけるステップS309およびS310が互いに共同して、同項における「第1送信工程」の一例を構成し、終了パケットが同項における「停止指令信号」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図7におけるステップS301ないしS303が互いに共同して、前記(7)項における「第2送信工程」の一例を構成し、起動パケットが同項における「起動指令信号」の一例を構成していると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、図7に示すPC側プログラムが前記(8)項に係る「プログラム」の一例を構成し、ROM32,RAM34,ハードディスクドライブ36および図示しない外部記録媒体(例えば、PC側プログラムが予め記録されたCD−ROM)のうちそのPC側プログラムを記録するものが、前記(9)項に係る「記録媒体」の一例を構成すると考えることが可能である。
さらに、本実施形態においては、説明の便宜上、各PC12が前記(11)項に係る「コンピュータ・ユニット」の一例を構成し、各PC12のうち、図7におけるステップS304ないしS308を実行するために割り当てられた部分が、同項における「判定装置」の一例を構成し、各PC12のうち、図7におけるステップS309およびS310を実行するために割り当てられた部分が、同項における「送信装置」の一例を構成していると考えることが可能である。
以上説明したいくつかの実施形態は、複数台のPCによって共有される少なくとも1台のNASの電源を管理するために本発明が実施される形態の例であるが、本発明は、複数台のPC(例えば、コンピュータが搭載されたPDA,携帯電話機等でも可)によって共有される他のネットワーク関連機器(例えば、ルータ等)、家電製品(例えば、メディアプレイヤ、テレビ、冷蔵庫等)または事務機器(例えば、プリンタ、複写機等)の電源を管理するために本発明を実施することが可能である。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、前記[発明の開示]の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
Claims (11)
- 複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の1台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境において前記デバイスの電源を管理する方法であって、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、自コンピュータ・ユニットが停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。 - さらに、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、起動指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む請求項1に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。 - 前記デバイスは、モータを動力源として有するように構成される請求項1または2に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
- 前記デバイスは、データを記録可能なハードディスクが前記モータによって駆動されるストレージを含む請求項3に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
- 前記デバイスは、映像または音声を再生する再生装置を含む請求項1ないし4のいずれかに記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。
- 複数台のコンピュータ・ユニットがそれらに共通の複数台のデバイスにネットワークを介して有線または無線で通信可能な環境において各デバイスの電源を管理する方法であって、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定工程と、
自コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する第1送信工程と
を含むネットワーク接続型デバイス電源管理方法。 - さらに、
各コンピュータ・ユニットが、自コンピュータ・ユニットのパワーオンに応答して、前記複数台のデバイスのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスに起動指令信号を前記ネットワークを介して送信する第2送信工程を含む請求項6に記載のネットワーク接続型デバイス電源管理方法。 - 請求項1ないし7のいずれかに記載の方法を実施するためにコンピュータによって実行されるプログラム。
- 請求項8に記載のプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- コンピュータ・ユニットであって、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共にネットワークを構成するとともに、そのネットワークに接続される1台のデバイスを前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共に共有するものであって、
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定された場合に、停止指令信号を前記デバイスに前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。 - コンピュータ・ユニットであって、少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共にネットワークを構成するとともに、そのネットワークに接続される複数台のデバイスの全部または一部を前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットと共に共有するものであって、
自コンピュータ・ユニットのシャットダウンに応答して、前記少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのうち、自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスの各々と同じデバイスが割り当てられたコンピュータ・ユニットの各々が既にシャットダウン状態にあるか否かを判定する判定装置と、
自コンピュータ・ユニットに割り当てられた少なくとも1台のデバイスのうちの全部または一部であって、その全部または一部のデバイスに割り当てられた少なくとも1台の他のコンピュータ・ユニットのいずれも既にシャットダウン状態にあると判定されたデバイスに停止指令信号を前記ネットワークを介して送信する送信装置と
を含むネットワーク接続型コンピュータ・ユニット。
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A521 | Request for written amendment filed |
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