JP2008297982A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】三元触媒に過剰に蓄積された酸素量を適正なレベルに制御しつつ、過剰な制御量によってオーバーリッチとなり一酸化炭素や炭化水素の過剰な排出がなされることがない燃料噴射制御装置を得る。
【解決手段】燃料カット復帰後にF/B初期値をリッチ側から開始するものにおいて、下流側O2センサ出力がリーン側からリッチ側へと急変する所定値以上となった場合に、リッチ側から開始したF/B値を中心値に初期化するようにした。
【選択図】図6

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射のための制御装置に係り、特に内燃機関への燃料カット状態から燃料供給状態への復帰後において、その内燃機関に具備される排気ガス浄化装置である三元触媒を有効に使用して、良好な排気ガス浄化性能を得ることができる内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来より、この種燃料噴射制御装置においては、内燃機関の排気エミッションである炭化水素、一酸化炭素、窒素酸化物をバランス良く浄化させる目的で三元触媒が用いられている。この三元触媒は、酸化反応にて炭化水素と一酸化炭素を水と二酸化炭素に変換し、還元反応で窒素酸化物を無害な窒素に還元する。
この三元触媒の酸化と還元をバランス良く反応させるためには三元触媒へ流す排気ガス中に含まれる酸素量を適切に調整する必要があり、酸素過多の状態では窒素酸化物の還元が行われずに供給酸素を用いて酸化反応がなされ窒素酸化物はそのまま排出されてしまい、逆に酸素不足では窒素酸化物の還元により得られる酸素だけでは炭化水素と一酸化炭素を充分に酸化させることができずに炭化水素と一酸化炭素が排出されてしまうといった、三元触媒の浄化効率低下を招く。
また三元触媒には上記酸化と還元の触媒としての主機能を助けるための助触媒としてセリウム(セリア)等も使用されており、これによって酸素過多の状態の時には触媒内部に酸素を吸蔵し、酸素不足の状態の時には吸蔵している酸素を用いて酸化反応を維持させることにより、内燃機関の排気ガス中の酸素量の許容幅を広げている。
ところで一般的な内燃機関では、燃料消費率向上策として減速運転等の状態時に供給燃料を遮断する、いわゆる燃料カット制御が実施されており、この燃料カットからの復帰時には燃料カットをしたことによって不足している内燃機関の吸気管への定常的に存在すべき燃料付着量分と、三元触媒に過多に吸蔵された酸素を適正範囲に制御することを目的として、噴射燃料量を増量側から開始するように制御することも一般的に実施されている。
ここで、燃料カット復帰時に噴射燃料量を増量する所定量については、内燃機関の回転数や空気量に応じて最適な量は異なり、過多な設定を行った場合には一酸化炭素、炭化水素が多量に排出されてしまうと言った問題が発生する。また、逆に過少な設定とした場合、その後の過渡運転等で内燃機関が窒素酸化物を多量に含んだガスを排出した場合に、三元触媒の酸素吸蔵量が飽和していることから有効に還元させることができず、そのまま排出してしまう可能性がある。
このため、内燃機関の運転状態を広範囲に確認し、各状態でバランスの取れた設定値を模索していく必要があるが、このように多大な工数をかけて設定した設定値であっても、運転バラツキを考慮すると最適な値を設定することができずに過少な設定値とせざるを得ず、窒素酸化物の浄化が充分になされない場合が存在する。また運転状態だけでなく、三元触媒の耐久劣化等に伴う酸素吸蔵能力の減少や、元々の性能バラツキ等を考慮すると、更に控えめの設定とせざるを得なかった。
これらの課題に対して改良を行った空燃比制御方法として、既に、例えば特許文献1(特開平05-026076号公報)のような方法が提案されている。上記特許文献1の内燃機関の空燃比制御方法は、排気系の触媒上流側に主酸素センサを、触媒下流側に副酸素センサをそれぞれ設け、主酸素センサからの信号によりフィードバック補正係数を増減させて混合気の空燃比をフィードバック制御すると共に、副酸素センサからの信号により、前記フィードバック補正係数を増減させる際に用いる制御定数を変化させて、制御中心のずれを補正するようにしたものにおいて、フューエルカットが解除された時点から副酸素センサの信号がリッチ検出状態に切り替わるまでの間、前記制御定数をリッチ側にオフセットするようにしたものである。
しかしながら、上記特許文献1のものは、制御基準電圧や各種F/B定数を、燃料カットが解除された時点から下流側O2センサ出力がリッチ検出状態に切り替わるまでの間、リッチ側にオフセットするものであるが、リッチ/リーンの切り替え時点は、第一のF/B制御で用いるリッチ/リーン判定閾値により判定しており、ストイキオ点(理論空燃比)またはストイキオ点よりもリッチ側を示しているが、この時点では既に三元触媒は酸素過剰状態ではなく適正量を蓄積している状態になっている。
すなわち、この時点で第一のF/B制御のリッチ側オフセットを解除したとしても、制御定数の変更から燃料噴射弁が駆動されて燃料が噴射され、更にその燃料が吸入管を通過して内燃機関のシリンダー内に吸入され、シリンダー内で燃焼して三元触媒に到達するまでには遅れ時間が存在することとなる。
これは先の判定をする前に既にリッチ状態で燃料噴射してしまった分が過剰な補正となってしまい、オーバーリッチとなることで一酸化炭素や炭化水素を過剰に排出してしまうことを意味しており、課題を充分に解決していることにはなっていない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、三元触媒の劣化等による性能の変化があったとしても、可能な限り早く三元触媒に過剰に蓄積された酸素量を適正なレベルに制御しつつ、過剰な制御量によってオーバーリッチとなり一酸化炭素や炭化水素の過剰な排出がなされることがないようにした燃料噴射制御装置を得ることを目的とする。
特開平5−026076号公報
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の排気管に設けられた三元触媒の上流及び下流にO2センサを設置し、上流側O2センサの出力に応じて噴射燃料量を制御する第一の燃料F/B制御と、下流側O2センサの出力に応じて第一の燃料F/B制御の目標電圧や各種制御定数を変更する第二の燃料F/B制御を行うと共に、減速運転状態による燃料カット制御を行うものにおいて、上記燃料カット復帰時に上記第一の燃料F/B制御の値を中心値よりリッチ方向から開始し、三元触媒の酸素量過剰状態から適正状態への変化を、第二の燃料F/B制御で用いる下流側O2センサ出力値のリッチ/リーン判定閾値よりもリーン側でかつ、リーン側からリッチ側へ出力特性が急変する直前に、上記第一の燃料F/B制御値を中心値に初期化するようにしたことを特徴とするものである。
本発明に係る内燃機関の燃料制御装置によれば、運転状態や三元触媒のバラツキや劣化状態にかかわらず最適に制御することができ、従来のようにオーバーリッチによる一酸化炭素の排出を避けるための控えめな設定をする必要がなく、オーバーリッチを防止して一酸化炭素の排出を最小限としつつリッチ化量不足による窒素酸化物の排出も最小限とすることが可能となる。
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態1について詳細に説明する。図1は、本発明を具現化した一実施例のシステム構成の概略を示したもので、図中、1は内燃機関、2は吸気管、3は排気管、4は上記排気管3に設けられた三元触媒、5は上記吸気管2に設けられた吸気管圧センサ、6は上記内燃機関1に設けられたクランク角センサ、7はカム角センサ、8は上記吸気管2内のスロットル部分に設けられたスロットル開度センサ、9は三元触媒4の上流に設けられた上流側O2センサ、10は同じく下流側に設けられた下流側O2センサ、11は上記各種センサからの情報を受け、所定の演算を行ってその結果を出力するエンジンコントロールユニット、12は上記エンジンコントロールユニット11からの出力により空燃比制御される燃料噴射弁である。
内燃機関1は、上記各種センサ信号を入力するエンジンコントロールユニット11の内部で各種演算処理を行った結果に基づいて各種アクチュエータを操作して制御されており、図示の例では、クランク角センサ6及びカム角センサ7によって現在の行程位置及びピストン位置の認識と現在の内燃機関の時間単位の回転数を検出し、この回転数情報に加えて吸気管圧センサ5の吸気管内圧力を基に求める内燃機関の吸入空気量で現在の運転状態に応じた基本的な要求燃料噴射量TIMAINを算出している。
そして先に検出した内燃機関1の回転数、吸入空気量の情報と共に、スロットル開度センサ8の情報による運転者の運転状況から減速運転状態を検出し、燃料カット運転により燃費向上が図れ、且つ燃料カット運転が可能な状況であれば、燃料噴射弁12の駆動を停止する燃料カットモードへの切り替えを行っている。
また上記エンジンコントロールユニット11では、上記三元触媒4の上流に設置された上流側O2センサ9によって内燃機関の燃焼状態を検出し、一般的にストイキオメトリック(以降ストイキオと称す)と呼ばれる酸素余剰率1.0の理論空燃比状態となるようにフィードバック制御する第一の燃料F/B制御を行っている。図2はこの場合の上流側O2センサ9の出力と上記第一の燃料F/B制御の補正値(FFB)の関係を示す図である。
図2に示されるように、上流側O2センサ9の出力電圧は、およそ450mv付近に存在するストイキオ点となるように積分制御FBIが行われるのが一般的で、上流側O2センサ9の出力と上記ストイキオ点と呼ばれるリッチ/リーンのバランスが取れている基準値を比較し、その基準値を横切った場合にそれぞれ固有のスキップ量FBPLR(−側)、FBPRL(+側)をF/B値FFBに加え、それ以外の場合は制御周期毎に積分項FBIを加算或いは減算して燃料噴射量を制御することで、内燃機関の排出ガスの空燃比をストイキオ点に制御するものである。
更に、上記エンジンコントロールユニット11は、三元触媒4の下流に設置された下流側O2センサ10によって三元触媒5の酸素余剰状態或いは酸素不足状態を検出し、第一の燃料F/B手段のストイキオ点であった基準値(制御目標値)を予め上記エンジンコントロールユニット11に設定されている最適制御点となるようにフィードバック制御する第二の燃料F/B制御を行っている。図3はこの場合の下流側O2センサの出力特性と上流側O2センサの出力特性との関係を示す図である。
上記第二の燃料F/B制御は、各三元触媒やその三元触媒の温度状態、内燃機関の運転状態、排出され三元触媒を通過するガスの量や速度、ガスの一酸化炭素や炭化水素、窒素酸化物、酸素、等の成分バランスで異なる特性を考慮して、第一の燃料F/B手段のストイキオ点であった目標電圧を、予めエンジンコントロールユニット11内に記憶されている上記最適制御点O2RTHとなるように補正するO2FTHを算出することによりなされる。
これは、下流側O2センサ10の出力電圧VO2Rが先の予め記憶されている最適な電圧出力O2RTHとなるようにPID制御で補正量O2FTHを算出し、第一の燃料F/B制御における目標電圧値O2FTHをストイキオ点からオフセット補正を行っており、実質的には内燃機関1の燃焼状態を三元触媒4が有効に利用できる状態に制御している。
そして次に、先に判定した燃料カットモード状態のときは、第一の燃料F/B制御と、第二の燃料F/B制御とを共に停止させると共に各制御値FFB、O2FTHを中心値1.0に初期化し、更に燃料カット復帰時に備えて燃料カット運転中の内燃機関1の回転数、吸入空気量、継続時間等により三元触媒4の酸素吸蔵量の過剰状態を推定する。但しここでいう推定は具体的な量ではなく、およその割合を求めているだけである。
図4は燃料カット復帰時に、第一の燃料F/B制御のF/B補正値FFBを増量側すなわちリッチ側から再開する制御を説明する図で、上段はフュエールカット(F/C)のタイミングを、下段は第一の燃料F/B制御における制御値FFBの状態を示す。実際の燃料カット復帰タイミング(F/C復帰)で、図4に示すようにその時の推定割合に応じて第一の燃料F/B制御の中心値(点線)よりも増量側の増量量FFBFCRを算出し、停止していた第一の燃料F/B制御の補正FFBを再開する。その再開時のFFBの補正値をFFBFCRから再開することにより、燃料カットによる三元触媒の酸素貯蔵量飽和状態に応じてリッチ側から燃料噴射制御を再開させて三元触媒の酸素余剰量を早急に適正値に調整するように制御され、窒素酸化物の排出を最小に留めることが可能となる。
図5は上記したように燃料カット復帰後にFFBの補正値をFFBFCRから再開させた後、これをリセットするまでの制御の流れを説明するフローチャートである。図6はその際の動作説明図であり、上段はフュエールカット(F/C)のタイミングを、中段は下流側O2センサの出力電圧VO2Rの変化を、下段は第一の燃料F/B制御における制御値FFBの状態を示す。以下図6を参照しながら図5のサブルーチンについて詳細に説明する。
まず、ステップ101にて第二の燃料F/B制御で使用している下流側O2センサ10の出力電圧VO2Rを読み込み、燃料カット復帰後の触媒下流の酸素余剰状態、すなわち三元触媒4の酸素余剰状態をモニターし、ステップ102にて燃料カット実施後に一度でも下流側O2センサ10の出力電圧VO2Rが初期化処理を行うための所定値とは異なる基準値以下(具体的には図6で三元触媒状態のリーン状態を示す所定値であるKO2RFFBRST以下)となったかを検査し、以下となったことがない場合はFFBの初期化処理を行わずにそのまま終了する。これは、燃料カット突入後のVO2Rがリーン側へ反転するまでの間はFFBの初期化処理を保留することで、燃料噴射弁12の駆動からその燃焼の結果が三元触媒4に到達し、酸化還元反応及び酸素の貯蔵、放出がなされて下流側O2センサ10が反応するまでの時間的遅れを補償することを目的としている。
ここでステップ102を燃料カット突入後から現在までの時間が、上記下流側O2センサ10出力が初期化処理を行うための所定値とは異なる基準値以下となるよりも短い所定時間以内の時には初期化処理をしない、すなわち、燃料カット突入後から現在までの時間が燃料カット突入後から下流側O2センサ10が反転するまでに必要な所定時間KTM0RFBRST1(図示せず)以上であるかを検査し、所定時間以上経過していなければ終了するように変更しても同様の効果を得ることができる。この時、上記検査する所定時間KTM0RFBRST1は内燃機関1の回転数や吸入空気量等のパラメータによって可変とすることにより更に高い精度を得ることが可能となる。
次に、ステップ103にて第一の燃料F/B補正値FFBの算出に使用している上流側O2センサ9の出力電圧VO2Fが燃料カット復帰後にFFBFCRをセットしてから一度でも増量方向に補正(リッチ状態を検出)したかどうかを検査し、増量方向に補正したことがない(リッチ状態となったことがない)場合はFFBの初期化処理を行わずにそのまま終了する。これは、燃料カット復帰後の上記FFBFCRによる増量した燃焼結果の排気ガスによって上流側O2センサ9の出力電圧VO2Fがリッチ側へ反転するまでの時間的遅れを補償することを目的としている。
ここで上記ステップ103において、燃料カット復帰から現在までに、第一の燃料F/B補正値が第一の燃料F/B制御によって増量方向に補正されたことを判定する時に、燃料カット復帰してから上流側O2センサ出力が一度リッチ側に応答するまでは上記判定自体を保留とすることができる。
また、上記ステップ103において、燃料カット復帰から現在までに、第一の燃料F/B補正値が第一の燃料F/B制御によって増量方向に補正されたことを判定する時に、燃料カット復帰後に上流側O2センサ出力が一度リッチ側に応答するまでに相当する時間以内の時は上記判定自体を保留するようにすることもできる。
すなわち、上記FFBFCRをセットしてから上流側O2センサ9がリッチ状態を検出するまでに必要な所定時間KTM02RFBRST2(図示せず)以上であるかを検査し、所定時間以上経過していなければ終了するように変更しても同様の効果を簡易に得ることができる。この時、上記検査する所定時間KTM02RFBRST2は、内燃機関1の回転数や吸入空気量等のパラメータによって可変とすることにより更に高い精度を得ることが可能となる。
そして次に、ステップ104にて第一の燃料F/B補正値FFBの内の積分補正FFBIが燃料カット復帰後に上流側O2センサ9の出力が一度でもリッチ状態となった以降に増量側、即ちリッチ側への補正を行っているかをチェックし、リッチ側への補正を行っていれば、ステップ108に進み、以降再度燃料カット状態を経験するまでFFBの初期化を実施しないようにFFBリセット許可フラグをクリアしてサブルーチンを終了する。
これは、燃料カット復帰後にFFBFCRによる増量を行ったが、設定量が三元触媒4の酸素余剰量を適正値に制御するのに不充分であった場合でかつ別途実行される燃料の学習制御等によって内燃機関1の燃焼状態はストイキオ近傍に制御されるはずであるが、何らかの状態、例えば学習不充分であった場合等で基本制御状態が全体的にリッチサイドにずれていた場合に、中心値、即ち現在状態よりもリーン側にリセットされるのを回避することを目的としている。
また、ステップ105にて第一の燃料F/B補正値FFBが燃料カット復帰後に中心値よりも減量側、即ちリーン側への補正を行っているかをチェックし、中心値よりもリーン側への補正を行っていれば、ステップ108に進み、以降再度燃料カット状態を経験するまでFFBの初期化を実施しないようにFFBリセット許可フラグをクリアしてサブルーチンを終了する。
これは、本制御は燃料カット復帰後のリッチ化制御によってリッチ化していた状態を三元触媒4の酸素貯蔵状態によってキャンセルすることを目的としているのに対し、別途実行される燃料の学習制御等によって内燃機関1の燃焼状態はストイキオ近傍に制御されるはずであるが、何らかの状態、例えば学習不充分であった場合等で基本制御状態が全体的にリッチサイドにずれておりFFBがリーンサイドに整除されていた場合に、リッチ側にリセットされる矛盾を回避することを目的としている。
そして最後に、ステップ106にて下流側O2センサ10の出力電圧VO2Rが、図6に示すように酸素余剰時で飽和している場合に出力する電圧KO2RFULLよりも高く、且つ適正状態に向かう電圧出力が急変する電圧KO2RRVSよりも低く、燃料カット復帰後FFB補正量FFBFCR解除電圧であるKO2RFFBRSTよりも高い電圧出力となった場合(図6のP領域)に、ステップ107にてFFBを中心値1.0に初期化して、ステップ108に進みFFBリセット許可フラグをクリアした後に終了する。これによって、三元触媒4の酸素余剰量が適正値を超えるよりも前に燃料噴射量の増量補正を終了させることができ、過剰なリッチを回避できるので、一酸化炭素や炭化水素の過剰な排出を抑制させることができる。
以上のように、この発明の実施形態によれば、燃料カット復帰時に第一の燃料F/B制御値は各運転状態や燃料カット時間に応じて増量側の所定の値から開始されるので、燃料カットによって三元触媒に過剰に蓄積された酸素量は、増量を行わなかった場合に比べて早く消費される。これにより、三元触媒の酸素過剰状態にある時間が短縮されて内燃機関の排出ガス中に酸素分子を含む窒素酸化物が多めに排出されてきたとしても三元触媒の酸素蓄積能力に余裕ができており、充分に還元処理を行うことができる。
上記に加えて、三元触媒下流の下流側O2センサの出力がリッチ/リーン判定閾値よりもリーン側の出力特性が急変する直前の値で三元触媒の酸素過剰状態から適正状態への変化を可及的速やかに判定し、増量側から制御を実施していた第一の燃料F/B制御値を中心値に初期化することによって、過剰にリッチ化制御をすることなく、オーバーリッチによる一酸化炭素と炭化水素の排出を防止することができる。
また同時に、三元触媒の使用過程による劣化等による酸素蓄積能力の低下やそもそもの製造バラツキ等による酸素蓄積能力のバラツキに対しても、三元触媒下流の下流側O2センサの出力がリッチ/リーン判定閾値よりもリーン側の出力特性が急変する直前の値で三元触媒の酸素過剰状態から適正状態への変化を可及的速やかに判定し、増量していた第一のF/B制御値を初期化することによって、三元触媒の劣化やバラツキの状態によらず最適に対応することが可能となる。
本発明の実施の形態1によるシステム構成の概略を示す図である。 上記実施の形態1における上流側O2センサ出力と第一のF/B補正値の関係を示す図である。 上記実施の形態1における下流側O2センサの出力特性を示す図である。 上記実施の形態1における燃料カット復帰時に第一のF/B補正値を増量側から再開する制御を説明する図である。 上記実施の形態1における下流側O2センサ出力に基づき燃料カット復帰後に増量方向から再開した第一のF/B制御値をリセットする制御の流れを説明するフローチャートである。 上記実施の形態1の動作説明図である。
符号の説明
1 ・・・ 内燃機関、
2 ・・・ 吸気管、
3 ・・・ 排気管、
4 ・・・ 三元触媒、
5 ・・・ 吸気管圧センサ、
6 ・・・ クランク角センサ、
7 ・・・ カム角センサ、
8 ・・・ スロットル開度センサ、
9 ・・・ 上流側O2センサ、
10 ・・ 下流側O2センサ、
11 ・・ エンジンコントロールユニット、
12 ・・ 燃料噴射弁。

Claims (9)

  1. 内燃機関の排気管に設けられた三元触媒の上流及び下流にO2センサを設置し、上流側O2センサの出力に応じて噴射燃料量を制御する第一の燃料F/B制御と、下流側O2センサの出力に応じて第一の燃料F/B制御の目標電圧や各種制御定数を変更する第二の燃料F/B制御を行うと共に、減速運転状態による燃料カット制御を行うものにおいて、上記燃料カット復帰時に上記第一の燃料F/B制御の値を中心値よりリッチ方向から開始し、三元触媒の酸素量過剰状態から適正状態への変化を、第二の燃料F/B制御で用いる下流側O2センサ出力値のリッチ/リーン判定閾値よりもリーン側でかつ、リーン側からリッチ側へ出力特性が急変する直前に、上記第一の燃料F/B制御値を中心値に初期化するようにしたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 燃料カット復帰後にリッチ方向から開始した第一のF/B制御の補正値を下流側O2センサ出力が所定値以上となって中心値に初期化実施する時、燃料カットを実行してから現在までの間に上記下流側O2センサ出力が初期化処理を行うための所定値とは異なる基準値以下となるまでは初期化をしないことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 燃料カット復帰後にリッチ方向から開始した第一のF/B制御手段の補正値を下流側O2センサ出力が所定値以上となって中心値に初期化実施する時、燃料カットを実行してから現在までの時間が上記下流側O2センサ出力が初期化処理を行うための所定値とは異なる基準値以下となるよりも短い所定時間以内の時には初期化をしないことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 燃料カット復帰後にリッチ方向から開始した第一のF/B制御手段の補正値を下流側O2センサ出力が所定値以上となって中心値に初期化実施する時、燃料カット復帰してから現在までに第一のF/B制御補正値が第一のF/B制御手段によってリッチ方向に補正されたことがある場合には初期化処理をしないことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 燃料カット復帰してから現在までに第一のF/B制御補正値が第一のF/B制御手段によってリッチ方向に補正されたことを判定する時に、燃料カット復帰してから上流側O2センサ出力が一度リッチ側に応答するまでは上記判定自体を保留することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 燃料カット復帰してから現在までに第一のF/B制御補正値が第一のF/B制御手段によってリッチ方向に補正されたことを判定する時に、燃料カット復帰してから上流側O2センサ出力が一度リッチ側に応答するまでに相当する時間以内の時は上記判定自体を保留することを特徴とする請求項4あるいは5に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 燃料カット復帰後にリッチ方向から開始した第一のF/B制御手段の補正値を下流側O2センサ出力が所定値以上となって中心値に初期化実施する時、第一の燃料F/B補正値FFBが燃料カット復帰後に上流側O2センサの出力が一度でもリッチ状態となった以降にリッチ側への補正を行ったことがあるかどうかをチェックし、リッチ側への補正を行っていれば、初期化をしないことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  8. 燃料カット復帰後にリッチ方向から開始した第一のF/B制御手段の補正値を下流側O2センサ出力が所定値以上となって中心値に初期化実施する時、燃料カット復帰してから現在までに第一のF/B制御補正値が中心値よりもリーン方向に補正されたことがある場合には初期化処理をしないことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  9. 三元触媒の酸素量過剰状態から適正状態への変化を、下流側O2センサ出力が酸素余剰時で飽和している場合に出力する電圧KO2RFULLよりも高く、且つ適正状態に向かう電圧出力が急変する電圧KO2RRVSよりも低く、燃料カット復帰後FFB補正量FFBFCR解除電圧であるKO2RFFBRSTよりも高い電圧出力となった場合に、上記第一の燃料F/B制御値を中心値に初期化するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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