JP2005069187A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置 Download PDF

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善明 渥美
Yasuhiro Oi
康広 大井
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Norihisa Nakagawa
徳久 中川
Yasuyuki Takama
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Abstract

【課題】 フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合でも、十分に対処することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】 燃料噴射制御装置は、エンジンにおけるフューエルカット状態から復帰した後に、空燃比を高めるリッチ制御を行う。リッチ制御では、目標空燃比をリッチ側に移動させるとともに、燃料噴射量を増大させて、空燃比をフィードバック補正する制御を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に係り、特に、フューエルカット状態から復帰した後における排気浄化触媒内を酸素過多な状態から適正な状態に早期に回復させる内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
内燃機関の排気ガス中には、窒素酸化物(NOx)、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)などの浄化すべき物質が含まれており、これらの物質を浄化するために、排気通路に三元触媒を設けたものがある。また、ディーゼルエンジンの場合には、これらの物質に加えて粒子状物質の浄化する四元触媒等も用いられている。この触媒の酸素吸蔵作用に着目して浄化すべき物質の浄化率をより一層向上させるために、酸素吸蔵作用を効果的に利用した空燃比制御が従来から検討されている。
内燃機関において、燃料カット(フューエルカット)があると、内燃機関内の空気がそのまま触媒に流れ込むので、触媒に酸素過多の状態が生じる。この状態では、触媒の浄化作用が低下してしまうので、早期に適正な状態に回復するために、空燃比をリッチにするいわゆるリッチ制御を行う技術がある。
このようなリッチ制御を行うものとして、特開平8−193537号公報に開示された内燃機関の燃料噴射制御装置がある。この燃料噴射制御装置は、A/Fセンサで検出された空燃比に基づいて、燃料噴射量をフィードバック制御しており、燃料カットがあったときには、一時的に目標空燃比をリッチ側に設定するものである。
また、特開平5−26073号公報に開示された内燃機関の空燃比制御方法がある。この空燃比制御方法は、フューエルカットが解除された際に、空燃比フィードバック制御の制御定数を一時的にリッチ側にオフセットさせるというものである。
特開平8−193537号公報 特開平5−26073号公報
ところが、上記特許文献1に開示された燃料噴射制御装置では、一時的に目標空燃比をリッチ側に設定するのみである。このため、フィードバック制御が行われているときと行われていないときとの間で空燃比差が発生してしまう問題があった。また、目標空燃比をリッチ側に設定することから、空燃比を増量側へ制御する際の余裕度が低いものであった。
また、上記特許文献2に開示された空燃比制御方法では、制御定数を一時的にオフセットしているのみである。このため、フューエルカットからの復帰という要因以外の他の要因で空燃比に変動があったとしても対処ができないものであった。
このように、上記両特許文献に記載された技術では、いずれも技術においても、フューエルカット以外の要因で起こる空燃比の変動に対して十分に対処できないという問題があった。
他方、この種の燃料噴射制御では、触媒の後流に設けられた酸素センサで検出した酸素濃度に基づいて、リッチ制御の必要性を判断し、不要と判断したときにリッチ制御を終了するようにしている。ところが、触媒の後流に設けられた酸素センサでの検出では、酸素吸蔵能力および排気ガスの移送の遅れにより、リッチ制御の終了時を正しく判断することができないことがあった。
そこで、本発明の課題は、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合でも、十分に対処することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することにある。また、他の課題は、リッチ制御の終了時を的確に判断できるようにすることにある。
上記課題を解決した本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、フューエルカット状態から復帰した後における内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒の酸素吸蔵量を適正化するために空燃比をリッチにするリッチ制御を行う内燃機関の燃料噴射制御装置であって、フューエルカット状態から復帰した後、内燃機関における目標空燃比をリッチ側に移動させるとともに、燃料噴射量を増量させ、内燃機関の排気通路で検出された空燃比に基づいて、内燃機関における空燃比をフィードバック補正する、リッチ制御を行うものである。
本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、目標空燃比をリッチ側に移動させるとともに燃料噴射量を増大させて、フィードバック補正を行っている。目標空燃比を単にリッチ側に移動させるのみでは、フィードバック補正を行う際に上限側への余裕が少なくなってしまう。これに対して、本発明に係る燃料噴射制御では、燃料噴射量を増大させているので、上限側への余裕を大きくすることができる。そのため、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合でも、その変動に十分に対処することができる。
ここで、目標空燃比の移動量に対応する量の燃料噴射量を増量させる態様とするのが好適である。
目標空燃比に移動量に対応する量の燃料噴射量を増量させることにより、フィードバック制御の制御中心付近でフィードバック補正を行うことができる。このため、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合への対処を、より好適に行うことができる。なお、ここでいう「目標空燃比の移動量に対応する量」とは、目標空燃比を移動することにより制御中心がずれた際におけるそのずれの量をいうものである。
また、フューエルカット後、排気浄化触媒に流入した空気量に基づいて、リッチ制御の開始を判断し、排気通路における排気浄化触媒の下流側で検出された酸素濃度およびフューエルカットから経過した時間に基づいて、リッチ制御の終了を判断する態様とするのが好適である。
このように、排気浄化触媒の下流側で検出された酸素濃度とともにフューエルカットから経過した時間をも参照してリッチ制御の終了を判断している。このため、酸素吸蔵能力の変動や排気ガスの移送の遅れがあった場合でも、それらを考慮してリッチ制御の終了判断を的確に行うことができる。
さらに、フューエルカットから経過した時間に代えて、フューエルカット後の内燃機関への積算吸入空気量または内燃機関の爆発回数を用いる態様とすることもできる。
このように、フューエルカットから経過した時間のほか、フューエルカット後の内燃機関への積算吸入空気量や内燃機関の爆発回数などを、フューエルカットから経過した時間と同様にして利用することができる。
また、内燃機関の排気通路に複数の排気浄化触媒が直列に設けられており、リッチ制御の終了を判断するに当たり、複数の排気浄化触媒のうち、最も後流位置にある排気浄化触媒の下流側で検出された酸素量を用いる態様とするのが好適である。
このように、最後流側に設けられた排気浄化触媒の下流側で検出された酸素量に基づいて判断することにより、すべての排気浄化触媒が適正な酸素濃度となってからリッチ制御の終了を判断することができる。
本発明によれば、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合でも、十分に対処することができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することができる。また、リッチ制御の終了時を的確に判断することができる。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各実施形態において、同一の機能を有する部分については同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る内燃機関の燃料噴射制御装置による制御が行われるエンジンの概要図である。
図1に示すように、内燃機関であるエンジン1には、排気通路2が取り付けられている。排気通路2には、エンジン1で生じる排気ガスが流入し、そのまま外部に排出される。排気通路2には、第一排気浄化触媒(以下「第一触媒」という)3および第二排気浄化触媒(「以下第二触媒」という)4が上流側からこの順で取り付けられている。
エンジン1には、シリンダが設けられており、シリンダ内には、吸気通路から空気が供給されるとともにインジェクタから燃料が供給される。シリンダ内では、供給された燃料と空気が混合して混合気となる。この混合気に点火プラグで点火して混合気を燃焼させて駆動力を発生させる。混合気を燃焼させると排気ガスが発生し、この排気ガスは排気通路2を通ってから外部に排出される。吸気通路には、吸入空気量を検出するためのエアフローメーターが取り付けられている。
排気通路2に設けられた第一触媒3および第二触媒4には、いずれも本発明の排気浄化触媒である三元触媒が用いられている。これらの三元触媒は、セリア(CeO)等を成分とした酸素吸蔵作用を有するものであり、排気ガス中の酸素を吸蔵・放出する性質を有している。三元触媒の酸素吸蔵放出機能は、混合気の空燃比がリーンになると排気ガス中に存在する過剰酸素を吸着保持し、空燃比がリッチになると吸着保持した酸素を放出する。混合気がリーンになったときには過剰な酸素が三元触媒に吸着保持されるために窒素酸化物NOxが還元されることになる。一方、混合気がリッチになったときには三元触媒に吸着された酸素が放出されることで一酸化炭素COや炭化水素HCが酸化される。
このとき、三元触媒がその酸素吸蔵能力の限界まで酸素を吸蔵していれば、入ガスの排気空燃比がリーンとなったときに酸素を吸蔵することができなくなり、排気ガス中の窒素酸化物NOxを十分に浄化できなくなる。一方、三元触媒が酸素を放出しきって酸素をまったく吸蔵していなければ、入ガスの排気空燃比がリッチとなったときに酸素を放出することができないので、排気ガス中の一酸化炭素COや炭化水素HCを十分に浄化できなくなる。このため、通常は入ガスの排気空燃比がリーンとなってもリッチとなっても対応できるように触媒の酸素吸蔵量を制御している。
さらに、排気通路2における第一触媒3の上流側には空燃比を測定するための空燃比センサ(以下「A/Fセンサ」という)5が設けられている。A/Fセンサ5では、第一触媒3に流入する排気ガスの空燃比(排気空燃比)を検出している。このA/Fセンサ5は、排気空燃比をリニアに検出する、いわゆるリニア空燃比センサである。
また、第一触媒3と第二触媒4との間には第一酸素センサ6が設けられ、第二触媒4の後流側には第二酸素センサ7が設けられている。このように、これらの酸素センサ6,7は直列に設けられ、最下流側に第二酸素センサ7が設けられている。
これらの酸素センサ6,7は、理論空燃比の前後でその出力(出力電圧)をオン−オフ的に急変させるものである。酸素センサとしては、ジリコニア素子を用いたものが一般的であり、本実施形態の酸素センサ6,7もジリコニアを用いたものである。A/Fセンサ5と酸素センサ6,7とは、その検出がリニアであるかオン−オフ的であるかの相違はあるが、いずれもそれぞれの取付位置における排気ガス中の酸素濃度から排気空燃比を検出している。
次に、本実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順について説明する。本実施形態に係る燃料噴射制御では、特にフューエルカットが実行された後、三元触媒を早期に適正な酸素吸蔵量とするためのリッチ制御を行う。また、リッチ制御が行われていない通常の状態では、理論空燃比を目標としたフィードバック制御が行われている。このフィードバック制御では、A/Fセンサ5で検出された酸素濃度をフィードバックし、触媒3,4の酸素吸蔵量が適正となるように燃料噴射量をフィードバック補正する。
図2は、本実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。
図2に示すように、まず、触媒3,4が暖機状態にあるか否かを判断する(S1)。触媒が暖機状態にない場合には、触媒が活性しておらず、酸素吸蔵能力が低減しているので、暖機状態にない場合には、フューエルカット後のリッチ制御は行わない。触媒が暖機状態にあるか否かの判断は、エンジン1の駆動条件や駆動時間または触媒の温度などに基づいて行われる。
触媒が暖機状態にあると判断した場合には、フューエルカットが実行されているか否かを判断する(S2)。フューエルカットが実行されているか否かは、エンジンを制御する図示しないECUからインジェクタにフューエルカット信号の出力状態で判断する。
その結果、フューエルカットが実行されていると判断したら、触媒3,4における酸素の吸蔵量を計算する(S7)。ここで計算された酸素の吸蔵量が所定のしきい値を上回るか否かにより、リッチ制御が必要か否かを判断する(S8)。この結果、酸素吸蔵量が所定にしきい値を上回っている場合には、フューエルカット後にリッチ制御が必要であるとして、リッチ制御継続判定を行う(S6)。一方、酸素吸蔵量が所定のしきい値以下である場合には、リッチ制御は不要であると判断してリッチ制御は行わない。
フューエルカットがあると、エンジン1に供給された空気がそのまま排気通路2に流入し、触媒3,4における酸素吸蔵量が増加する。酸素吸蔵量が多くなりすぎると、上記のように、NOxの還元効果が低下してしまう。この状態は好ましくないので、触媒3,4内の酸素吸蔵量に所定のしきい値を設定しておき、フューエルカット中における触媒3,4内の酸素吸蔵量がこのしきい値を超えた場合に、リッチ制御の要求があったと判断して、リッチ制御継続判定を行う。
また、ステップS2でフューエルカットが実行されていないと判断したら、リッチ制御の要求があったか否かを判断する(S3)。リッチ制御の要求があったか否かの判断は、触媒3,4における酸素吸蔵量やステップS6においてリッチ制御の継続判定がなされているか否か等により行われる。
その結果、リッチ制御の要求があったと判断したら、リッチ制御を実行する(S4)。また、リッチ制御の要求がないと判断した場合には、制御は終了する。リッチ制御を行うにあたり、目標空燃比をリッチ側に移動させて、触媒3,4内の酸素吸蔵量の低減を図る。このリッチ制御を行う間もA/Fセンサ5から出力される酸素濃度に基づくフィードバック補正を行うが、この状態でフィードバック補正を行うと、増量側への余裕度が低くなってしまい、空燃比変動に対して十分な対処ができないことが考えられる。この点、本実施形態に係る燃料噴射制御では、リッチ制御を行う際に、燃料噴射量を増量させる。このように、燃料噴射量を増量させることにより、フィードバック補正を行う際に、増量側への余裕を大きくすることができる。したがって、空燃比変動に対して、十分な対処をもった制御を行うことができる。
また、リッチ制御を行うにあたり、目標空燃比の移動量に対応する量だけ燃料噴射量を増量させている。このため、制御中心付近でフィードバック制御を行うことができる。
リッチ制御を実行したら、触媒からの酸素放出量を算出し(S5)、算出した結果に基づいて、リッチ制御を継続判定する(S6)。リッチ制御の継続判定では、ステップS5で算出された酸素放出量が所定の量に達していたら、触媒3,4内の酸素吸蔵量が適正なったと判断してリッチ制御を終了すると判定する。一方、酸素放出量が所定の量に達していない場合には、触媒3,4内の酸素吸蔵量が多く、いまだ適正とはなっていないと判断して、リッチ制御を継続すると判定する。こうして制御が終了する。
次に、本実施形態に係る燃料噴射制御の例について、タイムチャートを追って説明する。図3は、本実施形態に係る燃料噴射制御を行った例を示すタイムチャートである。
図3では(a)にフューエルカットの有無、(b)に触媒内酸素吸蔵量、(c)に目標空燃比、(d)に燃料増量値、(e)のフィードバック補正量のそれぞれの時間変化を示している。なお、(f)には燃料増量を行わない場合にフィードバック制御量の時間変化を比較的に示している。また、時刻T1でフューエルカットがあり、時刻T2でフューエルカットが終了し、時刻T3で触媒内酸素吸蔵量が標準量に戻ったとする。
まず、時刻T1までの間、フューエルカットはなく、その間、燃料噴射制御では、通常のフィードバック制御を行っている。この間、触媒3,4内の酸素吸蔵量は標準量に保たれている。また、目標空燃比はストイキ(理論空燃比)に設定されており、燃料増量値は0とされている。この間、図2に示すフローチャートでは、ステップS2でフューエルカットが実行されないと判断され、ステップS3でリッチ制御はの要求はないと判断されて制御が終了する。
次に、時刻T1に到達すると、フューエルカットがなされ、フューエルカットとともに触媒3,4内の酸素吸蔵量が増加する。この間、燃料は噴射されないものの、目標空燃比は変更することなく、そのままに保持しておく。もちろん、燃料増量値も0となる。また、燃料が噴射されないことから、フィードバック制御を行う必要もないので、フューエルカットの間は、フィードバック補正量が0となる。
フューエルカットがなされている間、触媒3,4内の酸素吸蔵量は上昇する。ここで、触媒3,4における酸素吸蔵量には上限があるので、フューエルカットが行われている間に、酸素吸蔵量が上限に達した場合には、酸素吸蔵量はその上限値となり、吸蔵されなかった酸素(空気)はそのまま排出される。
このとき、ステップS2でフューエルカットが実行されていると判断され、酸素吸蔵量の計算がなされる(S7)。この酸素吸蔵量算出の結果に基づいてリッチ制御の必要性が判断され、必要であると判断されたら、フューエルカット終了時刻T2の後にリッチ制御が行われる。
その後、時刻T2に至り、フューエルカット状態から復帰すると、エンジン1からは再び排気ガスが排出され、触媒3,4では、この排気ガス中の酸化窒素NOxなどの浄化が行われる。このとき、触媒3,4の酸素吸蔵量が徐々に減少するものの、触媒3,4における酸素吸蔵量が多すぎると、酸化窒素NOxの浄化が好適にできなくなるので、早期に酸素吸蔵量を適正な値に戻す必要が生じる。そこで、目標空燃比をリッチ側に移動させてフィードバック制御を行う。
しかし、単に目標空燃比をリッチ側に移動させるだけでは、図3(f)に示すように、フィードバック制御値が大きくなり、上限側への余裕度が低くなってしまい、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合に、十分に対処することができなくなってしまう。これに対して、本実施形態では、燃料噴射量を増量させている。このため、図3(e)に示すように、制御中心付近でフィードバック制御を行うことができる。したがって、上限側への余裕度も大きくなり、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合でも、十分に対処することができる。
しかも、燃料噴射量は、目標空燃比のリッチ側への移動量に対応する量だけ増量させている。このため、フィードバック制御を制御中心付近で行うことができる。
また、時刻T2を超えて、フューエルカット状態から復帰した後は、触媒3,4内の酸素は徐々に減少するが、ここでは、触媒3,4内の酸素吸蔵量が標準量になるまでリッチ制御を行う。したがって、時刻T3になるまでリッチ制御は継続される。その後、時刻T3に到達し、触媒3,4内の酸素が減少して酸素吸蔵量が標準値に到達した時点で、リッチ制御を終了する。そして、目標空燃比をストイキとするとともに、燃料の増量を無くして、通常のフィードバック制御に戻る。
時刻T2〜T3の間では、図2に示すフローチャートでは、ステップS2でフューエルカットが実行されていないと判断し、酸素吸蔵量は標準値にまで戻っていないことから、ステップS3でリッチ制御が必要と判断してリッチ制御を継続する。やがて、時刻T3に到達すると、ステップS5で計算される酸素放出量が標準量に到達しているので、ステップS6でリッチ制御の継続が不要と判断されてリッチ制御が終了する。
このように、本実施形態に係る燃料噴射制御では、フューエルカット状態から復帰した後に行うリッチ制御において、空燃比をリッチ側に移動させるとともに燃料噴射量を増量させている。このため、フィードバック制御を行う際に、フューエルカット以外の要因で空燃比の変動が起こった場合であっても、十分に対処することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、上記第1の実施形態と同様の装置によって制御が行われ、特にリッチ制御を終了する際の判断において、その構成が異なる。
図4は、本実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、触媒3,4が暖機状態にあるか否かを判断する(S11)。触媒が暖機状態にない場合には、上記第1の実施形態と同様、リッチ制御は行わない。触媒が暖機状態にあると判断したら、フューエルカットが実行されたか否かを判断する(S12)。その結果、フューエルカットが実行されたと判断したら、酸素吸蔵量を計算する(S16)。
一方、ステップS12においてフューエルカットが実行されていないと判断したら、リッチ制御の要求があるか否かを判断する(S13)。その結果、リッチ制御の要求がある場合にはリッチ制御を実行し(S14)、要求がない場合には、リッチ制御は行わない。ステップS14でリッチ制御を実行したら、触媒3,4の酸素放出量を計算する(S15)。ここまでのフローは、上記第1の実施形態と同様にして行われる。
こうして酸素放出量が計算され、または酸素吸蔵量が計算された後、リッチ制御を継続するか終了するかの判断を行う。そのため、まず触媒3,4内における酸素量を算出し、この触媒内酸素量が所定のしきい値αを超えているか否かを判断する(S17)。触媒内酸素量は、ステップS15で計算された酸素放出量またはステップS16で計算された酸素吸蔵量に基づいて算出することができる。
その結果、触媒内酸素量がしきい値αを超えていない場合には、適正な酸素吸蔵量であるとして、リッチ制御を終了する(S21)。一方、触媒内酸素量がしきい値以上である場合には、フューエルカットから復帰した後の経過時間が所定時間βを超えているか否かを判断する(S18)。所定時間βを超えているか否かの判断は、別途設けられたタイマなどを用いて行うことができる。
フューエルカットから復帰した後、所定の時間を経過してない状態では、排気ガスの移送の遅れなどにより、触媒3,4の後流に配置された酸素センサ6,7で検出される酸素濃度は、触媒3,4内の酸素濃度と異なることがある。この状態のままリッチ制御の終了を判断してしまうと、触媒3,4内が酸素過多の状態であるにも拘わらず、リッチ制御を終了すると判断してしまうことが考えられる。そこで、フューエルカットから復帰した後、所定時間βが経過する前は、リッチ制御を継続すると判断する(S19)。
また、フューエルカットから復帰した後の経過時間が所定時間βを超えていると判断したときには、第一触媒3の後流に設けられた第一酸素センサ6で検出された酸素濃度があらかじめ設定された所定のしきい値よりもリッチであるか否かを判断する(S20)。その結果、検出された酸素濃度がリッチであると判断したときには、触媒内の酸素濃度が適正になったと判断してリッチ制御を終了する(S21)。一方、酸素濃度がリッチではないと判断したときには、リッチ制御を継続して(S19)、触媒3,4内を適正な酸素濃度となるようにする。
このように、本実施形態に係る燃料噴射制御では、リッチ制御の終了を判定するにあたり、酸素センサで検出される酸素濃度のほか、フューエルカットから経過した時間をも利用している。このため、酸素吸蔵能力および排気ガスの移送の遅れなどが生じた場合であっても、リッチ制御の終了時を的確に判断することができる。
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、第2の実施形態と同様、上記第1の実施形態と同様の装置によって制御が行われる。図5は、本発明の第3の実施形態に係る燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、本実施形態に係る燃料噴射制御では、上記第2の実施形態と同様の手順により、まず、触媒3,4が暖機状態にあるか否かを判断する(S31)。触媒が暖機状態にない場合には、上記第1の実施形態と同様、リッチ制御は行わない。触媒が暖機状態にあると判断したら、フューエルカットが実行されたか否かを判断する(S32)。その結果、フューエルカットが実行されたと判断したら、酸素吸蔵量を計算する(S36)。
一方、ステップS32においてフューエルカットが実行されていないと判断したら、リッチ制御の要求があるか否かを判断する(S33)。その結果、リッチ制御の要求がある場合にはリッチ制御を実行し(S34)、要求がない場合には、リッチ制御は行わない。ステップS34でリッチ制御を実行したら、触媒3,4の酸素放出量を計算する(S35)。
ステップS36で酸素吸蔵量を計算し、またはステップS35で酸素放出量を計算したら、リッチ制御を継続するか終了するかの判断を行う。触媒内酸素量を算出し、そのため、まず触媒3,4内における酸素量を算出し、この触媒内酸素量が所定のしきい値αを超えているか否かを判断する(S37)。触媒内酸素量は、ステップS35で計算された酸素放出量またはステップS36で計算された酸素吸蔵量に基づいて算出することができる。その結果、触媒内酸素量がしきい値αを超えていない場合には、適正な酸素吸蔵量であるとして、リッチ制御を終了する(S41)。ここまでは、上記第2の実施形態と同様にして行われる。
一方、ステップS37において、触媒内酸素量がαを超えていると判断したときには、フューエルカットから復帰した後の時間が、所定時間γを超えているか否かを判断する(S38)。ここでの所定時間γは、上記第2の実施形態における所定時間βよりも長い時間である。また、所定時間γを超えているか否かの判断は、別途設けられたタイマなどを用いて行うことができる。
この判断の結果、フューエルカットから復帰した後の時間が所定時間γ以下の場合には、上記第2の実施形態と同様に、リッチ制御を継続する(S39)。また、フューエルカットから復帰した後の時間が所定時間γを超えている場合には、第二触媒4の後流に設けられた第二酸素センサ7で検出された酸素濃度があらかじめ設定された所定のしきい値よりもリッチであるか否かを判断する(S40)。その結果、検出された酸素濃度がリッチであると判断したときには、触媒内の酸素濃度が適正になったと判断してリッチ制御を終了する(S41)。一方、酸素濃度がリッチではないと判断したときには、リッチ制御を継続して(S39)、触媒3,4内を適正な酸素濃度となるようにする。
このように、本実施形態に係る燃料噴射制御では、上記第2の実施形態と同様に酸素センサで検出される酸素濃度のほか、フューエルカットから経過した時間をも利用しているので、酸素吸蔵能力および排気ガスの移送の遅れなどが生じた場合であっても、リッチ制御の終了時を的確に判断することができる。しかも、最終的なリッチ制御の終了を判断するにあたり、最下流位置に設けられた第二酸素センサ7で検出された酸素濃度を利用している。このため、すべての触媒において、酸素の量が適正な状態となった後に、リッチ制御を終了することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記第1の実施形態では、2つの触媒3,4を設けているが、触媒を1つのみ設ける態様とすることができる。また、各実施形態において、3個以上の触媒を設ける態様とすることもできる。
第1の実施形態に係る内燃機関の燃料噴射制御装置による制御が行われるエンジンの概要図である。 第1の実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る燃料噴射制御を行った例を示すタイムチャートである。 第2の実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る燃料噴射制御装置による燃料噴射制御の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1…エンジン、2…排気通路、3…第一触媒、4…第二触媒、5…A/Fセンサ、6…第一酸素センサ、7…第二酸素センサ。

Claims (5)

  1. フューエルカット状態から復帰した後における内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒の酸素吸蔵量を適正化するために空燃比をリッチにするリッチ制御を行う内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    フューエルカット状態から復帰した後、前記内燃機関における目標空燃比をリッチ側に移動させるとともに、燃料噴射量を増量させ、
    前記内燃機関の排気通路で検出された空燃比に基づいて、前記内燃機関における空燃比をフィードバック補正する、
    リッチ制御を行うことを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記目標空燃比の移動量に対応する量の前記燃料噴射量を増量させる請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. フューエルカット後、前記排気浄化触媒に流入した空気量に基づいて、前記リッチ制御の開始を判断し、
    前記排気通路における前記排気浄化触媒の下流側で検出された酸素濃度およびフューエルカットから経過した時間に基づいて、前記リッチ制御の終了を判断する請求項1または請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記フューエルカットから経過した時間に代えて、フューエルカット後の内燃機関への積算吸入空気量または内燃機関の爆発回数を用いる請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記内燃機関の排気通路に複数の排気浄化触媒が直列に設けられており、
    前記リッチ制御の終了を判断するに当たり、前記複数の排気浄化触媒のうち、最も後流位置にある排気浄化触媒の下流側で検出された酸素量を用いる請求項3または請求項4に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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