JP2008297528A - ビニリデンフルオライド系重合体の製造方法 - Google Patents

ビニリデンフルオライド系重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素系界面活性剤の不存在下で、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレンおよびクロロトリフルオロエチレンからなる単量体を乳化重合するビニリデンフルオライド系重合体の製造方法を提供する。
【解決手段】(a)フッ素系界面活性剤の不存在下で、(b1)ビニリデンフルオライド、(b2)テトラフルオロエチレン、(b3)これらと共重合可能な含フッ素オレフィンからなる単量体(B)を、(c)水溶性重合開始剤を用いて水中で乳化重合させるビニリデンフルオライド系重合体の製造方法であって、ビニリデンフルオライドの含有量が供給する単量体(B)中、50モル%以上であり、水溶性重合開始剤(c)の添加量が水に対して100〜1500ppmであり、重合圧力がゲージ圧で0.1〜1.0MPaであることを特徴とするビニリデンフルオライド系重合体の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビニリデンフルオライド単位、テトラフルオロエチレン単位およびそれらと共重合可能な含フッ素単量体単位を有するビニリデンフルオライド系重合体の製造方法に関する。
ビニリデンフルオライド系重合体を乳化重合法で製造する場合、乳化剤を使用して重合系を安定化して行う製造方法が古くから知られている。例えば、特許文献1には、フッ素系界面活性剤を用いてビニリデンフルオライド系重合体を製造する旨が記載されている。しかしながら、特許文献1で用いられているフッ素系界面活性剤は、パーフルオロオクタン酸アンモニウムが用いられており、このようなフッ素系界面活性剤はコストが高くなるという問題があった。
また、特許文献2の実施例では、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンからなるモノマーを乳化剤の不存在下で重合する旨が例示されているが、2900ppmを超える大量の過硫酸アンモニウムを用いるものであった。
また、特許文献3には乳化剤を添加せずに乳化重合を行なっているが、ヘキサフルオロプロピレンの添加量が50モル%以上であり、得られるポリマーはビニリデンフルオライド単位の含有量が小さいものであった。
また、特許文献4は、開始剤量が2000ppmを超えるものである。
また、特許文献5は、2段重合の1段目において無乳化剤重合が記載されているが、開始剤の量が少なく充分な得量は得られておらず、また、高い重合圧力の条件下で重合を行うというものであった。さらに、特許文献6についても高い重合圧力の条件下で重合を行うものであった。
特開平7−90153号公報 特開昭60−36552号公報 特公昭48−18957号公報 特開昭52−84271号公報 国際公開第96/17876号パンフレット 特表2006−504844号公報
本発明は、フッ素系界面活性剤の不存在下で、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレンおよびそれらと共重合可能な含フッ素単量体を乳化重合するビニリデンフルオライド系重合体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、(a)フッ素系界面活性剤の不存在下で、
(b1)ビニリデンフルオライド、
(b2)テトラフルオロエチレン、
(b3)これらと共重合可能な含フッ素オレフィン
からなる単量体(B)を、
(c)水溶性重合開始剤
を用いて水中で乳化重合させるビニリデンフルオライド系重合体の製造方法であって、
ビニリデンフルオライドの含有量が、供給する単量体(B)中、50モル%以上であり、
水溶性重合開始剤(c)の添加量が水に対して100〜1500ppmであり、
重合圧力がゲージ圧で0.1〜1.0MPaであることを特徴とするビニリデンフルオライド系重合体の製造方法に関する。
そのため、高価なフッ素系界面活性剤を用いない。また、重合圧力が1.0MPa未満であることから重合設備が簡便である。
また、水溶性開始剤(c)を特定の範囲とすることで、乳化剤を用いることなく充分な乳化安定性と生産性を損なわない重合速度を両立させた。
具体的には、他の共重合可能なオレフィンはヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である。
更に具体的には、ビニリデンフルオライドとテトラフルオロエチレンとクロロトリフルオロエチレンとの単量体混合物を重合して得られる重合体である。
より好ましくは、(b1)60〜98モル%のビニリデンフルオライド、1〜39モル%のテトラフルオロエチレンおよび1〜39モル%のクロロトリフルオロエチレンからなる単量体からなるビニリデンフルオライド系重合体である。
水溶性重合開始剤(c)の配合量の好ましい下限は、水に対して300ppm、500ppm、好ましい上限は1200ppm、更に好ましくは1000ppmである。
水溶性重合開始剤(c)が、過硫酸アンモニウムまたは過硫酸カリウムであることが好ましい。
ビニリデンフルオライド系重合体の数平均分子量が5,000〜1,000,000であることが好ましい。
重合圧力がゲージ圧で0.1〜1.0MPaであり、好ましい下限は0.3MPa、好ましい上限は0.9MPaである。
また、本発明は、前記の製造方法により得られるビニリデンフルオライド系重合体にも関する。
本発明の製造方法によれば、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレンおよびそれらと共重合可能な含フッ素単量体をフッ素系界面活性剤の不存在下で乳化重合することができる。
本発明のビニリデンフルオライド系重合体の製造方法は、(a)フッ素系界面活性剤の不存在下で、(b1)ビニリデンフルオライド(以下、VdFともいう)、(b2)テトラフルオロエチレン(以下、TFEともいう)、(b3)これらと共重合可能な含フッ素オレフィンからなる単量体(B)および(c)水溶性重合開始剤を水中に添加して乳化重合させるものである。
VdFの含有量は、供給する単量体(B)中、50モル%以上であり、60〜98モル%が好ましく、65〜90モル%がより好ましく、70〜80モル%がさらに好ましい。
TFE(b2)の含有量は、供給する単量体(B)中、1〜39モル%であり、5〜30モル%が好ましく、10〜20モル%がより好ましい。
共重合可能な含フッ素オレフィン(b3)としては、クロロテトラフルオロエチレン(以下、CTFEともいう)、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPともいう)、トリフルオロプロピレン、フッ化ビニル(以下、VFともいう)、パーフルオロメチルビニルエーテル(以下、PMVEともいう)などがあげられるが、これらの中で、HFP、CTFEが好ましい。
共重合可能な含フッ素オレフィン(b3)の含有量は、供給する単量体(B)中、1〜39モル%が好ましく、5〜30モル%がより好ましく、10〜20モル%がさらに好ましい。
単量体(B)としては、VdF、CTFEおよびTFEの単量体混合物であることが好ましい。
本発明の乳化重合によるビニリデンフルオライド系重合体の製造方法は、フッ素系界面活性剤(a)の不存在下で行われる。フッ素系界面活性剤(a)としては、たとえばC511COONH4やC715COONH4に代表されるRfCOONH4(Rfは炭素数3〜20のパーフルオロアルキル基)界面活性剤、特表2004−533511号公報記載のビス(ペルフルオロアルカンスルホニル)イミドまたはその塩を含む界面活性剤、特表2004−509993号公報記載のCF3(CF25CH2CH2SO3M(M=NH4、H)に代表される界面活性剤、特開昭61−223007号公報記載のC37OCF(CF3)COONH4、C37OCF(CF3)CF2OCF(CF3)COONH4などに代表される界面活性剤があげられ、これらのフッ素系界面活性剤の不存在下で乳化重合を行う。
なお、任意成分として、非フッ素系界面活性剤を配合してもよい。具体的には、ノニオン系非フッ素系界面活性剤、アニオン系非フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤などがあげられる。
ノニオン系非フッ素系界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類、グリセリンエステル類およびその誘導体などがあげられる。より具体的には、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類のものとしてポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテルなどがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類のものとしてポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどがあげられ、ポリオキシエチレンアルキルエステル類のものとしてモノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコールなどがあげられ、ソルビタンアルキルエステル類のものとしてモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどがあげられ、ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステル類のものとしてモノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタンなどがあげられ、グリセリンエステル類のものとしてモノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリルなどがあげられる。また、これらの誘導体としては、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニル−ホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などがあげられる。特に好ましいものはポリオキシエチレンアルキルエーテル類およびポリオキシエチレンアルキルエステル類であってHLB値が10〜18のものであり、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO:5〜20。EOはエチレンオキシドユニット数を示す。)モノステアリン酸ポリエチレングリコール(EO:10〜55)、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(EO:6〜10)があげられる。
アニオン系非フッ素系界面活性剤としては、高級アルコール硫酸塩のエステル、例えばアルキルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、コハク酸ジアルキルエステルスルホン酸ナトリウム塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩などがあげられる。
また、両性界面活性剤としては、ラウリルベタインなどがあげられる。
非フッ素系界面活性剤の配合量は、連鎖移動による重合速度が低下しない点から、水に対して、1質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、0.05質量%以下がさらに好ましい。
水溶性重合開始剤(c)としては、水中でフリーラジカル反応に供しうるラジカルを20〜90℃の間の温度で発生するものであれば特に限定されないが、通常、水溶性の開始剤として過硫酸のカリウム塩、アンモニウム塩、過酸化水素、などがあげられる。具体的には、過硫酸アンモニウム(以下、APSともいう)、過硫酸カリウム(KPS)、過硫酸ナトリウムなどがあげられ、これらのうちイオン性末端基を生成させる能力が良好な点から、APS、KPSが好適に使用できる。
また、前記水溶性重合開始剤(c)について、必要に応じて還元剤を添加してレドックス反応を用いた低温分解型の開始剤系を採用することも可能である。好ましい還元剤としては亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどの亜硫酸塩、亜硫酸水素ナトリウム、または亜硫酸水素カリウムなどのメタ重亜硫酸塩、ピロ硫酸塩、およびチオ硫酸塩などがあげられる。亜硫酸塩を用いた場合にはイオン性末端基がSO3になる場合がある。
水溶性重合開始剤(c)の配合量は、重合速度と乳化安定性を両立させるという点から、水に対して、300ppm以上が好ましく、500ppm以上がより好ましい。また、水溶性重合開始剤(c)の配合量は、電解質濃度を下げ、平均一次粒子径を小さくできる点から、水に対して、1200ppm以下が好ましく、1000ppm以下がより好ましい。
乳化重合を行う際の重合圧力は、重合速度が速いという点から、ゲージ圧で0.1MPa以上が好ましく、0.3MPa以上がより好ましく、0.5MPa以上がさらに好ましい。また、乳化重合を行う際の重合圧力は、高圧化に伴う付帯設備を必要としない点で、ゲージ圧で1.0MPa未満が好ましく、0.9MPa以下がより好ましい。
乳化重合を行う際の重合温度は、生成する水性分散体の安定性が良好であるという点から、20℃以上が好ましく、30℃以上がより好ましく、40℃以上がさらに好ましい。また、乳化重合を行う際の重合温度は、連鎖移動による重合速度の失速が起こりにくいという点から、120℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましく、90℃以下がさらに好ましい。
乳化重合を行う際に、さらに任意成分として、連鎖移動剤、pH調整剤、水溶性高分子などを添加してもよい。
本発明の製造方法としては、例えば、耐圧反応容器に脱イオン水を仕込み、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、モノマーを添加し、さらに水溶性重合開始剤を添加して、前記モノマーを連続供給することによって反応を行うことが好ましい。
得られるビニリデンフルオライド系重合体の数平均分子量は、塗膜化の際に機械的特性、耐侯性が良好であるという点から、5,000以上が好ましく、8,000以上がより好ましく、10,000以上がさらに好ましい。また、得られるビニリデンフルオライドの数平均分子量は、溶剤溶解性や塗膜化時のレベリング性が良好であるという点から、1,000,000以下が好ましく、500,000以下がより好ましく、100,000以下がさらに好ましい。
得られるビニリデンフルオライド系重合体の平均一次粒子径は、粘度が低く、高濃度の水性分散液が得られるという点から、50nm以上が好ましく、80nm以上がより好ましく、100nm以上がさらに好ましい。また、得られるビニリデンフルオライド系重合体の平均一次粒子径は、水性分散液の保存安定性、また、塗膜調整時の光沢が良好であるという点から、3,000nm以下が好ましく、1,000nm以下がより好ましく、500nm以下がさらに好ましい。
本発明の重合方法によれば、重合体の得量は、10〜30%であり、好ましくは15%以上である。
本発明のビニリデンフルオライド系重合体は溶剤、顔料、増粘剤、分散剤、消泡剤、凍結防止剤、成膜助剤などの添加剤を配合することにより、また更に他の高分子化合物を複合して溶剤塗料、水性塗料、粉体塗料として用いることができる。
塗装方法としては、従来と同様のハケやローラーで塗布する方法、エアスプレー、エアレススプレー、エアゾールなどのスプレー法、デッピング法、ロールコート法、インクコート法などが採用でき、たとえばタイル、セメント、コンクリートなどのセラミックス、木材、金属、プラスチック、ゴムなどに塗装できる。
塗料組成物としては、耐候性塗料組成物、特に建築・建材用の耐候性塗料組成物、自動車の内・外装用塗料組成物、電気製品の内・外装塗料用組成物、事務機器あるいは厨房器具類の塗料組成物、電子部品あるいはプリント基板類の防湿用塗料組成物などが例示でき、特に耐候性・耐久性が良好な点から建材用の耐候性塗料組成物に有利に適用できる。
つぎに実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、重合圧力はすべてゲージ圧換算で行った。
製造例1
内容積0.5Lの攪拌機付耐圧反応容器に脱イオン水を250g仕込み、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、VdF/TFE/CTFEの74/14/12モル%比の混合モノマーにて80℃で0.80MPaまで加圧した。10質量%過硫酸アンモニウム水溶液2.4g(950ppm/水)を圧入し、槽内圧力が0.80MPaとなるように該混合モノマーを連続供給しながら反応を行った。重合開始3時間後に槽内を常温、常圧に戻して重合を停止し、含フッ素重合体の粒子の水性分散液(固形分濃度24質量%)を得た。
この水性分散体を−20℃で12時間冷却し凍結凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、樹脂状重合体を得た。
製造例2
内容積0.5Lの攪拌機付耐圧反応容器に脱イオン水を250g、酢酸エチル1gを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、VdF/TFE/CTFEの74/14/12モル%比の混合モノマーにて80℃で0.80MPaまで加圧した。10質量%APS水溶液2.4g(950ppm/水)を圧入し、槽内圧力が0.80MPaとなるように該混合モノマーを連続供給しながら反応を行った。重合開始8時間後に槽内を常温、常圧に戻して重合を停止し、含フッ素重合体の粒子の水性分散液(固形分濃度16重量%)を得た。
この水性分散体を−20℃で12時間冷却し凍結凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、樹脂状重合体を得た。
製造例3
内容積0.5Lの攪拌機付耐圧反応容器に脱イオン水を250g、シクロヘキサン1gを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、VdF/TFE/CTFEの74/14/12モル%比の混合モノマーにて80℃で0.80MPaまで加圧した。10質量%APS水溶液2.4g(950ppm/水)を圧入し、槽内圧力が0.80MPaとなるように該混合モノマーを連続供給しながら反応を行った。重合開始8時間後に槽内を常温、常圧に戻して重合を停止し、含フッ素重合体の粒子の水性分散液(固形分濃度20重量%)を得た。
この水性分散体を−20℃で12時間冷却し凍結凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、樹脂状重合体を得た。
製造例4
内容積0.5Lの攪拌機付耐圧反応容器に脱イオン水を250g、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、VdF/TFE/CTFEの74/14/12モル%比の混合モノマーにて80℃で0.80MPaまで加圧した。10質量%APS水溶液5.0g(2000ppm/水)を圧入し、槽内圧力が0.80MPaとなるように該混合モノマーを連続供給しながら反応を行った。さらに、10質量%APS水溶液6.0g(2400ppm/水)を圧入し、重合開始11時間後に槽内を常温、常圧に戻して重合を停止し、含フッ素重合体の粒子の水性分散液(固形分濃度8質量%)を得た。
この水性分散体を−20℃で12時間冷却し凍結凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、樹脂状重合体を得た。
製造例5
内容積0.5Lの攪拌機付耐圧反応容器に脱イオン水を250g、50質量%C511COONH4水溶液0.25gを仕込み、チッ素圧入、脱気を繰り返し、残存空気を除去したのち、VdF/TFE/CTFEの74/14/12モル%比の混合モノマーにて80℃で0.80MPaまで加圧した。10質量%APS水溶液2.4g(950ppm/水)を圧入し、槽内圧力が0.80MPaとなるように該混合モノマーを連続供給しながら反応を行った。重合開始4.5時間後に槽内を常温、常圧に戻して重合を停止し、含フッ素重合体の粒子の水性分散液(固形分濃度24質量%)を得た。
この水性分散体を−20℃で12時間冷却し凍結凝析を行った。得られた凝析物を水洗、乾燥して、樹脂状重合体を得た。
得られた水性分散体の重合速度(Rate of polymerization)(以下、Rpともいう)を計算した。また、得られた樹脂状重合体を以下に示す測定方法により、分子量および平均粒子径を測定した。測定結果を表1に示す。
(Rp)
Rpの計算式を下に示す。
Figure 2008297528
(分子量測定)
樹脂粉末をテトラヒドロフラン(THF)で濃度が0.2%となるように溶解させ、これをGPC測定装置(東ソー(株)製、商品名HLC−8020)を用いてポリスチレン換算の数平均分子量および重量数平均分子量を測定した。また、THFに溶解不充分な場合はフィルターで残渣を取り除いた後、カラムを通過した部分のみを測定した。
(粒子径測定)
水性分散液中の粒子の平均粒子径を濃厚系粒径アナライザー(大塚電子(株)製 FPAR−1000)を用いて測定した。
Figure 2008297528

Claims (5)

  1. (a)フッ素系界面活性剤の不存在下で、
    (b1)ビニリデンフルオライド、
    (b2)テトラフルオロエチレン、
    (b3)これらと共重合可能な含フッ素オレフィンからなる
    単量体(B)を、
    (c)水溶性重合開始剤
    を用いて水中で乳化重合させるビニリデンフルオライド系重合体の製造方法であって、
    ビニリデンフルオライドの含有量が、供給する単量体(B)中50モル%以上であり、
    水溶性重合開始剤(c)の添加量が水に対して100〜1500ppmであり、
    重合圧力がゲージ圧で0.1〜1.0MPaであることを特徴とするビニリデンフルオライド系重合体の製造方法。
  2. 共重合可能な含フッ素オレフィン(b3)が、ヘキサフルオロプロピレンおよびクロロトリフルオロエチレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1記載のビニリデンフルオライド系重合体の製造方法。
  3. 単量体(B)が、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチレンおよびテトラフルオロエチレンの単量体混合物である請求項1または2記載の製造方法。
  4. 水溶性重合開始剤(c)が、過硫酸アンモニウムまたは過硫酸カリウムである請求項1〜3のいずれかに記載のビニリデンフルオライド系重合体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られるビニリデンフルオライド系重合体。
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