JP2008296570A - 積層体 - Google Patents
積層体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008296570A JP2008296570A JP2008018500A JP2008018500A JP2008296570A JP 2008296570 A JP2008296570 A JP 2008296570A JP 2008018500 A JP2008018500 A JP 2008018500A JP 2008018500 A JP2008018500 A JP 2008018500A JP 2008296570 A JP2008296570 A JP 2008296570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- clear layer
- chip
- color
- resin
- structural
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明の積層体は、着色基材層の上に、カラークリヤー層が積層されてなり、カラークリヤー層が、少なくとも、結合材と、平均粒子径0.1mm以上50mm以下、厚み30μm以上500μm以下である構造発色チップから形成されたものであることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
このような材料を、製品の一部、または、全部に用いることによって、彩度が高く、インパクトのある意匠性を表出することができる。
例えば、壁、床、天井などの建材などにおいては、深みのある、落ち着きのある輝度感を有する材料が望まれるようになっている。
しかし、特許文献1のような材料では、輝度感が強すぎる傾向があり、場合によっては、敬遠されてしまうことがあった。
1.着色基材層の上にカラークリヤー層が積層されたものであり、
カラークリヤー層が、少なくとも、結合材と、平均粒子径0.1mm以上50mm以下、厚み30μm以上500μm以下である構造発色チップから形成されたものであることを特徴とする積層体。
2.着色基材層の上に、カラークリヤー層、クリヤー層が積層されたものであり、
カラークリヤー層が、少なくとも、結合材と、平均粒子径0.1mm以上50mm以下、厚み30μm以上500μm以下である構造発色チップから形成されたものであり、
クリヤー層が、少なくとも、結合材から形成されたものであり、クリヤー層の光透過率が60%以上であることを特徴とする積層体。
3.クリヤー層が、少なくとも、結合材と、架橋性化合物から形成されたものであることを特徴とする2.に記載の積層体。
4.クリヤー層が、少なくとも、結合材と、光拡散剤から形成されたものであることを特徴とする2.に記載の積層体。
5.クリヤー層を形成する結合材が、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上含むアクリル樹脂であることを特徴とする2.から4.のいずれかに記載の積層体。
6.カラークリヤー層が、結合材100重量部に対し、構造発色チップが0.001〜10重量部含有されたものであることを特徴とする1.から5.のいずれかに記載の積層体。
7.構造発色チップが、チップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が分散してなる固形状物を圧延してなるものであることを特徴とする1.から6.のいずれかに記載の積層体。
8.構造発色チップが、熱塑性を有するチップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い球状粒子が分散してなる固形状物を、該チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、該球状粒子の軟化点よりも低い温度で圧延してなるものであることを特徴とする1.から7.のいずれかに記載の積層体。
本発明では、着色基材層の色相と、カラークリヤー層における構造発色チップの輝度感により、やわらかい、深みのある、落ち着いた輝度感を表出することができ、優れた美観性を有する積層体を得ることができる。
このような材料としては、アルミ鋼板、亜鉛鋼板、ステンレス鋼板、銅鋼板等の金属鋼板、プラスチック板、押出成形板、陶磁器、ガラス、焼成タイル、磁器タイル、木材、コンクリート、モルタル、石膏ボード、繊維混入セメント板、珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板等が挙げられる。また、このような材料の表面は、材料自体の色相でもよいが、着色コーティング、着色メッキ等の通常知られる方法で着色していてもよい。
本発明で用いる構造発色チップは、構造発色、つまり、可視領域の光の波長あるいは、それ以下の微細構造を持つことで生じる光学現象(光の干渉、回折、散乱等)によって発色するものであり、粒子を規則的に配列させて発する構造発色を利用するものである。
平均粒子径が、0.1mmより小さい場合、構造発色チップの存在感が失われ、偏光による意匠性が視認し難くなる。50mmよりも大きい場合、自然感、高級感が損なわれ、意匠性的に、違和感が生じる。
また、厚みが30μmよりも小さい場合、光の透過性が高く、構造発色性が低下し、構造発色チップの裏面の色相が視認しやすくなり、偏光による発色性が損なわれる。逆に厚みが500μmよりも大きい場合、構造発色チップに光が当たる面が一定とならず、厚さ方向の面に光が当たり偏光による発色性が得られ難くなる。
なお、構造発色チップの粒子径は、JIS Z8801−1:2000に規定される金属製網ふるいを用いてふるい分けを行うことによって得られる値である。
また、構造発色チップの厚みは、マイクロメーター(株式会社三豊製作所製)により測定される値を算出することによって得られる値である。
本発明では、特に、粒子が規則的に配列された構造発色チップが好適に用いられる。
本発明では、特に、無機粒子が好ましく、無機粒子のなかでも、特にシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、五酸化タンタル、酸化ガドリニウム、酸化イットリウム等が好ましい。無機粒子は、耐久性等に優れるため、得られた構造発色体の耐久性を向上させるとともに、優れた色彩を長期にわたり維持することができる。
チップ形成樹脂としては、特に限定されないが、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、酢酸ビニル−バーサチック酸ビニルエステル樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルカプロラクタム樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、セルロース樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、塩化ビニル樹脂、ビニル樹脂等が挙げられ、このような樹脂の無溶剤型、溶剤可溶型、NAD型、水可溶型、水分散型等を使用することができる。
架橋ネットワークを形成する樹脂としては、次に示す反応性官能基の反応性を有する化合物等が挙げられる。反応性官能基の組み合わせとしては、例えば、カルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、加水分解性シリル基どうしの組み合わせ等が挙げられる。
このような反応性官能基の架橋は、上述した樹脂中に存在する反応性官能基同士の反応でもよいし、新たに添加する架橋剤中に存在する反応性官能基と樹脂中に存在する反応性官能基の反応、架橋剤中に存在する反応性官能基同士の反応等でもよい。
球状粒子が少なすぎる場合は、配列された球状粒子の粒子間距離が長くなりすぎ、可視光の波長以上となってしまい、人間の視覚には色が認識されなくなってしまうため、構造発色が得られにくい。また球状粒子が多すぎる場合は、球状粒子同士の凝集が生じやすく、また、球状粒子の固定化が困難となってしまう。
例えば、球状粒子の配列が160nm〜170nm程度の間隔であれば紫系、180nm〜190nm程度の間隔であれば青系、200nm〜230nm程度の間隔であれば緑系、240nm〜260nm程度の間隔であれば黄系、270nm〜290nm程度の間隔であれば赤系、などに設定することができる。
このような非球状粒子を含有することにより、最終的に得られる構造発色チップの発色がより鮮明(発色性向上効果)となるため好ましい。
発色性向上効果が得られる作用機構は明確ではないが、非球状粒子が球状粒子の間隙に一定間隔で入りこむことによって、球状粒子の配列の乱れが抑制されるためと考えられる。
ここでの発色性向上効果は、目視にて確認することができるが、紫外−可視吸収スペクトルまたは絶対反射率の測定により確認することもできる。
さらに、非球状粒子としては、アスペクト比が1.2以上600以下(好ましくは1.5以上500以下)の針状あるいは鱗片状の粒子が好適である。ここに言うアスペクト比とは、粒子の長手方向の長さbと、それに対する短手方向の長さaとの比のb/aで表される値である。
さらに、本発明では、非球状粒子が、拡散反射率が60%以下である粒子であることが好ましい。非球状粒子として、拡散反射率が60%以下である粒子を使用することにより、構造発色チップの反射光がより鮮明になるとともに、球状粒子による優れた構造発色を呈することができる。
また、蛍光性を有する粒子を含むことによって、蛍光性を有する粒子から発光される光が、構造発色チップを通過し、構造発色の色相とあいまって、優れた美観性を得ることもできる。
球状粒子と非球状粒子及び/またはその他の粒子を併用する場合は、チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、球状粒子の軟化点及び非球状粒子、その他の粒子の軟化点よりも低い温度領域で圧延を行えばよい。
したがって、球状粒子が均一に配列された構造体、つまり優れた光干渉性を有する構造色を呈するチップ(構造発色チップ)を簡便に得ることができる。
また、有機系の球状粒子の軟化点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、昇温速度10℃/minで測定し、算出した値である。
このような方法では、球状粒子が均一、かつ高分散した固形状物を得やすく、このような固形状物を圧延することで、球状粒子が均一に配列しやすく、構造色を呈する構造体を簡便に得ることができる。
このような樹脂を用いた場合、チップ形成樹脂と溶媒とからなる樹脂溶液中に球状粒子が均一に高分散しやすく、かつ得られる固形状物においてチップ形成樹脂や球状粒子の偏りが抑えられるため好ましい。さらに、透明性に優れる固形状物が得られやすく、良好な構造発色性を示すことができる。特に、チップ形成樹脂と溶媒の相溶性に優れるものを選択することによって、よりいっそう優れた構造発色性を示すことができる。
本発明では、溶媒として特に水を含むものが好ましく、よって、チップ形成樹脂として、水に可溶な水可溶型の熱塑性を有する樹脂を用いることが好ましい。
例えば、球状粒子表面が負の電荷をもつものであれば、ノニオン性および/またはアニオン性の熱塑性を有する樹脂、また、球状粒子表面が正の電荷をもつものであれば、ノニオン性および/またはカチオン性の熱塑性を有する樹脂を選択することが好ましい。また、立体障害効果を有するものや、相互作用(疎水親水相互作用を含む)を有するもの、球状粒子と溶媒との界面を活性させる効果を有するものでもよい。
例えば、球状粒子として、無機粒子を用いる場合、無機粒子の表面は負の電荷を帯びるものが多く、熱塑性を有する樹脂としてはノニオン性および/またはアニオン性の熱塑性を有する樹脂を用いることが好ましい。
カラークリヤー層における結合材と構造発色チップの混合比率は、特に限定されないが、例えば、結合材の固形分100重量部に対し、構造発色チップを0.001〜10重量部含有していることが好ましい。構造発色チップが0.001重量部よりも少ない場合、深みのある、落ち着いた美観性が確認され難くなる。
直接塗付する方法では、着色基材層の上に、刷毛、ローラー、スプレー等の塗装器具を用いて塗付すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
カラークリヤー層の厚みは、100μm〜5mm(好ましくは200μm〜2mm)程度であることが好ましい。
カラークリヤー層の透明性としては、光透過率が、20%〜95%(好ましくは40%〜90%、さらに好ましくは50%〜88%)程度であることが好ましい。
光透過率がこのような範囲であることにより、構造発色チップの色彩、輝度感を失わずに積層構造体を得ることができる。また、着色基材の色相を表現することができ、多色、多彩な、積層構造体が得ることができる。
クリヤー層は、カラークリヤー層、着色基材層の色相が視認できる程度であれば特に限定されないが、クリヤー層の光透過率は、60%以上(さらには70%〜99%、さらには80%〜99%)程度であることが好ましい。光透過率がこのような範囲であることにより、着色基材の色相及び、カラークリヤー層の色相、輝度感を失わずに積層体を得ることができる。また、立体感と深みのある、美観性に優れた構造体が得ることができる。
なお、光透過率は、JIS K 7105−1981 5.5「光線透過率及び全光線反射率」に規定する測定法Aに準拠し、積分球式光線透過率測定装置(例えば、株式会社島津製作所社製)を用いて測定した全光線透過率の値である。
このようなアクリル樹脂を含む結合材から形成されるクリヤー層は、特に、耐擦り傷性、耐摩耗性に優れ、かつ、透明性にも優れる特徴を有するものである。さらに、該クリヤー層の有する透明感等により、いっそう奥ゆき・深みのある、落ち着いた輝度感を表出することができる。
その他の化合物としては、例えば、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル等のメタクリル酸エステル;アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ベンジル等のアクリル酸エステル;メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等のヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート;メタクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル、アクリル酸N,N−ジメチルアミノエチル等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート等のアルカンジオール化合物;ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等のポリオキシアルキレングリコール化合物;メタクリル酸、アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有化合物;メタクリルアミド、アクリルアミド等のアミド基含有化合物;スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物等が挙げられる。
例えば、架橋反応に適用できる反応性官能基の組合せとしては、例えば、ビニル基どうしの他に、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、反応性シリル基どうし、カルボキシル基と金属イオン等が挙げられる。
さらに、クリヤー層の屈折率による入射光と反射光との位相の違い等により、立体感があり、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性を発現することができる。
凹凸の程度としては、0.05mm〜5mm程度、さらには0.1mm〜3mm程度、さらには0.1mm〜1mm程度が好ましい。
屈折率の違いの程度としては、0.01以上、さらには0.01〜1.0程度が好ましい。屈折率の差が0.01より小さい場合、奥ゆき・深みのある、落ち着いた美観性が確認され難く、屈折率の差が大きすぎる場合、透明性が失われてしまい、下層の意匠を視認することが不可能となってしまう。
またクリヤー層用組成物を、表面が凹凸になるように塗付積層することによって塗膜表面の凹凸を付与することもできるし、クリヤー層用組成物中に光拡散剤等の粒子を含有させることによって塗膜表面の凹凸を付与することもできる。
また、屈折率の異なるものを積層することによって、屈折率の異なるクリヤー層を得ることもできるし、クリヤー層用組成物において、屈折率の異なる結合材をブレンドする方法や、結合材と異なる屈折率を有する物質(例えば、光拡散剤等)を含有させることにより屈折率の異なるクリヤー層を得ることができる。
本発明のクリヤー層は、表面構造が凹凸構造を有し、かつ、屈折率の異なる2種以上の物質から形成されたものであることが好ましく、例えば、結合材と光拡散剤から構成されるクリヤー層用組成物を塗付することによって、光拡散性を有するクリヤー層を得ることが好ましい。
このような光拡散剤の形状は、特に限定されず、球状、鱗片状、針状、多角柱状、円柱状等の光拡散剤を用いることができ、1種または2種以上を適宜選定し用いることができる。また、光拡散剤の大きさは、使用用途等によって適宜設計すればよいが、50μm以上5mm以下、さらには100μm以上3mm以下程度であればよい。
積層する方法としては、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含むクリヤー層用組成物を用いてあらかじめ常法によりクリヤー層を作製し、カラークリヤー層の上に、接着剤等を介して貼着する方法、また、カラークリヤー層の上に、結合材、必要に応じ、その他の添加剤等を含むクリヤー層用組成物を直接積層する方法等が挙げられる。
クリヤー層用組成物を直接積層する方法では、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗付すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
トップコート層としては、例えば、アクリル樹脂、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂等を結合材とするものを使用することができる。
例えば、トップコート層を形成する結合材として、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上含むアクリル樹脂を含む結合材を用いることによって、耐擦傷性、耐摩耗性を向上させることができる。また、アクリル−シリコン樹脂、シリコーン樹脂を含む結合材を用いることによって、汚染防止性を向上させることができる。
またこの他に、本発明の効果を損なわない程度に、着色材料、骨材、体質顔料、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、沈降防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、黄変防止剤、有機過酸化物、有機色素、無機フィラー、触媒、溶剤、架橋性化合物、光拡散剤等の添加剤を混合することもできる。
トップコート層の透明性としては、光透過率が、60%以上(好ましくは70%〜99%)程度であることが好ましい。
また、クリヤー層の上に、トップコート層用組成物を直接塗付積層することもできる。直接塗付積層する方法では、クリヤー層の上に、刷毛、ローラー、スプレー、コーター、コテ等の塗装器具を用いて塗付すればよく、1回塗り、複数回塗り等特に限定されない。
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、温度23℃、相対湿度50%(以下、「標準状態」ともいう。)で、樹脂Aを溶媒Aに混合した樹脂溶液を作製し、該樹脂溶液に粒子Aを混合して混合溶液を作製した。
該混合溶液を、アルミニウム製の容器(φ100mm)に50g入れ、120℃、3時間で、溶媒Aを揮発させ、固形状物を得た。得られた固形状物は、透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後のPETフィルムから剥がした物体は、光による干渉を示し、紫色の優れた構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(A)を得た。
・粒子径0.5〜5mm、厚み100μmである紫色の構造発色チップ(A1)
・粒子径5〜50mm、厚み100μmである紫色の構造発色チップ(A2)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、樹脂Aを樹脂Bに、溶媒Aを溶媒Bに、粒子Aを粒子Bに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PENフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、170℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、紫色の優れた構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(B)を得た。
・粒子径1〜50mm、厚み100μmである紫色の構造発色チップ(B1)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子Eを加えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、黄色の強い構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(C)を得た。
・粒子径1〜50mm、厚み100μmである黄色の構造発色チップ(C1)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、標準状態で、樹脂Cを溶媒Aに混合した樹脂溶液を作製し、該樹脂溶液に粒子Aを混合して混合溶液を作製した。
次に、該混合溶液と架橋剤Aを混合し、アルミニウム製の容器(φ100mm)に50g入れ、120℃、3時間で、溶媒Aを揮発させ、固形状物を得た。得られた固形状物は、無色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、緑色系の強い構造発色を示した。さらに、得られた構造発色体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(D)を得た。
・粒子径1〜50mm、厚み100μmである紫色の構造発色チップ(D1)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子D、粒子Fを加え、樹脂Aを樹脂Dに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、黄色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な青系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた構造発色体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(E)を得た。
・粒子径1〜50mm、厚み100μmである青色の構造発色チップ(E1)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、粒子D、粒子F、粒子Gを加え、樹脂Aを樹脂Dに替えた以外は、実施例1と同様の方法で、固形状物を得た。得られた固形状物は、黄色透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、繰り返し湾曲させた。圧延後の物体は、光による干渉を示し、鮮明な青系を示す優れた構造発色を示した。さらに、得られた構造発色体を、標準状態で1週間静置しておいたところ、1週間後も優れた構造発色を示した。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(F)を得た。
・粒子径1〜50mm、厚み100μmである青色の構造発色チップ(F1)
表1に示す原料を用い、表2に示す混合比率で、温度23℃、相対湿度50%(以下、「標準状態」ともいう。)で、樹脂Dを溶媒Aに混合した樹脂溶液を作製し、該樹脂溶液に粒子Cを混合して混合溶液を作製した。
該混合溶液を、アルミニウム製の容器(φ100mm)に50g入れ、120℃、3時間で、溶媒Aを揮発させ、固形状物を得た。得られた固形状物は、透明であり、粒子が均一に分散していた。
得られた固形状物を、PETフィルムに挟み込み、加熱圧延ローラーを用いて、130℃、30MPaで圧延、湾曲させた。圧延後のPETフィルムから剥がし、厚み100μmの青色の構造発色体を得た。
該構造発色体を常法により破砕、粉砕することによって、次の構造発色チップ(G)を得た。
・粒子径1mm〜5mm、厚み100μmである青色の構造発色チップ(G1)
・粒子径5mm〜30mm、厚み100μmである青色の構造発色チップ(G2)
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)からなるクリヤー層用組成物を、wet膜厚が0.1mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(B1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は70%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(C1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は66%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある黄色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(D1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は74%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(E1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(F1)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
構造発色チップ(G2)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A1)0.2重量部、構造発色チップ(G2)0.5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)からなるクリヤー層用組成物を、wet膜厚が0.1mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色と紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(C1)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層1を得た。なおカラークリヤー層1の光透過率は66%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(D1)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層2を得た。なおカラークリヤー層2の光透過率は74%であった。
次に、カラークリヤー層2の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)からなるクリヤー層用組成物を、wet膜厚が0.1mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある黄色と紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、凹凸の程度:底部と頂部の差が0.5mm〜2mm、L*=10)を用いた以外は、実施例2と同様の方法で、積層体を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%、屈折率:1.6)100重量部、石英粉末(平均粒子径:0.2μm、屈折率:1.45)10重量部からなるクリヤー層用組成物を、wet膜厚が0.5mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%、凹凸の程度は底部と頂部の差が0.2mm〜0.5mmであった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、石英粉末(平均粒子径:30μm、屈折率:1.45)3重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%、屈折率は1.49であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
<耐摩耗性試験>
得られた積層体を用いて、JIS K 5400 8.9耐摩耗性試験を行った。テーパー形摩耗輪は、CS17を用いた。評価は摩耗減量によって表し、結果は表3に示す。
また、実施例2で得られた積層体についても、同様の耐摩耗性試験を行った。結果は表3に示す。
<耐擦傷性試験>
得られた積層体を用いて、スチールウール(ボンスターNo.0000、日本スチールウール株式会社製)を用いて、積層体の表面を荷重500gの条件で10回繰り返し擦過し、当該積層体の表面における傷の発生の有無を評価した。評価は次のとおりである。結果を表3に示す。
5:剥離や傷の発生が認められない。
4:剥離や傷の発生がほとんど認められない。
3:わずかに細い傷が認められる。
2:全面に筋状の傷が認められる。
1:剥離が生じる。
<積層体の作製>
構造発色チップ(B1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は70%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
構造発色チップ(C1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は66%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある黄色の輝度感を有し、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
構造発色チップ(D1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は74%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
構造発色チップ(E1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きがあってかつ鮮明な青色の輝度感を有し、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
構造発色チップ(F1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、積層体を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は62%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きがあってかつ鮮明な青色の輝度感を有し、やわらかい、深み、高級感のある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
表面が黒色に着色された磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、凹凸の程度:底部と頂部の差が0.5mm〜2mm)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A1)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、塗付量400g/m2で刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なお該カラークリヤー層用組成物から形成されるカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、見る角度によって様々な色彩を発するとともに、黒地の中に落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(G1)0.2重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.2mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、第1カラークリヤー層を得た。なお第1カラークリヤー層の光透過率は75%であった。
次に、第1カラークリヤー層の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(G2)0.3重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.2mmとなるように、刷毛で塗付し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、第2カラークリヤー層を得た。なお第2カラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、第2カラークリヤー層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート6重量部、石英粉末(平均粒子径:30μm、屈折率:1.45)3重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー層用組成物Bを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は85%、屈折率は1.49であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色の輝度感を有し、多彩感、自然感、また、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A1)0.2重量部、構造発色チップ(G2)0.5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.2mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、クリヤー層用組成物Aを、膜厚が1.0mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある青色と紫色の輝度感を有し、多彩感、自然感、また、やわらかい、奥深い・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
実施例12で得られた積層体のクリヤー層表面に、ポリアルキルシロキサン20重量部、イソプロピルアルコール80重量部からなるトップコート層用組成物、膜厚が20μmとなるように塗付し、温度110℃で、1時間乾燥硬化させ、トップコート層を得、積層体を得た。なおトップコート層の屈折率は1.4であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、ガラス粉末(平均粒子径:0.2mm、屈折率:1.43)10重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー層用組成物Cを、膜厚が0.5mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は84%、屈折率は1.49であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
<積層体の作製>
表面を黒色に着色した磁器タイル板(100mm×100mm×6mm、L*=10)の上に、エポキシ樹脂(固形分:100重量%)100重量部、構造発色チップ(A2)5重量部を混合したカラークリヤー層用組成物を、乾燥膜厚が0.3mmとなるように、刷毛で塗布し、温度80℃、相対湿度50%で、24時間乾燥硬化させ、カラークリヤー層を得た。なおカラークリヤー層の光透過率は71%であった。
次に、カラークリヤー層の上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、ガラス粉末(平均粒子径:0.2mm、屈折率:1.43)2重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー層用組成物Dを、膜厚が0.5mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、
さらにその上に、メタクリル酸メチル75重量部、2−エチルヘキシルアクリレート25重量部、ガラス粉末(平均粒子径:0.2mm、屈折率:1.43)10重量部、過酸化ベンゾイル2重量部からなるクリヤー層用組成物Cを、膜厚が0.5mmとなるように塗付し、温度25℃、相対湿度50%で、2時間乾燥硬化させ、クリヤー層を得、積層体を得た。なおクリヤー層の光透過率は84%、屈折率は1.49であった。
得られた積層体の表面は、黒地の中に、落ち着きのある紫色の輝度感を有し、やわらかい、奥ゆき・深みのある美観性をかもしだしていた。
また得られた積層体について、実施例12と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
Claims (8)
- 着色基材層の上にカラークリヤー層が積層されたものであり、
カラークリヤー層が、少なくとも、結合材と、平均粒子径0.1mm以上50mm以下、厚み30μm以上500μm以下である構造発色チップから形成されたものであることを特徴とする積層体。 - 着色基材層の上に、カラークリヤー層、クリヤー層が積層されたものであり、
カラークリヤー層が、少なくとも、結合材と、平均粒子径0.1mm以上50mm以下、厚み30μm以上500μm以下である構造発色チップから形成されたものであり、
クリヤー層が、少なくとも、結合材から形成されたものであり、クリヤー層の光透過率が60%以上であることを特徴とする積層体。 - クリヤー層が、少なくとも、結合材と、架橋性化合物から形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
- クリヤー層が、少なくとも、結合材と、光拡散剤から形成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
- クリヤー層を形成する結合材が、メタクリル酸メチルモノマー及び/またはメタクリル酸メチルオリゴマーを50重量%以上含むアクリル樹脂であることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の積層体。
- カラークリヤー層が、結合材100重量部に対し、構造発色チップが0.001〜10重量部含有されたものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の積層体。
- 構造発色チップが、チップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下である球状粒子が分散してなる固形状物を圧延してなるものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の積層体。
- 構造発色チップが、熱塑性を有するチップ形成樹脂中に、平均粒子径5nm〜800nm、粒子径分布の標準偏差が平均粒子径の20%以下で、軟化点が該チップ形成樹脂よりも高い球状粒子が分散してなる固形状物を、該チップ形成樹脂の軟化点よりも高く、該球状粒子の軟化点よりも低い温度で圧延してなるものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008018500A JP5232482B2 (ja) | 2007-02-01 | 2008-01-30 | 積層体 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007023580 | 2007-02-01 | ||
JP2007023580 | 2007-02-01 | ||
JP2007121686 | 2007-05-02 | ||
JP2007121686 | 2007-05-02 | ||
JP2008018500A JP5232482B2 (ja) | 2007-02-01 | 2008-01-30 | 積層体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008296570A true JP2008296570A (ja) | 2008-12-11 |
JP5232482B2 JP5232482B2 (ja) | 2013-07-10 |
Family
ID=40170531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008018500A Expired - Fee Related JP5232482B2 (ja) | 2007-02-01 | 2008-01-30 | 積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5232482B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010241105A (ja) * | 2009-03-14 | 2010-10-28 | Bekku Kk | 積層体 |
JP2013075441A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toppan Cosmo Inc | 床材表面用積層体 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005305317A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Nissan Motor Co Ltd | 積層塗膜および塗膜形成方法 |
JP2007182047A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-07-19 | Sk Kaken Co Ltd | 積層体 |
JP2009154474A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Bekku Kk | 積層体 |
-
2008
- 2008-01-30 JP JP2008018500A patent/JP5232482B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005305317A (ja) * | 2004-04-22 | 2005-11-04 | Nissan Motor Co Ltd | 積層塗膜および塗膜形成方法 |
JP2007182047A (ja) * | 2005-12-09 | 2007-07-19 | Sk Kaken Co Ltd | 積層体 |
JP4675262B2 (ja) * | 2005-12-09 | 2011-04-20 | エスケー化研株式会社 | 積層体 |
JP2009154474A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-07-16 | Bekku Kk | 積層体 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010241105A (ja) * | 2009-03-14 | 2010-10-28 | Bekku Kk | 積層体 |
JP2013075441A (ja) * | 2011-09-30 | 2013-04-25 | Toppan Cosmo Inc | 床材表面用積層体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5232482B2 (ja) | 2013-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4895747B2 (ja) | 積層体 | |
JP4937827B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
JP5634760B2 (ja) | 化粧構造体 | |
WO2019135360A1 (ja) | 化粧材 | |
JP5026855B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
JP2011093310A (ja) | 積層体 | |
JP2010236204A (ja) | 床用化粧シート | |
TW201925365A (zh) | 黑色低反射膜及積層體的製造方法 | |
JP4675262B2 (ja) | 積層体 | |
CN108285679A (zh) | 一种大可视角的投影显示膜及其制备方法 | |
JP2010107616A (ja) | 光拡散性粒子およびその製造方法、光拡散性樹脂組成物並びにその応用 | |
JP5325532B2 (ja) | 積層体およびその製造方法 | |
JP4751215B2 (ja) | 積層体 | |
JP5232482B2 (ja) | 積層体 | |
JP6012323B2 (ja) | 装飾材 | |
JP5190978B2 (ja) | 積層体の製造方法 | |
JP5459968B2 (ja) | 積層体 | |
JP2011089115A (ja) | コーティング材 | |
JP5072583B2 (ja) | 積層体 | |
JP5086573B2 (ja) | 積層体 | |
JP5382933B2 (ja) | 積層体 | |
JP6423707B2 (ja) | 被覆材及び被膜形成方法 | |
JP4751221B2 (ja) | 発色構造体の製造方法 | |
JP5382934B2 (ja) | 装飾材 | |
JP5460844B2 (ja) | 積層体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110118 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120329 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132 Effective date: 20120413 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120612 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130301 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130325 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160329 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5232482 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |