JP2011093310A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の積層体は、バインダーと、有彩色の干渉色を示す2種以上の金属酸化物被覆粒子を含み、該金属酸化物被覆粒子の組み合わせによる加法混色により、高明度の干渉色を呈する透明層と、装飾層を含むことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
但し、このような白色顔料は、一般に隠蔽力が高い。そのため、白色顔料を用いて形成された塗膜は、下地の色彩等に関係なく、ほぼ白のみの単調な塗膜となってしまう場合が多い。
しかし、特許文献1の技術で得られる塗膜は、白色顔料系の遮熱材料に比べ、遮熱効果に優れた材料を得ることが困難である。
加えて、装飾層に断熱性及び/または赤外線反射性を付与する、更に、断熱層や赤外線反射層を積層することにより、遮熱性、意匠性に優れる積層体を得ることを目的とするものである。
1.装飾層と透明層を含む積層体であって、
透明層が、バインダーと、有彩色の干渉色を示す2種以上の金属酸化物被覆粒子を含み、該金属酸化物被覆粒子の組み合わせによる加法混色により、高明度の干渉色を呈することを特徴とする積層体。
2.透明層のバインダーが、アクリル成分及びシリコン成分を含むことを特徴とする1.に記載の積層体。
3.装飾層が、断熱性及び/または赤外線反射性を有することを特徴とする1.または2.に記載の積層体。
4.さらに、断熱層、赤外線反射層、補強層から選ばれる1層以上が積層されてなることを特徴とする1.から3.のいずれかに記載の積層体。
さらに、装飾層に断熱性及び/または赤外線反射性を付与すること、あるいは、断熱層や赤外線反射層を積層することにより、遮熱性、意匠性に優れる積層体を得ることができる。
本発明の透明層は、バインダーと、有彩色の干渉色を示す2種以上の金属酸化物被覆粒子を含む透明被覆材により形成されたものである。
基体粒子の形状としては、針状、球状、鱗片状等が挙げられるが、鱗片状の形状が好ましく用いられる。基体粒子の大きさ(短径及び長径)は、0.1μm以上1mm以下(好ましくは1μm以上500μm以下)の範囲内で適宜設定すればよい。
金属酸化物被覆層の厚みは、発現する有彩色によって、適宜設定すればよく、概ね50nm以上200nm以下程度である。
金属酸化物被覆粒子が鱗片状の場合、その大きさ(短径及び長径)は、通常0.1μm以上1mm以下(好ましくは1μm以上500μm以下、より好ましくは2μm以上200μm以下、さらに好ましくは5μm以上100μm以下)程度であり、その厚みは、通常0.01μm以上5μm以下(好ましくは0.05μm以上1μm以下)程度であるものが好ましい。
なお、上記金属酸化物被覆粒子の大きさ、厚みは、走査型電子顕微鏡の観察によって測定することができる。
有彩色の色相は、例えば、金属酸化物被覆層の厚さ等によってコントロールすることができる。例えば、金属酸化物被覆層の厚さが90nm〜110nm程度であれば赤色系、110nm〜120nm程度であればマゼンダ(紫)系、120nm〜135nm程度であれば青色系、135nm〜155nm程度であれば緑色系等の反射光を得ることができる。
なお、「高明度」とは、明度が相対的に低い金属酸化物被覆粒子に対し、他の金属酸化物被覆粒子を混合した場合、混合前の明度に比べ、混合後の明度が高くなる状態を意味する。
有彩色の組み合わせとしては、マゼンダ(紫)、青、シアン(水色)、緑、黄、橙、及び赤等から選ばれる2種以上が挙げられる。本発明では、特に、マゼンダ(紫)と緑、青と黄、シアン(水色)と赤等の補色関係にある2種の組み合わせ、または、赤、緑及び青、若しくは、シアン、マゼンタ及び黄といった3種の組み合わせ等が、より無彩色の色相になるため好ましい。
そのため、2種以上の金属酸化物被覆粒子が存在すると、たとえ金属酸化物被覆粒子どうしが重なっていたとしても、それぞれの金属酸化物被覆粒子の作用によって、反射強度を高めることができる。
白色(シルバー)の金属酸化物被覆粒子は、隠蔽力が高く、装飾層の模様や色調をうまく活かすことができない。また、十分な遮熱性能が得られ難い。
通常の着色顔料は、可視光領域において、吸収される波長と吸収されない波長が存在し、吸収されなかった波長が反射されて、それに応じた色相が見えるというものである。例えば青色顔料では、可視光領域において、青色を示す波長以外は顔料により吸収され、吸収されなかった青色を示す波長が反射され、青色に見えるというものである。
このような着色顔料を2種以上用いた場合は、減法混色により、黒っぽく、暗い色相になってしまう。これは、それぞれの着色顔料に存在する吸収波長領域と反射波長領域のうち、いずれか一つの着色顔料に吸収波長領域が存在すると、その領域では波長が吸収されてしまうため、反射波長領域・反射強度が小さくなってしまうからである。例えば、赤色顔料と緑色顔料を混合した場合、いわゆる補色関係にある色のため、赤色顔料は赤色を示す波長以外は吸収され、緑色顔料は緑色を示す波長以外は吸収されるため、可視光領域のほぼ全域に亘って光が吸収されてしまい、黒っぽく、暗い色相になってしまう。
使用可能な樹脂の種類としては、例えば、シリコン樹脂、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂、セルロース、ポリビニルアルコール、バイオガム、ガラクトマンナン誘導体、アルギン酸誘導体、セルロース誘導体等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。
アクリルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルニトリル等が挙げられる。
このようなシリカは、例えば、珪酸ソーダ、珪酸リチウム、珪酸カリウム、シリケート化合物を原料として製造することができる。このうち、シリケート化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラn−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラn−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラsec−ブトキシシラン、テトラt−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等、あるいはこれらの縮合物等が挙げられる。製造時には触媒等を使用することもできる。また、製造過程ないし製造後に、触媒等に含まれる金属をイオン交換処理等によって除去することもできる。シリカの粒子径は、通常1〜200nm、好ましくは5〜100nm程度である。
また、本発明では、アクリル成分とシリコン成分を含むバインダーを用いることにより、透明層の経時的な汚染を防ぎ、耐候性に優れ、汚染物質に起因する熱線吸収を抑制することもできる。
本発明では、L*値が35以上90以下、さらには45以上80以下であることが好ましい。このような範囲であれば、遮熱性に優れ、装飾層の模様や色調等を活かすことができる。
本発明では特に、a*値とb*値が、{(a*)2+(b*)2}1/2が、30以下、さらには20以下、さらには15以下であることが好ましい。
本発明の装飾層としては、多色模様及び/または凹凸模様を有するものであれば特に限定されず適用することができる。なお、本発明でいう多色模様とは、少なくとも2色以上の色彩が視認可能な状態で混在する模様のことである。また、凹凸模様とは、概ね0.2〜5mm程度の高低差を有する表面模様のことである。
このような装飾層は、例えば、石材調仕上塗材、JIS K5667の多彩模様塗料、JIS A6909の薄付け仕上塗材・厚付け仕上塗材等の装飾性塗材から形成される装飾層が挙げられる。
石材調仕上塗材は、骨材の発色によって多色模様が形成可能な塗材であり、構成成分として結合材及び骨材を必須成分とする塗材である。
骨材は、結合材の固形分100重量部に対し、通常100〜4000重量部、好ましくは150〜3000重量部、より好ましくは200〜2000重量部の比率で混合する。骨材の混合比率がこのような範囲内であれば、形成塗膜の意匠性、ひび割れ防止性等の点において好適である。
多彩模様塗料は、液状またはゲル状の2色以上の色粒が分散媒に懸濁したものである。これらは(1)水中油型(O/W型)、(2)油中水型(W/O型)、(3)油中油型(O/O型)、(4)水中水型(W/W型)に分類することができる。このうち、水中油型(O/W型)及び水中水型(W/W型)の多彩模様塗料については、いずれも分散媒が水性であり、環境面等において好ましいものである。
分散安定剤は、着色塗料を粒状に安定化せしめる成分であり、着色塗料の種類等に応じて選定することができる。分散安定剤の具体例としては、例えば、着色塗料の架橋剤として作用する成分等が挙げられる。このような成分としては、例えば、エポキシ類、イソシアネート類、アミン類、アルコシシシラン類、有機チタネート類、アルミニウムキレート類、マグネシウム塩類、カルシウム塩類、バリウム塩類、アルミニウム塩類、ナトリウム塩類、カリウム塩類、ホウ酸塩類、リン酸塩類等が挙げられる。この他、分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキサイド、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カゼイン、セルロースアセテートフタレート、ベントナイト、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ペクチン、キサンタンガム、澱粉等を使用することもできる。
色粒の粒子径は、特に限定されないが、通常0.01〜10mm(好ましくは0.1〜5mm)程度である。
JIS A6909に規定されている薄付け仕上塗材・厚付け仕上塗材は、結合材と、これに着色顔料、体質顔料、骨材、及びその他混和剤(増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、撥水剤、架橋剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、酸化防止剤、触媒、調湿剤、低汚染化剤、難燃剤、不燃剤等)を均一に混合して得ることができるものである。
断熱性を付与する方法としては、例えば、装飾層中に空隙部分をつくる方法等が挙げられる。例えば、記装飾性塗材の構成成分として、中空粒子及び/または多孔質粒子等を混合することにより、装飾層中に空隙部分をつくることができ、断熱性を付与した、断熱装飾層を得ることができる。
赤外線反射性を付与する方法としては、例えば、上記装飾性塗材の構成成分として、赤外線反射粉体等を混合する方法等が挙げられる。赤外線反射粉体等を混合することによって、赤外線反射性を付与した赤外線反射装飾層を得ることができる。
赤外線反射粉体としては、例えば、アルミニウムフレーク、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化イットリウム、酸化インジウム、アルミナ、鉄−クロム複合酸化物、マンガン−ビスマス複合酸化物、マンガン−イットリウム複合酸化物、マンガン−鉄−コバルト複合酸化物、ペリレン顔料、アゾ顔料、キナクリドン顔料、弁柄、朱、チタニウムレッド、カドミウムレッド、イソインドリノン、イソインドリン、ベンズイミダゾロン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、コバルトブルー、インダスレンブルー、群青、紺青等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。また、前述の金属酸化物被覆粒子を用いることもできる。
本発明において、断熱層を積層することにより、熱の伝導を抑え、積層体裏面の温度上昇を抑え、遮熱性を向上させることができる。
断熱層としては、例えば、中空粒子及び/または多孔質粒子、結合材等を含む断熱材料から形成されるもの等が挙げられる。
中空粒子、多孔質粒子、結合材は、前述したもの等を使用することができ、この他に、各種添加剤(増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、撥水剤、架橋剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、酸化防止剤、触媒、調湿剤、低汚染化剤、難燃剤、不燃剤)を混合して、断熱材料を得ることができる。
また、この他に、着色顔料、体質顔料、骨材等を混合して装飾性を付与することもできるし、赤外線反射粉体を混合して赤外線反射性を付与することもできる。
また、断熱層として、ウレタンフォーム、スチレンフォーム等のフォーム材料を用いることもできる。
本発明において、赤外線反射層を積層することにより、透明層の赤外線反射効果とあいまって、より優れた赤外線反射性を付与でき、遮熱性を向上させることができる。
赤外線反射層としては、例えば、赤外線反射粉体、結合材等を含む赤外線反射材料から形成されるもの等が挙げられる。
赤外線反射粉体、結合材は、前述したもの等を使用することができ、この他に、各種添加剤(増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、吸着剤、繊維、撥水剤、架橋剤、紫外線吸収剤、艶消し剤、酸化防止剤、触媒、調湿剤、低汚染化剤、難燃剤、不燃剤)を混合して、赤外線反射材料を得ることができる。
また、この他に、着色顔料、体質顔料、骨材等を混合して装飾性を付与することもできるし、中空粒子及び/または多孔質粒子を混合して断熱性を付与することもできる。
本発明において、補強層を積層することにより、積層体の強度、断熱性等が向上し、さらに後述するように下地基材に積層して用いる場合は、積層体のズレ防止、密着性等の効果も発揮することができる。
補強層としては、例えば、織布、不織布、メッシュ等の繊維質シート等が用いられる。
繊維としては、例えば、パルプ繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、セルロース繊維、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維、炭化珪素繊維等の繊維や、鉄、銅等の金属細線等が挙げられる。
本発明の積層体は、装飾層と透明層を含むものであるが、さらに、断熱層、赤外線反射層、補強層等から選ばれる1層以上を含む3層以上の積層体でもよい。
このような積層体の積層構成は、本発明の効果が得られるものであれば、特に限定されないが、好ましい積層構成を実施の形態として次に示す。
実施の形態1としては、表面から順に、透明層、装飾層が積層された積層体である。
実施の形態2としては、表面から順に、透明層、装飾層、断熱層が積層された積層体である。
実施の形態3としては、表面から順に、透明層、装飾層、赤外線反射層が積層された積層体である。
実施の形態4としては、表面から順に、透明層、装飾層、補強層が積層された積層体である。
実施の形態5としては、表面から順に、透明層、装飾層、断熱層、補強層が積層された積層体である。
実施の形態6としては、表面から順に、透明層、装飾層、赤外線反射層、補強層が積層された積層体である。
実施の形態7としては、表面から順に、透明層、装飾層、断熱層、赤外線反射層が積層された積層体である。
実施の形態8としては、表面から順に、透明層、装飾層、赤外線反射層、断熱層が積層された積層体である。
実施の形態9としては、表面から順に、透明層、装飾層、補強層、赤外線反射層が積層された積層体である。
実施の形態10としては、表面から順に、透明層、装飾層、断熱層、補強層、赤外線反射層が積層された積層体である。
実施の形態11としては、表面から順に、透明層、装飾層、赤外線反射層、補強層、断熱層が積層された積層体である。
実施の形態12としては、表面から順に、透明層、装飾層、断熱層、赤外線反射層、補強層が積層された積層体である。
実施の形態13としては、表面から順に、透明層、装飾層、赤外線反射層、断熱層、補強層が積層された積層体である。
実施の形態14としては、表面から順に、透明層、装飾層、補強層、装飾層、補強層が積層された積層体である。
また、赤外線反射層、断熱層、補強層においても、同様の方法で適宜積層すればよい。
下地基材としては、建築物・土木構造体、家電・車両等に用いられる材料であれば特に限定されないが、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、磁器タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板、木質板、ガラス板、ビニルシート、フィルム等が挙げられる。
表1、2に示す配合に従い、常法により各原料を均一に混合して透明被覆材を製造した。
透明被覆材A:L*値:49.9、a*値:1.1、b*値:−11.3、{(a*)2+(b*)2}1/2:11.4、隠蔽率:50%未満
透明被覆材B:L*値:50.3、a*値:1.5、b*値:−12.3、{(a*)2+(b*)2}1/2:12.3、隠蔽率:50%未満
透明被覆材C:L*値:63.3、a*値:1.0、b*値:−10.7、{(a*)2+(b*)2}1/2:10.7、隠蔽率:50%未満
透明被覆材D:L*値:51.9、a*値:1.7、b*値:−3.5、{(a*)2+(b*)2}1/2:3.9、隠蔽率:50%未満
透明被覆材E:L*値:50.2、a*値:−0.3、b*値:−8.4、{(a*)2+(b*)2}1/2:8.4、隠蔽率:50%未満
透明被覆材F:L*値:49.7、a*値:1.4、b*値:0.8、{(a*)2+(b*)2}1/2:1.6、隠蔽率:50%未満
透明被覆材G:L*値:67.7、a*値:0.5、b*値:−10.0、{(a*)2+(b*)2}1/2:10.0、隠蔽率:50%未満
透明被覆材H:L*値:67.9、a*値:0.2、b*値:−10.3、{(a*)2+(b*)2}1/2:10.3、隠蔽率:50%未満
透明被覆材I:L*値:68.0、a*値:0.1、b*値:−10.4、{(a*)2+(b*)2}1/2:10.4、隠蔽率:50%未満
透明被覆材J:L*値:68.1、a*値:−0.2、b*値:−9.5、{(a*)2+(b*)2}1/2:9.5、隠蔽率:50%未満
透明被覆材K:L*値:44.8、a*値:1.4、b*値:−5.0、{(a*)2+(b*)2}1/2:5.2、隠蔽率:50%未満
透明被覆材L:L*値:38.7、a*値:−0.4、b*値:−1.4、{(a*)2+(b*)2}1/2:1.5、隠蔽率:50%未満
透明被覆材M:L*値:81.7、a*値:−1.7、b*値:−3.5、{(a*)2+(b*)2}1/2:3.9、隠蔽率:50%以上
透明被覆材N:L*値:50.1、a*値:−2.2、b*値:−5.6、{(a*)2+(b*)2}1/2:6.0、隠蔽率:50%未満
透明被覆材O:L*値:31.3、a*値:21.3、b*値:−17.4、{(a*)2+(b*)2}1/2:27.5、隠蔽率:50%未満
透明被覆材P:L*値:31.3、a*値:4.4、b*値:−27.5、{(a*)2+(b*)2}1/2:27.8、隠蔽率:50%未満
透明被覆材Q:L*値:45.4、a*値:−13.6、b*値:0.3、{(a*)2+(b*)2}1/2:13.6、隠蔽率:50%未満
透明被覆材R:L*値:48.7、a*値:−2.5、b*値:21.5、{(a*)2+(b*)2}1/2:21.6、隠蔽率:50%未満
透明被覆材S:L*値:36.5、a*値:15.6、b*値:1.8、{(a*)2+(b*)2}1/2:15.7、隠蔽率:50%未満
透明被覆材T:L*値:21.5、a*値:0.2、b*値:0.8、{(a*)2+(b*)2}1/2:0.8、隠蔽率:50%未満
色彩色差計「CR−300」(ミノルタ株式会社製)を用いて、試験体における黒地上塗膜と白地上塗膜の視感反射率を測定することによって隠蔽率を、黒地上塗膜の視感反射率を測定することによってL*値、a*値、b*値を算出した。
ガラス不織布(厚み0.4mm、坪量50g/m2)の上に、装飾性塗材Aを5.0kg/m2で塗工し、さらに透明被覆材Aを0.1kg/m2で塗工し、80℃下で60分間乾燥させ、積層体(装飾層の厚さ:3.5mm、透明層の厚さ:40μm)を得た。
得られた積層体を400mm×200mmに切り取り、スレート板(400mm×200mm×6mm)の上に、アクリル系接着剤を用いて、積層体のガラス不織布面を貼着し、試験体を得た。得られた試験体は、装飾層(装飾性塗材A)の意匠が明確であり、優れた意匠性を有していた。
装飾性塗材A:アクリル樹脂エマルション(固形分50重量%)200重量部、水150重量部、着色骨材(黄色系着色珪砂:赤色系着色珪砂=50:50(重量比)、平均粒子径50〜500μm)600重量部、中空ガラス粒子(平均粒子径40μm、密度0.45g/cm3)4重量部、増粘剤5重量部、分散剤2重量部、泡消剤5重量部
また、得られた試験体について、次の試験を行った。
得られた試験体に対し、赤外線ランプ(250W)を40cmの距離から照射し、照射1時間後の試験体裏面温度を接触式温度計を用いて測定した。評価は、ブランク(比較例10)を基準とし、温度が最も低いものをAとし、以下順に、A´、B、B´、C、C´、そして、ブランクとかわらないもの、あるいはブランクより温度が高くなったものをD、として行った。結果を表3に示す。
表3に示す透明被覆材以外は、実施例1と同様の方法で試験体を作製し、実施例1と同様の試験を行った。結果は表3に示す。
実施例2〜10では、装飾性塗材Aによる意匠が明確であり、優れた意匠を示した。
比較例1、3は、白みがかかり、装飾性塗材Aの意匠がぼやけてしまった。
比較例5〜9は、金属酸化物被覆粒子のそれぞれのカラーが認識されてしまい、装飾性塗材本来の色彩がぼやけてしまった。
Claims (4)
- 装飾層と透明層を含む積層体であって、
透明層が、バインダーと、有彩色の干渉色を示す2種以上の金属酸化物被覆粒子を含み、該金属酸化物被覆粒子の組み合わせによる加法混色により、高明度の干渉色を呈することを特徴とする積層体。 - 透明層のバインダーが、アクリル成分及びシリコン成分を含むことを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- 装飾層が、断熱性及び/または赤外線反射性を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層体。
- さらに、断熱層、赤外線反射層、補強層から選ばれる1層以上が積層されてなることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層体。
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