JP4484569B2 - 装飾塗膜積層体 - Google Patents

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本発明は、新規な装飾塗膜積層体に関するものである。特に本発明は、建築物内装面において好ましく適用できるものである。
従来、壁面、天井、扉等の建築物内装面を塗装する際には、一般にフラット塗料と呼ばれる塗料がよく用いられている。フラット塗料としては、JIS K5663「合成樹脂エマルションペイント」に規定されている塗料が代表的である。このようなフラット塗料では、表面の艶が低減された塗膜を形成することができ、落ち着きのある仕上り感を得ることができる。また、顔料で調色することによって様々な色彩を表出することができる。ただし、フラット塗料によって得られる色彩は通常単一色となる。
これに対し、2種の塗膜の積層によって、色彩の濃淡が表面に現れるようにする方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、着色凹凸面に対して該凹凸面と異色の半透明塗料を塗布し、凹部に半透明塗料が溜まるようにすることで、凸部と凹部とを異なった色彩濃淡にする方法が記載されている。
また、特許文献2には、表面に多数の凹凸部を有する表面凹凸上の塗布層Aの上に、塗布層Aとは異なる色調の塗布層Bを設け、かつ塗布層Aの凸部の一部を表面に露出させ、さらに透明トップコートを設けた装飾用被覆物が記載されている。
実開昭49−75610号公報 特公平1−30991号公報
ところで、建築物内装面において、手垢等の汚れが付着するのは日常的であるが、その汚れが拭き取り可能であれば、本来の美観性を取り戻すことができる。しかし、手垢等の汚れ成分が塗膜の微細な凹凸部分に入り込んでしまうと、拭き取りが困難な状態に陥りやすくなる。
上述の特許文献1に記載の方法によれば、色彩の濃淡を有する多彩な模様面が得られるが、汚れが付着した場合の対処方法等については何ら考慮されていない。そのため、一旦汚れが付着するとその除去が難しく、所期の美観性が損われるおそれがある。特許文献2では、透明トップコートによる汚れ除去性が期待できるが、透明トップコートの塗装は、塗装工程の簡略化や工期短縮化の点においてあまり好ましいものではない。
本発明は、上述のような問題点に鑑みなされたものであり、色彩の濃淡が表出できる塗膜積層体において、その汚れ除去性を改善することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行なった結果、建築物の基材表面に第1の塗膜層及び第2の塗膜層が設けられた塗膜積層体において、第2の塗膜層を特定の構成とすれば塗膜の汚れ除去性が改善できることを見出し、本発明を完成させるに到った。すなわち、本発明の装飾塗膜積層体は以下の特徴を有するものである。
1.建築物の基材表面に第1の塗膜層及び第2の塗膜層が設けられた塗膜積層体であって、
第1の塗膜層と第2の塗膜層は異なる色調を有するものであり、
第1の塗膜層及び第2の塗膜層の少なくとも一方が凹凸を有し、その凹凸によって第2の塗膜層の厚みが変化する状態になっており、
第2の塗膜層が、
結合剤(a)、平均粒子径20μm以上100μm以下の真球状中空粒子(b)として中空ガラスビーズ(b−1)、及び平均粒子径が3μm以上50μm未満で、該真球状中空粒子よりも平均粒子径が小さい、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、から選ばれる非真球状粒子(c)を含み、(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が100:5〜100:60、(b)成分と(c)成分の体積比率が25:75〜75:25であり、(b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分の固形分100容量部に対し2001000容量部であり、隠ぺい率が20〜95%である塗膜層によって形成されていることを特徴とする装飾塗膜積層体。
本発明によれば、色彩の濃淡が表出可能な塗膜積層体において、その汚れ除去性を改善することができる。したがって、その表面に汚れが付着したとしても、拭き取り等によって容易に汚れを除去することができ、所期の美観性を維持することができる。
さらに、本発明の装飾塗膜積層体では、透明トップコート層を設ける必要がなく、塗装工程の簡略化、工期短縮化を図ることもできる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明の装飾塗膜積層体は、主として建築物の内装仕上げに好適に用いることができるものである。具体的には、住宅、マンション、学校、病院、店舗、事務所、工場、倉庫、食堂等における壁、間仕切り、扉、天井等に適用できる。適用可能な基材としては、例えば、石膏ボード、合板、コンクリート、モルタル、磁器タイル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板、押出成形板、鋼板、プラスチック板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー、パテ等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものや、既に壁紙が貼り付けられたもの等であってもよい。
本発明では、上述のような基材表面に、第1の塗膜層及び第2の塗膜層を設けて装飾塗膜積層体を得る。この装飾塗膜積層体において、第1の塗膜層と第2の塗膜層は異なる色調を有するものであり、さらに、第1の塗膜層及び第2の塗膜層の少なくとも一方が凹凸を有し、その凹凸によって第2の塗膜層の厚みが変化する状態となっている。
本発明では、第1の塗膜層と第2の塗膜層とがこのような条件で積層されることで、色彩の濃淡による多彩感を表出することができる。
第1の塗膜層と第2の塗膜層の色調は、所望の仕上り外観に応じて適宜設定することができる。これら2層による多彩感を得るには、通常、2層の色差が少なくとも1以上(好ましくは2以上、より好ましくは3以上)となるように、それぞれの塗膜色を設定すればよい。2層の色差が比較的小さくなるように設定した場合には、色彩の微妙な変化により落ち着きのある仕上り感を得ることができる。2層の色差が大きくなるように設定した場合には、メリハリのある多彩な仕上り感を得ることができる。
本発明では、第1の塗膜層及び第2の塗膜層の少なくとも一方が凹凸を有するように塗膜を形成させるが、その態様としては例えば図1〜3に示すようなものが挙げられる。
図1は、第1の塗膜層において凹凸を形成させ、その上に第2の塗膜層が平坦となるように塗装を行ったものである。この態様では、第1の塗膜層の凹部において第2の塗膜層が厚くなり、第1の塗膜層の凸部において第2の塗膜層が薄くなる。そのため、第1の塗膜層の凹部では、第2の塗膜層の色調が強調され、第1の塗膜層の凸部では、第1の塗膜層の色調が強調された仕上り外観となる。
図2は、第1の塗膜層を平坦に形成させ、その上の第2の塗膜層に凹凸を設けたものである。この態様では、第2の塗膜層が凸部で厚く、凹部で薄くなる。そのため、第2の塗膜層の凸部では、第2の塗膜層の色調が強調され、第2の塗膜層の凹部では、第1の塗膜層の色調が強調された仕上り外観となる。
図3は、第1の塗膜層と第2の塗膜層の両方に凹凸を形成させたものである。この場合は、各層の凹凸に応じ、結果的に第2の塗膜層が厚くなった部分では第2の塗膜層の色調が強調され、第2の塗膜層が薄くなった部分では第1の塗膜層の色調が強調された仕上り外観となる。
以上のような態様とするには、各層を形成する際の塗装方法を、所望の仕上り外観に応じて適宜選定すればよい。塗装方法としては、例えば、コテ塗り、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等の方法を採用することができる。また、このような方法で塗装を行った後に、凹凸形状等を有するローラー、櫛等を用いて凹凸模様を付することもできる。
各塗膜層を形成させる際の塗付量は特に限定されず、適宜設定することができるが、通常は0.2〜3kg/mの範囲内とすればよい。
本発明では、第2の塗膜層として、結合剤(a)、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(b)、及び平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(c)を必須成分とするものを使用する。本発明では、このような塗膜層の作用により、優れた汚れ除去性を発揮することができる。
結合剤(a)(以下「(a)成分」という)としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、溶剤可溶形樹脂、無溶剤形樹脂、非水分散形樹脂、粉末樹脂等の各種結合剤、あるいはこれらを複合化した結合剤等を使用することができる。このような結合剤の形態は特に限定されず、1液型、2液型のいずれであってもよい。本発明では特に、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂が好適に用いられる。使用可能な樹脂の種類としては、例えば、セルロース、ポリビニルアルコール、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。
(a)成分のガラス転移温度は、適宜設定することができるが、通常は−50〜80℃(好ましくは−40〜60℃、より好ましくは−30〜50℃)程度である。
本発明では、(a)成分として架橋反応型樹脂を使用することによって、耐汚染性等を高めることができる。架橋反応としては、例えばカルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、加水分解性シリル基どうし等の組み合わせが採用できる。
第2の塗膜層では、充填剤として、平均粒子径5〜200μmの真球状粒子(以下「(b)成分」という)と、平均粒子径が1〜100μmで、該真球状粒子よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子(以下「(c)成分」という)を含む。本発明では、このような(b)成分と(c)成分を併用することにより、十分な汚れ除去性が発揮できる。
(b)成分の形状としては、長径と短径の比(長径/短径)が0.8〜1.2(好ましくは0.9〜1.1、より好ましくは0.95〜1.05)であるものが好適である。(b)成分の素材は、有機、無機を問わず、各種のものを使用することができる。
(b)成分の平均粒子径は、通常5μm以上200μm以下、好ましくは10μm以上150μm以下、より好ましくは20μm以上100μm以下である。(b)成分の平均粒子径がこのような範囲内であれば、十分な汚れ防止性が発揮できる。また、塗膜表面において適度な触感、質感が得られる。
本発明における(b)成分としては、特に真球状中空粒子(以下「(b−1)成分」という)が好適である。(b)成分として真球状中空粒子を使用することにより、塗膜の汚れ除去性をいっそう高めることができる。さらに、コテ等による塗装作業性や結露防止性等を高めることもでき、塗膜の軽量化を図ることもできる。
(b−1)成分は、無機質または有機質の外殻で形成された閉気泡型の中空粒子である。(b−1)としては、例えば、無機質中空ビーズ、有機質中空ビーズ等が挙げられる。無機質中空ビーズを構成する無機成分としては、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、カーボン、アルミナ等が挙げられる。有機質中空ビーズを構成する有機成分としては、例えば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン共重合樹脂、アクリル−アクリロニトリル共重合樹脂、アクリル−スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂、アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合樹脂、アクリル−アクリロニトリル−メタアクリロニトリル共重合樹脂、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合樹脂等が挙げられる。このうち、本発明では、無機質中空ビーズ(特に中空ガラスビーズ)が好適である。
(b−1)成分の密度は、通常0.01〜1g/cm、好ましくは0.1〜0.8g/cm、より好ましくは0.2〜0.6g/cmである。密度が小さすぎる場合は、粒子強度が不十分となるおそれがある。密度が大きすぎる場合は、汚れ防止性等における改善効果が不十分となる。
(c)成分は、平均粒子径が1〜100μmで、上記(b)成分よりも平均粒子径が小さい非真球状粒子である。(c)成分としては、このような条件を満たすものであれば、公知の体質顔料等を使用することができる。
(c)成分としては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石等が挙げられる。
この他、(c)成分としては、水分及び/または化学物質の吸着能を有する粉粒体を使用することもできる。このような粉粒体としては、例えば、シリカゲル、ゼオライト、硫酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、アルミナ、アロフェン、珪藻土、珪質頁岩、セピオライト、アタバルジャイト、モンモリロナイト、ゾノライト、イモゴライト、大谷石粉、活性白土、炭、活性炭、木粉、竹炭、コルク粉、ケナフ粉、フライポンタイト、活性亜鉛華、多孔質合成樹脂粒等が挙げられる。この中でも、シリカゲル、アロフェン、珪藻土等が好適である。
(c)成分の平均粒子径は、通常1μm以上100μm以下であるが、好ましくは2μm以上50μm未満、より好ましくは3μm以上50μm未満である。
(c)成分としては、平均粒子径が上記範囲内であって、かつ(b)成分の平均粒子径よりも小さいものを使用する。本発明では特に、(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が、100:1〜100:80(好ましくは100:2〜100:70、より好ましくは100:5〜100:60)であることが望ましい。(c)成分の平均粒子径が大きすぎる場合は、汚れ除去性において改善効果を得ることができない。逆に(c)成分が小さすぎる場合は、塗膜の可とう性が損われるおそれがある。
(b)成分と(c)成分の体積比率は、通常1:99〜90:10、好ましくは10:90〜90:10、より好ましくは25:75〜75:25とする。(b)成分と(c)成分をこのような比率で併用することにより、十分な汚れ除去性が発揮できる。また、塗膜表面の触感、質感の点においても好適である。
第2の塗膜層においては、(b)成分と(c)成分の合計量が、(a)成分の固形分100容量部に対し50〜2000容量部(好ましくは100〜1500容量部、より好ましくは200〜1000容量部)となるように調製する。(b)成分と(c)成分の構成比率がこのような範囲内であることにより、自然な質感を有する塗膜が得られる。また、透湿性、吸放湿性、化学物質吸着性等の性能を高めることもできる。
第2の塗膜層においては、上述の成分に加え、アルカリ金属シリコネート(以下「(d)成分」という)を構成成分として含むこともできる。かかる(d)成分の使用により、塗膜層の汚れ除去性をより高めることができる。
(d)成分は、RaSi(OR)b(OM)cで表される化合物である。[式中、aは0以上の整数(好ましくは1)、bは0以上の整数(好ましくは2)、cは1以上の整数(好ましくは1)であり、a+b+c=4を満たす。Rは同一または異なるものであってよく、炭化水素基を表す。Rは同一または異なるものであってよく、水素原子または炭化水素基を表す。Mは同一または異なるものであってよく、アルカリ金属を表す。]
としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、2,2,4−トリメチルペンチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−オクタデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、メチルシクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられる。このうち、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
としては、水素原子の他、Rと同様の基が挙げられる。このうち、水素原子、メチル基、エチル基が好ましく、特に水素原子が好ましい。
Mとしては、Li、Na、K等が挙げられ、特にNaが好ましい。
(d)成分の比率は、(a)成分の固形分100容量部に対して、通常0.01〜10容量部、好ましくは0.05〜5容量部、より好ましくは0.1〜3容量部である。
第2の塗膜層においては、本発明の効果を損わない範囲内で、平均粒子径が0.1mmを超える骨材を使用することができる。
骨材としては、自然石、自然石の粉砕物等の天然骨材、及び着色骨材等の人工骨材から選ばれる少なくとも1種以上が使用可能である。具体的には、例えば、大理石、御影石、蛇紋岩、花崗岩、蛍石、寒水石、長石、珪石、珪砂、及びこれらの粉砕物、陶磁器粉砕物、セラミック粉砕物、ガラス粉砕物、樹脂粉砕物、金属粒等が挙げられる。これらの表面を着色コーティングしたもの等も使用できる。
骨材の比率は、(a)成分の固形分100容量部に対し、通常1000容量部以下、好ましくは500容量部以下、より好ましくは300容量部以下である。
第2の模様層では、さらに、吸着剤を混合することもできる。このような吸着剤の混合により、吸放湿性あるいは化学物質吸着性を高めることができる。
吸着剤としては、アミン化合物、尿素化合物、アミド化合物、イミド化合物、ヒドラジド化合物、アゾール化合物、アジン化合物、層状リン酸化合物等が挙げられる。
第2の塗膜層は、以上のような成分を含む塗料を塗付積層することによって形成することができる。この際、必要に応じ例えば、着色顔料、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、希釈剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、繊維、触媒、架橋剤等を混合して使用することもできる。
第2の塗膜層における隠ぺい率は20〜95%(好ましくは30〜90%、より好ましくは30〜85%、さらに好ましくは30〜80%)である。隠ぺい率がこのような範囲内であれば、第1の塗膜層との複合作用による多彩感を十分に表出することができる。
なお、本発明における隠ぺい率は、JIS K5600−4−1:1999「隠ぺい力」に準じて、隠ぺい率試験紙を用い、乾燥膜厚150μmの塗膜について測定した値である。
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(塗料の製造)
表1に示す配合比率にて、各成分を常法により混合・攪拌することによって塗料A〜Fを製造した。なお、塗料の製造における原料としては以下のものを使用した。
・結合剤:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−アクリル酸共重合体、固形分50重量%)
・真球状粒子:中空ガラスビーズ(平均粒子径40μm、密度0.4g/cm、長径と短径の比1.0)
・体質顔料:重質炭酸カルシウム(平均粒子径20μm)
・骨材:寒水石(平均粒子径150μm)
・アルカリ金属シリコネート:ナトリウムメチルシリコネート30重量%溶液
・着色顔料A:酸化チタン60重量%分散液
・着色顔料B:弁柄50重量%分散液
・増粘剤:セルロース系増粘剤
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
Figure 0004484569
(実施例1)
30×30cmのスレート板に、塗料Aを塗付量0.3kg/mで平坦に刷毛塗りし、標準状態(温度23℃・相対湿度50%)で24時間乾燥後、塗料Bを塗付量1kg/mでコテ塗りし、標準状態で168時間養生した。このとき、塗料Bは乾燥厚みが0.2〜2mmの範囲内でランダムに変化するように塗装した。以上の方法で得られた試験体は、淡赤色と白色が漸次的に変化する色彩の仕上げ外観となった。
次いで、試験体の塗膜表面に各種汚れ成分(鉛筆、蛍光ペン、醤油、ソース)を付着させ、標準状態で1時間放置後、水を流しながらスポンジで擦った。ここで、汚れ成分の残存の程度を確認した。その結果を表2に示す。なお、表2では、汚れが完全に除去されたものを◎、汚れがほとんど除去されたものを○、汚れがわずかに残存したものを△、汚れが明らかに残存したものを×で示している。
(実施例2)
塗料Bに代えて塗料Cを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験体を作製した。この試験体の仕上り外観は、実施例1と同様に淡赤色と白色が漸次的に変化する色彩を有するものであった。汚れ除去性については、表2に示す結果となった。
(実施例3)
塗料Bに代えて塗料Dを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験体を作製した。この試験体の仕上り外観は、実施例1と同様に淡赤色と白色が漸次的に変化する色彩を有するものであった。汚れ除去性については、表2に示す結果となった。
(実施例4)
塗料Bに代えて塗料Eを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験体を作製した。この試験体の仕上り外観は、実施例1と同様に淡赤色と白色が漸次的に変化する色彩を有するものであった。汚れ除去性については、表2に示す結果となった。
(比較例1)
塗料Bに代えて塗料Fを使用した以外は、実施例1と同様の方法で試験体を作製した。この試験体の仕上り外観は、実施例1と同様に淡赤色と白色が漸次的に変化する色彩を有するものであった。汚れ除去性については、表2に示す結果となった。
Figure 0004484569
本発明装飾塗膜積層体の一態様を示す断面図である。 本発明装飾塗膜積層体の別の態様を示す断面図である。 本発明装飾塗膜積層体の別の態様を示す断面図である。
符号の説明
1:基材
2:第1の塗膜層
3:第2の塗膜層

Claims (1)

  1. 建築物の基材表面に第1の塗膜層及び第2の塗膜層が設けられた塗膜積層体であって、
    第1の塗膜層と第2の塗膜層は異なる色調を有するものであり、
    第1の塗膜層及び第2の塗膜層の少なくとも一方が凹凸を有し、その凹凸によって第2の塗膜層の厚みが変化する状態になっており、
    第2の塗膜層が、
    結合剤(a)、平均粒子径20μm以上100μm以下の真球状中空粒子(b)として中空ガラスビーズ(b−1)、及び平均粒子径が3μm以上50μm未満で、該真球状中空粒子よりも平均粒子径が小さい、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、から選ばれる非真球状粒子(c)を含み、(b)成分の平均粒子径と(c)成分の平均粒子径の比が100:5〜100:60、(b)成分と(c)成分の体積比率が25:75〜75:25であり、(b)成分と(c)成分の合計量が(a)成分の固形分100容量部に対し2001000容量部であり、隠ぺい率が20〜95%である塗膜層によって形成されていることを特徴とする装飾塗膜積層体。

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