JP2008291319A - 微粒子膜の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粒径の揃った微粒子膜を形成することができる微粒子膜の製造方法を提供する。
【解決手段】同軸型真空アーク蒸着源13を用いたナノサイズの粒径の微粒子膜を形成するに際して、アノード電極21とカソード電極22(蒸着材料22A)の間の放電電圧を50V以上100V未満に設定する。このように放電電圧を制限し、放電時に発生する電磁力の大きさを制限することで、アノード電極21の開口21Aから放出される荷電粒子中に一定以上の粒径の巨大粒子の混在が回避され、一定以下の微細な荷電粒子のみが放出される。このため、アノード電極21の開口と対向する位置に基板を配置しておけば、荷電粒子が基板Wに到達し、基板表面に緻密で膜質の良い薄膜が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、同軸型真空アーク蒸着源を用いた微粒子膜の製造方法に関する。
カーボンナノチューブの下地膜(触媒層)や燃料電池の触媒金属担持体としてコバルト粒子が、また固体高分子型燃料電池やメタノール燃料電池などのナノ粒子触媒として白金ナノ粒子が、それぞれ注目されている。近年、例えば特許文献1に記載されているように、同軸型真空アーク蒸着源を用いてコバルトナノ粒子や白金ナノ粒子を捕集板上に形成する試みがなされている。
同軸型真空アーク蒸着源は、筒状のアノード電極と、このアノード電極内に配置された蒸着材料を有するカソード電極と、カソード電極から離間してアノード電極内に配置されたトリガ電極と、アノード電極とカソード電極の間に設置された直流電圧源と、この直流電圧源に並列的に接続されたコンデンサとを有している。アノード電極の開口部と、捕集板としての基板は、真空槽の内部に設置される。トリガ電極とカソード電極の間にトリガ放電を発生させると、カソード電極の蒸着材料とアノード電極の間にアーク放電が誘起される。このとき、蒸着材料の微粒子が真空槽内に放出され、当該微粒子が基板表面に到達することにより、基板上に微粒子からなる膜あるいは層(以下単に「微粒子膜」ともいう。)が形成される。
同軸型真空アーク蒸着源においては、トリガ放電を周期的に発生させることで、アノード電極とカソード電極との間にアーク放電をパルス的に発生させている。アーク放電一回あたりの放電時間やアーク電流は、アノード電極とカソード電極間の距離(空間インピーダンス)、放電電圧、コンデンサ容量、配線長等によって適宜設定される。例えば、電極間距離、放電電圧、配線長を一定とした場合、直流電圧源に接続されているコンデンサの容量が大きいほど、長い放電時間と大きなアーク電流が得られる。なお、従来の同軸型アーク蒸着源の放電電圧は、100V以上である。
特開2004−307241号公報
しかしながら、従来の微粒子膜の製造方法においては、同軸型真空アーク蒸着源から蒸着材料の微粒子が放出される際、意図しない大型の巨大粒子(例えば粒径が10nm以上)も同時に放出される場合があり、基板上に所定の粒子サイズ(例えば粒径が1〜5nm)の微粒子膜のみを選択的に形成することができないという問題がある。
上記のような巨大粒子の発生原因は、必ずしも明確ではないが、真空内における基板上での粒成長によるものではないと考えられる。その理由は、基板上での粒成長が原因であれば、基板が低温の場合には巨大粒子は成長しないにもかかわらず、存在が確認されるからである。微粒子膜中にこのような大きな粒子が存在することは、触媒性能にバラツキが生じたり、カーボンナノチューブの形成時には径や層数のバラツキが生じたりすることになる。
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、粒径の揃った微粒子膜を形成することができる微粒子膜の製造方法を提供することを課題とする。
以上の課題を解決するに当たり、本発明の微粒子膜の製造方法は、筒状のアノード電極と、前記アノード電極内に配置された蒸着材料を有するカソード電極と、前記カソード電極から離間して前記アノード電極内に配置されたトリガ電極と、前記アノード電極と前記カソード電極の間に設置された直流電圧源と、前記直流電圧源に並列的に接続されたコンデンサとを備えた同軸型真空アーク蒸着源が用いられ、前記トリガ電極と前記カソード電極の間にトリガ放電を発生させ、前記カソード電極の前記蒸着材料と前記アノード電極の間にアーク放電を誘起させ、前記蒸着材料の微粒子を真空槽内に設置された基板の表面へ蒸着させる微粒子膜の製造方法であって、前記アノード電極と前記カソード電極の間の放電電圧を50V以上100V未満とすることを特徴とする。
アノード電極を接地し、トリガ電極に正電位を、カソード電極に負電位をそれぞれ印加すると、トリガ電極とカソード電極(蒸着材料)との間にトリガ放電が発生する。トリガ放電によって電子、イオンが発生すると、アノード電極と蒸着材料との間の絶縁耐圧が低下し、アノード電極と蒸着材料との間にアーク放電が誘起される。アーク放電が誘起されると、コンデンサが放電されてアーク電流が流れ、蒸着材料の表面から蒸発粒子が発生する。
蒸着材料から放出される粒子には、中性粒子と荷電粒子とがある。これらのうち、電荷質量比(電荷/質量)の比較的大きい微細な荷電粒子は、アーク電流の生成によってアノード電極内に発生される電磁力を受け、アノード電極の開口に向かって飛行方向を曲げられて真空槽内に放出される。一方、中性粒子と、電荷質量比(電荷/質量)の比較的小さい巨大な荷電粒子に関しては、アノード電極内における電磁力によってその飛行方向が曲げられることなく直進することで、真空槽内への放出が抑えられる。
従来の同軸型真空アーク蒸着源を用いた微粒子膜の形成方法においては、アノード電極とカソード電極の間の放電電圧は100V以上、例えば、200Vあるいは400Vに設定されていた。放電時のアーク電流に起因して発生する電磁力は放電電圧の大きさに比例し、放電電圧が高いほど発生する電磁力も大きくなる。したがって、放電電圧が高い条件下では、アノード電極の開口から放出される荷電粒子中に電荷質量比の比較的小さい巨大粒子が混在する可能性が高くなる。
そこで本発明では、アノード電極とカソード電極の間の放電電圧を50V以上100V未満としている。このように放電電圧を制限することにより、放電時に発生する電磁力の大きさを制限することで、アノード電極の開口から放出される荷電粒子中に一定以上の粒径の巨大粒子の混在が回避され、一定以下の微細な荷電粒子のみが放出される。このため、アノード電極の開口と対向する位置に基板を配置しておけば、荷電粒子が基板に到達し、基板表面に緻密で膜質の良い薄膜が形成される。
放電電圧の大きさが100V以上の場合、上述したように、形成される微粒子膜中に粒径が10nm以上の巨大粒子が混在しにくくなり、微細粒子による緻密な膜あるいは均一な層が得られにくくなる。また、放電電圧が50V未満の場合、アノード電極とカソード電極間において安定した放電が得られなくなるおそれがある。
本発明の微粒子膜の製造方法によれば、蒸着源から粒径の揃った微粒子を生成することができるので、膜質の優れた微粒子膜を製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態において用いられる微粒子膜製造装置1の概略構成図である。この微粒子膜製造装置1は、円筒状の真空槽10と、この真空槽10内に設置された同軸型真空アーク蒸着源13とを有している。
真空槽10内には、基板ステージ17が水平に配置されている。基板ステージ17は、真空槽10の天板に気密に挿通された回転導入機構18に接続されており、モータ19の駆動により、回転可能に構成されている。基板ステージ17上の同一半径位置には複数枚の基板(捕集板)Wが設置されている。符号20は、基板加熱用のヒーターである。
真空槽10には真空排気系30が接続されており、内部が10-5Pa以下の真空雰囲気に排気、維持可能とされている。真空排気系30は、可変バルブ31、ターボ分子ポンプ32、バルブ33、ロータリーポンプ34で構成されている。なお、真空槽10は、接地電位に接続されている。
真空槽10の底部には、基板ステージ17と対向するように複数台の同軸型真空アーク蒸着源13が設置されている。各同軸型真空アーク蒸着源13は、筒状のアノード電極21と、アノード電極21内に配置された蒸着材料を有するカソード電極22と、カソード電極22から離間してアノード電極21内に配置されたトリガ電極23とを備えている。
アノード電極21は、一端が開口する有底のステンレス製円筒からなり、真空槽10の底部に対して、開口部21aを真空槽10内に向けて気密に貫通している。カソード電極22は、アノード電極21の内部の軸心位置に設置されている。カソード電極22は、蒸着材料と一体的もしくは蒸着材料そのものによって構成されている。カソード電極22は柱状であり、その一端に蒸着材料(蒸発材料)22Aが設けられている。蒸着材料22Aは、基板Wに形成する微粒子膜の構成材料で構成され、本実施形態では金属コバルトが用いられている。
トリガ電極23は、カソード電極22(蒸着材料22A)の外周側に、碍子24を介して取り付けられている。トリガ電極23は円筒形状であり、例えば、ステンレス鋼で構成されている。碍子24は、大径部および小径部を有するハット型であり、アルミナ等の硬質絶縁材料で構成されている。碍子24は、その小径部をアノード電極21の開口部21a側に向けてカソード電極22(蒸着材料22A)に取り付けられている。トリガ電極23は、碍子24の小径部に装着されている。
真空槽10の外部には、アーク電源25が設置されている。アーク電源25は、直流電圧源26と、コンデンサユニット27とを有している。直流電圧源26の正極および負極は、アノード電極21およびカソード電極22にそれぞれ接続されている。直流電圧源26の電圧は、50V以上100V未満に設定されており、特に本実施形態では、60Vに設定されている。
コンデンサユニット27は、直流電圧源26に対して並列に、アノード電極21とカソード電極22の間に接続されている。コンデンサユニット27は複数のコンデンサを並列接続してなるもので、その総容量は、例えば1000μF以上9000μF以下に設定され、特に本実施形態では8800μFに設定されている。コンデンサユニット27は、一定の充電時間で直流電圧源26によって充電されるように構成されている。例えば、充電時間が1秒の場合、1Hzの周期でコンデンサユニット27の充放電が繰り返されることになる。
また、真空槽10の外部には、トリガ電源28が設置されている。トリガ電源28はパルストランスからなり、入力200V、マイクロ秒のパルス電圧を約17倍に昇圧して3.4kV(数μA)に出力するように構成されている。そして、昇圧された電圧を、カソード電極22に対して正の極性でトリガ電源21に印加するように接続されている。
同軸型真空アーク蒸着源13の構成は図1に示した例に限られず、図2に概略的に示すように、カソード電極22、碍子24B、トリガ電極23、碍子24A及び蒸着材料22Aをアノード電極21の軸方向に沿って取り付けて構成したものを採用してもよい。なお、図2において図1に対応する部分については同一の符号を付している。図2において、符号35は真空ポンプで、36は不活性ガスなどのガス導入系である。
次に、以上のように構成される微粒子膜製造装置1の動作について説明する。
図1(又は図2)を参照して、カソード電極22とトリガ電極23との間にトリガ電源28の電源電圧を印加し、碍子24の表面を介して沿面放電(トリガ放電)を発生させる。トリガ放電が発生すると、アノード電極21と蒸着材料22Aの間の絶縁耐圧が低下して、アノード電極21と蒸着材料22Aとの間にアーク放電が誘起される。アーク放電が誘起されると、コンデンサユニット27が放電されて、カソード電極22(蒸着材料22A)とアノード電極21との間にアーク電流が流れる。このアーク電流によって蒸着材料の表面は加熱され、溶融し、蒸発して、金属コバルトのプラズマが形成される。
アーク放電の形成により、円筒状のアノード電極21の内部には軸方向に沿って電磁力が発生する。この電磁力は、真空槽10の内部すなわち基板ステージ17上の基板Wに向けて、蒸着材料22Aから放出された正イオンの飛行方向を偏向させるローレンツ力あるいはクーロン力からなる。したがって、蒸着材料22Aから放出された荷電粒子は、その電荷質量比(電荷/質量)の大きさに応じて、基板Wに向けて飛行するものと、それ以外のものに選別される。
具体的に、電荷質量比の比較的大きい微細な荷電粒子は、アノード電極21内に発生される電磁力を受けて、アノード電極21の開口部21aに向かって飛行方向を曲げられて真空槽10内に放出される。一方、電荷質量比の比較的小さい大型粒子や中性粒子に関しては、アノード電極21内における電磁力によってその飛行方向が曲げられることなく直進し、例えば接地されているアノード電極に付着する。これにより、当該大型粒子や中性粒子の真空槽10内への放出が抑制される。
以上のようにして、同軸型真空アーク蒸着源13からは、主として粒子径が所定以下の荷電粒子(コバルト(Co)イオン)が放出される。したがって、これらの微細な荷電粒子は、蒸着源13に対向して配置される基板Wの表面に到達し、付着する。成膜中、基板Wは基板ステージ17とともにモータ19の駆動により回転され、複数の蒸着源13から放出される微細粒子で各基板Wの表面に当該微細粒子からなる膜あるいは層を形成する。
ここで、同軸型真空アーク蒸着源13による微細粒子の形成は、トリガ放電の周期に対応して間欠的に行われる。したがって、アノード電極21と蒸着材料22Aの間におけるアーク放電の発生もパルス的となる。アーク放電一回あたりの放電時間やアーク電流は、アノード電極21とカソード電極(ここでは蒸着材料22A)の間の距離(すなわち空間インピーダンス)、アーク電源25の放電電圧、コンデンサユニット27の容量、配線長等によって定まる。一方、アーク放電時に発生するアノード電極21内の電磁力は、アノード電極21内に発生する磁場の大きさに関係する。磁場の大きさは、アーク電流の大きさで定まる。アーク電流は、コンデンサ容量、放電電圧にほぼ比例する。
同軸型真空アーク蒸着源を用いた従来の微粒子膜製造方法においては、アノード電極とカソード電極の間の放電電圧が100V以上、例えば、200Vから400Vに設定されていた。放電時のアーク電流に起因して発生する電磁力は放電電圧の大きさに比例し、放電電圧が高いほど発生する電磁力も大きくなる。したがって、放電電圧が高い条件下では、アノード電極の開口から放出される荷電粒子中に電荷質量比の比較的小さい巨大粒子が混在する可能性が高くなる。
図3A〜Cは、同軸型真空アーク蒸着源を用いて形成したコバルト微粒子膜のTEM写真である。放電回数はそれぞれ20回であり、放電電圧は200V(図3A)、300V(図3B)および400V(図3C)である。図3から明らかなように、微細粒子からなる膜あるいは層の中に粒径が10nm程度の巨大粒子が混入している様子がわかる。また、放電電圧が高いほど、巨大粒子の混入割合、粒子径が肥大化することもわかる。
これに対して、本実施形態では、アノード電極21とカソード電極22(蒸着材料22A)間の放電電圧(直流電圧源26の電源電圧)を60Vに設定している。このように放電電圧を制限することにより、放電時に発生する電磁力の大きさを制限することで、アノード電極21の開口部21Aから放出される荷電粒子中に一定以上の粒径の巨大粒子の混入を回避し、粒径が一定以下の微細な荷電粒子のみを放出させるようにしている。
したがって、本実施形態によれば、一定以下の粒径の荷電粒子のみを形成することができるので、基板表面に当該一定以下の粒径の微粒子からなる膜あるいは層を基板Wの表面に安定に形成でき、緻密で良質な微粒子膜を得ることが可能となる。図4は、放電電圧を60Vにして得られたコバルト微粒子膜のTEM写真である。粒子径が3〜5nm程度に一定範囲に揃えられた微粒子膜を得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、粒子径が3〜5nm程度に一定範囲に揃えられた微粒子膜を得ることができるので、当該微粒子膜をカーボンナノチューブの下地膜に用いた場合には、カーボンナノチューブの形成径や層数のバラツキを回避することができる。また、当該微粒子膜を燃料電池の触媒金属担持体として用いた場合には、触媒性能の安定化を図ることができる。
アノード電極とカソード電極の間の放電電圧は、形成する微粒子の粒子径、蒸着材料の種類等に応じて適宜設定可能である。例えば、粒径が1nm程度の微粒子を得るためには放電電圧を更に低くすればよい。好適な放電電圧は、50V以上100V未満である。放電電圧が100V以上の場合では、上述したように、形成される微粒子膜中に意図しない巨大粒子の混在を抑制できなくなる。また、放電電圧が50V未満の場合では、安定した放電が得られなくなるおそれがある。
また、放電時間およびアーク電流の調整は、コンデンサユニット27の容量調整で行うのが好適である。具体的に、コンデンサ容量が高いほど、長い放電時間と大きなアーク電流が得られる。コンデンサ容量の好適な範囲としては、1000μF以上9000μF以下である。コンデンサ容量が1000μF未満では効果的なアーク放電が得られなく所望の微粒子が形成するのが困難となる。また、コンデンサ容量が9000μFを超えると、微粒子径の制御が困難となり、所望の微粒子膜を安定して得ることができなくなる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることはなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
例えば以上の実施形態では、同軸型アーク蒸着源を用いて金属コバルトの微粒子膜を製造する方法について説明したが、蒸着材料は金属コバルトに限られず、例えば白金やパラジウム等も適用可能である。
また、以上の実施形態では、コンデンサ容量の大きさでアーク放電時間やアーク電流の大きさを調整するようにしたが、これに限らず、アーク電源とアノード電極又はカソード電極間の配線長によってアーク放電時間やアーク電流の大きさを調整することも可能である。
本発明の実施形態において説明する微粒子膜製造装置の概略構成図である。 図1に示した微粒子膜製造装置の構成の変形例を示す図である。 放電電圧を200V、300V、400Vにして作製したコバルト微粒子膜のTEM写真である。 放電電圧を60Vにして作製したコバルト微粒子膜のTEM写真である。
符号の説明
1 微粒子膜製造装置
10 真空槽
13 同軸型真空アーク蒸着源
17 基板ステージ
21 アノード電極
22 カソード電極
22A 蒸着材料
23 トリガ電極
24 碍子
25 アーク電源
26 直流電圧源
27 コンデンサユニット
28 トリガ電源
30 真空排気系
W 基板

Claims (3)

  1. 筒状のアノード電極と、前記アノード電極内に配置された蒸着材料を有するカソード電極と、前記カソード電極から離間して前記アノード電極内に配置されたトリガ電極と、前記アノード電極と前記カソード電極の間に設置された直流電圧源と、前記直流電圧源に並列的に接続されたコンデンサとを備えた同軸型真空アーク蒸着源が用いられ、
    前記トリガ電極と前記カソード電極の間にトリガ放電を発生させ、前記カソード電極の前記蒸発材料と前記アノード電極の間にアーク放電を誘起させ、前記蒸発材料の微粒子を真空槽内に設置された基板の表面へ蒸着させる微粒子膜の製造方法であって、
    前記アノード電極と前記カソード電極の間の放電電圧を50V以上100V未満とすることを特徴とする微粒子膜の製造方法。
  2. 前記コンデンサの容量を1000μF以上9000μF以下とすることを特徴とする請求項1に記載の微粒子膜の製造方法。
  3. 前記蒸発材料は、コバルトであることを特徴とする請求項1に記載の微粒子膜の製造方法。
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