JP2007179963A - 燃料電池用触媒の製造方法及び触媒の担持方法 - Google Patents

燃料電池用触媒の製造方法及び触媒の担持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒担体への触媒金属の担持がより強力な触媒担持方法の提供。
【解決手段】触媒金属を蒸着材料とした真空アークプラズマ蒸着源(好ましくは同軸型蒸着源)による真空アーク蒸着によって導電性を有する担体(例えばカーボン)に触媒金属(例えば白金)を、好ましくは偏向磁場条件下で、担持させることを特徴とする燃料電池用触媒の製造方法。本製造方法によれば、触媒金属粒子が担体の表面に打ち込まれるため、触媒金属粒子が担体から脱落しにくくなる。また、触媒金属が非常に小さな粒子となるため、担体表面が緻密な触媒金属層で覆われることとなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、真空アーク蒸着による燃料電池用触媒の製造方法及び触媒の担持方法に関する。
固体高分子型燃料電池、ダイレクトメタノール型燃料電池、リン酸型燃料電池等の燃料電池に使用される電極には触媒金属として白金等の貴金属(合金含む)が含まれている。燃料電池では、触媒の表面積に応じて電流密度が低下し、過電圧は小さくなる。触媒表面積をできるだけ大きくするために、触媒金属は微細な粒子状で使用されていた。しかし、白金等の貴金属は高価であるためその使用量は低減させることが望ましい。そこで、より少ない触媒量でより大きな触媒表面積を得ることを目的として、カーボンブラック等の比表面積の大きな担体の表面に非常に小さな触媒金属粒子を担持させ、担体表面に非常に薄い触媒金属層を形成させた触媒が現在では一般的に利用されている。
ところが、燃料電池の起動、停止、長時間にわたる連続運転などによって担体に腐食が発生する。腐食が発生すると担体に担持された触媒金属が脱落し、電極が劣化し、燃料電池の性能が低下する。
このため、触媒金属の脱落の抑制を目的として様々な試みがなされている。例えば、担体カーボンを高温で熱処理してグラファイト化して担体の耐腐食性を高める方法(特許文献1参照)、カーボン粒子とNafion溶液との混練物を[Pt(NH3)4]Cl2溶液に浸漬し、浸漬処理された混練物を180℃水素ガス雰囲気中で還元して担体カーボンを改質する方法、担体表面に金属炭化物からなる中間層を形成し、中間層に触媒金属粒子を担持させる方法(特許文献2参照)などである。
特開2002−273224号公報 特開2004−172107号公報
しかしながら、依然として触媒金属が脱落する、これらの方法は工程が複雑である、担体カーボンの表面積が減少するなどの問題があった。
本発明は、触媒担体への触媒金属の担持がより強力な触媒担持方法の提供を目的とする。
本発明者らは、真空アーク蒸着により触媒金属を担体に担持させることによって、担体と触媒金属の間の密着性の高い、すなわち担体に触媒金属を打ち込めることを見出し、触媒金属の脱落が抑制された触媒の製造方法を完成させた。
すなわち、本発明は下記の製造方法及び担持方法に係るものである。
項1.触媒金属を蒸着材料とした真空アークプラズマ蒸着源による真空アーク蒸着によって導電性を有する担体に触媒金属を担持させることを特徴とする燃料電池用触媒の製造方法。
項2.真空アークプラズマ蒸着源が同軸型であることを特徴とする項1に記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項3.担持により担体表面に形成される触媒層の厚みが0.3nm〜100nmであることを特徴とする項1又は2のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項4.蒸着材料が白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、ニッケル、モリブデン、タングステン、バナジウム、コバルト、マンガン及び該金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種である項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項5.導電性を有する担体が炭素質材料からなるものである項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項6.導電性を有する担体がグラファイトカーボン、カーボンファイバー、カーボンクロス、カーボンペーパー、活性炭、カーボンナノホーン、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル及びフラーレンからなる群から選択される少なくとも1種である項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項7.導電性を有する担体が平均粒子径10nm〜500μmのグラファイトカーボンである項1〜6のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項8.蒸着が、真空アーク放電によって発生したプラズマに磁場を印加してプラズマを偏向させた偏向磁場条件下に行われるものである項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項9.アーク放電を発生させるための電流が500A〜10000Aである項1〜8のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項10.真空アーク蒸着に利用されるカソードが予め水分除去されたものである項1〜9のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
項11.蒸着源の手前にシャッターを設置することを特徴とする項1〜10のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
真空アーク蒸着は薄膜形成方法として一般的な手法である。代表的な真空アーク蒸着は、真空中におけるアーク放電によりカソード物質又はカソード近傍に備えられた蒸着材料を蒸発させて基体の表面に薄膜を形成する方法である。
図1に本発明の製造方法に使用できる真空アークプラズマ蒸着装置の一例の概略図を示す。この装置は、図示しない真空排気装置によって真空排気される真空容器2と、それに取り付けられた真空アークプラズマ蒸着源10とを備えている。
真空容器2内には、成膜しようとする担体26とこれを保持するためのホルダ24が設けられている。ホルダ24上の担体26には、この例では、バイアス電源28から適当な大きさの(例えば−50V〜−300V程度の)負のバイアス電圧および図示しない高周波電源から高周波電力(例えば10〜400W)を供給して高周波バイアス電圧を印加することができる。また真空容器2内には、ガス導入口4を経由して反応用のガス6を導入することができる。
真空アークプラズマ蒸着源10は、そのカソード12とアノードとしての真空容器2との間でアーク放電を起こさせて(図中の22はそのアークを模式的に示したものである)、触媒金属材料12aを蒸発させるものである。このアーク式蒸着源10は、カソード12の他に、アーク点弧用の点弧棒14、アーク22を広げるシールド板16およびアーク22を制御する磁石18を有している。カソード12にはアーク電源20が接続される。
蒸着に際しては、ホルダ24に所望の担体26を取り付けた後、真空容器2内を真空排気すると共に必要に応じて反応用のガス6を導入し、真空アークプラズマ蒸着源10を働かせてそのカソード12をアーク放電によって局部的に溶解させてそこから触媒金属材料12aを蒸発させ、それを負のバイアス電圧および高周波バイアス電圧が印加された担体26に蒸着させる。
さらに、本発明では同軸型真空アークプラズマ蒸着源を使用することができる。同軸型真空アークプラズマ蒸着源を使用すると、陰極点からアノード材料の微粒子が発生すること、いわゆるドロップレットの発生が抑制される。
図2に、本発明の製造方法に使用できる同軸型真空アークプラズマ蒸着装置の一例の概略図を示す。この蒸着装置101は、真空槽102と、真空槽102の内部上面に取り付けられた基板ホルダー103と、基板ホルダー103に対向して設けられた蒸着源105とを有している。
蒸着源105は、真空槽102の底部に気密に取り付けられたフランジ115と、フランジ115に固定された円筒形形状の絶縁部材110と、絶縁部材110に挿入された円柱形形状のカソード電極114bとを有している。カソード電極114bの先端には、触媒金属材料が円柱形形状に成形されて成る蒸着材料114aが固定されており、カソード電極114bと蒸着材料114aは、先端部分から蒸着材料114aだけが突き出されるように、絶縁部材110内に挿入されている。
絶縁部材110にはその先端部分の外周に沿うようにリング形状のトリガ電極112が設けられており、蒸着材料114aを中心として、絶縁部材110やトリガ電極112の周囲には、トリガ電極112とは非接触の状態で、円筒形形状のアノード電極113が配置されている。なお、絶縁部材110内で、上から、蒸着材料114a、トリガ電極112、カソード電極114bの順に積層した構造とすることも可能である。
真空槽102の外部には、トリガ電源117とアーク電源118とが設けられており、トリガ電源117の一端はトリガ電極112に接続され、他端はカソード電極114bに接続されている。また、アーク電源118の一端はアノード電極113に、他端はカソード電極114bにそれぞれ接続されている。
上記のような構成の蒸着装置101を用いて、基板表面に触媒金属を蒸着させる場合には、まず、真空槽102内に基板104を搬入して、基板ホルダー103に保持させて蒸着源105と対向配置させておき、真空槽102内を高真空雰囲気にしておく。
次いで、アーク電源118により、アノード電極113に対して、カソード電極114bに負の電圧を印加した状態で、トリガ電源117により、トリガ電極112にパルス状の電圧を印加すると、トリガ電極112と蒸着材料114aとの間でトリガ放電が発生し、それによって、アノード電極113と蒸着材料114aとの間にアーク放電が誘起される。
そのアーク放電により、蒸着材料114aが蒸発すると、図2(b)の符号131に示すような正電荷を有する荷電微粒子が、蒸着材料114aの側面121からアノード電極113に向けて大量に放出される。
蒸着材料114aとカソード電極114bとは直線状に配置されているため、アーク放電によって生じたアーク電流iは、蒸着材料114a及びカソード電極114b内を直線的に流れ、アノード電極113内に磁場を形成する。
その磁場は、正電荷を有する粒子に対し、アノード電極113の開口部方向に押しやる力Fを及ぼすので、アノード電極113に向けて放出された荷電微粒子131は、飛行方向が開口部側に曲げられ、真空槽102内に放出される。開口部には基板104が対面して配置されており、真空槽内に放出された微小粒子131は、基板104表面に到達すると、薄膜を成長させる。
蒸着材料114aの側面121からは、荷電微粒子131の他、電荷を有さない中性粒子132や、正電荷を有していても電荷量に比べて質量が大きい巨大粒子133もアノード電極113に向けて放出されるが、それらの粒子132、133には、力Fが加わらないか、加わっても影響が小さいため、そのまま直進し、アノード電極113の内周面に衝突し、大部分はそこに付着し、真空槽102内には放出されない。さらに、一部の巨大粒子135、136は、蒸着材料114aの先端面から、アノード電極113の開口部へ向けて放出されるが、アノード電極113の上方には防着板119が設けられており、アノード電極113の開口部へ向けて放出された巨大粒子135、136は、防着板119に付着し、真空槽内102内には放出されない。
従って、基板104表面には、巨大粒子133は到達しにくく、質量が小さい荷電微粒子131は到達容易なので、その結果、基板104の表面に、触媒金属による緻密な薄膜を形成できる。
さらに、本発明では偏向磁場条件下において同軸型真空アークプラズマ蒸着源を使用した真空アーク蒸着により触媒を製造することができる。イオン化した蒸着粒子は荷電しているため偏向磁場によって飛行する方向が変更される。一方、ドロップレットの原因となる他の粒子はまっすぐ飛行する。このため、偏向磁場条件下における同軸型真空アーク蒸着では、同軸型真空アークプラズマ蒸着源(アークプラズマガン)と蒸着対象(担体)とが対向して配置されてない。偏向磁場条件とすることによってドロップレットよりいっそう抑制される。
図3に本発明の製造方法に使用できる偏向磁場条件下における同軸型真空アークプラズマ蒸着装置の一例の概略図を示す。この蒸着装置201は、真空槽202と、真空槽202の側壁にアークプラズマガン(同軸型真空アークプラズマ蒸着源)205(電極、蒸着材料等の細部は図示しない)と、アークプラズマガン205の出口に設けられた磁石218と、真空槽202の底部に回転可能な担体ホルダ220と、ホルダ220を回転させる駆動装置230とを備え、ホルダ220内にはカーボン粒子(担体)226が収容されている。なお、図を簡明にするため電源等のその他の装備は図示していない。
アークプラズマガン205より発生したイオン化した蒸着材料は磁石218により発生する偏向磁場によって飛行方向を真空槽202底部方向へ変更される。一方、磁場の影響を受けないその他の粒子はアークプラズマガン205と対向する側壁方向へまっすぐ飛行する。このため、カーボン粒子226に到達する粒子のほとんどはイオン化した蒸着粒子となる。このため、ドロップレットが大きく抑制され、カーボン粒子226には蒸着粒子による均一で緻密な被覆が形成される。
これら図示した真空アーク蒸着装置は本発明の製造方法の態様を示す例であり、本発明の製造方法ではこれら以外の真空アーク蒸着装置も使用できる。
本発明の製造方法において、蒸着材料となる触媒金属は触媒作用を有するものが使用できる。触媒金属の例は、白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、ニッケル、モリブデン、タングステン、バナジウム、コバルト、マンガンさらに該金属の合金などである。また、前記の金属とそれ以外の金属を含有する合金の場合、前記金属が50重量%程度以上含有されているものが好ましい。
合金の例は、白金−ルテニウム合金(例えば重量比1:1)、白金−モリブデン合金(例えば重量比3:1)、白金−鉄合金(例えば重量比1:1)、白金−パラジウム合金(例えば重量比1:1)、白金−クロム合金(例えば重量比1:1)、白金−コバルト合金(例えば重量比1:1)、白金−マンガン合金(例えば重量比3:1)、白金−ニッケル合金(例えば重量比3:1)などである。
本発明の製造方法において、担体は導電性を有するものが使用できる。導電性を有する担体の例は炭素質材料などである。炭素質材料の例はグラファイトカーボン、カーボンファイバー、カーボンクロス、カーボンペーパー、活性炭、カーボンナノホーン、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル、フラーレン、アセチレンブラック、ファーネスブラックなどである。
炭素質材料は、本発明の効果を損なわない範囲において、燃料電池用触媒の分野で知られている処理が施されていてもよい。例えば、カーボンを高温で熱処理してグラファイト化したもの、カーボン表面に金属炭化物からなる層が形成されたものなどである。
担体の形態は特に制限されないが、平均粒子径は一般に10nm〜500μm、好ましくは10nm〜100μmである。
カソード電極及びアノード電極の材質は真空アーク蒸着における公知の材質を使用することができる。カソード電極の材質の例は、蒸着材料である。アノード電極の材質の例は一般的にはステンレスが用いられるが、高融点の物質、例えばタングステン、モリブデンなども使用可能である。
アーク放電は、一般に10-10〜200Torr、好ましくは10-7〜10-1Torrの圧力条件下で行うことができる。アーク放電のための電流は一般に500A〜10000A、好ましくは1000A〜10000Aである。アークプラズマを発生させた場合初期の状態ではカソード電極表面に付着している水分のため酸化物が形成されることがある。この酸化物の形成を抑制する場合、初期の段階ではシャッターでアークプラズマによる酸化物の蒸着を阻止し、その後安定した状態となってからシャッターを開き成膜する。
本発明の製造方法により得られる触媒は担体の表面に触媒金属粒子が埋め込まれ、さらに触媒金属粒子の層で担体表面が覆われたものとなる。触媒層の厚みは特に制限されないが、一般に0.3nm〜100nm、好ましくは0.5nm〜100nmである。このような粒子は必要に応じて成形され触媒として使用される。
本発明によれば、担体表面に触媒金属が打ち込まれる。このため、投錨効果(アンカー効果)が得られる。そのため、触媒金属が担体に強く担持され、触媒金属の担体からの脱落が抑制される。また、同軸型真空アークプラズマ蒸着源を使用することによってドロップレットが抑制されてより均一な触媒金属層が形成される。さらに、真空アーク蒸着時に偏向磁場をかけることによって蒸着材料のイオン化率が向上しさらにドロップレットが減少する。このため、よりドロップレットが抑制されよりいっそう緻密で均一な触媒金属層が形成される。したがって、本発明によって、触媒作用の劣化の少ない触媒を製造することができる。
以下、実施例等により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例等において「%」は特記しない限り質量%を意味する。
実施例
担体として平均粒子径8μmのグラファイトカーボンを使用し、蒸着材料としてチタンを使用し、図3に示した同軸型真空アークプラズマ蒸着装置と同型の装置((株)アルバック製)を偏向磁場条件で使用し担体(平均粒子径8μmのグラファイトカーボン粒子)をチタンでコーティングした。なお、ここで使用した装置では、担体ホルダ220及び駆動装置230がなく、蒸着装置201の底部はふさがれており、その底部上に担体位置させるための基板となる平面状のシリコンウェハが設けられている。
グラファイトカーボンをエタノールで分散しシリコンウェハ上に付着させた。8800Fのコンデンサを用いてアークプラズマガン205にて1秒間に1回の割合でパルスを発生させてアークプラズマを発生させた。照射回数は100回である。得られたグラファイトカーボンの状態を走査型オージェ分光装置(PHI 700、アルバックファイ社製)で分析した。
図4に走査電子顕微鏡写真を示した。図4中、左側写真は1目盛り20.0μmを示し、右側写真は1目盛り5.0μmを示す。また、オージェマップ(スパッタリング速度:SiO2換算で2.6nm/min)によりチタン、炭素及び酸素の分布を測定した。測定結果を図5及び図6に示した。図5及び図6の左下画像においてチタン粒子がカーボン表面に均一に分布していることが確認できた。図4ではチタン粒子は確認できなかったが、図5及び図6の左下画像においてチタンが存在しその分布が均一であることが確認できたことから、図4にて使用された顕微鏡の分解能では確認できない程度の微小で緻密なチタン粒子がカーボンを覆っていることが示された。
さらに、デプスプロファイル(図7)では、チタン及びカーボンのピークにショルダーが見られたことから、カーボン表面に5nm程度の厚みのチタンの膜が形成されているとともに、チタンがカーボンの表面に約5nm程度の深さで打ち込まれていることが確認された。
なお、本例は蒸着材料としてチタンを使用したが、チタンは、イオン化しにくい傾向があることから、チタンを白金に代えると、チタンに比べてイオン化しやすい白金であればより均一に緻密に成膜されまたカーボン内に注入された状態となる。したがって、本例と同様にしてPtによる打ち込みコーティングも可能である。
本発明は、担体の触媒金属を担持させる技術分野で利用できる。特に、燃料電池用の触媒の製造分野において利用できる。
図1は真空アークプラズマ蒸着装置の概略図を示す。 図2は同軸型真空アークプラズマ蒸着源を備えた真空アークプラズマ蒸着装置の概略図を示す。 図3は偏向磁場条件下における同軸型真空アークプラズマ蒸着源(アークプラズマガン)を備えた真空アークプラズマ蒸着装置の概略図を示す。 実施例1において製造された粒子の走査型電子顕微鏡写真を示す。 実施例1において製造された粒子のオージェマップを示す。 実施例1において製造された粒子のオージェマップを示す。 実施例1において製造された粒子のデプスプロファイルを示す。
符号の説明
2 真空容器
4 ガス導入口
6 ガス
10 真空アーク蒸着源
12 カソード
12a 触媒金属材料
14 点弧棒
16 シールド板
18 磁石
20 アーク電源
22 アーク
24 ホルダ
26 担体
28 バイアス電源
101 蒸着装置
102 真空槽
103 基板ホルダー
104 基板
103 基板ホルダー
105 蒸着源
110 絶縁部材
112 トリガ電極
114a蒸着材料
114bカソード電極
115 フランジ
113 アノード電極
118 アーク電源
201 蒸着装置
202 真空槽
205 アークプラズマガン(同軸型真空アークプラズマ蒸着源)
218 磁石
220 担体ホルダ
230 駆動装置
226 担体

Claims (11)

  1. 触媒金属を蒸着材料とした真空アークプラズマ蒸着源による真空アーク蒸着によって導電性を有する担体に触媒金属を担持させることを特徴とする燃料電池用触媒の製造方法。
  2. 真空アークプラズマ蒸着源が同軸型であることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  3. 担持により担体表面に形成される触媒層の厚みが0.3nm〜100nmであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  4. 蒸着材料が白金、金、銀、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、ニッケル、モリブデン、タングステン、バナジウム、コバルト、マンガン及び該金属の合金からなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  5. 導電性を有する担体が炭素質材料からなるものである請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  6. 導電性を有する担体がグラファイトカーボン、カーボンファイバー、カーボンクロス、カーボンペーパー、活性炭、カーボンナノホーン、カーボンナノチューブ、カーボンナノコイル及びフラーレンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  7. 導電性を有する担体が平均粒子径10nm〜500μmのグラファイトカーボンである請求項1〜6のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  8. 蒸着が、真空アーク放電によって発生したプラズマに磁場を印加してプラズマを偏向させた偏向磁場条件下に行われるものである請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  9. アーク放電を発生させるための電流が500A〜10000Aである請求項1〜8のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  10. 真空アーク蒸着に利用されるカソードが予め水分除去されたものである請求項1〜9のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
  11. 蒸着源の手前にシャッターを設置することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の燃料電池用触媒の製造方法。
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