JP2019049035A - 微粒子形成装置およびその方法 - Google Patents

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重光 鳥巣
Shigemitsu Torisu
重光 鳥巣
栄一郎 高
Eiichiro Ko
栄一郎 高
阿川 義昭
Yoshiaki Agawa
阿川  義昭
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Abstract

【課題】 容器内の被蒸着体全体を適切に攪拌することができる微粒子形成装置およびその方法を提供する。【解決手段】 攪拌容器73の中の被蒸着体7に向かって原子状シリコンイオンを照射する。ここで、攪拌容器73は回転機構72により回転しており、それぞれ回転する第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62によって、攪拌容器73内のカーボン等の被蒸着体7は攪拌される。被蒸着体7は、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62に衝突することにより、攪拌容器73の上に現れて白金イオンに曝される。【選択図】 図2

Description

本発明は、ナノ微粒子を担持体に付着する微粒子形成装置およびその方法に関するものである。特にシリコン等のナノ粒子をカーボン等の粉体あるいはシートにつける装置およびその製造方法に関するものである。
近年、リチウム電池の負極材はカーボン系材料あるいは、そのカーボンに多種の材料を混ぜてエネルギの高密度化が研究開発されている。その中で、シリコンは負極材として非常に高密度化できる可能性をもつ材料のひとつであり、各方面で研究されている。シリコンだけで負極材を用いた研究もなされているが、体積変化が激しく寿命を延ばすことが困難であった。但し、このシリコンの電力貯蔵能力は捨てがたく、何とか貯蔵能力を残存したまま、安全性、安定性が確保されれば、さらなるリチウム電池の用途は広がる。
アーク蒸着源(Arc Plasma Deposition Source:以下APDと呼称)は、金属プラズマを形成し、金属イオンを担体に蒸着し担体上に均一に蒸着させてマイグレーションさせてナノ粒子を担持し触媒を形成する。このアークプラズマ蒸着源を用いて触媒を形成する方法をAPD法と称する。APD法で白金固体を白金プラズマに相変換しカーボン粉に照射しPtNPsをカーボン粉上にPt/C触媒を形成した。
このPt/C触媒は8.8%担持しTEC10E50E(以下TEC)と触媒活性を比較した。
その結果ECSAはTECと殆ど同じになり比活性と質量活性は、TECの2倍高い。
しかしながら、カーボン粉表面上にPt NPsが均一に蒸着されないという問題がある。すなわち、カーボン粉体全面に均一なナノ粒子が付着しない、また付着しても取れてしまう等の問題がある。
特開2011−132591号公報
この問題を解決するために、2本の固定スクレイパに粉体を当て粉体の流れを作り粉体撹拌する構成を採用した。
しかしながら、この従来の手法では、粒子全体への均一は撹拌は困難であるという問題がある。また、攪拌容器隅部が撹拌し難いという問題もある。また、撹拌不足を起因とする粉体への担持斑が発生していた。
このAPD法を概略説明すると用いた触媒形成方法は、金属(ターゲット)に大電流(数1000A)を数百μs通電することにより固体の金属ターゲト(白金)金属プラズマを形成する。このプラズマ中には、単原子イオン,原子,分子と電子から構成される。この単原子イオン,原子を担体に照射し担体上(例えば、カーボン粉の表面)で白金原子がマイグレーションし、原子同士が結合し自己エネルギで核成長しナノ粒子を形成されると仮定される。平均粒径が2.5nmのPt NPsケチェンブラック上に形成された。非常に均一に担持された部分もあれば全く担持されていない部分が混在している。
図7及び図8は、従来の撹拌機構で蒸着されたPt/C(KB)のSEM写真である。図7に示すように均一に付いている部分と、図8に示すように均一に着いていない部分とが混在している。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、容器内の被蒸着体全体を適切に攪拌することができる微粒子形成装置およびその方法を提供することである。
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために本発明の微粒子形成装置は、半導体、あるいは非導電体に不純物をドーピングした導電体の蒸着材を飛翔する蒸着源と、蒸着材を飛翔する蒸着源と、前記蒸着源と対向して配置され、被蒸着体である粉体状担体を収容し、前記蒸着材が飛翔される方向に沿った第1の回転軸を中心に回転する容器と、前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に前記容器内で回転して前記粉体状担体を攪拌する第1の攪拌手段と、前記第1の回転軸と直交する第3の回転軸を中心に前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌する第2の攪拌手段とを有する。
この構成によれば、容器が回転する第1の回転軸と直交する第2の回転軸及び第3の回転軸を中心にそれぞれ第1の攪拌手段及び第2の攪拌手段を容器内で回転させて、容器内の粉体状担体を攪拌する。これにより、粉体状担体が上に向けて移動する流れを生じさせることができ、攪拌効果を高めることができる。
好適には、前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、前記容器内の内周面付近から前記第1の回転軸付近に亘って位置している。
この構成によれば、容器内の内周面付近から第1の回転軸付近に亘って、すなわち容器内の隅部を含む全体が均一に攪拌される。
好適には、前記第2の攪拌手段は、前記第3の回転軸を中心に前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌しながら前記第1の攪拌手段に向けて搬送する。
この構成によれば、第2の攪拌手段によって第1の攪拌手段に搬送された粉体状担体が第1の攪拌手段によって効率よく攪拌される。
好適には、前記容器は、前記蒸着源の側から見て前記第1の回転軸を中心に時計回りに回転し、前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て時計回りに回転する。
この構成によれば、容器、第1の攪拌手段及び第2の攪拌手段が共に時計回りに回転しているため、容器の底面にある粉体状担体は、第1の攪拌手段及び第2の攪拌手段に向かって移動する。このとき、第1の攪拌手段及び第2の攪拌手段は時計回りに回転しているので、当該攪拌手段に当たった粉体状担体は、上方向に掻き上げられる。この動作が粉体状担体に上下運動と打撃エネルギーを加え、優れた撹拌性能を発揮できる。
好適には、前記容器は、前記蒸着源の側から見て前記第1の回転軸を中心に時計回りに回転し、前記第1の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て時計回りに回転し、前記第2の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て反時計回りに回転する。
この構成によれば、第1の攪拌手段は、時計回りに回転しているので、当該攪拌手段に当たった粉体状担体は、上方向に掻き上げられる。この動作が粉体状担体に上下運動と打撃エネルギーを加え、優れた撹拌性能を発揮できる。
一方、第2の攪拌手段を反時計回りに回転することで、第2の攪拌手段の直下を通過する粉体状担体に上から第2の攪拌手段の凸部(刃)を当てることができ、造粒し易い粉体(磁性材)等を粉砕し造粒を防止することができる。
好適には、前記第1の回転軸、前記第2の回転軸及び前記第3の回転軸は、共通の動力軸からの動力で回転する。
好適には、前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、略円柱体の外周面に螺旋状に凸部が形成された形状を有している。
好適には、
前記蒸着材がシリコンであり被蒸着材がカーボン系粉体、金属粉体あるいは磁性粉体であることを特徴とする。
本発明の微粒子形成方法は、蒸着源と対向して配置された容器内の被蒸着体を攪拌させながら、前記蒸着源から飛翔した蒸着材を前記被蒸着体に担持させる微粒子形成方法であって、半導体、あるいは非導電体に不純物をドーピングした導電体の蒸着材を蒸着源から飛翔し、前記容器内で前記粉体状担体を攪拌する過程で、前記蒸着材が飛翔される方向に沿った第1の回転軸を中心に容器を回転しながら、前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に第1の攪拌手段を前記容器内で回転して前記粉体状担体を攪拌すると同時に、前記第1の回転軸と直交する第3の回転軸を中心に第2の攪拌手段を前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌する。
本発明によれば、容器内の被蒸着体全体を適切に攪拌することができる微粒子形成装置およびその方法を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係わる微粒子形成装置の模式図である。 図2は、図1に示す同軸型真空アーク蒸着源の側から攪拌容器を見た場合の図である。 図3は、図1に示す攪拌装置及び回転機構の周面の断面構成を説明するための図である。 図4は、図1に示す攪拌装置の断面斜視図である。 図5は、図1に示す攪拌装置で、攪拌動作をしている図である。 図6は、バルカンに白金を蒸着したTEM像であり、1nmの白金が均一に蒸着されていることが確認された。 図7は、従来の撹拌機構で蒸着されたPt/C(KB)のSEM写真図であり、均一に付いている部分のSEM写真図である。 図8は、従来の撹拌機構で蒸着されたPt/C(KB)のSEM写真図であり、均一に着いていない部分のSEM写真図である。
本発明の実施形態の微粒子形成装置は、シートあるいはロール巻取りシート状カーボンである被蒸着体を絶縁支持体の上に載置あるいは移動させた状態で、かつ上面より金属板を前記シートに接触させて除電しながら上方から、半導体、あるいは非導電体に不純物をドーピングした導電体の蒸着材を前記被蒸着体に飛翔して蒸着させる。
上記真空アーク蒸着源と前記被蒸着体の間にベーンフィルターなどの液滴やパーティクルを除去する機構を取り付けてもよい。
シリコンターゲットの場合、電気伝導度および熱伝導度が金属ターゲットと比べ悪いため放電の際、シリコンターゲットのアークスポットよりシリコンの液滴あるいはパーティクルが発生しやすいため、これらの混入を嫌う場合には、これらの除去機構の設置が有効である。
上記蒸着材は、例えばシリコンであり、上記被蒸着材は、例えばカーボン系粉体、金属粉体あるいは磁性粉体である。
上記蒸着材であるシリコンの比抵抗が0.1Ωcm以下になるように不純物をドーピングさせている。
このようなシリコンが蒸着されたカーボン系粉体は、電池の負極材に用いられる。
本実施形態によれば、カーボン製の粉やロッド、シートなどの担持体にシリコンのナノ粒子を均一にかつ密着性よく蒸着できる。
また、単一のカーボンシートあるいはロール状に巻かれたカーボンシートへのシリコンのナノ粒子の形成に際しては、これらのシートを絶縁物支持台の上に置くあるいは移動させ、かつシート上面では接地した金属板を接触させておく。真空アーク蒸発源は上方に配置する。
この状態で真空アーク蒸発源を放電させカーボンシートにプラズマを照射しナノ粒子を形成すれば、カーボンシート上面の電荷はシート上面に沿って金属板に逃げることができ、電荷の蓄積による絶縁破壊によるシートの穴あきを防ぐことが出来る。金属製支持台の場合は、コンデンサへの過電圧印加の場合と同様に、チャージアップによる絶縁破壊で電荷が金属製支持台に逃げるためカーボンシートの穴あきを防ぐことはできない。
出来ない。
シリコンナノ粒子は、放電電圧が70Vでコンデンサ容量が360μF〜720μFの範囲で1nm〜4nmの範囲である。また放電電圧が100Vでコンデンサ容量が720μF〜1080μFで3nm〜5nmとなる。また放電電圧が150V〜20Vでコンデンサ容量が1800μFの場合は10nm〜20nmのシリコンナノ粒子が形成される。このようにシリコンのナノ粒子の大きさは放電電圧およびコンデンサ容量が大きいほど大きくなる傾向はあるが、数十nm程度の不定形のナノ粒子が多いのもシリコンターゲットの特徴である。
好適には、上記担体は、粒径1μm以上〜1mm以下のカーボン粉体である。カーボンの粉体は、任意のカーボン系粉体で構わない、グラファイト系であるバルカン、ケチェンブラック、グラフェン(例えば、3次元グラフェン)、カーボンナノチューブやフラーレン、カーボンコイル、グラファイトナノファイバ等であってもよい。
またあらゆる種類のカーボン系シートへの担持も可能である。また、ゲルマニウム等のその他の半導体等を用いてもよい。
以下、本発明の一実施形態に係わる微粒子形成装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、同軸型真空アーク蒸着源5を用いた微粒子形成装置1の模式図である。図2は、図1に示す同軸型真空アーク蒸着源5の側から攪拌容器73を見た場合の図である。図3は、図1に示す攪拌装置3及び回転機構72の周面の断面構成を説明するための図である。図4は、図1に示す攪拌装置3の断面斜視図である。
図1に示す微粒子形成装置1は、例えば、真空中の円筒容器である攪拌容器73に収納された担持体であるカーボン粉例えばバルカン(被蒸着体7)を攪拌しながら真空アークプラズマ発生装置3を用いて発生させた触媒金属であるナノ粒子(蒸着体:シリコン)のプラズマを上から照射し、アルミナ粉表面に触媒金属を担持させる。
図1に示す真空チャンバ2は、円筒状をしている。
真空チャンバ2内には、攪拌装置3および同軸型真空アーク蒸着源5が収納されている。
[攪拌装置3]
攪拌装置3は、被蒸着体7を入れるための攪拌容器73と、被蒸着体7を攪拌するための第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62とを有する。
被蒸着体7は、例えば、粒径1μm以上〜1mm以下の粉体であるチタニアの粉(TiO225)である。
攪拌容器73の下面の中心には、攪拌容器73をその第1の中心軸80を中心に回転させる回転機構72が接続されている。
回転機構72は、固定テーブル71の下方に配置されている。
攪拌容器73の材質は、例えばステンレスであり、内壁(内側側面及び底面73a)はバフ研磨されている。攪拌容器73の上部開口部の径は例えば60〜300mmである。当該上部開口部は楕円形状でもよい。
攪拌容器73の内壁は、ステンレスである。
図2は、微粒子形成装置1の攪拌容器73を同軸型真空アーク蒸着源5の側から見た図である。
図1〜図4に示すように、固定テーブル71には攪拌容器73の開口部を囲むように支持枠75が設けられている。
支持枠75の円周方向の2か所に第1の支柱63及び第2の支柱65が設けられている。第1の支柱63及び第2の支柱65は、同軸型真空アーク蒸着源5から蒸着材を被蒸着体7に向けて飛翔する方向に沿って延在している。
第1の支柱63には、第1の中心軸80に直交する第2の中心軸83を中心に回転する第1のスクレーパ61が取り付けられている。
第1のスクレーパ61は、攪拌容器73内の底面73aに沿って設けられ、攪拌容器73内の被蒸着体7を攪拌する。第1のスクレーパ61は円柱体61aの外周面に螺旋状に凸部61bが形成された形状を有している。
同軸型真空アーク蒸着源5の側に位置する攪拌容器73のリング状の端面には、リング状のベベルギア59が設けられている。
第1のスクレーパ61とベベルギア59との間ででは、例えば、第1の支柱63に設けられた4つのピニオンギアが直接に噛み合っている。これにより、攪拌容器73が第1の中心軸80を中心に回転すると、その回転動力が上記4つのピニオンギアを通じて第1のスクレーパ61に伝達される。これにより、第1のスクレーパ61が第2の中心軸83を中心に回転する。
なお、第1のスクレーパ61とベベルギア59との間のピニオンギアの数は任意である。
第2の支柱65には、第1の中心軸80に直交する第3の中心軸85を中心に回転する第2のスクレーパ62が取り付けられている。
第2のスクレーパ62は、攪拌容器73内の底面73aに沿って設けられ、攪拌容器73内の被蒸着体7を第1のスクレーパ61に向けて搬送する。
第2のスクレーパ62は円柱体62aの外周面に螺旋状に凸部62bが形成された形状を有している。
第2のスクレーパ62とベベルギア59との間では、例えば、第2の支柱65に設けられた4つのピニオンギアが直接に噛み合っている。これにより、攪拌容器73が第1の中心軸80を中心に回転すると、その回転動力が上記4つのピニオンギアを通じて第2のスクレーパ62に伝達される。これにより、第2のスクレーパ62がア第3の中心軸85を中心に回転する。
なお、第2のスクレーパ62とベベルギア59との間のピニオンギアの数は任意である。
<攪拌装置3の第1動作例>
攪拌装置3では、攪拌容器73は同軸型真空アーク蒸着源5の側から見て第1の中心軸80を中心に時計回りに回転する。
また、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62は第1の中心軸80から見て時計回りに回転する。
第1の動作例では、攪拌容器73、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62が共に時計回りに回転しているため、攪拌容器73の底面73aにある被蒸着体7は、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62に向かって移動する。このとき、図5に示すように、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62は時計回りに回転しているので、当該スクレーパに当たった被蒸着体7は、上方向に掻き上げられる。この動作が粉体状担体に上下運動と打撃エネルギーを加え、優れた撹拌性能を発揮できる。
<攪拌装置3の第2動作例>
攪拌装置3では、攪拌容器73は、同軸型真空アーク蒸着源5の側から見て第1の中心軸80を中心に時計回りに回転する。
第1のスクレーパ61は、第1の中心軸80から見て時計回りに回転する。
第2のスクレーパ62は、第1の中心軸80から見て反時計回りに回転する。
第2の動作例では、第1のスクレーパ61は、時計回りに回転しているので、第1のスクレーパ61に当たった被蒸着体7は、上方向に掻き上げられる。この動作が被蒸着体7に上下運動と打撃エネルギーを加え、優れた撹拌性能を発揮できる。
一方、第2のスクレーパ62を反時計回りに回転することで、第2のスクレーパ62の直下を通過する被蒸着体7に上から第2のスクレーパ62の凸部(刃)を当てることができ、造粒し易い粉体(磁性材)等を粉砕し造粒を防止することができる。
なお、攪拌容器73の回転数は、例えば、20〜100rpmである。
[同軸型真空アーク蒸着源5]
同軸型真空アーク蒸着源5は、カソード電極に取付けられたシリコンで成る円柱状の蒸着材料11と、アルミナで成るハット状の絶縁碍子14(以下、ハット型碍子と呼ぶ)と、トリガ電極13とを有する。
カソード電極に取付けられた蒸着材料11と、ハット型碍子14と、トリガ電極13は同心円状に密着させて取り付けられている。
アノード電極23は、ステンレスで成り、円筒状をしている。また、このアノード電極23は、カソード電極に取付けられた蒸着材料11と同心円状に取付けられている。
なお、同軸型真空アーク蒸着源5は、図示しない支柱と図示しない真空フランジを介して、真空チャンバ2の壁面に取付けられている。
また、図1中に簡易的な配線図で電源装置6を示す。
電源装置6は、トリガ電源31、アーク電源32、コンデンサユニット33を有する。
トリガ電源31は、パルストランスからなり、入力200VのμS単位のパルス電圧を約17倍に変圧して、3.4kV、数μS単位のプラス極性のトリガパルスを出力する。
アーク電源32は、100V数Aの容量の直流電源であり、コンデンサユニット33に充電している。充電時間は約1秒必要とするので放電周期は1Hzとなる。
コンデンサユニット33は、720〜1800μF、耐圧100Vである。コンデンサユニット33は、アーク電源32により、100Vで充電される。
トリガ電源31のプラス出力端子は、トリガ電極13に接続され、マイナス端子はアーク電源32のマイナス出力端子と同じ電位に接続され、さらにカソード電極に接続されている。コンデンサユニット33の両端子は、アーク電源32のプラスおよびマイナス端子間に接続されている。
真空排気系9は、ターボ分子ポンプ51、仕切りバルブ52、ロータリポンプ53、調整バルブ54を有する。
ターボ分子ポンプ51からロータリポンプ53までは、金属製の配管で接続されており、真空チャンバ2内の真空排気を行っている。真空排気を行うことで、真空チャンバ2内は、10−4Pa以下に保たれている。
以下、図1に示す微粒子形成装置1の動作例を説明する。
[同軸型真空アーク蒸着源5の動作例]
アーク電源32により、100Vで電荷を充電しておく。ここで、コンデンサユニット33は、720〜1800μFとする。
トリガ電極13にトリガ電源31からの3.4kVのトリガパルスを印加し、カソード電極に取付けられた蒸着材料11とトリガ電極13の間に、ハット型碍子14を介して印加することで、ハット型碍子14表面で沿面放電が発生し、蒸着材料11とアノード電極23との間でコンデンサユニット33に蓄電された電荷が放電され、カソード電極に多量の電流が流入し、白金で成るカソード電極に取付けられた蒸着材料11が液相から気相、さらにシリコンのプラズマが形成される。
この時、カソード電極に多量の電流(2000A〜5000A)が、200μS〜500μSの間に流れるので、カソード電極に取付けられた蒸着材料11に磁場が形成される。プラズマ中の電子が、カソード電極に取付けられた蒸着材料11の形成した磁場によるローレンツ力を受けて、同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行するようになる。
プラズマ中の蒸着材料であるシリコンの原子状イオンは、分極することでクーロン力により、同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行する電子に引き付けられるようにして同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行するようになる。
一方、プラズマ中の蒸着材料であるシリコンのイオンは、分極することでクーロン力により、同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行する。その結果、白金のイオンは、被蒸着体7(カーボン粉体の粉)を核にして成長し、ナノメートル単位の白金粒子が形成される。
このようにシリコンの原子状イオンを照射しながら、被蒸着体7を、第1の中心軸80を中心に回転する攪拌容器73内で、第2の中心軸83を中心に回転する第1のスクレーパ61と、第3の中心軸85を中心に回転する第2のスクレーパ62とによって攪拌する。これを継続して、被蒸着体7に均一にシリコンのナノ粒子を形成する。
さらに詳しくは、攪拌容器73の中の被蒸着体7に向かって原子状シリコンイオンを照射する。ここで、攪拌容器73は回転機構72により回転しており、それぞれ回転する第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62によって、攪拌容器73内のカーボン等の被蒸着体7は攪拌される。
被蒸着体7は、第1のスクレーパ61及び第2のスクレーパ62に衝突することにより、攪拌容器73の上に現れて白金イオンに曝される。これを次々と継続することによって、攪拌容器73内の全ての被蒸着体7の粒子に均一にシリコンの微粒子を形成するというものである。
例えば、図6にバルカンに白金を蒸着したTEM像を示す。1nmの白金が均一に蒸着されていることが確認された。SEMで見えないくらい微小かつ高い分散性である。逆に全体的に担持されているがところどころ粗大な粒子3-4nm程度が観察される。
なお、上述した実施形態では、本発明の蒸着源として真空アーク蒸発源を例示したが、スパッタ方式等のその他の方式の蒸着源でもよい。
本発明は、リチウム電池や他の2次電池材料、排ガス触媒・光触媒・その他様々な触媒
の製造等に使用される。
1…微粒子形成装置
3…攪拌装置
5…同軸型真空アーク蒸着源
7…被蒸着体
59…ベベルギア
61…第1のスクレーパ
62…第2のスクレーパ
63…第1の支柱
65…第2の支柱
73…攪拌容器
73a…底面
80…第1の中心軸
83…第2の中心軸
85…第3の中心軸

Claims (9)

  1. 半導体、あるいは非導電体に不純物をドーピングした導電体の蒸着材を飛翔する蒸着源と、蒸着材を飛翔する蒸着源と、
    前記蒸着源と対向して配置され、被蒸着体である粉体状担体を収容し、前記蒸着材が飛翔される方向に沿った第1の回転軸を中心に回転する容器と、
    前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に前記容器内で回転して前記粉体状担体を攪拌する第1の攪拌手段と、
    前記第1の回転軸と直交する第3の回転軸を中心に前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌する第2の攪拌手段と
    を有する微粒子形成装置。
  2. 前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、前記容器内の内周面付近から前記第1の回転軸付近に亘って位置している
    請求項1に記載の微粒子形成装置。
  3. 前記第2の攪拌手段は、前記第3の回転軸を中心に前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌しながら前記第1の攪拌手段に向けて搬送する
    請求項1又は請求項2に記載の微粒子形成装置。
  4. 前記容器は、前記蒸着源の側から見て前記第1の回転軸を中心に時計回りに回転し、
    前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て時計回りに回転する。
    請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子形成装置。
  5. 前記容器は、前記蒸着源の側から見て前記第1の回転軸を中心に時計回りに回転し、
    前記第1の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て時計回りに回転し、
    前記第2の攪拌手段は、前記第1の中心軸から見て反時計回りに回転する
    請求項1〜3のいずれかに記載の微粒子形成装置。
  6. 前記第1の回転軸、前記第2の回転軸及び前記第3の回転軸は、共通の動力軸からの動力で回転する
    請求項1〜5のいずれかに記載の微粒子形成装置。
  7. 前記第1の攪拌手段及び前記第2の攪拌手段は、略円柱体の外周面に螺旋状に凸部が形成された形状を有している
    請求項1〜6のいずれかに記載の微粒子形成装置。
  8. 前記蒸着材がシリコンであり被蒸着材がカーボン系粉体、金属粉体あるいは磁性粉体であることを特徴とする
    請求項1〜7のいずれかに記載の微粒子形成装置。
  9. 蒸着源と対向して配置された容器内の被蒸着体を攪拌させながら、前記蒸着源から飛翔した蒸着材を前記被蒸着体に担持させる微粒子形成方法であって、
    半導体、あるいは非導電体に不純物をドーピングした導電体の蒸着材を蒸着源から飛翔し、
    前記容器内で前記粉体状担体を攪拌する過程で、
    前記蒸着材が飛翔される方向に沿った第1の回転軸を中心に容器を回転しながら、
    前記第1の回転軸と直交する第2の回転軸を中心に第1の攪拌手段を前記容器内で回転して前記粉体状担体を攪拌すると同時に、前記第1の回転軸と直交する第3の回転軸を中心に第2の攪拌手段を前記容器内で回転し、前記容器内の前記粉体状担体を攪拌する
    微粒子形成方法。
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