JP2014070226A - 蒸着源および微粒子形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ターゲットの膜やナノ粒子の酸化を抑制しすることができる蒸着源を提供する。
【解決手段】同軸型真空アーク蒸着源5のアノード電極23内にガスライン101を介してHガスを導入することにより、膜やナノ粒子の酸化を抑制しすることができる。アノード電極23の内周面とトリガ電極13の外周面との間の領域に、真空チャンバ2の外部からのガスライン101の先端部を位置させている。ガスライン101を介して真空チャンバ2の外部からHが領域201内に先端部から流入する。また、ガスライン101を介して同時にNガスもアノード電極23内に導入することにより酸化のない十分窒化しているNb、Ta,Ti,Zrなど窒化物や炭窒化物の膜やナノ微粒子を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池触媒、光触媒、排ガス触媒などを取り扱う自動車産業、エネルギー産業、家電産業化学工業など広範囲な技術分野に用いられる蒸着源および微粒子形成装置に関するものである。
従来燃料電池触媒、光触媒、排ガス触媒などに用いる触媒は、貴金属などなどの地金を粉末状にして、溶融塩を生成し、そのスラリーを用いてコーティング担持するという複雑な湿式法で作られている。
しかるに最近アークプラズマ蒸発法を用いて真空ないしは低圧のガス雰囲気中で直接ナノ粒子を作成し基材に担持するという乾式法が注目を浴びている。この方法は従来の湿式法に較べ、触媒を製造・担持するプロセスが極めて簡便な画期的な方法である。
このアークプラズマ蒸発法で燃料電池触媒、光触媒、排ガス触媒などに用いるNb,Ta,Ti、Zrなど窒化物や炭窒化物のナノ微粒子をアークプラズマ法(以下APD法)で作る際、これらの金属あるいは金属炭化物のロッドでターゲットを作成し、パルス放電させこれらのプラズマを作り、同時にNガスをチャンバより導入して、板状基板あるいはカーボンブラックなどの粉体の基材上に窒化物や炭窒化物のナノ微粒子を作成している。この場合N2ガスはチャンバより導入していた。
特開2007−204810号公報
しかしながら、上述した従来の手法では化合物のナノ粒子や膜中に酸素の混入をさけることが難しい。
また、チャンバを十分ベーキングし、基材の粉を加熱したり真空中で保持したりして十分脱水させても酸素の混入を避けることは困難である。そのため、これらの誘電体膜(透明、絶縁性)が生じてしまい、触媒機能を十分に発現させることできない場合があるという問題がある。
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためのものであり、ターゲットの膜やナノ粒子の酸化を抑制することができる蒸着源および微粒子形成装置を提供することを目的とする。
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために本発明の蒸着源は、ド電極に接続された蒸着材料と、前記蒸着材料と前記トリガ電極との間に配置された絶縁碍子とを有し、前記蒸着材料は、前記トリガ電極に近接した位置に配置され、前記トリガ電極に電圧を印加すると、当該トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電が発生し、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電が誘起され、前記蒸着材料の構成物質が蒸発するように構成された蒸着源であって、前記円筒状のアノード電極と前記円筒状のトリガ電極との間の空間内に、当該空間の外部から水素ガスを導入する導入路の噴出口が位置している。
本発明の蒸着源では、前記円筒状のアノード電極と前記円筒状のトリガ電極との間の空間内に、当該空間の外部から水素ガスを導入する導入路の噴出口が位置しているため、当該空間内に水素ガスが効率的に充満し、膜やナノ粒子の酸化を効果的に抑制できる。
好適には、本発明の蒸着源は、窒素、アルゴンおよび炭化水素の少なくとも一つの反応ガスと前記水素ガスとの混合ガスが前記噴出口から噴出される。
好適には、本発明の蒸着源は、前記混合ガス内での前記水素ガスの分圧は0.1Pa〜50Paである。
本発明の微粒子形成装置は、蒸着源と、蒸着源の蒸着材料から発生したイオン化された微粒子が蒸着される被蒸着体を保持する被蒸着体保持手段を有し、前記蒸着源は、円筒状のアノード電極と、円柱状のカソード電極と、円筒状のトリガ電極と、前記カソード電極に接続された前記蒸着材料と、前記蒸着材料と前記トリガ電極との間に配置された絶縁碍子とを有し、前記アノード電極および前記絶縁碍子が前記カソード電極および前記蒸着材料を中心に同心円軸上に配置され、前記蒸着材料は、前記トリガ電極に近接した位置に配置され、前記トリガ電極に電圧を印加すると、当該トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電が発生し、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電が誘起され、前記蒸着材料の構成物質が蒸発してイオン化された微粒子を前記被蒸着体に蒸着するように構成された蒸着源であって、前記円筒状のアノード電極と前記円筒状のトリガ電極との間の空間内に、当該空間の外部から水素ガスを導入する導入路の噴出口が位置している。
本発明によれば、被蒸着体の膜やナノ粒子の酸化を抑制することができる蒸着源および微粒子形成装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る同軸型真空アーク蒸着源を用いた微粒子形成装置の模式図である。 図2は、図1に示す同軸型真空アーク蒸着源の構成を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態に係わる微粒子形成装置について、図面を参照しながら説明する。
図1は、同軸型真空アーク蒸着源5を用いた微粒子形成装置1の模式図である。
図2は、図1に示す同軸型真空アーク蒸着源5の構成を説明するための図である。
図1に示す真空チャンバ2は、円筒状をしている。
真空チャンバ2内には、被蒸着体保持部4および同軸型真空アーク蒸着源5が収納されている。
被蒸着体保持部4には、同軸型真空アーク蒸着源5からのイオン化された微粒子が蒸着される基板あるいは基材である被蒸着体3が着脱自在に保持される。
同軸型真空アーク蒸着源5では、図2に示すように、アーク放電の発生するアノード円筒内にNなどの反応性ガスを導入するガスライン101を設け、そのガスライン101よりNガスなどの反応性ガスおよびHガスを導入してターゲット3をパルス的にアーク放電させることにより、酸素の混入の少ない化合物のナノ粒子あるいは化合物の膜を形成することを可能となる。
ガスライン101は、図示しないガス供給源からガスの供給を受けている。
ナノ粒子や金属膜などに酸素が混入する原因はおもにチャンバ壁・チャンバ内構成物および基材となるカーボンブラックなどの粉体に吸着している水分HOや残留ガス中の酸素ガスOと考えられる。
(1)1/2O[M]
(2)HO=1/2O+H
あるいはHO=[M]+H
ここで、[M]は真空チャンバ2の内壁に吸着していることをを示している。
このため従来の手法では、真空チャンバ2を十分ベーキングし、基材の粉を加熱したり真空中で保持したりして十分脱水させても、Nガスを導入してプラズマを立てると壁や粉体中に吸着して水分がプラズマでたたき出され、新たな酸素源となることを発明者は見出した。
さらにナノ粒子固有の問題として、ナノ粒子は非常に界面活性であり酸素を取り込みやすいという点があることも当該発明者は見出した。
ナノ粒子や金属膜などへの酸素を取り込むのを防ぐには上記式(1)、(2)における反応雰囲気(真空壁、粉体など)中の酸素ガスや水分の分圧を下げるか、還元剤であるHの分圧を上げることが考えられる。Hの分圧を上げるには真空チャンバ2内にHガスを導入し、さらにはHガスを活性化させるためHガスを強く励起させること(H分圧を上げることに対応)が必要である。
同軸型真空アーク蒸着源5におけるプラズマの火点は蒸着材料11上端面およびその周囲近傍である。トリガー電極13とカソード電極12に接続されている蒸着材料11の間に約−3kVの高電圧を印加すると蒸着材料11とトリガー電極13にはさまれた低抵抗アルミナの上端面に沿面放電が走り蒸着材料11側からいくつかの電子が発生しそれがトリガーになって蒸着材料11(カソード)と周囲のアノード電極23の間にアーク放電が発生する。
従ってアーク放電が起こる蒸着材料11上端面およびその近傍周囲が火点となっている。ここを目掛けてガスを流せばガスは激しく励起されることになる。
従ってナノ粒子中あるいは膜中の酸素を下げるには、本実施形態のように、ガスライン101を使って、この火点であるアノード電極23とトリガ電極13との間の空間にHガスを導入できる仕組みを作ることが有効である。
図2に示すように、同軸型真空アーク蒸着源5では、アノード電極23の内周面とトリガ電極13の外周面との間の領域201に、真空チャンバ2の外部からのガスライン101の先端部101aを位置させている。
ガスライン101を介して真空チャンバ2の外部からHが領域201内に先端部101aから流入する。
ガスライン101としては、例えば、同軸型真空アーク蒸着源5を支える複数本(例えば3本)の支柱の1本を利用し、それを中空構造したものを用いる。
またNガスによる窒化の反応はO2ガスによる酸化反応よりマイルドであるのでNガスもガスライン101を利用して真空チャンバ2内に導入できるようにした。
すなわち、本実施形態では、ガスライン101を介してNとHとの混合ガスを流入する。
ここで、当該混合ガス内でのHガスの分圧は、例えば0.1Pa〜50Paが望ましい。0.1Pa以上としたのは、0.1Pa未満であると還元作用が不十分となるという不都合があることが確認されている。また、50Pa以下としたのは50Paを超えると水素プラズマの放電が不安定になるという不都合があることが確認されている。
ガスライン101の数は、図2に示すように単数であっても、複数であってもよい。また、複数のガスライン101を設け、NガスとHガスとを異なるガスライン101から噴出するようにしてもよい。
アノード電極23内にHガスを導入することにより、膜やナノ粒子の酸化を抑制しすることが出来た。また同時にNガスもこのガスラインを経由して導入することによりNガスがプラズマにより十分励起され、酸化のない十分窒化しているNb、Ta,Ti、Zrなど窒化物や炭窒化物の膜やナノ微粒子を形成できる。
同軸型真空アーク蒸着源5は、ステンレスが筒状に形成されているアノード電極23を有している。
同軸型真空アーク蒸着源5は、カソード電極12と、蒸着材料11と、トリガ電極13と絶縁碍子14とを有している。
上述したアノード電極23の内部側面には、円板状のベースフランジ(図示せず)の端部が固定されており、カソード電極12は、円筒状をしており、このベースフランジ(図示せず)と絶縁された状態で、ベースフランジ(図示せず)の表面側に配置されている。
蒸着材料11は、円柱状に形成された蒸発部分と、特に図示しない一端をカソード電極12にクランプされて接続されている。
蒸着材料11の周囲には、絶縁碍子14及びその周囲に配置されたリング状のトリガ電極13が配置されている。この絶縁碍子14は、円筒状の部分とつばの部分から構成されており、その形状からハット型碍子と呼称する。
トリガ電極13はこのハット型の絶縁碍子14により、カソード電極12と蒸着材料11との両方と絶縁されている。
トリガ電極13には、トリガ配線21の一端が接続されている。
このように、トリガ配線21、カソード電極12、アノード電極23は、真空チャンバ2の内部に収納され、これらのカソード電極12、トリガ配線21及びアノード電極23は、取付フランジを気密に挿通して配置された電流導入端子の一端にそれぞれ接続されている。各電流導入端子の他端は真空チャンバ2の外部に露出しており、ともに真空チャンバ2の外部に配置された電源装置6と接続されている。
電源装置6は、トリガ電源31とアーク電源32とコンデンサユニット33とを有している。トリガ電源31は、トリガ電極13に、蒸着材料11に対して約3kVの正のパルス状の電圧を印加することができるように構成されている。他方、アーク電源32は、アノード電極23に対して、蒸着材料11に400Vの負の直流電圧を印加することができるように構成されている。また、コンデンサユニット33は720μFの容量を持ち、アーク電源32によって充電される。
上記のような構成の微粒子形成装置1を用いて、基板表面に薄膜を形成する場合には、まず、真空チャンバ2内を高真空雰囲気にしておく。
次いで、アーク電源32により、アノード電極23に対して、蒸着材料11に400Vの負の直流電圧を印加しておく。その状態でトリガ電源31を起動し、トリガ電極13に約3kVの正のパルス電圧を印加する。
すると、蒸着材料11の表面とトリガ電極13の表面との間に絶縁碍子14の円筒状部分の厚み分の距離(約1mm)を介して印加することで絶縁碍子14の表面でトリガ放電となる沿面放電が発生する。このトリガ放電によって、蒸着材料11の表面から蒸着材料
11の構成物質が蒸発し、蒸気や、イオンや電子等が発生する。また、蒸着材料11と絶縁碍子14のつなぎ目から電子が発生する。
それらの蒸気、イオン、電子等によってアノード電極23内の圧力が上昇し、アノード電極23と蒸着材料11との間の絶縁耐圧が低下すると、コンデンサユニット33に充電された電荷よって、蒸着材料11とアノード電極23との間でアーク放電が発生する。アーク放電により、蒸着材料11に多量の電流が流入し、ジュール熱により蒸着材料11が蒸発すると、正電荷を有する荷電微粒子が、蒸着材料11の側面からアノード電極23に向けて大量に放出される。
かかるアーク放電によって生じたアーク電流により、アノード電極23内に磁場が形成される。その磁場は、正電荷を有する粒子に対し、アノード電極23の開口部方向に押しやる力を及ぼすので、アノード電極23に向けて放出された荷電微粒子は、真空チャンバ2内に放出され、被蒸着体3の表面に向かって噴射される。
[同軸型真空アーク蒸着源5の動作例]
アーク電源32により、放電電圧100Vで電荷を充電しておく。ここで、コンデンサユニット33は、720μFとする。
トリガ電極13にトリガ電源31からの3.4kVのトリガパルスを印加し、カソード電極に取付けられた蒸着材料11とトリガ電極13の間に、ハット型碍子14を介して印加することで、ハット型碍子14表面で沿面放電が発生し、蒸着材料11とアノード電極23との間でコンデンサユニット33に蓄電された電荷が放電され、カソード電極に多量の電流が流入し、カソード電極に取付けられた蒸着材料11が液相から気相、さらにプラズマが形成される。
この時、カソード電極に多量の電流(2000A〜5000A)が、200μS〜500μSの間に流れるので、カソード電極に取付けられた蒸着材料11に磁場が形成される。プラズマ中の電子が、カソード電極に取付けられた蒸着材料11の形成した磁場によるローレンツ力を受けて、同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行するようになる。
プラズマ中の蒸着材料である例えば白金イオンは、分極することで、同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行する電子にクーロン力で引き付けられるようにして同軸型真空アーク蒸着源5の前方へ飛行するようになる。
その結果、荷電微粒子のイオンは、被蒸着体3上で凝集し、ナノメートル単位の粒子が形成される。
以下、実施例を説明する。
ターゲット3にNbCを用い、N2ガスあるいはN+Hガスをガスラインよりアノード内に直接導入し、放電電圧:100V,コンデンサー容量:720μF,で12000ショットを5HZで放電しSiウエハ基板および透明なガラス基板3上にNbCN膜を成膜した。
基板3はアノード電極23の前方80mmの位置に置いた。その時の膜の外観およびシート抵抗を表1に示す。
表1 成膜条件および成膜した膜の外観およびシート抵抗
NbCおよびNbNは何れもメタルで生成されるNbCN膜も比抵抗40〜60μΩ・cm程度の黒いメタル膜と考えられる。
しかるにNのみで放電した膜はいずれもこげ茶の半透明の膜でシート抵抗も1〜30kΩ/□と高くなっていた。
これはNのみ添加した場合、真空チャンバ2内の壁に吸着していた水分がNプラズマでたたかれて膜中に酸素[O]が混入して誘電体に近い膜が出来ていることを示している。
他方、Hを同時添加場合、堆積した膜は黒い膜でシート抵抗も50〜60Ω/□とさがっていた。このことはこの条件で堆積した膜はNbCNのメタル膜ができていることを示している。従ってアークプラズマの支柱の1本にガスライン101を設けH2ガスをアノード電極23内に直接導入することにより、膜中の[O]量を劇的に下げることが可能であることを良く示している。
これはNbCターゲットの窒化の例であるが、TiターゲットをN2ガス雰囲気で放電してTを作成した場合も同様な結果が得られている。ちなみにこの場合N2ガスのみであると出来たTiN(O)膜の組成はTi=29%、N=27%,O=31%と[O]が膜中に大量に混入していた(膜のXPS分析結果)。
微粒子形成装置1によれば、同軸型真空アーク蒸着源5のアノード電極23内にガスライン101を介してHガスを導入することにより、膜やナノ粒子の酸化を抑制しすることができる。
また、微粒子形成装置1によれば、ガスライン101を介して同時にNガスもアノード電極23内に導入することにより酸化のない十分窒化しているNb、Ta,Ti,Zrなど窒化物や炭窒化物の膜やナノ微粒子を形成できる。
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
また、上述した実施形態では、ガスライン101を介してHガスとNガスの混合ガスを流入する場合を例示したが、あるいはHと炭化水素の混合ガスを流入するようにしてもよい。
その他の実施例では金属およびカーボンの2本のターゲットを用いて金属の炭化物の膜を作る際、ガスライン101を介してアノード近傍にArとHの混合ガスを導入すると金属炭素膜の参加防止にも有効である。
なおこれらの実施例では膜の作成に利用したが、ナノ粒子、アイランド作成においても利用できることはいうまでもない。
本発明は、燃料電池触媒、光触媒、排ガス触媒などを取り扱う自動車産業、エネルギー産業、家電産業化学工業など広範囲な技術分野に適用される。
1…微粒子形成装置
3…被蒸着体
5…同軸型真空アーク蒸着源
6…電源装置
7…被蒸着体
11…蒸着材料
12…カソード電極
14…絶縁碍子
23…アノード電極
31…トリガ電源
32…アーク電源
33…コンデンサユニット
101…ガスライン

Claims (4)

  1. 円筒状のアノード電極と、円柱状のカソード電極と、円筒状のトリガ電極と、前記カソード電極に接続された蒸着材料と、前記蒸着材料と前記トリガ電極との間に配置された絶縁碍子とを有し、
    前記蒸着材料は、前記トリガ電極に近接した位置に配置され、
    前記トリガ電極に電圧を印加すると、当該トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電が発生し、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電が誘起され、前記蒸着材料の構成物質が蒸発するように構成された蒸着源であって、
    前記円筒状のアノード電極と前記円筒状のトリガ電極との間の空間内に、当該空間の外部から水素ガスを導入する導入路の噴出口が位置している
    蒸着源。
  2. 窒素、アルゴンおよび炭化水素の少なくとも一つの反応ガスと前記水素ガスとの混合ガスが前記噴出口から噴出される
    請求項1に記載の蒸着源。
  3. 前記混合ガス内での前記水素ガスの分圧は0.1Pa〜50Paである
    請求項2に記載の蒸着源。
  4. 蒸着源と、
    蒸着源の蒸着材料から発生したイオン化された微粒子が蒸着される被蒸着体を保持する被蒸着体保持手段
    を有し、
    前記蒸着源は、
    円筒状のアノード電極と、円柱状のカソード電極と、円筒状のトリガ電極と、前記カソード電極に接続された前記蒸着材料と、前記蒸着材料と前記トリガ電極との間に配置された絶縁碍子とを有し、前記アノード電極および前記絶縁碍子が前記カソード電極および前記蒸着材料を中心に同心円軸上に配置され、さらに前記蒸着材料は前記トリガ電極に近接した位置に配置され、
    前記トリガ電極に電圧を印加すると、当該トリガ電極と前記蒸着材料との間にトリガ放電が発生し、前記アノード電極と前記蒸着材料との間にアーク放電が誘起され、前記蒸着材料の構成物質が蒸発してイオン化された微粒子を前記被蒸着体に蒸着するように構成された蒸着源であって、
    前記円筒状のアノード電極と前記円筒状のトリガ電極との間の空間内に、当該空間の外部から水素ガスを導入する導入路の噴出口が位置している
    微粒子形成装置。
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