JP2008291111A - 衣料用液体洗浄剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリオキシエチレンアルキルエーテルである非イオン性界面活性剤を10〜50質量%含み、かつ前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する15〜85質量%が、以下の式(1)で表される非イオン性界面活性剤(a)であり、
【化1】
(式中R1はC(m-2)H2(m-2)+1、R2はCmH2m+1で表され、m=4〜6であり、nの平均値は3〜10である)
かつ、前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する2〜85質量%が以下の式(2)の構造を有する非イオン性界面活性剤(b)である液体洗浄剤組成物:
R3O(CH2CH2O)pH ------(2)
(式中、R3は炭素数10〜22の直鎖の炭化水素基であり、pの平均値は10〜20を示す。)
【選択図】なし
Description
また、積極的に柔軟付与効果を発揮するために、シリコーンを含有する組成物が開示されている。(特許文献1、3、4)さらに同様な目的でアミン化合物であるアミドアミンを含有する組成物も知られている(特許文献4、5)。
そこで、上記のように、デリケート繊維を低い機械力で洗浄する場合においても、繊維に対する浸透性が良好であり、洗浄力、柔軟性等の風合い向上及び、被洗物への再汚染を防止できる洗浄剤組成物が望まれてきた。
すなわち本発明は、以下の組成物に関する。
〔1〕ポリオキシエチレンアルキルエーテルである非イオン性界面活性剤を10〜50質量%含み、かつ前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する15〜85質量%が、以下の式(1)で表される非イオン性界面活性剤(a)であり、
かつ、前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する2〜85質量%が以下の式(2)の構造を有する非イオン性界面活性剤(b)である液体洗浄剤組成物:
R3O(CH2CH2O)pH ------(2)
(式中、R3は炭素数10〜22の直鎖の炭化水素基であり、pの平均値は10〜20を示す。)
〔2〕 さらに(c)置換基を有しても良く連結基を鎖中に有していても良い炭素数7〜27の炭化水素基を有する3級アミン及び/又はその塩である含窒素化合物を0.1〜10質量%含み、かつ(d)マレイン酸と共重合可能な炭素数が4〜12の炭化水素系モノマー及び/又はアクリル酸とマレイン酸との共重合体、及び/又はその塩を0.1〜10質量%含む、〔1〕の液体洗浄剤組成物。
本発明の洗浄剤組成物は、必須の成分としてポリオキシエチレンアルキルエーテルである非イオン性界面活性剤を含む。当該非イオン性界面活性剤は、本発明の洗浄剤組成物全体中10から50質量%、好ましくは15から45質量%含まれる。前記非イオン性界面活性剤の配合量を10質量%以上とすることにより充分な洗浄力を確保することが可能となり、50質量%以下とすることにより組成物の粘度を適切に保ち、経時における安定性を確保することが可能となる。
R3O(CH2CH2O)pH ------(2)
ここでR3はC10〜22、好ましくはC10〜18の直鎖の炭化水素基である。成分(b)と前記成分(a)を組み合わせることにより、デリケート繊維に対する浸透力を確保しつつ、必要とされる洗浄力を確保することができ、さらには弱い機械力がかけられる洗浄条件においても、その機能を十分発揮することができる。
前記非イオン性界面活性剤は、アルコールに対してエチレンオキサイドを通常の方法により付加することで得ることができる。式(2)におけるpの値は、エチレンオキサイドの平均付加モル数を表す。本発明においては、pは好ましくは10から20、さらに好ましくは10から18の範囲である。pが10以上であることにより、洗浄力及び組成物中における経時の安定性が向上し、20以下であることにより被洗物に対する洗浄剤組成物の洗浄力を良好にすることができる。
(c)成分の好適な具体例としては、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミドなどの長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミン又はその塩;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルアルキル3級アミン又はその塩;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミドなどが挙げられる。
中でも、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド又はこれらの塩が特に好ましい。
ここで、脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸等、又は、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が具体的に挙げられ、中でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等が特に好ましい。
「ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミン」としては、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が具体的に挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
なお、長鎖脂肪族アミドアルキル3級アミンを製造する際のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度が100℃未満では反応が遅くなりすぎ、220℃超では得られる3級アミンの着色が顕著となる恐れがある。
また、脂肪酸を用いる場合は、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒、脂肪酸誘導体を用いる場合は、ナトリウムメチラート、苛性カリ、苛性ソーダ等のアルカリ触媒を用いることで、低い反応温度で短時間により効率良く反応を進行させることができる。
また、得られる3級アミンが、融点が高い長鎖アミンの場合には、ハンドリング性を向上させるため、反応後、フレーク状又はペレット状に成形することが好ましく、又は、エタノール等の有機溶媒に溶解し液状にすることが好ましい。
さらに、市販される上記3級アミンの具体例として、東邦化学(株)製カチナールMPAS−R等が挙げられる。
マレイン酸と共重合可能な炭化水素系モノマーの炭素数としては、炭素数4〜12であり、さらに原料のハンドリング性の点から、炭素数4〜8がより好ましい。
また、マレイン酸と炭素数4〜12の炭化水素系モノマーとの共重合体及び/又はその塩としては、未中和の共重合体でも、カルボキシル基が通常のアルカリ剤により中和された塩でもよい。
具体例としては、マレイン酸と炭化水素系モノマーとの共重合体塩が好適に用いられ、これらの市販品としては日本ゼオン(株)製のC5オレフィン・マレイン酸共重合体塩であるクインフロー540(ナトリウム塩、質量平均分子量8000)、542(ナトリウム塩、質量平均分子量8000)、543(アンモニウム塩、質量平均分子量8000)、640(ナトリウム塩、質量平均分子量6000)等、もしくはBASF社製のSokalan CP9(ナトリウム塩、質量平均分子量50000)(いずれも商品名)等が挙げられる。
アクリル酸の割合について、マレイン酸とアクリル酸とのモル比率を20:80以下とすることにより、不溶化した変成デンプンとカルシウムの複合体を分解する能力が向上して洗浄力が充分なものとなり、マレイン酸とアクリル酸とのモル比率を50:50以上とすることにより、重合性が高まり共重合体の製造が容易となる。
また、該共重合体の質量平均分子量(ポリスチレン換算のゲルパーミエーションクロマトグラフィによる測定値)は、5000〜100000が好ましく、5000〜70000がより好ましい。質量平均分子量を5000以上とすることにより、再汚染防止効果が充分に発現し、質量平均分子量を100000以下とすることにより組成物の安定性が良好となる。
また、市販されているマレイン酸とアクリル酸との共重合体及び/又はその塩としては、BASF社製のSokalan CP7(ナトリウム塩、質量平均分子量50000)、日本触媒(株)製のアクアリックTL−400(質量平均分子量50000)、TL−500(質量平均分子量10000)、TL−37(質量平均分子量5000)(いずれも商品名)等が挙げられる。
具体的な配合として、(c)成分及び(d)成分をさらに添加する場合には、例えば、洗浄剤組成物全体の質量に対して、(a)成分が1.5〜42.5質量%、好ましくは1.6〜40質量%、(b)成分が0.2〜42.5質量%、好ましくは0.45〜40質量%、(c)成分が0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜8質量%、かつ(d)成分が0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜8質量%含まれる。
このように、本発明の洗浄剤組成物において(a)+(b)成分と(c)+(d)成分を併用することにより、弱い機械力による洗浄においてでも、被洗物であるデリケート繊維に対する浸透力・洗浄力を維持しつつ、再汚染防止性や柔軟性を付与することが可能となる。
更に本発明の液体洗浄剤組成物には、上記(a)〜(d)の成分の他に、液体洗浄剤組成物として必要に応じて以下のような任意成分を本発明の効果を損なわない範囲で含むことができる。
エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのグリコール類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200のポリエチレングリコール、平均分子量約400のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどのポリグリコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのアルキルエーテル類、等の水混和性有機溶剤を例えば、0.1〜15質量%含むことができる。
東レ・ダウコーニング(株)製のCF1188HV、SH3748、SH3749、SH3772M、SH3775M、SF8410、SH8700、BY22−008、BY22−012、SILWET L−7001、SILWET L−7002、SILWET L−7602、SILWET L−7604、SILWET FZ−2104、SILWET FZ−2120、SILWET FZ−2161、SILWET FZ−2162、SILWET FZ−2164、SILWET FZ−2171、ABN SILWET FZ−F1−009−01、ABN SILWET FZ−F1−009−02、ABN SILWET FZ−F1−009−03、ABN SILWET FZ−F1−009−05、ABN SILWET FZ−F1−009−09、ABN SILWET FZ−F1−009−11、ABN SILWET FZ−F1−009−13、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−22−22、信越化学工業(株)製のX−20−8010B、KF352A、KF6008、KF615A、KF6012、KF6016、KF6017、GE東芝シリコーン(株)製のTSF4450、TSF4452、TSF4445(以上、商品名)等のポリエーテル変性シリコーンを、例えば0.1〜3質量%含むことができる。
パラトルエンスルホン酸、安息香酸塩(防腐剤としての効果もある)、並びに尿素等の減粘剤及び可溶化剤を、例えば0.01〜30質量%含むことができる。
マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸等の金属イオン疎捕捉剤を、例えば0.1〜20質量%含むことができる。
ブチルヒドロキシトルエン、ジスチレン化クレゾール、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウム等の酸化防止剤を、例えば0.01〜2質量%含むことができる。
ローム・アンド・ハウス社製ケーソンCG(商品名)等の防腐剤を、例えば0.001〜1質量%含むことができる。
さらに、洗浄性能向上や安定性向上等を目的として、酵素(プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等)、風合い向上剤、pH調整剤、ハイドロトロープ剤、蛍光剤、移染防止剤、パール剤、ソイルリリース剤等を含むことができる。
その他、商品の付加価値向上等を目的として、着色剤や着香剤、乳濁化剤等を含むこともできる。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料を、例えば0.00005〜0.005質量%程度含むことができる。
着香剤は代表的な例として、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、Dを、0.1〜1質量%含むことができる。
乳濁剤は、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製(商品名)サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)等を、0.01〜0.5質量%含むことができる。
本発明の組成物では、組成物を長期保存した際における良好な安定性を保つ点から、pH4〜9とするのが好ましく、pH4〜8がより好ましい。
pHを9以下に調整するには、pH調整剤を適宜配合すれば良い。pH調整剤としては、本発明の効果を損なわない限りにおいて随意であるが、硫酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミン等が安定性の面から好ましい。
本発明の液体洗浄剤組成物は、必須成分として上記成分(a)及び(b)、任意の成分として(c)及び(d)、並びに任意でさらに他の成分を含むものである。従って、本発明の液体洗浄剤組成物を製造するためには、これらの成分を効率よく洗浄剤組成物に配合することを可能とする材料を選択し、これを適切な方法で混合することで製造できる。
成分(a)及び(b)は、いずれもポリオキシエチレンアルキルエーテルである非イオン性界面活性剤であり、これらは単一の界面活性剤から供給されることも、2以上の界面活性剤から供給されることもできる。また、(a)成分及び(b)成分は、例えば一つの界面活性剤で(a)成分、他の界面活性剤で(b)成分を供給することも、一つの界面活性剤で(a)成分と(b)成分の一部、他の界面活性剤で残りの(b)成分を供給することも、その逆も可能である。液体洗浄剤組成物中における(a)成分と(b)成分の量が、上記量となる限りにおいては、その供給方法は制限されない。
このような成分(a)を供給する原料としては、例えばガーベット反応により得られるアルコールに対してエチレンオキサイドを付加したものを使用することができる。前記アルコールとして、1級アルコールをガーベット反応で処理することにより得られるアルコールを用いることができる。以下「ガーベットアルコール」と表記する場合は、ガーベット反応により得られたアルコールを意味するものとする。ここで「ガーベット反応」とは、「第一アルコールを金属ナトリウムか、金属カリウムの存在で加熱すると、二分子縮合を起こしてβ位に分岐した第一アルコールが生成する」反応を言う(以下を参照:「大有機化学第2巻 脂肪族化合物I」 小竹 無二雄 監修 、朝倉書店1957年発行)。すなわちガーベット反応により得られるアルコールは、以下の構造を有する。
本発明においては、上記のようなアルコールのうち、炭素数8〜12のアルコールのエチレンオキサイド付加物を含むものを(a)成分の供給源として使用できる。すなわち、上記式(3)におけるmが4から6のアルコールがこれに該当する。このようなアルコールは、合成により得ることも、市販のものを使用することも可能である。市販されているアルコールとしては、例えばCONDEA製ISOFOL12(炭素数12:m=6)などが挙げられる。さらに、市販されている(a)成分の具体例として、BASF社製 Lutenzol XA50、XA60、XL50、XL60、XL70、XL80、XL90、XL100(いずれも商品名)が挙げられる。
本発明の液体洗浄剤組成物は、デリケート繊維からなる衣料を洗浄する際に特に好適に用いることができる。本発明においてデリケート繊維とは、綿、ウール、シルク、レーヨン、キュプラ、アセテート、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタン、及びこれらの混紡を意味する。
●XA60:C10ガーベットアルコールのEO6モル付加物(BASF) (直鎖率:0%)(m=5、n=6):BASF社製界面活性剤、商品名:Lutenzol XA60
●XA50:C10ガーベットアルコールのEO5モル付加物(BASF) (直鎖率:0%)(m=5、n=5):BASF社製界面活性剤、商品名:Lutenzol XA50
●SLAO:Sasol製、Safol23アルコールのEO15モル付加物 (C12/C13=6/4、直鎖率50%)
(SLAOの合成方法)
Sasol製Safol23アルコール224.4g、30%NaOH水溶液2.0gを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水してから、温度を160℃まで昇温した。アルコールを攪拌しながらエチレンオキシド(ガス状)763.4gを吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調整しながらアルコールの液中に徐々に加えた。
エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間未反応のエチレンオキシドを留去した。
次に温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1%水溶液のpHが約7になるよう
に、70%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、SLAOを得た。
●SLAL:Sasol製、Safol23アルコールのEO12モル付加物 (C12/C13=6/4、直鎖率50%)
(SLALの合成方法)Sasol製 商品名:Safol23アルコールを224.4gとエチレンオキシド610.7gを用いて、他はSLAOと同様に合成した。
●TO7(比較品):ブテンを3量化し、オキソ法で合成されたC13アルコールのEO7モル付加体(直鎖率:0%)BASF社製、商品名:Lutenzol TO7
●ISOFOL16−10(比較品):C16ガーベットアルコール(CONDEA社製 商品名 ISOFOL16)のEO10モル付加物(分岐率:100%)(m=8、n=10):(ISOFOL16−10の合成方法)Condea製 商品名:ISOFOL16アルコールを217.8gとエチレンオキシド460.0gを用いて、他はSLAOと同様に合成した。
●C16/C18アミドアミン:長鎖脂肪酸ジメチルアミノプロピルアミド(ステアリン酸/パルミチン酸の質量比:7/3)
(C16C18アミドアミンの合成方法)
還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸252g(分子量284)とパルミチン酸108g(分子量256)を仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)127g(混合脂肪酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、さらにジメチルアミノプロピルアミン47gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。さらに170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。
●C18アミドアミン(合成品):ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド(C18アミドアミンの合成方法)
還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、ステアリン酸360g(分子量284)仕込み、80℃に加熱してステアリン酸を融解した。窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)123g(ステアリン酸に対するモル比:0.95)を1時間かけて滴下した。次に、150〜160℃で1時間保持した後、1時間かけて185℃に昇温し、さらにジメチルアミノプロピルアミン45gを1時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成して副生の水を系外に留去した。さらに170〜190℃に保持したまま減圧(4.0kPa)し、1時間放置することにより未反応のジメチルアミノプロピルアミンを留去した。
還流冷却器を備えた1リットル四ツ口フラスコに、カプリン酸メチル260.9g(ライオンケミカル社製、パステルM−10、分子量186)を仕込み、60℃にて窒素置換を2回行った後、150℃に昇温し、ジメチルアミノプロピルアミン(分子量102)186g(混合脂肪酸に対するモル比:1.30)を1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、185〜190℃に保持し、7時間熟成した。
ソカランCP9:オレフィン・マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、BASF社製、商品名:Sokalan CP9、分子量12000
ソカランCP7:アクリル酸・マレイン酸コポリマーのナトリウム塩、BASF社製、商品名:Sokalan CP7、分子量50000
なお、共通成分において、各成分の詳細は以下の通りである。
安息香酸ナトリウム:東亜合成(株)製、商品名:安息香酸ナトリウム
クエン酸3ナトリウム:マイルス社(米国)製、商品名:クエン酸ソーダ
パラトルエンスルホン酸:協和発酵工業(株)製、商品名:PTS酸
エタノール:日本合成アルコール販(株)製、商品名:特定アルコール95度合成
POE変性シリコーン:東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:CF1188HV
(共通成分−a)
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
クエン酸3ナトリウム 0.2質量%
パラトルエンスル 3.0質量%
エタノー 7.0質量%
pH調整剤 適量
水 洗浄剤組成物全体を100部とする
ための量
(共通成分−b)
安息香酸ナトリウム 0.5質量%
クエン酸3ナトリウム 0.2質量%
パラトルエンスルホン酸 2.0質量%
エタノール 7.0質量%
POE変性シリコーン 0.5質量%
pH調整剤 適量
水 洗浄剤組成物全体を100部とする
ための量
前記した必須成分(a)成分及び(b)成分、さらに(c)成分及び(d)成分、及び共通成分を用い、表1及び2に示した配合に従って実施例及び比較例の液体洗浄剤組成物を各成分を混合することにより調整した。組成物のpHは、試験法JISK3362に準拠し、25℃で測定した。
(1)浸透性の評価
浸透性の評価をDraves改良法(皆川基編、「洗剤・洗浄百科事典」2003年(朝倉書店)、191ページ参照)を用いて評価した。具体的な操作方法は以下の通りである。
500mLのメスシリンダー中に、20℃に調製した液体洗浄剤組成物水溶液(水道水900mLに対し液体洗浄剤組成物を1.2mLの割合で溶解したもの)500mLを入れた。環状(直径45mm)の針金アンカー部を一端にもつ長さ56cmの針金製器具に、蛇ピンフックをナイロン糸でアンカー部に取りつけた。このフックの先端に65%に調湿された1cm×10cmに裁断したウール(公冠グンゼ(株)製、コーカンはらまき)を引っ掛け、ウールを掛けたアンカー部の方をメスシリンダーの底に沈め、メスシリンダー中でウール布が立っている状態を作り、アンカー部がメスシリンダーの底に着いたときからウールの先端(針金に引っ掛っている方と反対側のウール端)がメスシリンダーの底に沈降するまでに要する時間(秒)を測定した。25秒以下を合格とした。
顔面の皮脂汚れを擦りつけた20cm角の大きさに裁断したポリエステル布(ポリエステルファイユ布)10枚及び市販のTシャツ(綿100%、B.V.D.社製)4枚を三菱電機(株)製電気洗濯機(CW−C30A1型)に投入した。液体洗浄剤組成物を25℃の水道水約30Lに対し40mLの割合で添加し、ソフトコースで洗浄(10分)、脱水(1分)、ソフトコースでためすすぎ(2回繰り返し/各5分)、脱水(1分)を順次行う洗浄操作を行った。
皮脂汚れを擦りつけたポリエステルファイユ布の反射率について、未汚染布、汚染布(洗浄処理前)、洗浄布(洗浄処理後)について、各々日本電色(株)製の色差計(SE200型)にて測定し、洗浄率(%)を下記式に基づいて算出した。
洗浄率(%)=(汚染布のK/S−洗浄布のK/S)/(汚染布のK/S−未汚染布のK/S)×100
なお、式中のK/Sは、(1−R/100)2/(2R/100)を示す(但し、Rは反射率(%))を示す。また、評価基準を以下に示す。
<評価基準>:3点以上を合格とした。
1点:洗浄率が50%未満
2点:洗浄率が50%以上55%未満
3点:洗浄率が55%以上60%未満
4点:洗浄率が60%以上
Terg−O−Tomterの洗浄浴中に、水道水900mL、洗浄液1.2mLを入れ120rpmで3分間攪拌した後、油汚垢布(5×5cm)1枚、赤土汚垢布(5×5cm)1枚、白色ポリエステルトロピカル布(5×5cm)2枚を入れ10分間洗浄した(25℃)。ザルに空けて洗浄液を除き、試験布を2槽式洗濯機の脱水槽で1分間脱水した。さらに、水道水900mLを入れたTerg−O−Tometer浴中で3分間すすぎ、試験布を2槽式洗濯機の脱水槽で1分間脱水し、これを繰り返した後、白色ポリエステルトロピカル布を乾燥させて反射率を日本電色社製Spectro Color Meter SE2000を用いて測定し、洗浄前の反射率との差を再汚染度(ΔZ)として算出した。○、◎を合格とした。
ΔZ ◎:3以下、○:3−6、△:6−9、×:9以上
水道水30L、液体洗浄剤組成物40mLを二槽式洗濯機に入れ、弱水流で市販Tシャツ(綿100%、B.V.D.社製)7枚を5分間洗浄した後、脱水1分、ためすすぎ5分、脱水1分を行った。用いた水道水の温度は25℃になるよう調整を行った。前記洗濯操作で処理したTシャツを陰干しして12時間乾燥させた。25℃、65%RHの恒温恒湿室に2日間放置して、これを試験布として柔軟性付与効果の評価に用いた。評価対照布として、非イオン性界面活性剤(ラウリルアルコール1モル当たり平均15モルの酸化エチレンを付加させたアルコールエトキシレート)の20%水溶液を組成物として、上記洗濯操作で処理したTシャツを用いた。柔軟付与効果の評価は官能によってこの対照布に対して下記評価基準による1対比較を行い、専門パネラー5人の平均値で求めた。
<評価基準>平均点で4.0点以上を合格とした。
1点:対照布と同等
2点:対照布よりやや柔らかい
3点:対照布より柔らかい
4点:対照布よりかなり柔らかい
5点:対照布より非常に柔らかい
尚、実施例12から14は(c)及び(d)成分の添加が、洗浄剤組成物に対して与える影響を確認するための参考として示される。
Claims (2)
- ポリオキシエチレンアルキルエーテルである非イオン性界面活性剤を10〜50質量%含み、かつ前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する15〜85質量%が、以下の式(1)で表される非イオン性界面活性剤(a)であり、
かつ、前記非イオン性界面活性剤の全体量に対する2〜85質量%が以下の式(2)の構造を有する非イオン性界面活性剤(b)である液体洗浄剤組成物:
R3O(CH2CH2O)pH ------(2)
(式中、R3は炭素数10〜22の直鎖の炭化水素基であり、pの平均値は10〜20を示す。) - さらに(c)置換基を有しても良く連結基を鎖中に有していても良い炭素数7〜27の炭化水素基を有する3級アミン及び/又はその塩である含窒素化合物を0.1〜10質量%含み、かつ(d)マレイン酸と共重合可能な炭素数が4〜12の炭化水素系モノマー及び/又はアクリル酸とマレイン酸との共重合体、及び/又はその塩を0.1〜10質量%含む、請求項1の液体洗浄剤組成物。
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