JP2008291054A - 末端変性ポリカーボネート樹脂組成物 - Google Patents

末端変性ポリカーボネート樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】高い生物起源物質含有率を示し、かつ耐熱性と熱安定性のいずれも良好なポリカーボネート樹脂を用い、優れた成形加工性を有し、成形時に着色(黄変)および不透明化を伴わない工業材料として有用な末端変性ポリカーボネート樹脂組成物を提供する。
【解決手段】主鎖構造が1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール、1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール、1,4:3,6−ジアンヒドロ−L−イジトールなどジオールからなるカーボネート構成単位をもつポリカーボネート樹脂であって、ポリカーボネート重合鎖末端が変性された樹脂(A成分)100重量部に対して、ヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)0.0005〜0.1重量部を含有してなる末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な末端変性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは生物起源物質である糖質から誘導され得る部分を含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好な末端変性ポリカーボネート樹脂と特定のヒンダードフェノール系熱安定剤からなる樹脂組成物であり、各種透明性成形材料やポリマーアロイ材料の素材として有用な末端変性ポリカーボネート樹脂組成物に関するものである。
ポリカーボネート樹脂は、芳香族もしくは脂肪族ジオキシ化合物を炭酸エステルにより連結させたポリマーであり、その中でも2,2ービス(4ーヒドロキシフェニル)プロパン(通称ビスフェノールA)より得られるポリカーボネート樹脂(以下「PCーA」と称することがある)は、透明性、耐熱性に優れ、また耐衝撃性等の機械特性に優れた性質を有することから多くの分野に用いられている。
一般的にポリカーボネート樹脂は石油資源から得られる原料を用いて製造されるが、石油資源の枯渇が懸念されており、植物などの生物起源物質から得られる原料を用いたポリカーボネート樹脂の製造が求められている。
生物起源物質を原料として使用されたバイオマス材料の代表例がポリ乳酸であり、バイオマスプラスチックの中でも比較的高い耐熱性、機械特性を有するため、食器、包装材料、雑貨などに用途展開が広がりつつあるが、更に、工業材料としての可能性も検討されるようになってきた。しかしながら、ポリ乳酸は、工業材料として使用するに当っては、その耐熱性が不足し、また生産性の高い射出成形によって成形品を得ようとすると、結晶性ポリマーとしてはその結晶性が低いため成形性が劣るという問題がある。こういった意味からもバイオマス材料の工業材料への展開を考えた場合、ポリカーボネート樹脂のような非晶性を有するバイオマス材料が求められている。
生物起源物質を原料として使用されたポリカーボネート樹脂としては、ポリ乳酸樹脂の他に、糖質から製造可能なエーテルジオール残基から得られる原料を用いたポリカーボネート樹脂が検討されている。
例えば、下記式(a)
Figure 2008291054
に示したエーテルジオールは、たとえば糖類およびでんぷんなどから容易に作られ、3種の立体異性体が知られているが、具体的には下記式(b)
Figure 2008291054
に示す、1,4:3,6ージアンヒドローDーソルビトール(本明細書では以下「イソソルビド」と呼称する)、下記式(c)
Figure 2008291054
に示す、1,4:3,6ージアンヒドローDーマンニトール(本明細書では以下「イソマンニド」と呼称する)、下記式(d)
Figure 2008291054
に示す、1,4:3,6ージアンヒドローLーイジトール(本明細書では以下「イソイディッド」と呼称する)である。
イソソルビド、イソマンニド、イソイディッドはそれぞれDーグルコース、Dーマンノース、Lーイドースから得られる。たとえばイソソルビドの場合、Dーグルコースを水添した後、酸触媒を用いて脱水することにより得ることができる。
これまで上記のエーテルジオールの中でも、特に、モノマーとしてイソソルビドを中心に用いてポリカーボネートに組み込むことが検討されてきた。特にイソソルビドのホモポリカーボネートについては特許文献1,2、非特許文献1,2に記載されている。イソソルビドホモポリマーのガラス転移温度については、166℃(非特許文献1)、144℃(非特許文献2)および170℃以上(特許文献2)と従来の生物起源物質を原料とするポリマーに比べて高く、工業材料への用途展開が期待される。
一方、上記式(a)で表わされるエーテルジオールから得られたポリカーボネート樹脂は、酸素原子を多く含むことから、従来のPC−Aを始めとするエーテル部分を持たないジオールから得られたポリカーボネート樹脂に比べて極性が高い。そのため、該ポリカーボネートはPC−Aに比べて接触角が低く、成形品の離型不良を引き起こしやすいといった問題がある。
成形品の離型不良を改善するためには一般的に離型剤を加える方法が挙げられる。離型剤としては、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが良く知られているが、離型剤を多く入れすぎると、成形時にヤケによる着色を引き起こす恐れがある。また上記式(a)で表されるエーテルジオールから得られたポリカーボネート樹脂は、例えばペンタエリスリトールテトラステアレートのような多価アルコールと脂肪酸との全エステルを添加すると成形品の透明性が損なわれてしまうといった問題がある。
以上のことから、上記式(a)で表わされるエーテルジオールから得られたポリカーボネート樹脂の工業材料への用途展開を行うためには、成形品の透明性を保ちつつ離型性を向上させる必要がある。更に、成形品への着色などの二次加工を施す場合を考えると、成形による着色(黄変)を抑制できる事も重要な要素として挙げられる。
しかしながら、上記文献に記載されているポリカーボネート樹脂は工業材料への展開を考えた樹脂組成物の検討が一切されていない。
英国特許出願公開第1079686号明細書 国際公開第2007/013463号パンフレット "Journal of Applied Polymer Science",2002年, 第86巻, p.872〜880 "Macromolecules",1996年,第29巻,p.8077〜8082
本発明は上記問題点を解決し、高い生物起源物質含有率を示し、かつ耐熱性と熱安定性のいずれも良好なポリカーボネート樹脂を用い、優れた成形加工性を有し、成形時に着色(黄変)および不透明化を抑制できる工業材料として有用な末端変性ポリカーボネート樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成すべく、鋭意検討を行った結果、主鎖構造が下記式(1)
Figure 2008291054
で表されるカーボネート構成単位よりなる特定の末端基を持つポリカーボネート樹脂(A成分)および特定のヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)からなる末端変性ポリカーボネート樹脂組成物が、高い生物起源物質含有率を示し、かつ耐熱性と熱安定性のいずれも良好で、優れた成形加工性を有し、かつ成形時に着色(黄変)および不透明化を伴わない事を見出し本発明に至った。
すなわち、本発明によれば、
1.主鎖構造が下記式(1)で表されるカーボネート構成単位よりなるポリカーボネート樹脂であって、ポリカーボネート重合鎖末端に下記式(2)または(3)で表される末端基がポリマー主鎖構造に対して0.3〜9.0重量%含まれている末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、下記式(5)で表わされるヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)0.0005〜0.1重量部を含有してなる末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
Figure 2008291054
Figure 2008291054
Figure 2008291054
(上記式(2)、(3)において、Rは炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または下記式(4)
Figure 2008291054
(上記式(4)中、R、R、R、R及びRは夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、bは0〜3の整数、cは4〜100の整数である)であり、Xは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を表わし、aは1〜5の整数である。)
Figure 2008291054
(上記式(5)において、Rは炭素原子数4〜10のアルキル基であり、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R,R10はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基および炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、Rは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基および置換されていても良いメタアクリロイル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基である。)
2.末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.20〜0.50である前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
3.末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、ポリカーボネート重合鎖末端に上記式(2)または(3)で表される末端基が、ポリマー主鎖構造に対して0.3〜7.5重量%含まれている前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
4.末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、水に対する接触角が70°〜180°である前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
5.末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、23℃、24時間後の吸水率が0.8%以下である前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
6.上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6ージアンヒドローDーソルビトール)由来のカーボネート構成単位である前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
7.上記式(2)または(3)で表される末端基が生物起源物質から製造可能な化合物である前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
8.該末端変性ポリカーボネート樹脂組成物より形成された0.03μm以下の算術平均表面粗さ(Ra)を有する、厚み2mmの平滑平板において、JIS K7105で測定されたヘーズが0〜10%であることを満足する前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、
9.該末端変性ポリカーボネート樹脂組成物より形成された0.03μm以下の算術平均表面粗さ(Ra)を有する、厚み2mmの平滑平板において、b値が0〜15であることを満足する前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物、および
10.前項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物から形成された成形品
が提供される。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において使用される末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、その主鎖構造が前記式(1)で表されるカーボネート構成単位よりなる。該構成単位以外に本発明の目的を損なわない範囲で他のカーボネート構成単位を含んでいてもよい。特に好ましくは前記式(1)のカーボネート構成単位のみからなるホモポリカーボネート樹脂である。
該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.20〜0.50であることが好ましく、より好ましくは0.20〜0.45であり、更により好ましくは0.22〜0.40である。比粘度が0.20より低くなると得られた成形品に充分な機械強度を持たせることが困難となる。また比粘度が0.50より高くなると末端基の割合が必然的に下がってしまい、充分な末端変性効果が発現できないばかりでなく、溶融流動性が高くなりすぎて、成形に必要な融解温度が分解温度より高くなってしまい好ましくない。また、該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、250℃におけるキャピラリーレオメータで測定した溶融粘度が、シェアレート600sec-1で0.2×10〜2.2×10Pa・sの範囲にあることが好ましく0.2×10〜1.8×10Pa・sの範囲にあることがさらに好ましい。溶融粘度がこの範囲であると機械的強度、成形加工性が良好である。
該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は前記式(2)または(3)で表される末端基が、ポリマー主鎖構造に対して0.3〜9.0重量%含まれており、好ましくは0.3〜7.5重量%含まれており、特に好ましくは0.5〜6.0重量%含まれている。前記式(2)または(3)で表される末端基が上記範囲内にある場合、末端変性による効果(成形加工性、高接触角及び耐吸湿性)が好適に発現する。
該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、水に対する接触角が70〜180°の範囲が好ましく、72〜180°の範囲がより好ましい。水に対する接触角が上記範囲であると、防汚性、摩耗耐性、離型性という点で好ましい。さらに、該末端変性ポリカーボネート樹脂は、23℃、24時間後の吸水率が0.8%以下であることが好ましく、0.75%以下がより好ましい。吸水率が上記範囲であると、耐湿熱性、低寸法変化率という点で好ましい。
該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)において、前記式(1)で表されるカーボネート構成単位は、下記式(a)で表されるエーテルジオールに由来する。
Figure 2008291054
上記式(a)で表されるエーテルジオールとしては、具体的には下記式(b)、(c)および(d)で表されるイソソルビド、イソマンニド、イソイディッドなどが挙げられる。
Figure 2008291054
Figure 2008291054
Figure 2008291054
これら糖質由来のエーテルジオールは、自然界のバイオマスからも得られる物質で、再生可能資源と呼ばれるものの1つである。イソソルビドは、でんぷんから得られるD−グルコースに水添した後、脱水を受けさせることにより得られる。その他のエーテルジオールについても、出発物質を除いて同様の反応により得られる。
特に、カーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−ソルビトール)由来のカーボネート構成単位を含んでなる末端変性ポリカーボネート樹脂が好ましい。イソソルビドはでんぷんなどから簡単に作ることができるエーテルジオールであり資源として豊富に入手することができる上、イソマンニドやイソイディッドと比べても製造の容易さ、性質、用途の幅広さの全てにおいて優れている。
該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)の末端基は、下記式(2)または(3)で表される。
Figure 2008291054
Figure 2008291054
式中、Rは炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または下記式(4)であり、
Figure 2008291054
好ましくは炭素原子数4〜20のアルキル基、炭素原子数4〜20のパーフルオロアルキル基、または上記式(4)であり、特に炭素原子数8〜20のアルキル基、または上記式(4)が好ましい。
Xは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合およびアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも一種の結合が好ましいが、より好ましくは単結合、エーテル結合およびエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも一種の結合であり、なかでも単結合、エステル結合が好ましい。aは1〜5の整数であり、好ましくは1〜3の整数であり、特に1が好ましい。
また、上記式(4)中、R,R,R,R及びRは、夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であり、好ましくは夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基及び炭素原子数6〜10のアリール基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基であり、特に夫々独立してメチル基及びフェニル基からなる群から選ばれる少なくとも一種の基が好ましい。bは0〜3の整数であり、1〜3の整数が好ましく、特に2〜3の整数が好ましい。cは4〜100の整数であり、4〜50の整数が好ましく、特に8〜50の整数が好ましい。
また、該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、植物などの再生可能資源から得られる原料を用いたカーボネート構成単位を主鎖構造に持つことから、これらのヒドロキシ化合物もまた植物などの再生可能資源から得られる原料であることが好ましい。植物から得られるヒドロキシ化合物としては、植物油から得られる炭素数14以上の長鎖アルキルアルコール類(セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール)などが挙げられる。
また、該末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、前記式(a)で表されるエーテルジオールと炭酸ジエステル及び、エーテルジオールに対して0.3〜15重量%の下記式(6)または(7)で表されるヒドロキシ化合物とを混合し、エステル交換反応によって生成するアルコールまたはフェノールを高温減圧下にて留出させる溶融重合を行うことによって得ることができる。
Figure 2008291054
Figure 2008291054
(ここで式中R,X,aは上記式(2),(3)の定義と同じである)
反応温度は、エーテルジオールの分解を抑え、着色が少なく高粘度の樹脂を得るために、できるだけ低温の条件を用いることが好ましいが、重合反応を適切に進める為には重合温度は180℃〜280℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは180℃〜270℃の範囲である。
また、反応初期にはエーテルジオールと炭酸ジエステルとを常圧で加熱し、予備反応させた後、徐々に減圧にして反応後期には系を1.3×10−3〜1.3×10−5MPa程度に減圧して生成するアルコールまたはフェノールの留出を容易にさせる方法が好ましい。反応時間は通常1〜4時間程度である。
また、重合速度を速めるために重合触媒を用いることができる。該重合触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、二価フェノールのナトリウム塩またはカリウム塩等のアルカリ金属化合物、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属化合物、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の含窒素塩基性化合物、アルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコキシド類、アルカリ金属やアルカリ土類金属の有機酸塩類、亜鉛化合物類、ホウ素化合物類、アルミニウム化合物類、珪素化合物類、ゲルマニウム化合物類、有機スズ化合物類、鉛化合物類、オスミウム化合物類、アンチモン化合物類マンガン化合物類、チタン化合物類、ジルコニウム化合物類などが挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。なかでも、含窒素塩基性化合物とアルカリ金属化合物とを併用して使用することが好ましい。
これらの重合触媒の使用量は、それぞれ炭酸ジエステル成分1モルに対し、好ましくは1×10−9〜1×10−3当量、より好ましくは1×10−8〜5×10−4当量の範囲で選ばれる。また、本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂を製造する上では上記式(6)または(7)で挙げられるヒドロキシ化合物を添加する。添加する時期としては反応初期、反応後期いずれでも良い。反応系は窒素などの原料、反応混合物、反応生成物に対し不活性なガスの雰囲気に保つことが好ましい。窒素以外の不活性ガスとしては、アルゴンなどを挙げることができる。更に、必要に応じて酸化防止剤等の添加剤を加えてもよい。
該末端変性ポリカーボネート樹脂の製造に用いる炭酸ジエステルとしては、置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基、アラルキル基あるいは炭素数1〜4のアルキル基などのエステルが挙げられる。具体的にはジフェニルカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネート、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネートなどが挙げられ、なかでもジフェニルカーボネートが好ましい。
炭酸ジエステルは全エーテルジオール化合物に対してモル比で1.05〜0.97の割合で用いる事が好ましく、1.03〜0.97の割合で用いる事がより好ましく、1.03〜0.99の割合で用いる事がさらに好ましい。炭酸ジエステルが1.05より多くなると、炭酸エステル残基が末端封止として残存してしまい末端変性が充分に行われなくなってしまうばかりでなく、充分な重合度が得られなくなってしまい好ましくない。また炭酸ジエステルが0.97より少ないと、重合が進行しないばかりでなく、未反応のエーテルジオール化合物やヒドロキシ化合物が残存してしまい好ましくない。
該末端変性ポリカーボネート樹脂を重合するにあたり、末端部位を形成する上記式(6)または(7)で表わされるヒドロキシ化合物は、エーテルジオールに対して0.3〜15重量%用いることが好ましく、0.3〜10重量%がより好ましく、0.5〜10重量%が更に好ましい。ヒドロキシ化合物が0.3重量%より少なくなると、末端変性の効果が得られず好ましくない。ヒドロキシ化合物が15重量%より多くなると、末端停止剤の量が多すぎて、成形加工に充分な重合度を持つ末端変性ポリカーボネート樹脂が得られなくなってしまい好ましくない。
上記方法で得られた末端変性ポリカーボネート樹脂に触媒失活剤を添加する事もできる。本発明に使用する触媒失活剤としては、公知の触媒失活剤が有効に使用されるが、この中でもスルホン酸のアンモニウム塩、ホスホニウム塩が好ましく、更にドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩等のドデシルベンゼンスルホン酸の上記塩類やパラトルエンスルホン酸テトラブチルアンモニウム塩等のパラトルエンスルホン酸の上記塩類が好ましい。またスルホン酸のエステルとしてベンゼンスルホン酸メチル、ベンゼンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸ブチル、ベンゼンスルホン酸オクチル、ベンゼンスルホン酸フェニル、パラトルエンスルホン酸メチル、パラトルエンスルホン酸エチル、パラトルエンスルホン酸ブチル、パラトルエンスルホン酸オクチル、パラトルエンスルホン酸フェニル等が好ましく用いられ、その中でもドデシルベンゼンスルホン酸テトラブチルホスホニウム塩が最も好ましく使用される。これらの触媒失活剤の使用量はアルカリ金属化合物および/またはアルカリ土類金属化合物より選ばれた前記重合触媒1モル当たり0.5〜50モルの割合で、好ましくは0.5〜10モルの割合で、更に好ましくは0.8〜5モルの割合で使用する事ができる。
また、該末端変性ポリカーボネート樹脂を製造するには、不活性溶媒中、ピリジン等の酸結合剤下に上記式(a)で表わされるエーテルジオールとホスゲンとの反応を行う方法も採用される。
酸結合剤としてピリジン、キノリン、ジメチルアニリン等が好適なものとして挙げられ、殊にピリジンが好適なものとして用いられる。単独または有機溶媒を用い希釈して反応が行われる。該有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が用いられ、殊に塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素が好ましく、殊に塩化メチレンがもっとも好ましい。該酸結合剤の使用量は、通常ホスゲンに対して2〜100モル当量用いられ、好ましくは2〜50モル当量用いられる。反応温度は通常0〜40℃で、好ましくは5〜30℃で行われる。反応時間は通常数分〜数日間、好ましくは10分間〜5時間行われる。
また、末端停止剤としてヒドロキシ化合物を使用される。ヒドロキシ化合物は末端停止剤として分子量調節のために一般的に使用され、また得られたポリカーボネート樹脂は、末端がヒドロキシ化合物に基づく基によって封鎖されているので、そうでないものと比べて熱安定性に優れている。該末端変性ポリカーボネート樹脂を製造する上では該ヒドロキシ化合物として、上記式(6)または(7)で挙げられるヒドロキシ化合物を用いる。また、該ヒドロキシ化合物は単独でまたは2種以上混合して使用してもよい。更には2種類以上混合する場合は、上記式(6)または(7)で挙げられるヒドロキシ化合物とそれ以外のヒドロキシ化合物とを組み合わせて使用してもよい。
本発明で用いるヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)は、下記式(5)で表わされるヒンダードフェノール系熱安定剤である。
Figure 2008291054
上記式(5)中、Rは炭素原子数4〜10のアルキル基であり、炭素原子数4〜6のアルキル基が好ましく、特にイソブチル基、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、またはシクロヘキシル基が好ましい。
は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、特にメチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、またはtert−ブチル基が好ましい。
,R10はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基および炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、または炭素原子数6〜10のアリール基が好ましく、特に水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましい。
11は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基および置換されていても良いメタアクリロイル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基、または置換されていても良いメタアクリロイル基が好ましく、特に水素原子、アクリロイル基、またはメタアクリロイル基が好ましい。
上記式(5)の好ましい具体例として、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−イソプロピリデンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−tert−ペンチル−6−(3−tert−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルメタクリレート、2−tert−ペンチル−6−(3−tert−ペンチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ブチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ブチルフェニルメタクリレート、および2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルメタクリレートなどが挙げられ、特に2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、または2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレートが好ましい。
かかるB成分の化合物は、1種または2種以上の混合物であってもよい。
本発明で用いるヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)の量は末端変性ポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.0005〜0.1重量部であり、0.001〜0.1重量部がより好ましく、0.005〜0.1重量部がさらに好ましく、0.01〜0.1重量部が特に好ましい。ヒンダードフェノール系熱安定剤がこの範囲内にあると、本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物を成形する際の分子量低下や色相悪化などを抑える事ができる。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物には、更にリン系熱安定剤を加えても良い。リン系熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステルなどが例示される。具体的にはホスファイト化合物としては、例えば、トリフェニルホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリオクチルホスファイト、トリオクタデシルホスファイト、ジデシルモノフェニルホスファイト、ジオクチルモノフェニルホスファイト、ジイソプロピルモノフェニルホスファイト、モノブチルジフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノオクチルジフェニルホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、トリス(ジエチルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−iso−プロピルフェニル)ホスファイト、トリス(ジ−n−ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、トリス(2,6ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6ージーtertーブチル4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6ージーtertーブチル4−エチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、フェニルビスフェノールAペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジシクロヘキシルペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げられる。
更に他のホスファイト化合物としては二価フェノール類と反応し環状構造を有するものも使用できる。例えば、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2,4ージーtertーブチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2’−エチリデンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェニル)(2−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイトなどを挙げることができる。
ホスフェート化合物としては、トリブチルホスフェート、トリメチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクロルフェニルホスフェート、トリエチルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルモノオルソキセニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジイソプロピルホスフェートなどを挙げることができ、好ましくはトリフェニルホスフェート、トリメチルホスフェートである。
ホスホナイト化合物としては、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−3,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4,3’−ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−3,3’―ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6−ジ−n−ブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−4−フェニル−フェニルホスホナイト、ビス(2,6ージーtertーブチルフェニル)−3−フェニル−フェニルホスホナイト等が挙げられ、テトラキス(ジ−tert−ブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましく、テトラキス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,4ージーtertーブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトがより好ましい。かかるホスホナイト化合物は上記アルキル基が2以上置換したアリール基を有するホスファイト化合物との併用可能であり好ましい。ホスホネイト化合物としては、ベンゼンホスホン酸ジメチル、ベンゼンホスホン酸ジエチル、およびベンゼンホスホン酸ジプロピル等が挙げられる。上記リン系安定剤は、1種のみならず2種以上を混合して用いることができる。
リン系熱安定剤の配合量は末端変性ポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.001〜0.5重量部が好ましく、0.005〜0.5重量部がより好ましく、0.005〜0.3重量部がさらに好ましく、特に0.01〜0.3重量部が好ましい。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて離型剤を加えても良い。離型剤としては、アルコールと脂肪酸とのエステルが用いられるが、その中でも一価アルコールと脂肪酸とのエステルまたは多価アルコールと脂肪酸との部分エステルあるいは全エステルが好ましく、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルおよび/または全エステルがより好ましく、多価アルコールと脂肪酸との部分エステルがさらに好ましい。なお、ここで云う部分エステルとは、多価アルコールの水酸基の一部が脂肪酸とエステル反応せずに残存しているものを意味する。さらに、炭素原子数1〜20の一価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸とのエステル及び炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルからなる群より選ばれた少なくとも1種の離型剤が好ましく、特に炭素原子数1〜25の多価アルコールと炭素原子数10〜30の飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルが使用される。
具体的に一価アルコールと飽和脂肪酸とのエステルとしては、ステアリルステアレート、パルミチルパルミテート、ブチルステアレート、メチルラウレート、イソプロピルパルミテート等が挙げられる。
具体的に多価アルコールと飽和脂肪酸との部分エステルまたは全エステルとしては、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラペラルゴネート、プロピレングリコールモノステアレート、ビフェニルビフェネ−ト、ソルビタンモノステアレート、2−エチルヘキシルステアレート、ジペンタエリスリトールヘキサステアレート等のジペンタエリスルトールの全エステルまたは部分エステル等が挙げられる。
これらのエステルのなかでも、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸ジグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ベヘニン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノステアレート等の部分エステルが好ましく、ステアリン酸モノグリセリド、ステアリン酸モノソルビテート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレートがより好ましく、特に、ステアリン酸モノグリセリドが好ましい。かかる離型剤は、1種または2種以上の混合物であってもよい。なお離型剤の量は末端変性ポリカーボネート樹脂100重量部に対して0.01〜0.5重量部が好ましく、0.03〜0.5重量部がより好ましく、0.03〜0.3重量部がさらに好ましく、特に0.03〜0.2重量部が好ましい。離型剤がこの範囲内にあると、ヤケを抑制しつつ離型性の向上を達成することができる。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物の製造に当たっては、その製造法は特に限定されるものではない。しかしながら本発明の樹脂組成物の好ましい製造方法は押出機を用いて各成分を溶融混練する方法である。
押出機としては特に二軸押出機が好適であり、原料中の水分や溶融混練樹脂から発生する揮発ガスを脱気できるベントを有するものが好ましく使用できる。ベントからは発生水分や揮発ガスを効率よく押出機外部へ排出するための真空ポンプが好ましく設置される。
また、押出原料中に混入した異物などを除去するためのスクリーンを押出機ダイス部前のゾーンに設置し、異物を樹脂組成物から取り除くことも可能である。かかるスクリーンとしては金網、スクリーンチェンジャー、焼結金属プレート(ディスクフィルターなど) などを挙げることができる。
さらにB成分およびその他添加剤(以下の例示において単に“添加剤”と称する)の押出機への供給方法は特に限定されないが、以下の方法が代表的に例示される。
(i)添加剤をA成分の樹脂とは独立して押出機中に供給する方法。
(ii)添加剤とA成分の樹脂粉末とをスーパーミキサーなどの混合機を用いて予備混合した後、押出機に供給する方法。
(iii)添加剤とA成分の樹脂とを予め溶融混練してマスターペレット化する方法。
(iv)他の予備混合の方法として、樹脂と添加剤を溶媒中に均一分散させた溶液とした後、該溶媒を除去する方法。
押出機より押出された樹脂組成物は、直接切断してペレット化するか、またはストランドを形成した後かかるストランドをペレタイザーで切断してペレット化される。更に外部の埃などの影響を低減する必要がある場合には、押出機周囲の雰囲気を清浄化することが好ましい。更にかかるペレットの製造においては、光学ディスク用ポリカーボネート樹脂や光学用環状ポリオレフィン樹脂において既に提案されている様々な方法を用いて、ペレットの形状分布の狭小化、ミスカット物の低減、運送または輸送時に発生する微小粉の低減、並びにストランドやペレット内部に発生する気泡(真空気泡)の低減を適宜行うことができる。これらの処方により成形のハイサイクル化、およびシルバーの如き不良発生割合の低減を行うことができる。またペレットの形状は、円柱、角柱、および球状など一般的な形状を取り得るが、より好適には円柱である。かかる円柱の直径は好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.5〜4mm、さらに好ましくは2〜3.3mmである。一方、円柱の長さは好ましくは1〜30mm、より好ましくは2〜5mm、さらに好ましくは2.5〜3.5mmである。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物は、通常前記の如く製造されたペレットを射出成形して各種製品を製造することができる。更にペレットを経由することなく、押出機で溶融混練された樹脂を直接シート、フィルム、異型押出成形品、ダイレクトブロー成形品、および射出成形品にすることも可能である。
射出成形においては、通常の成形方法だけでなく、適宜目的に応じて、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体の注入によるものを含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、および超高速射出成形などの射出成形法を用いて成形品を得ることができる。これら各種成形法の利点は既に広く知られるところである。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。
また、本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物は、押出成形により各種異形押出成形品、シート、およびフィルムなどの形で利用することもできる。またシート、フィルムの成形にはインフレーション法や、カレンダー法、キャスティング法なども使用可能である。さらに特定の延伸操作をかけることにより熱収縮チューブとして成形することも可能である。また本発明の樹脂組成物を回転成形やブロー成形などにより成形品とすることも可能である。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物により形成された成形品は、透明性および色相に優れる。末端変性ポリカーボネート樹脂組成物より形成された、その表面粗さ(Ra)が0.03μm以下の厚み2mmの平滑平板において、ヘーズが0〜10%の範囲が好ましく、0〜5%の範囲がより好ましい。ヘーズはJIS K7105に従って測定することができる。また該平滑平板において、b値が0〜15の範囲が好ましく、0〜13の範囲がより好ましく、0〜12の範囲がさらに好ましい。b値は日本電色(株)製分光彩計SE−2000(光源:C/2)を用いて測定することができる。
また、本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物には、用途に応じて各種の機能付与剤を添加してもよく、例えば可塑剤、光安定剤、重金属不活性化剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤などである。さらに、本発明のポリカーボネート樹脂には、用途に応じて各種の有機および無機のフィラー、繊維などを複合化して用いることもできる。フィラーとしては例えばカーボン、タルク、マイカ、ワラストナイト、モンモリロナイト、ハイドロタルサイトなどを挙げることができる。繊維としては例えばケナフなどの天然繊維のほか、各種の合成繊維、ガラス繊維、石英繊維、炭素繊維などが挙げられる。
また、本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物には、例えばポリ乳酸、脂肪族ポリエステルの他、芳香族ポリエステル、芳香族ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスチレン、ポリオレフィン、ポリアクリル、ABS、ポリウレタンなど、各種の生物起源物質からなるポリマーならびに合成樹脂、ゴムなどと混合しアロイ化して用いることもできる。
本発明の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物は生物起源物質から誘導される部分を含有し、耐熱性と熱安定性のいずれも良好で、成形性に優れ、得られた成形品は色相、透明性および機械的特性が良好であることから、光学用シート、光学用ディスク、情報ディスク、光学レンズ、プリズム等の光学用部品、各種機械部品、建築材料、自動車部品、各種の樹脂トレー、食器類をはじめとする様々な用途に幅広く用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明する。但し、本発明はこれら実施例に何ら制限されるものではない。また、実施例中の部は重量部であり、%は重量%である。なお、評価は下記の方法によった。
(1)比粘度 ηsp
ペレットを塩化メチレンに溶解、濃度を約0.7g/dLとして、温度20℃にて、オストワルド粘度計(装置名:RIGO AUTO VISCOSIMETER TYPE VMRー0525・PC)を使用して測定した。なお、比粘度ηspは下記式から求めた。
ηsp=t/t−1
t :試料溶液のフロータイム
:溶媒のみのフロータイム
(2)ガラス転移温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 DSC (型式 DSC2910)により測定した。
(3)5%重量減少温度
ペレットを用いてTA Instruments社製 TGA (型式 TGA2950)により測定した。
(4)末端変性基含有率
JEOL製JNM−AL400を用いてペレットの重クロロホルム溶液中におけるH−NMRを測定し、エーテルジオール由来の特定プロトンと末端ヒドロキシ化合物由来の特定プロトンとの積分比から末端変性基含有率を求めた。なお末端変性基含有率は下記式(1)から求めた。
Figure 2008291054
Rt:H−NMRの積分比から求めた末端ヒドロキシ化合物のエーテルジオールに対する割合
Mt:末端ヒドロキシ化合物構成単位の分子量
Re:H−NMRの積分比から求めた主鎖中におけるエーテルジオールの組成比(共重合の場合)。
Me:エーテルジオール構成単位の分子量
(5)溶融粘度
ペレットを用いて、(株)東洋精機製キャピラリーレオメータ(キャピログラフ 型式1D)により、キャピラリー長10.0mm、キャピラリー径1.0mm、測定温度250℃にて測定速度を任意に変更し測定した結果、得られたShear Rate/Viscosityカーブより600sec-1での溶融粘度を読み取った。
(6)接触角
実施例に記載の方法で成形した3段型プレート(算術平均表面粗さRa;0.03μm)を協和界面科学(株)製 滴下式接触角計を用いて純水に対する接触角を測定した。
(7)吸水率
予め50℃で24時間乾燥した、実施例に記載の方法で成形した3段型プレート(算術平均表面粗さRa;0.03μm)を23℃の水中に浸し、24時間後の重量を測定し、吸水率を下記式(2)から計算した。
Figure 2008291054
(8)成形板の色相(b値)
実施例に記載の方法で成形した3段型プレート(算術平均表面粗さRa;0.03μm)の厚み2.0mm部のb値を日本電色(株)製分光彩計SE−2000(光源:C/2)を用いて測定した。b値はJIS Z8722に規定する三刺激値X、Y、Zからハンターの色差式から誘導されるもので、数値が低いほど色相が無色に近いことを示す。
(9)成形板の透明性(Haze)
実施例に記載の方法で成形した3段型プレート(算術平均表面粗さRa;0.03μm)の厚み2.0mm部のHazeをJIS K7105に従って測定した。Hazeは成形品の濁り度で、数値が低いほど濁りが少ないことを示す。
(10)曲げ弾性率
ペレットを120℃で12時間乾燥した後、日本製鋼所(株)製 JSWJ−75EIIIを用いてシリンダ温度250℃、金型温度90℃にて曲げ試験片を成形した。曲げ試験をISO178に従って行った。
(11)荷重たわみ温度(0.45MPa)
上記(9)にて作成した曲げ試験片を用いてISO75で規定される低荷重下(0.45MPa)の荷重たわみ温度を測定した。
参考例1 ポリカーボネート樹脂の製造(A−1)
イソソルビド7307重量部(50モル)とジフェニルカーボネート10923重量部(51モル)とステアリルアルコール270重量部(1.0モル)とを反応器に入れ、重合触媒としてテトラメチルアンモニウムヒドロキシドを4.7重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して1×10−4モル)、および水酸化ナトリウムを4.0×10−3重量部(ジフェニルカーボネート成分1モルに対して0.20×10−6モル)仕込んで窒素雰囲気下常圧で180℃に加熱し溶融させた。
撹拌下、反応槽内を30分かけて徐々に減圧し、生成するフェノールを留去しながら13.3×10−3MPaまで減圧した。この状態で20分反応させた後に200℃に昇温した後、20分かけて徐々に減圧し、フェノールを留去しながら4.00×10−3MPaで20分間反応させ、さらに、220℃に昇温し30分間、250℃に昇温し30分間反応させた。
次いで、徐々に減圧し、2.67×10−3MPaで10分間、1.33×10−3MPaで10分間反応を続行し、さらに減圧し、4.00×10−5MPaに到達したら、徐々に260℃まで昇温し、最終的に260℃、6.66×10−5MPaで1時間反応せしめた。反応後のポリマーをペレット化し、比粘度が0.31のペレットを得た。このペレットの物性については表1に示した。
参考例2 ポリカーボネート樹脂の製造(A−2)
イソソルビド7307重量部(50モル)とジフェニルカーボネート10709重量部(50モル)と下記式(8)
Figure 2008291054
(式中、n=9)で表わされる片末端反応性ポリジメチルシロキサン51重量部(0.05モル)とした以外は参考例1と同様に重合させて比粘度0.33のペレットを得た。このペレットの物性については表1に示した。
参考例3 ポリカーボネート樹脂の製造(A−3)
イソソルビド7307重量部(50モル)とジフェニルカーボネート10709重量部(50モル)とした以外は参考例1と同様に重合させて比粘度0.36のペレットを得た。このペレットの物性については表1に示した。
実施例1〜4、比較例1〜3
表2に記載の樹脂組成物を以下の要領で作成した。表2の割合の各成分を計量して、均一に混合し、かかる混合物を押出機に投入して樹脂組成物の作成を行った。押出機としては径15mmφのベント式二軸押出機((株)テクノベル社製KZW15ー25MG)を使用した。押出条件は吐出量14kg/h、スクリュー回転数250rpm、ベントの真空度3kPaであり、また押出温度は第1供給口からダイス部分まで250℃とし、ペレットを得た。
得られたペレットを100℃で12時間乾燥した後、算術平均粗さ(Ra)が0.03μmとしたキャビティ面を持つ金型を使用し、射出成形機[日本製鋼所(株)製 JSWJー75EIII]により、シリンダー温度250℃、金型温度90℃で射出成形し、幅55mm、長さ90mm、厚みがゲート側から3mm(長さ20mm)、2mm(長さ45mm)、1mm(長さ25mm)である3段型プレートを成形し、離型性及び厚み2mmの成形板の形状を目視にて評価した。また、成形板の色相およびHazeを評価した。なお、実施例1で得られた成形板の曲げ弾性率は3520MPaであり機械的強度が良好で、荷重たわみ温度は135℃であり耐熱性も優れたものであった。
また、表2に記載の使用した原材料等は以下の通りである。
A−1:参考例1にて製造したポリカーボネート樹脂ペレットを押出機投入前に100℃で24時間乾燥したものを用いた。
A−2:参考例2にて製造したポリカーボネート樹脂ペレットを押出機投入前に100℃で24時間乾燥したものを用いた。
A−3:参考例3にて製造したポリカーボネート樹脂ペレットを押出機投入前に100℃で24時間乾燥したものを用いた。
(B成分)
B−1:2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート(住友化学(株)社製SumilizerGM)
B−2:2−[1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート(住友化学(株)社製SumilizerGS)
(その他の成分)
(離型剤)
L−1:ステアリン酸トリグリセリド(理研ビタミン(株)リケマールSL−900)
(リン系熱安定剤)
P−1:トリフェニルホスファイト((株)アデカ製 アデカスタブTPP)
Figure 2008291054
Figure 2008291054

Claims (10)

  1. 主鎖構造が下記式(1)で表されるカーボネート構成単位よりなるポリカーボネート樹脂であって、ポリカーボネート重合鎖末端に下記式(2)または(3)で表される末端基がポリマー主鎖構造に対して0.3〜9.0重量%含まれている末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)100重量部に対して、下記式(5)で表わされるヒンダードフェノール系熱安定剤(B成分)0.0005〜0.1重量部を含有してなる末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
    Figure 2008291054
    Figure 2008291054
    Figure 2008291054
    (上記式(2)、(3)において、Rは炭素原子数4〜30のアルキル基、炭素原子数7〜30のアラルキル基、炭素原子数4〜30のパーフルオロアルキル基、または下記式(4)
    Figure 2008291054
    (上記式(4)中、R、R、R、R及びRは夫々独立して炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のシクロアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基を表し、bは0〜3の整数、cは4〜100の整数である)であり、Xは単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミノ結合及びアミド結合からなる群より選ばれる少なくとも1種の結合を表わし、aは1〜5の整数である。)
    Figure 2008291054
    (上記式(5)において、Rは炭素原子数4〜10のアルキル基であり、Rは炭素原子数1〜10のアルキル基であり、R,R10はそれぞれ独立して水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基および炭素原子数7〜20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基であり、R11は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数7〜20のアラルキル基、置換されていても良いアクリロイル基および置換されていても良いメタアクリロイル基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基である。)
  2. 末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、樹脂0.7gを塩化メチレン100mlに溶解した溶液の20℃における比粘度が0.20〜0.50である請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、ポリカーボネート重合鎖末端に上記式(2)または(3)で表される末端基が、ポリマー主鎖構造に対して0.3〜7.5重量%含まれている請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  4. 末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、水に対する接触角が70°〜180°である請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  5. 末端変性ポリカーボネート樹脂(A成分)は、23℃、24時間後の吸水率が0.8%以下である請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  6. 上記式(1)で表されるカーボネート構成単位がイソソルビド(1,4:3,6ージアンヒドローDーソルビトール)由来のカーボネート構成単位である請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  7. 上記式(2)または(3)で表される末端基が生物起源物質から製造可能な化合物である請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  8. 該末端変性ポリカーボネート樹脂組成物より形成された0.03μm以下の算術平均表面粗さ(Ra)を有する、厚み2mmの平滑平板において、JIS K7105で測定されたヘーズが0〜10%であることを満足する請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  9. 該末端変性ポリカーボネート樹脂組成物より形成された0.03μm以下の算術平均表面粗さ(Ra)を有する、厚み2mmの平滑平板において、b値が0〜15であることを満足する請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物。
  10. 請求項1記載の末端変性ポリカーボネート樹脂組成物から形成された成形品。
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