JP2008287280A - 光伝送モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】出射光の強度分布の平坦度がより優れた光伝送モジュールを提供する。
【解決手段】光伝送モジュール1は光源10および光伝送体20を備える。光源10は、光を発散光として出力する。光伝送体20は、光エネルギ伝送用のものであって、光源10から出力された光を入射端21に入力し、この入力した光を光伝送領域22に閉じ込めて伝送して、その伝送した光を出射端23から外部へ出力する。光軸に垂直な光伝送体20の光伝送領域22の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値は、0.93以下である。光伝送体の入射端に入力する光の開口数をNAとし、光伝送体の長さをLとし、光伝送領域の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(NA×L/d)が0.8以上である。
【選択図】図1
【解決手段】光伝送モジュール1は光源10および光伝送体20を備える。光源10は、光を発散光として出力する。光伝送体20は、光エネルギ伝送用のものであって、光源10から出力された光を入射端21に入力し、この入力した光を光伝送領域22に閉じ込めて伝送して、その伝送した光を出射端23から外部へ出力する。光軸に垂直な光伝送体20の光伝送領域22の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値は、0.93以下である。光伝送体の入射端に入力する光の開口数をNAとし、光伝送体の長さをLとし、光伝送領域の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(NA×L/d)が0.8以上である。
【選択図】図1
Description
本発明は、光を光伝送領域に閉じ込めて伝送する光伝送体と光源とを含む光伝送モジュールに関するものである。
光を伝送する光ファイバ等の光伝送体は、信号光を伝送して情報を送受信する為に用いられるだけでなく、光エネルギを伝送する為にも用いられる。例えば、特許文献1に開示されたインクジェットプリンタは、インクジェット記録ヘッドから吐出させた光硬化型インクを印刷媒体に着弾させ、その着弾地点に紫外光を照射して光硬化型インクを硬化させるものであって、その紫外光を照射位置に導くために光ファイバを用いている。すなわち、インクジェットプリンタ本体とは別に紫外光発生部を設けて、この紫外光発生部で発生した紫外光を光ファイバによりインクジェット記録ヘッドの近傍位置まで伝送し、その光ファイバの先端から出射した紫外光を光硬化型インクの着弾地点に照射して、光硬化型インクを硬化させる。
特開2002−144555号公報
上記のように光伝送体により光エネルギを伝送して該光伝送体の先端から光を出射して照射する場合には、或る一定の照射範囲内に出来る限り均一かつ高効率に光を照射することが望まれる。すなわち、光伝送体の先端から出射する光の光軸に垂直な或る平面において、或る一定範囲内に出射光の殆どが照射され、その一定範囲内で光強度分布が出来る限り平坦であることが望まれる。
しかしながら、実際には、光伝送体として光ファイバを用いた場合、その光ファイバの先端から出射する光の強度分布は、ガウシアン分布に類似のものであり、平坦度が不充分である。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、出射光の強度分布の平坦度がより優れた光伝送モジュールを提供することを目的とする。
本発明に係る光伝送モジュールは、(1) 光を出力する光源と、(2) この光源から出力された光を入射端に入力し、この入力した光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、を備える。
第1の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体は、光軸に垂直な光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(最小重なり率)が0.93以下であり、光伝送体の入射端に入力する光の開口数をNAとし、光伝送体の長さをLとし、光伝送領域の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(NA×L/d)が0.8以上であることを特徴とする。また、光伝送体は、最小重なり率が0.83以下であり、断面形状が正方形または長方形であり、長さLが0.6mm以上であるのが好適である。
第2の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体は、光軸に垂直な光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(最小重なり率)が0.93以下であり、光伝送体の入射端に入力する光の波長をλとし、その入力する光の開口数をNAとしたときに、これらから求められるパラメータ値(λ/NA)が4.5μm以下であることを特徴とする。
第3の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体は、光軸に垂直な光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(最小重なり率)が0.93以下であり、光伝送体は、主成分が石英ガラスであり、その石英ガラスの何れかの領域に屈折率を変化させる添加物が添加されて光伝送領域が形成されていて、光伝送体の入射端に入力する光の波長をλとし、光伝送領域の比屈折率差をΔnとしたときに、これらから求められるパラメータ値(λ/Δn)が210μm以下であることを特徴とする。
第4の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体は、光軸に垂直な光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(最小重なり率)が0.93以下であり、光伝送体の入射端に入力する光の波長をλとし、光伝送領域の断面形状の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(d/λ)が10以上であることを特徴とする。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールでは、光源から出力された発散光は、光伝送体の入射端に種々の入射角で入射し、光伝送体の光伝送領域に閉じ込められて伝送され、光伝送体の出射端から外部へ出力される。光伝送体の光伝送領域の断面形状が上記要件を満たしていることから、光伝送体の出射端から出力される光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなり得る。また、断面形状が正方形または長方形であれば、製造が容易である点で好適である。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールは、光源と光伝送体との間に設けられ、光源から出力された光を光伝送体の光伝送領域の入射端に集光して、この光を光伝送領域に入射させる集光光学系を更に備えるのが好適である。この場合には、光源から出力された光は、集光光学系により光伝送体の入射端に集光されて、光伝送体の入射端に種々の入射角で入射し、光伝送体の光伝送領域に閉じ込められて伝送され、光伝送体の出射端から外部へ出力される。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールは、光源と光伝送体との間に設けられ、光源から出力された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から出力する光ファイバと、この光ファイバと光伝送体との間に設けられ、光ファイバの出射端から出力された光を光伝送体の光伝送領域の入射端に集光して、この光を光伝送領域に入射させる集光光学系と、を更に備えるのが好適である。この場合には、光源から出力された光は、光ファイバにより伝送されて光ファイバの出射端から出力され、その後に集光光学系により光伝送体の入射端に集光されて、光伝送体の入射端に種々の入射角で入射し、光伝送体の光伝送領域に閉じ込められて伝送され、光伝送体の出射端から外部へ出力される。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールは、光源と光伝送体との間に設けられ、光源から出力された光を集光する集光光学系と、この集光光学系と光伝送体との間に設けられ、集光光学系により集光された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から出力し、この出力した光を光伝送路の入射端に入射させる光ファイバと、を更に備えるのが好適である。この場合には、光源から出力された光は、集光光学系により光ファイバの入射端に集光されて光ファイバに入射し、光ファイバにより伝送された後に光伝送体の入射端に種々の入射角で入射し、光伝送体の光伝送領域に閉じ込められて伝送され、光伝送体の出射端から外部へ出力される。ここで、光ファイバの出射端と光伝送路の入射端とが融着接続されているのが好適であり、この場合には、この接続点における接続損失が低減される。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールは、光伝送体の出射端から出力された光を入力して、この光のニアフィールドパターンを結像する結像光学系を更に備えるのが好適である。この場合には、光伝送体の出射端から出力された光は結像光学系に入力して、この結像光学系により、光伝送体の出射端における光の強度分布に応じた像が結像面上に形成される。
第5の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体の出射端から出力される光の光軸に垂直な何れかの面における光強度分布について、ピーク強度の80%以上の光強度である範囲の幅をW80とし、ピーク強度の50%以上の光強度である範囲の幅をW50としたときに、これらの比(W80/W50)が0.567より大きいことを特徴とする。この光伝送モジュールでは、光伝送体の出射端から出力される光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
第6の発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体の出射端における光伝送領域の断面内の光強度分布について、最大光強度をFmaxとし、最小光強度をFminとしたときに、これらから求められるパラメータ値((Fmax−Fmin)/Fmax)が0.3以下であることを特徴とする。この光伝送モジュールでも、光伝送体の出射端から出力される光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体の最小重なり率が0.83以下であるのが好適であり、また、光伝送体の断面形状が正方形または長方形であるのが好適である。この場合には、光伝送体の出射端から出力される光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなり得る。また、断面形状が正方形または長方形であれば、製造が容易である点で好適である。
上記第1,第2および第4の各発明に係る光伝送モジュールでは、光伝送体の光伝送領域が中空の領域であり、この中空領域の内壁面に反射膜が形成されているのが好適である。このような光伝送体は、光を低損失で伝送することができる。また、モールド成形体であれば、製造が容易である。
上記第1〜第4の各発明に係る光伝送モジュールは、光伝送体の光伝送領域により伝送される光の位相をランダム化する位相ランダム化手段を備えるのが好適である。この位相ランダム化手段は、光伝送体の光伝送領域の何れかの端面に形成された凹凸部を含み、この凹凸部を経て光を光伝送領域に入射させることで、該光の位相をランダム化するのが好適である。或いは、この位相ランダム化手段は、光伝送体の光伝送領域の何れかの部分に形成された屈折率不均一部を含み、この屈折率不均一部に光を通過させることで、該光の位相をランダム化するのが好適である。このような位相ランダム化手段を設けることにより、光伝送体の出射端から出射される光の平坦度を更に改善することができる。
本発明に係る光伝送モジュールは出射光の強度分布の平坦度をより優れたものとすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
先ず、本発明に係る光伝送モジュールの第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光伝送モジュール1の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール1を見た図である。この図に示される光伝送モジュール1は、光源10および光伝送体20を備える。光源10は、光を発散光として出力するものである。光源10として例えばレーザダイオードや発光ダイオード等が好適に用いられる。この光源10の光出射端は、光伝送体20の入射端21に略密着して配置されている。光伝送体20は、光エネルギ伝送用のものであって、この光源10から出力された光を入射端21に入力し、この入力した光を光伝送領域22に閉じ込めて伝送して、その伝送した光を出射端23から外部へ出力する。
先ず、本発明に係る光伝送モジュールの第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る光伝送モジュール1の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール1を見た図である。この図に示される光伝送モジュール1は、光源10および光伝送体20を備える。光源10は、光を発散光として出力するものである。光源10として例えばレーザダイオードや発光ダイオード等が好適に用いられる。この光源10の光出射端は、光伝送体20の入射端21に略密着して配置されている。光伝送体20は、光エネルギ伝送用のものであって、この光源10から出力された光を入射端21に入力し、この入力した光を光伝送領域22に閉じ込めて伝送して、その伝送した光を出射端23から外部へ出力する。
図2は、光伝送体20の説明図である。同図(a)は、光軸方向に光伝送体20を見た図であり、同図(b)は、光軸に垂直な方向に光伝送体20を見た図である。この図に示されるように、光伝送体20の長さ(光の伝送方向に沿った長さ)をLとし、光伝送領域22の断面形状の最小幅をdとする。また、光伝送体20の入射端21に入力する光の開口数をNAとする。なお、光伝送体20の入射端21に入力する光の入射角βが或る角度範囲を有している場合、開口数NAは「NA=sinβ」なる式で表される。そして、光伝送体20は、これらから求められるパラメータ値(NA×L/d)が0.8以上であり、より好適には4以上である。このパラメータ値(NA×L/d)が値4となる条件の数値例として、光伝送体20の光伝送領域22の屈折率が1.45であるときは、開口数NAが0.1であり、長さLが2000μmであり、最小幅dが50μmである。
或いは、光伝送体20の入射端21に入力する光の波長をλとしたときに、波長λおよび開口数NAから求められるパラメータ値(λ/NA)が4.5μm以下である。このような条件を満たすことで、光伝送体20の光伝送領域22を伝送する光が干渉した場合に、その干渉縞の間隔が小さくなる。このパラメータ値(λ/NA)が4.5μmとなる条件の数値例として、波長λが0.4μmであり、開口数NAが0.09である。
或いは、光伝送領域22が中空では無くコア領域であって、そのコア領域を取り囲むクラッド領域に対するコア領域の比屈折率差をΔnとしたときに、波長λおよび比屈折率差Δnから求められるパラメータ値(λ/Δn)が210μm以下である。このような条件を満たすことで、光伝送体20の光伝送領域22を伝送する光が干渉した場合に、その干渉縞の間隔が小さくなる。このパラメータ値(λ/Δn)が210となる条件の数値例として、波長λが0.4μmであり、比屈折率差Δnが0.19%である。
或いは、光伝送領域22の断面形状の最小幅dおよび波長λから求められるパラメータ値(d/λ)が10以上である。このように光伝送領域22の断面形状の最小幅dが波長λと比べて充分に大きいことで、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
図3は、光伝送体20の光伝送領域22の断面形状の説明図である。この図は、光軸方向に見たときの光伝送体20の光伝送領域22の断面形状を示し、ここでは該断面形状を矩形として表している。光伝送領域22の断面形状が基準方位にあるときの状態をS0と表し(同図(a))、該断面形状の重心Gを中心にして該断面形状を基準状態S0から角度θだけ回転させた状態を想定して、これをS(θ)と表す(同図(b))。光伝送領域22の断面形状の面積をA0とし、基準状態S0および状態S(θ)それぞれの断面形状が相互に重なった領域(同図(c)中のハッチング領域)の面積をA(θ)とすると、基準状態S0および状態S(θ)それぞれの断面形状の重なり率α(θ)は、「α(θ)=A(θ)/A0」なる式で表される。
そして、本実施形態では、角度θを0度から360度まで変化させたときの重なり率α(θ)の最小値(最小重なり率αmin)は、0.93以下とされており、また、より好適には0.83以下とされている。例えば、光伝送領域22の断面形状が正六角形であれば、最小重なり率αminは0.928であり、光伝送領域22の断面形状が正方形であれば、最小重なり率αminは0.828であり、しかも製造が容易である。最小重なり率αminが0.93以下(より好適には0.83以下)であればよく、光伝送領域22の断面形状は、例えば、長方形や三角形など他の形状であってもよく、また、多角形であっても角が丸くなっていてもよい。
以上のように構成される第1実施形態に係る光伝送モジュール1では、光源10から出力された発散光は、光伝送体20の入射端21に種々の入射角で入射し、光伝送体20の光伝送領域22に閉じ込められて伝送され、光伝送体20の出射端23から外部へ出力される。そして、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
図4は、第1実施形態に係る光伝送モジュール1から出力される光の強度分布を示す図である。この図は、光伝送体20の出射端23から出力される光の光軸に垂直な何れかの面(以下「測定面」という。)における光強度分布を示す。同図の横軸は、測定面上にあって光軸と直交する直線(以下「測定直線」という。)上の位置を表す。測定面は、出射端23の直近の面であってもよいし、出射端23から所定距離(例えば、光伝送領域22の断面形状の最小幅の200倍以下の距離)だけ離れた面であってもよい。
同図に示されるように、ピーク強度の80%以上の光強度である範囲の幅をW80とし、ピーク強度の50%以上の光強度である範囲の幅をW50とする。このとき、これらの比f(=W80/W50)をフラットトップ度と呼ぶ。そして、本実施形態では、フラットトップ度fは0.567より大きい。なお、測定面上の或る方位(または、或る範囲内の方位)の測定直線においてフラットトップ度fが0.567より大きければよく、測定面上の全ての方位の測定直線においてフラットトップ度fが0.567より大きいのが最も好ましい。
或いは、光伝送体20の出射端23の面が測定面であるとき、光伝送体20の出射端23における光伝送領域22の断面内の光強度分布について、最大光強度をFmaxとし、最小光強度をFminとしたときに、これらから求められるパラメータ値((Fmax−Fmin)/Fmax)が0.3以下である。このような場合にも、光伝送体20の出射端23から出力される光のフラットトップ度fが大きい。
図5は、パラメータ値((Fmax−Fmin)/Fmax)と光伝送体20の長さLとの関係を示すグラフである。ここでは、光伝送領域22は、屈折率1.45の媒質からなり、断面形状が50μm×50μmの正方形であるとした。また、光伝送体20の入射端21に入力する光の開口数NAを0.1とした。このグラフから判るように、光伝送体20の長さLが長いほど、上記パラメータ値は小さくなり、光伝送体20の出射端23における光伝送領域22の断面内の光強度分布はより均一になる。また、光伝送体20の長さLが0.6mm以上であれば、上記パラメータ値は0.3以下となる。また、光伝送体20の長さLが0.9mm以上であれば、上記パラメータ値は非常に小さくなる。
なお、光源10へ供給される電圧および電流が一定であって光源10の温度が一定であるとき、時間の経過に依らずに、上記フラットトップ度fが0.567より大きいのが好適であり、上記パラメータ値((Fmax−Fmin)/Fmax)が0.3以下であるのが好適であり、また、光伝送体20の出射端23から出力される全ての光の強度の変動が±10%以下であるのが好適である。これらの場合には、光伝送体20に大きな外乱が加えられない限り、光伝送体20の出射端23から安定して光が出力される。
次に、本実施形態に係る光伝送体20の好適な構成例として、光伝送体210,220,230,240,250,260,270,280について、図6〜図13を用いて説明する。これらのうち、図6〜図9に示された光伝送体は、1つの光伝送領域を有するものであるのに対して、図10〜図13に示された光伝送体は、アレイ状に並列配置された複数の光伝送領域を有していて、集積化されている。
図6は、光伝送体20の第1構成例としての光伝送体210の斜視図である。この光伝送体210は、全体が石英ガラスを主成分としていて、コア領域(光伝送領域)212と、このコア領域212を取り囲むクラッド領域214とを有している。コア領域212の断面形状は矩形であって、クラッド領域214の断面形状も矩形である。コア領域212およびクラッド領域214の双方または何れかに、屈折率を変化させる添加物が添加されている。例えば、コア領域212に添加物としてGeが添加されるのが好適である。また、クラッド領域214に添加物としてFが添加されているのが好適であり、この場合には、コア領域212が純石英ガラスであってもよいので、光伝送損失の低減に有効である。
この添加物の添加により、コア領域212の屈折率は、クラッド214の屈折率より高くなっている。そして、光伝送体210は、入射端211に或る入射角で入射した光を、コア領域212とクラッド領域214との界面で全反射させながらコア領域212内に閉じ込めて伝送して、出射端213から外部へ出射することができる。クラッド領域214に対するコア領域212の比屈折率差は1%以上であるのが好適であり、この場合には、入射端212へ入射する光の開口数NAを大きくすることができ、上記パラメータ値(NA×L/d)を大きくする上で好都合である。
図7は、光伝送体20の第2構成例としての光伝送体220の斜視図である。この光伝送体220は、全体が石英ガラスを主成分としていて、コア領域(光伝送領域)222と、このコア領域222を取り囲むクラッド領域224とを有している。コア領域222の断面形状は矩形であって、クラッド領域224の断面形状は円形であり、この光伝送体220はファイバ形態を有している。コア領域222およびクラッド領域224の双方または何れかに、屈折率を変化させる添加物が添加されている。例えば、コア領域222に添加物としてGeが添加されるのが好適であり、クラッド領域224に添加物としてFが添加されているのが好適であり、また、クラッド領域224に対するコア領域222の比屈折率差は1%以上であるのが好適である。
光伝送体220は、入射端221に或る入射角で入射した光を、コア領域222とクラッド領域224との界面で全反射させながらコア領域222内に閉じ込めて伝送して、出射端223から外部へ出射することができる。特に、この光伝送体220は、ファイバ形態を有しているので、母材を線引きすることで製造することができて容易に長尺化することができ、また、可撓性が優れる。
図8は、光伝送体20の第3構成例としての光伝送体230の斜視図である。この光伝送体230は、断面形状が矩形である中空領域(光伝送領域)232を有し、その中空領域232の内壁面に反射膜(例えば金属蒸着膜や誘電体多層膜)が形成されている。光伝送体230の全体の断面の外形は矩形である。光伝送体230は、入射端231に或る入射角で入射した光を、反射膜で全反射させながら中空領域232内に閉じ込めて伝送して、出射端233から外部へ出射することができる。特に、この光伝送体230は、光伝送領域が中空であるので、光伝送損失が小さい。また、この光伝送体230は、モールド成形体であるのが好適であり、この場合には安価に製造することができる。
図9は、光伝送体20の第4構成例としての光伝送体240の斜視図である。この光伝送体240は、断面形状が矩形である中空領域(光伝送領域)242を有し、その中空領域242の内壁面に反射膜(例えば金属蒸着膜や誘電体多層膜)が形成されている。光伝送体240の全体の断面の外形は円形であり、光伝送体240はファイバ形態を有している。光伝送体240は、入射端241に或る入射角で入射した光を、反射膜で全反射させながら中空領域242内に閉じ込めて伝送して、出射端243から外部へ出射することができる。特に、この光伝送体240は、光伝送領域が中空であるので、光伝送損失が小さい。また、この光伝送体240は、ファイバ形態を有しているので、母材を線引きすることで製造することができて容易に長尺化することができ、また、可撓性が優れる。なお、線引きする際に母材が加熱溶融されるので、光伝送体240の中空領域242の断面形状は、母材における中空領域の断面形状が変形したもの(例えば、矩形の角が丸くなった形状)となる場合があるが、上述した最小重なり率αminが0.93以下であればよい。
図10は、光伝送体20の第5構成例としての光伝送体250の斜視図である。この光伝送体250は、全体が石英ガラスを主成分としていて、アレイ状に並列配置された4つのコア領域(光伝送領域)252a〜252dと、これらを取り囲むクラッド領域254とを有している。コア領域252a〜252dそれぞれの断面形状は矩形であって、クラッド領域254の断面形状も矩形である。コア領域252a〜252dおよびクラッド領域254の双方または何れかに、屈折率を変化させる添加物が添加されている。例えば、コア領域252a〜252dそれぞれに添加物としてGeが添加されるのが好適である。また、クラッド領域254に添加物としてFが添加されているのが好適であり、この場合には、コア領域252a〜252dそれぞれが純石英ガラスであってもよいので、光伝送損失の低減に有効である。この添加物の添加により、コア領域252a〜252dそれぞれの屈折率は、クラッド254の屈折率より高くなっている。また、クラッド領域254に対するコア領域252a〜252dそれぞれの比屈折率差は1%以上であるのが好適である。
図11は、光伝送体20の第6構成例としての光伝送体260の斜視図である。この光伝送体260は、上述した第2構成例の光伝送体220と同様の構造を有する4つの光伝送体220a〜220dがアレイ状に並列配置されていて、これら光伝送体220a〜220dを一括して被覆部264が覆ったものである。或いは、MT型光コネクタ等の樹脂成形体に4つの光伝送体220a〜220dが挿入された構成であってもよい。
図12は、光伝送体20の第7構成例としての光伝送体270の斜視図である。この光伝送体270は、各々の断面形状が矩形である4つの中空領域(光伝送領域)272a〜272dがアレイ状に並列配置されていて、これらの中空領域272a〜272dそれぞれの内壁面に反射膜(例えば金属蒸着膜や誘電体多層膜)が形成されている。光伝送体270の全体の断面の外形は矩形である。この光伝送体270は、モールド成形体であるのが好適であり、この場合には安価に製造することができる。
図13は、光伝送体20の第8構成例としての光伝送体280の斜視図である。この光伝送体280は、上述した第4構成例の光伝送体240と同様の構造(中空の光伝送領域を有し、全体としてファイバ形態を有する構造)を有する4つの光伝送体240a〜240dがアレイ状に並列配置されていて、これら光伝送体240a〜240dを一括して被覆部284が覆ったものである。或いは、MT型光コネクタ等の樹脂成形体に4つの光伝送体240a〜240dが挿入された構成であってもよい。
さらに、本実施形態に係る光伝送体20は、光伝送領域22により伝送される光の位相をランダム化する位相ランダム化手段を備えるのが好ましい。例えば、位相ランダム化手段は、光伝送領域22の入射端面に形成された凹凸部を含み、この凹凸部を経て光を光伝送領域22に入射させることで、該光の位相をランダム化する。或いは、位相ランダム化手段は、光伝送領域22の何れかの部分(例えば、入射端面や伝送経路の途中)に形成された屈折率不均一部を含み、この屈折率不均一部に光を通過させることで、該光の位相をランダム化する。屈折率不均一部は、例えば、光伝送領域22に側圧を加えたり、光誘起に因る屈折率変化を生じさせたり等することにより実現され得る。このような位相ランダム化手段を設けることにより、光伝送体20の出射端23から出射される光のフラットトップ度fを更に大きくすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第2実施形態について説明する。図14は、第2実施形態に係る光伝送モジュール2の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール2を見た図である。この図に示される光伝送モジュール2は、光源10、光伝送体20および集光光学系30を備える。
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第2実施形態について説明する。図14は、第2実施形態に係る光伝送モジュール2の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール2を見た図である。この図に示される光伝送モジュール2は、光源10、光伝送体20および集光光学系30を備える。
前述の第1実施形態に係る光伝送モジュール1(図1)と比較すると、この第2実施形態に係る光伝送モジュール2は、光源10と光伝送体20との間に設けられた集光光学系30を更に備える点で相違する。この集光光学系30は、光源10から出力された光を光伝送体20の入射端21に集光して、この光を光伝送領域22に入射させる。光源10および光伝送体20それぞれは、第1実施形態で説明したものと同様のものである。
以上のように構成される第2実施形態に係る光伝送モジュール2では、光源10から出力された光は、集光光学系30により光伝送体20の入射端21に集光されて、光伝送体20の入射端21に種々の入射角で入射し、光伝送体20の光伝送領域22に閉じ込められて伝送され、光伝送体20の出射端23から外部へ出力される。そして、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
特に、本実施形態では、光源10の光出射端,集光光学系30および光伝送体20の入射端21それぞれの配置ならびに集光光学系30の焦点距離を適切に設定することで、光伝送体20の入射端21に入射する光の開口数NAを最適に設定することができる。したがって、光伝送体20の光伝送領域22へ光を効率よく入射させることができ、また、光伝送体20の出射端23から出力される光の平坦度を更に優れたものとすることができる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第3実施形態について説明する。図15は、第3実施形態に係る光伝送モジュール3の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール3を見た図である。この図に示される光伝送モジュール3は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および光ファイバ40を備える。
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第3実施形態について説明する。図15は、第3実施形態に係る光伝送モジュール3の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール3を見た図である。この図に示される光伝送モジュール3は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および光ファイバ40を備える。
前述の第2実施形態に係る光伝送モジュール2(図14)と比較すると、この第3実施形態に係る光伝送モジュール3は、光源10と集光光学系30との間に光ファイバ40を更に備える点で相違する。この光ファイバ40は、光源10から出力された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から集光光学系30へ出力する。集光光学系30は、光ファイバ40の出射端から出力された光を光伝送体20の入射端21に集光して、この光を光伝送領域22に入射させる。光源10および光伝送体20それぞれは、第1実施形態で説明したものと同様のものである。
光ファイバ40は、シングルモード光ファイバであってもよいし、マルチモード光ファイバであってもよい。光ファイバ40は、ファイバ軸に沿って中空領域を備える中空光ファイバであってもよく、この場合には、伝送損失が小さいので好適である。また、光ファイバ40は、主媒質(例えば石英ガラス)中にファイバ軸に沿って延在する複数の副媒質領域(主媒質の屈折率とは異なる屈折率を有する副媒質からなる領域、例えば、不活性ガスが充填された空孔領域、または、真空にされた空孔領域)を備える微細構造光ファイバであってもよく、この場合には、曲げ等の外乱の影響が抑制されるので好適である。
以上のように構成される第3実施形態に係る光伝送モジュール3では、光源10から出力された光は、光ファイバ40により伝送されて光ファイバ40の出射端から出力され、その後に集光光学系30により光伝送体20の入射端21に集光されて、光伝送体20の入射端21に種々の入射角で入射し、光伝送体20の光伝送領域22に閉じ込められて伝送され、光伝送体20の出射端23から外部へ出力される。そして、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
特に、本実施形態では、光ファイバ40の出射端,集光光学系30および光伝送体20の入射端21それぞれの配置ならびに集光光学系30の焦点距離を適切に設定することで、光伝送体20の入射端21に入射する光の開口数NAを最適に設定することができる。したがって、光伝送体20の光伝送領域22へ光を効率よく入射させることができ、また、光伝送体20の出射端23から出力される光の平坦度を更に優れたものとすることができる。
また、本実施形態では、可撓性を有する光ファイバ40が光源10と光伝送体20との間に設けられていることから、光伝送体20の配置の自由度が大きいので、光伝送体20の出射端23から出力される光の照射位置および照射方位を比較的自由に設定することができる。
なお、本実施形態において、光源10の光出射端と光ファイバ40の入射端とは互いに略密着して配置されていてもよい。また、光源10の光出射端と光ファイバ40の入射端との間に別の集光光学系が設けられていてもよい。この集光光学系は、光源10から出力された光を光ファイバ40の入射端に集光して、この光を光ファイバ40に入射させる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第4実施形態について説明する。図16は、第4実施形態に係る光伝送モジュール4の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール4を見た図である。この図に示される光伝送モジュール4は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および光ファイバ40を備える。
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第4実施形態について説明する。図16は、第4実施形態に係る光伝送モジュール4の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール4を見た図である。この図に示される光伝送モジュール4は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および光ファイバ40を備える。
前述の第2実施形態に係る光伝送モジュール2(図14)と比較すると、この第4実施形態に係る光伝送モジュール4は、集光光学系30と光伝送体20との間に光ファイバ40を更に備える点で相違する。集光光学系30は、光源10から出力された光を光ファイバ40の入射端に集光して、この光を光ファイバ40に入射させる。この光ファイバ40は、集光光学系30から出力された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から光伝送体20へ出力する。光源10および光伝送体20それぞれは、第1実施形態で説明したものと同様のものである。
光ファイバ40は、シングルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバ、中空光ファイバおよび微細構造光ファイバの何れであってもよい。また、光ファイバ40の出射端と光伝送体20の入射端21とは、互いに略密着して配置されているのが好適であり、或いは、互いに融着接続されているのも好適である。後者の場合には、この接続点における接続損失が低減される。
以上のように構成される第4実施形態に係る光伝送モジュール4では、光源10から出力された光は、集光光学系30により光ファイバ40の入射端に集光されて光ファイバ40に入射し、光ファイバ40により伝送された後に光伝送体20の入射端21に種々の入射角で入射し、光伝送体20の光伝送領域22に閉じ込められて伝送され、光伝送体20の出射端23から外部へ出力される。そして、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
特に、本実施形態では、可撓性を有する光ファイバ40が光源10と光伝送体20との間に設けられていることから、光伝送体20の配置の自由度が大きいので、光伝送体20の出射端23から出力される光の照射位置および照射方位を比較的自由に設定することができる。
(第5実施形態)
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第5実施形態について説明する。図17は、第5実施形態に係る光伝送モジュール5の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール5を見た図である。この図に示される光伝送モジュール5は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および結像光学系50を備える。
次に、本発明に係る光伝送モジュールの第5実施形態について説明する。図17は、第5実施形態に係る光伝送モジュール5の構成図である。この図は、光軸に垂直な方向に光伝送モジュール5を見た図である。この図に示される光伝送モジュール5は、光源10、光伝送体20、集光光学系30および結像光学系50を備える。
前述の第2実施形態に係る光伝送モジュール2(図14)と比較すると、この第5実施形態に係る光伝送モジュール5は、光伝送体20の後段に設けられた結像光学系50を更に備える点で相違する。結像光学系50は、光伝送体20の出射端23から出力された光を入力し、この光のニアフィールドパターンを結像面A上に結像する。光源10、光伝送体20および集光光学系30それぞれは、第2実施形態で説明したものと同様のものである。
以上のように構成される第5実施形態に係る光伝送モジュール5では、光源10から出力された光は、集光光学系30により光伝送体20の入射端21に集光されて、光伝送体20の入射端21に種々の入射角で入射し、光伝送体20の光伝送領域22に閉じ込められて伝送され、光伝送体20の出射端23から外部へ出力される。そして、光伝送体20の出射端23から出力された光は、強度分布の平坦度がより優れたものとなる。
特に、本実施形態では、光源10の光出射端,集光光学系30および光伝送体20の入射端21それぞれの配置ならびに集光光学系30の焦点距離を適切に設定することで、光伝送体20の入射端21に入射する光の開口数NAを最適に設定することができる。したがって、光伝送体20の光伝送領域22へ光を効率よく入射させることができ、また、光伝送体20の出射端23から出力される光の平坦度を更に優れたものとすることができる。
さらに、本実施形態では、光伝送体20の出射端23から出力された光は結像光学系50に入力して、この結像光学系50により、光伝送体20の出射端23における光の強度分布に応じた像が結像面A上に形成される。したがって、この結像面A上における光の強度分布も平坦度がより優れたものとなる。特に、本実施形態では、光伝送体20の出射端23、結像光学系50および結像面Aそれぞれの配置ならびに結像光学系50の焦点距離を適切に設定することで、結像面A上における光照射領域の大きさを最適に設定することができる。したがって、結像面A上の所望の領域へ光を効率よく照射することができる。
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、第1,第3および第4実施形態それぞれに係る光伝送モジュールにおいて、第5実施形態で説明したのと同様の結像光学系50が光伝送体20の後段に設けられていてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、第1,第3および第4実施形態それぞれに係る光伝送モジュールにおいて、第5実施形態で説明したのと同様の結像光学系50が光伝送体20の後段に設けられていてもよい。
また、図10〜図13に示されたようなアレイ状に並列配置された複数の光伝送領域を有する光伝送体を用いる場合には、光伝送モジュールは、1つの入力ポートおよび複数の出力ポートを有する光分岐器を備えるのが好適である。この場合、光源から出力された光は、光分岐器の入力ポートに入力し分岐されて複数の出力ポートそれぞれから出力される。光分岐器から分岐されて出力された各々の光は、光伝送体の何れかの光伝送領域の入射端に入力し、該光伝送領域に閉じ込められて伝送され、該光伝送領域の出射端から外部へ出力される。光伝送体の複数の光伝送領域それぞれの出射端からは、強度分布の平坦度が優れた光が出力される。ここでも、光源と光分岐器との間に光ファイバや集光光学系が設けられてもよいし、光分岐器と光伝送体の各光伝送領域の入射端との間に集光光学系が設けられてもよいし、また、光伝送体の各光伝送領域の出射端の後段に結像光学系が設けられてもよい。
1〜5…光伝送モジュール、10…光源、20…光伝送体、21…入射端、22…光伝送領域、23…出射端、30…集光光学系、40…光ファイバ、50…結像光学系、210,220,230,240,250,260,270,280…光伝送体。
Claims (17)
- 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この入力した光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体は、光軸に垂直な前記光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(以下「最小重なり率」という。)が0.93以下であり、
前記光伝送体の前記入射端に入力する光の開口数をNAとし、前記光伝送体の長さをLとし、前記光伝送領域の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(NA×L/d)が0.8以上である、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 前記光伝送体は、前記最小重なり率が0.83以下であり、前記断面形状が正方形または長方形であり、前記長さLが0.6mm以上である、ことを特徴とする請求項1に記載の光伝送モジュール。
- 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この入力した光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体は、光軸に垂直な前記光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(以下「最小重なり率」という。)が0.93以下であり、
前記光伝送体の前記入射端に入力する光の波長をλとし、その入力する光の開口数をNAとしたときに、これらから求められるパラメータ値(λ/NA)が4.5μm以下である、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この入力した光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体は、光軸に垂直な前記光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(以下「最小重なり率」という。)が0.93以下であり、
前記光伝送体は、主成分が石英ガラスであり、その石英ガラスの何れかの領域に屈折率を変化させる添加物が添加されて前記光伝送領域が形成されていて、
前記光伝送体の前記入射端に入力する光の波長をλとし、前記光伝送領域の比屈折率差をΔnとしたときに、これらから求められるパラメータ値(λ/Δn)が210μm以下である、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この入力した光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体は、光軸に垂直な前記光伝送領域の断面の形状と、この断面形状の重心を中心にして該断面形状を回転させたときの形状との、重なり率の最小値(以下「最小重なり率」という。)が0.93以下であり、
前記光伝送体の前記入射端に入力する光の波長をλとし、前記光伝送領域の断面形状の最小幅をdとしたときに、これらから求められるパラメータ値(d/λ)が10以上である、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 前記光源と前記光伝送体との間に設けられ、前記光源から出力された光を前記光伝送体の前記光伝送領域の前記入射端に集光して、この光を前記光伝送領域に入射させる集光光学系を更に備える、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光伝送モジュール。
- 前記光源と前記光伝送体との間に設けられ、前記光源から出力された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から出力する光ファイバと、
この光ファイバと前記光伝送体との間に設けられ、前記光ファイバの前記出射端から出力された光を前記光伝送体の前記光伝送領域の前記入射端に集光して、この光を前記光伝送領域に入射させる集光光学系と、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光伝送モジュール。 - 前記光源と前記光伝送体との間に設けられ、前記光源から出力された光を集光する集光光学系と、
この集光光学系と前記光伝送体との間に設けられ、前記集光光学系により集光された光を入射端に入力して伝送し、この光を出射端から出力し、この出力した光を前記光伝送路の前記入射端に入射させる光ファイバと、
を更に備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光伝送モジュール。 - 前記光伝送体の前記出射端から出力された光を入力して、この光のニアフィールドパターンを結像する結像光学系を更に備える、ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の光伝送モジュール。
- 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体の前記出射端から出力される光の光軸に垂直な何れかの面における光強度分布について、ピーク強度の80%以上の光強度である範囲の幅をW80とし、ピーク強度の50%以上の光強度である範囲の幅をW50としたときに、これらの比(W80/W50)が0.567より大きい、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 光を出力する光源と、
この光源から出力された光を入射端に入力し、この光を光伝送領域に閉じ込めて伝送して出射端から出力する光伝送体と、
を備え、
前記光伝送体の前記出射端における前記光伝送領域の断面内の光強度分布について、最大光強度をFmaxとし、最小光強度をFminとしたときに、これらから求められるパラメータ値((Fmax−Fmin)/Fmax)が0.3以下である、
ことを特徴とする光伝送モジュール。 - 前記光伝送体の前記最小重なり率が0.83以下であることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の光伝送モジュール。
- 前記光伝送体の前記断面形状が正方形または長方形であることを特徴とする請求項12に記載の光伝送モジュール。
- 前記光伝送体の前記光伝送領域が中空の領域であり、この中空領域の内壁面に反射膜が形成されている、ことを特徴とする請求項1〜3,5の何れか1項に記載の光伝送モジュール。
- 前記光伝送体の前記光伝送領域により伝送される光の位相をランダム化する位相ランダム化手段を備えることを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載の光伝送モジュール。
- 前記位相ランダム化手段が、前記光伝送体の前記光伝送領域の何れかの端面に形成された凹凸部を含み、この凹凸部を経て光を光伝送領域に入射させることで、該光の位相をランダム化する、ことを特徴とする請求項15に記載の光伝送モジュール。
- 前記位相ランダム化手段が、前記光伝送体の前記光伝送領域の何れかの部分に形成された屈折率不均一部を含み、この屈折率不均一部に光を通過させることで、該光の位相をランダム化する、ことを特徴とする請求項15に記載の光伝送モジュール。
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