JP2008285225A - 折り畳み自在な荷役用パレット - Google Patents

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Abstract

【課題】折り畳み自在な荷役用パレットにおけるサイドパネルの位置決め効果と支持強度を高めながら構造を簡略化する。
【解決手段】荷支持台1は、フレーム構造体6とこの上に敷設されたメッシュ構造体7とから成り、荷支持台1の左右両側部に設けられたパネル支持部25は、メッシュ構造体7から左右外側に張り出しているフレーム構造体6の左右両側部に、メッシュ構造体7の上面レベルより一段低い状態に設けられ、このパネル支持部25には、サイドパネル3が外側に開動するのを阻止する上向きの突出部材(折り畳み段積み用支持具15)が併設され、パネル支持部25の内側に位置するメッシュ構造体7の左右両側辺に、内側に閉動するサイドパネル3の下側辺が係合する構成。
【選択図】図5

Description

本発明は、荷支持台、この荷支持台の後側辺に当該荷支持台上へ折り畳み自在に立設されたバックパネル、及びこのバックパネルの左右両側辺に当該バックパネルに重ねるように折り畳み自在に連設されたサイドパネルを備えた折り畳み自在な荷役用パレットに関するものである。
荷役用パレットとして、荷支持台、この荷支持台の後側辺に当該荷支持台上へ折り畳み自在に立設されたバックパネル、及びこのバックパネルの左右両側辺に当該バックパネルに重ねるように折り畳み自在に連設されたサイドパネルを備えた折り畳み自在な荷役用パレットが知られている。従来のこの種の荷役用パレットは、特許文献1に記載されるように、荷支持台をフレーム構造体とその上に敷設されたメッシュ構造体とから構成しているが、フレーム構造体の左右両端に位置する前後方向枠材に上側開放の溝形材を使用し、この溝形材の上に被さるメッシュ構造体の左右両側辺でサイドパネルの下側辺を支持させると共に、当該サイドパネルの下側辺から下向きに突設した突出片を、メッシュ構造体の網目を通過させて前記溝形材の凹溝部内に嵌入させることにより、サイドパネルの下側辺を位置決めするように構成していた。
特開2005−96823号公報
上記のような従来の荷役用パレットの構成では、荷支持台のメッシュ構造体でサイドパネルの下側辺を支持する構造であるため、このパレットを段積みした場合にサイドパネルに作用する下向き荷重でメッシュ構造体の線材やサイドパネルの下側辺を形成する線材が変形する恐れがあり、これら荷支持台のメッシュ構造体やサイドパネルを構成する線材の線径を太くして強度アップを図らなければならないので、コストアップを免れなかった。又、サイドパネルの下側辺から突出する突出片が変形して、正常な組立てに支障を来す恐れもある。
本発明は上記のような従来の問題点を解消し得る折り畳み自在な荷役用パレットを提供することを目的とするものであって、請求項1に記載の折り畳み自在な荷役用パレットは、後述する実施形態の参照符号を付して示すと、左右両側部にパネル支持部25を備えた荷支持台1、この荷支持台1の後側辺に当該荷支持台上へ折り畳み自在に立設されたバックパネル4、及びこのバックパネル4の左右両側辺に当該バックパネル4に重ねるように折り畳み自在に連設され且つ前記荷支持台1のパネル支持部25で下側辺が支持されるサイドパネル2,3を備えた折り畳み自在な荷役用パレットであって、前記荷支持台1は、フレーム構造体6とこの上に敷設されたメッシュ構造体7とから成り、前記パネル支持部25は、前記メッシュ構造体7から左右外側に張り出している前記フレーム構造体6の左右両側部に、メッシュ構造体7の上面レベルより一段低い高さに設けられ、このパネル支持部25には、前記サイドパネル2,3が外側に開動するのを阻止する上向きの突出部材(折り畳み段積み用支持具15)が併設され、前記パネル支持部25の内側に位置する前記メッシュ構造体7の左右両側辺に、内側に閉動する前記サイドパネル2,3の下側辺が係合する構成となっている。
上記構成の本発明を実施するについて、具体的には請求項2に記載のように、前記荷支持台1のパネル支持部25は、メッシュ構造体7から左右外側に張り出しているフレーム構造体6の左右両側部の前後方向全長にわたって連続する板面25aで構成することができるが、このとき、フレーム構造体6のメッシュ構造体7から左右外側に張り出している左右両側部が前後方向枠材16a,16bで構成されている場合には、請求項3に記載のように、前記パネル支持部25を構成する板面25aは、その前後方向枠材16a,16bの天板部で構成することができる。
又、請求項4に記載のように、前記荷支持台1のパネル支持部25は、メッシュ構造体7から左右外側に張り出しているフレーム構造体6の左右両側部に、その長さ方向において部分的に存在する板面25aで構成することもできる。このとき、前記荷支持台1に、その左右両側部の前後2カ所に下向きに突設され且つパレット段積み時に下段パレットのサイドパネル2,3に支持される脚体8が設けられている場合は、請求項5に記載のように、前記パネル支持部25を構成する板面25aは、平面視において前記脚体8と重なる領域に配設することができる。
上記請求項4又は5に記載の構成を採用する場合で、メッシュ構造体7から左右外側に張り出しているフレーム構造体6の左右両側部が、上側開放の溝形材30から成る前後方向枠材16a,16bから構成されている場合には、請求項6に記載のように、前記パネル支持部25を構成する板面25aは、前記前後方向枠材16a,16bの上側開放部に架設された板材31で構成することができる。又、メッシュ構造体7から左右外側に張り出しているフレーム構造体6の左右両側部が、前後方向枠材16a,16bと、この前後方向枠材16a,16bより上端レベルが一段高い左右方向枠材17a,17bの端部とで構成されている場合は、請求項7に記載のように、前記パネル支持部25を構成する板面25aは、前記左右方向枠材17a,17bの端部の天板部で構成することができる。
更に、フレーム構造体6が、メッシュ構造体7から左右外側に張り出す左右両側部を構成する前後方向枠材16a,16bを備え、前記メッシュ構造体7は、フレーム構造体6の上に左右方向適当間隔おきに並列配置された前後方向線材18と、この前後方向線材18の上に前後方向適当間隔おきに並列配置された左右方向線材19から構成されている場合、請求項8に記載のように、このメッシュ構造体7における左右両端の前後方向線材18aを、前記フレーム構造体6の前後方向枠材16a,16bの上面の内側辺寄りに載置固定することができる。
上記請求項1に記載の本発明に係る折り畳み自在な荷役用パレットは、荷支持台の左右両側部のパネル支持部で支持されたサイドパネルの下側辺を、前記パネル支持部に併設されている上向きの突出部材と荷支持台を構成するメッシュ構造体の側辺との間で挟んで位置決めするものであるから、サイドパネルの下側辺に位置決めのための突出片を突設させる必要がなくなる。又、荷支持台側のパネル支持部は、荷支持台のメッシュ構造体ではなく、当該メッシュ構造体を支持する強度部材としてのフレーム構造体における左右両側部に設けるものであるから、このパレットの段積み時にサイドパネルに作用する大きな下向き荷重を直接フレーム構造体で受け止めさせることができ、従来のようにメッシュ構造体の線材が変形するような恐れが解消する。換言すれば、荷支持台を構成するメッシュ構造体の線材を、パレットの段積み時の負荷を考慮して線径を太くする必要がなくなる。しかも、サイドパネルが内側へ閉動するのを防止する手段として荷支持台のメッシュ構造体の側辺を利用するものであるから、特別な部材を追加する必要がない。従って、全体としてパレットの軽量化、コストダウンを図ることができる。
尚、請求項2に記載の構成によれば、フレーム構造体の左右両側部の前後方向全長にわたって連続する板面でサイドパネルの下側辺を支持させることができるので、パレット段積み時にサイドパネルに作用する上段パレットからの荷重をフレーム構造体の左右両側部の前後方向全域に分散させて無理なく受け止めさせることができ、大荷重用のパレットにも活用できる。この場合、請求項3に記載の構成によれば、フレーム構造体のメッシュ構造体から左右外側に張り出している左右両側部を構成する前後方向枠材に角パイプや下側開放の溝形材を利用するだけで、本発明を簡単に実施することができる。
勿論、請求項4に記載のように、荷支持台左右両側部のパネル支持部は、フレーム構造体の左右両側部の長さ方向全域にわたって連続している必要はないが、この場合、請求項5に記載の構成によれば、部分的に存在する板面でパネル支持部を構成するものであるにもかかわらず、パレット段積み時に上段パレットの荷重を集中して受けるサイドパネルの前後方向2箇所は確実にフレーム構造体側の板面で支持させることができ、サイドパネルの変形を防止することができる。この請求項4や5に記載の構成を実施する場合、請求項6や7に記載の構成によれば、簡単に実施することができる。特に請求項7に記載の構成によれば、パネル支持部を構成するための特別な板材を追加する必要がなく、構造をシンプルにすることができる。
又、請求項8に記載の構成によれば、フレーム構造体の左右両側部のパネル支持部を構成する前後方向枠材に、当該パネル支持部に必要な横幅より少し幅広の部材を使用するだけで、支持するサイドパネルが内側に閉動するのを阻止する係合部を構成するメッシュ構造体の左右両側辺をフレーム構造体の前記前後方向枠材で支持させて、メッシュ構造体の耐荷重性能を高めることができる。
以下に本発明に係る荷支持台を折り畳み自在な箱型パレットの荷支持台に利用した具体的実施例を添付図に基づいて説明すると、図1及び図2において、1は平面矩形の荷支持台、2,3は荷支持台1の左右両側辺から起立するサイドパネル、4は荷支持台1の後側辺から起立するバックパネル、5は荷支持台1の前側辺から起立する開閉自在なゲートパネルである。荷支持台1は、フレーム構造体6とその上に重ねて固着されたメッシュ構造体7とから構成され、フレーム構造体6の四隅近傍の下側には、脚体8が付設されている。サイドパネル2,3は、バックパネル4の左右両側辺にコイルヒンジ9を介して当該バックパネル4の内側に重ねるように折り畳み自在に連結されている。バックパネル4は、その下端から内側に直角に折曲連設された折曲底辺部10を備えた側面視L形のもので、その折曲底辺部10の先端においてヒンジ11により荷支持台1上に起伏自在に連結されている。
ゲートパネル5は、下側ゲート部5aと、この下側ゲート部5aの上辺にヒンジ12によって前後開閉自在に連結された上側ゲート部5bとから成り、下側ゲート部5bの下辺が荷支持台1の前側辺にコイルヒンジ13により起伏自在に連結されている。そして、垂直に起立させたゲートパネル5の下側パネル部5aの左右両側辺上端部と上側パネル部5bの左右両側辺上端部とをサイドパネル2,3の前側辺に係止する4つの係止手段14が併設されている。
上記構成の荷役用パレットは、図1に示す組立て状態において、各パネル2〜5で囲まれた荷支持台1上の荷収納空間内に荷を収納して、運搬や保管に利用されるものであるが、荷を取り出すときは、係止手段14を解除して、ゲートパネル5の全体又は上側ゲートパネル部5bのみを手前に回倒して荷収納空間の前側を開放することができる。この組立て状態での荷役用パレットは、図2に仮想線で示すように、上段のパレットの左右両側の脚体8を下段のパレットの左右両サイドパネル2,3の上辺に嵌合させることにより、段積みすることができる。
使用しない荷役用パレットは、係止手段14を解除して荷支持台1上にゲートパネル5を重ねるように折り畳み、左右両サイドパネル2,3をバックパネル4の内側に重ねるように折り畳んだ状態で当該バックパネル4を荷支持台1上に重ねるように折り畳むことにより、荷支持台1上の高さが、最上位に位置する折り畳まれたバックパネル4の垂直姿勢にある折曲底辺部10の高さ相当まで低くすることができる。この実施形態でのパレットは、折り畳んだパレットを段積みするための折り畳み段積み用支持具15が、荷支持台1の左右両側辺の前後2箇所に付設されている。
上記のように使用される折り畳み自在な荷役用パレットにおいて採用した本発明に係る構成を図3〜図5に基づいて説明すると、図3に示すように、荷支持台1のフレーム構造体6は、左右一対の前後方向枠材16a,16bと、この両前後方向枠材16a,16bの対面する内側面どうしを連結する3本の左右方向枠材17a〜17cとから構成されている。各枠材16a〜17cは高さが同一(例えば30mm)の角パイプ材を所要長さに裁断しただけのもので、前後方向枠材16a,16bは正方形断面(例えば30×30mm)の角パイプ材、前後両端の左右方向枠材17a,17bは倍の幅を有する横長断面(例えば30×60mm)の角パイプ材、中間の左右方向枠材17cは幅の狭い縦長断面(例えば30×20mm)の角パイプ材をそれぞれ使用し、突き合わせ箇所を溶接して構成している。勿論、全ての枠材16a〜17cの上面は同一レベルにあって、連続した平坦面を形成している。而して、前記脚体8は、前後方向枠材16a,16bの下側で前後両端の左右方向枠材17a,17bとのT形交叉部に溶接により固着され、折り畳み段積み用支持具15は、その下端部が、前記脚体8の真上位置で前後方向枠材16a,16bの外側面に溶接により固着されている。
荷支持台1のメッシュ構造体7は、図3に示すように、左右方向に適当間隔おきに並列する多数本の前後方向線材18と、これら前後方向線材18の上側で前後方向に適当間隔おきに並列させた多数本の左右方向線材19を、溶接により互いに固着して構成されたもので、図4に示すように、このメッシュ構造体7をフレーム構造体6の上面(各枠材16a〜17cの上面)に載置し、当該メッシュ構造体7の下側の前後方向線材18とフレーム構造体6の各枠材16a〜17cの上面とを溶接により互いに固着して一体化している。このときメッシュ構造体7の左右両端に位置する前後方向線材18aがフレーム構造体6における左右一対の前後方向枠材16a,16bの上面の内側辺近くに載置固着され、フレーム構造体6の左右両側部、即ち、左右一対の前後方向枠材16a,16bの横幅の大部分がメッシュ構造体7の左右両側辺から外側に張り出して、サイドパネル2,3の下側辺を支持するパネル支持部25が構成されている。尚、メッシュ構造体7の前後両端に位置する左右方向線材19aは、フレーム構造体6における左右一対の前後方向枠材16a,16bの前後両端よりも少し外側に突出して位置するように構成されている。
上記の荷支持台1の構成によれば、荷支持台1の左右両側部に構成されたパネル支持部25は、前後方向枠材16a,16b(角パイプ)の天板部で形成される、メッシュ構造体7の上面レベル(上側の左右方向線材19の上端レベル)より一段低い、前後方向の全長にわたって連続する板面25aを備えており、このパネル支持部25の外側辺に前記折り畳み段積み用支持具15が位置し、内側辺にメッシュ構造体7の左右両側辺(前後方向線材18aの位置)が位置している。従って、このパネル支持部25で支持されるサイドパネル2,3は、外側に開動することを折り畳み段積み用支持具15によって阻止され、内側への閉動は、その下側辺がメッシュ構造体7の左右両側辺と係合することにより阻止される。
又、メッシュ構造体7の左右方向線材19は、フレーム構造体6における各左右方向枠材17a〜17cには重ならない領域、即ち、各左右方向枠材17a〜17cから前後に適当距離だけ離れた領域にのみ配列され、フレーム構造体6における前後両端の左右方向枠材17a,17bの外側には、メッシュ構造体7の前後両端に位置する各1本の左右方向線材19aのみが配置されている。従って、平面視において、各左右方向枠材17a〜17cとこれの前後に隣接する左右方向線材19,19aとの間でも、メッシュ構造体7の網目とほぼ同一サイズの網目が形成されている。
図4及び図5に示すように、バックパネル4は、縦線材20と横線材21とを適当間隔おきに配列すると共に交叉部で両線材どうしを溶接により結合一体化して構成したメッシュ構造のものであって、バックパネル4の下端から所要長さ延出させた各縦線材20を内側へ直角に折曲して前後方向線材部20aとし、この前後方向線材部20aの先端部上と中間部上とにそれぞれ左右方向線材21a,21bを重ねて互いに溶接にて固着することにより、折曲底辺部10が構成されている。尚、この折曲底辺部10の左右方向の長さ(幅)は、バックパネル4の垂直本体部の左右方向の長さ(横幅)よりも少し狭く、当該折曲底辺部10を荷支持台1の後側辺部上の所定位置に載置したとき、その各前後方向線材部20aが、荷支持台1のメッシュ構造体7における前後方向線材18の互いに隣り合う2本の線材間の略中央に位置すると共に、左右方向線材21a,21bが、当該メッシュ構造体7における左右両端の前後方向線材18aを除く各前後方向線材18上に受け止められ、そして折曲底辺部10の先端の左右方向線材21aが、平面視において荷支持台1のフレーム構造体6における後側の左右方向枠材17bと重なるように構成されている。
上記構成のバックパネル4の折曲底辺部10と荷支持台1とを連結するヒンジ11は、3つのヒンジ部材22a〜22cから構成されている。各ヒンジ部材22a〜22cは同一構造のもので、バックパネル4の折曲底辺部10の左右方向の略中央位置と、両端寄りの左右対称2箇所の3箇所において、バックパネル4の折曲底辺部10における先端の左右方向線材21aに嵌合した状態で、荷支持台1のフレーム構造体6における後側の左右方向枠材17bに溶接により固着され、バックパネル4が折曲底辺部10における先端の左右方向線材21aを中心に起伏自在に取り付けられている。
サイドパネル2,3は、バックパネル4と同様に、縦線材23と横線材24とを適当間隔おきに配列すると共に交叉部で両線材どうしを溶接により結合一体化して構成したメッシュ構造のものであって、これらサイドパネル2,3とバックパネル4とを連結するコイルヒンジ9は、図4に示すように、バックパネル4の左右両側辺に位置する縦線材20とサイドパネル2,3の後側辺に位置する縦線材23とを連結する。そして左右両サイドパネル2,3の下側辺は、各縦線材23の端面と最下端の横線材24aの周面とで形成されており、このサイドパネル2,3の下側辺が、荷支持台1の左右両側部に形成された前記パネル支持部25で支持されることになる。尚、サイドパネル2,3の各縦線材23の内、段積み時に上側パレットの各脚体8を支持する領域、即ち、平面視において脚体8と重なる領域にある縦線材23には、横線材24を挟むように内側縦線材23aを並列追加して、下向き荷重に対する座屈強度を高めている。
ゲートパネル5と荷支持台1とを連結するコイルヒンジ13は、ゲートパネル5(下側ゲートパネル部5a)の下端の左右方向線材と、図4に示す荷支持台1のメッシュ構造体7における前端の左右方向線材19aとを連結する。
上記構成の荷役用パレットを折り畳むときは、係止手段14を解除してゲートパネル5をサイドパネル2,3から切り離した状態で、両サイドパネル2,3をコイルヒンジ9での遊びを利用して垂直に少し持ち上げるか又は、バックパネル4を後方に傾けるように両サイドパネル2,3の手前を少し持ち上げて、サイドパネル2,3の下側辺をメッシュ構造体7の左右両側辺を内側へ乗り越えられるように少し高くした状態で、これら両サイドパネル2,3をバックパネル4の内側に重ねるように折り畳む。この後、ゲートパネル5を荷支持台1の上に重ねるように折り畳み、この上に両サイドパネル2,3とバックパネル4との重なりを被せるように折り畳む。このときバックパネル4は、折曲底辺部10の先端の左右方向線材21aを支点に回倒前方下方に倒伏することになり、当該折曲底辺部10の存在により、荷支持台1との間にゲートパネル5と両サイドパネル2,3とを無理なく挟み込むことができる。
折り畳まれたパレットを使用するときには、上記と逆の手順で展開して組み立てれば良いが、起立させたバックパネル4を後方へ少し倒した状態で両サイドパネル2,3を当該バックパネル4に対して左右に広げ、荷支持台1の左右両側辺から起立する折り畳み段積み用支持具15の内側にサイドパネル2,3を当接させる。係る状態で両サイドパネル2,3と共にバックパネル4を前方に起こして起立させれば、両サイドパネル2,3の下側辺が、荷支持台1のメッシュ構造体7の左右両側辺から外側に張り出しているパネル支持部25に自動的に載置されることになる。即ち、荷支持台1のメッシュ構造体7の左右両側辺と折り畳み段積み用支持具15との間に両サイドパネル2,3の下側辺が嵌合して、当該両サイドパネル2,3の下側辺が、前後方向枠材16a,16b(角パイプ)の天板部から成る前後方向に連続した平坦な板面25aで支持されることになる。この後、ゲートパネル5を起こし、係止手段14で左右両サイドパネル2,3の前側辺とゲートパネル5の左右両側辺とを連結すれば組立てが完了する。
尚、サイドパネル2,3が外側に開くのを阻止する突出部材として、折り畳み段積み用支持具15を利用しているが、折り畳んだパレットの段積みを行う必要がないために折り畳み段積み用支持具15が取り付けられない場合には、メッシュ構造体7の上面と略同一高さか又はこれより少し高い程度の突出部材を、荷支持台1のパネル支持部25の外側に上向きに突設すれば良い。この上向き突出部材としては、図6及び図7に示すように、棒状部材26をフレーム構造体6の左右両端の前後方向枠材16a,16bの天板部の外側辺近傍位置や図示の外側上出隅部に溶接などで固着することができる。この場合、図示のように長さの短い複数の棒状部材26を前後方向枠材16a,16bの長さ方向の複数箇所に分けて付設しても良いし、前後方向枠材16a,16bの全長にわたって連続する長尺の棒状部材26を取り付けても良い。
図8〜図13に示す実施形態では、線材を曲げ加工して構成した倒立U字形部材27を上向き突出部材として利用している。この倒立U字形部材27は、図8〜図11に示すように、前後方向枠材16a,16bの外側面を内側に凹入させ、この凹入部28内に倒立U字形部材27の両脚部27aを嵌合して溶接により固着することにより、荷支持台1の左右両外側面(前後方向枠材16a,16bの外側面)から倒立U字形部材27が突出しないか又は突出量を少なくすることができるが、勿論、図12及び図13に示すように、倒立U字形部材27の全体が前後方向枠材16a,16bの外側面から突出するように取り付けても良い。何れにしても、この倒立U字形部材27を利用するときは、図9に示すように、サイドパネル2,3が外側に開動したときに、当該サイドパネル2,3の横線材24の外側において前後に隣り合う2本の縦線材23間に倒立U字形部材27が嵌まり込んで、サイドパネル2,3を前後方向において位置決めするように、倒立U字形部材27の前後方向の幅と取付け位置とを決めておくのが望ましい。勿論、折り畳み段積み用支持具15以外の上向き突出部材として、上記の棒状部材26と倒立U字形部材27に限定されるものではなく、前後方向枠材16a,16bの外側面に当て付けて溶接できる帯状板材など、他の任意のものを利用することができる。
又、先の実施形態では、メッシュ構造体7の左右両側辺をフレーム構造体6の左右両端の前後方向枠材16a,16b上に載置固着したが、図8に示すように、メッシュ構造体7の左右両側辺をフレーム構造体6の左右両端の前後方向枠材16a,16b上に載置しない状態で、フレーム構造体6上にメッシュ構造体7を取り付けても良い。
フレーム構造体6は、少なくとも左右2本の前後方向枠材16a,16bとこれら両前後方向枠材16a,16bを連結する少なくとも前後2本の左右方向枠材17a,17bから形成される矩形周囲枠を備えていることが必須構成要件となるが、この矩形周囲枠は、図9〜図11に示すように、前後2本の左右方向枠材17a,17bの左右両端部をその対向内側面において前後方向枠材16a,16bで連結することにより構成することもできる。この構成によれば、荷支持台1のメッシュ構造体7から左右両外側に張り出すフレーム構造体6の左右両側部が、前後方向枠材16a,16bとその前後両端部に位置する左右方向枠材17a,17bの端部とで構成されることになる。従って、メッシュ構造体7から左右両外側に張り出すフレーム構造体6の左右両側部の前後方向全域をパネル支持部25とする場合には、図10に示すように、前後方向枠材16a,16bとその前後両端部に位置する左右方向枠材17a,17bの端部の上面(各枠材の天板部の上面)を面一にすれば良い。この構成では、脚体8は左右方向枠材17a,17bの両端部下側に固着されることになる。
上記構成のフレーム構造体6の場合、左右方向枠材17a,17bは、バックパネル4やゲートパネル5と荷支持台1のメッシュ構造体7とを連結するヒンジの関係で、先の実施形態で示した左右方向枠材17a,17bと同様に、荷支持台1の前後両側辺より内側に少し入った位置に配置されるので、左右両サイドパネル2,3の前端部が、図9の左側で示すように、フレーム構造体6から前方に突出することになり、パネル支持部25の全長がサイドパネル2,3の下側辺の全長に比較して短くなる。これが問題になるようなときは、図9の右側に仮想線で示すように、左右方向枠材17a,17bの端部の前後両外側に、この左右方向枠材17a,17bの端部を介して前後方向枠材16a,16bを前後方向に延長する延長枠材29を付設することができる。
メッシュ構造体7は、前後方向線材18の上に左右方向線材19を載置固着して構成したが、逆であっても良い。この場合、図3に示すように、フレーム構造体6の前後方向枠材16a,16bの内側に左右方向枠材17a〜17cが結合されているときは、前後方向枠材16a,16bの上面を左右方向線材19の線径分だけ左右方向枠材17a,17bの上面より低くすれば、前後方向線材18は各左右方向枠材17a〜17cの上面で支持させると共に、左右方向線材19の両端部は前後方向枠材16a,16bの上面で支持させ、前後方向枠材16a,16bの天板部の上面をパネル支持部25の板面25aとすることができるが、図9及び図11に示すように、フレーム構造体6の左右方向枠材17a,17bの内側に前後方向枠材16a,16bが結合されるときは、この前後方向枠材16a,16bの上面を左右方向線材19の線径分だけ左右方向枠材17a,17bの上面より低くすることにより、前後方向線材18は各左右方向枠材17a、17bの上面で支持させると共に、左右方向線材19の両端部は前後方向枠材16a,16bの上面で支持させることはできるが、サイドパネル2,3は、一段高い左右方向枠材17a,17bの両端部でのみ支持されることになる。換言すれば、この構成では、荷支持台1のメッシュ構造体7の左右両外側に張り出すフレーム構造体6の左右両側部に設けるパネル支持部25は、左右方向枠材17a,17bの両端部の天板部の板面25aで構成されることになるが、この左右方向枠材17a,17bの両端部の下側に脚体8が固着されるので、パレット段積み時に上段パレットからの荷重が集中するサイドパネル2,3の前後2箇所、即ち、脚体8の真上領域が、パネル支持部25の板面25aで支持されるので、当該サイドパネル2,3の他の領域がパネル支持部25で支持されていなくとも問題はない。尚、前後方向線材18に対して左右方向線材19が下になる場合でも、図11に示すように、ゲートパネル5をコイルヒンジで連結することになる最前端の左右方向線材19aは、前後方向線材18の上に配設するのが望ましい。
荷支持台1におけるパネル支持部25を構成するフレーム構造体6の枠材16a,16bは、先に説明したように、その天板部をパネル支持部25の板面25aとして利用できる角パイプ材を利用するのが望ましいが、溝形材を下側解放向きで使用することもできる。又、図12に示すように溝形材30を上側開放向きで使用し、この溝形材30の上側解放部を板材31で閉塞し、当該板材31でパネル支持部25の板面25aを構成しても良い。この場合、図13Bに示すように、前記板材31を溝形材30の全長にわたって架設して角パイプ状に構成しても良いが、図13Aに示すように、前記板材31を溝形材30の長さ方向の複数箇所に分けて架設することにより、サイドパネル2,3の下側辺を支持するパネル支持部25の平坦な板面25aを前後長さ方向複数箇所に分割することができる。この構造を採用する場合、図示のように、少なくとも脚体8の真上領域には前記板材31を架設するのが望ましい。
折り畳み自在な荷役用パレットの全体を示す斜視図である。 同上パレットの概略縦断側面図である。 A図は同上パレットの荷支持台を示す一部切り欠き平面図、B図は同荷支持台の正面図、C図は同荷支持台の側面図である。 ゲートパネルを省いた状態でのパレット全体の横断平面図である。 A図は要部の縦断正面図、B図はA図の要部の拡大図である。 第二の実施形態を示す荷支持台の側面図である。 図6の要部の拡大縦断正面図である。 第三の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 第四の実施形態を示す荷支持台要部の一部切り欠き平面図である。 第四の実施形態を示す荷支持台要部の拡大側面図である。 第四の実施形態の変形例を示す荷支持台要部の拡大側面図である。 第五の実施形態を示す要部の縦断正面図である。 A図は図12のフレーム構造体を示す要部の平面図、B図はその変形例を示す要部の平面図である。
符号の説明
1 荷支持台
2,3 サイドパネル
4 バックパネル
5 ゲートパネル
6 荷支持台のフレーム構造体
7 荷支持台のメッシュ構造体
8 脚体
9,11〜13 ヒンジ
10 バックパネルの折曲底辺部
14 係止手段
15 折り畳み段積み用支持具
16a,16b フレーム構造体の前後方向枠材
17a〜17c フレーム構造体の左右方向枠材
18,18a メッシュ構造体の前後方向線材
19,19a メッシュ構造体の左右方向線材
20 バックパネルの縦線材
20a 折曲底辺部の前後方向線材部
21 バックパネルの横線材
21a,21b 折曲底辺部の左右方向線材
22a〜22c ヒンジ部材
23,23a サイドパネルの縦線材
24,24a サイドパネルの横線材
25 サイドパネル下側辺を支持する平坦な上面
26 棒状部材(上向き突出部材)
27 倒立U字形部材(上向き突出部材)
28 凹入部
29 延長枠材
30 溝形材(前後方向枠材)
31 板材

Claims (8)

  1. 左右両側部にパネル支持部を備えた荷支持台、この荷支持台の後側辺に当該荷支持台上へ折り畳み自在に立設されたバックパネル、及びこのバックパネルの左右両側辺に当該バックパネルに重ねるように折り畳み自在に連設され且つ前記荷支持台のパネル支持部で下側辺が支持されるサイドパネルを備えた折り畳み自在な荷役用パレットであって、前記荷支持台は、フレーム構造体とこの上に敷設されたメッシュ構造体とから成り、前記パネル支持部は、前記メッシュ構造体から左右外側に張り出している前記フレーム構造体の左右両側部に、当該メッシュ構造体の上面レベルより一段低い高さに設けられ、このパネル支持部には、前記サイドパネルが外側に開動するのを阻止する上向きの突出部材が併設され、前記パネル支持部の内側に位置する前記メッシュ構造体の左右両側辺に、内側に閉動する前記サイドパネルの下側辺が係合するように構成された、折り畳み自在な荷役用パレット。
  2. 前記荷支持台のパネル支持部は、メッシュ構造体から左右外側に張り出しているフレーム構造体の左右両側部の前後方向全長にわたって連続する板面で構成されている、請求項1に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  3. 前記フレーム構造体のメッシュ構造体から左右外側に張り出している左右両側部は、前後方向枠材で構成され、前記パネル支持部を構成する板面は、前記前後方向枠材の天板部で構成されている、請求項2に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  4. 前記荷支持台のパネル支持部は、メッシュ構造体から左右外側に張り出しているフレーム構造体の左右両側部に、その長さ方向において部分的に存在する板面で構成されている、請求項1に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  5. 前記荷支持台には、その左右両側部の前後2カ所に下向きに突設され且つパレット段積み時に下段パレットのサイドパネルに支持される脚体が設けられ、前記パネル支持部を構成する板面は、平面視において前記脚体と重なる領域に配設されている、請求項4に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  6. 前記フレーム構造体のメッシュ構造体から左右外側に張り出している左右両側部は、上側開放の溝形材から成る前後方向枠材から構成され、前記パネル支持部を構成する板面は、前記前後方向枠材の開放上側部に架設された板材で構成されている、請求項4又は5に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  7. 前記フレーム構造体のメッシュ構造体から左右外側に張り出している左右両側部は、前後方向枠材と、この前後方向枠材より上端レベルが一段高い左右方向枠材の端部とで構成され、前記パネル支持部を構成する板面は、前記左右方向枠材の端部の天板部で構成されている、請求項4又は5に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
  8. 前記フレーム構造体は、メッシュ構造体から左右外側に張り出す左右両側部を構成する前後方向枠材を備え、前記メッシュ構造体は、フレーム構造体の上に左右方向適当間隔おきに並列配置された前後方向線材と、この前後方向線材の上に前後方向適当間隔おきに並列配置された左右方向線材から構成され、このメッシュ構造体における左右両端の前後方向線材が、前記フレーム構造体の前後方向枠材の上面の内側辺寄りに載置固定されている、請求項1〜7の何れか1項に記載の折り畳み自在な荷役用パレット。
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