JP2008285166A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

助手席用エアバッグ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008285166A
JP2008285166A JP2008226687A JP2008226687A JP2008285166A JP 2008285166 A JP2008285166 A JP 2008285166A JP 2008226687 A JP2008226687 A JP 2008226687A JP 2008226687 A JP2008226687 A JP 2008226687A JP 2008285166 A JP2008285166 A JP 2008285166A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tear line
lid
airbag
center
tear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008226687A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4811439B2 (ja
Inventor
Shinji Hayashi
信二 林
Hironori Sugano
裕基 菅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takata Corp filed Critical Takata Corp
Priority to JP2008226687A priority Critical patent/JP4811439B2/ja
Publication of JP2008285166A publication Critical patent/JP2008285166A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4811439B2 publication Critical patent/JP4811439B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】ひきつれを生じさせることなくテアラインに沿って開裂するエアバッグ装置の蓋体を提供する。
【解決手段】リッド20は、助手席乗員から見て左右方向に延在する略々長方形の板状である。このリッド20には、テアラインとして、左右方向に延在する中央テアライン21と、該中央テアライン21の左端及び右端に連なる左テアライン22及び右テアライン23とが設けられている。各テアライン21〜23は、リッド20の裏面に設けられた溝よりなる。左テアライン22及び右テアライン23は、中央テアライン21よりも上方ないしは車両前方側及び下方ないしは車両後方側の双方に延在している。中央テアライン21と左右の各テアライン22,23の交叉角度θ(θ,θ,θ,θ)はいずれも鋭角、例えば30〜80°である。
【選択図】図1

Description

本発明は自動車等に設置されるエアバッグ装置及びその蓋体に関するものであり、特にテアラインの形状を改良した蓋体と、この蓋体を備えたエアバッグ装置とに関する。
自動車等には、衝突時などの緊急時にエアバッグを膨張させて乗員を保護するためにエアバッグ装置が搭載されている。例えば、ステアリングホイールには運転席用エアバッグ装置が設置されている。また、助手席前方には助手席用エアバッグ装置が設置されている。
このエアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグと、このエアバッグを膨張させるためのガス発生器と、エアバッグを覆う蓋体とを有する。助手席用エアバッグ装置の場合、エアバッグはコンテナあるいはリテーナと称される容器部材内に収容されており、この容器部材内の前面開口が蓋体で覆われている。この助手席用エアバッグ装置の蓋体は、インパネ(インストルメントパネル)それ自体であったり、あるいはインパネとは別体のリッド、カバー、デプロイメントドア、モジュールカバー等と通称される板状部材とされる。運転席用エアバッグの蓋体はモジュールカバーと通称されることが多い。この蓋体はポリプロピレン等の合成樹脂とされている。なお、ポリ塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン等の表皮を二色成形により設けることもある。
このエアバッグ装置の蓋体には、通常の場合、エアバッグが膨張したときに蓋体を開裂させるためのテアラインが設けられている。このテアラインは、蓋体裏面に設けられた溝により構成されることが多い。運転席用及び助手席用エアバッグのいずれにおいても、テアラインとして、乗員の左右方向に延在する中央テアラインと、この中央テアラインの左右両端に連なる左テアライン及び右テアラインよりなるものがある。
図2,3,4は、従来のテアラインの構成を示すものであり、図2(a)は助手席用エアバッグ装置のリッドの正面図、図2(b)は図2(a)のB−B線部分の断面図、図3はテアラインの別形状を示すリッドの中央付近の正面図、図4は図3のテアラインの開裂図である。また、図5は図2のテアラインの開裂図、図6は図5のVI−VI線断面図である。
図2(a)のリッド1のテアラインは、中央テアライン2と左テアライン3及び右テアライン4との交叉角度αが直角となるよう構成されている。図2(b)の通り、テアラインはリッド1の裏面に溝を設けることにより形成されている。
図3,4のリッド5にあっては、中央テアライン6と左テアライン7及び右テアライン8との交叉角度βが鈍角となっている(実用新案登録第3070586号)。
車両衝突時にガス発生器からのガスによりエアバッグが膨張すると、リッド1,5は裏側からエアバッグに押されてテアラインに沿って開裂し、前方に開き出す。図4,5の如く中央テアライン2,6及び左右のテアライン3,4,7,8に沿ってリッド1,5が断裂することにより、フラップ9,10が形成され、このフラップ9が前方へ開き出すことにより開口11,12が形成される。この開口11,12を通ってエアバッグが乗員前方に大きく膨張し、乗員を保護する。
実用新案登録第3070586号
種々の研究の結果、図2〜5の従来の蓋体がエアバッグ膨張に伴ってテアラインに沿って開裂する場合、左テアライン及び右テアラインに沿って「ひきつれ」が生じることが認められた。即ち、図7の如くテアラインに沿ってのみ蓋体1,5が開裂するのではなく、図6の如くフラップ9,10が隣接領域の前面側を引き連れて開き出し、フラップ9,10にバリ状のひきつれ部9a,10aが生じる。
本発明は、このようなひきつれを生じさせることなくテアラインに沿って開裂するエアバッグ装置の蓋体と、この蓋体を備えたエアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のエアバッグ装置の蓋体は、テアラインが設けられたエアバッグ装置の蓋体であって、該テアラインは、乗員の左右方向に延在する中央テアラインと、該中央テアラインの左右両端に連なり、これと交叉方向に延在する左テアライン及び右テアラインを有する蓋体において、該中央テアラインと左テアライン及び右テアラインとの交叉角度θが鋭角であることを特徴とするものである。
かかるエアバッグ装置の蓋体にあっては、エアバッグの膨張に伴って開裂する場合、左右のテアラインにはひきつれが生じないことが認められた。
特に、左テアラインないし右テアラインのうち中央テアラインよりもウィンドシールド側の交叉角度θ,θと、中央テアラインよりも乗員側の交叉角度θ,θとは、θ+θ,θ+θが60°以上180°未満である関係を有する場合(請求項2)、ひきつれが確実に防止されることが見出された。
本発明では、中央テアラインよりもウィンドシールド側の交叉角度θ,θと、中央テアラインよりも乗員側の交叉角度θ,θとが異なっていてもよい(請求項3)。
この場合、θとθとが略等しく、θとθとが略等しく、且つθ及びθがθ及びθよりも小さいことが望ましい(請求項4)。
このテアラインは、蓋体裏面に設けられた溝よりなることが好ましい(請求項5)。
本発明(請求項6)のエアバッグ装置は、エアバッグと、このエアバッグを膨張させる手段と、このエアバッグを覆う蓋体とを有するものにおいて、該蓋体としてかかる本発明の蓋体を備えたものである。
本発明のエアバッグ装置では、前記蓋体の前記テアラインで囲まれた開放部を取り囲む方形枠状のケースが該蓋体の裏側に配置されており、該ケースの内側に、該蓋体に接合された主面部と、該主面部から立設され且つ該ケースの内面に重なった脚片部とを有したインナ部材とが配置されており、該ケースの該蓋体側のコーナー部には、ケース内方に張り出した張出片が設けられており、該インナ部材の該主面部は該張出部よりもケース中央側にのみ配置されており、該主面部には、前記蓋体の中央テアラインに重なるテアラインが設けられており、前記蓋体の右テアライン及び左テアラインは該張出片に重なるように延設されている構成としてもよい(請求項7)。
かかる構成のエアバッグ装置の場合、エアバッグが膨張を開始すると、エアバッグがインナ部材の主面部と蓋体とを裏側から押圧し、これら主面部及び蓋体がそれらのテアラインに沿って開裂し、フラップ状に車室側に開き出し、エアバッグが車室内に展開する。
この蓋体のフラップ状部分(以下、フラップ部という。)の大部分にはインナ部材のフラップ部が接合され、裏打ち補強されているので、高強度であり、開き出し時にフラップ部に大きな力が加えられても破損しない。
蓋体に形成されるフラップ部のうち左右両側縁近傍領域はインナ部材で裏打ちされていないが、請求項7の態様によると、この裏打ちされていない領域(以下、フラップ単層領域という。)が小さいので、開き出し時に大きな力が加えられても破損しない。
即ち、請求項7の態様では、ケースの4コーナー部に張出片が設けられ、蓋体の左右テアラインが該張出片を横切っているので、蓋体フラップ部のうち枠状の前記ケースよりも外方(右方又は左方)にはみ出す部分の面積が小さい。このフラップ部のうちケースよりも外方にはみ出した部分がフラップ単層領域であるので、請求項5ではこのフラップ単層領域が小さいものとなる。
なお、張出片は枠状ケースの中央側に張り出しており、エアバッグが展開するときにエアバッグが引っ掛る如くして擦れ合い、大きな力が加えられる。そこで、この張出片を補強するためのリブを設けることが好ましい(請求項8)。特に、リブとして、張出片の裏側面とケースの内側面とを繋ぐ略三角形板状のものを用い、この三角形の斜辺が張出片の裏面とケース内側面の双方に斜交するように設ける(請求項9)と、膨張しようとするエアバッグが該リブによって枠状ケースの中央側へ案内され、エアバッグが張出片に引っ掛りにくくなり、エアバッグがスムーズに展開するようになる。
本発明によると正確にテアラインに沿って開裂する蓋体と、この蓋体を備えたエアバッグ装置とが提供される。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
図1は実施の形態に係る助手席用エアバッグ装置の蓋体としてのリッドの正面図である。
このリッド20は、助手席乗員から見て左右方向に延在する略々長方形の板状である。このリッド20には、テアラインとして、左右方向に延在する中央テアライン21と、該中央テアライン21の左端及び右端に連なる左テアライン22及び右テアライン23とが設けられている。各テアライン21〜23は、リッド20の裏面に設けられた溝よりなる。左テアライン22及び右テアライン23は、中央テアライン21よりも上方ないしは車両前方側及び下方ないしは車両後方側の双方に延在している。
中央テアライン21と左右の各テアライン22,23の交叉角度θ(θ,θ,θ,θ)はいずれも鋭角であり、好ましくはθ+θ,θ+θが60°以上180°未満である関係を有する。θ〜θはすべて同一角度であってもよく、異なってもよい。
本発明では、中央テアラインよりもウィンドシールド側の交叉角度θ,θと、中央テアラインよりも乗員側の交叉角度θ,θとが異なっている場合、θとθとが略等しく、θとθとが略等しく、且つθ及びθがθ及びθよりも小さいことが望ましい。なお、略等しいとは±2°程度の差異を許容することを意味する。
リッド20は、ポリプロピレン等の合成樹脂よりなる。なお、表面に塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン等の表皮が設けられてもよい。
このように構成されたリッド20を有する助手席用エアバッグ装置にあっては、ガス発生器が作動してエアバッグが膨張すると、このエアバッグに押されてリッド20がテアライン21,22,23に沿って開裂し、リッド20に開口が生じるエアバッグはこの開口を通って助手席乗員前方に展開する。
この実施の形態にあっては、上記交叉角度θを鋭角としているため、左右のテアライン22,23が開裂してフラップが開き出すときに、該フラップにひきつれが生じることがなく、リッド20は図7の如く正確にテアライン21,22,23に沿って開裂する。
上記実施の形態はリッドに係るものであるが、蓋体はインパネであってもよい。また、本発明の運転席用エアバッグ装置の蓋体(モジュールカバー)にも適用できる。
上記実施の形態では、左右のテアライン22,23は中央テアライン21の上下両方向に延在しているが、上下の一方にのみ延在してもよい。
次に請求項5〜7の発明の実施の形態に係るエアバッグ装置を図8〜図14を参照して説明する。
図8(a)はエアバッグ装置の斜視図、図8(b)は図8(a)においてフラップが展開した状態を示す斜視図、図9は図8(a)のIX−IX線に沿う断面図、図10はエアバッグ装置の構造を説明する分解斜視図、図11は図10のケースを表側から見た斜視図、図12は図11のXII部分の拡大図、図13は図12のXIII部分を裏側から見た斜視図、図14はケースの開口とテアラインとの位置関係を説明する図面である。
図8〜10に示す通り、エアバッグ装置のリッド30の裏面には、助手席乗員から見て左右方向に延在する中央テアライン31と、該テアライン31の左端及び右端に連なる左テアライン32及び右テアライン33とが設けられている。各テアライン31〜33は、リッド30の裏面に設けられた溝よりなる。左テアライン32及び右テアライン33は、中央テアライン31よりも上方及び下方の双方に延在している。左テアライン32の上端と右テアライン33の上端との間にはヒンジ部34が延在し、左テアライン32の下端と右テアライン33の下端との間にもヒンジ部34が延在している。
中央テアライン31と左右の各テアライン32,33の交叉角度θ(θ,θ,θ,θ)はいずれも鋭角であり、好ましくは30°〜80°である。θ〜θはすべて同一角度であってもよく、異なってもよい。
リッド30は、ポリプロピレン等の合成樹脂よりなる。なお、表面に塩化ビニル、熱可塑性ポリウレタン等の表皮が設けられてもよい。
このリッド30は、ガス発生器が作動してエアバッグが膨張すると、このエアバッグに押されてリッド30がテアライン31,32,33に沿って開裂し、図8(b)に示す如く、フラップ35が観音開き状に開き出し、リッド30に開口が形成される。エアバッグはこの開口を通って助手席乗員前方に展開する。
図9,10に示す通り、本実施の形態に係るエアバッグ装置にあっては、合成樹脂製のリッド30の裏面に、金属製又は合成樹脂製のケース40が配置されている。このケース40は方形筒状の枠部41と、リッド30側の側縁すなわち該枠部41の図9における上端(図10では下端)から外方にフランジ状に延出する取付壁42とからなっており、取付壁42の図9における上面がリッド30の裏面に当接されている。枠部41の対向する1対の面には後述するフック61を係止するための係止孔43が複数個設けられている。
このケース40に対し、合成樹脂製のインナ部材50が内嵌している。インナ部材50は、略々長方形状の主面部51と、該主面部51の対向する1対の長辺から立設された1対の脚片部52とを有した略コ字形断面形状のものである。主面部51はリッド30の裏面と重なっており、接着又は溶接によりリッド30に結合されている。脚片部52はケース40の枠部41の内面と重なっている。脚片部52には、ケース40の係止孔43と対応する位置に係止孔53が設けられている。主面部51の図9における下面には、リッド30の中央テアライン31と重なる位置関係となるようにテアライン54が設けられている。
図10に示す通り、主面部51は、後述するケース40の枠部41内面に設けられた張出片45と重ならないようにするため、長方形の4コーナーを切り欠いた八角形状となっている。また、脚片部52のうち主面部51の該コーナーと隣接する部分も一部切り欠かれている。
図9の通り、無蓋箱状のコンテナ60の外周にはフック61が複数個設けられており、このフック61がインナ部材50の係止孔53及びケース40の係止孔43に差し込まれて係止されている。コンテナ60の図9における底部側にはガス発生器64が配置されている。エアバッグ62が折り畳まれてコンテナ60内に収納され、このエアバッグ62の基端側が留付部材63によってコンテナ60の内面に固定されている。
次に、図11,12,13を参照してケース40の形状を詳細に説明する。
枠部41のリッド30側(図11,12の上端側)の4つのコーナー部には、枠部41の内方に張り出した直角三角形板状の張出片45が設けられている。このように、枠部41のコーナーから内方に張出片45が張り出しているため、ケース40のリッド30側、即ち取付壁42が設けられている側の開口44は、八角形状となっている。張出片45のリッド30側の面には、張出片45を補強するリブ46が複数条設けられている。図13の通り、張出片45の裏面には、該裏面と枠部41の内面とを繋ぐ略直角三角形板状の裏側リブ47が設けられている。
次に、リッド30に設けられたテアライン31〜33、ヒンジ部34,34、ケース40の開口44及び張出片45の位置関係を図14を参照して説明する。なお、図14はエアバッグ装置を助手席側から見た正面図であるが、図を見やすくするために、リッド30の裏面に設けられたテアライン31〜33及びヒンジ部34,34を実線で示している。
リッド30の左テアライン32は、開口44の図14における左側の2つのコーナーに設けられた張出片45に重なるように延設されている。同様に、リッド30の右テアライン33は、開口44の図14における右側の2つのコーナーに設けられた張出片45に重なるように延設されている。
中央テアライン31と、図14の上側のヒンジ部34と、該ヒンジ部34の左端と中央テアライン31の左端とを結ぶ左テアライン32と、該ヒンジ部34の右端と中央テアライン31の右端とを結ぶ右テアライン33とにより上側のフラップ35が区画されている。また、中央テアライン31と、図14の下側のヒンジ部34と、該ヒンジ部34の左端と中央テアライン31の左端とを結ぶ左テアライン32と、該ヒンジ部34の右端と中央テアライン31の右端とを結ぶ右テアライン33とにより下側のフラップ35が区画されている。
フラップ35の裏面のうち開口44より内側の部分は、インナ部材50の主面部51が接着又は溶着されることによって裏打ち補強されている。フラップ35の裏面のうち開口44より外側の部分は、インナ部材50の主面部51で覆われておらず、従って該主面部51で補強されていない。即ち、フラップ35の端部35aと、該フラップ35のうち左テアライン32、右テアライン33、ヒンジ部34に沿う側端縁の極く狭い幅の部分とは、インナ部材50の主面部51で裏打ちされていないが、それ以外のフラップ35の大部分は該主面部51で裏打ち補強されている。
このように構成されたエアバッグ装置の作動について次に説明する。
自動車の衝突に伴ってガス発生器64がガス噴出作動してエアバッグ62が膨張を開始すると、エアバッグ62がインナ部材50の主面部51とリッド30とを裏側から押圧し、これら主面部51及びリッド30がそれらのテアライン31〜33,54に沿って開裂し、フラップ35が車室側に開き出し、エアバッグ62が車室内に展開する。
この実施の形態に係るエアバッグ装置にあっても、中央テアライン31と左右の各テアライン32,33の交叉角度θを鋭角としているため、フラップ35にひきつれが生じることがない。
また、この実施の形態にあっては、極低温環境など、合成樹脂製リッド30が脆くなり易い条件下におかれていても、リッド30のフラップ35の大部分にインナ部材50の主面部51が接合され、裏打ち補強されているので、フラップ35が高強度であり、開き出し時にフラップ35に大きな力が加えられても破損しない。
リッド30に形成されるフラップ35のうち端部35a及び側端縁の極く狭い部分はインナ部材50の主面部51で裏打ちされていないが、この端部35a及び側端縁は極く小さい(狭い)ので、開き出し時に大きな力が加えられても破損しない。
即ち、この実施の形態にあっては、中央テアライン31と左右の各テアライン32,33の交叉角度θを鋭角としているため、仮にケース40の開口44の4コーナー部に張出片45を設けることなく開口44の外側に各テアライン31〜33を設けた場合、端部35aの面積は大きなものとなる。しかしながら、本実施の形態では、ケース40の開口44の4コーナー部に張出片45が設けられ、リッド30の左右テアライン32,33が該張出片45を横切っているので、フラップ35のうち枠状の前記ケース40よりも外方(右方又は左方)にはみ出す端部35aの面積が小さい。従って、この端部35aがインナ部材50の主面部51で裏打ちされていなくても、フラップ開き出し時に破損することがない。
なお、張出片45は枠状ケース40の中央側に張り出しており、エアバッグ62が展開するときにエアバッグ62が引っ掛る如くして擦れ合い、大きな力が加えられる。しかしながら、この実施の形態にあっては、張出部45の表面及び裏面に張出部45を補強するリブ46及び裏側リブ47を設けているため、張出部45はエアバッグ62との擦れ合いに伴う力に十分耐えることができる。特に、この裏側リブ47が直角三角形板状となっており、膨張しようとするエアバッグ62が該裏側リブ47によって枠状ケース40の中央側へ案内され、エアバッグ62が張出片45に引っ掛りにくくなり、エアバッグ62がスムーズに展開するようになる。
上記実施の形態では、張出片45はケース40のコーナーから内方に張り出した直角三角形板状であり、その両面にリブ46及び裏側リブ47を設けたものであったが、張出片の形状はこれに限定されるものではなく、例えば図15に示す、枠部41に斜交する形状の張出片45Aであってもよい。この張出片45Aはエアバッグの膨張時にエアバッグをケース40の中央側に案内してエアバッグをスムーズに展開させる機能(上記実施の形態の裏側リブ47に相当する機能)をも備えている。
以下、実施例及び比較例について説明する。
図1,2,4に示すリッド20,1,5をポリプロピレンの射出成形により製造した。リッドの厚さはいずれも3.5mmとし、テアラインを構成する溝の深さは0.15mmとした。中央テアラインの長さは図1では278mm、図2では278mm、図3では235mmとした。左右のテアラインの上下両端同士の距離はいずれも55mmとした。交叉角度は次の通りである。
θ=θ=θ=θ=θ=68°
α=90°
β=109°
容量120Lの助手席用エアバッグを折り畳んでコンテナ内に収容し、上記各リッドを装着して助手席用エアバッグ装置とした。このエアバッグをガス発生器で膨張させた場合の幅2.5mm以上の「ひきつれ」の発生頻度を計測したところ、図1では0%、図2では50%、図3では100%であった。
実施の形態に係る蓋体の正面図である。 (a)は助手席用エアバッグ装置のリッドの正面図、(b)は図2(a)のB−B線部分の断面図である。 テアラインの別形状を示すリッドの中央付近の正面図である。 図3のテアラインの開裂図である。 図1のテアラインの開裂図である。 図5のVI−VI線断面図である。 実施の形態に係る蓋体の開裂時の図6と同様部分の断面図である。 図8(a)は別の実施の形態に係るエアバッグ装置の斜視図、図8(b)は図8(a)においてフラップが展開した状態を示す斜視図である。 図8(a)のIX−IX線に沿う断面図である。 エアバッグ装置の構造を説明する分解斜視図である。 図10のケースを表側から見た斜視図である。 図11のXII部分の拡大図である。 図12のXIII部分を裏側から見た斜視図である。 ケースの開口とテアラインとの位置関係を説明する図面である。 別の実施の形態に係るエアバッグ装置のケースを示す斜視図である。
符号の説明
1、5、20 リッド
2、6、21 中央テアライン
3、7、22 左テアライン
4、8、23 右テアライン
9、10 フラップ
11、12 開口
30 リッド
31 中央テアライン
32 左テアライン
33 右テアライン
34 ヒンジ部
40 ケース
41 枠部
42 取付壁
44 開口
45,45A 張出片
46 リブ
47 裏側リブ
50 インナ部材
51 主面部
52 脚片部

Claims (1)

  1. テアラインが設けられたエアバッグ装置の蓋体であって、
    該テアラインは、乗員の左右方向に延在する中央テアラインと、該中央テアラインの左右両端に連なり、これと交叉方向に延在する左テアライン及び右テアラインを有する蓋体において、
    該中央テアラインと左テアライン及び右テアラインとの交叉角度θが鋭角であることを特徴とするエアバッグ装置の蓋体。
JP2008226687A 2002-10-10 2008-09-04 助手席用エアバッグ装置 Expired - Fee Related JP4811439B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008226687A JP4811439B2 (ja) 2002-10-10 2008-09-04 助手席用エアバッグ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002297643 2002-10-10
JP2002297643 2002-10-10
JP2008226687A JP4811439B2 (ja) 2002-10-10 2008-09-04 助手席用エアバッグ装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003187869A Division JP4269807B2 (ja) 2002-10-10 2003-06-30 エアバッグ装置及びその蓋体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008285166A true JP2008285166A (ja) 2008-11-27
JP4811439B2 JP4811439B2 (ja) 2011-11-09

Family

ID=40145293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008226687A Expired - Fee Related JP4811439B2 (ja) 2002-10-10 2008-09-04 助手席用エアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4811439B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52116537A (en) * 1976-03-26 1977-09-30 Toyota Motor Corp Expansion type passenger restricting device for automobile or the like
JPH10264757A (ja) * 1997-03-26 1998-10-06 Tokai Chem Ind Ltd 車両用内装品
JP2001106010A (ja) * 1999-10-06 2001-04-17 Toyota Central Res & Dev Lab Inc エアバッグモジュールカバー
JP2001315608A (ja) * 2000-05-01 2001-11-13 Sanko Gosei Ltd 助手席用エアーバッグ装置
JP2002145000A (ja) * 2000-11-15 2002-05-22 Inoac Corp エアバッグドアの開裂構造
JP2002160601A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Inoac Corp ドア補強部材
JP2002264755A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Sanko Gosei Ltd 自動車用エアーバッグ装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52116537A (en) * 1976-03-26 1977-09-30 Toyota Motor Corp Expansion type passenger restricting device for automobile or the like
JPH10264757A (ja) * 1997-03-26 1998-10-06 Tokai Chem Ind Ltd 車両用内装品
JP2001106010A (ja) * 1999-10-06 2001-04-17 Toyota Central Res & Dev Lab Inc エアバッグモジュールカバー
JP2001315608A (ja) * 2000-05-01 2001-11-13 Sanko Gosei Ltd 助手席用エアーバッグ装置
JP2002145000A (ja) * 2000-11-15 2002-05-22 Inoac Corp エアバッグドアの開裂構造
JP2002160601A (ja) * 2000-11-28 2002-06-04 Inoac Corp ドア補強部材
JP2002264755A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Sanko Gosei Ltd 自動車用エアーバッグ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4811439B2 (ja) 2011-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4269807B2 (ja) エアバッグ装置及びその蓋体
JP4446901B2 (ja) エアバッグ装置のカバー及びエアバッグ装置
JP2004066955A (ja) 自動車用エアーバッグ装置
JP2008037142A (ja) エアバッグカバー、インストルメントパネル、エアバッグ装置
JP2006205889A5 (ja)
JP2007076393A (ja) エアバッグドア部付き車両用内装品
JP5494540B2 (ja) エアバッグカバー
JP3923004B2 (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP4102653B2 (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP4057880B2 (ja) 車両用エアバッグドア
JP4811439B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP2008149810A (ja) エアバッグドア構造
JP4762677B2 (ja) エアバッグ装置のカバー
JP4668459B2 (ja) 自動車のエアバッグ装置
JP2004175248A (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP4901182B2 (ja) エアバッグ装置のカバー
JP2005075141A (ja) 車両用エアバッグ装置
JPH1178751A (ja) エアバッグ装置のエアバッグドア
JPH06336145A (ja) エアバッグ装置のモジュールカバー
JP2010125909A (ja) エアバッグドア部付き車両用内装品
JP2005088634A (ja) エアバッグドア部付車両用内装品
JP4113791B2 (ja) 車両用エアバッグドア
JP2004345416A (ja) エアバッグ装置付インストルメントパネル
JP2000025534A (ja) 頭部保護エアバッグ袋体を格納するピラーガーニッシュの取付構造
JP2002144998A (ja) 車両用エアバッグリッド部構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080904

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080929

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110726

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110808

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4811439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S343 Written request for registration of root pledge or change of root pledge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316354

SZ02 Written request for trust registration

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R316Z02

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees