JP2008284494A - 溝付板材の溝塗装方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溝付板材の溝内面を、溝のエッジまできれいに塗装することができる溝塗装方法及びそれを実施するための簡単な構造の溝塗装装置を提供する。
【解決手段】溝付板材1の溝4の開口をマスク8で閉じ、マスク8に形成している貫通孔9から塗布液10を溝4内に供給することで塗布液が溝4の外側に流出しないようにし、次いで貫通孔9を通して余分な塗布液を吸引、除去し、その後、溝4内を負圧状態に保った状態でマスク8を上昇させて溝4から離すことで、マスク8を持ち上げた際に溝4内の塗布液が毛細管現象によって溝4の外側に滲み出すことを防止し、溝内面のみをきれいに塗装可能とする。
【選択図】図4
【解決手段】溝付板材1の溝4の開口をマスク8で閉じ、マスク8に形成している貫通孔9から塗布液10を溝4内に供給することで塗布液が溝4の外側に流出しないようにし、次いで貫通孔9を通して余分な塗布液を吸引、除去し、その後、溝4内を負圧状態に保った状態でマスク8を上昇させて溝4から離すことで、マスク8を持ち上げた際に溝4内の塗布液が毛細管現象によって溝4の外側に滲み出すことを防止し、溝内面のみをきれいに塗装可能とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、床材などに用いられる板材の表面に設けられている溝を塗装する方法及び装置に関する。
従来より、床材や壁材などとして、合板表面に化粧材を積層した板材が用いられており、また、その板材に木板を並べたような外観を付与するため、表面に溝加工を施した溝付板材も用いられている。この溝付板材では、通常、溝加工後にその溝に塗装を行っている。溝の塗装方法としては、溝を含む板材表面全域に塗布液を塗布し、その後板材表面の塗布液をローラで掻き取ることで、溝内面のみに塗布液を残し、結果的に溝内面に塗装を行う方法(例えば、特開平7−117204号公報参照)が知られており、また、溝内に過剰な塗布液を供給し、その後、余剰塗布液を吸引ノズルユニットによって吸引除去する方法(例えば、特開平3−137968号公報参照)も知られている。
しかしながら、溝を含む板材表面全域に塗布液を塗布し、その後板材表面の塗布液をローラで掻き取る方法では、板材表面の塗布液の掻き取りが困難であり、確実に掻き取るには、掻き取り用のローラを5〜8段というように多段に配置しなければならず、設備が大がかりとなるという問題があった。また、溝付板材の表面にエンボス加工を施したものが知られており、近年そのエンボス加工をより深くすることが行われているが、そのようなエンボス加工を施した溝付板材では、表面に塗布した塗布液の掻き取りが一層困難となるという問題があった。溝内に過剰な塗布液を供給し、その後、余剰塗布液を吸引ノズルユニットによって吸引除去する方法では、塗布液が溝の外側にはみ出すとか、溝のエッジまで届かないといったことがあり、見栄えを悪くすることがあった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構造の設備を用いて、溝付板材の溝内面を、溝のエッジまできれいに塗装することができる溝付板材の溝塗装方法及び装置を提供することを課題とする。
本願請求項1に係る発明は、表面に溝を備えた溝付板材の前記溝を塗装する方法において、前記した課題を解決するため、前記溝の開口をマスクで閉じ、その状態で前記溝内に塗布液を供給する塗布液供給工程と、前記溝の開口をマスクで閉じた状態で溝内の余分な塗布液を吸引、除去する除去工程と、前記溝内を負圧に保った状態で前記マスクを前記溝から取り外すマスク取り外し工程を有する構成としたものである。
本願請求項2に係る発明は、請求項1に係る溝塗装方法の実施に用いる装置を提供するもの、表面に溝を備えた溝付板材の前記溝を塗装する装置であって、前記溝の開口を閉じるマスクと、該マスクを前記溝に対して開閉させるマスク開閉手段と、前記マスクに形成した貫通孔から塗布液を溝内に供給する塗布液供給手段と、前記マスクに形成した貫通孔から溝内の余分な塗布液を吸引、除去する塗布液除去手段と、前記マスクに形成した貫通孔から溝内を吸引して負圧とする吸引手段とを備えるという構成としたものである。
本願請求項3に係る発明は、前記とは異なる方式による溝塗装装置を提供するもので、溝付板材の溝の内面を塗装する版面を備えた塗装ローラと、該塗装ローラの両側に配置され、前記溝の、前記塗装ローラによる塗装中の領域の外側を覆って塗布液の溝外への漏れ出しを防止するマスクローラと、前記塗装ローラ及びマスクローラを、前記溝付板材の溝に対して相対的に移動させる手段を備え、前記マスクローラの少なくとも外周領域が弾性材で形成されると共にその外周面が、前記溝付板材に非接触な状態では、前記塗装ローラから遠ざかるにつれて小径となるテーパ面で構成されていることを特徴とするものである。
本願請求項1及び2に係る溝塗装方法及び装置によれば、溝の開口をマスクで閉じた状態で前記溝内に塗布液を供給し且つ余分な塗布液を吸引、除去する構成としたことで、溝内に供給された塗布液が溝の外側に漏れ出すことがなく、溝内のみを塗装することができる。更に、マスクを溝から取り外す際、単にマスクを外すだけでは、マスクが溝付板材表面から離れ、両者間に微小な隙間が生じた際に、その隙間に毛細管現象によって溝内の塗布液が滲み出して溝の外側の表面を汚す恐れがあるが、本願発明では、マスクの取り外し時には溝内を負圧状態に保っているので、マスクと溝付板材表面との間に微小な隙間が生じた際にはその隙間から外気が溝内に進入し、これによって塗布液の滲み出しを防止できる。かくして、溝の外側を塗布液で汚すことなく、溝内面をきれいに、見栄えよく塗装することができる。更に、溝内面及び板材表面全域を塗装し、その後板材表面の塗膜を除去するという工程を用いていないので、板材表面の塗膜除去という面倒な作業やそれに要する装置が不要となり、溝塗装装置を簡略化できると共に、表面にエンボス加工を施した板材に対しても支障なく、溝塗装を行うことができる。
本願請求項3に係る溝塗装装置によれば、塗装ローラ及びマスクローラが、溝付板材の溝に対して相対的に移動し、塗装ローラが溝内面を塗装すると共にその塗装領域の外側をマスクローラが覆っているので溝の外側への塗布液の漏れ出しを防止し、溝内面のみをきれいに塗装することができる。更に、マスクローラとして単に円筒状のものを用いた場合には、マスクローラと溝付板材表面との接触点の下流側においてマスクローラが溝付板材表面から離れる際にマスクローラと溝付板材表面との間にマスクローラの幅に等しい長さの微小な隙間が生じ、その隙間に毛細管現象によって溝内の塗布液が滲み出して溝の外側の表面を汚す恐れがあるが、本願発明では、マスクローラに外側(塗装ローラから遠い側)が小径となるテーパ面を形成しているので、マスクローラと溝付板材表面との接触点の下流側においてマスクローラが溝付板材表面から離れる際にマスクローラの外側の領域から溝付板材から離れて行き、マスクローラの内側(溝内の塗布液に接触する領域)は最後に溝付板材表面から離れることとなり、その際にマスクローラと溝付板材表面との間に微小な隙間が生じるとしてもその隙間はマスクローラの内側近傍の微小な領域に形成されるのみであるので、その隙間に毛細管現象によって溝内の塗布液が滲み出したとしてもきわめて微小であり、無視しうる程度である。かくして、溝の外側を塗布液で汚すことなく、溝内面をきれいに、見栄えよく塗装することができる。更に、溝内面及び板材表面全域を塗装し、その後板材表面の塗膜を除去するという工程を用いていないので、板材表面の塗膜除去という面倒な作業が不要となり、溝塗装装置を簡略化できると共に、表面にエンボス加工を施した板材に対しても支障なく、溝塗装を行うことができる。
以下、図面に示す本発明の好適な実施の形態を説明する。図1は本発明で塗装の対象とする溝付板材の1例を示す概略斜視図、図2はその溝付板材の溝形成領域を拡大して示す概略断面図である。全体を参照符号1で示す溝付板材は、合板2の表面に化粧材3を積層した構造を有しており、その表面に、溝付板材1の長手方向に溝4を形成している。溝4の断面形状は、V字状、U字状等任意であり、この実施の形態ではV字状のものを示している。また、溝4のエッジは、図示したもののように角のままとしたものに限らず、丸みを付けたものとしてもよい。
図3は本発明の好適な実施の形態に係る溝塗装装置の1例を示す概略側面図、図4(a)、(b)、(c)、(d)は溝塗装装置によって溝の内面に塗装を施す状態を示す概略断面図である。全体を参照符号6で示す溝塗装装置は、溝付板材1を間欠的に搬送する搬送手段7と、該搬送手段7で送られて来て所定位置に停止した溝付板材1の上方に位置するように配置され、溝4の開口を閉じるマスク8と、そのマスク8を昇降させ、溝4に対して開閉させるマスク開閉手段(図示せず)と、マスク8に形成した貫通孔9から塗布液10を溝4内に供給するタンク12、ポンプ13、バルブ14、配管15等を備えた塗布液供給手段11と、マスク8に形成した貫通孔9から溝4内の余分な塗布液を吸引、除去する気液分離装置17、真空ポンプ18、バルブ19、配管15等を備えた塗布液除去手段16等を備えている。この塗布液除去手段16は、溝内の余分な塗布液を吸引、除去した後、更に吸引を続けることで溝4内を負圧に保つことができるものであり、マスクに形成した貫通孔から溝内を吸引して負圧とする吸引手段を兼ねている。マスク8は、図4(a)に示すように、溝4の開口上面を閉じて溝4内に塗布液10を供給した時にその塗布液が溝4の外側に流れ出さないように設けるものであり、その長さは、溝付板材1の溝4の全長を覆うことができるように定められている。なお、マスク8の長さを溝4の長さよりも短くしておき、1本の溝に対して後述する塗布動作を塗布領域を変えて複数回繰り返すことで溝4の全長の塗装を行う構成としてもよい。マスク8の材質は、その下面を溝付板材1の表面に密着させて塗布液の流出を阻止しうるものであれば、ゴム、プラスチック、金属等任意であるが、溝付板材1に接する領域にはゴム等の弾性材を用いることが、溝付板材1に対して良好な密着状態を形成できるので好ましい。マスク8に形成している貫通孔9は長い溝4に対しても効率良く塗布液を供給できるよう、マスク8の長手方向に適当な間隔を開けて複数個が設けられている。
次に、上記構成の溝塗装装置6による溝塗装動作を説明する。マスク8が図3に示すように、上方に待機している状態で、搬送手段7が溝付板材1を搬送してきて、所定位置で停止させる。次に、マスク開閉手段がマスク8を下降させて溝付板材1の表面に押し付け、図4(a)に示すように、溝4の開口を閉じた状態とする。この状態で塗布液供給手段11が貫通孔9を通して溝4内に塗布液10を供給する。これにより、溝4内が塗布液で満たされることとなり、溝内面のエッジに到る領域まで塗布液で濡れた状態となる。この際、溝4の外側の溝付板材1の表面はマスク8で覆われているので、塗布液が溝4の外側に流れ出ることはない。次に、図4(b)に示すように、塗布液除去手段16が貫通孔9を通して溝4内の余分な塗布液を吸引、除去し、その後も吸引を続けて溝4内を負圧状態に保持する。その状態でマスク開閉手段がマスク8を上昇させて上方の待機位置に戻す。このマスク8の上昇の際、図4(c)に示すように、マスク8と溝付板材1の表面との間に微小な隙間21が生じた際に毛細管現象により、溝4内の塗布液が隙間21内に滲み出そうとするが、その際、溝4内の負圧により外気が隙間21を通して溝内に進入し、これによって塗布液の滲み出しが防止される。かくして、マスク8は溝付板材1から取り外す際にも塗布液が溝4の外側に漏れ出すことはなく、塗布液は溝4内面の、エッジに到るまでの全域に塗布された状態を保っている。その後、溝付板材1が搬送手段7によって送り出され、溝4の内面に塗布されている塗布液10が乾燥される。これにより、図4(d)に示すように、溝4の内面全域に塗膜23が形成される。以上により、溝4の外側を塗布液で汚すことなく、溝4の内面がきれいに塗装される。
なお、上記の実施の形態では、図4に示すように、貫通孔9を溝4の幅方向の中心位置に設けているが、貫通孔9の形成位置はこれに限らず、図5に示すように、貫通孔9を溝4のエッジ近傍に配置してもよい。このようにエッジ近傍に貫通孔9を配置すると、余分な塗布液を吸引、除去する際、溝の中央部に塗布液を多く残すことができ、溝の中央部に塗布液を多く残して膜厚を厚くしたい場合に有効である。ここで、貫通孔9を溝4のエッジ近傍に配置する際、図面に示すように両側にそれぞれ設ける場合に限らず、片側のみに設ける構成としてもよい。また、上記の実施の形態では、共通の貫通孔9及び配管15を用いて、塗布液の供給、除去及び溝内の負圧保持を行っているが、本発明はこの構成に限らず、それぞれを別個の貫通孔及び配管を用いて行う構成としてもよい。
次に、本発明の他の実施の形態を説明する。図6は本発明の他の実施の形態に係る溝塗装装置の1例を示す概略側面図、図7はその溝塗装装置に設けている塗装ローラ及びマスクローラと溝付板材の溝形成領域を示す概略正面及び断面図、図8は、図6に示す溝塗装装置において、塗装ローラ及びマスクローラを用いて溝塗装を行う状態を示す概略側面図、図9(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ図8の線a−a、線b−b、線c−c、線d−dで示す位置の一部を拡大して示す概略断面図である。全体を参照符号26で示す溝塗装装置は、溝付板材1を溝4に平行方向に搬送する搬送手段27と、溝内面を塗装することのできる版面28aを備えた塗装ローラ28と、その塗装ローラ28の両側に配置され、溝4の、塗装ローラ28による塗装中の領域の外側を覆って塗布液の溝外への漏れ出しを防止するマスクローラ29等を備えている。ここで、塗装ローラ28とマスクローラ29は、溝付板材1の進行方向に関しては定位置に配置されているが、溝付板材1が溝4に平行方向に移動するので、塗装ローラ28とマスクローラ29は、溝4に対して相対的に移動することとなる。従って、この実施の形態では溝付板材1を搬送する搬送手段27が、塗装ローラ及びマスクローラを、溝付板材の溝に対して相対的に移動させる手段を構成する。なお、塗装ローラ及びマスクローラを、溝付板材の溝に対して相対的に移動させる手段は、この構成に限らず、溝付板材を停止させておき、その溝付板材の溝に沿って、塗装ローラ及びマスクローラを移動させる構成としてもよい。
塗装ローラ28は、版面28aに塗布液を保持して溝4の内面全域に塗布液を所望の厚さ以上に塗布することができるものであれば、その構成は限定されるものではなく、任意である。例えば、版面28aをフェルトで構成したフェルトローラ方式のもの、凹版、平版、凸版等を用いたもの等任意である。塗装ローラ28には、その塗装ローラ28を回転駆動する駆動装置(図示せず)が連結されている。また、図示は省略しているが、塗装ローラ28の版面28aに塗布液を供給する手段も設けられている。マスクローラ29は、その外周面を溝付板材1の溝4外側の表面に押し付けることにより塗布液の溝外への漏れ出しを防止するためのものである。このマスクローラ29の、少なくとも外周領域は溝付板材1に押し付けた際に弾性変形可能なようにゴム等の弾性材で形成されており、更にその外周面は、溝付板材に非接触な状態では、塗装ローラ28から遠ざかるにつれて小径となるテーパ面29aで構成されている。マスクローラ29は塗装ローラ28と一体に回転する構成としてもよいし、塗装ローラ28とは異なる速度で回転するようにしてもよく、更には、回転自在としておき、溝付板材1の移動によって回転させられる構成としてもよい。マスクローラ29を回転させる時の回転速度としては、マスクローラ29の外周面と溝付板材1の表面との間の滑りが極力小さくなるように設定することが好ましい。
次に、上記構成の溝塗装装置26による溝塗装動作を説明する。搬送手段27が溝付板材1を連続的に走行させており、その溝付板材1が塗装ローラ28の下を通過する際、塗装ローラ28の版面28aが溝4に対して相対的に移動して溝内面を塗装する。この際、図9(a)に示すように、版面28aが溝4の内面に塗装を施している領域(図8の線a−a上及びその近傍領域)の両側では、マスクローラ29のテーパ面29aが円筒状に弾性変形して溝付板材1の表面を覆っており、このため、溝内面に塗布された塗布液30が溝4の外側に漏れ出すことはない。このマスクローラ29のテーパ面29aは、マスクローラ29の回転に伴い、図8の線b−bの位置から、溝付板材1の走行方向に関して下流に離れるにつれて、溝付板材1の表面から離れて行くが、その際、図9(b)に示すように、テーパ面29aは外側領域(塗装ローラから遠い側)から徐々に溝付板材1から離れて行き、図9(c)に示すようにマスクローラ29の内側領域(溝4内の塗布液に接触する領域)は最後に溝付板材表面から離れることとなる。
ところで、図10に示すように、マスクローラとして、外周面を単純な円筒面としたマスクローラ29Aを用いた場合、マスクローラ29の外周面が溝付板材の表面から離れる瞬間には、マスクローラ29Aと溝付板材1の間にマスクローラ29Aの幅に等しい長さの微小な隙間32が形成されることとなり、この隙間32内に毛細管現象によって溝4内の塗布液30が滲み出し、溝4の外側を汚してしまう。これに対し、本実施の形態では、図9(c)に示すように、マスクローラ29の内側領域(溝4内の塗布液に接触する領域)のみが最後に溝付板材表面から離れるため、その際にマスクローラ29と溝付板材1の表面との間に生じる隙間は、マスクローラ29の内側近傍の微小な領域に形成されるのみであるので、その隙間に毛細管現象によって溝4内の塗布液が滲み出したとしてもきわめて微小であり、無視しうる程度である。かくして、図9(d)に示すように、溝4の外側を塗布液で汚すことなく、溝4の内面に塗布液30がきれいに塗布される。その後、溝4の内面に塗布されている塗布液30が乾燥され、溝4の内面全域に塗膜が形成される。以上により、溝4の外側を塗布液で汚すことなく、溝4の内面がきれいに塗装される。
なお、上記の実施の形態では、塗装ローラ28とマスクローラ29を同心状に配置しているが、本発明はこの構成に限らず、例えば、図11(a)、(b)に示すように、塗装ローラ28とマスクローラ29の中心軸線を異ならせる構成としてもよい。また、上記の実施の形態では、塗装対象の溝付板材1として、図1に示すように、長手方向に延びる溝4のみを備えたものを示しているが、本発明はこの構成の溝付板材1に限らず、図12に示すように、横方向に延びる溝4Aを備えた溝付板材1Aの溝4Aに対しても適用可能である。なお、溝4Aを塗装ローラ28及びマスクローラ29を用いて塗装する場合には、溝付板材1Aを停止させておき、塗装ローラ28及びマスクローラ29を溝4Aに沿って移動させて溝塗装を行う方法を採ることが、短い溝4Aに対して効率良く塗装できるので、好ましい。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能であることは言うまでもない。
1、1A 溝付板材
2 合板
3 化粧材
4、4A 溝
6 溝塗装装置
7 搬送手段
8 マスク
9 貫通孔
10 塗布液
11 塗布液供給手段
12 タンク
13 ポンプ
14 バルブ
15 配管
16 塗布液除去手段
17 気液分離装置
18 真空ポンプ
19 バルブ
21 隙間
23 塗膜
26 溝塗装装置
27 搬送手段
28 塗装ローラ
28a 版面
29 マスクローラ
29a テーパ面
30 塗布液
32 隙間
2 合板
3 化粧材
4、4A 溝
6 溝塗装装置
7 搬送手段
8 マスク
9 貫通孔
10 塗布液
11 塗布液供給手段
12 タンク
13 ポンプ
14 バルブ
15 配管
16 塗布液除去手段
17 気液分離装置
18 真空ポンプ
19 バルブ
21 隙間
23 塗膜
26 溝塗装装置
27 搬送手段
28 塗装ローラ
28a 版面
29 マスクローラ
29a テーパ面
30 塗布液
32 隙間
Claims (3)
- 表面に溝を備えた溝付板材の前記溝を塗装する方法であって、前記溝の開口をマスクで閉じ、その状態で前記溝内に塗布液を供給する塗布液供給工程と、前記溝の開口をマスクで閉じた状態で溝内の余分な塗布液を吸引、除去する除去工程と、前記溝内を負圧に保った状態で前記マスクを前記溝から取り外すマスク取り外し工程を有する溝付板材の溝塗装方法。
- 表面に溝を備えた溝付板材の前記溝を塗装する装置であって、前記溝の開口を閉じるマスクと、該マスクを前記溝に対して開閉させるマスク開閉手段と、前記マスクに形成した貫通孔から塗布液を溝内に供給する塗布液供給手段と、前記マスクに形成した貫通孔から溝内の余分な塗布液を吸引、除去する塗布液除去手段と、前記マスクに形成した貫通孔から溝内を吸引して負圧とする吸引手段とを備えた溝付板材の溝塗装装置。
- 表面に溝を備えた溝付板材の前記溝を塗装する装置であって、前記溝の内面を塗装する版面を備えた塗装ローラと、該塗装ローラの両側に配置され、前記溝の、前記塗装ローラによる塗装中の領域の外側を覆って塗布液の溝外への漏れ出しを防止するマスクローラと、前記塗装ローラ及びマスクローラを、前記溝付板材の溝に対して相対的に移動させる手段を備え、前記マスクローラの少なくとも外周領域が弾性材で形成されると共にその外周面が、前記溝付板材に非接触な状態では、前記塗装ローラから遠ざかるにつれて小径となるテーパ面で構成されていることを特徴とする溝付板材の溝塗装装置。
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---|---|---|---|
JP2007133425A JP2008284494A (ja) | 2007-05-18 | 2007-05-18 | 溝付板材の溝塗装方法及び装置 |
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JP (1) | JP2008284494A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103008172A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 天津筑高机器人技术有限公司 | 板材缝隙打胶机 |
KR102063261B1 (ko) * | 2019-04-30 | 2020-02-11 | 최미선 | 슬립방지형 보드가공장치 및 이로 제조된 슬립방지형 보드 |
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2007
- 2007-05-18 JP JP2007133425A patent/JP2008284494A/ja active Pending
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KR102063261B1 (ko) * | 2019-04-30 | 2020-02-11 | 최미선 | 슬립방지형 보드가공장치 및 이로 제조된 슬립방지형 보드 |
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