JP2008281313A - オーブントースター - Google Patents
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Abstract
【課題】扉の開閉に連動して、この扉に焼き網を衝突させないように大きく出し入れすることができるオーブントースターを提供すること。
【解決手段】前部に開口部3が設けられると共に内部にヒータ4,5、焼き網15、この焼き網15を引き込み方向に付勢する付勢体としての伸長型コイルバネ21が設けられる筐体2と、枢支部としての軸受部9が下端近傍に設けられると共に開閉に連動して前記焼き網15を前後に移動させる扉8とを有するオーブントースター1であって、前記扉8の上部に第一リンク部材13の一端を枢支し、この第一リンク部材13の他端に第二リンク部材14の一端を枢支すると共に、この第二リンク部材14の他端を前記焼き網15に対して所定の角度範囲で前方に揺動可能に枢支したことで、前記扉8に対して前記焼き網15が遅れて引き出されるので、前記焼き網15の前端が前記扉8の内面に衝突しないようにすることができる。
【選択図】図3
【解決手段】前部に開口部3が設けられると共に内部にヒータ4,5、焼き網15、この焼き網15を引き込み方向に付勢する付勢体としての伸長型コイルバネ21が設けられる筐体2と、枢支部としての軸受部9が下端近傍に設けられると共に開閉に連動して前記焼き網15を前後に移動させる扉8とを有するオーブントースター1であって、前記扉8の上部に第一リンク部材13の一端を枢支し、この第一リンク部材13の他端に第二リンク部材14の一端を枢支すると共に、この第二リンク部材14の他端を前記焼き網15に対して所定の角度範囲で前方に揺動可能に枢支したことで、前記扉8に対して前記焼き網15が遅れて引き出されるので、前記焼き網15の前端が前記扉8の内面に衝突しないようにすることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、オーブントースターに関するものであり、特に、扉を開閉することで焼き網が連動して出し入れされるオーブントースターに関するものである。
従来、この種のオーブントースターとしては、本体(本願発明の筐体に相当する)の調理室の前面開口部に、この前面開口部の下端部を枢支点として開閉する開閉扉を備え、前記調理室内に電気ヒータを備え、前記開閉扉の開操作と連動して前方に移動して前記前面開口部から突出する焼き網を備えたオーブントースターが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このようなオーブントースターにおいては、前記焼き網は、その先端部が前記開閉扉の内側に設けられた係止片に引っ掛けられている。そして、このようなオーブントースターでは、前記開閉扉を開くことで、この開閉扉の内側に設けられた前記係止片も回動することになり、この係止片に引っ掛けられた前記焼き網も引き出されることになる。即ち、この例では、前記開閉扉を開くことで、前記焼き網は図4に示される位置から図5に示される位置に移動することになると共に、前記開閉扉を閉じることで、前記焼き網は図5に示される位置から図4に示される位置に移動することになる。また、調理庫本体(本願発明の筐体に相当する)の前面開口部の下端に弧回動自在に枢着されてこの本体開口部を開閉する扉体を備えた加熱調理器であって、本体内側壁に水平状態で設置された案内溝レールと、この案内溝レールに摺動可能に保持された支持部材と、この支持部材に後端側が固定された被調理物載置台(本願発明の焼き網に相当する)とを有し、前記載置台の前端部と前記支持部材に固定された後端部との距離を前記扉体の枢着部と前記扉体の上端部との距離とほぼ等しくなるように形成し、前記支持部材と扉体上端部とを直接連結するアームを設けた加熱調理器も知られている(例えば、特許文献2参照。)。そして、このような加熱調理器では、前記アームが連結された前記扉体の上端部と前記本体開口部との間の水平距離が前記案内溝レールに摺動される前記支持部材の摺動距離とほぼ等しくなるように設定されており、前記扉体を開ききった状態で、この扉体の弧回動軌跡の半径に相当する長さ分の前記支持部材が引き出されるように構成されている。
特開2004−190993号公報
実公昭61−22167号公報
しかしながら、前者のようなオーブントースターにおいては、前記扉を開いた際の前記焼き網の引き出し量は、前記扉の枢軸から前記係止片の前記焼き網を引っ掛ける部分までの距離によって規定されるので、図5に示すように、前記引き出し量は比較的小さい。このため、前記扉を開いて前記焼き網上の被調理物を取り出す際に、この被調理物もあまり引き出されないので、使用者の手が前記本体に触れて火傷してしまう可能性が高かった。一方、後者のようなオーブントースターにおいては、前記被調理物載置台が前記本体開口部から大きく引き出されるので、被調理物を取り出す際に使用者の手が前記本体に触れる可能性を低くすることができる。しかしながら、このような構造では、前記扉を開くことで前記被調理物載置台が大きく引き出されることになるので、開扉時に前記被調理物載置台が前記扉に衝突してしまう虞があった。これを回避するためには、閉扉時における前記被調理物載置台の前端と前記扉の内面との間隔を広くする必要があるが、このようにした場合、前記被調理物載置台の奥行き方向の寸法が短くなってしまうという問題があった。この問題を回避するために、前記被調理物載置台の後端を長くすることで、この被調理物載置台の奥行き方向の寸法を同じに保つことができるが、この場合、前記調理庫本体の奥行き寸法が大きくなってしまうという新たな問題が生ずる。
本発明は以上の問題点を解決し、扉の開閉に連動して、焼き網を前記扉に衝突させないように大きく出し入れすることができるオーブントースターを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載のオーブントースターは、前部に開口部を有する筐体と、その下端部が枢支されると共にこの枢支部を中心に枢動することで前記開口部を開閉する扉と、前記筐体内に設けられるヒータと、前記筐体内に設けられると共に前記扉の開閉に連動して前後方向に移動する焼き網と、この焼き網を引き込み方向に付勢する付勢体とを有するオーブントースターにおいて、前記扉の上部に第一リンク部材の一端を枢支し、この第一リンク部材の他端に第二リンク部材の一端を枢支すると共に、この第二リンク部材の他端を前記焼き網に対して所定の角度範囲内で前方に揺動可能に枢支したものである。
また、本発明の請求項2に記載のオーブントースターは、請求項1において、前記第一リンク部材を、その中間部が下方に突出するように屈曲または湾曲させたものである。
更に、本発明の請求項3に記載のオーブントースターは、請求項1において、前記第二リンク部材を後方に揺動させるように付勢する第二付勢体を設けると共に、前記付勢体のバネ定数を前記第二付勢体のバネ定数よりも大きくしたものである。
本発明の請求項1に記載のオーブントースターは、以上のように構成することにより、開扉の初期段階では、前記扉の動きに連動して前記第一及び第二リンク部材が引かれることになるが、前記付勢体によって前記焼き網が後方に引かれるので、前記第二リンク部材が前記焼き網に対して所定の角度範囲内で揺動するものの、前記焼き網が動かない。そして、更に前記扉を開くと、前記第二リンク部材が前方に所定の角度傾斜した状態で、前記第一リンク部材によって引かれるので、前記第二リンク部材を枢支している前記焼き網も前記第一リンク部材に引かれることで、前記筐体から引き出される。そして、前記枢支部を前記扉の下端部に設けると共に前記第一リンク部材の一端を前記扉の上部に枢支することで、前記第一リンク部材を前記扉の開閉に伴って大きく引き出し、これによって前記焼き網を大きく引き出すことができるようにしたとしても、前述したように、開扉の初期段階では前記第二リンク部材が揺動することで前記焼き網が動かないので、扉を開く動きに対して前記焼き網が遅れて引き出されることになるので、前記焼き網の前端と前記扉の内面との距離を大きくして前記焼き網の前端が前記扉の内面に衝突しないようにすることができる。そして、このように前記扉に前記焼き網が衝突しないようにできることで、前記焼き網を大きく引き出す構造が実現できるので、使用者が前記ヒータによって高温になった前記筐体に触れて火傷する可能性を低くすることができる。
また、前記第一リンク部材を、その中間部が下方に突出するように屈曲または湾曲させたことで、前記扉を開いて前記焼き網を引き出した際に、前記第一リンク部材が邪魔にならないようにして、火傷の可能性をより低くすることができるばかりでなく、前記第一リンク部材が前記筐体内の上部に位置するヒータに接触しにくくすることができるので、前記第一リンク部材の一端を前記扉のより高い位置に枢支することができ、これによって、前記焼き網をより大きく引き出すことができる。
更に、前記第二リンク部材を後方に揺動させるように付勢する第二付勢体を設けると共に、前記付勢体のバネ定数を前記第二付勢体のバネ定数よりも大きくしたことで、開扉の際には、前記焼き網が前方に引き出される前に、前記第二リンク部材が前方に揺動すると共に、閉扉の際には、前記第二付勢体の付勢力によって前記第二リンク部材を後方に揺動させることで、この第二リンク部材に枢支された前記第一リンク部材、ひいてはこの第一リンク部材に枢支された前記扉を閉じる方向に付勢することができる。
以下、本発明の実施形態について、図1乃至図3に基づいて説明する。なお、本実施形態において、各図の左側が前、右側が後である。1はオーブントースターである。このオーブントースター1を構成する筐体2は、金属板等を折り曲げて箱状に構成されており、その前部に開口部3が設けられている。そして、前記筐体2の内部には、上ヒータ4及び下ヒータ5が左右の内側壁2A間に渡されるように設けられている。また、前記筐体2の左右の内側壁2Aには、ガイド6が前後方向に且つほぼ水平に延びるように形成されている。なお、このガイド6は、前記上ヒータ4と下ヒータ5の中間よりもやや下方に形成されている。また、前記筐体2の下部には、複数の支持脚7が設けられている。
そして、前記筐体2の開口部3には、扉8が取り付けられている。この扉8は、その下端近傍に軸受部9が設けられていると共に、この軸受部9が前記筐体2側に設けられた枢軸10によって枢支されている。また、前記扉8の上部前側には、把持部11が設けられている。また、前記扉8の上部後側には、腕部12が設けられている。なお、この腕部12は、前記扉8に対して固定されている。そして、前記腕部12の先端部には、第一リンク部材13の一端が枢支されていると共に、この第一リンク部材13の他端には、第二リンク部材14の一端が枢支されている。また、この第二リンク部材14の他端は、焼き網15の後部に枢支されている。更に、この焼き網15は、前記ガイド6によって案内されて前後方向に移動可能となるように、前記ガイド6に取り付けられている。このように、前記扉8と焼き網15とが、前記腕部12、第一リンク部材13、及び第二リンク部材14によって連結されていると共に、前記焼き網15が前記ガイド6に案内されて前後方向に移動可能に構成されていることで、前記扉8の動きに連動して前記焼き網15が前後方向に移動可能となっている。なお、前記腕部12と第一リンク部材13を枢支する枢軸16は、その軸方向が左右方向である。また、前記第一リンク部材13と第二リンク部材14を枢支する枢軸17も、その軸方向が左右方向である。更に、前記第二リンク部材14を前記焼き網15に枢支する枢軸18も、その軸方向が左右方向である。なお、前記第一リンク部材13は、前記上ヒータ4との間隔を大きくするために、その中間部が下方に凸となるように屈曲して形成されている。このため、前記第一リンク部材13は、前記上ヒータ4に接触しにくくなっている。また、前記第二リンク部材14は、前記焼き網15に対して揺動角度が制限されており、この揺動角度は、本実施形態では約30度である。更に、前記第二リンク部材14は、前記扉8が閉じられた状態においてほぼ垂直になっているので、前記第二リンク部材14が最も前側に揺動した状態では、図2及び図3に示すように、前方に傾く。また、前記焼き網15には掛部19が形成されており、この掛部19と前記筐体2内に形成された掛部20との間に第一付勢体としての伸長型コイルバネ21が懸架されている。このように、前記焼き網15の掛部19と前記筐体2の掛部20との間に伸長型コイルバネ21が懸架されていることで、前記焼き網15はこの焼き網15を庫内側に引き込む方向に常時付勢されている。また、前記焼き網15と第二リンク部材14の間には、この第二リンク部材14を後方に回動させるように付勢する第二付勢体としての捻りコイルバネ22が設けられている。そして、前記伸長型コイルバネ21のバネ定数は、前記捻りコイルバネ22のバネ定数よりも大きい。
次に、本実施形態の作用について説明する。なお、前記各ヒータ4,5を用いて前記焼き網15に載せられた食品を調理することに関する部分については公知であるので、その説明を省略する。まず使用者は、前記オーブントースター1内に食品を収容するために、或いは前記オーブントースター1内の食品を取り出すために、前記扉8を開く。この際、使用者は前記把持部11を把持し、前方に引く。すると、前記扉8は、前記軸受部9を中心に枢動することになる。
そして、前記扉8が枢動すると、この扉8の腕部12に枢支された前記第一リンク部材13が、前記腕部12に前記枢軸16を中心に揺動しながら前方に引かれると共に、前記第一リンク部材13に枢支された前記第二リンク部材14も、前記第一リンク部材13に前記枢軸17を中心に揺動しながら前方に引かれる。この時、前述したように、前記伸長型コイルバネ21のバネ定数が前記捻りコイルバネ22のバネ定数よりも大きいので、前記枢軸18を中心に前記第二リンク部材14を後方に揺動させて起こそうとする前記捻りコイルバネ22の付勢力よりも、前記ガイド6に沿って前記焼き網15を後方に引き込もうとする前記伸長型コイルバネ21の付勢力の方が強い。従って、前記第二リンク部材14が枢支された前記焼き網15は、前記伸長型コイルバネ21によって後方に引かれることで、前方への移動が妨げられると共に、前記第一リンク部材13によって前方に引かれた前記第二リンク部材14は、前記枢軸17によって枢支された上端側が前記捻りコイルバネ22の付勢力に抗して前方に動くことで、前記枢軸18を中心に前方に揺動する。即ち、前記扉8を開く初期段階、即ち図1の状態から図2の状態までの過程では、前記扉8を開いても、この扉8に引かれて前記第一リンク部材13及び第二リンク部材14は動くものの、前記焼き網15は動かない。
そして、前記第二リンク部材14の揺動範囲が30度に制限されているため、前記第二リンク部材14が直立した図1の状態から、前方に30度傾斜した図2の状態まで揺動すると、前記第二リンク部材14はそれ以上前方に揺動しなくなる。そして更に、前記扉8を開くと、前記第一リンク部材13及び第二リンク部材14によって引かれることで、この第二リンク部材14を枢支する前記焼き網15が前記ガイド6に案内されて、前記伸長型コイルバネ21の付勢力に抗して前方に移動することになる。なお、この際、前記第二リンク部材14は、初期状態から前方に30度傾斜した姿勢を保ったままで、前記焼き網15を前方に引くことになる。即ち、前記焼き網15は、前記扉8の枢動に対してやや遅れて動き始めることになる。そして、前述したように、前記扉8の枢動中心である前記軸受部9が前記扉8の下端近傍に設けられていると共に、前記第一リンク部材13を枢支する前記腕部12が前記扉8の上部に設けられていることによって、前記扉8を開くと、前記腕部12の先端部は大きく移動することになる。これによって、この腕部12の先端部に前記枢軸16によって枢支されている前記第一リンク部材13、この第一リンク部材13に前記枢軸17によって枢支されている前記第二リンク部材、更には、この第二リンク部材14を前記枢軸18によって枢支する前記焼き網15も、前方に大きく移動することになる。このように、前記焼き網15が前記筐体2の開口部3から大きく引き出されることで、前記オーブントースター1内の食品を取り出す際に、前記各ヒータ4,5の発する熱によって高温になっている前記オーブントースター1の筐体2に、使用者の手が触れて火傷してしまう可能性を低くすることができる。しかしながら、このように前記焼き網15が前方に大きく引き出されたとしても、前述したように、前記焼き網15が前記扉8の枢動に対してやや遅れて動き始めるため、開扉動作中における前記焼き網15の先端と前記扉8の内面との距離を大きくして、前記焼き網15が前記扉8に衝突しないようにすることができる。また、大きく移動する前記腕部12に引かれることで、前記第一リンク部材13が前方に大きく引き出されて多く露出することになるが、前述したように、前記第二リンク部材13が下方に凸となるように屈曲しているため、前記第一リンク部材13が邪魔にならず、前記各ヒータ4,5の発する熱によって高温になっている前記第一リンク部材13に使用者の手が触れにくくして、火傷の可能性をより低くすることができる。また、前記焼き網15に食品を載せる場合であっても、前記第一リンク部材13が邪魔にならないので、食品を前記焼き網15に置きやすくすることができる。
次に、前記焼き網15に載せた食品を前記オーブントースター1内に収容するために、或いは食品を取り出した後で前記焼き網15を前記オーブントースター1内に収容するために、前記扉8を閉じる。この際、使用者は前記把持部11を把持し、上方に持ち上げる。すると、前記扉8は、前記軸受部9を中心に枢動することになる。
そして、前記扉8が枢動すると、この扉8の腕部12に枢支された前記第一リンク部材13が、前記腕部12に前記枢軸16を中心に揺動しながら前記筐体2に押し込まれると共に、前記第一リンク部材13の他端、即ちこの他端に枢支された前記第二リンク部材14の一端も、前記枢軸17を中心に揺動しながら前記筐体2に押し込まれることになる。この時、前述したように、前記伸長型コイルバネ21のバネ定数が前記捻りコイルバネ22のバネ定数よりも大きいので、前記枢軸18を中心に前記第二リンク部材14を後方に揺動させて起こそうとする前記捻りコイルバネ22の付勢力よりも、前記ガイド6に沿って前記焼き網15を後方に引き込もうとする前記伸長型コイルバネ21の付勢力の方が強い。従って、前記第二リンク部材14が枢支された前記焼き網15は、前記伸長型コイルバネ21によって後方に引き込まれると共に、前記第一リンク部材13によって押された前記第二リンク部材14は、前記捻りコイルバネ22の付勢力に抗して、前記枢軸17によって枢支された上端側が前記枢軸18を中心に初期状態から前方に30度傾斜した姿勢を保つ。即ち、図3の状態から図2の状態までの間で前記扉8を閉じる過程では、前記第一リンク部材13の他端が後方へ移動した分、前記伸長型コイルバネ21の付勢力によって、前記ガイド6に案内されて前記焼き網15が後方に引き込まれる。そして、図2の状態において、前記焼き網15は前記筐体2内における最奥部に至る。即ち、図2の状態において、前記焼き網15はそれ以上後方に引き込まれない状態となる。この状態において、前記扉8は僅かに開いている。このように、前記扉8が前記焼き網15の移動に対してやや遅れて閉じるため、前記焼き網15が大きく移動したとしても、閉扉動作中における前記焼き網15の先端と前記扉8の内面との距離を大きくして、前記焼き網15が前記扉8に衝突しないようにすることができる。
そして更に、前記扉8を閉じると、前記焼き網15がこれ以上後方に引き込まれないため、前記腕部12及び第一リンク部材13によって前記第二リンク部材14が押されると共に、前記捻りコイルバネ22によって前記第二リンク部材14を起こす方向へ付勢力が働くことによって、前記第二リンク部材14が後方に揺動することになる。そして、前記扉8を閉じた状態では、この扉8は、前記腕部12、第一リンク部材13、及び第二リンク部材14を介して、前記捻りコイルバネ22の付勢力によって前記扉8を閉じる方向に付勢されるので、前記扉8が閉じた状態において、この扉8が上方ほど後方となるように傾斜している、即ち前記扉8の自重によって前記筐体2の開口部3が塞がれるように付勢されていることと相まって、前記扉8が閉じた状態において、この扉8が不用意に開くことが抑制される。
以上のように本発明は、前部に開口部3が設けられると共に内部にヒータ4,5、焼き網15、及び付勢体としての伸長型コイルバネ21が設けられる筐体2と、この筐体2の開口部3の下部に設けられた枢軸10に枢支される軸受部9が下端近傍に設けられた扉8とを有し、この扉8の開閉に連動して前記焼き網15が前後方向に移動すると共に、前記伸長型コイルバネ21によって前記焼き網15が引き込み方向に付勢されるオーブントースター1であって、前記扉8の上部に第一リンク部材13の一端を枢支し、この第一リンク部材13の他端に第二リンク部材14の一端を枢支すると共に、この第二リンク部材14の他端を前記焼き網15に対して所定の角度範囲内で前方に揺動可能に枢支したことで、開扉の初期段階では、前記第二リンク部材14が前記焼き網15に対して所定の角度範囲内で揺動するものの、前記焼き網15が動かず、更に前記扉8を開くことで、前方に所定角度傾斜した状態の前記第二リンク部材14、ひいてはこの第二リンク部材14を枢支している前記焼き網15が前記第一リンク部材13によって引かれることで、前記扉8を開く動きに対して前記焼き網15が遅れて引き出されることになるので、枢支部としての前記軸受部9を前記扉8の下端部に設けると共に前記第一リンク部材13の一端を前記扉8の上部に枢支させることで、前記第一リンク部材13、ひいては前記焼き網15を前記扉8の開閉に伴って大きく引き出すことができるようにしたとしても、前記焼き網15が前記扉8に対して遅れて引き出された分、前記焼き網15の前端と前記扉8の内面との距離を大きくすることができるので、前記焼き網15の前端が前記扉8の内面に衝突しないようにすることができる。
また、前記第一リンク部材13を、その中間部が下方に突出するように屈曲または湾曲させたことで、前記扉8を開いた際に多く露出する前記第一リンク部材13が邪魔にならないようにして、使用者が前記ヒータ4,5によって高温になった前記第一リンク部材13に触れて火傷する可能性をより低くすることができるばかりでなく、前記第一リンク部材13が前記筐体2内の上部に位置する前記ヒータ4に接触しにくくすることができるので、前記第一リンク部材13の一端を前記扉8のより高い位置に枢支することができ、これによって、前記焼き網15をより大きく引き出すことができる。
更に、前記第二リンク部材14を後方に揺動させるように付勢する第二付勢体としての捻りコイルバネ22を設けると共に、この捻りコイルバネ22のバネ定数よりも前記伸長型コイルバネ21のバネ定数を大きくしたことで、開扉の際には、前記焼き網15が前方に引き出される前に、前記第二リンク部材14が前方に揺動すると共に、閉扉の際には、前記捻りコイルバネ22の付勢力によって前記第二リンク部材14を後方に揺動させることで、この第二リンク部材14に枢支された前記第一リンク部材13、ひいてはこの第一リンク部材13に枢支された前記扉8を閉じる方向に付勢することができる。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施形態では、前記第一リンク部材は下方に屈曲させて構成したが、下方に湾曲させて構成してもよい。また、上記実施形態では、前記第二リンク部材を直立した状態から30度の角度範囲で前方に揺動可能に構成したが、この角度範囲に限定されるものではない。
1 オーブントースター
2 筐体
3 開口部
4 上ヒータ
5 下ヒータ
8 扉
9 軸受部(枢支部)
13 第一リンク部材
14 第二リンク部材
15 焼き網
21 伸長型コイルバネ(付勢体)
22 捻りコイルバネ(第二付勢体)
2 筐体
3 開口部
4 上ヒータ
5 下ヒータ
8 扉
9 軸受部(枢支部)
13 第一リンク部材
14 第二リンク部材
15 焼き網
21 伸長型コイルバネ(付勢体)
22 捻りコイルバネ(第二付勢体)
Claims (3)
- 前部に開口部を有する筐体と、その下端部が枢支されると共にこの枢支部を中心に枢動することで前記開口部を開閉する扉と、前記筐体内に設けられるヒータと、前記筐体内に設けられると共に前記扉の開閉に連動して前後方向に移動する焼き網と、この焼き網を引き込み方向に付勢する付勢体とを有するオーブントースターにおいて、
前記扉の上部に第一リンク部材の一端を枢支し、この第一リンク部材の他端に第二リンク部材の一端を枢支すると共に、この第二リンク部材の他端を前記焼き網に対して所定の角度範囲内で前方に揺動可能に枢支したことを特徴とするオーブントースター。 - 前記第一リンク部材を、その中間部が下方に突出するように屈曲または湾曲させたことを特徴とする請求項1記載のオーブントースター。
- 前記第二リンク部材を後方に揺動させるように付勢する第二付勢体を設けると共に、前記付勢体のバネ定数を前記第二付勢体のバネ定数よりも大きくしたことを特徴とする請求項1記載のオーブントースター。
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---|---|---|---|
JP2007128360A JP2008281313A (ja) | 2007-05-14 | 2007-05-14 | オーブントースター |
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JP2007128360A JP2008281313A (ja) | 2007-05-14 | 2007-05-14 | オーブントースター |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114425096A (zh) * | 2021-12-14 | 2022-05-03 | 西安交通大学医学院第一附属医院 | 一种医院心内科手术治疗用具清理设备 |
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2007
- 2007-05-14 JP JP2007128360A patent/JP2008281313A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN114425096A (zh) * | 2021-12-14 | 2022-05-03 | 西安交通大学医学院第一附属医院 | 一种医院心内科手术治疗用具清理设备 |
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