JP2008281015A - 変速装置並びにそれを用いた電動軽自動車 - Google Patents

変速装置並びにそれを用いた電動軽自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】 極めて簡単な構造で無廃棄ガスの電動機駆動でありながら高トルクで、しかも1回充電あたりの走行距離が長く、さらに安価な実用に優れた電動軽自動車を提供する。また、同様の構成の変速装置を提供する。
【解決手段】 変速入力部は、原動機からの回転入力により回転駆動され径の異なる複数の変速入力歯車を同軸に取り付けた入力回転軸を有する。変速出力部とは、入力回転軸に平行に対向配置され、変速入力歯車にそれぞれ常時噛合し、変速入力歯車のいずれかと異なるギヤ比の組合せを構成する複数の変速出力歯車をいずれも自由回転可能に同軸に支持した出力回転軸を有する。さらに、連結解除機構は、出力回転軸に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車とを連結解除自在に連結する係合器を含む。構造を簡単化し、トルク特性改善、充電当たり走行距離伸長を達成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、軽自動車、農業用機械・装置、その他動力源全般について簡易に適用可能な変速装置、並びにそれを用いた電動軽自動車に関する。
従来、二輪自動車は、自動車に比べて排気量、車体重量が小さく、燃費効率が非常に良い点から、近距離の移動手段として広く普及している。一方、近時の地球温暖化、都市の大気汚染による公害問題、環境負荷軽減の必要性から、排気ガス排出量を抑制した自動車の開発が進んでおり、例えば4輪のハイブリッド自動車が実際に相当数実用されるようになっているほか、メタノール自動車、圧縮天然ガス自動車、電気自動車、燃料電池自動車の開発も行われている。排ガス排出量の抑制については、二輪や三輪自動車についても当然に実施されるべきであり、むしろそれらの軽自動車としての特性から、電動駆動式の自動車については早期の普及が望まれている。すなわち、電動駆動式の軽自動車においてはエンジン駆動式の軽自動車に比較して価格が高く、1回のバッテリー充電による走行距離が短く、またモータ出力では充分な回転トルクを得にくいという問題から登坂力が低い等の難点があり、実用的にはほとんど用いられていないのが実情である。電動駆動式の軽自動車の普及が進んでいない要因は上記のように、コスト、走行距離、小トルクが挙げられるが、これらのうちより具体的な要因は、変速装置を複雑化しているわりに電動機でのトルク出力が弱く、高価な専用バッテリを用いており、メンテナンスの手間、時間、コストがかかる点にあるといえる。従来、電動駆動式の軽自動車について、例えば特許文献1のような車両の変速制御装置の提案がなされている。
特開平5−332428号
特許文献1の車両の変速制御装置は、例えば3輪の電動駆動式自動車において、電子制御ユニットが変速信号を出力し、ドライブモータMの出力が一時的に低減又は停止されてトランスミッションTのギヤ列の噛合面圧が開放されその間にチェンジモータ61でシフトドラム62が回転駆動されてシフトチェンジが行われるようになっている。しかしながら、この特許文献1の装置では、シフトドラム62、その回転を制御するゼネバストップ機構85、メインシャフト54とカウンタシャフト57に支持された多数の連動歯車等を必要とし、構造が複雑で軽車両の用途の割には不必要に高コストとなるばかりでなく、多くの歯車を用いているので噛合負荷が大きく、トルク特性を劣化させる要因となっている。また、ゼネバストップ機構に連動する電子制御により変速切替を行わせているから、故障時のメンテナンスが簡単でなく修理時間、修理費用等が高いものとなる。さらに、さらに1回のバッテリ充電あたりの走行距離がそれほど伸びないという難点があった。また、通常走行に不可欠の、ある程度の斜度を有する道路での走行用として廉価に入手可能でそのような傾斜部でも不自由さを感じさせない程度の走行を実現し得る二輪車等の出現が待望されていた。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、極めて簡単な構造で、歯車の噛み合い負荷が小さく、無廃棄ガスの電動機駆動でありながら高トルクで、しかも1回充電あたりの走行距離が長く、さらにガソリン車と同レベルの安価な実用に優れた電動軽自動車を提供することにある。また、本発明の他の目的は、極めて簡単な構造で歯車噛合負荷が軽く、低廉なコストで簡易に原動機からの回転入力を変速出力しうる変速装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、原動機(12)からの回転入力により回転駆動され径の異なる複数の変速入力歯車30,32を同軸に取り付けた入力回転軸26を有する変速入力部18と、入力回転軸26に平行に対向配置され、変速入力歯車30,32にそれぞれ常時噛合し、変速入力歯車のいずれかと異なるギヤ比の組合せを構成する複数の変速出力歯車34,36をいずれも自由回転可能に同軸に支持して一端側を伝達機構14に連結された出力回転軸28を有する変速出力部20と、出力回転軸28に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車34,35とを連結解除自在に連結する係合器38を含む連結解除機構22と、を含む変速装置16から構成される。変速入力部の入力回転軸側の変速入力歯車と変速出力部の出力回転軸側の変速出力歯車とは常時噛合しており、出力回転軸に対して複数の変速出力歯車はフリー回転可能に支持されている。そのままでは入力回転軸が回転してもそれぞれの変速出力歯車の回転は出力回転軸に伝達されず、後輪側の駆動回転を生じさせない。連結解除機構22の係合器38を出力回転軸28に沿うように軸方向移動させるだけで出力回転軸といずれかの変速出力歯車34,35とが連結解除自在に連結される。連結解除機構は軸方向への直線移動により直接に出力回転軸といずれかの変速出力歯車との連結、解除を行う。具体的には、直状のロッド、パイプ、ピンその他の棒体と孔、溝、溝孔等の嵌合が考えられる。係合器と出力回転軸とは軸方向スライド自在でかつ軸回りについて回り止めが施されている構造であればよい。
その際、係合器38は、出力回転軸28の長手方向の所要長さについて移動自在でかつ軸と一体回転し、さらにいずれの変速出力歯車34,36に対しても軸方向近接移動のみで回り止め状態に着脱係合するようにするとよい。
また、回り止め状態に着脱係合する構造が、中間部にスプライン部42を有するとともに両端側に円周部44を形成した出力回転軸28と、円周部44においてそれぞれ軸に対して自由回転自在に軸支された変速出力歯車34,36と、スプライン部42において軸方向移動自在で出力回転軸28と一体回転するように軸支された係合器38と、係合器38とそれぞれの変速出力歯車34,36とが係合器の軸方向移動時に着脱自在に係合する着脱係合装置52と、を有するとよい。
さらに、着脱係合装置52は、係合器38から出力回転軸28方向について両側に突設されたピン48と、変速出力歯車34,36に設けられ係合器38のピン48が入出するピン受部53と、を含むとよい。
また、連結解除機構22は、係合器38がそれぞれの変速出力歯車34,36に対して係合動作する際に回り止め状態の正しい係合位置に弾性的な調心作用で配置させる弾性調心機構70を備えるとよい。
また、連結解除機構22は、係合器38がいずれかの出力歯車34,36とピン-ピン受部係合して係合器38自体が出力回転軸28と一体回転する際にも該係合器と軸方向駆動可能に係合する駆動部材56を含むとよい。
また、弾性調心機構70は、駆動部材56の両側に配置されて駆動部材の両側からその調心位置に同駆動部材を弾性的に付勢するバネ80を有するとよい。
また、本発明は、機枠(24)に平行配置した入力、出力回転軸26,28について、入力回転軸26には軸固定歯車30,32、出力回転軸28にはフリー回転歯車34,36を取り付け、入力回転軸と出力回転軸とに取り付けられたギヤ比の異なる複数組合せの歯車同士を常時噛合状態で配置し、出力回転軸28に対して一体回転しつつその軸方向に自由に移動可能な係合器38を軸方向移動させて所望のフリー回転歯車と出力回転軸28とを自在に連結解除しつつ変速出力させる変速装置16から構成される。
また、本発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の変速装置16を有する電動軽自動車10から構成される。
本発明の変速装置によれば、原動機からの回転入力により回転駆動され径の異なる複数の変速入力歯車を同軸に取り付けた入力回転軸を有する変速入力部と、入力回転軸に平行に対向配置され、変速入力歯車にそれぞれ常時噛合し、変速入力歯車のいずれかと異なるギヤ比の組合せを構成する複数の変速出力歯車をいずれも自由回転可能に同軸に支持して一端側を伝達機構に連結された出力回転軸を有する変速出力部と、出力回転軸に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車とを連結解除自在に連結する係合器を含む連結解除機構と、を含む構成であるから、歯車の噛み合い負荷が小さく、また、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結することができ、構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。また、登坂性が良好で例えば国道において通常予定される斜度を上回る登坂力を保持することができる。さらに、係合器の直線移動のみで連結切替を行うので、変速動作が単純で消費電力も小さく、1回のバッテリ充電あたりの走行距離を長いものとできる。また、メンテナンスが簡単で故障が少なくしかも簡単な変速構造であるわりには大きな最高速度を得て、実用に充分な性能を発揮しうる。
また、係合器は、出力回転軸の長手方向の所要長さについて移動自在でかつ軸と一体回転し、さらにいずれの変速出力歯車に対しても軸方向近接移動のみで回り止め状態に着脱係合するから、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結することができ、構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。さらに、係合器の直線移動のみで連結切替を行うので、変速動作が単純で消費電力も小さく、1回のバッテリ充電あたりの走行距離を長いものとできる。
また、回り止め状態に着脱係合する構造が、中間部にスプライン部を有するとともに両端側に円周部を形成した出力回転軸と、円周部においてそれぞれ軸に対して自由回転自在に軸支された変速出力歯車と、スプライン部において軸方向移動自在で出力回転軸と一体回転するように軸支された係合器と、係合器とそれぞれの変速出力歯車とが係合器の軸方向移動時に着脱自在に係合する着脱係合装置と、を有する構成であるから、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結する構造を具体化でき、それによって構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。
また、着脱係合装置は、係合器から出力回転軸方向について両側に突設されたピンと、変速出力歯車に設けられ係合器のピンが入出するピン受部と、を含む構成であるから、係合器の直線移動による連結切替を単純な構造で実現することができる。
また、連結解除機構は、係合器がそれぞれの変速出力歯車に対して係合動作する際に回り止め状態の正しい係合位置に弾性的な調心作用で配置させる弾性調心機構を備えているから、軽く柔らかな付勢力で係合器を歯車側面に当てて溝孔等に嵌入させることができ、歯車のピン受部に確実にかつ衝撃力を少なくして両者の連結解除を行わせることができる。
また、連結解除機構は、係合器がいずれかの出力歯車とピン-ピン受部係合して係合器自体が出力回転軸28と一体回転する際にも該係合器と軸方向駆動可能に係合する駆動部材を含む構成であるから、変速切替の際に単に係合器を軸方向に移動するだけでよく、いったん切り離し、再接続する等の動作やメカニズムが不要となって直線移動のみによる変速切替構造の実効を図れる。
また、弾性調心機構は、駆動部材の両側に配置されて駆動部材の両側からその調心位置に同駆動部材を弾性的に付勢するバネを有する構成であるから、係合器の歯車側面に対する軽い付勢力による付勢を実現し得る。
また、機枠に平行配置した入力、出力回転軸について、入力回転軸には軸固定歯車、出力回転軸にはフリー回転歯車を取り付け、ギヤ比の異なる複数組合せの入力回転軸と出力回転軸とに取り付けられた歯車同士を常時噛合状態で配置し、出力回転軸に対して一体回転しつつその軸方向に自由に移動可能な係合器を軸方向移動させて所望のフリー回転歯車と出力回転軸とを自在に連結解除しつつ変速出力させる構成とすることにより、歯車の噛み合い負荷が小さく、また、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結することができ、構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。また、登坂性が良好で例えば国道において通常予定される斜度を上回る登坂力を保持することができる。さらに、係合器の直線移動のみで連結切替を行うので、変速動作が単純で消費電力も小さく、1回のバッテリ充電あたりの走行距離を長いものとできる。また、メンテナンスが簡単で故障が少なくしかも簡単な変速構造であるわりには大きな最高速度を得て、実用に充分な性能を発揮しうる。
また、本発明は、上記の変速装置を有する電動軽自動車で構成されるので、電動機による駆動特性を生かして変速切替操作を円滑に行える。また、上記と同様に、歯車の噛み合い負荷が小さく、また、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結することができ、構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。また、登坂性が良好で例えば国道において通常予定される斜度を上回る登坂力を保持することができる。さらに、係合器の直線移動のみで連結切替を行うので、変速動作が単純で消費電力も小さく、1回のバッテリ充電あたりの走行距離を長いものとできる。また、メンテナンスが簡単で故障が少なくしかも簡単な変速構造であるわりには大きな最高速度を得て、実用に充分な性能を発揮しうる、という効果を奏することが可能である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明は、原動機からの回転入力に連結された変速装置及びそれを用いた電動軽自動車であり、本実施形態では、その変速装置付きの電動軽自動車についての実施例を説明することにより、変速装置並びにそれを用いた電動軽自動車について、説明する。ここに、電動軽自動車は、電動二輪自動車、電動三輪自動車、電動自転車を含む。
図1ないし図11は、本発明の実施形態を示しており、本実施形態において、電動軽自動車は、例えば電動駆動式の二輪自動車、すなわち二輪バイクの例を示す。図1は、本実施形態の電動軽自動車10の側面図であり、図において、200は車体フレームであり、車体前部の主要な構造を形成する。車体フレーム200は図示しないヘッドパイプ、メインフレームを含み、それらはフロントカバー202に覆われている。204は計器盤であり、ヘッドライトのオンオフ、ブザー、方向指示ランプ等の操作スイッチが配置されている。206はミラー、208は中央から左右両側に伸びる操向ハンドルであり、それぞれブレーキレバーを近接配置させている。210はヘッドパイプから分岐して斜め下向きに垂下連結したフロントフォーク、211は前輪、212はフットボード、214はサイドカバー、216はシート、218はフットボード212に連結したリヤフレーム、220は後輪である。
本実施形態の電動軽自動車10は、車体に搭載された電動機12と、伝達機構14と、変速装置16と、を有し、さらに、変速装置16は、変速入力部18と、変速出力部20と、連結解除機構22と、を含む。図1において、車体の後部側すなわち、リヤフレーム218と後輪220部分に近接して電動機12、伝達機構14、変速装置16が取り付けられている。なお、図1の面の裏面側となる他の側面側には図示しない二次電池が搭載されており、電動機12に駆動電力を供給する。変速装置16は、ブラケット221によりリヤフレーム218に固定されている。
本実施形態において1つの特徴的な部分は、変速装置16にある。図2において、変速装置16は、金属製のケース体24と、ケース体内に設けた2個の回転軸26,28と、相互に常時噛合状態でそれらの回転軸に取り付けられた計4個の歯車30,32,34,36と、係合器38及びその駆動装置54のみからなる構造である。
図2〜図4において、電動機12に隣接配置されたケース体24は図5〜図7に示すように側面視変形ナス形状のある程度の横幅を有する中空ケースであり、この内部に平行に入力回転軸26と出力回転軸28とがそれぞれ回転自在に支持されている。軸受27,29が入力回転軸26を回転自在に軸支すると共に、軸受31,33が出力回転軸28を回転自在に軸支する。入力回転軸の一端側は電動機の出力軸13に連結されてその回転入力を受けて入力回転軸は回転する。
変速入力部18は、入力回転軸26と、入力回転軸にその中心部を同軸にかつ離隔して取り付けた2個の変速入力歯車を含む。変速入力歯車は異なる径を有しておりそれぞれ入力大歯車30と入力小歯車32とを含む。これらのいずれの歯車も入力回転軸26に固定されており、軸と共に回転する。
変速出力部20は、出力回転軸28と、出力回転軸にその中心部を同軸にかつ離隔して取り付けた2個の変速出力歯車を含む。変速出力歯車は異なる径を有しておりそれぞれ出力大歯車34と出力小歯車36とを含む。これらのいずれの歯車も出力回転軸28に対して自由回転状態で回転自在に取り付けられている。そして、入力回転軸26側の歯車と出力回転軸28側の歯車とはそれぞれ常時噛合状態で配置されている。この実施形態で、入力大歯車30と、出力小歯車36とが噛合して第1噛合対を構成するとともに、入力小歯車32と出力大歯車34とが噛合して第2噛合対を構成している。第1噛合対と第2噛合対はそれぞれギヤ比が異なっており、例えば第1噛合対が4:6〜4.5:5.5であるのに対し、第2噛合対は2:8〜3:7程度に設定されている。入力回転軸26が回転すると出力回転軸28といずれの出力歯車との連結もなされていない状態では入力両歯車の回転にともなって出力両歯車が出力回転軸に対してフリーの状態で噛合回転する。第2噛合対は、第1噛合対に対し低速ではあるが、大きなトルク出力で回転駆動させる。第1噛合対が例えば通常走行時に選択される変速モードであり、例えば一般的な道路走行ではこの第1噛合対の状態(Hモード)で走行する。
変速出力部20には伝達機構14が接続されており、該伝達機構14は変速出力部による出力を車輪側に伝達し、後輪を駆動回転させる。具体的には、出力回転軸28の一端側に駆動プーリ142が固定されており、これと後輪220側の固定プーリ間にベルト144が調帯されて変速出力部20の出力を伝達させる。
連結解除機構22は、出力回転軸28とそれに軸支されたいずれかのフリー歯車とを連結解除自在に連結する連結解除手段であり、特に本実施形態では、出力回転軸に沿って自由に移動可能な係合器38を有し、この係合器38の軸方向移動のみで出力回転軸28と、いずれかの変速出力歯車34,36とを連結解除自在に連結させる。
すなわち、係合器38は、出力回転軸28の長手方向の所要長さについて移動自在でかつ軸28と一体回転し、さらにいずれの変速出力歯車34,36に対しても軸方向近接移動のみで回り止め状態に着脱係合するように設けられている。
より詳しくは、この回り止め着脱係合構造は、出力回転軸28と、変速出力歯車34,36と、係合器38と、着脱係合装置52とを含む。図9に示すように、出力回転軸28は、ケース体24内に入力回転軸26と平行に自由回転自在に支持されており、この出力回転軸28は、中間部にスプライン部42を有すると共に該スプライン部以外の部分である両端側の部分には円周部44を備えた軸棒体から構成されている。スプライン部42は軸と平行に複数条のキー溝を有している。このスプライン部42部分に係合器38の中心部のスプライン孔46が貫通された状態で軸支され軸と共に係合器を一体回転させる。一方、円周部44には出力大歯車34と出力小歯車36がその中心部軸孔を貫通されており、それぞれ自由回転自在に軸支されている。
係合器38は、出力回転軸に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車とを連結解除自在に連結する連結解除機構の1つの要素であり、本実施形態において、この係合器38は、ある程度の厚み幅を有する略短円筒体からなり、出力回転軸のスプライン部42の外径輪郭形状より大きなスプライン孔46を中心部に有している。そして、このスプライン孔46を出力回転軸のスプライン部42に嵌挿させて係合器38は、出力回転軸の軸方向に沿って移動自在となっている。
この実施形態において、係合器38は、図2ないし図4、図7に示すように、短円柱体の両端面側から出力回転軸28の軸方向にそれぞれ複数のピン48を突設させている。図8、図5ないし図7に示すように、一つの面についてそれぞれ円周方向に等間隔で円の内縁に沿って同一半径方向距離で3個のピンが突設固定されている。3本づつのピンは係合器38の両端面から互いに離隔方向に突設されており、したがって、これらのピンは、係合器38の両側に配置される出力歯車34,36のそれぞれいずれかの面に対向するように設けられている。本実施形態において、係合器38は、円柱の厚み方向について中央部分の小径部381と、その両端側大径部382とが一体に固着形成されており厚み方向中央部に円周状の凹部383が形成されている。
大小の出力歯車34,36にはそれぞれ3個の溝孔50が穿溝されている。溝孔50は、係合器38のピン48と共に着脱係合装置52を構成する着脱係合要素としてのピン受部53であり、特に、係合器38のピンの軸方向移動で直接に同孔内に、あるいは孔内からピン48を導入、導出させる。本実施形態において、溝孔50は、係合器38のピン48の回転円周に沿うように中心角が略90度の円弧状の溝孔で円弧状に等間隔を明けて3個設けられている。これらの溝孔50は、中心からの半径方向距離がピン48と同じに設定されている。溝孔50はある程度の円弧状長さを有しており、ピン48が溝孔内に嵌入して溝孔50の端部にピン48が当接すると係合器38の回転駆動力がその溝孔50を有する歯車を回転駆動させる。また、ピン48が溝孔50から抜脱されると係合器38を介した出力回転軸28といずれかの変速出力歯車との係合が解除され、ニュートラル状態となる。ピン48に係合する着脱係合要素としては溝孔50に限らない。例えば単なる貫通孔やメクラ穴、あるいは凹部などでもよい。
係合器38を出力回転軸28の軸方向に向けて移動させるための駆動装置54が同じくケース体24内に配置されている。駆動装置54は、係合器38に係合しつつ出力回転軸28のスプライン部42において該係合器38の軸方向移動を駆動させる軸方向駆動手段であり、特に、本実施形態では、係合器がいずれかの出力歯車とピン-ピン受部係合して係合器自体が出力回転軸28と一体回転する際にも該係合器と係合して変速切替時の応動性を良好にしている。
詳しくは、駆動装置54は、駆動部材56と、駆動機構58と、を含む。駆動部材56は、係合器38自体が出力回転軸28と一体回転する際にも該係合器38と軸方向駆動可能に係合する軸方向駆動体であり、本実施形態では図7に示すように一端側を駆動機構58側に支持されるとともに他端側に係合器38の円周状凹部383に嵌合状に当てられた移動板で構成されている。移動板はその先端部に円周状凹部383が形成する小径部に摺動自在に係合する円弧凹部60を有する。図のように本実施形態では該駆動部材56は駆動機構58との接続部側から係合器側に向けて拡大した変形の台形形状をしている。駆動部材56は円弧凹部60を係合器38の中間の小径部に摺動係合した状態のままで出力回転軸28に平行に軸方向移動する。
駆動機構58は、駆動部材56を介して係合器38をして軸方向に移動させるための駆動源であり、本実施形態において、駆動部材56の基端側を把持する把持部62と、把持部の出力回転軸との平行移動を駆動させる原動部64と、把持部の出力回転軸への平行移動を案内する案内部66と、を有している。
図2〜図7、図10、図11において、出力回転軸28に隣接してこれと平行に案内軸68がケース体24内に固定されている。この案内軸68に係合支持されて把持部62が駆動部材56の基端側を把持している。把持部62は、弾性調心機構70を介して間接的に駆動部材56の基端側を把持している。図10に示すように、把持部62は、離隔位置で案内軸68に先端部を摺動自在に係合する2個のアーム72,72と、アームの基端側を共通に固定するベース枠74と、を有している。2個のアーム72,72のそれぞれの先端部には摺動孔76がそれぞれ穿孔されており、この摺動孔76を案内軸68に貫挿させて案内軸68により駆動部材の基端側が出力回転軸と平行移動するように案内される。駆動部材56の基部は短管78に連結されており、この短管78の孔が案内軸68に貫挿されて軸方向にスライド自在に移動可能となっている。
把持部62の2個のアーム72,72の係合位置の中間位置の案内軸に駆動部材56の基部が係合しており、さらに、この両アーム72,72と短管78との間にバネ80がそれぞれ介装されている。バネ80は、弾性調心機構70の主要な要素であり、本実施形態において、2個のコイルばねが両アーム72,72と短管78間に貫挿状態で介装されている。
弾性調心機構70は、係合器38がそれぞれの変速出力歯車34,36に対して係合動作する際に回り止め状態の正しい係合位置に弾性的な調心作用で配置させる弾性調心手段であり、弾性調心作用により軽い付勢力で係合器をいずれかの出力歯車の側面側に押し付ける。本実施形態において、弾性調心機構70は、案内軸68と、同じ案内軸に離隔して係合しつつ案内軸に対してスライド移動するアーム72,72と両アームの中間位置において案内軸68に軸方向スライド自在に係合した駆動部材56の基部と両アームとの中間に配置したバネ80と、を含む。バネ80は、常時、両アームの中央位置に駆動部材の基部が位置するようなばね付勢力を与えて調心作用を行うように設定されている。
図2、図10において、2個のアーム72,72の基端側を共通に固定するベース枠74には原動部64による駆動力を機械的に受ける駆動受部82が設けられている。実施形態において、駆動受部82は、ベース枠に設けた長方形状の横長孔からなる。駆動受部82で原動部64からの駆動力を受けてベース枠74が矢示a−b方向に移動し、最終的に駆動部材56を出力回転軸と直交方向に本体を向けた状態で同出力回転軸に沿って平行移動させる。なお、84は、ベース枠74にブラケットを介して取り付けた当て板、86は、当て板の当たり方向にストライカスイッチを取り付けたリミットスイッチであり、図11(a)、(b)のようにベース枠74の移動位置を検出して原動部64による出力を正しく作用させるようにしている。
原動部64は、例えばソレノイド88とソレノイドの回転軸に固定されて横長孔(82)内に配置さるカム90で構成されており、ソレノイド88による回転駆動力でナス型のカム90が回転するとベース枠74を矢示a−b方向に移動させる。カム90は1回転するとベース枠74は元位置に戻るので、例えばソレノイド軸の180度回転位置でリミットスイッチがそれぞれ検知し、ソレノイドの回転を停止させるようにしている。原動部64は、把持部の出力回転軸との平行移動について駆動力を与える機構であればよく、モータとリニアガイド、シリンダ機構その他の駆動方法を用いることができる。
図1において、操向ハンドル208には切替スイッチ92が設置されており、ソレノイド88と電気的に接続されてフロントパネル内にに設けられた図示しない制御装置を介してソレノイドをいずれかの方向に回転駆動させる。具体的には、切替スイッチ92は、2つの変速モード(例えば、H位置とL位置)を切替可能に設定し得るようになっており、乗る人の切替操作によりソレノイドを正逆回転させる。制御装置は、トルク出力を良好に発揮させる電動機のモータ回転数を設定するように電動機に対して制御指示を行うほか、切替スイッチとソレノイドモータ、ベース枠の位置検出センサ等に対してそれぞれの動作を司る。
図13は、本願の実施例に係る変速装置付きの電動二輪自動車と従来の電動二輪自動車との性能比較表である。図に示すように、本願の変速装置を用いた二輪自動車では、変速装置構造が遊星減速機を用いた複雑な構造と多数の部品点数と効率の劣る変速機切替構造である従来の電動二輪自動車に比較し、コスト、1回充電あたりの走行距離、斜度に対する走行性、最高時速の点で優れており、実用性に優れることが分かる。
次に、本実施形態に係る変速装置付の電動軽自動車の作用について説明する。電動軽自動車の起動に際しては、単に図示しない起動用のキー孔にキーを差し込み、キースイッチを起動側に回す。これによって、バッテリの電力が電動機211に供給されロータを回転駆動させる。このとき、切替スイッチ92がHモードにセットされている場合はエンジン原動機でいわゆる高速(例えば4速あるいは5速)運転状態である。モータ起動時には次第にロータ回転数を増加し、加速していくから、燃焼爆発式のエンジン原動機のような大きな衝撃はなく、緩やかな立ち上がりで次第に増速回転となる。
起動スイッチのオン時に切替スイッチ92がH側に位置しているとき、図2のように係合器38は、ピン48とピン受部53の溝孔50内に突入して出力小歯車36に密着状態となっている。このとき、係合器38は出力回転軸28のスプライン部42において回り止めされて同回転軸28と一体回転状態となっていると共に、出力小歯車36ともピン48が溝孔50端部に当接して回り止め状態となっている。このため、他の歯車噛合対は単に自由回転としつつ、入力回転軸26側の大歯車30の回転はこれと歯車噛合する出力回転軸28側の出力小歯車36、係合器38を介して出力回転軸28を回転駆動させ、それによって、その一端側に連結させた駆動プーリ142、ベルト144を介して後輪220を回転駆動させる。そして、増速後、最も良好にトルク特性を発揮できる回転数に向けて電動機が回転し、この状態で通常の平坦道路や軽度の登り走行を無理なく行える。
ある程度の登り坂に差し掛かるときには、L(低速)モード変速状態に切り替えて走行すると電動機負荷を軽減しつつ軽快な登坂性を得ることができる。HからL状態に切り替える際には、電動二輪自動車を停止させる。停止状態で切替スイッチ92を操作してL側に切替設定させると、ソレノイド装置88が作動してカム90を回転駆動させ、ベース枠74をb方向に移動させる。このとき、案内軸68に案内されてベース枠74がb方向に移動すると、係合器38のピン48の先端が出力大歯車34の円弧状溝孔50内に入り、図3のように係合器が出力回転軸28と、出力大歯車と、に同時に回り止め状態で係合する。これによって、出力小歯車36側は係合器38による連結が解除されて出力回転軸にに対してフリー回転状態となる一方、出力大歯車34と出力回転軸28が係合器38を介して回り止め状態で連結される。そして、モータの起動キーをオンすると、第2の歯車噛合による速度変換状態で伝達機構14を介して後輪を回転駆動させ、そのまま電動二輪自動車を走行させる。このように、係合器のピンが溝孔等の受部に嵌入するように歯車側に単に押し付け付勢した状態とし、係合器の軸方向移動のみにより、歯車の回転で自然に嵌入するようにした機械的な係合のみで変速のための切替動作を行わせるようにしているから、各部材の駆動のための電力が不要で消費電力が小さく、しかも故障が少なく、メンテナンスも簡単である。また、交合する歯車を支持する入出力軸への噛合負荷が小さく、トルク特性、速度特性を向上させることができる。
係合器38の軸方向移動の際に、ピン48の先端が出力大歯車34の円弧状溝孔50の位置から外れた相対回転位置にある場合には、図4に示すように、ピン48の先端が出力大歯車34の側面に当たり、a側のバネ80のみが圧縮された状態となるとともに、b側のバネ80は、そのばね特性による自然な状態かあるいは、軽い付勢力で駆動部材56の基端側をa方向に押している。このときのバネ80による付勢は、それぞれのばねのばね力は同じに設定され、駆動部材の基部を常に両アーム72の中央部に位置させるように付勢する調心作用によるばね付勢力により行う。図12は、係合器38を左方向に駆動する場合は右側のばねが圧縮状態、右方向に駆動する場合は左側のばねが圧縮状態となり、ピンの溝孔内嵌入後はいずれについても均等なばね力で中央に付勢される状態となる。この状態で、起動キーを操作してモータを始動させると、入力小歯車32と出力大歯車34との噛合により出力大歯車34が回動し、係合器38のピン48が出力大歯車の3個のいずれかの溝孔に落ち込んで嵌入する。そして、溝孔の端部にピン48が当たる状態で係合器38と出力回転軸28とが回り止め状態に係合し、これによって、第2噛合対による変速状態で後輪を回転駆動する。調心作用によるばね付勢力でのピンの歯車側面に対する付勢により、過度の付勢が加わらずに軽度の付勢力でピンを嵌入させ、モータ駆動によるトルク特性である緩やかな増速機能を利用して円滑に変速作用を行わせることができる。さらに、低速状態から、通常走行の高速状態へ切り替える際には、切替スイッチ92をH側に切り替えることにより、上記同様の作用を行いながら変速切替を行うこととなる。
以上、説明したように、本発明の変速装置付きの電動軽自動車によれば、係合器による直線移動のみでいずれかの変速出力歯車と出力回転軸とを連結することができ、構造を簡素化し、制御を簡単として最大トルク出力を容易に生成させることができる。したがって、登坂性が良好で例えば国道において通常予定される斜度を上回る登坂力を保持することができる。また、係合器の直線移動のみで連結切替を行うので、変速動作が単純で消費電力も小さく、1回のバッテリ充電あたりの走行距離を長いものとできる。また、メンテナンスが簡単で故障が少なくしかも簡単な変速構造であるわりには大きな最高速度を得て、実用に充分な性能を発揮しうる。
さらに、本発明は、原動機からの回転入力により回転駆動され径の異なる複数の変速入力歯車を同軸に取り付けた入力回転軸を有する変速入力部と、入力回転軸に平行に対向配置され、変速入力歯車にそれぞれ常時噛合し、変速入力歯車のいずれかと異なるギヤ比の組合せを構成する複数の変速出力歯車をいずれも自由回転可能に同軸に支持して一端側を伝達機構に連結された出力回転軸を有する変速出力部と、出力回転軸に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車とを連結解除自在に連結する係合器を含む連結解除機構と、を含む変速装置を提供する。変速装置字体の構成は、上記の電動二輪自動車用の変速装置のものと同一である。この場合の他の変速装置としては、たとえば、原動機として電動機以外のエンジン機関を用いる場合がある。また、その変速装置の用途としては軽自動車に限らず、その他の回転出力構造を有する装置の変速装置について用いることができる。
以上説明した本発明の変速装置並びにそれを用いた電動軽自動車によれば、上記した実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の本質を逸脱しない範囲において、任意の改変を行ってもよい。
本発明の1実施形態に係る変速装置付きの電動軽自動車の側面図である。 図1のH(ハイギア)状態におけるA−A線拡大断面図である。 図2の状態からL(ローギア)状態に変位後の拡大断面図である。 図2の状態からL(ローギア)状態に変位途中状態の拡大断面図である。 図2のB−B線拡大断面図である。 図2のC−C線拡大断面図である。 図2のD−D線拡大断面図である。 図2のE−E線側から見た係合器の側面図である。 図2の一点鎖線示のケース体と、実線示の出力回転軸と駆動プーリのみを表示し、他の部分を省略して表した図である。 係合器の駆動機構部分の拡大斜視説明図である。 (a),(b)は、駆動機構による係合器の動きとリミットスイッチによる当て板の検出状態を示す図である。 案内軸に貫挿されたばねによる係合器の基端部の自動調心作用を説明する図である。 本願発明実施例と従来の二輪自動車との性能比較説明の表の図である。
符号の説明
10 電動軽自動車
12 電動機
14 伝達機構
16 変速装置
18 変速入力部
20 変速出力部
22 連結解除機構
24 ケース体
20 取付枠
26 (変速)入力回転軸
28 (変速)出力回転軸
30 (変速)入力大歯車
32 (変速)入力小歯車
34 (変速)出力大歯車
36 (変速)出力小歯車
38 係合器
42 スプライン部
46 スプライン孔
48 ピン
50 溝孔
52 着脱係合装置
54 駆動装置
56 駆動部材
58 駆動機構
62 把持部
70 弾性調心機構
80 ばね
88 ソレノイド
92 切替スイッチ

Claims (9)

  1. 原動機からの回転入力により回転駆動され径の異なる複数の変速入力歯車を同軸に取り付けた入力回転軸を有する変速入力部と、
    入力回転軸に平行に対向配置され、変速入力歯車にそれぞれ常時噛合し、変速入力歯車のいずれかと異なるギヤ比の組合せを構成する複数の変速出力歯車をいずれも自由回転可能に同軸に支持して一端側を伝達機構に連結された出力回転軸を有する変速出力部と、
    出力回転軸に沿う軸方向移動のみで出力回転軸といずれかの変速出力歯車とを連結解除自在に連結する係合器を含む連結解除機構と、を含むことを特徴とする変速装置。
  2. 係合器は、出力回転軸の長手方向の所要長さについて移動自在でかつ軸と一体回転し、さらにいずれの変速出力歯車に対しても軸方向近接移動のみで回り止め状態に着脱係合することを特徴とする請求項1記載の変速装置。
  3. 回り止め状態に着脱係合する構造が、中間部にスプライン部を有するとともに両端側に円周部を形成した出力回転軸と、
    円周部においてそれぞれ軸に対して自由回転自在に軸支された変速出力歯車と、
    スプライン部において軸方向移動自在で出力回転軸と一体回転するように軸支された係合器と、
    係合器とそれぞれの変速出力歯車とが係合器の軸方向移動時に着脱自在に係合する着脱係合装置と、を有することを特徴とする請求項2記載の変速装置。
  4. 着脱係合装置は、係合器から出力回転軸方向について両側に突設されたピンと、変速出力歯車に設けられ係合器のピンが入出するピン受部と、を含むことを特徴とする請求項3記載の変速装置。
  5. 連結解除機構は、係合器がそれぞれの変速出力歯車に対して係合動作する際に回り止め状態の正しい係合位置に弾性的な調心作用で配置させる弾性調心機構を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の変速装置。
  6. 連結解除機構は、係合器がいずれかの出力歯車とピン-ピン受部係合して係合器自体が出力回転軸28と一体回転する際にも該係合器と軸方向駆動可能に係合する駆動部材を含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の変速装置。
  7. 弾性調心機構は、駆動部材の両側に配置されて駆動部材の両側からその調心位置に同駆動部材を弾性的に付勢するバネを有することを特徴とする請求項5又は6に記載の変速装置。
  8. 機枠に平行配置した入力、出力回転軸について、
    入力回転軸には軸固定歯車、出力回転軸にはフリー回転歯車を取り付け、ギヤ比の異なる複数組合せの入力回転軸と出力回転軸とに取り付けられた歯車同士を常時噛合状態で配置し、出力回転軸に対して一体回転しつつその軸方向に自由に移動可能な係合器を軸方向移動させて所望のフリー回転歯車と出力回転軸とを自在に連結解除しつつ変速出力させる変速装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の変速装置を有する電動軽自動車。
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