JP2008280449A - 模様の形成された皮革およびその製造方法 - Google Patents
模様の形成された皮革およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008280449A JP2008280449A JP2007126689A JP2007126689A JP2008280449A JP 2008280449 A JP2008280449 A JP 2008280449A JP 2007126689 A JP2007126689 A JP 2007126689A JP 2007126689 A JP2007126689 A JP 2007126689A JP 2008280449 A JP2008280449 A JP 2008280449A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- leather
- pattern
- martens hardness
- ink
- convex pattern
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Abstract
【解決手段】皮革上に紫外線硬化膜による凸模様が形成された皮革であって、該凸模様がマルテンス硬さの異なる少なくとも2種類の紫外線硬化膜により形成されていることを特徴とする模様の形成された皮革である。また、凸模様がマルテンス硬さの異なる2種類の紫外線硬化膜により形成されており、凸模様を縦断面でみたときに、凸模様の内部は主にマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化膜で形成されており、また、凸模様の外部は主にマルテンス硬さが硬い紫外線硬化膜で形成されていることが好ましい。
【選択図】図1
Description
HM=F/As(h)
なお、本発明におけるマルテンス硬さの測定については、上記PICODENTOR HM500を使用し、10秒かけて最大荷重0.050mNとなるようにビッカース圧子を被測定物表面に押し込み、そのまま試験荷重を5秒間保持し、その後同様に荷重を減少させる条件を採用した。ビッカース圧子を用いた場合の表面積の算出式は式2の通りである。
As(h)=k×h2
=26.43×h2
k:圧子固有の係数
h:圧子の押し込み量
・マルテンス硬さ
各紫外線硬化型インクの硬化膜のマルテンス硬さを上記した方法により測定した。
各実施例にて得られた模様の形成された皮革について、テーバー磨耗試験をJIS K 7204に準拠して行い、CS−10 1kgの条件のもと、500サイクル及び1000サイクル後の磨耗減少率を測定し、以下の基準で判定を行った。
○:1000サイクル後の摩耗量が50%より少ない
△:1000サイクル後で摩耗量が50%を超える
×:500サイクル後で摩耗量が50%を超える
各実施例にて得られた模様の形成された皮革について、折り曲げ試験をJIS P 00115に準拠して行い、折り曲げ角度:左右 135°、荷重:1.5kgの条件のもと、10サイクル後の凸模様を目視により確認した。
○:割れまたは亀裂が認められない
△:一部に亀裂がある
×:著しい割れまたは亀裂がある
(1)皮革の製造
(1−a)天然皮革
原皮として成牛皮を用い、通常の工程を実施した後、クロムなめしを行ない、水絞り、シェービング、再なめし、中和、染色・加脂、水絞り、乾燥、味入れ、ステーキング、張り乾燥、縁断ち、銀むきを実施した。なお染色はベースコートとほぼ同系色(黄色)になるよう実施した。
(大日本インキ化学工業(株) 顔料コンク液) 10重量部
LCC Filler MK−45
(大日本インキ化学工業(株) フィラー剤) 10重量部
LCC BINDER SX−707
(大日本インキ化学工業(株) アクリルエマルジョン) 30重量部
LCC BINDER UB−1100
(大日本インキ化学工業(株) ウレタンエマルジョン) 30重量部
LCC ASSISTER RL
(大日本インキ化学工業(株) レベリング剤) 2重量部
LCC Thickener NA−3
(大日本インキ化学工業(株) 増粘剤) 適量
純水 適量
以下の成分を配合後、撹拌機で10分撹拌し、表皮用樹脂溶液を得た。
(大日精化工業(株) 顔料コンク液) 10重量部
レザミンNES−9950−3(大日精化工業(株) シリコーン変性ポリカーボネートポリウレタン溶液) 100重量部
レザミンX−架橋剤(大日精化(株) 架橋剤) 2重量部
ジメチルホルムアミド(日産化学(株)) 15重量部
トルエン(丸善石油化学(株)) 15重量部
(2−a)硬化後のマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化型インク
CN981(脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー サートマージャパン(株)製) 20重量部
SR9003(プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート
サートマージャパン(株)製) 37.5重量部
SR489(トリデシルアクリレート サートマージャパン(株)製)37.5重量部
イルガキュア184(1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン
チバスペシャルティケミカルズ(株)) 5重量部
CN981(脂肪族ウレタンアクリレートオリゴマー サートマージャパン(株)製) 25重量部
SR9003(プロポキシ化(2)ネオペンチルグリコールジアクリレート
サートマージャパン(株)製) 70重量部
イルガキュア184(1‐ヒドロキシ‐シクロヘキシル‐フェニル‐ケトン
チバスペシャルティケミカルズ(株)) 5重量部
準備した天然皮革と合成皮革に、インクジェットプリンタを使用して、作製した紫外線硬化型インクを、まず硬化後のマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化型インクにて、次にそのインクがプリントされた位置と同位置もしくは近傍に、硬化後のマルテンス硬さが硬い紫外線硬化型インクにてプリントをおこなった。なおプリントした凸模様については、断面が図1、またその模様が図6で示されるようなドット模様とした。またプリント条件および紫外線の照射条件は以下のとおりである。
ヘッド加熱温度 :60(℃)
ノズル径 :70(μm)
印加電圧 :50(V)
パルス幅 :20(μs)
駆動周波数 :1(kHz)
解像度 :180(dpi)
インク塗布量 :150(g/m2)
ランプ種類 :メタルハライドランプ
電圧 :120W/cm
照射時間 :1秒
照射高さ :10(mm)
プリントする凸模様を、断面が図3、またその模様が図5で示されるような連続模様とした以外は、実施例1と同様にして模様の形成された皮革を作製した。得られた模様の形成された皮革について上記評価方法にて評価した結果を表1に示す。
硬化後のマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化型インクのみを用い、プリントする凸模様については、断面が図7、またその模様が図6で示されるようなドット模様とし、インクジェットプリントをおこなった以外は、実施例1と同様にして模様の形成された皮革を作製した。得られた模様の形成された皮革について上記評価方法にて評価した結果を表1に示す。
硬化後のマルテンス硬さが硬い紫外線硬化型インクのみを用い、プリントする凸模様については、断面が図7、またその模様が図6で示されるようなドット模様とし、インクジェットプリントをおこなった以外は、実施例1と同様にして模様の形成された皮革を作製した。得られた模様の形成された皮革について上記評価方法にて評価した結果を表1に示す。
2 ‥ マルテンス硬さが硬い紫外線硬化膜
3 ‥ 皮革
Claims (6)
- 皮革上に紫外線硬化膜による凸模様が形成された皮革であって、該凸模様がマルテンス硬さの異なる少なくとも2種類の紫外線硬化膜により形成されていることを特徴とする模様の形成された皮革。
- 凸模様がマルテンス硬さの異なる2種類の紫外線硬化膜により形成されており、凸模様を縦断面でみたときに、凸模様の内部は主にマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化膜で形成されており、また、凸模様の外部は主にマルテンス硬さが硬い紫外線硬化膜で形成されていることを特徴とする請求項1記載の模様の形成された皮革。
- 2種類の紫外線硬化膜のマルテンス硬さが2〜60N/mm2であり、かつ2種類の紫外線硬化膜のマルテンス硬さの差が10〜50N/mm2であることを特徴とする請求項2記載の模様の形成された皮革。
- 凸模様が連続模様であることを特徴とする請求項1または2に記載の模様の形成された皮革。
- 凸模様が非連続模様であることを特徴とする請求項1または2に記載の模様の形成された皮革。
- 皮革上に、硬化後のマルテンス硬さが異なる2種類の紫外線硬化型インクをインクジェット方式にてプリントし、凸模様を形成する皮革の製造方法であって、まず硬化後のマルテンス硬さが柔らかい紫外線硬化型インクをプリントし、次にそのインクがプリントされた位置と同位置もしくは近傍に、硬化後のマルテンス硬さが硬い紫外線硬化型インクをプリントし、その後、紫外線により紫外線硬化型インクを硬化させることを特徴とする模様の形成された皮革の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007126689A JP5134860B2 (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 模様の形成された皮革 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007126689A JP5134860B2 (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 模様の形成された皮革 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008280449A true JP2008280449A (ja) | 2008-11-20 |
JP5134860B2 JP5134860B2 (ja) | 2013-01-30 |
Family
ID=40141535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007126689A Expired - Fee Related JP5134860B2 (ja) | 2007-05-11 | 2007-05-11 | 模様の形成された皮革 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5134860B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011006537A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Seiren Co Ltd | 紫外線硬化型インクジェット用インク、インクジェットプリント方法および凸模様が形成されたシート |
JP2013063545A (ja) * | 2011-09-16 | 2013-04-11 | Seiko Epson Corp | 画像形成物の製造方法、成形物の製造方法 |
WO2020203244A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 株式会社Dnpファインケミカル | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物の製造方法 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0870906A (ja) * | 1994-09-02 | 1996-03-19 | Suzuki Sogyo Co Ltd | 凹凸成形シート並びにその製造方法 |
JP2004306469A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-04 | Seiren Co Ltd | 紫外線硬化型インクを用いた布帛のインクジェット記録方法および記録装置 |
JP2006104592A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Seiren Co Ltd | 合成皮革およびその製造方法 |
JP2007277483A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Seiren Co Ltd | 画像が形成された天然皮革 |
JP2007284466A (ja) * | 2006-04-12 | 2007-11-01 | Seiren Co Ltd | 模様形成皮革 |
-
2007
- 2007-05-11 JP JP2007126689A patent/JP5134860B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0870906A (ja) * | 1994-09-02 | 1996-03-19 | Suzuki Sogyo Co Ltd | 凹凸成形シート並びにその製造方法 |
JP2004306469A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-04 | Seiren Co Ltd | 紫外線硬化型インクを用いた布帛のインクジェット記録方法および記録装置 |
JP2006104592A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-04-20 | Seiren Co Ltd | 合成皮革およびその製造方法 |
JP2007277483A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Seiren Co Ltd | 画像が形成された天然皮革 |
JP2007284466A (ja) * | 2006-04-12 | 2007-11-01 | Seiren Co Ltd | 模様形成皮革 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011006537A (ja) * | 2009-06-24 | 2011-01-13 | Seiren Co Ltd | 紫外線硬化型インクジェット用インク、インクジェットプリント方法および凸模様が形成されたシート |
JP2013063545A (ja) * | 2011-09-16 | 2013-04-11 | Seiko Epson Corp | 画像形成物の製造方法、成形物の製造方法 |
WO2020203244A1 (ja) | 2019-03-29 | 2020-10-08 | 株式会社Dnpファインケミカル | インク組成物、それを用いたインクジェット記録方法及び印刷物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5134860B2 (ja) | 2013-01-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5643090B2 (ja) | 合成樹脂成形品の加飾表面構造体、その製造方法および自動車内装部品 | |
JP5100656B2 (ja) | 立体模様形成天然皮革 | |
CN101291816B (zh) | 可固化液体套装和喷墨印刷法 | |
US7261407B2 (en) | Process and printing apparatus for ink jet printing on cloth using ultraviolet ray curable ink | |
CN110494509B (zh) | 装饰天然皮革 | |
US9415638B2 (en) | Decorative tire and method for producing same | |
JP6017899B2 (ja) | 模様形成皮革 | |
EP1702961B1 (en) | Ink-jet ink, ink-jet ink set, and ink-jet recording method | |
CN107922762A (zh) | 基于可辐射固化聚氨酯的粘合剂分散体 | |
JP4943049B2 (ja) | 模様形成皮革 | |
CN108699371A (zh) | 墨、墨和基材的套件、喷墨印刷方法、喷墨印刷机和印刷物 | |
JP2009052030A (ja) | インクジェット用インクセット、インクジェット着色方法および屋外用着色物 | |
US20190193448A1 (en) | Inkjet printing | |
JP7019960B2 (ja) | 印刷装置、プログラム、及び印刷方法 | |
EP3420039A1 (en) | Printing formulations and methods | |
WO2018168609A1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型インク組成物、このインク組成物を用いた積層体、基材上に像を形成する像形成方法及び印刷物の製造方法 | |
JP2008169242A (ja) | 着色物の製造方法 | |
CN105073419A (zh) | 涂装件、印刷件以及涂层件 | |
JP4536473B2 (ja) | 合成皮革およびその製造方法 | |
JP5134860B2 (ja) | 模様の形成された皮革 | |
US11285735B2 (en) | Medium, medium producing method, and medium producing apparatus | |
JP5550859B2 (ja) | 紫外線硬化型インクジェット用インク、インクジェットプリント方法および凸模様が形成されたシート | |
JP2008142631A (ja) | 着色物 | |
KR20120135483A (ko) | 잉크 세트, 인쇄물 및 성형체 | |
JP7283527B1 (ja) | 活性エネルギー線硬化型インクジェット用インク組成物、組成物収容容器、2次元又は3次元の像形成装置、2次元又は3次元の像形成方法、硬化物、及び加飾体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100506 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20111122 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120307 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120629 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121016 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20121112 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |