JP2008278637A - 界磁を可変制御するモータ駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】可変界磁型モータにおいて安価でかつ高精度な位置検出を可能にする。
【解決手段】ロータ4の回転軸の軸線方向にステータ6を変位自在に設け、モータ駆動型アクチュエータ11によりステータを変位して界磁を可変制御可能にする。ロータに対してステータが完全に抜けた位置を検出するリミットスイッチ14を設け、電源オン時にステータをその方向に駆動し、リミットスイッチ信号発生時のステータ位置を初期置としてステータの変位を表示する。電源オンの度に変位検出の初期値が確定されるため、例えば絶対位置を検出するような高精度な位置センサを用いることなく、回転量だけ検出可能な安価なアクチュエータ用回転センサを用いて、初期位置に対する正確な相対距離を求めることができる。
【選択図】図2
【解決手段】ロータ4の回転軸の軸線方向にステータ6を変位自在に設け、モータ駆動型アクチュエータ11によりステータを変位して界磁を可変制御可能にする。ロータに対してステータが完全に抜けた位置を検出するリミットスイッチ14を設け、電源オン時にステータをその方向に駆動し、リミットスイッチ信号発生時のステータ位置を初期置としてステータの変位を表示する。電源オンの度に変位検出の初期値が確定されるため、例えば絶対位置を検出するような高精度な位置センサを用いることなく、回転量だけ検出可能な安価なアクチュエータ用回転センサを用いて、初期位置に対する正確な相対距離を求めることができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、界磁を可変制御するモータ駆動装置に関するものである。
従来、電動モータにおいて、ステータとロータとの有効磁束を通す部分となる対向面積を増減させることで出力を調整可能にしたものがあり、例えばロータ側の磁気部材を軸線方向に移動させてロータとステータとの両磁気部材間の互いに重なり合う面積を増減させるようにしたもの(例えば特許文献1・2参照)や、ロータとステータとの対向面間のギャップ(間隙)を調整するようにしたものがあった(例えば特許文献3参照)。
特開平5−300712号公報
特開平6−141401号公報
特開2004−80847号公報
上記したような界磁を可変制御するモータ駆動装置にあって界磁制御を高精度に行うためには、例えば移動させる方の磁気部材の位置検出を行うことが考えられる。しかしながら、位置検出を高精度に行うためには高価な変位センサが必要となって装置が高騰化するという問題が生じる。
このような課題を解決して、可変界磁型モータにおいて安価でかつ高精度な位置検出を可能にすることを実現するために本発明に於いては、複数の磁石及び複数の電機子コイルの一方を周方向に配設された回転子と、前記複数の磁石及び複数の電機子コイルの他方を周方向に配設された固定子とを備えるモータと、電源と前記モータとの間で駆動電流を流すように設けられたパワー素子回路と、前記回転子と前記固定子との相対距離を可変可能にするべく前記回転子と前記固定子とのいずれか一方を前記回転子の回転軸の軸線方向にモータの回転力により変位させるモータ駆動アクチュエータと、前記モータ駆動アクチュエータの回転を検出するアクチュエータ用回転センサと、前記パワー素子回路を制御すると共に前記モータ駆動アクチュエータにより前記回転子と前記固定子との相対距離を変えて界磁を制御する制御装置とを備えた界磁を可変制御するモータ駆動装置であって、前記制御装置は、前記相対距離が予め設定された最小設定値または最大設定値になったことを検出する手段と、前記モータ駆動アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ位置制御手段とを有し、前記アクチュエータ位置制御手段が、電源オン時に前記最小設定値または前記最大設定値が検出されるまで前記モータ駆動アクチュエータを駆動し、前記最小設定値または前記最大設定値が検出された時に前記相対距離を初期化し、前記初期化された値を基準として前記アクチュエータ用回転センサの検出信号から前記相対距離を求めて前記モータ駆動アクチュエータを駆動制御するものとした。
特に、前記相対距離が前記最小設定値または前記最大設定値になったことを検出する手段が、前記モータ駆動アクチュエータにより前記回転子と前記固定子とのいずれか一方が前記最小設定値または前記最大設定値に対応する位置に達したことを検出する位置センサ、あるいは、前記アクチュエータ位置制御手段による前記モータ駆動アクチュエータへの駆動信号出力中に前記アクチュエータ用回転センサからの回転検出信号が所定時間変化しない場合に前記相対距離が前記最小設定値または前記最大設定値になったと判定するためのタイマを有すると良い。
また、前記相対距離を表示する相対距離表示手段を有すると良く、さらに、前記モータを運転する指令信号を発生する出力指令信号発生手段と、前記回転子の前記固定子に対する回転角度を検出する回転センサとを備え、前記制御手段は、加速側の前記指令信号に応じて前記駆動電流の基準となる出力デューティ決定信号を発生する出力デューティ決定手段と、前記出力デューティ決定信号に応じてパルス幅変調した駆動信号を前記回転角度信号に基づいて出力して前記パワー素子回路を制御するPWM信号生成手段とを有し、前記PWM信号生成手段によるPWMデューティを表示するPWMデューティ表示手段が設けられていると良い。
このように本発明によれば、回転子と固定子とのいずれか一方をモータ駆動アクチュエータにより変位させ、モータにおける界磁を可変制御するようにしたモータであって、電源オン時に、回転子および固定子の相対距離が最小設定値または最大設定値になるようにいずれか一方の磁気部材を駆動し、最小設定値または最大設定値でアクチュエータ用回転センサを初期化することから、電源オンの度に変位検出の初期値が確定されるため、例えば絶対位置を検出するような高精度な位置センサを用いることなく、回転量だけ検出可能な安価なアクチュエータ用回転センサを用いて、初期位置に対する正確な相対距離を求めることができる。最小設定値および最大設定値は任意に設定して良い。
特に、初期位置の検出にあっては、位置センサとして例えばリミットスイッチを用いることができ、それにより容易に初期位置を検出でき、変位センサを用いる場合より低廉化し得る。あるいは、回転子または固定子の変位する方が機械的ストッパに当たって止まることによりアクチュエータ用回転センサの回転検出信号が変化しないことを検出することにより初期位置を検出することができる。
また、相対距離表示手段を設けることにより、運転手が界磁の制御量を目視して確認することができ、界磁制御を好適に行うことができる。さらに、モータの駆動制御としてPWM制御を行う場合に、PWMデューティを表示することにより、相対距離表示(界磁表示)と併せて、効率の良い界磁量を維持して走行することを容易に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は電動自動車の駆動輪Wに適用された例を示す模式的断面図である。図において、車体1に固定支持軸2が側方に突出するように固定されており、その固定支持軸2には一対の軸受3a・3bを介してモータのアウタロータとなるロータ4が回転自在に支持されている。ロータ4の外周部にはホイールを介して駆動輪Wが取り付けられている。
ロータ4は、有底円筒形状をなしかつその中心部にボス部を有する形状であり、ボス部を形成する小径周壁部4aと、その小径周壁部を同軸に外囲する大径周壁部4bとを有する。図に示されるように、ロータ4の両周壁部4a・4b間の空間が車体1側に開放されている。大径周壁部4bの内周面には周方向にN・S極を並べた永久磁石としての複数のマグネット5が配設されている。また、両周壁部4a・4bによる空間に受容されるようにステータ6が設けられている。
固定支持軸2の車体1に固設された部分には外向フランジが形成されており、その外向フランジには小径周壁部4aを外囲するガイド部材7が固設されている。ガイド部材7には例えばセレーションにより固定支持軸2の軸線方向に移動自在にされたスライド部材8が支持されている。スライド部材8の外周面には半径方向外向きの鍔が突設されており、その鍔に例えばビス止めされたブラケットを介してステータ6が支持されている。
ステータ6は、積層鋼板により形成された環状部分及びその環状部分から半径方向外向きに突出する複数のティースからなるコア6aと、それらティースに巻回されたコイル巻線としてのコイル9とを有し、上記したようにスライド部材8と一体のブラケットにコア6aの環状部分が適所でねじ止めされている。このようにして構成されたステータ6と上記ロータ4とにより本発明が適用される回転電機としてのモータMが構成されている。
スライド部材8は、回転モータを駆動源とするモータ駆動型アクチュエータ11により上記固定支持軸2の軸線方向に往復駆動されるようになっており、一体のステータ6も同様に往復移動する。図示例では、固定支持軸2の外向フランジにブラケットを介してアクチュエータ11が固定されていると共に、アクチュエータ11のモータ軸からなる回転軸に設けられた大ギアと噛み合う小ギアを同軸に有する駆動軸12が、スライド部材8の移動方向に延在するように固定支持軸2の外向フランジ及び上記ブラケットにより軸支されている。その駆動軸12のスライド部材8側には例えば台形ねじ部12aが設けられており、その台形ねじ部12aに螺合するナット部材13がスライド部材8の鍔に固着されている。また、モータ駆動アクチュエータ11には回転検出センサ11aが内蔵されている。そのモータにあっては、公知のパルスセンサを内蔵するモータと同様であって良い。なお、ナット部材13の可動範囲は図示されない機械的ストッパにより規制されている。この機械的ストッパは単純なブラケットやブロック状部材を固定支持軸2のフランジ部に固設して設けるなどしたものであって良く、何等特別なものではないためその図示および説明を省略する。
このアクチュエータ11により、モータMの界磁(有効磁束の大きさ)を調整することができる。すなわち、アクチュエータ11の回転駆動により駆動軸12が回転し、そのねじ部12aに螺合しているナット部材13が駆動軸12の軸線方向に移動するため、スライド部材8と一体のコア6aが駆動軸12と平行になる固定支持軸2(ロータ4の回転軸)の軸線方向に移動し得る。これにより、コア6aのティース突出端面がマグネット5の磁極面と重なる量が変化し、マグネット5とコア6aとの間の磁束が増減するため、可変界磁型のモータが構成される。
また、ステータ6の初期位置としてロータ4とステータ6との相対距離の最大設定値(例えばロータ4に対してステータ6が完全に抜けた図1の二点鎖線の状態)となる位置に対応するナット部材13の位置を検出するためのリミットスイッチ14が設けられている。なお、相対距離が最小設定値(例えばロータ4に対してステータ6が完全に重なった図1の実線の状態)となる位置を初期位置としても良い。さらに、上記2位置間の任意の位置(少し重なった状態やほとんど抜けた状態)を初期位置として設定しても良い。リミットスイッチ14の場合には自由に設置でき、そのような任意の位置設定は容易である。
次に、本発明に基づく制御要領について、図2のブロック回路図を参照して示す。なお、図示例のモータMの基本形にあっては3相のブラシレスモータと同様のものであって良い。
図示例では、電源としての車載バッテリBTに、FETを用いたブリッジ回路が構成されたパワー素子回路としてのインバータ21を介してモータMの各相コイル9が接続されている。なお、バッテリBTとインバータ21とを接続する電源線にはメインスイッチSWと電流検出センサ22と電圧検出センサ23とが設けられており、各センサ22・23により検出された電流検出信号と電圧検出信号とが、制御装置を構成する制御回路ECUの電流検出回路25と電圧検出回路26とに入力するようになっている。モータMにはロータ4の回転角度を検出する回転センサ24が設けられており、その回転角度信号が回転角度検出回路27に入力し、回転角度検出回路27ではロータ4のステータ6に対する回転(角度)位置を算出する。
また、制御回路ECU内には、外部の例えばアクセル開度センサ(図示せず)からの信号であって良い運転操作信号が入力される運転操作入力回路28と、運転操作入力回路28からの出力信号が入力される出力指令信号発生手段としての出力電流指令回路29と、出力電流指令回路29及び電流検出回路25からの各出力信号が入力される出力電流比較回路31と、出力電流比較回路31からの出力信号が入力される出力デューティ決定手段としての出力Duty決定回路33と、出力Duty決定回路33からの出力信号が入力される出力Duty判別回路36と、出力Duty判別回路36からの出力信号に基づいて出力デューティの値を表示器により表示するPWMデューティ表示手段としてのDuty表示装置51と、出力Duty決定回路33と回転角度検出回路27とからの各出力信号が入力されると共にそれら入力値に応じてインバータ21にPWM信号を出力するPWM信号生成手段としてのPWM信号生成回路38と、出力Duty決定回路33からの出力信号がデューティ100%であるか否かを判別するDuty100%判定回路52とが設けられている。
また、制御回路ECU内には、上記リミットスイッチ14と接続されかつそのスイッチ信号を検出するリミットスイッチ検出回路53と、上記回転検出センサ11aからの回転信号が入力することによりアクチュエータ11のモータ回転数を検出する回転数検出回路54と、それらリミットスイッチ検出回路53・回転数検出回路54と電圧検出回路26・運転操作入力回路28・出力電流比較回路31・Duty100%判定回路52との各信号が入力するアクチュエータ位置制御手段としてのステータ位置制御回路39と、ステータ位置制御回路39からの出力信号に基づいてアクチュエータ11を駆動制御する位置駆動回路40とが設けられている。
なお、外部にはマニュアル操作用スイッチボックス55が設けられている。マニュアル操作用スイッチボックス55には、ステータ6をロータ4に重ねる向きである入り方向に操作するための入スイッチ55aと、逆向きすなわち出る方向に操作するための出スイッチ55bと、それらの1回の変位となるステップ駆動量を設定するためのステップ切替スイッチ55cとが設けられている。
さらに、制御回路ECU内には、上記入スイッチ55aおよび出スイッチ55bの各スイッチ信号に応じてステータ6の位置制御を行うための目標位置をステータ位置制御回路39に出力するアップダウンカウンタ56と、上記ステップ切替スイッチ55cのスイッチ信号に応じて上記ステップ駆動量の信号をステータ位置制御回路39に出力する駆動量切替回路57と、ステータ位置制御回路39の制御状態に応じてモータMの駆動制御を禁止するべく出力Duty決定回路33に禁止信号を出力する禁止回路58と、上記リミットスイッチ検出回路53からのスイッチ信号により初期化される上記回転数検出回路54からのアクチュエータ11のモータ回転数信号に応じてステータ位置制御を行うステータ位置制御回路39と、ステータ位置制御回路39からの位置信号に基づいてステータ6の位置を表示するための表示信号を作成する表示信号作成回路59と、表示信号作成回路59からの表示信号に応じてステータ6の位置を表示器により表示する相対距離表示手段としてのステータ位置表示装置60とが設けられている。
なお、図2における各回路はICを用いて構成されるものと、CPUのプログラム制御により構成されるものとを含むものであって良い。また、図示された回路名称及び信号線により理解される部分についてはその詳しい説明を省略する。
このようにして構成されたモータ駆動装置により、上記マニュアル操作用スイッチボックス55からの各スイッチ信号に基づいてステータ位置制御回路39にてステータ6(コア6a)の設定位置(目標位置)を算出し、それに応じた位置制御信号が位置駆動回路40からアクチュエータ11に出力され、アクチュエータ11によりステータ6(コア6a)を上記目標位置まで駆動して停止する。これにより、上記したようにマグネット5の磁極面とコア6aのティース突出端面との重なり量(互いに対向する部分の面積;以下、対向面積と称する)が増減し、対向面積を通ることになる磁束が増減するため、モータMの特性を、対向面積を大きくした場合には低回転・高トルク型とし、対向面積を小さくした場合には高回転・低トルク型とすることができる。このようにして可変界磁型モータの制御を行うことができる。
通常の運転を行う場合には図示されないアクセルの操作量に応じて運転操作入力回路28から目標出力値が出力され、それに応じて出力Duty決定回路33で出力デューティを決定し、その出力デューティの大きさに応じてPWM信号生成回路38によりPWM信号を生成し、そのPWM信号によりインバータ21が制御される。出力デューティに応じてモータMのコイル9に電流が流れ、電流検出センサ22で検出された電流検出値によりフィードバック制御を行うことができる。
一方、界磁を変化させる制御を行う場合には、マニュアル操作用スイッチボックス55の入スイッチ55aまたは出スイッチ55bを操作することにより可能である。それらのスイッチ55a・55bの1回の信号入力に応じて、ステータ位置制御回路39ではステップ切替スイッチ55cにより設定された駆動量だけ入り方向または出方向にステータ6を駆動する。そのステータ6の変位に応じて界磁が変化し得る。
また、界磁制御量として、ロータ4に対してステータ6が完全に外れた位置を0%位置とし、またロータ4に対してステータ6が完全に重なった位置を100%位置として、ステータ6の位置を0〜100%位置で表示するようにし、その表示手段として上記したようにステータ位置表示装置60を運転者の視認容易な場所に配設しておく。さらに出力デューティの値を例えば0〜100%デューティで表示するようにし、その表示手段として上記したようにDuty表示装置51を運転者の視認容易な場所に配設しておく。このような構成にすることで、運転者は出力デューティの値を確認しながら入スイッチ55aまたは出スイッチ55bを操作することにより、高効率なモータ特性となるように界磁制御を行うことができる。
次に、本発明に基づく上記ステータ6の初期位置に対する位置表示の設定要領について図3を参照して示す。まず、電源オンとしてメインスイッチSWをオンした時に、例えば電圧検出センサ23による電圧検出信号が発生したことをステータ位置制御回路39により検出したら、ステータ位置制御回路39は、ステータ位置駆動回路40に対してアクチュエータ11を初期位置として例えば上記0%位置に向けて駆動する制御信号を出力する。それにより、ステータ6は一旦0%位置に達する。このとき、ステータ6の位置信号は、回転検出センサ11aの回転に応じて出力されるパルス信号に応じて例えば任意の位置から0%位置に向けて変化する。
ステータ6が0%位置に達したことが上記したリミットスイッチ14により検出された場合には、そのリミットスイッチ信号がステータ位置制御回路39に入力し、ステータ位置制御回路39によるアクチュエータ11の駆動制御を停止すると共に、ステータ位置検出回路58に対して0%位置信号を出力する。それにより、ステータ6の位置信号は初期位置(図示例では0%)に設定され、この時にはステータ位置表示装置60の表示部には0%位置が表示される。その後、マニュアル操作用スイッチボックス55の操作に応じてステータ6が100%位置側に駆動されると、回転検出センサ11aからのパルス信号に応じてステータ6の位置信号が変化し、その変化した位置がステータ位置表示装置60の表示部に表示される。
これにより、電源オンの度にステータ6の機械的位置と位置表示との初期位置が整合するため、常に明確な初期位置を基準としたステータ6の位置制御を行うことができる。またリミットスイッチ14により初期位置を設定することができるため、ステータ位置駆動回路40に絶対値検出型の高価な位置センサを用いる必要が無く、例えば1回転当たり所定数のパルス信号が出力されるような安価な回転(角度)センサを用い、初期位置からのパルス数を測定することにより、ステータ6の位置を検出することができる。パルス数の演算回路(IC)は安価であり、装置を低廉化し得る。
また、上記Duty表示装置51による出力デューティとステータ位置表示装置60によるステータ位置との両者を確認しつつアクセルおよびマニュアル操作用スイッチボックス55の各スイッチを操作することにより、効率の良い界磁量を維持した走行制御を容易に行うことができ、電動自動車における省エネ走行を容易に実現することができる。
また、上記図示例では初期位置をリミットスイッチ14により検出するようにしたが、リミットスイッチなどの位置センサを用いることなく、初期位置を設定することができる。その一例としての第2の例を図4および図5を参照して以下に示す。なお、上記図示例と同様の部分には同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
図4の回路にあっては、ステータ位置制御回路39にタイマ61を設けている。この回路においても、メインスイッチSWのオン時にステータ6を0%位置に向けて駆動することは同じである。そして、ステータ6と一体のナット部材13が0%位置でストッパに当たると、それ以上ナット部材13が変位しないため、回転検出センサ11aからの回転検出信号が出力されなくなる。
図5に示されるように、メインスイッチSWのオンによりステータ6を0%位置に向けて駆動すると、ステータ6の位置信号は、回転検出センサ11aの回転に応じて出力されるパルス信号に応じて例えば任意の位置から0%位置に向けて変化する。
アクチュエータ11のモータが回転している場合には連続的にパルス信号が発生するが、ナット部材13がストッパに当たってアクチュエータ11の回転が停止した場合には、アクチュエータ11に対する駆動信号の出力中にもかかわらず、前回のパルス信号の次となるパルス信号は発生しない。したがって、駆動信号出力中であってタイマ61の所定時間内に次のパルス信号が発生しない、すなわち回転検出センサ11aの検出信号が変化しなかった場合には上記ストッパに当たったとして、その状態を初期位置と判定することができる。
また、前回のパルス信号の発生からタイマ61が計時開始するように設定されており、所定時間(タイムアップ)の経過前に次のパルス信号が発生した場合には再度計時をし直し、駆動中はこれを繰り返す。ストッパに当たった場合にはタイマ61がタイムアップし、そのタイムアップ信号によりステータ6の位置信号は初期位置(図示例では0%)に設定される。その後、ステータ6が100%側に駆動されると、回転検出センサ11aからのパルス信号に応じてステータ6の位置信号が変化する。そして、上記第1の例と同様の作用効果を奏し得る。
本発明にかかる界磁を可変制御するモータ駆動装置は、安価なセンサを用いて初期位置に対する正確な相対距離を求めることができ、可変界磁型モータを用いた装置として有用である。
4 ロータ
5 マグネット
6 ステータ
11 アクチュエータ、11a 回転検出センサ
13 ナット部材
14 リミットスイッチ
51 Duty表示装置
60 ステータ位置表示装置
ECU 制御回路
M モータ
SW メインスイッチ
5 マグネット
6 ステータ
11 アクチュエータ、11a 回転検出センサ
13 ナット部材
14 リミットスイッチ
51 Duty表示装置
60 ステータ位置表示装置
ECU 制御回路
M モータ
SW メインスイッチ
Claims (5)
- 複数の磁石及び複数の電機子コイルの一方を周方向に配設された回転子と、前記複数の磁石及び複数の電機子コイルの他方を周方向に配設された固定子とを備えるモータと、電源と前記モータとの間で駆動電流を流すように設けられたパワー素子回路と、前記回転子と前記固定子との相対距離を可変可能にするべく前記回転子と前記固定子とのいずれか一方を前記回転子の回転軸の軸線方向にモータの回転力により変位させるモータ駆動アクチュエータと、前記モータ駆動アクチュエータの回転を検出するアクチュエータ用回転センサと、前記パワー素子回路を制御すると共に前記モータ駆動アクチュエータにより前記回転子と前記固定子との相対距離を変えて界磁を制御する制御装置とを備えた界磁を可変制御するモータ駆動装置であって、
前記制御装置は、前記相対距離が予め設定された最小設定値または最大設定値になったことを検出する手段と、前記モータ駆動アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ位置制御手段とを有し、
前記アクチュエータ位置制御手段が、電源オン時に前記最小設定値または前記最大設定値が検出されるまで前記モータ駆動アクチュエータを駆動し、前記最小設定値または前記最大設定値が検出された時に前記相対距離を初期化し、前記初期化された値を基準として前記アクチュエータ用回転センサの検出信号から前記相対距離を求めて前記モータ駆動アクチュエータを駆動制御することを特徴とする界磁を可変制御するモータ駆動装置。 - 前記相対距離が前記最小設定値または前記最大設定値になったことを検出する手段が、前記アクチュエータ位置制御手段により前記モータ駆動アクチュエータを駆動する制御中に
前記モータ駆動アクチュエータにより前記回転子と前記固定子とのいずれか一方が前記最小設定値または前記最大設定値に対応する位置に達したことを検出する位置センサを有することを特徴とする請求項1に記載の界磁を可変制御するモータ駆動装置。 - 前記相対距離が前記最小設定値または前記最大設定値になったことを検出する手段が、前記アクチュエータ位置制御手段による前記モータ駆動アクチュエータへの駆動信号出力中に前記アクチュエータ用回転センサからの回転検出信号が所定時間変化しない場合に前記相対距離が前記最小設定値または前記最大設定値になったと判定するためのタイマを有することを特徴とする請求項1に記載の界磁を可変制御するモータ駆動装置。
- 前記相対距離を表示する相対距離表示手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の界磁を可変制御するモータ駆動装置。
- 前記モータを運転する指令信号を発生する出力指令信号発生手段と、前記回転子の前記固定子に対する回転角度を検出する回転センサとを備え、
前記制御手段は、加速側の前記指令信号に応じて前記駆動電流の基準となる出力デューティ決定信号を発生する出力デューティ決定手段と、前記出力デューティ決定信号に応じてパルス幅変調した駆動信号を前記回転角度信号に基づいて出力して前記パワー素子回路を制御するPWM信号生成手段とを有し、
前記PWM信号生成手段によるPWMデューティを表示するPWMデューティ表示手段が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の界磁を可変制御するモータ駆動装置。
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JP2007119444A JP2008278637A (ja) | 2007-04-27 | 2007-04-27 | 界磁を可変制御するモータ駆動装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110654495A (zh) * | 2018-06-29 | 2020-01-07 | 博世株式会社 | 驱动用电动机及电动车辆 |
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2007
- 2007-04-27 JP JP2007119444A patent/JP2008278637A/ja active Pending
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