JP3763536B2 - ステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のステアリング系に対する電動機の駆動力によって運転者の操舵力の負担を軽減するステアリング装置に関する。
従来、ステアリング装置として、ステアリング系にトルクを付与する電動機と、運転者によるステアリング系への操舵入力を検出するとともに、その検出信号を出力する操舵入力検出手段と、電動機の回転状態を検出するとともに、検出した電動機回転信号を出力する回転検出手段と、操舵入力検出手段からの検出信号及び回転検出手段からの電動機回転信号に基づいて、前記電動機の回転動作を制御する制御手段とを備えたステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このようなステアリング装置では、ハンドルが回動することによって、ステアリング系に操舵入力が付与されると、操舵入力検出手段がその操舵入力の検出信号を出力するとともに、制御装置が、その検出信号に基づいて電動機の回転動作を制御する。そして、電動機は、運転者による操舵入力に応じた所定のトルクをステアリング系に付与する。したがって、このステアリング装置によれば、電動機がステアリング系に付与するトルクによって、運転者のハンドルに対する操舵力の負担が軽減される。
また、このステアリング装置では、電動機がステアリング系にトルクを付与する際に、回転検出手段が、電動機の回転角や角速度といった回転状態を検出するとともに、検出した電動機回転信号を出力する。そして、この電動機回転信号に基づいて、制御装置は電動機の回転動作を制御する。このようなステアリング装置によれば、電動機の回転角や角速度といった回転状態に応じて電動機の回転動作が制御されるので、例えば、自動車の高速走行時のように、運転者がゆっくりとハンドルを回動させたとき、あるいは急な進路変更を余儀なくされて素早くハンドルを回動させたときを問わずに、運転者の操舵フィーリングが良好に保たれる。
特開2001−18822号公報(段落0012〜0028、図1)
ところで、このようなステアリング装置では、回転検出手段が、電動機と一体に、あるいは電動機の近傍に配置されているため、回転検出手段が出力する電動機回転信号には、電動機のステータコイルの極数に応じて周期的に発生するノイズが入り込む。つまり、具体的に説明すると、例えば、9極からなるステータコイルを有する電動機と、3極の回転子を有するレゾルバ(回転検出手段)とを備えたステアリング装置では、図9に示すように、sin波出力電圧及びcos波出力電圧で構成される3次の電動機回転信号に、電動機のノイズが、40°×n(nは、1〜9の整数)の位置に入り込む。そして、電動機が1回転する間にノイズが発生する最初の位置である回転角(40°)と、sin波出力電圧の最初の1周期が完了する位置である回転角(120°)との公倍数で示される回転角(120°、240°及び360°(0°))、つまり、sin波出力電圧がゼロとなる位置には、常に、電動機のノイズが入り込む。このような位置に入り込んだノイズは、S/N比を考慮すると、電動機回転信号に対する影響が最も大きい。したがって、ステアリング装置では、このような特定の位置で強調されるノイズによって、電動機の出力(トルク)が変動するため、運転者の操舵フィーリングが損なわれる。
また、このような電動機のノイズの入り込みを防止するために、電動機回転信号を送信する配線をシールドで被覆したり、電動機と回転検出手段との間にシールド板を配設することも考えられるが、このようなステアリング装置では、その構造が複雑化したり、大型化するという新たな問題が生じる。また、ステアリング装置を構成する部品点数が増加するため、ステアリング装置の製造コストが高くなるという問題をも生じる。
そこで、本発明は、電動機による出力の変動が少なく、良好な操舵フィーリングを保つことができ、しかも小型で安価なステアリング装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、ステアリング系にトルクを付与する電動機と、運転者による前記ステアリング系への操舵入力を検出するとともに、その検出信号を出力する操舵入力検出手段と、前記電動機の回転状態を検出するとともに、検出した電動機回転信号を出力する回転検出手段と、前記操舵入力検出手段からの前記検出信号及び前記回転検出手段からの前記電動機回転信号に基づいて、前記電動機の回転動作を制御する制御手段とを備えたステアリング装置において、前記電動機が、複数の磁石と、3相を1組とした複数のステータコイルとを備え、前記回転検出手段が、複数の極数を有し、かつ前記電動機と同期して回転する回転子と、この回転子の回転角に応じて交流の出力電圧を誘起するコイルとを備えており、前記回転子の前記極数が前記ステータコイルの組数よりも1多い数であることを特徴とする。
このステアリング装置では、電動機が回転する際に、その1回転分の回転角、つまり360°をステータコイルの極数で除した回転角の整数倍の位置に、電動機のノイズが入り込む。その一方で、回転検出手段から出力される電動機回転信号、つまり回転検出手段のコイルに誘起される出力電圧の次数は、回転子の極数に等しい。そして、回転検出手段のコイルで出力電圧が誘起される際に、その出力電圧がゼロになる回転子の回転角と、電動機のノイズが入り込む回転角とが一致する。当該回転角は、電動機が1回転する間にノイズが発生する最初の位置である回転角と、出力電圧(電動機回転信号)の最初の1周期が完了する位置である回転角との公倍数で示される回転角である。つまり、このステアリング装置によれば、回転子の極数が、ステータコイルの組数よりも1多い数に設定されているので、出力電圧(電動機回転信号)がゼロになる回転子の回転角と、電動機のノイズが入り込む回転角とが一致する箇所が少なくなる。したがって、このステアリング装置では、電動機回転信号に対するノイズによる外乱が低減される。また、電動機回転信号に対するノイズによる外乱が低減されるので、電動機のノイズの入り込みを防止するために、電動機回転信号を送信する配線をシールドで被覆したり、電動機と回転検出手段との間にシールド板を配設する必要がないか、あるいは、このようなシールド等を簡単なものにすることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリング装置において、前記ステータコイルは、放射状に配置された複数のティース部と、これらティース部に巻回された巻線とで構成されており、当該巻線は、U相、V相及びW相の順番に配置されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、電動機回転信号に対するノイズによる外乱が低減されるので、電動機の出力の変動がなく、良好な操舵フィーリングを保つことができる。また、この発明によれば、前記シールド等を簡単なものにすることができるので、製造コストを安価にすることができるとともに、ステアリング装置の小型化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、電動機を3相の交流電動機で構成することができる。したがって、この発明によれば、消費電力を低減することができるとともに、電動効率を高めることができるので、小型の電動機を使用することができ、延いてはステアリング装置の小型化を図ることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るステアリング装置の詳細について説明する。参照する図面において、図1は、本発明の実施の形態に係るステアリング装置を示す概略図、図2は、図1のA−A線における断面図、図3は図2のB−B線における断面図、図4は、図1のステアリング装置を構成するブラシレスモータの断面図、図5(a)は、図1のステアリング装置を構成するレゾルバの概念図、図5(b)は、図5(a)に示すレゾルバの励磁側コイルに印加される励磁電圧並びに出力側コイルに誘起されるsin波出力電圧及びcos波出力電圧を示す波形図、図6は、図1のステアリング装置を構成する電動機駆動制御手段のブロック図である。
図1に示すように、ステアリング装置Mは、ハンドル1から操舵輪SW,SWに至るステアリング系Sに配設されて、運転者がステアリング系Sに付与する操舵力の負担を軽減するものである。ここでは、ステアリング装置Mを説明するに先立って、まず、ステアリング系Sについて説明する。
ステアリング系Sは、図1に示すように、ハンドル1と、このハンドル1と一体になるように配設されたステアリング軸2aと、このステアリング軸2aに自在継ぎ手2c,2dを介して連結されたピニオン軸5aと、このピニオン軸5aとラック&ピニオン機構5を構成して連結されたラック軸5cと、このラック軸5cの両端にボールジョイントBJ,BJを介して連結されるとともに、左右の操舵輪SW,SWにそれぞれ連結されたタイロッドTR,TRとを備えている。
このステアリング系Sでは、運転者がハンドル1を回動させることによって、操舵力が付与(操舵入力)されると、図2を併せて参照すると明らかなように、ギヤボックス6内で軸受けB1,B2によって回転自在に支持されたピニオン軸5aがその軸周りに回転するようになっている。そして、ピニオン軸5aの回転運動は、ラック&ピニオン機構5、つまり、ピニオン軸5aの先端に取り付けられたピニオンギア5bと、これと噛み合うようにラック軸5cの周面に形成されたラックギア5dとによって、ラック軸5cの延びる方向への往復運動に変換されるようになっている。このようなラック軸5cの往復運動によって、図1に示すボールジョイントBJ,BJ及びタイロッドTR,TRを介して、操舵輪SW,SWが操舵されるようになっている。
次に、本発明に係るステアリング装置Mについて説明する。図1に示すように、ステアリング装置Mは、運転者がステアリング系Sに付与した操舵入力を検出する操舵入力検出手段TSと、ステアリング系Sに補助トルク(補助操舵力)を付与する電動機としてのブラシレスモータ3と、ブラシレスモータ3の回転状態を検出するレゾルバ7と、このステアリング装置Mが搭載される車両(図示せず)の車速を検出する車速センサVSと、操舵入力検出手段TS、レゾルバ7及び車速センサVSから出力される信号に基づいて、ブラシレスモータ3の回転動作を制御する電動機駆動制御手段8とを備えている。なお、ブラシレスモータ3は、特許請求の範囲にいう「電動機」に相当し、レゾルバ7は、後記するレゾルバデジタル変換手段(以下、RD変換手段21(図6参照)という)とともに、特許請求の範囲にいう「回転検出手段」を構成するものである。
本実施の形態では、操舵入力検出手段TSとして、図2に示すように、操舵トルクセンサTS1が使用されている。この操舵トルクセンサTS1は、ピニオン軸5a周りに配置されており、運転者がステアリング系Sに付与した操舵入力に応じてピニオン軸5aがその軸周りに回転する際に、ピニオン軸5aが受けるトルクを検出するものである。そして、その検出信号は、後記する電動機駆動制御手段8に向けて出力されるようになっている。このような操舵トルクセンサTS1としては、例えば、磁歪式トルクセンサが挙げられる。
ブラシレスモータ3は、運転者が手動でステアリング系Sに付与する操舵トルクをアシストする補助トルクを発生させるものであり、この補助トルクは、図3に示すように、トルクリミッタTL及び減速機構4を介して、ピニオン軸5aに伝達されるようになっている。ここでは、トルクリミッタTL、減速機構4及びブラシレスモータ3の順番で説明する。
トルクリミッタTLは、ブラシレスモータ3の回転を出力する出力軸31の一端側にセレーションによって固定されたインナ部材TL2と、インナ部材TL2の外周面と接触することによってこのインナ部材TL2と協働して円錐クラッチを構成するとともに、次に説明する減速機構4を構成するウォーム軸の一端にセレーションによって固定されたアウタ部材TL1と、インナ部材TL2をアウタ部材TL1に向けて付勢する皿ばねTL3とを備えている。このトルクリミッタTLは、ブラシレスモータ3の出力軸31の回転が、減速機構4のウォーム軸43に伝達される際に、インナ部材TL2とアウタ部材TL1とで構成される円錐クラッチによって、トルクリミッタTLに所定値以上の大きなトルクが作用すると、インナ部材TL2とアウタ部材TL1とが相互にスリップするようになっている。そして、このようにスリップさせることによって、このトルクリミッタTLは、ブラシレスモータ3からの補助トルクを制限し、オーバトルクをカットすることができるようになっている。
減速機構4は、ブラシレスモータ3が発生した補助トルクを倍力してピニオン軸5aに伝達するものであって、一端に前記アウタ部材TL1が取り付けられるウォーム軸43と、このウォーム軸43の中程に取り付けられた金属製のウォーム41と、このウォーム41に噛み合うとともに、ピニオン軸5aに直交する面内に配置されるようにこのピニオン軸5a周りに取り付けられた樹脂製のウォームホイール42とで構成されている。
ブラシレスモータ3は、出力軸31と、この出力軸31を回転させる本体部32とを備えており、これらはモータハウジング62内に配置されている。本体部32は、出力軸31に固定されたロータ32aと、モータハウジング62の内周面に沿うように固定されたステータコイル32bとで構成されている。
ロータ32aは、図4に示すように、周方向に8つ(8極)の永久磁石を備えた回転体であり、その周方向に沿ってN極とS極とが交互に並ぶように配列されている。
ステータコイル32bは、ロータ32aの周囲を取り囲むように配置される筒状部材32cの外周面から放射状に延びる9個のティース部材32dと、それぞれのティース部材32dに巻回された巻線32eとで構成される電磁石である。これらステータコイル32bは、U相、V相及びW相からなる3相を1組とした3組で構成されており、U相、V相及びW相は、この順番でロータ32a周りに並ぶように巻線32eが巻回されている。
レゾルバ7は、再び図3を参照すると明らかなように、ブラシレスモータ3の出力軸31に取り付けられたロータ32aの回転角、回転方向及び角速度を検出するセンサであって、出力軸31の他端側、つまり、前記トルクリミッタTLの反対側に配置されている。このレゾルバ7は、ブラシレスモータ3の出力軸31の他端側に固定された回転子71と、この回転子71の周囲を取り囲むように配置されるとともに、モータハウジング62に取付板73を介して固定されたコイル72とで構成されている。
レゾルバ7は、図5(a)を併せて参照すると明らかなように、回転子71が、ブラシレスモータ3の出力軸31から等間隔で放射状に突出した4つの凸部で構成される突極PPを有している。つまり、回転子71の極数は、前記したステータコイル32bの組数よりも1多い数に設定されている。
コイル72は、励磁側コイル72aと、第1出力側コイル72bと、第2出力側コイル72cとで構成されている。このようなレゾルバ7は、ブラシレスモータ3が1回転するごとに、励磁側コイル72aに、図5(b)に示すような、電圧振幅がsin波で構成される励磁電圧が印加されると、第1及び第2出力側コイル72b,72cのそれぞれで、回転子71の回転角θに対応して、図5(b)に示すような電圧振幅のエンベロープであるcos波出力電圧及びsin波出力電圧が誘起されるようになっている。このcos波出力電圧及びsin波出力電圧は、後記するRD変換手段21(図6参照)によって検出されるようになっている。なお、第1及び第2出力側コイル72b,72cは、特許請求の範囲にいう「コイル」に相当する。
車速センサVSは、車速を単位時間当たりのパルス数として検出し、検出したパルス数に対応したアナログ電気信号を車速信号として、次に説明する電動機駆動制御手段8に向けて出力するようになっている。この、車速センサVSは、ステアリング装置Mの専用センサであってもよいし、他のシステムの車速センサであってもよい。
電動機駆動制御手段8は、2相回転磁束座標系(dq座標系)で記述されるベクトル制御によって、ブラシレスモータ3の制御を行うものである。つまり、運転者によってステアリング系Sに付与された操舵トルクを操舵トルクセンサTS1により検出し、この検出した操舵トルクに応じた補助トルク(補助操舵力)が得られるように、ブラシレスモータ3をベクトル制御するものである(図1参照)。
電動機駆動制御手段8は、図6に示すように、目標電流検出手段20と、RD変換手段21と、電動機電流検出手段22a,22bと、加算器24a,24b,27a,27bと、3相−dq変換手段23と、PI制御手段25a,25bと、非干渉化制御手段26と、dq−3相変換手段28と、電動機駆動手段29とで構成されている。
目標電流検出手段20は、操舵トルクセンサTS1が出力する操舵トルク(操舵入力)の検出信号や、後記するRD変換手段21が出力するブラシレスモータ3の回転状態を示す電動機回転信号(出力軸31の角速度ω)、車速センサVSが出力する車速信号を受信するとともに、これら信号に基づいてこの目標電流検出手段20に予め設定された所定の関数から、ブラシレスモータ3のq軸目標電流及びd軸目標電流を演算するように構成されている。
RD変換手段21は、レゾルバ7から出力されるcos波出力電圧及びsin波出力電圧に基づいて、ブラシレスモータ3の回転角θや、角速度ωといったブラシレスモータ3の回転状態に係るパラメータを演算する公知の回路素子で構成されている。なお、演算されたブラシレスモータ3の回転角θや角速度ωの検出信号は、特許請求の範囲にいう「電動機回転信号」に相当する。
電動機電流検出手段22a,22bは、ブラシレスモータ3のステータコイル32bにおける各相の電流の大きさ及び方向を検出するものである。なお、本実施の形態では、電動機電流検出手段22a,22bがステータコイル32bのU相の電流Iuと、W層の電流Iwとを検出するようになっている。これら電動機電流検出手段22a,22bは、例えば、ブラシレスモータ3の各相の巻線に設けられたカレントトランスフォーマで構成することができる。
3相−dq変換手段23は、電動機電流検出手段22a,22bで検出されたブラシレスモータ3の相電流や、RD変換手段21で演算されたブラシレスモータ3の回転角θに基づいてdq変換を行い、そのときのブラシレスモータ3のd軸電流Idとq軸電流Iqとを演算するように構成されている。
加算器24a,24bは、3相−dq変換手段23が出力したd軸電流Id及びq軸電流Iqを減衰手段30a,30bを介して受信するとともに、目標電流検出手段20が出力したq軸目標電流及びd軸目標電流と、受信したd軸電流Id及びq軸電流Iqとの偏差をそれぞれ演算するように構成されている。そして、この加算器24a,24bは、演算した電流偏差を、次に説明するPI制御手段25a,25bに出力するようになっている。なお、減衰手段30は、このようなd軸電流Id及びq軸電流Iqのフィードバックループに混入する外部からの高周波ノイズを除去するものである。
PI制御手段25a,25bは、加算器24a,24bから出力された電流偏差に対して、P(Proportional)制御処理及びI(Integral)制御処理を行うことによって、d軸及びq軸に対してのそれぞれの指令電圧V´d、V´qを出力するように構成されている。
非干渉化制御手段26は、これと繋がる加算器27a,27bと協働して、複数の制御入力と、複数の制御量との間に相互干渉がある場合に、1つの制御入力の影響が、1つの制御量だけに及ぶように相互干渉を絶つ働きをするものである。本実施の形態における非干渉化制御手段26は、RD変換手段21から出力される角速度ωの信号と、3相−dq変換手段23から出力されるd軸電流Id及びq軸電流Iqとのフィードバックループを小さくする(フィードバックループの応答を早くする)ように構成されている。
dq−3相変換手段28は、PI制御手段25a,25bから加算器27a,27bを介して出力される指令電圧Vd、Vqに対してdq逆変換を行うことによって、ブラシレスモータ3のU相、V相及びW相に対するそれぞれの指令電圧V´u、V´v、V´wに変換するものである。なお、この指令電圧V´u、V´v、V´wは、図示しないPWM(Pulse Width Modulation)変換ブロックでPWMデュ−ティ信号に変換される。
電動機駆動手段29は、この電動機駆動手段29内に設けられたプリドライブ回路及びFETブリッジ(ともに図示せず)を介することによって、前記PWMデューティ信号に応じてブラシレスモータ3の各巻線に正弦波電流を供給するように構成されている。
次に、本実施の形態のステアリング装置Mの動作について、適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図7は、図1のステアリング装置を構成するレゾルバから出力される信号の波形図である。
まず、図1に示すように、このステアリング装置Mが搭載される図示しない車両のイグニッションスイッチIgがONになると、車両に搭載されたバッテリ9または発電機Gからステアリング装置Mに向けて電力が供給されて、ステアリング装置Mは起動する。その一方で、運転者がハンドル1を回動させることによって、ステアリング系に操舵トルクが付与されると、この操舵トルクは、ステアリング軸2a、自在継ぎ手2c,2d及びピニオン軸5aに伝えられる。そして、ピニオン軸5aに伝えられた回転運動は、ラック&ピニオン機構5によって、ラック軸5cの延びる方向への往復運動に変換される。このラック軸5cの往復運動によって、操舵輪SW,SWは操舵される。
このようにして操舵輪SW,SWが操舵される際に、図6に示すように、操舵トルクセンサTS1が、操舵トルク(操舵入力)の検出信号を目標電流検出手段20に向けて出力するとともに、車速センサVSが車速信号を目標電流検出手段20に向けて出力する。その一方で、レゾルバ7とRD変換手段21とで構成される回転検出手段は、ブラシレスモータ3の出力軸31(図3参照)の回転角θや角速度ωといったブラシレスモータ3の回転状態を示す電動機回転信号を出力する。そして、このRD変換手段21は、目標電流検出手段20に向けて角速度ωの検出信号を出力する。次いで、目標電流検出手段20は、受信したこれらの信号に基づいて、ブラシレスモータ3のq軸目標電流及びd軸目標電流を演算する。
その一方で、3相−dq変換手段23は、電動機電流検出手段22a,22bが検出したブラシレスモータ3の相電流Iu,Iwや、RD変換手段21が演算したブラシレスモータ3の出力軸31の回転角θに基づいてdq変換を行い、そのときのブラシレスモータ3のd軸電流Idとq軸電流Iqとを演算する。
そして、これらd軸電流Id及びq軸電流Iqを受信した加算器24a,24bは、目標電流検出手段20が出力したq軸目標電流及びd軸目標電流と、受信したd軸電流Id及びq軸電流Iqとの偏差をそれぞれ演算するとともに、この演算した電流偏差をPI制御手段25a,25bに出力する。
このような電流偏差を受信したPI制御手段25a,25bは、PI制御処理を行うことによって、d軸及びq軸に対してのそれぞれの指令電圧V´d、V´qを出力する。これら指令電圧V´d、V´qは、dq−3相変換手段28及びPWM変換ブロック(図示せず)を経ることによってPWMデュ−ティ信号に変換される。そして、電動機駆動手段29内に設けられたプリドライブ回路及びFETブリッジ(ともに図示せず)は、PWMデューティ信号に応じてブラシレスモータ3の各巻線に正弦波電流を通電する。その結果、ブラシレスモータ3は、ブラシレスモータ3の回転状態に応じてベクトル制御されて、前記した補助トルクを発生する。そして、この補助トルクは、図3に示すように、出力軸31、トルクリミッタTL及び減速機構4を介してピニオン軸5aに伝えられる。このピニオン軸5aに伝えられた補助トルクによって、運転者のハンドル1に対する操舵力の負担が軽減される。
このステアリング装置Mでは、ブラシレスモータ3の回転状態に応じて補助トルクを発生するので、例えば、自動車の高速走行時のように、運転者がゆっくりとハンドルを回動させたとき、あるいは急な進路変更を余儀なくされて素早くハンドルを回動させたときを問わずに、運転者の操舵フィーリングが良好に保たれる。
その一方で、このステアリング装置Mでは、図4に示すように、ブラシレスモータ3のステータコイル32bが、9極であって、3組のU相、V相及びW相を備えており、そして、図5に示すように、レゾルバ7の回転子71が4つの突極PPを備えている。つまり、レゾルバ7の回転子71の極数は、ステータコイル32bの組数よりも1多い数に設定されている。したがって、このステアリング装置Mでは、図7に示すように、ブラシレスモータ3が1回転する間に、sin波出力電圧及びcos波出力電圧で構成される4次の電動機回転信号に、ブラシレスモータ3のノイズが、40°×n(nは、1〜9の整数)の位置に入り込む。
このとき、sin波出力電圧がゼロになる位置と、ノイズが入り込む位置とが一致するのは、ブラシレスモータ3が1回転する間にノイズが発生する最初の位置である回転角(40°)と、sin波出力電圧の最初の1周期が完了する位置である回転角(90°)との公倍数で示される当該回転角である。つまり、ブラシレスモータ3が1回転する間におけるこの公倍数で示される回転角は、360°(0°)のみとなる。したがって、このステアリング装置Mでは、電動機回転信号に対するノイズによる外乱が低減される。その結果、このステアリング装置Mによれば、入り込んだノイズによるブラシレスモータ3の出力(トルク)の変動が低減されるので、良好な操舵フィーリングが保たれる。
以上、本発明は、前記実施の形態に限定されることなく、様々な形態で実施される。
本実施の形態では、ブラシレスモータ3の巻線32eの極数が9つであるとともに、レゾルバ7の回転子71の極数が4つであるステアリング装置Mを例示したが、本発明は、これらの極数に限定されるものではない。つまり、本発明のステアリング装置では、レゾルバ7の回転子71の極数が、ステータコイル32bの組数よりも1多い数に設定されていればよく、例えば、後記表1に示すように、ブラシレスモータ3の巻線32eの極数とブラシレスモータ3の相数(ここでは3相)とで決定される巻線32eの組数を適宜に変更するとともに、この組数に応じてレゾルバ7の回転子71の極数を変更したものであってもよい。なお、表1には、ブラシレスモータ3が1回転する間に、ノイズが発生する回転角と、sin波出力電圧がゼロになる回転角とが一致する回転角、つまり、入り込んだノイズが電動機回転信号に影響する回転角を、「ノイズが影響する回転角」として記載した。また、表1には、従来のステアリング装置に使用するレゾルバについても同様に記載した。
Figure 0003763536
このようなステアリング装置では、表1から明らかなように、従来のステアリング装置と比較して、電動機回転信号に入り込んだノイズによる影響が低減されるので、ブラシレスモータの出力(トルク)の変動が少なく、良好な操舵フィーリングが保たれる。
また、本実施の形態では、レゾルバ7の回転子71として、ブラシレスモータ3の出力軸31から等間隔で放射状に突出した4つの突極PPを有するものを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図8(a)及び図8(b)に示すように、突極PPの数に応じて、これら突極PPがブラシレスモータ3の出力軸31から等間隔で放射状に突出するような回転子71を使用するものであってもよい。
また、本実施の形態では、電動機駆動制御手段8によってブラシレスモータ3をベクトル制御するように構成したが、本発明はこれに限定するものでなく、例えば、ブラシレスモータ3の相間に矩形波電流を通電するように構成したものや、矩形波が合成された擬似的な正弦波電流を相間に通電するように構成したものであってもよい。
本発明の実施の形態に係るステアリング装置を示す概略図である。 図1のA−A線における断面図である。 図2のB−B線における断面図である。 図1のステアリング装置を構成するブラシレスモータの断面図である。 (a)は、図1のステアリング装置を構成するレゾルバの概念図、(b)は、(a)に示すレゾルバの励磁側コイルに印加される励磁電圧並びに出力側コイルで誘起されるsin波出力電圧及びcos波出力電圧を示す波形図である。 図1のステアリング装置を構成する電動機駆動制御手段のブロック図である。 図1のステアリング装置を構成するレゾルバから出力される信号の波形図である。 (a)及び(b)は、本発明の他の実施の形態に係るステアリング装置を構成するレゾルバの回転子の概念図である。 従来のステアリング装置を構成するレゾルバから出力される信号の波形図である。
符号の説明
3 ブラシレスモータ(電動機)
7 レゾルバ(回転検出手段)
8 電動機駆動制御手段(制御手段)
21 RD変換手段(回転検出手段)
32b ステータコイル
71 回転子
72b 第1出力側コイル(コイル)
72c 第2出力側コイル(コイル)
M ステアリング装置
PP 突極
S ステアリング系
TS 操舵入力検出手段
TS1 操舵トルクセンサ

Claims (2)

  1. ステアリング系にトルクを付与する電動機と、
    運転者による前記ステアリング系への操舵入力を検出するとともに、その検出信号を出力する操舵入力検出手段と、
    前記電動機の回転状態を検出するとともに、検出した電動機回転信号を出力する回転検出手段と、
    前記操舵入力検出手段からの前記検出信号及び前記回転検出手段からの前記電動機回転信号に基づいて、前記電動機の回転動作を制御する制御手段とを備えたステアリング装置において、
    前記電動機が、複数の磁石と、3相を1組とした複数のステータコイルとを備え、
    前記回転検出手段が、複数の極数を有し、かつ前記電動機と同期して回転する回転子と、この回転子の回転角に応じて交流の出力電圧を誘起するコイルとを備えており、
    前記回転子の前記極数が前記ステータコイルの組数よりも1多い数であることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記ステータコイルは、放射状に配置された複数のティース部と、これらティース部に巻回された巻線とで構成されており、当該巻線は、U相、V相及びW相の順番に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
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