JP2008278235A - スピーカ用磁気回路及びスピーカ - Google Patents

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Abstract

【課題】反発型磁気回路の利点を担保しながら、十分な振幅の確保、磁石の高温減磁の発生を防ぐこと、磁気ギャップにおける磁束分布の対称性を確保し、良好な音響特性を得る。
【解決手段】反発型磁気回路で、底面部10Aと外周部10Bとを有するヨーク10と、底面部10A上に載置される第1の磁石11と、第1の磁石11上に載置されるポールピース12と、ポールピース12上に載置される第2の磁石13と、第2の磁石13上に載置されるトッププレート14と、ヨーク10の外周部10B上に載置されるプレート15とを備え、トッププレート14は、その外径がポールピース12の外径よりも小さく形成され、プレート15の内周面はヨーク10の外周部10B内面より磁気ギャップG側に突出している。
【選択図】図2

Description

本発明は、スピーカ用磁気回路及びスピーカに関するものである。
図1は、例えば下記特許文献1に記載された従来の反発型磁気回路を説明する説明図(同図(a)全体断面図、同図(b)要部拡大断面図)である。この従来技術は、ポールピースJ1の上下面に互いに反発する方向に着磁された磁石J2,J3を接合すると共に、ポールピースJ1上の磁石J2上にプレートJ4を設け、ポールピースJ1の下面の磁石J3をその高さがポールピースJ1の頂面を超えない高さの円筒状のヨークJ5の内底部上に接合し、このヨークJ5の内周部とポールピースJ1の外周部とで磁気ギャップJGを形成したものであり、この磁気ギャップJG内にボイスコイルボビンJ6の外周に巻き回されたボイスコイルJ7を配置するものである。
この反発型磁気回路は、磁石J3による磁力線m1と磁石J2による磁力線m2とによって磁気ギャップJG内の磁束密度を高めてスピーカの駆動力を向上させるために、複数の磁石J2,J3を配備したものであるが、ポールプレートJ1上の磁石J2をボイスコイルボビンJ6内の空きスペースに配置できることから、スピーカ全体の薄型化が可能になる利点が得られる。
特許第3035414号
前述した従来の反発型磁気回路によると、図1(b)に示すように、符号Aで示したプレートJ4の近傍での磁束の向きが、磁気ギャップJGにおける磁束の向き(符号B参照)と略逆向きになるので、ボイスコイルのJ7の振動に対してプレートJ4の近傍では大きな制動力が作用することになる。したがって、従来の反発型磁気回路では、ボイスコイルJ7を大きく振動させる場合(例えば低音大出力時)には十分な振幅を得ることができず、大きな音声電流入力に対して所望の音響出力を発生できない問題がある。
また、ボイスコイルJ7の振動径路の近傍にプレートJ4の側面が面しているので、ボイスコイルJ7のジュール熱が輻射熱としてプレートJ4に伝わり、プレートJ4下に接合された磁石J2の温度が上昇することになり、高温状態に晒された際に磁力が低下する高温減磁が磁石J2に発生し、磁気回路の駆動力低下を招く問題が生じる。
更には、磁気ギャップJGに直接ヨークJ5の側部が面しているので、ボイスコイルJ7のジュール熱が輻射熱としてヨークJ7に伝わり、ヨークの内底部上に接合された磁石J3の温度が上昇するので、磁石J3にも高温状態に晒された際に磁力が低下する高温減磁が発生し、更に駆動力の低下を招く問題が生じる。また、磁石J3はポールピースJ1にも接しているので、ポールピースJ1からの熱も伝わり、更に高温減磁が生じやすい状態になっている。
また、従来の反発型磁気回路では、図1(b)に示すように、ポールピースJ1からヨークJ5の側部に至る磁束m1とポールピースJ1からヨークJ5の頂部に至る磁束m2とでは磁力線の態様が異なることになり、磁気ギャップJGの上と下とでは磁束分布の対称性が得られない。このため、ボイスコイルJ7の受ける電磁気力(ローレンツ力)の大きさが磁気ギャップJG内で異なり、ボイスコイルJ7の振動にむらが生じて異常振動が生じやすくなると共に、駆動力のばらつきによって所望の振幅が得られず、良好な音響特性が得られない等の問題が生じる。
また、ボイスコイルに、ボイスコイルに流す音声電流によって生じる磁界が作用し、これによって高調波歪みが生じ、音響特性が低下する(この現象は、電流歪みと称されている)問題も生じる。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、反発型磁気回路の利点を担保しながら、十分な振幅の確保、磁石の高温減磁の発生を防ぐこと、磁気ギャップにおける磁束分布の対称性を確保し、良好な音響特性を得ること、電流歪みを解消すること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明によるスピーカ用磁気回路及びスピーカは、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]底面部と外周部とを有するヨークと、前記底面部上に載置される第1の磁石と、該第1の磁石上に載置されるポールピースと、該ポールピース上に載置される第2の磁石と、該第2の磁石上に載置されるトッププレートと、前記ヨークの外周部上に載置されるプレートとを備え、前記第1の磁石と前記第2の磁石とは、載置方向に向けて互いに逆向きに着磁されており、前記ポールピースの外周面と前記プレートの内周面間にボイスコイルが配置される磁気ギャップが形成され、前記トッププレートは、その外径が前記ポールピースの外径よりも小さく形成され、前記プレートの内周面は前記ヨークの外周部内面より前記磁気ギャップ側に突出していることを特徴とするスピーカ用磁気回路。
[請求項10]底面部と外周部とを有するヨークと、前記底面部上に載置される第1の磁石と、該第1の磁石上に載置されるポールピースと、該ポールピース上に載置される第2の磁石と、該第2の磁石上に載置されるトッププレートと、前記ヨークの外周部上に載置されるプレートとを備え、前記ポールピースの外周面と前記プレートの内周面間に磁気ギャップが形成される磁気回路と、前記磁気ギャップ内に配置されるボイスコイルと、前記ボイスコイルによって駆動される振動体と、を具備し、前記第1の磁石と前記第2の磁石とは、載置方向に向けて互いに逆向きに着磁されており、前記トッププレートは、その外径が前記ポールピースの外径よりも小さく形成され、前記プレートの内周面は前記ヨークの外周部内面より前記磁気ギャップ側に突出していることを特徴とするスピーカ。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図2は本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路を示す説明図(同図(a)が全体断面図、同図(b)が要部説明図)である。
このスピーカ用磁気回路は、底面部10Aと外周部10Bとを有するヨーク10と、底面部10A上に載置される第1の磁石11と、第1の磁石11上に載置されるポールピース12と、ポールピース12上に載置される第2の磁石13と、第2の磁石13上に載置されるトッププレート14と、ヨーク10の外周部10B上に載置されるプレート15とを備えている。そして、第1の磁石11と第2の磁石12とは、載置方向に向けて互いに逆向きに着磁されており、ポールピース12の外周面とプレート15の内周面間にボイスコイルVcが配置される磁気ギャップGが形成され、トッププレート14は、その外径Dがポールピースの外径Dよりも小さく形成され、プレート15の内周面はヨーク10の外周部10B内面より磁気ギャップG側に突出している。ボイスコイルVcはボイスコイルボビン16の周りに巻き回されて、ボイスコイルボビン16内の空間に、第2の磁石13及びトッププレート14が積層配置されている。このスピーカ用磁気回路によると、第1の磁石11による磁力線m1と第2の磁石による磁力線m2が磁気ギャップGに作用することになる。
このような構造のスピーカ用磁気回路によると、図2(b)に示すように、磁気ギャップGの延長空間(点線で示される空間)からトッププレート14の外周面がDsだけ離れることになるので、磁気ギャップG及びその延長空間内を振動するボイスコイルに対して、プレート15からトッププレート14に至る磁力線が斜めに横切ることになる。これによって、磁気ギャップGの延長空間では磁気ギャップGにおける磁束方向と逆向きの磁束成分が小さくなって、ボイスコイルの振動に加えられる制動力を低減させることができる。
更に、間隔Dsを設けることで、スピーカの振動系が真っ直ぐに上下振動しないローリングが生じた場合にも、ボイスコイルボビン16とポールピース12との間隔が大きくなっているので、両者が接触して振動不良を引き起こすことを回避することができる。
また、間隔Dsを設けることで、磁気ギャップG及びその延長空間を振動するボイスコイルからトッププレート14を離間させて、ボイスコイルから発生するジュール熱の輻射熱をトッププレート14に伝わり難くしている。これによって、トッププレート14の下に配置された第2の磁石13の温度が大きく上昇することはなく、第2の磁石13の高温減磁による駆動力低下を防止することができる。
更には、ヨーク10の外周部上にプレート15を配置することで、プレート15の伝熱特性を低くする設定することによって、ボイスコイルのジュール熱がヨーク10に伝わるのを抑えることができ、ヨーク10を介して第1の磁石11が加熱されるのを防止することができる。これによって、第1の磁石11の高温減磁による駆動力低下をも防止することができる。
プレート15は、図示のように径方向の肉厚がプレート厚みより大きくなるようにすることで、磁気ギャップGに磁束を集中させることができる。また、プレート内径側の下側に段差部15aを設けることで、ヨーク10の外周部10B上に確実に勘合して、位置決めを容易に行うことができる。
また、プレート15の内周面をヨーク10の外周部内面より磁気ギャップG側に突出させているので、ポールピース12外周面からプレート15の内周面に至る磁束の直線性が確保され、磁気ギャップGにおける磁束が上下略対称に分布することになる(図2(b)参照)。これによって、ボイスコイルの受ける電磁気力(ローレンツ力)の大きさが磁気ギャップG内位置でほぼ均一になり、ボイスコイルをむらなく振動させることができる。また駆動力のばらつきがなくなるので、異動振動を回避し、良好な音響特性を得ることができる。
プレート15の厚みは、径方向の肉厚よりも大きくすることもできる。この場合には、磁気ギャップGを形成するための突出部15bの高さがプレート15の厚みによって大きくなる。そのため、大きな音を再生するようなスピーカに適用した場合、ボイスコイルが大きく振動しても、ボイスコイルに磁束が作用する領域、すなわち磁気ギャップ幅(振動方向)が大きくなり、磁気回路の駆動力が振幅に依らず一定になり、再生音の歪みを低減することができる。
また、ヨーク10上にプレート15を配置することで、さらにプレート15とヨーク10とを非導電性の材料、例えば接着剤等により電気的に絶縁することで、プレート15に誘導電流を発生させることができ、これによってして、高調波歪みの発生を抑え、音響特性を向上させることができる。
本発明の実施形態では、前述したように、ボイスコイルに作用する制動力を低減できることに加えて、高調波歪みの発生を抑えることができるので、ボイスコイルに大きな音声電流を流しても、ボイスコイルの振幅を十分に大きく得ることができ、更には、音声電流が発生する磁束が大きくなっても、プレート15の存在によって高調波歪みを抑制できるので、結果として、大音量で再生させる際、低域又は中域での音響特性を大きく改善することができる。
本発明の実施形態は、前述した特徴に加えて、プレート15の上面はポールピース12の上面よりトッププレート14側に載置されることを特徴としている。すなわち、図2(a)に示すように、プレート15がポールピース12より高さh1だけ高く配置されている。
これによると、プレート15をトッププレート14に近づけることで、磁束m2を形成する反発磁気回路のパーミアンス係数(磁束密度/磁束)を大きくできる。そのため、トッププレート14とポールピース12との間に配置される第2の磁石13における動作点を大きくできる。一方、磁石13の厚みを大きくすることによっても、磁石13の動作点を大きくすることができる。しかしながら、磁石13の厚みを大きくしても、その割には磁気ギャップG内の磁束密度はさほど大きくならないので、磁気ギャップG内の磁束密度を大きくできるという点からすると、第2の磁石13における動作点を大きくするためには、プレート15をトッププレート14に近づけるほうがより好ましい。
図3は、本発明の他の実施形態を示す説明図である(前述と同様の箇所には同じ符号を付して重複説明を省略する)。この実施形態では、前述の特徴に加えて、第2の磁石13は複数の磁石(図示の例では2つの磁石13A,13B)を積層配置してなることを特徴とする。
この実施形態では、ポールピース12とトッププレート14との間に配置された第2の磁石13全体の磁気特性が大きく低下するのを、第2の磁石13を分割して配置することで抑止している。すなわち、第2の磁石13を複数の磁石(13A,13B,…)に分割して配置することで、熱伝達径路が分割面で遮断されることになるので、トッププレート14に近い側の磁石(図示の例では磁石13A)に、ボイスコイルVcからポールピース12を介して伝わる熱が伝わり難くなる。その結果、長時間にわたってボイスコイルを駆動した際、ボイスコイルVcから発せられるジュール熱がポールピース12に伝わり続けたとしても、トッププレート14側に配置される磁石13Aの温度が大きく上昇することはなく、この磁石13Aに関しては高温減磁の発生を抑止することができる。
したがって、仮に、ポールピース側に配置された磁石13Bに高温減磁が発生したとしても、トッププレート14側に配置される磁石13Aの高温減磁を抑止できるので、第2の磁石13全体の磁気特性が大きく低下してしまうことを最小限に止めることができる。また、複数の磁石13A,13B,…,間に接着剤が介在していたとしても、同様に接着剤層で熱の伝達径路を遮断できるので、第2の磁石13全体の高温による磁気力低下を抑止することができる。
そして、複数の磁石13A,13B,…,は、少なくともフェライト系磁石と希土類系磁石とを有することがより好ましい。この場合には、仮に希土類系磁石に高温減磁が生じ、その磁気特性が低下したとしても、複数の磁石が全て希土類系磁石である場合と比べて、第2の磁石13全体としての磁気特性の低下が小さくなる。したがって、第2の磁石13として異種材料の磁石を採用することで、スピーカの音響特性低下を最小限に抑えることができる。
図4は、本発明の他の実施形態を示す説明図である(前述と同様の箇所には同じ符号を付して重複説明を省略する)。この実施形態では、前述の特徴に加えて、第2の磁石13の複数の磁石13A,13B間には、金属層17が配置されていることを特徴とする。
また、この金属層17は、その熱伝導率が第2の磁石13の熱伝導率より大きいことを特徴としており、更には、金属層17の少なくとも1つは、その電気伝導率が第2の磁石13の電気伝導率より大きいことを特徴としている。
これらの特徴によると、金属層17の熱伝導率を大きくすることで、金属層17での放熱を高め、前述した高温減磁を更に抑止できる。また、金属層17の電気伝導率を大きくすることで、誘電電流の発生をさらに促進し、高調波歪を低減できる。
また、別の実施形態としては、前述の特徴に加えて、複数の磁石13A,13B,…,のうち、少なくとも一つの磁石は、その表面に金属層が形成されていることを特徴とする。
これによると、金属層が形成された磁石の表面で熱伝導が大きくなり、磁石自体が蓄熱するのを防止することができる。さらに、ポールピース12からトッププレート14に熱が伝わる際のパスが多く形成されることになり、パスを長くすること、外部と接触する表面積を大きくすることによって、熱を輻射熱として放出しやすくなり、磁気回路の温度が高くなり難くなる。
また、全ての磁石を金属層で覆った場合には、ポールピース12からトッププレート14までの熱伝達径路を金属層によってバイパスさせることができ、磁石を加熱することなく、ポールピース12からトッププレート14に熱を伝えて、トッププレート14から熱を輻射熱として放出することができる。これによっても、磁石の高温減磁の発生を抑制することができる。
図5は、本発明の他の実施形態を示す説明図である(前述と同様の箇所には同じ符号を付して重複説明を省略する)。この実施形態では、前述の特徴に加えて、第1の磁石11が複数の磁石11A,11Bを積層配置してなることを特徴とする。
第1の磁石11を複数の磁石で積層配置した場合にも、第2の磁石13における場合と同様に、磁石の高温減磁を低減でき、また、高調波歪みを低減できる。前述した第2の磁石13に対した実施形態を第1の磁石11に適用することができ、第1の磁石11の複数の磁石間に金属層を配置しても良いし、第1の磁石11の複数の磁石のうち、少なくとも一つの磁石の表面に金属層を形成しても良い。これらの場合にも、前述したような、高温減磁を低減でき、また、高調波歪みを低減できる。
図6は、前述した本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路の一つを採用したスピーカの一例を示したものである。このスピーカは、底面部10Aと外周部10Bとを有するヨーク10と、底面部10A上に載置される第1の磁石11と、第1の磁石11上に載置されるポールピース12と、ポールピース12上に載置される第2の磁石13(13A,13B)と、第2の磁石13上に載置されるトッププレート14と、ヨーク10の外周部10B上に載置されるプレート15とを備え、ポールピース12の外周面とプレート15の内周面間に磁気ギャップが形成される前述した磁気回路と、磁気ギャップ内に配置されるボイスコイルVcと、ボイスコイルVcによって駆動される振動体とを具備している。
振動体は、ここでは、ボイスコイルボビン16、ボイスコイルボビン16をフレーム20に支持するダンパ21、内周部がボイスコイルボビン16に接続され外周部が振動板エッジ22Aを介してフレーム20の外縁部20Aに接続される振動板22からなる。ボイスコイルボビン16内には第2の磁石13(13A,13B)が配置されることになるので、ボイスコイルボビン16には放熱用の孔16Aを設けることが好ましい。
このようなスピーカによると、大きな音声電流を入力した場合に、ボイスコイルVcを入力電流値に応じて大きく振動させることができ、振動板22から所望の出力音圧特性を得ることができる。また、前述したように高温減磁の発生を抑止できるので、連続駆動時又は高温環境下での駆動時に駆動力が低下することなく、良好な音響特性を提供することができる。更には、高周波歪みを低減することができ、異常振動の発生を抑制することができるので、音響特性の改善が可能になる。これらを総合して、本発明の実施形態に係るスピーカは、特に、大きな音を再生させる際、低域又は中域での音響特性を改善でき、高温耐久性も改善されていることから、ハイパワー対応が求められる車載用スピーカに好適である。
特に、第2の磁石13を複数個積層させた場合、或いは第2の磁石13の全ての表面に金属層を形成した場合には、長時間駆動の感度低下を1dB以下に抑えることが可能になり、高温減磁によるスピーカの性能低下を極力避けることができる。第2の磁石13が1つであり、且つ第2の磁石13の全ての表面に金属層を形成した場合には、長時間の感度低下が3dB以上も低下してしまう。
具体的には、次のように実験を行い、スピーカの感度を測定した。但し、実験に用いた第2の磁石は全て、その表面に金属層が形成されているものとする。無響音室にスピーカを設置し、20Wの定格出力にてスピーカを駆動させ、スピーカ装置の初期の感度を測定した。次に、20Wの定格出力で、且つピンクノイズを印加した状態で、スピーカを所定の時間(24時間)駆動し続けた後に、初期の感度を測定した時と同様の方法にて、感度を測定した。その結果、第2の磁石が1つのスピーカの場合、初期の感度が約83dBであり、所定の時間だけ駆動した後での感度は約80dBであり、その差は3dBであった。一方、第2の磁石が2つのスピーカに関し、初期の感度が約83dBであり、所定の時間だけ駆動した後での感度は約82dBであり、その差は1dBであった。
図7は、第2の磁石13が1つの場合(図7(a))と第2の磁石が2つの場合(図7(b))で、いずれも磁石の表面に金属層を形成した場合における、スピーカ音響特性の一例を示したグラフである。なお、2次高調波歪み、3次高調波歪みは。30dB加算されて示されている。
図から明らかなように、ウーファーとしての主要な再生周波数となる50〜500Hzでの2次高調波歪み、3次高調波歪みを適度に低下させていることが分かる。また、50〜500Hzにおいて、図7(b)の測定結果は同条件の図7(a)の測定結果に比べて、2次高調波歪みが低下していることが分かる。このことから明らかなように、第2の磁石13を複数積層させることで、2次高調波歪みを低減させることができる。
従来技術の説明図である。 本発明の一実施形態に係るスピーカ用磁気回路を示す説明図(同図(a)が全体断面図、同図(b)が要部説明図)である。 本発明の他の実施形態を示す説明図である。 本発明の他の実施形態を示す説明図である。 本発明の他の実施形態を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るスピーカ用磁気回路の一つを採用したスピーカの一例を示した説明図である。 本発明の実施形態におけるスピーカ音響特性の一例を示したグラフである。
符号の説明
10 ヨーク,10A 底面部,10B 外周部,
11 第1の磁石,12 ポールプレート,13 第2の磁石,
14 トッププレート,15 プレート,16 ボイスコイルボビン,
Vc ボイスコイル,G 磁気ギャップ

Claims (10)

  1. 底面部と外周部とを有するヨークと、前記底面部上に載置される第1の磁石と、該第1の磁石上に載置されるポールピースと、該ポールピース上に載置される第2の磁石と、該第2の磁石上に載置されるトッププレートと、前記ヨークの外周部上に載置されるプレートとを備え、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石とは、載置方向に向けて互いに逆向きに着磁されており、
    前記ポールピースの外周面と前記プレートの内周面間にボイスコイルが配置される磁気ギャップが形成され、
    前記トッププレートは、その外径が前記ポールピースの外径よりも小さく形成され、
    前記プレートの内周面は前記ヨークの外周部内面より前記磁気ギャップ側に突出していることを特徴とするスピーカ用磁気回路。
  2. 前記プレートの上面は前記ポールピースの上面より前記トッププレート側に載置されることを特徴とする請求項1に記載されたスピーカ用磁気回路。
  3. 前記第2の磁石は複数の磁石を積層配置してなることを特徴とする請求項1又は2に記載されたスピーカ用磁気回路。
  4. 前記複数の磁石間には、金属層が配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用磁気回路。
  5. 前記金属層の少なくとも1つは、その熱伝導率が前記第2の磁石の熱伝導率より大きいことを特徴とする請求項4に記載のスピーカ用磁気回路。
  6. 前記金属層の少なくとも1つは、その電気伝導率が前記第2の磁石の電気伝導率より大きいことを特徴とする請求項4に記載のスピーカ用磁気回路。
  7. 前記複数の磁石のうち、少なくとも一つの磁石は、その表面に金属層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のスピーカ用磁気回路。
  8. 前記複数の磁石は、少なくともフェライト系磁石と希土類系磁石とを有することを特徴とする請求項3に記載のスピーカ用磁気回路。
  9. 前記第1の磁石は複数の磁石を積層配置してなることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用磁気回路。
  10. 底面部と外周部とを有するヨークと、前記底面部上に載置される第1の磁石と、該第1の磁石上に載置されるポールピースと、該ポールピース上に載置される第2の磁石と、該第2の磁石上に載置されるトッププレートと、前記ヨークの外周部上に載置されるプレートとを備え、前記ポールピースの外周面と前記プレートの内周面間に磁気ギャップが形成される磁気回路と、
    前記磁気ギャップ内に配置されるボイスコイルと、
    前記ボイスコイルによって駆動される振動体と、を具備し、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石とは、載置方向に向けて互いに逆向きに着磁されており、
    前記トッププレートは、その外径が前記ポールピースの外径よりも小さく形成され、
    前記プレートの内周面は前記ヨークの外周部内面より前記磁気ギャップ側に突出していることを特徴とするスピーカ。
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