JP3997133B2 - 電気音響変換器及び電子機器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話、ポケットベルに搭載され、着信時におけるアラーム音、メロディ音や音声の再生に使用される電気音響変換器と、この電気音響変換器を内蔵する携帯電話、PDA(personal digital assistants)、テレビ、パソコン、カーナビ等の電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
携帯電話、PDA等をはじめとした電子機器において、薄型化、低消費電力化が進んでおり、これらに搭載される電気音響変換器も同様に薄型化、高効率化することがより望まれている。そこで、薄型、高効率を実現するために、図19に示すような電気音響変換器が発明された(特許文献1)。
【0003】
この電気音響変換器では、一端が開口した円筒状のカバー1と、同じく一端が開口した円筒状のフレーム2を接合することによりケーシング20が構成されている。カバー1には、放音のための複数の小さい孔11が円陣に開設されている。カバー1の内側には、カバー1の中心軸上にマグネット3が固定されている。
【0004】
ケーシング20の内部には、マグネット3の下面からギャップGを設けて、円盤状の振動板4が配置され、振動板4の外周部がカバー1とフレーム2の間に挟まれて固定されている。振動板4の下面には、駆動コイル5がマグネット3と同軸となるように固定されている。駆動コイル5に電流を流すための電極6が、フレーム2の底面に固定されている。電極6の端部には駆動コイル5からのリード線(図示省略)が接続されている。
【0005】
このような電気音響変換器では、マグネット3から放射される磁束はマグネット中央部ではマグネット面から略垂直に放射され駆動コイル5を貫通する。一方、マグネット周辺部ではマグネット面から放射状に拡がって、斜めに駆動コイル5を貫通する。こういった磁場において駆動コイル5に電流が流れると、駆動コイル5上に振動板4に対し垂直な方向に駆動力が発生し、振動板4は上下に振動し、音が発生する。この電気音響変換器の場合、マグネットから磁束を直接放射することによってヨークやセンターポールが必要でなくなり、薄型が実現できる。又駆動コイル5の巻き幅の自由度が高いためにインピーダンス値の制御を行うことができ、その結果高インピーダンスにより低消費電力が実現できる。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−140185号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、駆動コイル5上に生じる駆動力は、駆動コイル5上を流れる電流方向と振動板4の振動方向とに垂直な磁束に比例する。従来の電気音響変換器では、振動方向に垂直な磁束よりも平行な磁束の方が支配的であるために、十分な駆動力を得ることができず、再生音圧が低いという問題があった。
またマグネットから放射される磁束は距離に比例し小さくなる。つまり初期状態から振動板が上方向、即ち、マグネットから離れる方向に振動する場合と、下方向、即ち、マグネットに近づく方向に振動する場合とでは、駆動コイル上に生じる駆動力は異なる。この非対称性が駆動力歪となって再生音を劣化させるという問題があった。
【0008】
又従来の一般的な動電形電気音響変換器の場合、駆動コイルはマグネットとヨークとセンターポールで構成される磁気回路における磁気ギャップに挿入される。そのため楕円もしくは矩形形状のように円形形状に比べて形状が一様でない駆動コイルを磁気ギャップに挿入すると、振動時に駆動コイルが磁気ギャップをこすりやすく、そのため異常音が発生することがあった。この現象を避けるために磁気ギャップを広げると再生音圧の低下につながる。そのため動電形電気音響変換器形状の楕円もしくは矩形化の縦横比には制約があった。
【0009】
本発明は駆動コイル上に発生する駆動力を大きくし、かつ振動方向に対して対称とすることで、再生音圧を向上させ、かつ低歪で再生できる電気音響変換器とこれを用いた電子機器を実現することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項1の発明は、振動板と、前記振動板を支持する筐体と、前記振動板の両面に向けて振動板を挟むように対向して配置され、前記振動板の振動方向に平行で互いに逆方向となるように着磁されている第1,第2のマグネットと、前記振動板上に設けられた駆動コイルと、前記第1のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第1のヨークと、前記第2のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第2のヨークと、を備え、前記駆動コイルは、前記第1,第2のマグネットの外縁を結ぶ線を含むように設けられていることを特徴とする。
【0011】
本願の請求項2の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記振動板は、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0012】
本願の請求項3の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記第1,第2のマグネットは、円柱状、直方体形状及び楕円柱状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0013】
本願の請求項4の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0015】
本願の請求項の発明は、請求項の電気音響変換器において、前記第1,第2のヨークは、前記振動板に対して前記第1,第2のマグネットの外側に配置されていることを特徴とする。
【0016】
本願の請求項の発明は、請求項の電気音響変換器において、前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの周囲の前記振動板に対向していない面を囲んで設けられていることを特徴とする。
【0017】
本願の請求項の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記駆動コイルは矩形形状であり、前記第1,第2のマグネットは直方体形状であり、前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの振動板に対向していない面に対向するように設けられていることを特徴とする。
【0018】
本願の請求項の発明は、請求項の電気音響変換器において、前記第1のヨークと前記第1のマグネットの外周との間、及び前記第2のヨークと前記第2のマグネットの外周との間に、空隙を備えたことを特徴とする。
【0019】
本願の請求項の発明は、請求項の電気音響変換器において、前記筐体は、その少なくとも一部が前記第1,第2のヨークであることを特徴とする。
【0020】
本願の請求項10の発明は、請求項の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記第1,第2のヨークの外縁部よりも内側に設けられていることを特徴とする。
【0021】
本願の請求項11の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記振動板と一体に形成されていることを特徴とする。
【0022】
本願の請求項12の発明は、請求項11の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記振動板上に蒸着あるいは印刷されていることを特徴とする。
【0023】
本願の請求項13の発明は、請求項11の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、第1,第2の駆動コイルから構成され、前記第1,第2の振動コイルは前記振動板の上面と下面に形成されていることを特徴とする。
【0025】
本願の請求項14の発明は、請求項1の電気音響変換器において、前記筺体の上下面及び側壁の少なくともいずれかに少なくとも1つの音孔を設けたことを特徴とする。
【0026】
本願の請求項15の発明は、振動板と、前記振動板を支持する筐体と、前記振動板の両面に向けて振動板を挟むように対向して配置され、前記振動板の中央を通る中心軸を中心としてラジアル方向に着磁されている第1および第2のマグネットと、前記振動板上に設けられた駆動コイルと、を具備し、前記振動板は前記駆動コイルの外周側に位置するエッジと内周側に位置する振動板中央部で構成され、前記エッジは前記第1および第2のマグネットの外周部より外側に配置されることを特徴とする。
【0027】
本願の請求項16の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記振動板の振動方向と垂直な方向において、前記第1,第2のマグネットにより生じる磁束密度が最も高い所を一部に含むように前記駆動コイルを設けたことを特徴とする。
【0028】
本願の請求項17の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記振動板は、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0029】
本願の請求項18の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記第1,第2のマグネットは、円柱状、直方体形状及び楕円柱状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0030】
本願の請求項19の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする。
【0031】
本願の請求項20の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記第1のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第1のヨークを備え、前記第2のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第2のヨークを備えたことを特徴とする。
【0032】
本願の請求項21の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記第1,第2のヨークは、前記振動板に対して前記第1,第2のマグネットの外側に配置されていることを特徴とする。
【0033】
本願の請求項22の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの周囲の前記振動板に対向していない面を囲んで設けられていることを特徴とする。
【0034】
本願の請求項23の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記駆動コイルは矩形形状であり、前記第1,第2のマグネットは直方体形状であり、前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの振動板に対向していない面に対向するように設けられていることを特徴とする。
【0035】
本願の請求項24の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記第1のヨークと前記第1のマグネットの外周との間及び前記第2のヨークと前記第2のマグネットの外周との間に、空隙を備えたことを特徴とする。
【0036】
本願の請求項25の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記筐体は、その少なくとも一部が前記第1,第2のヨークであることを特徴とする。
【0037】
本願の請求項26の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記第1,第2のヨークの外縁部よりも内側に設けられていることを特徴とする。
【0038】
本願の請求項27の発明は、請求項20の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記振動板と一体に形成されていることを特徴とする。
【0039】
本願の請求項28の発明は、請求項27の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、前記振動板上に蒸着あるいは印刷されていることを特徴とする。
【0040】
本願の請求項29の発明は、請求項27の電気音響変換器において、前記駆動コイルは、第1,第2の駆動コイルから構成され、前記第1,第2の振動コイルは前記振動板の上面と下面に形成されていることを特徴とする。
【0042】
本願の請求項30の発明は、請求項15の電気音響変換器において、前記筺体の上下面及び側壁の少なくともいずれかに少なくとも1つの音孔を設けたことを特徴とする。
【0043】
本願の請求項31の発明は、請求項15記載の電気音響変換器を備えたことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の電気音響変換器について、図1から図6を用いて説明する。図1(a)は電気音響変換器の断面図、図1(b)は第1と第2のマグネットの平面図、図1(c)は駆動コイルの平面図である。図2はこの電気音響変換器の組立構成図、図3は第1と第2のマグネットによって生じる磁束ベクトル図である。図4はギャップGの中央部における中心軸107から径方向への距離と磁束密度との関係を示すグラフである。図5は駆動コイル位置におけるギャップGの中央部から振動方向への距離と磁束密度との関係を示すグラフ、図6はエッジ部の例を示す概略図である。
【0045】
本実施の形態の電気音響変換器は、以下のように構成される。図1、図2において、第1のマグネット101と第2のマグネット102は夫々上部ケース103と下部ケース104内に保持されている。上部ケース103、下部ケース104は円筒状の部材で、組み合わせて筐体が形成される。又その中心部には駆動コイル105を有する振動板106を挟んで振動自在に保持している。第1と第2のマグネット101、102は円柱形状であり、例えばエネルギー積が44MGOeのネオジウムマグネットである。さらに着磁方向が反対であり、例えば第1のマグネット101が上向き、即ち、第2のマグネットから第1のマグネットの方向への着磁であれば、第2のマグネット102は下向き、即ち、第1のマグネットから第2のマグネットの方向への着磁である。
【0046】
第1と第2のマグネット101、102はそれぞれの中央を通る中心軸107が一致するように上部ケース103、下部ケース104上に固定されている。上部ケース103、下部ケース104は非磁性体で、例えばPC(ポリカーボネイト)のような樹脂材料を用いている。上部ケース103と下部ケース104には図示のように上面と下面に空気孔108が設けられている。又駆動コイル105は第1と第2のマグネット101、102と同心になるように振動板106上に取付けられている。例えば、駆動コイル105は振動板106に接着剤により接着されている。そして駆動コイル105が第1と第2のマグネット101、102間の振幅方向の中央に位置するように、振動板106の周辺部は上部ケース103、下部ケース104に挟まれ、固定されている。ここで駆動コイル105は第1と第2のマグネット101、102の外縁を結ぶ線を含む位置に設けられている。
【0047】
以上のように構成された電気音響変換器について、その動作を説明する。駆動コイル105に交流電気信号が入力されていない場合、第1と第2のマグネット101、102によって図3に示すような磁束が生じる。第1と第2のマグネット101、102は逆方向に着磁されているために、それぞれから放射した磁束は反発し、その結果磁束ベクトルはほぼ垂直に曲がり、振動方向に垂直な磁束で構成される磁場を形成する。
【0048】
このような静磁場において、例えばギャップGの中央、中心軸107から径方向への距離と磁束密度の関係を図4の曲線Aで示した。図4に示すように第1と第2のマグネット101、102の外周は磁束密度分布の中で最も磁束密度が高くなる磁束密度のピークと一致する。従って、駆動コイル105は最も効率よく駆動力を得るために、駆動コイル105の径方向のほぼ中心を第1と第2のマグネット101、102の外周を結ぶ線上に配置した。
【0049】
次に駆動コイル105に交流電気信号を入力した場合、駆動コイル105上を流れる電流方向および振動板106の振動方向に垂直な磁束に比例するように、駆動力が発生する。この駆動力により駆動コイル105に接着されている振動板106は振動し、その振動は音として放射される。
【0050】
図3、図4で示したように第1と第2のマグネット101、102から放射される磁束ベクトルは駆動コイル105上を流れる電流方向および振動板106の振動方向に垂直な磁束が支配的である。さらに最も磁束密度が高くなるように駆動コイル105を配置しているため、大きな駆動力が得られる。その結果、再生音圧が高くなる。
【0051】
図4に第1と第2のマグネットを合わせたエネルギー積と同一で同一の体積を持つマグネットを1つ用いた従来の構成の磁束密度の径方向成分を曲線Bで示した。この図より明らかなように従来のものは磁束密度のピークが低く、比較すると本実施の形態の構成は、従来の構成よりも約2dB再生音圧が高くなった。
【0052】
図5に、駆動コイルの位置において、振動時に振動方向と駆動コイル上に生じる駆動力の変化を示した。ギャップセンターと示した点が交流電気信号が入力されていない初期状態である。交流電気信号を入力することで、振動板106は初期状態から上下方向に振動し、図5上では左右に移動する。図5の曲線Cに示すように、第1と第2のマグネット101、102が存在する場合は、ギャップセンターを基準として振幅に対し対称である。しかしながら、マグネットが1つの従来構造では、曲線Dに示すように振幅に対し非対称である。この駆動力の非対称性は2次歪として音質を悪化させる原因となる。つまり本実施の形態では、第1と第2のマグネット101、102を用いた磁気回路構造としているので、2次歪が低減され、高音質化が図られた。
【0053】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネット101、102にネオジウムマグネットを用いたが、目標音圧、形状等に合わせてフェライト、サマリウムコバルト等のマグネットを用いてもよい。
【0054】
また図1では振動板106の形状をほぼフラットとしたが、最低共振周波数、及び最大振幅を満足するようにエッジ部110を設けてもよい。エッジ部110はその断面を図6に示すように、半円形状のエッジ110A、楕円状のエッジ110B、コーン形状のエッジ110C、波形のエッジ110D等としてもよい。
【0055】
なお、本実施の形態では上部ケース103、下部ケース104に非磁性体材料を用いたが、磁性材料を用いてもよい。磁性体材料を用いることで第1、第2のマグネットの筐体側への漏れ磁束を軽減することができる。
【0056】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネット101、102を円柱形状としたが、直方体、楕円柱形状など他の形状であってもよい。
【0057】
その場合、電気音響変換器の外径形状を矩形あるいは楕円形状とし、振動板も夫々矩形あるいは楕円形状にすることができる。また従来のように駆動コイルを磁気ギャップに挿入する必要がない構造であるために、縦横比が大きい細長い形状の電気音響変換器を実現できる。
【0058】
なお本実施の形態では、空気穴108を上部ケース103、下部ケース104の上下面に設けたが、側面に設けて再生音を横から出すようにしてもよい。
【0059】
このように筺体の上下面及び側壁の少なくともいずれかに、少なくとも1つの音孔を設けた構成とすることで、振動板から発生した音を音孔より放射し、振動板と筺体とで構成される空室で生じる空気圧の増大による振動板の最低共振周波数の上昇を、音孔により防ぐことができる。特に筺体を直方体とし、その長手方向の側壁に音孔を設け、この音孔より音を放射させる構成では、取り付け幅を非常に狭い形状とすることができる。
【0060】
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における電気音響変換器の断面図であり、図8は第1と第2のマグネットによって生じる磁束ベクトル図である。実施の形態2の電気音響変換器は以下のように構成されている。上部ケース103、下部ケース104は実施の形態1と同様であり、一体となって筐体を構成している。上部ケース103、下部ケース104には夫々第1のマグネット201、第2のマグネット202が取付けられる。第1と第2のマグネット201、202は円柱形状をしており、夫々の中心が中心軸203と一致するように、上部ケース103、下部ケース104に固定されている。また駆動コイル204は、振動板205と中心軸203に対して同心となるように接着されている。さらに振動板205の周囲は上部ケース103、下部ケース104に挟まれることで固定されていることは実施の形態1と同様である。振動板205は薄い平板状の部材であり、その外周部にはエッジ部206が設けられる。
【0061】
振動板205は中央部のみをフラットな形状とし、外周部に断面が半円形状のエッジ部206を設けたことにより、フラットな形状の振動板に比べて振幅を大きく取ることができる。また、空気穴207を上部ケース103、下部ケース104の側面に設けている。このことで電気音響変換器を電子機器に取り付ける際に、実施の形態1とは異なった向きに取り付けることができる。
【0062】
第1と第2のマグネット201、202の着磁方向は、いずれも図7に示したように、中心軸203からマグネット外周に向かって、つまり径方向に着磁されている。以下、このような着磁をラジアル着磁という。
【0063】
図8に磁束ベクトル図を示す。第1と第2のマグネット201、202はそれぞれの外周の極が同じになるようにラジアル着磁されている。このように着磁された第1と第2のマグネット201、202が上下に配置されているために、それぞれから放射した磁束は反発し、その結果磁気ギャップ内は径方向の成分が支配的な磁場を形成する。その磁気ギャップ内において最も磁束密度が高くなる位置に駆動コイル204を配置する。その駆動コイル204に交流電気信号が入力されると、駆動力が発生し、その駆動力によって振動板205が振動し、音が放射されるのは、実施の形態1と同様である。
【0064】
図9に中心軸203から径方向への距離と磁束密度の関係を示す。中心軸203から隔たった所定の範囲で径方向成分が支配的なほぼ均一磁場を形成するために、曲線Eに示すように広い平坦部を有する。よって駆動コイル204の設置範囲を広く取ることができる。このため駆動コイルのターン数、長さ等が大きくして、駆動力を大きくすることができる。またほぼ均一な磁束密度分布が形成されるために、駆動コイル204の位置における振動方向の磁束密度変化も少ない。なお、図9において曲線Fは従来例でのグラフである。
【0065】
このように振動板を挟むように設けた第1と第2のマグネットの着磁が振動板の中央を通る中心軸を基準として振動板の振動方向と垂直な方向であることで、効率よくマグネットを使用できる。また駆動コイルを設ける範囲を広く取れるために、駆動コイルおよび振動板の形状の自由度が大きくなる。
【0066】
なお、本実施の形態では振動板205の外周部分に半円形状のエッジ206を設けたが、エッジ206の断面形状はこれに限定されるものではない。最低共振周波数および最大振幅を満足するように決定すればよく、図6に示すように波形、楕円、コーン形状であってもよい。
【0067】
なお、本実施の形態では第1、2のマグネット201、202としてそれぞれ1固まりのマグネットにラジアル着磁を施したが、マグネットをいくつかに分割して着磁し、再度合体することで、ラジアル着磁を実現してもよい。
【0068】
なお、上部ケース103、下部ケース104に非磁性体材料を用いたが、磁性体材料を用いてもよい。磁性体材料を用いることで第1、第2のマグネットの筐体側への漏れ磁束を軽減することができる。
【0069】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネット201、202を円柱形状としたが、電気音響変換器の外形形状に応じて楕円柱、直方体など他の形状であってもよい。
【0070】
なお本実施の形態では、空気穴207を上部ケース103、下部ケース104の側面に設けたが、上下面に設けてもよい。
【0071】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3における電気音響変換器の断面図、図11はその斜視図である。本実施の形態の電気音響変換器は以下のように構成されている。第1と第2のマグネット301、302の周囲に第1と第2のヨーク303、304を設けている。第1と第2のヨーク303、304は例えば鉄などの磁性体材料が用いられている。そして第1、第2のヨーク303、304と枠状の上部ケース305、下部ケース306とによって筐体が形成されている。又その中心部には駆動コイル307を有する振動板308を振動自在に挟んで保持している。振動板308の外周部には円弧形状のエッジ309を有している。第1と第2のマグネット301、302は円柱形状で、例えばエネルギー積が44MGOeのネオジウムマグネットである。さらに着磁方向が反対であり、例えば第1のマグネット301が上向き、即ち、第2のマグネットから第1のマグネットの方向への着磁であれば、第2のマグネット302は下向き、即ち、第1のマグネットから第2のマグネットの方向への着磁である。
【0072】
第1と第2のマグネット301、302はそれぞれの中央を通る中心軸310が一致するようにヨーク303、304上に固定されている。ヨーク303、304は図示のように上面と下面に空気孔311が設けられている。又駆動コイル307は第1と第2のマグネット301、302と同心になるように振動板308上に取付けられている。例えば、駆動コイル307は振動板308に接着剤により接着されている。そして駆動コイル307が第1と第2のマグネット301、302間の振幅方向の中央に位置するように、振動板308の周辺部は上部ケース305、下部ケース306に挟まれ、固定されている。空気穴311は、ヨーク303、304に設けられる。
【0073】
以上のように構成された電気音響変換器について、その動作と効果を説明する。実施の形態1と同様に、駆動コイル307に交流電気信号が入力されると、駆動力が発生し、その駆動力によって駆動コイル307と接着している振動板308が振動し、音が放射される。
【0074】
第1と第2のヨーク303、304が第1と第2のマグネット301、302の周囲に付加され、第1のマグネット301と第1のヨーク303、また第2のマグネット302と第2のヨーク304によってそれぞれ磁路が形成される。そのため第1と第2のマグネット301、302から放射された磁束が第1と第2のヨーク303、304によって磁気ギャップGに導かれ、磁気ギャップG内の磁束密度が高くなる。本実施の形態では、駆動コイル307はその磁気ギャップG内において最も磁束密度が高くなる位置、即ち第1,第2のマグネット301,302の外縁を結ぶ線を含むように配置される。
【0075】
その結果、駆動コイル307の位置における磁束密度も高くなるために、磁束密度に比例する駆動力も大きくなり、再生音圧の向上につながる。例えば直径7mm、高さ0.5mmのネオジマグネットを用いた場合、駆動コイル307上で得られる磁束密度は、第1と第2のヨークがない場合と比較して1.5倍大きくなり、音圧にして3.8dB高くなる。またヨークを設けることで、電気音響変換器外への漏れ磁束を抑制することができる。
【0076】
このように第1と第2のマグネットそれぞれの周囲に第1と第2のヨークを備えることで、第1と第2のマグネットからの磁束は第1と第2のヨークによって集束される。このため、さらに駆動コイル上に生じる駆動力が大きくなり、再生音圧が高くなる。
【0077】
なお、本実施の形態では第1のヨークと上部ケース、第2のヨークと下部ケースを夫々別の部材としたが、磁性体材料を用いて夫々を一体の部材としてもよい。そうすれば部品点数を少なくすることができる。
【0078】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネット301、302を円柱形状としたが、電気音響変換器の外形形状に応じて楕円柱、直方体形状など他の形状であってもよい。
【0079】
なお、本実施の形態では第1と第2のヨークの内周部と第1と第2のマグネットの外周部との間にスリットを設けた。図12(a)はこのようなヨークとマグネットとの関係を示す概略図である。これに対して電気音響変換器の外径を小さくしたり、振動板の外周部に設けた円弧部分を拡げるために、図12(b)に概略図を示すように、スリットを設けず第1と第2のマグネット301、302の外周部と第1と第2のヨーク303,304の内周部とを密着させてもよい。又図12(c)に示すようにマグネット301、302の側方にのみヨーク320を設けてもよく、この場合にも図12(d)に示すようにヨーク320を密着させるようにしてもよい。更に図12(e)に示すようにマグネットの平面部にヨーク321を配置してもよい。このとき第1,第2のマグネットを直方体とすると、振動板に対向していない少なくとも二辺の外周を延長した周囲に第1,第2のヨークが設けられる。ヨークは図12のいずれの図にも示されているように、振動板に対向する部分にはヨークを配置しないようにする。
【0080】
なお図12では振動板に対向する側のマグネット面とヨーク面が同じ平面上になるように示したが、振動板形状や最大振幅値などによっては段差を付けて同じ平面上にならないように構成してもよい。
【0081】
なお本実施の形態では、空気穴311をヨーク303、304の上下面に設けたが、上部ケース305、下部ケース306に設けて再生音を側方から出すようにしてもよい。
【0082】
(実施の形態4)
図13(a)は、本発明の実施の形態4における振動板と駆動コイルの平面図、図13(b)はそのA−Bの断面図、図13(c)はその円形部分の拡大断面図である。これらの図は駆動コイル403が取付けられた振動板404を示している。電気音響変換器を構成する他の要素は実施の形態1から3のいずれかの要素が用いられる。振動板404は、実施の形態1と同様にフラットな円板形状をしている。
【0083】
他の実施の形態と異なる点は、駆動コイル403が振動板404と一体である点である。駆動コイル403、振動板404を一体に形成する一手法であるエッチング法について説明する。まずポリイミド等の振動板基材上に銅材を接着剤でラミネートさせる。その上にフォトレジスト層を形成、露光・現像し、銅材上にコイルの形状のエッチングレジストを形成する。次に、エッチングを行い、レジストを除去することにより、振動板基材上にコイル配線を形成する。振動板404の一方の面に駆動コイルを形成してもよく、両面に形成してもよい。図13B、図13(c)はこの方法により振動板404の基材の表裏両面に第1、第2のコイル403A、403Bを形成し、これを連結して駆動コイルとしている。
【0084】
なお、一体化の手法としてエッチング法を示したが、アディティブ法を用いてもよい。又、本実施の形態では駆動コイルは2層構造としているが、1層構造でもよく、3層以上に積層させてもよい。
【0085】
図14(a)及び図14(b)は他の一体化手法を示す断面図である。図14(a)は駆動コイル413が取付けられた振動板を示す側面図、図14(b)はその部分拡大断面図である。この例では第1、第2の振動板414A,414Bを用い、駆動コイル413を2枚の振動板の間に挟み込み成形を行うことで、振動板414A−駆動コイル413−振動板414Bのサンドイッチ構造を構成する。
【0086】
このように駆動コイル403と振動板404を一体化することで、振幅時に駆動コイルに生じる応力を低減することができる。従って駆動コイルの断線を回避でき、信頼性を向上することができる。
【0087】
又蒸着や印刷などで駆動コイルが振動板と一体に形成し、巻き線を使わないために、耐入力が向上する。また接着工程やリード線の引き出しがなくなるために自動生産が可能になり、大振幅時における信頼性を向上することができる。
【0088】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5の電気音響変換器について、図15を用いて説明する。図15(a)は電気音響変換器の斜視図、図15(b)はその断面図であり、図16(a)は第1と第2のマグネットの平面図、図16(b)は駆動コイルの平面図、図16(c)は振動板の平面図である。
【0089】
電気音響変換器は、以下のように構成される。図15(a)、図15(b)において、第1と第2のマグネット501、502の周囲に第1と第2のヨーク503、504を設けている。第1と第2のヨーク503、504は例えば鉄などの磁性体材料が用いられている。そして第1、第2のヨーク503、504と枠状の上部ケース505、下部ケース506とによって筐体が形成されている。上部ケース505、下部ケース506は非磁性体で、例えばPC(ポリカーボネイト)のような樹脂材料を用いている。又その中心部には駆動コイル507を有する振動板508を振動自在に挟んで保持している。振動板508は外周部に円弧形状のエッジ509を有している。第1と第2のマグネット501、502は直方体形状であり、例えばエネルギー積が38MGOeのネオジウムマグネットである。さらに振動板の振動方向を基準として着磁方向が反対であり、例えば第1のマグネット501が上向き、即ち、第2のマグネットから第1のマグネットの方向への着磁であれば、第2のマグネット502は下向き、即ち、第1のマグネットから第2のマグネットの方向への着磁である。
【0090】
第1と第2のマグネット501、502はそれぞれの中央を通る中心軸510及び長軸、短軸が一致するようにヨーク503、504上に固定されている。また上部ケース505の側面と第2のヨーク504の下方に夫々空気孔511、512が設けられている。又駆動コイル507は第1と第2のマグネット501、502と同じく長方形状とし、長軸、短軸を合わせるように振動板508上に取付けられている。例えば、駆動コイル507は振動板508に接着剤により接着されている。そして駆動コイル507が第1と第2のマグネット501、502間の振幅方向の中央に位置するように、振動板508の周辺部は上部ケース505、下部ケース506に挟まれ、固定されている。また振動板508は外形形 状が楕円形状をしており、駆動コイル507が取り付けられた部分の外側は略半円形状している。
【0091】
以上のように構成された電気音響変換器について、その動作と効果を説明する。第1と第2のマグネット501、502と第1と第2のヨーク503、504によって磁場が形成される。その磁気ギャップG内において最も磁束密度が高くなるように駆動コイル507を配置する。その駆動コイル507に交流電気信号が入力されると、駆動力が発生し、その駆動力によって駆動コイル507と接着している振動板508が振動し、音が放射されることは、実施の形態1と同様である。また第1と第2のヨーク503、504が第1と第2のマグネット501、502の周囲に付加されたことで、第1のマグネット501と第1のヨーク503、また第2のマグネット502と第2のヨーク504によってそれぞれ磁路が形成される。このことにより、第1と第2のマグネット501、502から放射された磁束が第1と第2のヨークによって磁気ギャップGに導かれ、磁気ギャップG内において高い磁束密度が得られる点は実施の形態3と同様である。
【0092】
実施の形態1もしくは3と異なる点は、第1と第2のマグネット501、502、駆動コイル507が矩形形状であり、振動板508の外形形状が略楕円形状をしており、さらに本実施の形態において示す電気音響変換器の外形形状が直方体形状をしている点である。また、空気穴511、512が本実施の形態において示す電気音響変換器の下面と側面に設けられている点である。
【0093】
電気音響変換器が直方体形状になることによって、携帯電話やPDA等の携帯情報端末への組み込み時のスペースファクターが改善される。
【0094】
また空気穴511を上部ケース505上に設けることで、空気穴511を設けた面を電子機器への取り付け面とすることができるため、細長い音孔を持つ電気音響変換器を実現することができる。
【0095】
銅線を巻くことによって作られる駆動コイルは、工法上の理由により円形形状に比べて楕円もしくは矩形形状に構成することは難しい。特に縦横比の大きな形状の場合、コイルの巻き幅を一様にすることは難しい。
【0096】
本実施の形態における電気音響変換器においては、駆動コイルを従来の動電形電気音響変換器の磁気ギャップに挿入する必要がなく、第1と第2のマグネット501、502の間の空間に存在させればよい。そのため、駆動コイル507の巻き幅を一様にする必要がない。その結果、駆動コイル507の縦横比に関して設計自由度が増し、縦横比の大きな楕円もしくは矩形の電気音響変換器が実現できる。
【0097】
本実施の形態では、空気穴511、512を側面と下面に設け、空気穴511がある面を取り付け面としたが、電気音響変換器を構成する6面のどの面に空気穴を設けてもよい。またすべての面を取り付け面にすることが可能である。
【0098】
なお、本実施の形態では第1と第2のヨークの内周部と第1と第2のマグネットの外周部との間に空隙を設けた。しかし電気音響変換器の外形を小さくしたり、駆動コイルと筐体までの距離を大きくするなどのために、空隙を設けず、第1と第2のマグネットの外周部と第1と第2のヨークの内周部とを密着させてもよい。
【0099】
なお、本実施の形態では第1と第2のヨークと筐体を別部材としたが、磁性体材料を用いた一体部材としてもよい。その結果、部品点数を少なくすることができる。
【0100】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネットを直方体形状とし、駆動コイルを矩形形状としたが、夫々楕円柱状、楕円形状でもよい。
【0101】
なお、本実施の形態では第1と第2のマグネット501、502にネオジウムマグネットを用いたが、目標音圧、形状等に合わせてフェライト、サマリウムコバルト等のマグネットを用いてもよい。
【0102】
また最低共振周波数における尖鋭度を制御するために空気穴上に制動布を設けてもよい。
【0103】
なお、本実施の形態では駆動コイルとして巻き線コイルを用い、振動板と駆動コイルとを別体としたが、実施の形態4で示したように振動板と駆動コイルを一体にしてもよい。
【0104】
(実施の形態6)
本発明の実施の形態1〜3,5で示した電気音響変換器を備えた電子機器の1つである携帯電話機について図面を用いて説明する。図17(a)は携帯電話機の正面図、図17(b)はその部分破断側面図、図18は携帯電話機の概略構成を示すブロック図である。
【0105】
図17において、601は携帯電話機全体を示しており、携帯電話機の筐体602の上部には音孔603が設けられ、その内部に実施の形態1から5で示した電気音響変換器604が設けられている。電気音響変換器604は、そのケース上に設けられた音孔が音孔603に対向するように設けられている。
【0106】
図18において、アンテナ610が送受信回路620に接続される。送受信回路620には呼出信号発生回路631、マイクロホン632が接続されており、呼出信号発生回路631には電気音響変換器604が接続される。また送受信回路620は復調部621、変調部622、信号切替部623、留守録音部624を有している。
【0107】
アンテナ610は最寄りの基地局より出力された電波を受信し、電波を基地局に送信するものである。復調部621はアンテナ610から入力された変調波を復号して受信信号に変換し、受信信号を信号切替部623に与える回路である。信号切替部623は受信信号の内容に応じて信号処理を切り換える回路である。受信信号が呼出信号の場合は呼出信号発生回路631に与えられ、音声信号の場合は電気音響変換器604に与えられ、留守録音の音声信号の場合は留守録音部624に与えられる。留守録音部624は例えば半導体メモリで構成される。電源オン時の留守録音メッセージは留守録音部624に記憶されるが、携帯電話機がサービスエリア外にある時や電源がオフ時には、留守録音メッセージは基地局の記憶装置に記憶される。
【0108】
呼出信号発生回路631は呼出信号を生成し、電気音響変換器604に与える回路である。
【0109】
従来の携帯電話機と同様に、電気音響変換器として小型のマイクロホン632が設けられている。変調部622は、ダイヤル信号や、マイクロホン632で変換された音声信号を変調し、アンテナ610に出力する回路である。
【0110】
このような構成の携帯端末装置の動作を説明する。基地局から出力された電波はアンテナ610で受信され、復調部621でベースバンドの受信信号に復調される。信号切替部623は、着信信号から呼出信号を検出すると、着信を携帯電話機の使用者に知らせるため、着信信号を呼出信号発生回路631に出力する。
【0111】
呼出信号発生回路631は、このような着信信号を受けると、可聴帯域の純音又はそれらの複合音の信号である呼出信号を出力する。携帯電話機に設けられている音孔603を通して電気音響変換器604から出力されるこの呼び出し音を聞くことによって使用者は着信を知る。
【0112】
使用者が受話状態に入ると、信号切替部623は受信信号をレベル調整した後、音声信号を電気音響変換器604に直接に出力する。電気音響変換器604はレシーバ又はスピーカとして動作し、音声信号を再生する。
【0113】
また使用者の音声はマイクロホン632で収音され、電気信号に変換された変調部622に入力される。そして音声信号は変調され、所定の搬送波に変換されてアンテナ610から出力される。
【0114】
また、携帯電話機の使用者が電源をオンにして留守録音状態にセットした場合、送話内容は留守録音部624に記憶される。携帯端末機の使用者が電源をオフにしている場合、送話内容は基地局に一時記憶される。そして使用者がキー操作による留守録音の再生依頼を行うと、信号切替部623はこの依頼を受けて、留守録音部624または基地局から録音メッセージを取得する。そしてその音声信号を拡声レベルに調整し、電気音響変換器604に出力する。この時、電気音響変換器604はレシーバ又はスピーカとして動作し、メッセージを出力する。
【0115】
なお、実施の形態6では電気音響変換器を直接筐体に取り付けたが、携帯電話機に内蔵されている基板上に取り付け、音響ポートを介して筐体に接合してもよい。またPDA、テレビ、パソコン、カーナビ等の他の電子機器に取り付けても同様の動作、効果となる。
【0116】
電気音響変換器を種々の電子機器に内蔵することで、アラーム音、音声などを再生できる電子機器を実現することができる。
【0117】
【発明の効果】
本発明による電気音響変換器によれば、振動板と、振動板を支持する筐体と、振動板を挟むように対向した互いに逆着磁された第1および第2のマグネットと、振動板上に設けられた駆動コイルとを備えることで、第1と第2のマグネットによって駆動コイル上に発生する駆動力が大きくなり、かつ振動方向に対して対称となるために、再生音圧向上かつ低歪再生が可能となる。
【0118】
また本発明による電気音響変換器によれば、振動板と、振動板を支持する筐体と、振動板を挟むように対向した第1および第2の2つのマグネットと、振動板上に設けられた駆動コイルとを備え、振動板を挟むように設けた第1と第2のマグネットの着磁が振動板の中央を通る中心軸を基準として振動板の振動方向と垂直な方向であることで、効率よくマグネットを使用でき、また駆動コイルを設ける範囲を広く取れるために駆動コイルおよび振動板形状の設計の自由度が大きくなる。
【0119】
また本発明による電気音響変換器によれば、振動板が矩形あるいは楕円形状であることで、変換器の外径形状を矩形あるいは楕円形状である振動板に合った矩形あるいは楕円形状にすることができる。また従来のように駆動コイルを磁気ギャップに挿入する必要がない構造であるために、縦横比が大きいスリムな形状の電気音響変換器を実現できる。
【0120】
また本発明による電気音響変換器によれば、さらに第1と第2のマグネットそれぞれの周囲に、第1と第2のヨークを備えることで、第1と第2のマグネットからの磁束を第1と第2のヨークによって集束するために、さらに駆動コイル上に生じる駆動力が大きくなり、再生音圧が高くなる。
【0121】
また本発明の電気音響変換器によれば、蒸着や印刷などで駆動コイルが振動板と一体に形成されていることで、巻き線を使わないために耐入力が向上する。また接着工程やリード線の引き出しがなくなるために自動生産が可能になる。
【0122】
また本発明による電気音響変換器によれば、筺体の上下面或は側壁に少なくとも1つの音孔を設けた構成とすることで、振動板から発生した音を音孔より放射し、振動板と筺体とで構成される空室で生じる空気圧の増大による振動板の最低共振周波数の上昇を、音孔により防ぐものである。特に筺体の長手方向の側壁に音孔を設け、この音孔より音を放射させる構成では、取り付け幅を非常に狭い形状とすることができる。
【0123】
また本発明による電子機器によれば、同じく本発明の電気音響変換器を内蔵することで、アラーム音、音声などを再生できる電子機器を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態1における電気音響変換器の断面図、(b)は実施の形態1における第1と第2のマグネットの平面図、(c)は実施の形態1における駆動コイルの平面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の電気音響変換器の組立構成図である。
【図3】実施の形態1における第1と第2のマグネットによって生じる磁束ベクトル図である。
【図4】実施の形態1における径方向への距離と磁束密度との関係を示すグラフである。
【図5】実施の形態1におけるギャップセンターから振動方向への距離と磁束密度との関係を示すグラフである。
【図6】実施の形態1のエッジの例を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2における電気音響変換器の断面図である。
【図8】実施の形態2における第1と第2のマグネットによって生じる磁束ベクトル図である。
【図9】実施の形態2における径方向への距離と磁束密度の関係を示すグラフである。
【図10】本発明の実施の形態3における電気音響変換器の断面図である。
【図11】実施の形態3における電気音響変換器の斜視図
【図12】実施の形態3におけるマグネットとヨークとの関係を示す種々の概略図である。
【図13】(a)は本発明の実施の形態4における振動板と駆動コイルの平面図、(b)は実施の形態4における振動板と駆動コイルの断面図、(c)は実施の形態4における振動板と駆動コイルの部分拡大断面図である。
【図14】(a)は実施の形態4の他の例における振動板と駆動コイルの側面図、(b)は実施の形態4の他の例における振動板と駆動コイルの部分拡大断面図である。
【図15】(a)は本発明の実施の形態5における電気音響変換器の斜視図、(b)は実施の形態5における電気音響変換器の断面図である。
【図16】(a)は実施の形態5における第1と第2のマグネットの平面図、(b)は実施の形態5における駆動コイルの平面図、(c)は実施の形態5における振動板の平面図である。
【図17】(a)は本発明の実施の形態6における携帯電話機の正面図、(b)は実施の形態6における携帯電話機の側面図である。
【図18】実施の形態6における携帯電話機の概略構成を示すブロック図である。
【図19】従来例における電気音響変換器の断面図である。
【符号の説明】
101,201,301,501 第1のマグネット
102,202,302,502 第2のマグネット
103,305,505 上部ケース
104,306,506 下部ケース
105,204,307,403,507 駆動コイル
106,205,308,404,508 振動板
107,203 中心軸
108,207,511,512 空気孔
110,110A,110B,110C,110D,309 エッジ
303,503 第1のヨーク
304,504 第2のヨーク
321 ヨーク
403A,403B 第1,第2のコイル
414A 第1の振動板
414B 第2の振動板
601 携帯電話機
602 筐体
603 音孔
604 電気音響変換器
610 アンテナ
620 送受信回路
631 呼出信号発生回路
632 マイクロホン

Claims (31)

  1. 振動板と、
    前記振動板を支持する筐体と、
    前記振動板の両面に向けて振動板を挟むように対向して配置され、前記振動板の振動方向に平行で互いに逆方向となるように着磁されている第1,第2のマグネットと、
    前記振動板上に設けられた駆動コイルと、
    前記第1のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第1のヨークと、
    前記第2のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第2のヨークと、を備え、
    前記駆動コイルは、前記第1,第2のマグネットの外縁を結ぶ線を含むように設けられていることを特徴とする電気音響変換器。
  2. 前記振動板は、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  3. 前記第1,第2のマグネットは、円柱状、直方体形状及び楕円柱状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  4. 前記駆動コイルは、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  5. 前記第1,第2のヨークは、前記振動板に対して前記第1,第2のマグネットの外側に配置されていることを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  6. 前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの周囲の前記振動板に対向していない面を囲んで設けられていることを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  7. 前記駆動コイルは矩形形状であり、
    前記第1,第2のマグネットは直方体形状であり、
    前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの振動板に対向していない面に対向するように設けられていることを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  8. 前記第1のヨークと前記第1のマグネットの外周との間、及び前記第2のヨークと前記第2のマグネットの外周との間に、空隙を備えたことを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  9. 前記筐体は、その少なくとも一部が前記第1,第2のヨークであることを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  10. 前記駆動コイルは、前記第1,第2のヨークの外縁部よりも内側に設けられていることを特徴とする請求項記載の電気音響変換器。
  11. 前記駆動コイルは、前記振動板と一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  12. 前記駆動コイルは、前記振動板上に蒸着あるいは印刷されていることを特徴とする請求項11記載の電気音響変換器。
  13. 前記駆動コイルは、第1,第2の駆動コイルから構成され、
    前記第1,第2の振動コイルは前記振動板の上面と下面に形成されていることを特徴とする請求項11記載の電気音響変換器。
  14. 前記筺体の上下面及び側壁の少なくともいずれかに少なくとも1つの音孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の電気音響変換器。
  15. 振動板と、
    前記振動板を支持する筐体と、
    前記振動板の両面に向けて振動板を挟むように対向して配置され、前記振動板の中央を通る中心軸を中心としてラジアル方向に着磁されている第1および第2のマグネットと、
    前記振動板上に設けられた駆動コイルと、を具備し、
    前記振動板は前記駆動コイルの外周側に位置するエッジと内周側に位置する振動板中央部で構成され、前記エッジは前記第1および第2のマグネットの外周部より外側に配置されることを特徴とする電気音響変換器。
  16. 前記振動板の振動方向と垂直な方向において、前記第1,第2のマグネットにより生じる磁束密度が最も高い所を一部に含むように前記駆動コイルを設けたことを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  17. 前記振動板は、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  18. 前記第1,第2のマグネットは、円柱状、直方体形状及び楕円柱状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  19. 前記駆動コイルは、円形、矩形及び楕円形状のいずれか1つの形状であることを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  20. 前記第1のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第1のヨークを備え、前記第2のマグネットの少なくとも周囲の一部に磁路を形成する第2のヨークを備えたことを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  21. 前記第1,第2のヨークは、前記振動板に対して前記第1,第2のマグネットの外側に配置されていることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  22. 前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの周囲の前記振動板に対向していない面を囲んで設けられていることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  23. 前記駆動コイルは矩形形状であり、
    前記第1,第2のマグネットは直方体形状であり、
    前記第1,第2のヨークは、前記第1,第2のマグネットの振動板に対向していない面に対向するように設けられていることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  24. 前記第1のヨークと前記第1のマグネットの外周との間及び前記第2のヨークと前記第2のマグネットの外周との間に、空隙を備えたことを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  25. 前記筐体は、その少なくとも一部が前記第1,第2のヨークであることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  26. 前記駆動コイルは、前記第1,第2のヨークの外縁部よりも内側に設けられていることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  27. 前記駆動コイルは、前記振動板と一体に形成されていることを特徴とする請求項20記載の電気音響変換器。
  28. 前記駆動コイルは、前記振動板上に蒸着あるいは印刷されていることを特徴とする請求項27記載の電気音響変換器。
  29. 前記駆動コイルは、第1,第2の駆動コイルから構成され、
    前記第1,第2の振動コイルは前記振動板の上面と下面に形成されていることを特徴とする請求項27記載の電気音響変換器。
  30. 前記筺体の上下面及び側壁の少なくともいずれかに少なくとも1つの音孔を設けたことを特徴とする請求項15記載の電気音響変換器。
  31. 請求項15記載の電気音響変換器を備えたことを特徴とする電子機器。
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