JP2003111194A - スピーカおよび携帯端末装置 - Google Patents

スピーカおよび携帯端末装置

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JP2003111194A JP2002130165A JP2002130165A JP2003111194A JP 2003111194 A JP2003111194 A JP 2003111194A JP 2002130165 A JP2002130165 A JP 2002130165A JP 2002130165 A JP2002130165 A JP 2002130165A JP 2003111194 A JP2003111194 A JP 2003111194A
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周二 佐伯
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型であっても駆動能率が高く、大きな音を
発生させることができるスピーカを提供する。 【解決手段】 本発明のスピーカは第1のマグネット
と、第1のマグネットを囲むように設けられた第2のマ
グネットと、第1のマグネットと第2のマグネットとを
連結するヨークと、第1のボイスコイルと、第2のボイ
スコイルと、第1のボイスコイルに接続された第1の振
動板と、第1のマグネットに対して第1の振動板とは反
対側に設けられ、第2のボイスコイルに接続された第2
の振動板と、第1の振動板と第1のマグネットとの間に
設けられた第1の磁性板と、第2の振動板と第2のマグ
ネットとの間に設けられた第2の磁性板と、を備え、第
1のボイスコイルは、第1の磁性板とヨークとの間の第
1の磁気空隙に設けられ、第2のボイスコイルは、第2
の磁性板とヨークとの間の第2の磁気空隙に設けられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の振動板を備
えたスピーカおよびこれを搭載する携帯端末装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1つの磁気回路および2つの振動板を有
するスピーカは、特開昭62−277000号、実開平
4−135096号および特開平11−252683号
に開示されている。特開平11−252683号に開示
されるスピーカについて説明する。
【0003】図22は、特開平11−252683号に
開示されるスピーカ3000の断面図を示す。スピーカ
3000は、中央部に孔14が形成された凹部を有する
ポールピース1と、中央部が凹状で孔13が形成された
フレームとして機能するヨーク2と、ポールピース1と
ヨーク2の間で固着されたリング状のマグネット3とを
備える。スピーカ3000には、ポールピース1とヨー
ク2とにより、マグネット3の外周側と内周側に第1お
よび第2の磁気空隙4および5が形成されている。スピ
ーカ3000は、第1の磁気空隙4に挿入された第1の
ボイスコイル6と、第2の磁気空隙5に挿入された第2
のボイスコイル7と、外周部がヨーク2に支持され、中
央部に第1のボイスコイル6が接続された第1の振動板
8と、外周部がヨーク2に支持され、中央部に第2のボ
イスコイル7が接続された第2の振動板9と、第1およ
び第2の振動板8および9の前面方向に設けられた第1
および第2のプロテクター10および11とをさらに備
える。スピーカ3000は機器のプリント基板12に搭
載される。プリント基板12には、孔13と嵌合する孔
15が形成されている。
【0004】スピーカ3000の動作を説明する。第1
のボイスコイル6に電気信号を入力すると第1の振動板
が振動して音を発生する。この音は音波の動きに支障が
ないように形成されているヨーク2の孔13およびプリ
ント基板12の孔15を通過して放射される。また、第
2のボイスコイル7に電気信号を入力すると第2の振動
板9が振動して音を発生する。この音は音波の動きに支
障がないように形成されているポールピース1の孔1
4、ヨーク2の孔13、プリント基板12の孔15を通
過して放射される。スピーカ3000を携帯電話に搭載
したときは、第2の振動板9をレシーバとして、第2の
振動板9よりも外周径が大きな第1の振動板8を呼出音
再生用であるサウンダとして機能させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなスピーカ3
000では、特開平11−252683号には記載され
ていないが、第1および第2の振動板8および9からの
音は、通常、プロテクター10および11に形成された
孔から直接放射される。
【0006】しかし、携帯端末装置として最も普及して
いる携帯電話機について説明すると、携帯電話機の筐体
前面に配置される液晶表示部は、近年、多くの文字や画
像情報を表示するため、その画面寸法はますます大きく
なってきている。その結果、筐体前面で表示部に隣接し
て配置される受話音を再生するスピーカの取り付け位置
がなくなり、スピーカの口径は数年前までは20mm程
度の大きさであったものが、10mm程度以下とますま
す小さくなってきている。しかし、単なる寸法縮小では
振動板や磁気回路が小さくなり、十分な音圧レベルが得
られず、さらに低音が不足するなどの問題が生じる。外
形寸法が20mmの比較的大口径のスピーカでは、十分
な音響特性が得られるが、プロテクターの孔から音を放
射させる構成であるため、表示部の側面に大きなスペー
スが必要となり、大画面の表示部を搭載した携帯電話機
を実現することが困難であった。また、音の放射位置が
表示部の上部等の携帯電話機の限定された位置となって
いた。
【0007】また、スピーカ3000において、最低共
振周波数を決める第2の振動板9のエッジ部(即ち、第
2の振動板9と第2のボイスコイル7との接続部から第
2の振動板9とヨーク2との接続部までの間の部分)
は、大きくしておかないとエッジ部のスティフネスが大
となり、十分な低域再生が困難となる。そのためにはマ
グネット3の外形を小さくして、第2の磁気空隙5の直
径を小さくするか、第2の振動板9の外形を大きくする
必要がある。第1の振動板8についても同様である。し
かしながらマグネット3の外形を小さくすると磁気エネ
ルギーが不足してスピーカ3000の駆動能率が低下し
てしまうとう問題があった。また、第2の振動板9の外
形を大きくするとスピーカ3000の口径が大きくなり
省スペース化が実現できないという問題があった。
【0008】また、スピーカ3000では、第1の振動
板8の背面と第2の振動板9の背面とがポールピース1
の孔14により音響的に結合されている。このため、第
1のボイスコイル6に電気信号を印加して第1の振動板
8より音を再生する場合は、第1の振動板8の背面で発
生した音が孔14を介して第2の振動板9の背面の空気
圧を変化させて、振動板9を振動させていた。このた
め、第2のボイスコイル7に電気信号が印加されていな
い場合でも第2の振動板9より音が発生してしまうとい
う問題があった。同様に、第2のボイスコイル7に電気
信号を印加して第2の振動板9から音を再生する場合
も、第1の振動板8が第2の振動板9によって駆動され
音を発生してしまう問題があった。従って、スピーカ3
000は、第1の振動板8および第2の振動板9をそれ
ぞれ単独に駆動させることはできなかった。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、小型
であっても駆動能率が高く、大きな音を発生させること
ができ、優れた駆動特性および音響特性を有するスピー
カを提供することを目的とする。さらに、本発明は、携
帯端末装置内部での配置場所の自由度が大きいスピーカ
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のスピーカは第1
のマグネットと、第1のマグネットを囲むように設けら
れた第2のマグネットと、第1のマグネットと第2のマ
グネットとを連結するヨークと、第1のボイスコイル
と、第2のボイスコイルと、第1のボイスコイルに接続
された第1の振動板と、第1のマグネットに対して第1
の振動板とは反対側に設けられ、第2のボイスコイルに
接続された第2の振動板と、第1の振動板と第1のマグ
ネットとの間に設けられた第1の磁性板と、第2の振動
板と第2のマグネットとの間に設けられた第2の磁性板
と、を備え、第1のボイスコイルは、第1の磁性板とヨ
ークとの間の第1の磁気空隙に設けられ、第2のボイス
コイルは、第2の磁性板とヨークとの間の第2の磁気空
隙に設けられ、そのことにより上記目的が達成される。
【0011】第1の振動板の外周部および第2の振動板
の外周部を支持するフレームをさらに備えてもよい。
【0012】第1の振動板から発生した音を伝達する第
1の音響管をさらに備えてもよい。
【0013】第1の音響管は、第1の振動板の中心から
外れた位置に設けられてもよい。
【0014】第1の振動板に対して第1のマグネットと
は反対側に設けられた第1の振動板を覆うカバーをさら
に備え、第1の音響管は、第1の振動板とカバーとの間
の空間から突出した形状であってもよい。
【0015】第1の音響管は、第1の振動板と第2のマ
グネットとの間の空間から突出した形状であってもよ
い。
【0016】第1の音響管の断面積が一定であってもよ
い。
【0017】第1の音響管はホーン形状であってもよ
い。
【0018】第1の音響管の一部の断面積は第1の音響
管の他の断面積より大きくてもよい。
【0019】第2の振動板から発生した音を伝達する第
2の音響管をさらに備えてもよい。
【0020】ヨークは、第1のマグネットと第2のマグ
ネットとの間、第1の振動板と第2のマグネットとの間
および第2の振動板と第1のマグネットとの間に設けら
れてもよい。
【0021】本発明のスピーカは、ヨークと、ヨークを
囲むように設けられたマグネットと、第1のボイスコイ
ルと、第2のボイスコイルと、第1のボイスコイルに接
続された第1の振動板と、ヨークに対して第1の振動板
とは反対側に設けられ、第2のボイスコイルに接続され
た第2の振動板と、第1の振動板とマグネットとの間に
設けられた第1の環状磁性板と、第2の振動板とマグネ
ットとの間に設けられた第2の環状磁性板と、ヨークと
マグネットとを連結する非磁性体の連結部材と、を備
え、第1のボイスコイルはヨークと第1の環状磁性板と
の間の第1の磁気空隙に設けられ、第2のボイスコイル
はヨークと第2の環状磁性板との間の第2の磁気空隙に
設けられ、そのことにより上記目的が達成される。
【0022】第1の環状磁性板の内径と第2の環状磁性
板の内径とが異なってもよい。
【0023】第1の環状磁性板の内径と第2の環状磁性
板の内径とが同じであってもよい。
【0024】本発明の携帯端末装置は、筐体と、筐体内
に設けられるスピーカと、を備える携帯端末装置であっ
て、スピーカは、第1のマグネットと、第1のマグネッ
トを囲むように設けられた第2のマグネットと、第1の
マグネットと第2のマグネットとを連結するヨークと、
第1のボイスコイルと、第2のボイスコイルと、第1の
ボイスコイルに接続された第1の振動板と、第1のマグ
ネットに対して第1の振動板とは反対側に設けられ、第
2のボイスコイルに接続された第2の振動板と、第1の
振動板と第1のマグネットとの間に設けられた第1の磁
性板と、第2の振動板と第2のマグネットとの間に設け
られた第2の磁性板と、を備え、第1のボイスコイル
は、第1の磁性板とヨークとの間の第1の磁気空隙に設
けられ、第2のボイスコイルは、第2の磁性板とヨーク
との間の第2の磁気空隙に設けられ、筐体には、第1の
振動板から発生した音が放射されるように第1の音孔が
形成され、第2の振動板から発生した音が放射されるよ
うに第2の音孔が形成され、そのことにより上記目的が
達成される。
【0025】第1の音孔に接続された第1の音響管およ
び第2の音孔に接続された第2の音響管の内の少なくと
も一方をさらに備えてもよい。
【0026】無線信号を受信するアンテナと、受信した
無線信号に基づいて電気信号を出力する信号出力部と、
電気信号を、第1のボイスコイルへ出力するか第2のボ
イスコイルへ出力するかを選択する選択部とをさらに備
えてもよい。
【0027】電気信号は、受話音、着信音、音楽および
音声の内の少なくとも1つを示してもよい。
【0028】電気信号が受話音を示す場合は、電気信号
は第1のボイスコイルへ出力され、スピーカはレシーバ
として動作し、電気信号が着信音、音楽および音声の内
の少なくとも1つを示す場合は、電気信号は第2のボイ
スコイルへ出力され、スピーカは拡声器として動作して
もよい。
【0029】第1の振動板の共振周波数は第2の振動板
の共振周波数よりも低くてもよい。
【0030】第1の音孔に隣接した表示部をさらに備え
てもよい。
【0031】無線信号を受信するアンテナと、受信した
無線信号に基づいて電気信号を第1のボイスコイルおよ
び第2のボイスコイルへ出力する信号出力部とをさらに
備えてもよい。
【0032】電気信号は、第1のチャンネルのオーディ
オ信号および第2のチャンネルのオーディオ信号を含
み、第1のチャンネルのオーディオ信号は、第1のボイ
スコイルへ出力され、第2のチャンネルのオーディオ信
号は、第2のボイスコイルへ出力されてもよい。
【0033】表示部をさらに備え、第1の音響管および
第2の音響管はホーン形状であり、第1の音孔および第
2の音孔は表示部と同一平面に形成されていてもよい。
【0034】第1の音響管の一部の断面積は第1の音響
管の他の断面積より大きく、第2の音響管の一部の断面
積は第2の音響管の他の断面積より大きくてもよい。
【0035】第1の音響管および第2の音響管は筐体と
一体に形成されていてもよい。
【0036】第1の振動板と第2の振動板とは互いに異
なる材料で形成されていてもよい。
【0037】無線信号を受信するアンテナと、受信した
無線信号に基づいて電気信号を出力する信号出力部と、
スピーカから出力される音の音像を調整するために電気
信号を調整し、調整した電気信号を第1のボイスコイル
および第2のボイスコイルへ出力する音像調整部とをさ
らに備えてもよい。
【0038】電気信号は複数チャネルのオーディオ信号
を含んでもよい。
【0039】第1のマグネットの磁極方向と第2のマグ
ネットの磁極方向とが反対であってもよい。
【0040】第1の振動板の面積と第2の振動板の面積
とが異なってもよい。
【0041】第1の振動板の面積は第2の振動板の面積
よりも小さくてもよい。
【0042】第1の音孔に接続された音響管をさらに備
え、第1の音孔および第2の音孔は筐体の異なる面に形
成され、スピーカは、第2の振動板と第2の音孔とが対
向するように設けられてもよい。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0044】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
おけるスピーカ1000を、図1Aおよび図1Bを参照
して説明する。図1Aはスピーカ1000の平面図であ
り、図1Bは図1Aに示す点線a−bに沿ったスピーカ
1000の断面図である。
【0045】スピーカ1000は、円柱状の第1のマグ
ネット20と、第1のマグネット20を囲むように設け
られた環状の第2のマグネット21と、第1のマグネッ
ト20と第2のマグネット21とを一体に連結するヨー
ク22と、第1のマグネット20とヨーク22との間の
第1の磁気空隙25に設けられた第1のボイスコイル2
7と、第2のマグネット21とヨーク22との間の第2
の磁気空隙26に設けられた第2のボイスコイル28
と、第1のボイスコイル27に接続された第1の振動板
29と、第1のマグネット20の第1の振動板29とは
反対側に設けられ、第2のボイスコイル28に接続され
た第2の振動板30と、第1の振動板29と第1のマグ
ネット20との間に設けられた円板状の第1の磁性板2
3と、第2の振動板30と第2のマグネット21との間
に設けられた環状の第2の磁性板24と、第1の振動板
29、第2の振動板30および第2のマグネット21の
外周部を支持するフレーム31と、第1の振動板29の
第1のマグネット20とは反対側に設けられた第1の振
動板29を覆うカバー32とを備える。
【0046】スピーカ1000において、第1の磁気空
隙25は第1のマグネット20および第1の磁性板23
とヨーク22との間に存在し、第2の磁気空隙26は第
2のマグネット21および第2の磁性板24とヨーク2
2との間に存在している。第1のボイスコイル27は、
第1の磁気空隙25に挿入され、第2のボイスコイル2
8は、第2の磁気空隙26に挿入されている。ヨーク2
2は、第1のマグネット20と第2のマグネット21と
の間、第1の振動板29と第2のマグネット21との間
および第2の振動板30と第1のマグネット20との間
に設けられ、中央部が凹状となっている。第1のマグネ
ット20、第2のマグネット21、第1の磁性板23、
第2の磁性板24、ヨーク22から磁気回路が形成され
ている。空室部33がカバー32と第1の振動板29と
の間に存在している。フレーム31には、第1の振動板
29と第2のマグネット21との間の空間と外部とを連
通する複数の音孔37と、第2の振動板30と第2のマ
グネット21との間の空間と外部とを連通する複数の音
孔38とが形成されている。複数の音孔37および38
は、第1および第2の振動板29および30と第2のマ
グネット21との間の空間に存在する空気のスティフネ
スによる第1および第2の振動板29および30の最低
共振周波数の上昇を防ぐために形成されている。第1の
振動板29と第2の振動板30とを対向させ、その間に
第1の磁気空隙25および第2の磁気空隙26を互いに
対向させて形成することでスピーカ1000を薄型とす
ることができる。
【0047】スピーカ1000は、喉部35および開口
部36を有する音響管34をさらに備える。喉部35
は、カバー32の第1の振動板29の中心から外れた位
置に設けられる。音響管34は空室部33から突出する
形状である。音響管34の断面形状は矩形であり、音響
管34の断面積は第1の振動板29の面積よりも狭く、
音響管34は断面積が長手方向において一定であるスト
レート形状となっている。
【0048】次に、スピーカ1000の動作について説
明する。
【0049】第2の磁気空隙26に挿入された第2のボ
イスコイル28に電気信号が印加されると、第2のボイ
スコイル28に駆動力が発生し、第2のボイスコイル2
8に接続された第2の振動板30が振動して音が発生す
る。同様に、第1の磁気空隙25に挿入された第1のボ
イスコイル27に電気信号が印加されると、第1のボイ
スコイル27に駆動力が発生し、第1のボイスコイル2
7に接続された第1の振動板29が振動して音が発生す
る。
【0050】スピーカ1000では、第1の磁気空隙2
5には主に第1のマグネット20から磁束が供給され、
第2の磁気空隙26には主に第2のマグネット21から
磁束が供給される。したがって、第1の磁気空隙25に
挿入された第1のボイスコイル27は第1のマグネット
20を用いて駆動され、第2の磁気空隙26に挿入され
た第2のボイスコイル28は第2のマグネット21を用
いて駆動される。第1および第2のボイスコイル27お
よび28をそれぞれ第1のマグネット20および第2の
マグネット21の別々のマグネットを用いて駆動するた
め、従来のスピーカ3000のように1つのマグネット
3を用いて第1および第2のボイスコイル6および7の
2つのボイスコイルを駆動する場合と比較して、第1お
よび第2のボイスコイル27および28に発生する駆動
力を大きくすることができる。このため、スピーカ10
00は、従来のスピーカ3000と比較して大きな音を
発生させることができる。
【0051】また、第1の振動板29の上面方向はカバ
ー32で閉じられているため、第1の振動板29から発
生した音は、空室部33を介して、カバー32に設けら
れた音響管34の喉部35から開口部36を通り、外部
空間に放射される。このように、スピーカ1000で
は、第2の振動板30から発生した音を直接下面方向へ
放射し、第1の振動板29から発生した音を音響管34
内を伝達させて開口部36から放射する。スピーカ10
00では、開口部36が位置する任意の位置から音を放
射させることができる。このため、スペースの都合等で
音を放射させたい位置にスピーカ1000を設置するこ
とができない場合でも、スピーカ1000を別の位置に
設置して、開口部36を音を放射させたい位置に設ける
ことで、音を放射させたい位置に音を放射させることが
できる。また、第1の振動板29から発生した音と第2
の振動板30から発生した音とを別々の離れた位置から
放射させることができる。
【0052】また、第1の振動板29と第2の振動板3
0との間の空間をヨーク22を用いて完全に分離するこ
とにより、第1の振動板29の下面と第2の振動板30
の上面とを音響的に遮蔽することができる。このため、
従来のスピーカ3000のように、第1の振動板8の下
面から発生した音が直接的に第2の振動板9を振動させ
て音を発生することはない。従って、第1の振動板29
と第2の振動板30とは印加する電気信号に基づき独立
に機能させることが可能となる。
【0053】また、第1のマグネット20と第2のマグ
ネット21との形状、材質等を個別に設定することで、
第1の磁気空隙25と第2の磁気空隙26の磁束密度を
個別の設定出来る。このため、第1の振動板29および
第2の振動板30それぞれから放射される音の音響特性
を目的に合わせて個別に設計できる。
【0054】なお、スピーカ1000からカバー32お
よび音響管34が省略されてもよい。
【0055】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
おけるスピーカ1100を、図2Aおよび図2Bを参照
して説明する。図2Aはスピーカ1100の平面図であ
り、図2Bは図2Aに示す点線c−dに沿ったスピーカ
1100の断面図である。
【0056】スピーカ1100は、ヨーク43と、ヨー
ク43を囲むように設けられた環状のマグネット40
と、ヨーク43とマグネット40との間の第1の磁気空
隙46に設けられる第1のボイスコイル48と、ヨーク
43とマグネット40との間の第2の磁気空隙47に設
けられる第2のボイスコイル49と、第1のボイスコイ
ル48に接続された第1の振動板50と、ヨーク43の
第1の振動板50とは反対側に設けられ、第2のボイス
コイル49に接続された第2の振動板51と、第1の振
動板50とマグネット40との間に設けられた環状の第
1の磁性板41と、第2の振動板51とマグネット40
との間に設けられた環状の第2の磁性板42と、ヨーク
43と第1の磁性板41とを連結する非磁性の連結部材
45と、第1の振動板50および第2の振動板51およ
びマグネット40の外周部を支持するフレーム52とを
備える。
【0057】スピーカ1100において、第2の磁性板
42の内径は第1の磁性板41の内径より大きい。ヨー
ク43は、第2の磁性板42の内周部と対向する平面部
と、第1の磁性板41の内周面と対向する円筒部と、円
筒部の上面内周部に位置する円板部とが一体に形成され
た凸型形状となっている。フレーム52には複数の音孔
56が形成されている。第1の磁気空隙46は、マグネ
ット40および第1の磁性板41の内周面とヨーク43
の円筒部の外周面との間に存在し、第2の磁気空隙47
は、マグネット40および第2の磁性板42の内周面と
ヨーク43の平面部の外周面との間に存在している。第
1のボイスコイル48が第1の磁気空隙46に挿入さ
れ、第2のボイスコイル49が第2の磁気空隙47に挿
入されている。マグネット40、第1の磁性板41、第
2の磁性板42およびヨーク43から磁気回路が形成さ
れている。スピーカ1100には、第1の振動板50、
第1の磁性板41、第1のボイスコイル48およびフレ
ーム52で囲まれた空室部58が存在する。
【0058】スピーカ1100は、喉部54および開口
部55を有する音響管53をさらに備える。音響管53
が空室部58から突出するように喉部54がフレーム5
2の側面部に設けられている。音響管53の断面形状は
矩形であり、断面積が長手方向において一定であるスト
レート形状となっている。
【0059】次に、スピーカ1100の動作について説
明する。
【0060】第2の磁気空隙47に挿入された第2のボ
イスコイル49に電気信号が印加されると、第2のボイ
スコイル49に駆動力が発生し、第2のボイスコイル4
9に接続された第2の振動板51が振動して音が発生す
る。同様に、第1の磁気空隙46に挿入された第1のボ
イスコイル48に電気信号が印加されると、第1のボイ
スコイル48に駆動力が発生し、第1のボイスコイル4
8に接続された第1の振動板50が振動して音が発生す
る。
【0061】図1Aおよび図1Bに示す実施の形態1の
スピーカ1000では、第1および第2のマグネット2
0および21の2つのマグネットを用いたが、本実施の
形態のスピーカ1100では、1つのマグネット40
で、第1の磁気空隙46および第2の磁気空隙47の2
つの磁気空隙に磁束を供給しているので、磁気回路構造
を簡略化できる。
【0062】また、従来のスピーカ3000では、1つ
のマグネット3が第1および第2の磁気空隙4および5
の2つの磁気空隙に磁束を供給しているが、マグネット
3の外周側と内周側に第1および第2のボイスコイル6
および7の2つのボイスコイルが存在するため、マグネ
ット3のサイズを横方向に大きくすることができない。
スピーカ3000におけるマグネット3の設置可能な範
囲は狭いため、特にスピーカ3000が小口径の場合
は、マグネット3が小さくなり駆動能率が著しく低下す
る。また、無理にマグネット3のサイズを横方向に大き
くすると、第1の振動板8のエッジ幅が狭くなって最低
共振周波数が上昇する等の問題が生じてしまっていた。
【0063】しかし、本発明のスピーカ1100では、
第1および第2のボイスコイルの両方がマグネット40
の内側に設けられているので、マグネット40のサイズ
を外周方向に大きくすることができる。マグネット40
のサイズを大きくすることができるので、第1および第
2のボイスコイルに多くの磁束を供給することができ、
大きな音を発生させることができる。また、第1の振動
板50および第2の振動板51のエッジ幅を広くするこ
とができるので、第1の振動板50および第2の振動板
51の最低共振周波数を下げることができ、低音域であ
っても優れた音響特性での再生が可能となる。第1の磁
気空隙46および第2の磁気空隙47の外側に設けられ
たマグネット40から十分な磁気エネルギーが第1の磁
気空隙46および第2の磁気空隙47に供給されること
により、所望とする音響特性が実現できる。
【0064】第1の振動板50から発生した音は、空室
部58を介して音響管53内を伝達して、開口部55か
ら外部空間に放射される。スピーカ1100に音響管5
3を設けることにより得られる効果は、実施の形態1の
スピーカ1000(図1Aおよび図1B)と同様であ
る。
【0065】実施の形態1のスピーカ1000では、第
1の振動板29の上面方向の空間をカバー32で覆って
空室部33を形成する必要があった。しかし、本実施の
形態のスピーカ1100では、空室部58を介して音を
放射するためカバー32が不要となり、スピーカ110
0の構成を簡略化することができる。
【0066】なお、スピーカ1100は、実用時には携
帯端末装置等の筐体内に設けられるため、第1の振動板
50の上面から放射される音と音響管53を介して放射
される音は音響的に分離されるので互いに打ち消しあう
ことはない。また、音孔56は、第2の振動板51とマ
グネット40との間の空間に存在する空気のスティフネ
スによる第2の振動板51の最低共振周波数の上昇を防
ぐために形成されている。この場合も、実用時には第2
の振動板51の下面から放射される音と音孔56より放
射される音とは音響的に分離される。
【0067】なお、スピーカ1100から音響管53が
省略されてもよい。また、実施の形態1のスピーカ10
00に音響管53が設けられてもよい。
【0068】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
おけるスピーカ1200を、図3A、図3Bおよび図4
を参照して説明する。図3Aはスピーカ1200の平面
図であり、図3Bは図3Aに示す点線e−fに沿ったス
ピーカ1200の断面図、図4はヨーク63の斜視図で
ある。
【0069】スピーカ1200は、ヨーク63と、ヨー
ク63を囲むように設けられた環状のマグネット60
と、ヨーク63とマグネット60との間の第1の磁気空
隙67に設けられる第1のボイスコイル69と、ヨーク
63とマグネット60との間の第2の磁気空隙68に設
けられる第2のボイスコイル70と、第1のボイスコイ
ル69に接続された第1の振動板71と、ヨーク63の
第1の振動板71とは反対側に設けられ、第2のボイス
コイルに70に接続された第2の振動板72と、第1の
振動板71とマグネット60との間に設けられた環状の
第1の磁性板61と、第2の振動板72とマグネット6
0との間に設けられた環状の第2の磁性板62と、ヨー
ク63とマグネット60とを連結する非磁性の連結部材
66と、第1の振動板71および第2の振動板72およ
びマグネット60の外周部を支持するフレーム73とを
備える。
【0070】スピーカ1200において、第1の磁性板
61の内径と第2の磁性板62の内径とは同じである。
筒状のヨーク63の外周面は、マグネット60、第1の
磁性板61および第2の磁性板62の内周面と対向して
いる。ヨーク63には、図4に示すような高さ方向の中
央付近まで貫通した複数のスリット64が形成されてい
る。連結部材66は、ヨーク63のスリット64に挿入
されて固定され、マグネット60と接続される。
【0071】第1の磁気空隙67が、マグネット60お
よび第1の磁性板61の内周面とヨーク63の外周面と
の間に存在し、第2の磁気空隙68が、マグネット60
および第2の磁性板62の内周面とヨーク63の外周面
との間に存在している。第1のボイスコイル69が第1
の磁気空隙67に挿入され、第2のボイスコイル70が
第2の磁気空隙68に挿入されている。マグネット6
0、第1の磁性板61、第2の磁性板62およびヨーク
63から磁気回路が形成されている。スピーカ1100
には、第1の振動板71、第1の磁性板61、第1のボ
イスコイル69およびフレーム73で囲まれた空室部7
4と、第2の振動板72、第2の磁性板62、第2のボ
イスコイル70およびフレーム73で囲まれた空室部7
5とが存在する。
【0072】スピーカ1200は、喉部77および開口
部78を有する第1の音響管76と、喉部80および開
口部81を有する第2の音響管79とをさらに備える。
第1の音響管76が空室部74から突出するように喉部
77がフレーム73の側面部に設けられている。第2の
音響管79が空室部75から突出するように喉部80が
フレーム73の側面部に設けられている。第1の音響管
76および第2の音響管79の断面形状は矩形であり、
断面積が長手方向において一定であるストレート形状と
なっている。第1の音響管76および第2の音響管79
は、第1および第2の振動板71および72の振動方向
とほぼ直交する方向に伸張されている。
【0073】次に、スピーカ1200の動作について説
明する。
【0074】第1および第2のボイスコイル69および
70に電気信号が印加されて第1および第2の振動板7
1および72から音が発生する動作は、実施の形態1お
よび2のスピーカ1000および1100と同様である
ためここでは説明を省略する。実施の形態1および2の
スピーカ1000および1100と異なる点は、スピー
カ1200では第1および第2の磁気空隙67および6
8の寸法を等しくして、第1および第2のボイスコイル
69および70、さらには第1および第2の振動板71
および72もそれぞれ寸法を等しくした点である。これ
により、第1および第2の振動板71および72の両者
から放射される音の音響特性はほぼ等しくすることがで
きる。スピーカ1200は、第1および第2の振動板7
1および72の両者から放射される音に同じ音響特性が
要望されるステレオ再生用スピーカとして有効である。
【0075】また、第1および第2の振動板71および
72から発生した音は空室部74および75を介して第
1および第2の音響管76および79の開口部78およ
び81より放射される。第1および第2の音響管76お
よび79は、第1および第2の振動板71および72の
振動方向とほぼ直交する方向に伸張する部分を有するた
め、スピーカ1200本体とは水平方向に離れた位置に
開口部78および81を設けることができる。
【0076】なお、スピーカ1200は、実用時には携
帯端末装置等の筐体内に設けられるため、第1の振動板
71の上面および第2の振動板72の下面から放射され
る音と、第1および第2の音響管76および79を介し
て放射される音とは音響的に分離されるので互いに打ち
消しあうことはない。
【0077】なお、スピーカ1200から第1および第
2の音響管76および79が省略されてもよい。また、
実施の形態1および2のスピーカ1000および110
0に第1および第2の音響管76および79が設けられ
てもよい。
【0078】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
おけるスピーカ1300を、図5Aおよび図5Bを参照
して説明する。但し、図5Aはスピーカ1300の平面
図であり、図5Bは図5Aに示す点線g−hに沿ったス
ピーカ1300の断面図である。
【0079】スピーカ1300は、円柱状の第1のマグ
ネット20’と、第1のマグネット20’を囲むように
設けられた環状の第2のマグネット21’とを備える。
第1のマグネット20’の磁極方向と第2のマグネット
21’の磁極方向とは反対である。また、実施の形態1
のスピーカ1000(図1Aおよび図1B)が備えるカ
バー32および音響管34が、スピーカ1300では省
略されている。スピーカ1300のそれ以外の構成要素
および動作は、スピーカ1000と同様である。
【0080】本実施の形態のスピーカ1300は、第1
のマグネット20’と第2のマグネット21’とが互い
に磁極方向が反対となるように着磁されていることを特
徴とする。
【0081】磁極方向の差異による第1および第2の磁
気空隙25および26内の磁束密度の差異を図6A、図
6B、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。
【0082】図6Aは、図1Bに示す第1のマグネット
20、第2のマグネット21、第1の磁性板23、第2
の磁性板24およびヨーク22から形成される磁気回路
を示す。図6Bは、図5Bに示す第1のマグネット2
0’、第2のマグネット21’、第1の磁性板23、第
2の磁性板24およびヨーク22から形成される磁気回
路を示す。ここでは、第1のマグネット20と第2のマ
グネット21との磁極方向が同じとする。図6Aおよび
図6Bに示す矢印は磁束の流れを示す。
【0083】図7Aおよび図7Bは、磁極方向の差異に
よる第1および第2の磁気空隙25および26の高さ方
向の磁束密度分布の差異を示す。図7Aは第2の磁気空
隙26での磁束密度分布の差異を示し、図7Bは第1の
磁気空隙25での磁束密度分布の差異を示す。
【0084】ここで、第1のマグネット20および2
0’はネオジウムマグネットであり、サイズを外径φ
5.8mm、厚さ1.1mmとする。また、第2のマグ
ネット21および21’もネオジウムマグネットであ
り、サイズを内径φ9.4mm、外径φ13.8mm、
厚さ1.1mmとする。また、第1の磁気空隙25の幅
を0.48mm、高さを0.4mmとする。第2の磁気
空隙26の空隙幅を0.5mm、高さを0.4mmとす
る。ヨーク22、第1の磁性板23、第2の磁性板24
の厚さをそれぞれ0.4mmとする。
【0085】第1のマグネット20と第2のマグネット
21との磁極方向が同じ場合、図6Aに示すように、第
2のマグネット21より流れる磁束Φ1はヨーク22の
上面から垂直部22’を経て第2の磁気空隙26を流れ
第2の磁性板24に至る。また、第1のマグネット20
より流れる磁束Φ2は第1の磁性板23から第1の磁気
空隙25を経て垂直部22’を流れヨーク22の底部に
至る。即ち、ヨーク22の垂直部22’における磁束Φ
1および磁束Φ2の方向が同じとなり、磁束Φ1および磁
束Φ2が合成されて垂直部22’における磁束密度が高
くなる。したがって、合成された高密度の磁束により垂
直部22’において磁気飽和が生じた場合、磁束Φ1
よび磁束Φ2の流れが妨げられてしまう。その結果、磁
気空隙25および26内の磁束密度を低下し、十分な駆
動力が得られなくなってしまう。
【0086】一方、第1のマグネット20’と第2のマ
グネット21’との磁極方向が反対である場合、図6B
に示すように第1のマグネット20’と第2のマグネッ
ト21’から流れる磁束の通過経路は、図6Aに示す通
過経路と同じである。第2のマグネット21’より流れ
る磁束Φ3はヨーク22の上面から垂直部22’を経て
第2の磁気空隙26を流れ第2の磁性板24に至る。し
かし、第1のマグネット20’より流れる磁束Φ4はヨ
ーク22の底部から垂直部22’を経て第1の磁気空隙
25を流れて第1の磁性板23に至っている。即ち、ヨ
ーク22の垂直部22’における磁束Φ3および磁束Φ4
の方向は反対となり、互いに打ち消しあって垂直部2
2’における磁束密度が小さくなる。このため、ヨーク
22の垂直部22’において磁気飽和が生じることがな
い。これにより第1および第2の磁気空隙25および2
6内の磁束密度を大幅に増大させることができる。
【0087】図7Aにおいて、磁極方向が同じ第1のマ
グネット20と第2のマグネット21を用いた場合の第
1の磁気空隙25の磁束密度分布を磁束密度分布Iで示
し、磁極方向が反対の第1のマグネット20’と第2の
マグネット21’を用いた場合の第1の磁気空隙25の
磁束密度分布を磁束密度分布IIで示す。図7Aに示す
ように、第1の磁気空隙25の磁束密度の最大値が磁束
密度分布Iでは0.36Tとなり、磁束密度分布IIで
は0.67Tとなっており、磁極方向が反対の第1のマ
グネット20’と第2のマグネット21’を用いること
により0.31Tの磁束密度増大が実現できていること
がわかる。
【0088】また、図7Bにおいて、磁極方向が同じ第
1のマグネット20と第2のマグネット21を用いた場
合の第2の磁気空隙26の磁束密度分布を磁束密度分布
IIIで示し、磁極方向が反対の第1のマグネット2
0’と第2のマグネット21’を用いた場合の第2の磁
気空隙26の磁束密度分布を磁束密度分布IVで示す。
図7Bに示すように、第2の磁気空隙26の磁束密度の
最大値が磁束密度分布IIIでは0.5Tとなり、磁束
密度分布IVでは0.77Tとなっており、磁極方向が
反対の第1のマグネット20’と第2のマグネット2
1’を用いることにより0.27Tの磁束密度増大が実
現できていることがわかる。第1および第2の磁気空隙
25および26の磁束密度を高くすることにより、第1
および第2のボイスコイル27および28に発生する駆
動力を大きくすることができ、より大きな音を発生させ
ることができる。このため、小型であっても大きな音を
発生させることができるスピーカが実現できる。
【0089】なお、スピーカ1300にカバー32およ
び音響管34(図1Aおよび図1B)が設けられてもよ
い。また、第1の音響管76および第2の音響管79
(図3Aおよび図3B)の少なくとも一方が設けられて
もよい。
【0090】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
おける携帯端末装置2000を図8A、図8Bおよび図
8Cを参照して説明する。図8Aは携帯端末装置200
0の上面図であり、図8Bは携帯端末装置2000の部
分断面図、図8Cは携帯端末装置2000の下面図であ
る。
【0091】本実施の形態では、携帯端末装置2000
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000は携帯電話機に限定されず、例えば、ノート型パ
ソコン、PDA(Personal Digital
Assistant)、ポケットベル(登録商標)およ
び腕時計等であってもよい。
【0092】携帯端末装置2000は、第1の筐体54
0と、第2の筐体541と、第2の筐体541に設けら
れた表示部542と、第1の筐体540に取り付けられ
た受信用のアンテナ543と、実施の形態4で示したス
ピーカ1300とを備える。第2の筐体541には第1
の音孔545および第2の音孔546とが形成されてい
る。
【0093】スピーカ1300は、第1の振動板29と
第1の音孔545とが対向し、第2の振動板30と第2
の音孔546とが対向するように、第2の筐体541内
に設けられる。なお、スピーカ1300の代わりに、実
施の形態1〜3で示したスピーカ1000、1100お
よび1200から音響管34、53、76および79を
除いたスピーカが適用されてもよい。
【0094】第1の筐体540および第2の筐体541
は、受信回路等の電気回路(図示せず)を内蔵する。第
1の筐体540と第2の筐体541とはそれらの接続部
で折り曲げることができるように接続されている。
【0095】次に、携帯端末装置2000の動作につい
て説明する。スピーカ1300の動作は上述したとおり
である。
【0096】スピーカ1300の第1の振動板29に接
続された第1のボイスコイル27に受話音を示す電気信
号を印加することにより、第1の振動板29から発生し
た受話音が第1の音孔545から放射される。この場
合、スピーカ1300は、受話音を再生するレシーバと
しての機能を果たす。
【0097】また、第2の振動板30に接続された第2
のボイスコイル28に、着信を知らせる着信音、音楽ま
たは音声等を示す電気信号を印加することにより、第2
の振動板30から発生した着信音、音楽または音声等が
第2の音孔546から放射される。この場合、スピーカ
1300は、着信音、音楽または音声等を再生する拡声
器としての機能を果たす。
【0098】従来の携帯端末装置では、受話音を再生す
るレシーバとして機能するスピーカと着信音等を再生す
る拡声器用のスピーカとが別ユニットとして筐体内に設
けられていた。各ユニットの磁気回路が別々に存在する
ため、スピーカの搭載スペースが大きくなっていた。こ
のため、従来は携帯端末装置の小型化および薄型化が困
難であった。しかし、本発明のスピーカ1300は、複
数の振動板を備えるので1つのスピーカで全ての音響再
生が可能となる。また、スピーカ1300は、複数の振
動板に対して磁気回路が1つであるため、搭載スペース
が縮小され、携帯端末装置2000の小型化および薄型
化が実現される。
【0099】また、本発明のスピーカ1300は、大き
な音を発生させることができるので、本発明の携帯端末
装置2000は、従来の同じサイズのスピーカを備える
携帯端末装置と比較してより大きな音を発生させること
ができる。また、大きな音を発生させることができるの
でスピーカ1300のサイズを小さくすることができ、
携帯端末装置2000内部のスピーカが占める容積をさ
らに減少させることができる。
【0100】表示部542は長方形等の多角形であり得
る。また、図5Aに示すスピーカ1300の底面形状は
丸形であったが長方形や楕円形状であってもよく、この
場合、スピーカ1300の長辺方向が表示部542の外
周部の1辺と平行となるように配置すれば、スピーカ1
300の短辺方向側に表示部542を拡大できて、表示
部542をより大きくすることができる。
【0101】次に、図9を参照して、スピーカ1300
の改変例であるスピーカ1301について説明する。
【0102】図9に示すように、スピーカ1301は携
帯端末装置2000の筐体541内に設けられる。スピ
ーカ1301は、第1のボイスコイル27に接続された
第1の振動板29’と、第1の振動板29’および第2
のマグネット21’の外周部を支持するフレーム31’
と、第2の振動板30および第2のマグネット21’の
外周部を支持するフレーム31”とを備える。フレーム
31’および31”には複数の第1の音孔37’および
第2の音孔38’が形成される。スピーカ1301のそ
れ以外の構成要素はスピーカ1300と同様である。
【0103】スピーカ1301の基本的な動作はスピー
カ1300同じとなる。スピーカ1301がスピーカ1
300と異なる点は、第1の振動板29’の外径が第2
の振動板30の外径よりも小さく、これに伴ってフレー
ム31’の外径も小さくしている点である。これによ
り、表示部542に隣接する第1の音孔545と対向す
るスピーカ1301の上面部の外径を小さくすることが
できる。その結果、電子メールや映像等の画像情報を表
示する表示部542のサイズを大きくすることができ
る。また、表示部542周囲にスピーカを設ける十分な
スペースが確保できない場合にも、スピーカ1301は
有効である。本実施の形態では、スピーカ1301をレ
シーバとして用いるときに第1の振動板29’から音を
発生させる。使用者の通常の受話動作は第1の音孔54
5に耳を接触させて行なわれるため、第1の振動板2
9’には拡声器のように大きな音圧の音を発生させる必
要性がない。このため、第1の振動板29’の外径が小
さいことにより音量が多少不足したところで問題が生じ
ない。
【0104】また、第1のボイスコイル27の外径が小
さいので、第1の振動板29’のエッジが広くなり、そ
の結果、第1の振動板29’の最低共振周波数を下げる
ことができる。第1の振動板29’の最低共振周波数
は、第2の振動板30の最低共振周波数よりも低いこと
が望ましい。第1の振動板29’の最低共振周波数を低
くすることにより、第1の振動板29’の低音域の音圧
レベルが向上する。このため、使用者の耳と第1の音孔
545との間の隙間で音が漏れること等で起こる低音域
の不足を防止することができる。
【0105】次に、図10を参照して、携帯端末装置2
000の動作についてさらに説明する。図10は、携帯
端末装置2000の内部を示すブロック図である。
【0106】携帯端末装置2000は、アンテナ543
が受信した無線信号に基づいて電気信号を出力する信号
出力部581と、電気信号を第1のボイスコイル27へ
出力するか第2のボイスコイル28へ出力するかを選択
する選択部85とをさらに備える。スピーカ1300の
第1の電気音響変換部83は、第1の振動板29と第1
のボイスコイル27と磁気回路とを含む。第2の電気音
響変換部84は、第1の振動板30と第2のボイスコイ
ル28と磁気回路とを含む。スピーカ1300の磁気回
路は第1のマグネット20’、第2のマグネット2
1’、第1の磁性板23、第2の磁性板24およびヨー
ク22から形成され、第1の電気音響変換部83および
第2の電気音響変換部84とで共有される。
【0107】アンテナ543は、外部(例えば携帯電話
の中継局)から送られてきた無線信号を受信する。この
無線信号は、着信、受話音、音楽、音声、画像および映
像等を示す。
【0108】まず、アンテナ543が着信を示す無線信
号を受信すると、使用者に着信を知らせるために、信号
出力部581は着信を示す選択信号C1および着信音を
示す着信音信号を出力する。選択信号C1により選択部
85は第2の電気音響変換部84を選択し、出力された
着信音信号を第2の電気音響変換部84に供給する。着
信音信号は予め設定された呼び出し音を示す信号やデー
タ配信等により得られたオーディオ信号であり得る。第
2の電気音響変換部84は、着信音信号が供給されるこ
とにより着信音を再生する。受信者が着信を知り携帯端
末装置2000を受話可能状態にすると、信号出力部5
81は選択信号C1を再度出力し、選択部85は第1の
電気音響変換部83を選択して、信号出力部581から
出力された受話音(送信者の話し声)を示す受話音信号
を第1の電気音響変換部83に供給する。第1の電気音
響変換部83は、受話音信号が供給されることにより受
話音を再生する。
【0109】以上のように、信号出力部581から出力
される着信信号や受話音信号の出力先を選択部85によ
り選択的に切換えることにより、スピーカ1300はレ
シーバおよび拡声器という2つの機能を有する電気音響
変換器として動作する。
【0110】なお、上記の説明では第2の電気音響変換
部84に印加する電気信号は着信音信号であったが、受
話音信号、音楽を示す音楽信号または音声を示す音声信
号であってもよい。この場合、例えば音楽配信から得ら
れた音楽信号を再生することが可能となる。さらに、第
2の電気音響変換部84に受話音信号を再生させるなら
ば、携帯端末装置2000に耳を接触させることなくハ
ンズフリーで送信側との会話が可能になる。
【0111】なお、本実施の形態では、受話音信号を通
話に用いられる信号とし、音声信号を受話音信号以外の
データ配信等で得られた声を示す信号として区別してい
るが、受話音信号が音声信号に含まれると考えてもよ
い。
【0112】また、携帯端末装置2000では、スピー
カ1300に印加する電気信号は信号出力部581から
直接出力されているが、着信音信号は、例えば、信号出
力部581とは別に設けた着信音信号出力部(図示せ
ず)から出力されてもよい。このような着信音信号出力
部は、データ配信等により得た音楽信号および音声信号
を格納し、着信音信号として出力する。
【0113】さらに、携帯端末装置2000では、第1
の電気音響変換部83へ出力する信号と第2の電気音響
変換部84へ出力する信号とを1つの選択部85が信号
経路を切換えることにより分割しているが、アンテナ5
43から第1および第2の電気音響変換部83および8
4までの信号経路が個別に設けられてもよい。
【0114】(実施の形態6)本発明の実施の形態6に
おける携帯端末装置2100を、図11A、図11B、
図11Cを参照して説明する。図11Aは携帯端末装置
2100の上面図であり、図11Bは携帯端末装置21
00の部分断面図であり、図11Cは携帯端末装置21
00の下面図である。
【0115】本実施の形態では、携帯端末装置2100
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000と同様に携帯端末装置2100は携帯電話機に限
定されない。
【0116】携帯端末装置2100は、筐体101と、
筐体101に設けられた表示部103と、筐体101に
取り付けられた受信用のアンテナ102と、実施の形態
1で示したスピーカ1000とを備える。筐体101に
は第1の音孔106および第2の音孔107とが形成さ
れている。筐体101は、コネクタや受信回路等の電気
回路(図示せず)を内蔵する。
【0117】スピーカ1000は、音響管34の開口部
36と第1の音孔106とが対向し、第2の振動板30
と第2の音孔107とが対向するように、筐体101内
に設けられる。また、スピーカ1000の少なくとも一
部は、表示部103と筐体101の底面部との間に設け
られている。なお、スピーカ1000の代わりに、実施
の形態2〜4で示したスピーカ1100、1200およ
び1300と音響管34とを組み合わせたスピーカが適
用されてもよい。
【0118】次に、携帯端末装置2100の動作につい
て説明する。スピーカ1000の動作は上述したとおり
である。
【0119】スピーカ1000の第1の振動板29に接
続された第1のボイスコイル27に受話音を示す電気信
号を印加することにより、第1の振動板29から発生し
た受話音が第1の音孔106から放射される。この場
合、スピーカ1000は、受話音を再生するレシーバと
しての機能を果たす。
【0120】また、第2の振動板30に接続された第2
のボイスコイル28に、着信音、音楽または音声等を示
す電気信号を印加することにより、第2の振動板30か
ら発生した着信音、音楽または音声等が第2の音孔10
7から放射される。この場合、スピーカ1000は、着
信音、音楽または音声等を再生する拡声器としての機能
を果たす。
【0121】音響管34は、喉部35が第1の振動板2
9の中心から外れた位置に設けられ、開口部36が第1
の音孔106まで伸張している。喉部35は、第1のボ
イスコイル27の外径よりも外周方向に設けられ得る。
また、喉部35は、フレーム31に設けられてもよい。
スピーカ1000に音響管34が設けられていることに
より、スピーカ1000の磁気回路を筐体101の第1
の音孔106が形成された位置に設ける必要がなく、ス
ピーカ1000の磁気回路を表示部103と筐体101
の底面部との間に設けることができる。このため、スピ
ーカ1000のサイズが大きくても筐体101内に設け
ることが可能である。また、音響管34を空室部33か
ら突出する形状とすることで、スピーカ1000の磁気
回路部と音響管34の開口部36との距離を広げて、ス
ピーカ1000の磁気回路部と音響管34との間に空き
スペースを設けることが可能となる。また、音響管34
の喉部35が第1の振動板29の中心から外れた位置に
設けられることで、空きスペースをより効率よく形成す
ることが可能となり、この空きスペースには表示部10
3や受信回路等の電気回路を設けることができる。
【0122】従来の携帯端末装置では、表示部に隣接し
て形成された音孔の位置にスピーカを設ける必要があ
り、設置スペースの問題から音響特性が劣る小型のスピ
ーカを使用せざるを得なかった。しかし、本発明では上
述のように従来と比較して大型のスピーカが使用できる
ので、音響特性を向上させることができる。また、本発
明では、表示部に隣接してスピーカを設ける必要がな
い。従って、本発明は、従来ではスピーカの存在が邪魔
となり実現できなかった表示部の大型化を実現すること
ができる。
【0123】なお、本実施の形態の携帯端末装置210
0は、電気−音響変換方式がボイスコイルを用いた動電
形スピーカであるスピーカ1000を用いたが、電磁吸
引力を用いた電磁形スピーカ、または圧電形スピーカ、
静電形スピーカ等であっても、同様に音響管を設けるこ
とにより、上記と同様の効果が得られる。
【0124】次に、図12を参照して、携帯端末装置2
100の動作についてさらに説明する。図12は、携帯
端末装置2100の内部を示すブロック図である。
【0125】携帯端末装置2100は、アンテナ102
が受信した無線信号に基づいて電気信号を出力する信号
出力部581と、電気信号を第1のボイスコイル27へ
出力するか第2のボイスコイル28へ出力するかを選択
する選択部85とをさらに備える。スピーカ1000の
第1の電気音響変換部123は、第1の振動板29と第
1のボイスコイル27と磁気回路とを含む。第2の電気
音響変換部124は、第1の振動板30と第2のボイス
コイル28と磁気回路とを含む。スピーカ1000の磁
気回路は第1のマグネット20、第2のマグネット2
1、第1の磁性板23、第2の磁性板24およびヨーク
22から形成され、第1の電気音響変換部123および
第2の電気音響変換部124とで共有される。
【0126】アンテナ102は、外部(例えば携帯電話
の中継局)から送られてきた無線信号を受信する。この
無線信号は、着信、受話音、音楽、音声、画像および映
像等を示す。
【0127】まず、アンテナ102が着信を示す無線信
号を受信すると、使用者に着信を知らせるために、信号
出力部581は着信を示す選択信号C1および着信音を
示す着信音信号を出力する。選択信号C1により選択部
85は第2の電気音響変換部124を選択し、出力され
た着信音信号を第2の電気音響変換部124に供給す
る。着信音信号は予め設定された呼び出し音を示す信号
やデータ配信等により得られたオーディオ信号であり得
る。第2の電気音響変換部124は、着信音信号が供給
されることにより着信音を再生する。受信者が着信を知
り携帯端末装置2100を受話可能状態にすると、信号
出力部581は選択信号C1を再度出力し、選択部85
は第1の電気音響変換部123を選択して、信号出力部
581から出力された受話音を示す受話音信号を第1の
電気音響変換部123に供給する。第1の電気音響変換
部123は、受話音信号が供給されることにより受話音
を再生する。第1の電気音響変換部123の第1の振動
板29から発生した受話音は音響管34内を伝達し、第
1の音孔106から放射される。
【0128】以上のように、信号出力部581から出力
される着信信号や受話音信号の出力先を選択部85によ
り選択的に切換えることにより、スピーカ1000はレ
シーバおよび拡声器という2つの機能を有する電気音響
変換器として動作する。
【0129】なお、上記の説明では第2の電気音響変換
部124に印加する電気信号は着信音信号であったが、
受話音信号、音楽を示す音楽信号または音声を示す音声
信号であってもよい。この場合、例えば音楽配信から得
られた音楽信号を再生することが可能となる。さらに、
第2の電気音響変換部124に受話音信号を再生させる
ならば、携帯端末装置2100に耳を接触させることな
くハンズフリーで送信側との会話が可能になる。
【0130】また、携帯端末装置2100では、スピー
カ1000に印加する電気信号は信号出力部581から
直接出力されているが、着信音信号は、例えば、信号出
力部581とは別に設けた着信音信号出力部(図示せ
ず)から出力されてもよい。このような着信音信号出力
部は、データ配信等により得た音楽信号および音声信号
を格納し、着信音信号として出力する。
【0131】さらに、携帯端末装置2100では、第1
の電気音響変換部123へ出力する信号と第2の電気音
響変換部124へ出力する信号とを1つの選択部85が
信号経路を切換えることにより分割しているが、アンテ
ナ102から第1および第2の電気音響変換部123お
よび84までの信号経路が個別に設けられてもよい。
【0132】(実施の形態7)本発明の実施の形態7に
おける携帯端末装置2200を、図13Aおよび図13
Bを参照して説明する。図13Aは携帯端末装置220
0の一部を切りかいた上面図であり、図13Bは図13
Aに示す点線i−jに沿った携帯端末装置2200の断
面図である。
【0133】本実施の形態では、携帯端末装置2200
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000と同様に携帯端末装置2200は携帯電話機に限
定されない。
【0134】携帯端末装置2200は、筐体131と、
筐体131に設けられた多角形の表示部103と、筐体
131に取り付けられた受信用のアンテナ140と、実
施の形態3で示したスピーカ1200と、レシーバとし
て機能するスピーカ138とを備える。筐体131には
矩形の第1の音孔136および矩形の第2の音孔137
とが形成されている。第1の音孔136および第2の音
孔137の長手方向は、それぞれ表示部103の外周部
の一辺と平行である。筐体131は、コネクタや受信回
路等の電気回路(図示せず)を内蔵する。
【0135】スピーカ1200は、第1の音響管76の
開口部78と第1の音孔136とが対向し、第2の音響
管79の開口部81と第2の音孔137とが対向するよ
うに、筐体131内に設けられる。第1の音響管76の
開口部78は第1の音孔136に接続され、第2の音響
管79の開口部81は第2の音孔137に接続され得
る。また、スピーカ1200の少なくとも一部は、表示
部103と筐体131の底面部との間に設けられる。な
お、スピーカ1200の代わりに、実施の形態1、2お
よび4で示したスピーカ1000、1100および13
00と第1の音響管76と第2の音響管79とを組み合
わせたスピーカが適用されてもよい。
【0136】次に、携帯端末装置2200の動作につい
て説明する。スピーカ1200の動作は上述したとおり
である。
【0137】本実施の形態の携帯端末装置2200はレ
シーバとして機能するスピーカ138を備えており、受
話音は従来の携帯端末装置のようにスピーカ138によ
り再生することになる。携帯端末装置2200では、ス
ピーカ1200に、着信音、音楽または音声等を示す電
気信号を印加することにより、着信音、音楽または音声
等が第1および第2の音孔136および137から放射
される。この場合、スピーカ1200は、着信音、音楽
または音声等を再生する拡声器としての機能を果たす。
【0138】スピーカ1200は実施の形態3で説明し
たように、第1および第2の磁気空隙67および68の
寸法を等しく、第1および第2のボイスコイル69およ
び70、さらには第1および第2の振動板71および7
2もそれぞれ寸法が等しい。これにより、第1の音孔1
36および第2の音孔137の両者から放射される音響
特性を実質的に等しくすることができる。また、第1の
ボイスコイル69および第2のボイスコイル70に同じ
電気信号を印加するならば、従来の1つの振動板のみを
有するスピーカと比較して、消費電力が同じであって
も、例えば3dB程度音圧レベルを向上させることがで
きる。さらに、スピーカ1200は複数チャンネルのオ
ーディオ信号を再生することができる。例えば、ステレ
オ音楽を示すオーディオ信号を再生する場合、第1のボ
イスコイル69には右チャンネル、第2のボイスコイル
70には左チャンネルの音楽信号を印加すると、第1の
音孔136および第2の音孔137からはステレオ音楽
が再生される。
【0139】また、第1および第2の音響管76および
79は、第1および第2の振動板71および72の振動
方向とほぼ直交する方向に伸張しているため、スピーカ
1200全体の形状は薄型となる。これにより、スピー
カ1200を表示部132と筐体131の底面との間に
配置しても、携帯端末装置2200の厚みを増加させる
ことなく、薄型で高音量、ステレオ再生可能な高音質な
携帯端末装置2200が実現できる。
【0140】なお、本実施の形態の携帯端末装置220
0は、電気−音響変換方式がボイスコイルを用いた動電
形スピーカであるスピーカ1200を用いたが、電磁吸
引力を用いた電磁形スピーカ、または圧電形スピーカ、
静電形スピーカ等であっても、同様に音響管を設けるこ
とにより、上記と同様の効果が得られる。
【0141】次に、図14を参照して、携帯端末装置2
200の動作についてさらに説明する。図14は、携帯
端末装置2200の内部を示すブロック図である。
【0142】携帯端末装置2200は、アンテナ140
が受信した無線信号に基づいて電気信号を第1のボイス
コイル69および第2のボイスコイル70へ出力する信
号出力部141をさらに備える。スピーカ1200の第
1の電気音響変換部144は、第1の振動板71と第1
のボイスコイル69と磁気回路とを含む。第2の電気音
響変換部145は、第1の振動板72と第2のボイスコ
イル70と磁気回路とを含む。スピーカ1200の磁気
回路はマグネット60、第1の磁性板61、第2の磁性
板62およびヨーク63から形成され、第1の電気音響
変換部144および第2の電気音響変換部145とで共
有される。
【0143】アンテナ140は、外部(例えば携帯電話
の中継局)から送られてきた無線信号を受信する。この
無線信号は、着信、受話音、音楽、音声、画像および映
像等を示す。
【0144】まず、アンテナ140が着信を示す無線信
号を受信すると、使用者に着信を知らせるために、信号
出力部141は着信音を示す着信音信号を第1の電気音
響変換部144および第2の電気音響変換部145に出
力する。着信音信号は予め設定された呼び出し音を示す
信号やデータ配信等により得られたオーディオ信号であ
り得る。第1の電気音響変換部144および第2の電気
音響変換部145は、着信音信号が供給されることによ
り着信音を再生する。この場合、着信音信号がステレオ
信号であれば、スピーカ1200からはステレオの着信
音が再生される。次に、受信者が着信を知り携帯端末装
置2200を受話可能状態にすると、信号出力部141
は、第1の電気音響変換部144および第2の電気音響
変換部145への着信音信号の出力を止める。同時に、
信号出力部141は受話音を示す受話音信号をスピーカ
138に出力する。スピーカ138は、受話音信号が供
給されることにより受話音を再生する。
【0145】なお、上記の説明ではスピーカ1200に
印加する電気信号は着信音信号であったが、受話音信
号、音楽を示す音楽信号または音声を示す音声信号であ
ってもよい。この場合、例えば音楽配信から得られたス
テレオ音楽信号を携帯端末装置2200は再生すること
が可能となる。さらに、スピーカ1200に受話音信号
を再生させるならば、第1の振動板71および第2の振
動板72の2つの振動板から大きな再生音が得られるの
で、騒音が大きな使用環境であっても明瞭度の高いハン
ズフリー会話が可能になる。
【0146】また、携帯端末装置2200では、スピー
カ1200に印加する電気信号は信号出力部141から
直接出力されているが、着信音信号は、例えば、信号出
力部141とは別に設けた着信音信号出力部(図示せ
ず)から出力されてもよい。このような着信音信号出力
部は、データ配信等により得た音楽信号および音声信号
を格納し、着信音信号として出力する。
【0147】(実施の形態8)本発明の実施の形態8に
おける携帯端末装置2300について、図15を参照し
て説明する。携帯端末装置2300は図13Aおよび図
13Bに示す携帯端末装置2200の改変例であり、ス
ピーカ1200の代わりにスピーカ1201を備える。
それ以外の構成要素は携帯端末装置2200と同様であ
る。図15は、携帯端末装置2300の一部を切り欠い
た上面図である。図15は、説明の簡略化のために、筐
体131へのスピーカ1201の取付状態のみを示す。
【0148】本実施の形態では、携帯端末装置2300
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000と同様に携帯端末装置2300は携帯電話機に限
定されない。
【0149】スピーカ1201は、図3Aおよび図3B
に示すスピーカ1200において第1の音響管76およ
び第2の音響管79の代わりに第1の音響管152およ
び第2の音響管153を備えた構成となっている。それ
以外の構成要素はスピーカ1200と同様である。な
お、実施の形態7のスピーカ1200と同様に、実施の
形態1、2および4で示したスピーカ1000、110
0および1300がスピーカ1201として適用されて
もよい。
【0150】第1の音響管152および第2の音響管1
53はスピーカ1201の側面部に設けられ、第1の開
口部154および第2の開口部155から音を放射す
る。第1の音響管152および第2の音響管153の形
状は、スピーカ1201の側面部からそれぞれ第1の開
口部154および第2の開口部155の方向に向かって
断面積が徐々に大きくなるホーン形状となっている。な
お、ここでは図示しないが、携帯端末装置2200と同
様に、第1の開口部154および第2の開口部155
は、表示部103の両サイドに設けられる。第1の開口
部154は第1の音孔136に接続され、第2の開口部
155は第2の音孔137に接続されている。第1の音
孔136および第2の音孔137は、表示部103と同
一平面に形成されている。
【0151】次に、携帯端末装置2300の動作につい
て説明する。スピーカ1201の基本的な動作はスピー
カ1200と同様である。
【0152】スピーカ1200が備える第1の音響管7
6および第2の音響管79は断面積がほぼ一定のストレ
ート形状である。一方、スピーカ1201が備える第1
の音響管152および第2の音響管153は、スピーカ
1201の側面部からそれぞれ第1の開口部154およ
び第2の開口部155の方向に向かって断面積が徐々に
大きくなるホーン形状となっている。これにより、第1
の音響管152および第2の音響管153が占める容積
は増加し得るが、断面積が一定の第1の音響管76およ
び第2の音響管79に比べて、第1の振動板71および
第2の振動板72に加わる音響負荷が軽減され、第1の
開口部154および第2の開口部155から放射される
音圧レベルを向上させることが可能である。
【0153】また、図15におけるスピーカ1201の
第1および第2の開口部154および155の横幅W2
は、スピーカ1200の第1および第2の開口部78お
よび81の横幅W1と同様であり得る。この場合、ホー
ン形状の第1の音響管152および第2の音響管153
は、その断面の長手方向をL1からL2へ徐々に伸ばして
実現される。この場合、長辺方向は音源長が大きくなっ
て指向性が鋭くなり、短辺方向は音源長が小さくなって
指向性が広くなるため、特定の方向への音響放射を強め
る、または弱めることが可能となる。例えば、図15に
示す1台の携帯端末装置2300から再生される音楽を
複数の人が聞く場合、第1の開口部154および第2の
開口部155の横幅は短いため、横方向の音は広い指向
性を有し、試聴位置によらず同様の再生音質で音楽を聴
くことが可能となる。一方、縦方向は長手方向であるた
め、音の指向性が狭くなり長手方向周辺にいる人への音
響エネルギー放射は低減される。このように、特定の方
向への音響エネルギー放射を強めたまたは弱めた携帯端
末装置が実現できる。
【0154】(実施の形態9)本発明の実施の形態9に
おける携帯端末装置2400について、図16を参照し
て説明する。携帯端末装置2400は図15に示す携帯
端末装置2300の改変例であり、スピーカ1201の
代わりにスピーカ1202を備える。それ以外の構成要
素は携帯端末装置2300と同様である。図16Aは、
携帯端末装置2300の一部を切り欠いた上面図であ
る。図16Bは図16Aに示す点線k−lに沿ったスピ
ーカ1202および筐体131の断面図である。
【0155】本実施の形態では、携帯端末装置2300
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000と同様に携帯端末装置2300は携帯電話機に限
定されない。
【0156】スピーカ1202は、図15に示すスピー
カ1201において第1の音響管152および第2の音
響管153の代わりに第1の音響管164および第2の
音響管167を備えた構成となっている。それ以外の構
成要素はスピーカ1201と同様である。なお、実施の
形態7のスピーカ1200と同様に、実施の形態1、2
および4で示したスピーカ1000、1100および1
300がスピーカ1202として適用されてもよい。
【0157】ホーン形状の第1の音響管164および第
2の音響管167はスピーカ1201の側面部に設けら
れ、第1の開口部165および第2の開口部168から
音を放射する。第1の音響管164の一部には第1の音
響容積部166が形成されている。第1の音響容積部1
66の断面積は、第1の音響管164の第1の音響容積
部166の両サイドに隣接する領域の断面積より大きく
なっている。第2の音響管167の一部には第2の音響
容積部169が形成されている。第2の音響容積部16
9の断面積は、第2の音響管167の第2の音響容積部
169の両サイドに隣接する領域の断面積より大きくな
っている。
【0158】次に、携帯端末装置2400の動作につい
て説明する。スピーカ1202の基本的な動作はスピー
カ1201と同様である。
【0159】スピーカ1202が備える第1の音響管1
64の一部には第1の音響容積部166が形成され、第
2の音響管167の一部には第2の音響容積部169が
形成されている。第1の音響容積部166および第2の
音響容積部169は、空気のコンプライアンス成分とし
て作用して、第1の音響管164および第2の音響管1
67を伝達する音の高域成分をカットするハイカットフ
ィルターとして動作する。従って、携帯端末装置240
0ではあまり必要とされない10kHz付近以上の高音
域成分を音響的に減衰させて、第1の開口部165およ
び第2の開口部168から音を放射することができる。
このため、電気回路のフィルターを用いることなく音響
特性が制御できる。
【0160】また、第1の音響管164および第2の音
響管167は携帯端末装置2400内部の空スペースを
利用して、水平、垂直いずれの方向に配置してもよい。
さらに、本実施の形態では第1の音響管164および第
2の音響管167はホーン形状であったが、断面積が一
定のストレート形状であっても同様の効果が得られる。
【0161】(実施の形態10)本発明の実施の形態1
0における携帯端末装置2500について、図17Aお
よび図17Bを参照して説明する。
【0162】携帯端末装置2500は図15に示す携帯
端末装置2300の改変例であり、スピーカ1201の
代わりにスピーカ1203を備え、筐体131の代わり
に筐体201を備える。図16Aは、携帯端末装置25
00の一部を切り欠いた上面図である。図17Bは図1
7Aに示す点線m−nに沿ったスピーカ1203および
筐体201の断面図である。
【0163】スピーカ1203は、図15に示すスピー
カ1201から第1の音響管152および第2の音響管
153を取り除いた構成となっている。それ以外の構成
要素はスピーカ1201と同様である。筐体201に
は、第1の音響管203および第2の音響管206が一
体に形成されている。第1の音響管203は第1の喉部
204および第1の開口部205を有する。第2の音響
管206は第2の喉部207および第2の開口部208
を有する。携帯端末装置2500のそれ以外の構成要素
は携帯端末装置2300と同様である。なお、実施の形
態7のスピーカ1200と同様に、実施の形態1、2お
よび4で示したスピーカ1000、1100および13
00がスピーカ1203として適用されてもよい。
【0164】本実施の形態では、携帯端末装置2500
が携帯電話機であるとして説明するが、携帯端末装置2
000と同様に携帯端末装置2500は携帯電話機に限
定されない。
【0165】次に、携帯端末装置2500の動作につい
て説明する。スピーカ1203の基本的な動作はスピー
カ1201と同様である。
【0166】本実施の形態の携帯端末装置2500で
は、筐体201と第1の音響管203および第2の音響
管206とが一体に形成されている。これため、スピー
カ1203と第1の音響管203および第2の音響管2
06は別ユニットとなる。スピーカ1203の携帯端末
装置2500への取り付け時には、スピーカ1203の
フレーム側面に設けた音の出口(例えば、スピーカ12
03として図5Bに示すスピーカ1300を用いる場合
は第1の音孔37および第2の音孔38等)を第1の喉
部204および第2の喉部207に接続することで、図
15に示す携帯端末装置2300と同様の音響再生が可
能となる。携帯端末装置2500では、第1の音響管2
03および第2の音響管206の壁面が筐体201と共
用されるので、携帯端末装置2500のさらなる小型化
が実現できる。筐体201に第1の音響管203および
第2の音響管206が一体に形成されることにより、ス
ピーカ1203の構成が簡略化され、より省スペース化
を図った携帯端末装置2500が実現できる。
【0167】なお、本実施の形態では第1の音響管20
3および第2の音響管206はホーン形状であったが、
断面積が一定のストレート形状であってもより。さら
に、第1の音響管203および第2の音響管206に実
施の形態9で説明した第1の音響容積部166および第
2の音響容積部169が形成されていてもよい。
【0168】なお、実施の形態6〜10では2つの音響
管の開口部と対向する2つの音孔を、携帯端末装置の表
示部の前面両サイドに形成していたが、図18に示すよ
うに携帯端末装置の筐体220の両側面に音孔221を
形成してもよい。この場合、音孔を表示部の前面両サイ
ドに形成された携帯端末装置と比べて、携帯端末装置本
体の横幅を縮小することができる。
【0169】また、図19のように携帯端末装置の筐体
230の背面に2つの音孔231および232を形成し
てもよい。この場合も、音孔を表示部の前面両サイドに
形成された携帯端末装置と比べて、携帯端末装置本体の
横幅を縮小することができる。このように、本発明のス
ピーカの2つの振動板からの音の放射方向を筐体の前面
方向と背面方向、または、前面方向と側面方向等とする
ことができる。
【0170】さらに、図20に示すように、携帯端末装
置の筐体240に設けられた表示部103の上下方向両
サイドに音孔242および243を設けてもよい。この
場合、ステレオ信号の再生時には携帯端末装置を横にし
て用いることになるが、表示部103は縦長であり、音
孔242および243同士の距離は長くなるので、2つ
の音源の分離がより明確となり、ステレオ効果がさらに
向上する。このため、複数チャネルのオーディオ信号再
生時の音響効果が高くなる。また、コンサート会場の実
況放送等を携帯電話機で受信するような場合、再生映像
はテレビ画面と同様に横長であり、側部103aおよび
103bが画面の上部および下部となる。この場合、映
像の方向と再生音の音場方向とを一致させることができ
る。
【0171】さらに、実施の形態6〜10ではスピーカ
の設置場所は表示部の背面であったが、携帯端末装置内
で設置可能なスペースの何れにスピーカが設けられて
も、同様の効果が得られる。
【0172】(実施の形態11)本発明の実施の形態1
1における携帯端末装置2201について、図21を参
照して説明する。図21は携帯端末装置2201の内部
を示すブロック図である。
【0173】携帯端末装置2201は図14に示す携帯
端末装置2200の改変例であり、携帯端末装置220
0の構成要素に加えて、スピーカ1200から再生され
る音の音像を調整する音像調整部258をさらに備え
る。携帯端末装置2201のそれ以外の構成要素は携帯
端末装置2200と同様である。
【0174】アンテナ140は、外部(例えば携帯電話
の中継局)から送られてきた無線信号を受信する。この
無線信号は、着信、受話音、音楽、音声、画像および映
像等を示す。
【0175】まず、アンテナ140が着信を示す無線信
号を受信すると、使用者に着信を知らせるために、信号
出力部141は着信音を示す着信音信号を音像調整部2
58へ出力する。音像調整部258は、スピーカ120
0から再生される音の音像が広がるように着信音信号を
調整する。音像調整部258は、調整した着信音信号を
第1の電気音響変換部144および第2の電気音響変換
部145に出力する。着信音信号は予め設定された呼び
出し音を示す信号やデータ配信等により得られたオーデ
ィオ信号であり得る。第1の電気音響変換部144およ
び第2の電気音響変換部145は、着信音信号が供給さ
れることにより着信音を再生する。この場合、着信音信
号は音像が広がるように調整されているため、第1の音
響管76および第2の音響管79から再生される着信音
は臨場感のある音となる。次に、受信者が着信を知り携
帯端末装置2201を受話可能状態にすると、信号出力
部141は、音像調整部258への着信音信号の出力を
止める。同時に、信号出力部141は受話音を示す受話
音信号をスピーカ138に出力する。スピーカ138
は、受話音信号が供給されることにより受話音を再生す
る。
【0176】なお、上記の説明ではスピーカ1200に
印加する電気信号は着信音信号であったが、受話音信
号、音楽を示す音楽信号または音声を示す音声信号であ
ってもよい。この場合、携帯端末装置2200は小型で
ありながらも、例えば音楽配信から得られたステレオ音
楽信号を、大型の音響再生装置の音楽再生に匹敵する音
の広がり感が感じられる音として再生することが可能と
なる。さらに、電気信号が2チャネル以上のオーディオ
信号であれば、それぞれのチャネルの信号を音像調整部
258で調整することで、より臨場感のあるオーディオ
再生が可能となる。
【0177】なお、寸法が互いに異なる2つの磁気空隙
を有するスピーカ(例えば、実施の形態1および2のス
ピーカ1000および1100)は、口径が互いに異な
る2つのボイスコイルと、面積が互いに異なる2つの振
動板とを備える。この場合、ボイスコイルおよび振動板
の形状および材質等を調整することにより、2つの振動
板それぞれから再生される音の音響特性(能率、再生周
波数帯域幅等)をほぼ等しくすることができる。これに
より、磁気空隙、ボイスコイル、振動板のそれぞれが互
いに異なる大きさとなるスピーカでも、高音質のステレ
オのオーディオ再生が可能となる。
【0178】さらに、本発明のスピーカのフレームおよ
び振動板は円形に限定されず、搭載される装置内のスペ
ースに応じて、楕円や角型等の形状であってもよい。ま
た、本発明において、音響管の喉部から開口部に至る断
面形状は、円形や矩形、楕円あるいはこれ以外の任意の
形状であってもよい。
【0179】また、上述の実施の形態の説明では、本発
明のスピーカを携帯端末装置に搭載した例を示したが、
受信装置を有しないゲーム機、パソコン、MDプレーヤ
等に搭載されて、効果音、音楽信号、音声信号等を再生
するスピーカとして用いてもよい。この場合も携帯端末
装置に搭載された場合と同様に、機器の小型化を実現す
るとともに、ステレオ信号を含む多チャンネルのオーデ
ィオ情報信号の再生が可能な小型機器が実現できる。
【0180】
【発明の効果】本発明によれば、第1のマグネットと第
2のマグネットとを連結するヨークが設けられ、第1の
ボイスコイルが第1のマグネットとヨークとの間に設け
られ、第2のボイスコイルが第2のマグネットとヨーク
との間に設けられたスピーカが提供される。これによ
り、第1のボイスコイルには主に第1のマグネットから
磁束が供給され、第2のボイスコイルには主に第2のマ
グネットから磁束が供給される。2つのボイスコイルを
別々のマグネットを用いて駆動するため、各ボイスコイ
ルに発生する駆動力を大きくすることができ、大きな音
を発生させることができる。
【0181】また、本発明によれば、上記のスピーカを
備えた携帯端末装置が提供される。上述のように本発明
のスピーカは大きな音を発生させることができるので、
本発明の携帯端末装置は、従来の同じサイズのスピーカ
を備える携帯端末装置と比較してより大きな音を発生さ
せることができる。また、大きな音を発生させることが
できるのでスピーカのサイズを小さくすることができ、
携帯端末装置内部のスピーカが占める容積を減少させる
ことができる。
【0182】また、本発明によれば、第1の振動板と第
1の音孔との間に設けられた第1の音響管および第2の
振動板と第2の音孔との間に設けられた第2の音響管の
内の少なくとも一方が提供される。このことにより、携
帯端末装置内部でのスピーカの配置場所の自由度を大き
くすることができる。
【0183】また、本発明によれば、上記のスピーカの
第1のマグネットの磁極方向と第2のマグネットの磁極
方向とを反対にすることにより、ヨーク内の磁気飽和を
防ぐことができる。これにより、第1および第2のボイ
スコイルにより多くの磁束が供給され、より大きな音を
発生させることができる。
【0184】また、本発明によれば、ヨークを囲むよう
にマグネットが設けられ、第1のボイスコイルおよび第
2のボイスコイルがヨークとマグネットとの間に設けら
れたスピーカが提供される。2つの振動板を駆動する2
つのボイスコイルの両方がマグネットの内側に設けられ
ているので、マグネットのサイズを外方向に大きくする
ことができる。これにより、2つのボイスコイルに多く
の磁束を供給することができ、大きな音を発生させるこ
とができる。
【0185】また、本発明によれば、少なくとも1つの
振動板の前面または背面から発生した音を音響管を用い
て任意の位置から放射する薄型スピーカが提供される。
【0186】また、本発明によれば、2つの振動板の間
の空間をヨークを用いて分割することで、2つの振動板
を音響的に遮蔽することができる。これにより、それぞ
れのボイスコイルに印加する電気信号により2つの振動
板が独立に動作するスピーカが実現できる。
【0187】さらに、携帯端末装置の表示部に隣接した
音孔に対向して設けられる振動板の外径を他方の振動板
の外径よりも小さくすることで、表示部周囲でのスピー
カの取り付けスペースをさらに縮小して、表示部の大型
化が実現できる。表示部の大型化により電子メールの文
字や映像がより見やすい携帯端末装置が実現できる。
【0188】また、本発明のスピーカを携帯電話機等の
携帯端末装置に搭載することで、1つのスピーカであり
ながら、受話音信号を再生するレシーバとしての機能お
よび着信音信号、音楽信号および音声信号等を再生する
拡声器としての機能の両方の機能を有するスピーカが提
供される。従来は複数のスピーカが果たしていた機能
を、本発明では1つのスピーカで果たすことが可能とな
り、スピーカの取り付けスペースが縮小され、より小
型、薄型の携帯端末装置が実現できる。
【0189】また、本発明によれば、携帯端末装置の表
示部の背面にスピーカの磁気回路を配置し、振動板の面
積よりも小さい断面積を有する音響管の開口部から音を
放射することで、大画面の表示部を有する携帯端末装置
が実現できる。さらに、振動板の外径は大きいままでよ
いので、従来の携帯端末装置のように設置スペースの制
限からスピーカを小型化する必要がなく、高音質の携帯
端末装置が実現できる。
【0190】また、本発明によれば、2つの音響管の開
口部を例えば表示部の前面両サイドに設けるならば、コ
ンパクトな形状で着信音信号や音楽信号をステレオ再生
できる携帯端末装置が実現できる。また、音像調整部に
よりスピーカに印加する電気信号を調整する(例えば音
像が拡大するように調整する)ならば、2つの音源が隣
接して配置される携帯端末装置であっても、大型の音響
再生装置の再生音に匹敵する音像を有する音を再生する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図1B】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図2A】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図2B】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図3A】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図3B】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図4】本発明の実施の形態におけるスピーカのヨーク
を示す図
【図5A】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図5B】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す
【図6A】本発明の実施の形態におけるスピーカの磁気
回路を示す図
【図6B】本発明の実施の形態におけるスピーカの磁気
回路を示す図
【図7A】本発明の実施の形態におけるスピーカの磁気
回路の磁束密度を示す図
【図7B】本発明の実施の形態におけるスピーカの磁気
回路の磁束密度を示す図
【図8A】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図8B】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図8C】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図9】本発明の実施の形態におけるスピーカを示す図
【図10】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図11A】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図11B】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図11C】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図12】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図13A】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図13B】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図14】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図15】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図16A】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図16B】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図17A】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図17B】本発明の実施の形態における携帯端末装置
を示す図
【図18】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図19】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図20】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図21】本発明の実施の形態における携帯端末装置を
示す図
【図22】従来のスピーカを示す図
【符号の説明】
20 第1のマグネット 21 第2のマグネット 22 ヨーク 23 第1の磁性板 24 第2の磁性板 25 第1の磁気空隙 26 第2の磁気空隙 27 第1のボイスコイル 28 第2のボイスコイル 29 第1の振動板 30 第2の振動板 31 フレーム 32 カバー 33 空室部 34 音響管 35 喉部 36 開口部 37 第1の音孔 38 第2の音孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D012 BB03 BB04 BB05 DA02 DA03 FA02 GA04 5D018 AE01 5K023 AA07 BB03 EE07 HH12

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のマグネットと、 前記第1のマグネットを囲むように設けられた第2のマ
    グネットと、 前記第1のマグネットと前記第2のマグネットとを連結
    するヨークと、 第1のボイスコイルと、 第2のボイスコイルと、 前記第1のボイスコイルに接続された第1の振動板と、 前記第1のマグネットに対して前記第1の振動板とは反
    対側に設けられ、前記第2のボイスコイルに接続された
    第2の振動板と、 前記第1の振動板と前記第1のマグネットとの間に設け
    られた第1の磁性板と、 前記第2の振動板と前記第2のマグネットとの間に設け
    られた第2の磁性板と、 を備え、 前記第1のボイスコイルは、前記第1の磁性板と前記ヨ
    ークとの間の第1の磁気空隙に設けられ、 前記第2のボイスコイルは、前記第2の磁性板と前記ヨ
    ークとの間の第2の磁気空隙に設けられるスピーカ。
  2. 【請求項2】 前記第1の振動板の外周部および前記第
    2の振動板の外周部を支持するフレームをさらに備え
    る、請求項1に記載のスピーカ。
  3. 【請求項3】 前記第1の振動板から発生した音を伝達
    する第1の音響管をさらに備える、請求項1に記載のス
    ピーカ。
  4. 【請求項4】 前記第1の音響管は、前記第1の振動板
    の中心から外れた位置に設けられる、請求項3に記載の
    スピーカ。
  5. 【請求項5】 前記第1の振動板に対して前記第1のマ
    グネットとは反対側に設けられた前記第1の振動板を覆
    うカバーをさらに備え、 前記第1の音響管は、前記第1の振動板と前記カバーと
    の間の空間から突出した形状である、請求項3に記載の
    スピーカ。
  6. 【請求項6】 前記第1の音響管は、前記第1の振動板
    と前記第2のマグネットとの間の空間から突出した形状
    である、請求項3に記載のスピーカ。
  7. 【請求項7】 前記第1の音響管の断面積が一定であ
    る、請求項3に記載のスピーカ。
  8. 【請求項8】 前記第1の音響管はホーン形状である、
    請求項3に記載のスピーカ。
  9. 【請求項9】 前記第1の音響管の一部の断面積は前記
    第1の音響管の他の断面積より大きい、請求項3に記載
    のスピーカ。
  10. 【請求項10】 前記第2の振動板から発生した音を伝
    達する第2の音響管をさらに備える、請求項3に記載の
    スピーカ。
  11. 【請求項11】 前記ヨークは、前記第1のマグネット
    と前記第2のマグネットとの間、前記第1の振動板と前
    記第2のマグネットとの間および前記第2の振動板と前
    記第1のマグネットとの間に設けられる、請求項1に記
    載のスピーカ。
  12. 【請求項12】 ヨークと、 前記ヨークを囲むように設けられたマグネットと、 第1のボイスコイルと、 第2のボイスコイルと、 前記第1のボイスコイルに接続された第1の振動板と、 前記ヨークに対して前記第1の振動板とは反対側に設け
    られ、前記第2のボイスコイルに接続された第2の振動
    板と、 前記第1の振動板と前記マグネットとの間に設けられた
    第1の環状磁性板と、 前記第2の振動板と前記マグネットとの間に設けられた
    第2の環状磁性板と、 前記ヨークと前記マグネットとを連結する非磁性体の連
    結部材と、 を備え、 前記第1のボイスコイルは前記ヨークと前記第1の環状
    磁性板との間の第1の磁気空隙に設けられ、 前記第2のボイスコイルは前記ヨークと前記第2の環状
    磁性板との間の第2の磁気空隙に設けられるスピーカ。
  13. 【請求項13】 前記第1の環状磁性板の内径と前記第
    2の環状磁性板の内径とが異なる、請求項12に記載の
    スピーカ。
  14. 【請求項14】 前記第1の環状磁性板の内径と前記第
    2の環状磁性板の内径とが同じである、請求項12に記
    載のスピーカ。
  15. 【請求項15】 筐体と、 前記筐体内に設けられるスピーカと、 を備える携帯端末装置であって、 前記スピーカは、第1のマグネットと、前記第1のマグ
    ネットを囲むように設けられた第2のマグネットと、前
    記第1のマグネットと前記第2のマグネットとを連結す
    るヨークと、第1のボイスコイルと、第2のボイスコイ
    ルと、前記第1のボイスコイルに接続された第1の振動
    板と、前記第1のマグネットに対して前記第1の振動板
    とは反対側に設けられ、前記第2のボイスコイルに接続
    された第2の振動板と、前記第1の振動板と前記第1の
    マグネットとの間に設けられた第1の磁性板と、前記第
    2の振動板と前記第2のマグネットとの間に設けられた
    第2の磁性板と、を備え、前記第1のボイスコイルは、
    前記第1の磁性板と前記ヨークとの間の第1の磁気空隙
    に設けられ、前記第2のボイスコイルは、前記第2の磁
    性板と前記ヨークとの間の第2の磁気空隙に設けられ、 前記筐体には、前記第1の振動板から発生した音が放射
    されるように第1の音孔が形成され、前記第2の振動板
    から発生した音が放射されるように第2の音孔が形成さ
    れた携帯端末装置。
  16. 【請求項16】 前記第1の音孔に接続された第1の音
    響管および前記第2の音孔に接続された第2の音響管の
    内の少なくとも一方をさらに備える、請求項15に記載
    の携帯端末装置。
  17. 【請求項17】 無線信号を受信するアンテナと、 前記受信した無線信号に基づいて電気信号を出力する信
    号出力部と、 前記電気信号を、前記第1のボイスコイルへ出力するか
    前記第2のボイスコイルへ出力するかを選択する選択部
    とをさらに備える、請求項15に記載の携帯端末装置。
  18. 【請求項18】 前記電気信号は、受話音、着信音、音
    楽および音声の内の少なくとも1つを示す、請求項17
    に記載の携帯端末装置。
  19. 【請求項19】 前記電気信号が前記受話音を示す場合
    は、前記電気信号は前記第1のボイスコイルへ出力さ
    れ、前記スピーカはレシーバとして動作し、 前記電気信号が前記着信音、前記音楽および前記音声の
    内の少なくとも1つを示す場合は、前記電気信号は前記
    第2のボイスコイルへ出力され、前記スピーカは拡声器
    として動作する、請求項18に記載の携帯端末装置。
  20. 【請求項20】 前記第1の振動板の共振周波数は前記
    第2の振動板の共振周波数よりも低い、請求項19に記
    載の携帯端末装置。
  21. 【請求項21】 前記第1の音孔に隣接した表示部をさ
    らに備える、請求項19に記載の携帯端末装置。
  22. 【請求項22】 無線信号を受信するアンテナと、 前記受信した無線信号に基づいて電気信号を前記第1の
    ボイスコイルおよび前記第2のボイスコイルへ出力する
    信号出力部とをさらに備える、請求項15に記載の携帯
    端末装置。
  23. 【請求項23】 前記電気信号は、第1のチャンネルの
    オーディオ信号および第2のチャンネルのオーディオ信
    号を含み、 前記第1のチャンネルのオーディオ信号は、前記第1の
    ボイスコイルへ出力され、 前記第2のチャンネルのオーディオ信号は、前記第2の
    ボイスコイルへ出力される、請求項22に記載の携帯端
    末装置。
  24. 【請求項24】 表示部をさらに備え、 前記第1の音響管および前記第2の音響管はホーン形状
    であり、 前記第1の音孔および前記第2の音孔は前記表示部と同
    一平面に形成されている、請求項16に記載の携帯端末
    装置。
  25. 【請求項25】 前記第1の音響管の一部の断面積は前
    記第1の音響管の他の断面積より大きく、前記第2の音
    響管の一部の断面積は前記第2の音響管の他の断面積よ
    り大きい、請求項16に記載の携帯端末装置。
  26. 【請求項26】 前記第1の音響管および前記第2の音
    響管は前記筐体と一体に形成されている、請求項16に
    記載の携帯端末装置。
  27. 【請求項27】 第1の振動板と第2の振動板とは互い
    に異なる材料で形成されている、請求項15に記載の携
    帯端末装置。
  28. 【請求項28】 無線信号を受信するアンテナと、 前記受信した無線信号に基づいて電気信号を出力する信
    号出力部と、 前記スピーカから出力される音の音像を調整するために
    前記電気信号を調整し、前記調整した電気信号を前記第
    1のボイスコイルおよび前記第2のボイスコイルへ出力
    する音像調整部とをさらに備える、請求項15に記載の
    携帯端末装置。
  29. 【請求項29】 前記電気信号は複数チャネルのオーデ
    ィオ信号を含む、請求項28に記載の携帯端末装置。
  30. 【請求項30】 前記第1のマグネットの磁極方向と前
    記第2のマグネットの磁極方向とが反対である、請求項
    1に記載のスピーカ。
  31. 【請求項31】 前記第1の振動板の面積と前記第2の
    振動板の面積とが異なる、請求項1に記載のスピーカ。
  32. 【請求項32】 前記第1の振動板の面積は前記第2の
    振動板の面積よりも小さい、請求項1に記載のスピー
    カ。
  33. 【請求項33】 前記第1の音孔に接続された音響管を
    さらに備え、 前記第1の音孔および前記第2の音孔は前記筐体の異な
    る面に形成され、 前記スピーカは、前記第2の振動板と前記第2の音孔と
    が対向するように設けられる、請求項15に記載の携帯
    端末装置。
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