JP2008276183A - 光合分波器および光送受信器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学調整を容易にし、高い結合効率を有する光合分波器およびこれを用いた光送受信器の提供を行う。
【解決手段】基体18の上面に配置された第1乃至第3の光導波体5と、2つの部材とからなる透光性部材8a,bと、該透光性部材の間に設けられた光フィルタ9とを有する光フィルタ部11とを備え、第1の導波体は、導波した光を光フィルタに入射し、第2の導波体から出射されて光フィルタを透過した光と第3の導波体から出射されて光フィルタで反射した光とが入射され、第2の導波体は、導波した光を光フィルタに入射し、第1の導波体から出射されて光フィルタを透過した光が入射され、第3の導波体は、導波した光を光フィルタに入射し、第1の導波体から出射されて光フィルタで反射された光が入射される光合分波器であって、透光性部材の外形は、少なくとも一部が1軸を中心とする回転形状である。
【選択図】図1

Description

本発明は、光合分波器に関し、特に光通信システム等に適用される光合分波器および光合分波器を用いた光送受信器に関する。
光導波体を使用した光合分波器は、複数の波長の光を合波又は分波するものであり、合波用に設けられた光合分波器によって複数の波長の光を合波し、合波された光を光導波体に伝送することが行なわれている。
また、光導波体を伝送した光を、分波用に設けられた光合分波器によって分波し、分波された光をそれぞれ別の光導波体に伝送することが行なわれている。
図8は、従来の光合分波器100を示す斜視図である。理解を容易にするため凹部上蓋115および光フィルタ109は、取り外した状態を示す。従来の光合分波器100は、V溝105が形成された基体118と、V溝105に密着して配置され、先端に屈折率分布型レンズ106a〜106cが、それぞれ装着された光導波体107a〜107cと、V溝105を横断するように基体118に形成された基体凹部(溝部)104と、基体凹部上蓋115に固定され基体凹部104に設置された光フィルタ109とから構成されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−157302号公報
基体118の基体凹部(溝部)104やV溝105の加工精度等に起因して、各光導波体107a〜107cから光フィルタ109に入射する光に、軸ぶれおよび角度ぶれ(以下、両方を合わせて「ぶれ」という)が生じる場合がある。
このようなぶれが生じた場合、光フィルタ109において、合分波前後の光の損失の良否を示す、結合効率が低下(悪化)するという問題があった。
そこで、本発明は、光学調整を容易にし、高い光結合効率を有する光合分波器およびこの光合分波器を用いた光送受信器の提供することを目的とする。
本発明の光合分波器は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、基体と、該基体の上面に配置された第1乃至第3の光導波体と、第1透光性部材と第2透光性部材とを具備する透光性部材、および前記第1透光性部材と前記第2透光性部材の間に設けられた光フィルタとを有する光フィルタ部とを備え、前記第1の導波体は、導波した光を前記第1透光性部材を介して前記光フィルタに入射する、または前記第2の導波体から出射されて前記光フィルタを透過した光と前記第3の導波体から出射されて前記光フィルタで反射した光とが前記第1透光性部材を介して入射され、前記第2の導波体は、導波した光を前記光フィルタに入射する、または前記第1の導波体から出射されて前記光フィルタを透過した光が入射され、前記第3の導波体は、導波した光を前記光フィルタに入射する、または前記第1の導波体から出射されて前記光フィルタで反射された光が入射される光合分波器であって、前記透光性部材の外形は、少なくとも一部が1軸を中心とする回転形状であることを特徴とする。
本発明の光送受信器は、本発明の光合分波器と、該光合分波器に入射する光を発する発光手段と、該発光手段から発せられた光を前記光合分波器を介して受け取る受光手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の光合分波器によれば、光フィルタ部が、透光性部材と光フィルタよりなり、回転形状の外形を有している。このため、本発明の光合分波器では、光学調整を容易に行うことが可能になる。すなわち、光フィルタの角度を3次元的に調整でき、各光導波体間の光の結合効率が高い光合分波器を提供できる。また、この光合分波器を用い、信頼性の高い光送受信器を提供できる。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一の部分又は部材を示す。
図1は全体が10で表される本発明の第1の実施形態にかかる光合分波器を示す上面図である。図2は、図1中の第1の光導波体7aおよび7bを通る断面(図1中のII−II断面)を示す断面図である。なお、理解を容易にするため、図1では、光ファイバ固定版19a、19bの記載は省略した。また図面内の方向を容易に理解できるように、第1の光導波体7a(図8では107a)の延在する方向をx方向、基板の厚さ方向をz方向、x方向とz方向とに垂直な方向をy方向とし図面内に示した。
光合分波器10は、基体18上にX字状に設けられた2つのV溝5の、一方に第1および第2光導波体7a、7bが一直線状に配置されており、他方のV溝5に、第3の光導波体7cが配置されている。光導波体7a〜7cは図示しない紫外線硬化型接着剤(光硬化型樹脂)を塗布した後、基体18上(V溝5)に載置される。基体18の中央部付近で、
第1の光導波体7aと第2の光導波体7bとの間に基体凹部4が設けられている。基体凹部4には、光フィルタ部11が紫外線硬化型接着剤16を介し載置されている。
図3(a)は光フィルタ部11の分解斜視図である。光フィルタ部11は、球状の外形を有する透光性部材8の内部(中央部)に膜状の光フィルタ9を有する。より詳細には、透光性部材8は、半球状の第1透光性部材8aと、同じく半球状の第2透光性部材8bとからなり、第1透光性部材8aまたは第2透光性部材8bのいずれかの主面(主平面)上に光フィルタ9を形成した後、第1および第2透光性部材8a、8bを貼り合わせて作製される。
このような球形状により、詳細を後述する光学調整の際に光フィルタ部11は、基体凹部4上にて回転可能であり、光フィルタ9と基体18表面(xy平面)との角度を変えることが可能となる。
なお、光フィルタ部11の外形は、基体凹部4上で回転できる形状、即ち、球形状または1軸を中心とする回転形状(1軸の回りを回転させることで形成される形状)であればよく、好ましくは、図3(a)に示すような球体、または図3(b)に示すような外形が楕円体形状である光フィルタ部11’である。さらに、基体凹部4上での回転方向が1軸の回りに制限されるものの円柱であってもよい。また、回転形状の一部分については、光学調整時に容易に光フィルタ部11を回転できるよう掴み部を有する等の回転形状以外の形状を有してもよい。
次に、光合分波器10の動作について示す。
まず、光合分波器10の分波機能について示す。第1の光導波体7aに波長領域λ1、λ2を含む光は図1左側より入射すると、第1の光導波体7a内を導波し、より平行度を高めて第1の光導波体7a右側より出射し、光フィルタ部11に入る。光フィルタ部11に入った光は、第1透光性部材8aを通り、光フィルタ9に達する。
光フィルタ9に達した光のうち波長領域λ1の光については、光フィルタ9および第2透光性部材8bを透過し、第2の光導波体7bに達する。一方、波長領域λ2の光については光フィルタ9により反射され第1透光性部材8aを介し第3の光導波体7cに達する。これにより入射光の分波を実施できる。
また、光合分波器10は、合波の機能を有しており、この場合は、第2の光導波体7bに波長領域λ1の光を入射し、第3の光導波体7cに波長領域λ2の光を入射する。第2の光導波体7bより出射した波長領域λ1の光は、第2透光性部材8b、光フィルタ9、第1透光性部材8aの順に透過し、第1の光導波体7aに入射する。
一方、第3の光導波体7cより出射した光は、第1透光性部材8aを透過し、光フィルタ9に達し、光フィルタ9で反射されると、再び第1透光性部材8aを透過し、第1の光導波体7aに入射する。従って、λ1の波長領域とλ2の波長領域とを有する光が合波され、第1の光導波体7aより出射する。
上述の分波および合波の際に光フィルタ9に入射する光にぶれがあり、結合効率が低下する場合がある。光のぶれは、例えばV溝5を形成する際のダイシング等の加工精度に起因する。光のぶれは、大別すると光軸に垂直でかつ基体18の表面に平行な方向、すなわち図1、2中のy方向のぶれと、光軸に垂直でかつ基体18の厚さ方向に平行な方向、すなわち図1、2中のz方向のぶれに分かれる。
以下に光のぶれに起因する結合効率の低下を解消するために実施する光学調整について
示す。
たとえば第1の光導波体7aに波長領域λ2の光を入射し、第1の光導波体7aから出射された光を光フィルタ9で反射して第3の光導波体7cに入射させる。この際に第3の光導波体7cから、出射される波長領域λ2の光の強度を、たとえば第3の光導波体7cの出射端部に取り付けられたパワーメータで結合効率を測定(または連続測定)する。そして高い光の結合効率が得られるように光フィルタ部11を回転し角度を調整する。
たとえば、光のずれがz軸方向のずれの場合、光フィルタ部11をy軸回り回転し、光フィルタ9をy軸回りに回転させる。具体的には、図2において、ぶれがz軸正方向(図2の上方向)に生じている場合は、光フィルタ部11を左方向に回転させることにより、光フィルタ9は図4(a)に示すように左方向に傾く。この結果、光フィルタ9を透過した波長領域λ2の光はz方向に正のぶれが解消され、適正に第3の光導波体7cに入射される。これにより高い結合効率が実現できる。一方、ぶれがz軸負方向(図2の下方向)に生じている場合は、光フィルタ部11を図2において右方向に回転させることにより、光フィルタ9は図4(b)に示すように右方向に傾く。これによりに高い結合効率が実現できる。
y軸方向の光のずれについては、光フィルタ部11をz軸回りに同様に回転し、光フィルタをz軸回りに回転させることにより解消し、高い結合効率が得られる。
このようにして高い結合効率が得られ光学調整を完了すると、基体凹部4と光フィルタ部11との間に存在する紫外線硬化型接着剤16に紫外線を照射し硬化させ、光フィルタ部11を基体凹部4の上に固定する。
なお、結合効率の測定について、上記に加え第2の光導波体7bに波長領域λ1の光を照射し、波長領域λ1についても第1の光導波体7aより出射する光の強度を測定し、波長領域λ1およびλ2の両方の結合効率が最適になるように光学調整を行ってもよい。
また、必要に応じ、光フィルタ部11の回転に加え、光導波体7a〜7cの位置を調整し、結合効率を高めてもよい。この場合は、光導波体7a〜7cとV溝5との間に介在する紫外線硬化型接着剤16の硬化を、光学調整後に行うこととなる。
また、図2、図4(a)、図4(b)に示すように、第1の光導波体7a、から光フィルタ11に入射する入射光の一部が戻される光を不要反射光とすると、不要反射光は光フィルタ11の透光性部材8aの凸曲面における不要反射光は光軸に対して2倍の角度ズレをもって反射されるため、第1の光導波体7aにほとんど結合せず、不要反射光の除去により、反射減衰量を向上させることができる。
このように光フィルタ部11を球状に形成することで、レンズ作用を持たせるとともに不要反射光を除去する作用も成すことができる。
この際、同様に光フィルタ部11を回転させ、光フィルタ9の角度を変えて光学調整を行うことができる。
図5は、図2に示す実施形態1の変形例である光合分波器10’を示す断面図である。光合分波器10’は、基体凹部4’の下部に表面が曲面となった凹曲面部4dを有している。図5に示す実施形態では、凹曲面部4dの曲率半径は、光フィルタ部11すなわち透光性部材8の外径(回転形状の径)と同じ大きさになっているが、光フィルタ部11(透光性部材8)の外径(回転形状の径)よりも大きくてもよい。
光フィルタ部11の表面は凹曲面部4dにおいては、紫外線硬化型接着剤16を介して、基体凹部4’と面接触している。このため、光学調整時に光フィルタ部11の安定性が増加し、光フィルタ部11が図中の左右方向(x方向)および前後方向(z方向)に転がり移動するのを防止でき、さらには回転角度の微小な調整も可能となる。従って、光学調整を容易にし、所要時間を短縮できる。
光合分波器10’においても光学調整が終了すると光硬化性樹脂を含む紫外線硬化型の光学接着剤16に紫外線を照射し硬化させることで、光フィルタ部11すなわち透光性部材8は、凹曲面部4d上に固定されている。
図6は、図2に示す実施形態1の変形例である光合分波器10’’を示すものであり、(a)は上面図、(b)は図6(a)中の第1の光導波体7aおよび7bを通る断面(図6(a)中のII−II断面)である。
光合分波器10’’は、第1の光導波体7aおよび第3の光導波体7cと透光性部材8aとの間、ならびに第2の光導波体7bと透光性部材8bとの間にゲル状の透光材12が配置されている。光合分波器10’’において、光フィルタ部11は、基体凹部4の底面で光学接着剤16によって固定されている。透光材12は、第1乃至第3の光導波体と光フィルタ部11との間に充填されることにより、第1乃至第3の光導波体と光フィルタ部11とを低損失で光学的に結合する機能を担う。また、この透光材12は、ゲル状であるため、低弾性率である。そのため、光合分波器10’’は、環境温度の変化に伴う光学接着剤16の熱膨張を透光材12で吸収して応力を緩和することができることから、光学接着剤16の熱膨張によって生じる光フィルタ部11の位置ずれを低減することができる。ここで、ゲル状とは、充填される容器等の形状に沿って変形する物質であり、成形後の形状を維持する性質を有するが、外力によって比較的容易に塑性変形する性質を備えているものを指す。
このような透光材12としては、光合分波器10’’の使用環境下においてゲル状であり、かつ使用する波長の光を低損失で伝搬可能な物質であれば特に限定されるものでないが、たとえばゲル状のシリコーン樹脂、ゲル状のエポキシ樹脂等が使用できる。また、上記した材質において、熱に対する特性(耐寒性、耐熱性)の観点から、シリコーン樹脂が好適である。
また、透光材12を用いた光合分波器では、光学接着剤16で固定された部位を除く透光性部材8aおよび8bの外周面を覆ってもよい。このような形態によれば、光フィルタ部11に作用する外力を吸収することができるため、当該外力による光フィルタ部11の位置ずれ等を簡易な方法で低減することができる。
以下に、光合分波器10を構成する部材の詳細を示す。
第1、第2および第3の光導波体7a、7bおよび7c、は、それぞれ、光ファイバ2a、2b、2cの一端に屈折率分布ファイバ6a、6b、6cがそれぞれ接合され、屈折率分布ファイバ6a、6b、6cの他方にコアレスファイバ3a、3b、3c、がそれぞれ接合されている。
光ファイバ2a、2b、2cは、屈折率の高いコア部と該コア部の外周を被覆するクラッド部からなり、コア部とクラッド部との屈折率差による反射を利用することによってコア部内で光を伝送するものであり、たとえば円柱状の石英等から構成され、クラッド部の外径が125μm、コア部の径が10μm程度のシングルモードファイバが用いられる。
屈折率分布ファイバ6a、6b、6cは、その軸対称にほぼ2乗の屈折率分布を備えるファイバであり、屈折率分布型レンズとして使用することができるため、光ファイバ2a、2b、2cから出射する、もしくは光ファイバ2a、2b、2cに入射する光を集光あるいはコリメートする機能を有する。
屈折率分布ファイバ6a、6b、6cは、たとえば円柱状の石英等から構成され、クラッド部の外径が125μm、コア部の径が50μmから80μm程度であり、コア部に上述の屈折率分布有する。そして、これらの屈折率分布ファイバ6a、6b、6cと光ファイバ2a、2b、2cは、たとえば熱による融着によって接合されている。また、これらの屈折率分布ファイバ6a、6b、6cと光ファイバ2a、2b、2cは、熱による融着等により固定されることで、例えばレンズ付光ファイバとなる。
コアレスファイバ3a、3b、3cは、断面内で略均一な屈折率分布を備えるファイバであり、その材質はたとえば石英ガラスからなり、屈折率は1.45程度、透過損失は0.25×10−6dB/mm以下であり、このように透過損失が比較的低いものが好ましい。このコアレスファイバ3a、3b、3cは、外径が光ファイバ(シングルモードファイバ)および屈折率分布ファイバと等しく略125μmである。
光フィルタ部11は、たとえば第1透光性部材8aまたは第2透光性部材8bの一方の主面(平坦な面)に光フィルタ9を固定した後、第1および第2透光性部材8a、8bの主面同士を貼り合わせて構成する。光フィルタ9は異なる複数の波長領域の光を含む光を波長領域ごとに選択的に分離(分波)する機能を有する。すなわち光フィルタ9は、一方の波長領域の光を反射し、他方の波長領域の光を透過させることによって波長領域ごとに光を分波する。従って、本発明の第1の実施形態において、光フィルタ部11は、第1の光導波体7aから出射された2つの波長領域の光λ1、λ2が入射すると、一方の波長領域λ1の光を透過し、他方の波長領域λ2の光を反射することによって光を分波することができる。
この光フィルタ部11に含まれる第1および第2透光性部材8a、8bは、たとえば光
学ガラス(株式会社オハラ製のS−LAH53(例:透過する光の波長λが1550nmの場合、屈折率が1.775))や石英ガラスからなり、そのサイズは光の有効径以上あればよく、透光性部材8が球体であれば、たとえば直径が0.5〜3.0mmである。また、この光フィルタ部11に含まれる光フィルタ9は、たとえば二酸化ケイ素と二酸化チタン等の屈折率の異なる2種類以上の誘電体を交互に積層して構成される多層膜である。この誘電体多層膜は、誘電体膜間の繰り返しの反射干渉により波長選択性を示し、その膜厚は、反射させる光の波長の1/4波長分に設定される。
このように、誘電体膜の膜厚を1/4波長分とすることにより、各誘電体膜界面における多重反射において、ある特定の波長の光の位相が一致し、干渉して強め合うことで波長選択性のフィルタが実現する。光フィルタ部11では、光フィルタ9が第1透光性部材8aまたは第2透光性部材8bの表面に形成(固定)されるように、たとえば透光性部材8aの一方の主面に蒸着、スパッタリング等の方法によって光フィルタ9を容易に作製することができる。
V溝5は、第1の光導波体7a、第2の光導波体7b、第3の光導波体7cを、接着剤(図示せず)を介して保持する。また表面の略中央部に形成された基体凹部4は光フィルタ部11を接着剤16を介し支持する機能を有する。たとえば石英ガラス、低膨張ガラス、シリコン、または低膨張樹脂(たとえばエポキシ系樹脂やアクリル系樹脂)で構成される基体18に切削加工等を実施することでV溝5は形成される。
たとえば、基体18が石英ガラスで構成されている場合、平板の石英ガラスに切削加工によりV溝5と凹部4を加工し作製される。V溝5の配置は、図1のように、V溝5同士が交差するように形成してもよく、また、例えばV溝同士が平行になるように形成する等、多様な配置が可能である。
なお、実施形態1では、基体18の表面に形成されたV溝5により光導波体7a〜7cを保持しているが、たとえば樹脂で形成された矩形部で固定してもよい。
接着剤16は、各第1、2、3の光導波体7a、7b、7cと光フィルタ部11との間にも用いられ、各第1、2、3の光導波体7a、7b、7cと光フィルタ11を接合する機能を有する。具体的に、接着剤16は、第1および第2透光性部材8a、8bと各第1
、2、3の光導波体7a、7b、7cと略同等の屈折率あるいは両部材の中間の屈折率を有するような材質を用いることが好ましく、たとえば各第1、2、3の光導波体7a、7b、7cが石英ガラス、第1および第2透光性部材8a、8bが光学ガラス(株式会社オ
ハラ製のS−LAH53(例:透過する光の波長λが1550nmの場合、屈折率が1.775))で構成されている場合、たとえば透光性のあるエポキシ樹脂、アクリル系樹脂、またはシリコン系樹脂のような材料(透過する光の波長λが1550nmの場合、屈折率が1.45〜1.55)を使用することができる。
なお、エポキシ樹脂、シリコン樹脂およびアクリル系樹脂は、その添加物によって紫外線硬化(光硬化)または熱硬化するものであり、これらの併用硬化を利用してもよい。このように、接着剤16と各第1、2、3の光導波体7a、7b、7cおよび透光性部材8a、8bとの屈折率が整合されていれば、光学接着剤16と各第1、2、3の光導波体7
a、7b、7cおよび透光性部材8a、8bとの界面で生じる光の反射を抑制することが
できる。
また、図1に示すように、第1乃至第3の光導波体7a、7b、7cの光フィルタ11に臨む端面または光フィルタ11の該第1乃至第3の光導波体7a、7b、7cに臨む表面が該第1乃至第3の光導波体7a、7b、7cの光軸方向に対して傾斜していれば、該
第1乃至第3の光導波体7a、7b、7cの端面(接着剤16との境界面)において、各第1乃至第3の光導波体7a、7b、7cに戻ってくる不要な反射光を低減できるため、反射減衰量を向上させることができる。
図1に示すように、光フィルタ部11を第1の光導波体7a及び第3の光導波体7cと、第2の光導波体7bとの間に配置することで、第1の光導波体7aと第2の光導波体7bとが、一直線上に配置されるとともに光フィルタ部11の光フィルタ9を、前記一直線上に対して直交する方向よりも該第3の光導波体7c側に傾斜させることから、光フィルタ9で反射されたλ2の光が該第3の光導波体7cに結合されるのが容易になる。
次に本発明の光合分波器の製造方法について説明する。
まず、第1の光導波体7a(光ファイバ2a、屈折率分布ファイバ6a、コアレスファイバ3a)、第2の光導波体7b(コアレスファイバ3b、屈折率分布ファイバ6b、光ファイバ2b)が一直線に融着接合された光学部品を作製し、V溝5の上に接着剤で固定する。次に第3の光導波体7c(光ファイバ2c、屈折率分布ファイバファイバ6c、コアレスファイバ3c)を作製し、他方のV溝5の上に接着剤で固定する。これらの固定は、たとえばV溝5に紫外線硬化性樹脂(接着剤)を塗布した後に光導波体7a〜7cをV溝5の上に載置し、ガラス体からなる透明な平板により光導波体7a〜7cを上方から押さえて接着剤に紫外線を照射、あるいは接着剤を加熱すればよい。
次いで、第1の光導波体7a、第2の光導波体7bが接合されてなる光学部品が固定された基体18の上面のV溝5の略中央部にダイシング等の加工により凹部4を形成する。このダイシング加工により、上述の一直線に融着接合された光学部品は第1の光導波体7aと第2の光導波体7bとに分断される。基体凹部4は、上述のように透光性部材8の回転形状の径と同じかそれ以上の曲率半径を有する凹曲面部4dを有するように形成してもよい。
このように、上述の光合分波器の製造方法では、第1の光導波体7aと第2の光導波体7bは、一直線で形成された1つの光学部品を分断することにより作製されているため、第1の光導波体7aと第2の光導波体7bの光学調整を省略することができ場合があり、この場合、第1の光導波体7aと第3の光導波体7cとの光結合を考慮すればよく、光フィルタ部11の角度調整が容易になり、製造工程が簡便になる。
この後、上述の光学調整を行うことで高い結合効率を得ることができる。
図7は本発明の第2の実施形態にかかる光合分波器20を示す上面図である。
光合分波器2は、3つの波長領域λ1、λ2、λ3の入射光を、3つの波長それぞれに分波する分波機能と、3つ波長領域λ1、λ2、λ3をそれぞれ入射し、この3つ波長領域λ1、λ2、λ3の光に合波する合波機能とを有する光合分波器である。
基体18aに設けられたV溝5、5a、5bの上には4つの光導波体7a、7b、7c、7dが存在する。このうち、第1の光導波体7aと第2の光導波体7bは、光フィルタ部11、コアレスファイバ3eおよび光フィルタ部11aを介し、V溝5の上に一直線上に配置されている。一方、V溝5a、5bには、それぞれ第3の光導波体7c、第4の光導波体7dが配置されている。光フィルタ部11および11aを保持するようにそれぞれ基体凹部4、4aが設けられている。
これらのうち、第1の実施形態の図1および図2と同じ番号を有する部材は、第1の実施形態で上述した同じ番号の部材と同様の構成を有し、同様の材料および同様の製造方法により製造される。
また、第1の実施形態に示されない、基板18a、V溝5b、第4の光導波体7d、コアレスファイバ3e、光フィルタ部11a、透光性部材8’、第2透光性部材8c、第1透光性部材8dは、特に説明のない限り、それぞれ第1の実施形態に示された基板18、V溝5a、第1の光導波体7a、コアレスファイバ3a、光フィルタ部11、透光性部材8、第1透光性部材8a、第2透光性部材8bと同じ構成を有し、同様の材料および同様の製造方法により製造される。
以下に、光合分波器20の光分波動作および光学調整について説明する。なお、光の入出力方向について図7中に実線矢印で示した。
第1の光導波体7aに入射され、内部を伝播した波長領域λ1、λ2、λ3の光は、光フィルタ部11に入射される。光フィルタ11に入射した波長領域のうち、光フィルタ9により波長領域λ2の光が反射され、他の波長領域λ1、λ3の光は透過する。そして、光フィルタ部11の光フィルタ9で反射された波長領域λ2の光は、第3の光導波体7cを介して出射される。
この際に光フィルタ9に入射する光にぶれがあり、第3の光導波体7cまたはコアレスファイバ3eに適切に光が入射せず、結合効率が低下する場合がある。
そこで光のぶれによる結合効率の低下を解消するために、球状の光フィルタ部11をy軸またはz軸回りに回転させ、光学調整を行う。これにより高い結合効率を得ることができる。
なお、図7に示すように光フィルタ部11は、基体凹部4との間に紫外線硬化型(光硬化性)接着剤16を有している。光学調整が終わると、紫外線硬化型接着剤16は硬化され、光フィルタ部11は基体凹部4の上に固定される。
そして、光フィルタ11を透過した波長領域λ1、λ3の光は、光学接着剤16を介してコアレスファイバ3eに入射され、光フィルタ11aに入射される。光フィルタ11aに入射した光のうち、波長領域λ3の光は、光フィルタ11aの光フィルタ9aで反射され、波長領域λ1の光は光フィルタ11aを透過する。
波長領域λ3の光は、第4の光導波体7dを介して出射し、波長領域λ1の光は第2の光導波体7bを介して出射する。
この際、同様に光フィルタ9aに入射する光のぶれがあり、結合効率が低下する場合がある。
この場合、第1透光性部材8c、第2透光性部材8dおよびフィルタ9aにより形成された球状の光フィルタ部11aをy軸またはz軸回りに回転させ、光学調整を行う。これにより高い結合効率を得ることができる。
なお、光学調整が終わると、同様に光フィルタ部11aは、紫外線硬化型接着剤16が硬化され、基体凹部4aの上に固定される。
以上のように、本発明の実施形態2に係る光合分波器20では、第1の光導波体7aを伝播する異なる波長領域λ1、λ2、λ3の光は、波長領域λ1の光、波長領域λ2の光、および波長領域λ3の光に分波され、高い結合効率で、それぞれ第2の光導波体7b、第3の光導波体7c、第4の光導波体7dを介して取り出される。
さらに、本発明の実施形態2に係る光合分波器20は、以下に示すように光合波機能を有する。本実施形態2の光合分波器20の光合波動作および光学調整について説明する。光合波の際の光の進路については、図7中に点線矢印で示した。
第2の光導波体7bを介して光フィルタ部11aに入射された波長領域λ1の光は、光フィルタ9を透過し、コアレスファイバ3eに入射する。同時に、第4の光導波体7dを介して光フィルタ部11aに入射した波長領域λ3の光は光フィルタ9aで反射され、コアレスファイバ3eに入射する。従って、コアレスファイバ3e内にて、波長領域λ1とλ3の光が合波される。
次にコアレスファイバ3eを介して光フィルタ部11に入射した波長領域λ1、λ3の光は、光フィルタ9を透過し、第1の光導波体7aに入射する。同時に、第3の光導波体7cを介して光フィルタ部11に入射した波長領域λ2の光は光フィルタ9で反射され、第1の光導波体7aに入射する。従って、第1の光導波体7aより、波長領域λ1、λ2およびλ3が合波された光が出射される。
同様に、光フィルタ9、または光フィルタ9aに入射する光にぶれがあり、結合効率が低下する場合があり、それぞれ光フィルタ部11または光フィルタ部11aをy軸またはz軸回りに回転させ、光学調整を行う。
以上説明したように、本発明にかかる光合分波器20では、分波および合波の何れの場合でも光のずれを光学調整することができ、高い結合効率を得ることができる。
以下に、光合分波器20を構成する部材の詳細を説明する。
光合分波器20では、光フィルタ11と光フィルタ11aとの間を、コアレスファイバ3eを介して接続することにより、光フィルタ部間の低損失な接続を可能にしている。コアレスファイバ3eは、光フィルタ間の作動距離を調整する機能も担う。そのため、この調整によって、光フィルタを介した光ファイバ同士を最適の光結合効率が得られるように設定することが可能になり、光結合時に生じる損失を抑制することができる。なお、コアレスファイバ3eは、上述したコアレスファイバ3a〜3cと同等のものを利用できる。
光フィルタ9、9aは、第1の光導波体7a、第2の光導波体7bおよびコアレスファイバ3eの光軸方向に対してそれぞれが同一方向に傾斜するように配置することによって、第3の光導波体7cと第4の光導波体7dを同一方向に配することが可能となるため、光ファイバの配置が簡易になる。
基体18aにおいて、V溝5に第1の光導波体7a、第2の光導波体7b、V溝5aに第3の光導波体7c、V溝5bに第4の光導波体7dがそれぞれ配置され、たとえばエポキシ樹脂からなる接着剤で固定される。また、光フィルタ11、光フィルタ11aとの間にコアレスファイバ3eがV溝5に配置され、接着剤で固定される。
光ファイバの融着接続部が基体18aのV溝内に配置されることにより、融着接続部に外部応力が加わらないように、または曲げが発生しないように保護されるので、保護用のスリーブを用いる必要がなく、小型化が可能になる。
また、光フィルタ部11、11aと、光導波体7a〜7dまたはコアレスファイバ3eの間は、紫外線硬化型(光硬化性)接着剤16、16aにより接続される。
光導波体7a〜7dを伝送してきた光は、シングルモードファイバである光ファイバ2a〜2dから出射された後、それぞれ屈折率分布型ファイバ6a〜6dによって平行光にして光フィルタ部11または11aに入射され、また、光フィルタ11または11aを反射又は透過した光は、屈折率分布型ファイバ6a〜6dによって集光されてそれぞれシングルモードファイバ2a〜2dに入射される。このような構成により、光導波体と光フィルタ間の光の損失を低減できる。
次に、本発明の実施形態2の光合分波器20の製造方法について説明する。
まず、光ファイバ2a、屈折率分布ファイバ6a、コアレスファイバ3a、コアレスファイバ3e、コアレスファイバ3b、屈折率分布型ファイバ6b、光ファイバ2bがこの順番に一直線に融着接合された第1乃至第2の光導波体7a、7bとコアレスファイバ3eを作製する。
同様に、光ファイバ2c、屈折率分布型ファイバ6c、コアレスファイバ3cをこの順番に融着接合して第3の光学部品を作製し、シングルモードファイバ2d、屈折率分布型ファイバファイバ6d、コアレスファイバ3をこの順番に融着接合して第3の光導波体7cを作製し、光ファイバ2d、屈折率分布型ファイバ6d、コアレスファイバ3dをこの順番に融着接合して第4の光導波体7dを作製する。
次に、例えば、石英ガラスからなる基体18aの平板の一方の面に、切削加工により、V溝5、5a、5b、V溝5となる該V溝5を直線状に形成し、V溝5に対して交差するV溝5a、V溝5bとを互いに平行に形成する。
そして、V溝5に第1および第2の光導波体7a、7bを配置し、V溝5aに第3の光導波体7cを配置し、V溝5bに第4の光導波体7dを配置して固定する。
このとき、第1の光導波体7aは、V溝5とV溝5bの交差部に、それぞれコアレスファイバ3a、3c,3eが位置するようにV溝5に配置される。
また、第2の光導波体7b、第3の光導波体7c及び第4の光導波体7d、それぞれの先端部にあるコアレスファイバ3b,3c,3dがそれぞれ、V溝5とV溝5bの交差部、V溝5とV溝5aの交差部、V溝5とV溝5bの交差部において、第1の光導波体7aのコアレスファイバ3aに当接するように配置される。尚、これらの光学部品の固定は、たとえば、V溝に紫外線硬化型樹脂(接着剤)を塗布した後に光ファイバをV溝上5、5a、5bに載置し、ガラス板からなる透明な平板により光導波体7a〜7dを上方から押さえて接着剤に紫外線を照射、あるいは接着剤を加熱すればよい。
次いで、前記光学部品が固定された基体18aの2箇所に、ダイシング等の加工により基体凹部4、4aを形成する。基体凹部4、4aは、第1の光導波体7aのコアレスファイバ3aがそれぞれ2つに分断されるように、かつ配置される光フィルタ部11、11aの直径より若干大きい幅となるように形成する。
そして光学接着剤16、16aを、基体凹部4,4aの底面に塗布する。さらに各コアレスファイバ3a、3b,3c,3d,3eの端面と光フィルタ部11、11aの間充填されるように紫外線硬化型接着剤を16、16aを挿入する。
この紫外線硬化型接着剤16、16aを硬化させる前に各第1乃至第4の光導波体7a〜7dと光フィルタ部11、11aとの間および各第1乃至第4の光導波体7a、7b,7c,7d,7eと光フィルタ間の光学調整を行う。具体的には、例えば波長領域λ2の光を反射する光フィルタ部11であれば、第1の光導波体7aに波長領域λ2の光を入射し、光フィルタ部11の光フィルタ9で反射した光λ2が第3の光導波体7cに高い結合効率で入射されるように光フィルタ部11を回転し光フィルタ9の角度を調整し、光の結合効率が最大となる位置にて紫外線硬化型接着剤16を硬化させる。
同様の手順で、コアレスファイバ3eから出射され、光フィルタ部11aの光フィルタ9aで反射した波長領域λ3の光が第4の光導波体7dに高い結合効率で入射されるように光フィルタ11a部を回転し光フィルタ9aの角度を調整し、光の結合効率が最大となる位置にて紫外線硬化型16aを硬化させる。
以上のようにして製造される実施形態2の光合分波器20は、予め融着により作製した第1の光導波体7aをV溝5に直線的に配置した後に、基体凹部4、4aを形成することにより第1の光導波体7aを分断して、光フィルタ部11、11aを配置しているので、光フィルタ9、9aの角度調整により、光の結合効率を最大にすることは比較的容易である。
また、光フィルタを配置した後に、光ファイバで繋ぐ従来の方法では、接続作業に必要な長さの光ファイバを用いる必要があり、接合後に余った光ファイバを装置内に収容する余長処理のスペースが必要になる。しかしながら、実施形態2では、予め融着接続した光学部品を溝に配置しているので、手間のかかる余長処理の作業とスペースは必要ない。
さらに、余長処理によりファイバ巻き径が小さくなると、ファイバの曲げによる損失が大きくなるという問題があるが、余長処理の必要がない本実施形態ではこのような不都合もない。
また、基体18aに、高い位置精度で各溝を形成して、第1乃至第4の光導波体を配置した後、凹部4、4aを形成し、最終段階で光フィルタ11、11aの角度を調整するだけで、高い結合効率が得られるので、製造工程が簡便になり、かつ挿入損失の小さい光合分波器20を製造することができる。
以下に、本発明の光デバイスの一種である光合分波器を用いた光送受信装置について、図9を用いて説明する。
図9は、本発明の光送受信装置70を示す構成図である。光送受信装置70は、2つの光合分波器10と、一方の光合分波器10(以下、第1光合分波器10とする)に入射する光を送信する発光手段71a、71bと、第1光合分波器10で合波された光を伝送する伝送ファイバ72と、該伝送ファイバ72を伝送する光が入射される他方の光合分波器10(以下、第2光合分波器10とする)と、第2光合分波器10で分波された光を受光する受光手段73a、73bと、を備えている。本発明の光送受信装置では、光合分波器10を備えることにより、光の損失を低減することが可能となるため、信頼性を向上させることができる。
次に、光送受信装置70の機能について説明する。まず、外部から入力される2つの送信信号74a、74bは発光手段71a、71bによって互いに波長の異なる光信号に変換された後、第1光合分波器10の合波機能により1つに合波される。そして合波された光は、伝送ファイバ72内を受信手段側に向かって伝送される。次いで、伝送ファイバ72によって伝送された波長多重信号光(合波光)は、第2光合分波器10の分波機能によって分離され、分離された光が受光手段73a、73bによりもとの信号74a、74bに変換される。
光送受信装置70では、1本の伝送ファイバ72を用い、さらに2つの光合分波器10を用いることによって大容量の情報を簡単な構成で安価に伝送できる利点がある。また、図9は、本発明の光合分波器を用いた光送受信装置の例示であって、本発明における光合分波器を用いた光送受信装置であればこれに限定されるものではない。
本発明にかかる光合分波器の弟1の実施形態を示す上面図である。 図2に示す光合分波器の断面図である。 (a)は図1および図2に示す光フィルタ部の分解斜視図であり、(b)は光フィルタ部の別の例を示す分解斜視図である。 図2に示す光合分波器の(a)光学調整の一例、および(b)別の例を示す断面図である。 本発明にかかる光合分波器の弟1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明にかかる光合分波器の弟1の実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明にかかる光合分波器の弟2の実施形態を示す上面図である。 従来の光合分波器を示す斜視図である。 本発明にかかる光送受信器を示す構成図である。
符号の説明
10,10’,20,100:光合分波器
2a,2b,2c,2d,102a,102b,102c:光ファイバ
3a,3b,3c,3d,3e:コアレスファイバ
4,4’:基体凹部
4d:凹曲面部
5,5a,5b,105:V溝
6a,6b,6c,6d,106a,106b,106c:屈折率分布ファイバ
7a:第1の光導波体
7b:第2の光導波体
7c:第3の光導波体
7d:第4の光導波体
8:透光性部材
8a,8c:第1透光性部材
8b,8d:第2透光性部材
9,9a,109:光フィルタ
11,11’,11a:光フィルタ部
12:透光材
16,16a:光学接着剤
18,18a,118:基体
19a,19b:光ファイバ固定板
115:基体凹部上蓋
70:光送受信装置
71a,71b:発光手段
72:伝送ファイバ
73a,73b:受光手段
74a、74b:信号

Claims (11)

  1. 基体と、
    該基体の上面に配置された第1乃至第3の光導波体と、
    第1透光性部材と第2透光性部材とを具備する透光性部材、および前記第1透光性部材と前記第2透光性部材の間に設けられた光フィルタを有する光フィルタ部とを備え、
    前記第1の光導波体は、導波した光を前記第1透光性部材を介して前記光フィルタに入射する、または前記第2の導波体から出射されて前記光フィルタを透過した光と前記第3の光導波体から出射されて前記光フィルタで反射した光とが前記第1透光性部材を介して入射され、
    前記第2の光導波体は、導波した光を前記光フィルタに入射する、または前記第1の導波体から出射されて前記光フィルタを透過した光が入射され、
    前記第3の光導波体は、導波した光を前記光フィルタに入射する、または前記第1の導波体から出射されて前記光フィルタで反射された光が入射される光合分波器であって、
    前記透光性部材の外形は少なくとも一部が1軸を中心とする回転形状であることを特徴とする光合分波器。
  2. 前記透光性部材の外形は、球状、回転楕円状および円柱状からなる群より選択される形状であることを特徴とする請求項1に記載の光合分波器。
  3. 前記光フィルタ部は、前記基体の上面でかつ前記第1の光導波体と前記第2の光導波体との間に設けられた基体凹部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光合分波器。
  4. 前記基体凹部は、前記透光性部材の回転形状の径と同じかそれ以上の曲率半径を有する凹曲面部を備え、前記透光性部材が前記凹曲面部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の光合分波器。
  5. 前記透光性部材は、光硬化性樹脂を含んでなる接着剤で前記基体凹部の底面もしくは前記凹曲面部に固定されていることを特徴とする請求項3または4に記載の光合分波器。
  6. 前記透光性部材と前記第1乃至第3の光導波体との間に、ゲル状の透光材が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の光合分波器。
  7. 前記透光材は、シリコーン樹脂で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の光合分波器。
  8. 前記透光材は、前記接着剤で固定された部位を除く前記透光性部材の外周面を覆うことを特徴とする請求項6または7に記載の光合分波器。
  9. 前記第1乃至第3の光導波体の少なくとも1つは、その出射端部にコアレスファイバを含み、かつ該コアレスファイバに屈折率分布ファイバを接続してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光合分波器。
  10. 前記透光性部材の形状の一部分が回転形状以外の形状を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の光合分波器。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の光合分波器と、該光合分波器に入射する光を発する発光手段と、該発光手段から発せられた光を前記光合分波器を介して受け取る受光手段と、を備えた光送受信器。
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