JP2008274468A - 紡績糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、強度、耐久性、ソフト性と低環境負荷性とを両立する紡績糸を提供せんとするものである。
【解決手段】
ポリ乳酸からなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリ乳酸短繊維を10〜75質量%、およびポリ乳酸以外のポリエステルからなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリエステル短繊維を25〜90質量%含んでなることを特徴とする紡績糸。
【選択図】なし

Description

本発明は、低環境環境負荷性に優れた繊維を含む糸に関する。
近年、石油資源の大量消費によって生じる地球温暖化や、大量消費に伴う石油資源の枯渇が懸念されており、地球規模にて環境に対する意識が高まりつつある。このような背景において、植物由来原料(バイオマス)からなり、使用後は自然環境中で最終的に水と二酸化炭素にまで分解する、自然循環型の環境対応素材が切望されている。
かかる状況下において、ポリ乳酸繊維は、その優れた発色性、ドライな風合いを活用した衣料用途や衛生材料用途、寝装用途、さらには非石油系素材を訴求点とした自動車用途への応用も期待されている。
しかしながら、ポリ乳酸繊維は、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維等の他の汎用繊維に比べ強度、耐久性、耐摩耗性に劣るという課題がある。
このような課題を解決するため、強度、耐久性、耐摩耗性に優れた樹脂をポリ乳酸に被覆させる芯鞘複合化によって、耐摩耗性を向上させる手法(特許文献1参照。)が提案されているが、ポリ乳酸は、他のポリエステル系重合体との接着性が悪いという課題があった。
また、天然繊維とポリ乳酸繊維を混紡することによって、使用後、土中や活性汚泥中、コンポスト中にて分解させたり、焼却時の燃焼ガスを抑制できる紡績糸が提案されているが、強度、耐久性、耐摩耗性の向上等課題があった。
特開2005−281891号公報 特許3441402号公報
本発明は、低環境環境負荷性に優れながら、糸強力、耐久性、ソフトな風合いにも優れた糸を提供することを目的とする。
すなわち本発明は、ポリ乳酸からなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリ乳酸短繊維を10〜75質量%、およびポリ乳酸以外のポリエステルからなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリエステル短繊維を25〜90質量%含んでなることを特徴とする紡績糸である。
本発明によれば、低環境環境負荷性に優れながら、強力、耐久性、ソフトな風合いにも優れた糸を得ることができる。
本発明の紡績糸は、ポリ乳酸からなるポリ乳酸短繊維を含んでなる。ポリ乳酸は、植物由来原料(バイオマス)からなり、使用後は自然環境中で最終的に水と二酸化炭素にまで分解するので、低環境環境負荷性に優れる。
ポリ乳酸は、−(O-CHCH-CO)n−を繰り返し単位とするポリマーであり、乳酸やラクチド等の乳酸のオリゴマーを重合したものである。乳酸にはD−乳酸とL−乳酸の2種類の光学異性体が存在するが、ポリ乳酸の光学純度が高いほどポリ乳酸の融点も高く、すなわち耐熱性が向上するため好ましい。ポリ乳酸の光学純度としては、90%以上が好ましい。またポリ乳酸の融点としては、繊維の耐熱性を維持するために150℃以上であることが好ましい。
また、ポリ(L乳酸)とポリ(D乳酸)とをブレンドして繊維に成形した後、140℃以上の高温熱処理を施してラセミ結晶を形成させたステレオコンプレックスにすると、融点を220〜230℃にまで高めることができ、好ましい。この場合のポリ(L乳酸)とポリ(D乳酸)とのブレンド比としては、40/60〜60/40が、ステレオコンプレックス結晶の比率を高めることができ好ましい。
また、通常、ポリ乳酸中には低分子量残留物として残存ラクチドが存在しうるが、ポリ乳酸中の残存ラクチド量としては3000質量ppm以下が好ましく、より好ましくは1000質量ppm以下、さらに好ましくは300質量ppm以下である。ポリ乳酸中の残存ラクチド量を抑えることにより、延伸や仮撚加工工程での加熱ヒーター汚れや染色加工工程での染め斑等の染色異常を防ぐことができる。また、繊維の加水分解を防ぎ、耐久性を維持することができる。ポリ乳酸中の残存ラクチド量を低減させる方法としては、重合方法として固相重合を採用することや、ペレットを80℃程度の温水で洗浄することが挙げられる。
また、ポリ乳酸の性質を損なわない範囲で、乳酸以外の成分を共重合していてもよい。共重合する成分としては、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレンエーテルグリコール、ポリブチレンサクシネートやポリグリコール酸などの脂肪族ポリエステル、ポリエチレンイソフタレートなどの芳香族ポリエステル、及びヒドロキシカルボン酸、ラクトン、ジカルボン酸、ジオールなどのエステル結合形成性の単量体が挙げられる。
ポリ乳酸は、粒子、結晶核剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、エチレンビスステアリンサンアミドなどの滑剤等を含有していてもよい。
ポリ乳酸の重合方法としては、乳酸を有機溶媒及び触媒の存在下でそのまま脱水縮合する直接脱水縮合法や、少なくとも2種類のホモポリマーを重合触媒の存在下で共重合およびエステル交換反応させる方法や、乳酸を一旦脱水して環状二量体とした後に開環重合する間接重合法等を挙げることができる。
ポリ乳酸の重量平均分子量としては、耐摩耗性を高める上で8万以上とすることが好ましく、より好ましくは10万以上、さらに好ましくは12万以上である。一方、曳糸性や延伸性を維持する上で、ポリ乳酸の重量平均分子量は35万以下が好ましく、より好ましくは30万以下、さらに好ましくは25万以下である。
ポリ乳酸は、分子鎖の一部のカルボキシル基末端が封鎖されていることが好ましい。ポリ乳酸の分子鎖の一部のカルボキシル基末端を封鎖することで、耐熱性や耐加水分解性を向上させることができる。
ポリ乳酸の、残存モノマー及び残存オリゴマーの分も含めた、カルボキシル基末端濃度としては、1〜20当量/tonが好ましく、好ましくは10当量/ton以下、より好ましくは5当量/ton以下である。20当量/ton以下とすることで、耐熱性および耐加水分解性を向上させることができる。一方、製造コストや生産性の上では、1当量/ton以上とすることが好ましい。
ポリ乳酸のカルボキシル基末端は、カルボジイミド化合物やグリシジル基を有する化合物を添加することにより封鎖することができる。すなわち、ポリ乳酸は、カルボジイミド基またはグリシジル基との付加反応物を有することが好ましい。
カルボジイミド化合物としては例えば、
ジフェニルカルボジイミド、ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、ジオクチルデシルカルボジイミド、ジ−o−トルイルカルボジイミド、ジ−p−トルイルカルボジイミド、ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、ジ−o−クロルフェニルカルボジイミド、ジ−3,4−ジクロルフェニルカルボジイミド、ジ−2,5−ジクロルフェニルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−o−トルイルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジシクロヘキシルカルボジイミド、p−フェニレン−ビス−ジ−p−クロルフェニルカルボジイミド、2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド、ヘキサメチレン−ビス−シクロヘキシルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジフェニルカルボジイミド、エチレン−ビス−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−o−トリイルカルボジイミド、N,N´−ジフェニルカルボジイミド、N,N´−ジオクチルデシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジメチルフェニルカルボジイミド、N−トリイル−N´−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−2,6−ジ−tert −ブチルフェニルカルボジイミド、N−トルイル−N´−フェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ニトロフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−アミノフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−ヒドロキシフェニルカルボジイミド、N,N´−ジ−シクロヘキシルカルボジイミド、N,N´−ジ−p−トルイルカルボジイミド、N,N′−ベンジルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−フェニルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−フェニルカルボジイミド、N−オクタデシル−N′−トリルカルボジイミド、N−シクロヘキシル−N′−トリルカルボジイミド、N−フェニル−N′−トリルカルボジイミド、N−ベンジル−N′−トリルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−エチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−o−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−p−イソブチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,6−ジエチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−エチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2−イソブチル−6−イソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリメチルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソプロピルフェニルカルボジイミド、N,N′−ジ−2,4,6−トリイソブチルフェニルカルボジイミドなどのカルボジイミド化合物、
ポリ(1,6−ヘキサメチレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−メチレンビスシクロヘキシルカルボジイミド)、ポリ(1,3−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(1,4−シクロヘキシレンカルボジイミド)、ポリ(4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタンカルボジイミド)、ポリ(ナフチレンカルボジイミド)、ポリ(p−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(m−フェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリルカルボジイミド)、ポリ(ジイソプロピルカルボジイミド)、ポリ(メチル−ジイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリエチルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(トリイソプロピルフェニレンカルボジイミド)、ポリ(N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド)などのポリカルボジイミドなどが挙げられる。
中でも、ポリ(N,N´−ジ−2,6−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド)、ポリ(2,6,2′,6′−テトライソプロピルジフェニルカルボジイミド)が好ましい。
グリシジル基を有する化合物としては例えば、グリシジル基を有するモノマー単位からなるホモポリマーや、主鎖となる重合体に対してグリシジル基を有するモノマー単位がグラフト共重合された共重合体や、ポリエーテルユニットの末端にグリシジル基を有するものを挙げることができる。グリシジル基を有するモノマー単位としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等を挙げることができる。また、トリアジン環にグリシジル基を2個以上有する、トリグリシジルイソシアヌレート(TGIC)、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート(MADGIC)等も、耐熱性が高く好ましい。また、これらモノマー単位の他に、長鎖アルキルアクリレートなどを共重合して、グリシジル基の反応性を制御することもできる。
グリシジル基を有する重合体あるいは共重合体の平均分子量としては、250〜30,000が好ましく、より好ましくは20,000以下である。当該範囲内とすることで、ポリ乳酸の溶融粘度の上昇を抑制することができる。
ポリ乳酸のカルボキシル基末端封鎖剤としてカルボジイミド化合物やグリシジル基を有する化合物は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリ乳酸に対するカルボジイミド化合物あるいはグリシジル基を有する化合物の添加量としては、0.1〜10質量%が好ましい。
ポリ乳酸繊維の紡糸温度としては、180〜280℃が好ましい。紡糸温度が180℃未満では溶融押し出しが困難であり、280℃を超えるとポリ乳酸の分解が顕著となり、捲縮特性に優れた高強度のポリ乳酸短繊維を得ることが困難となる。
ポリ乳酸短繊維の断面形状としては、丸断面、三葉断面等の多葉断面、その他の異形断面等を採用することができる。また、軽量性、ソフト性、保温性等が重視されるような用途では、中空断面形状が好ましい。この場合の中空率としては、15〜45%が好ましい。ここで言う中空率とは、繊維断面の外形から求めた面積に対する中空部分の面積比を百分率で表したものである。中空率を15%以上とすることで、軽量性、ソフト性および保温性の実効を得ることができる。また、中空率を45%以下とすることで、捲縮加工時に中空が潰れたり繊維にクラックが入るのを防ぎ、繊維の物性や品位を保つことができる。
ポリ乳酸短繊維の単繊維繊度としては、0.5〜5dtexとすることが重要であり、好ましくは0.8〜3dtexである。0.5dtex未満であると、紡績時のカード通過性が著しく悪化し、紡績糸を得ることが困難になる。一方、5dtex超であると、紡績糸としての触感が損なわれ、また糸むらも生じ易い。
ポリ乳酸短繊維の繊維長としては、20〜100mmであることが重要である。20mm未満であると、紡績糸を構成する短繊維同士の絡合が不十分となり、糸強度が低下する。一方、100mm超であると、紡績糸としての工程通過性が悪くなり、また糸側面に存在する毛羽立ちが少なく、風合いが悪くなる。
ポリ乳酸短繊維の強度としては、2.0cN/dtex以上であることが好ましい。そうすることで、紡績糸として十分な強度や良好な工程通過性を得ることができる。
また、ポリ乳酸短繊維の伸度としては、10〜80%が好ましい。そうすることで、紡績糸として良好な工程通過性を得ることができる。
ポリ乳短繊維は、平滑剤を含有する紡糸油剤が付与されていることが好ましい。ポリ乳酸短繊維に平滑剤を含有する油剤を付与することによって、ポリ乳酸短繊維の滑り性はさらに向上し、紡糸や延伸をはじめ、カードや紡績での工程通過性、および得られる短繊維自体の捲縮斑や毛羽等の品位を向上させるとともに、短繊維の開繊性や繊維構造体中での短繊維の分散性をさらに向上させることができる。平滑剤としては例えば、脂肪酸エステル、多価アルコールエステル、エーテルエステル、ポリエーテル、シリコーン、鉱物油等が挙げられる。また、これらの平滑剤は単一成分で用いても良いし、複数の成分を混合して用いても良い。
また、油剤の付着量としては、0.1〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは、0.2〜0.7質量%である。当該範囲内とすることで、カード通過性およびを向上させることができる。
油剤には、平滑剤の他に、油剤を水に乳化させ低粘度化して糸条への付着や浸透性を向上させる乳化剤、帯電防止剤、イオン性界面活性剤、集束剤、防錆剤、防腐剤、酸化防止剤等を配合することも好ましい。
ポリ乳酸短繊維は、捲縮を有することが好ましい。捲縮を有することで、紡績糸における短繊維同士の絡まりを強固なものとし、また、嵩高で軽量感のある良好な風合いを得ることができる。
ポリ乳酸短繊維の捲縮数としては、6〜20山/25mmが好ましく、より好ましくは8〜15山/25mmである、6山/25mm以上とすることで、嵩高で軽量感のある良好な風合いを得ることができる。また20山/25mm以下とすることで、嵩高性が却って低下してしまうのを防ぐことができる。
また、ポリ乳酸短繊維の捲縮率としては、10〜50%が好ましく、より好ましくは15〜30%である。10%以上とすることで、嵩高で軽量感のある良好な風合いを得ることができる。また50%以下とすることで、嵩高性が却って低下してしまうのを防ぐことができる。
ポリ乳酸繊維は、溶融紡糸により製造することができる。溶融したポリ乳酸からなる糸条は、冷却され、油剤が付与され、引き取られる。引取速度としては、400〜2,000m/分が好ましい。
次いで、ポリ乳酸繊維の未延伸糸は、引き揃えられる。引き揃えは、延伸後のトウの総繊度が5万〜100万dtexとなるようにすると良い。
ポリ乳酸繊維の延伸は、60〜100℃の温水を用いた液浴延伸にて行うことが、均一なトウを得る上で好ましい。
ポリ乳酸繊維の延伸における延伸倍率としては、1.5〜6倍が好ましい。そうすることで、適切な強度を備えたポリ乳酸繊維が得られる。
また、必要に応じて、仕上げ剤として油剤を、延伸後や次述する捲縮付与後に付与してもよい。
次いで、延伸糸に捲縮を付与すると良い。捲縮付与方法としては例えば、スタッフィングボックス法、押し込み加熱ギア法、高速エアー噴射押し込み法等が挙げられる。
ポリ乳酸繊維には、捲縮付与後、トウの状態で、弛緩熱処理(熱セット)を施すことが好ましい。そうすることで、優れた寸法安定性や捲縮保持性を得ることができる。弛緩熱処理の温度としては、90〜220℃が好ましく、より好ましくは90〜150℃である。90℃以上とすることで、上記効果の実効を得ることができる。また、220℃以下とすることで、繊維同士の融着による紡績糸の風合いの悪化を防ぐことができ、また生産性の点でも好ましい。
ポリ乳酸繊維は、例えばロータリーカッター等の切断装置によりカットすることができる。
本発明の紡績糸は、ポリエステルからなるポリエステル短繊維も有してなることが重要である。本発明の糸は、ポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維を有することで、両繊維の長所と短所を補い合うことができる。すなわち本発明の紡績糸は、ポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維を有することで、ポリ乳酸短繊維の特徴である低ヤング率によるやわらかでソフトな風合いと、ポリエステル短繊維の特徴である高強度、耐久性とを兼ね備えたものとすることができる。また、ポリ乳酸短繊維は耐摩耗性が悪く、本発明の紡績糸の製造時において、精紡時のリングトラベラーにより傷つきが発生しやすいが、ポリエステル短繊維と混紡することにより、リングトラベラーによる傷つきを抑制することができ毛羽立ちを抑える上でも好ましい。
ポリエステルとしては例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げることが出来る。
ポリエステル短繊維の繊度としては、紡績糸の均一性を得るため、ポリ乳酸短繊維と同等の0.5〜5dtexとすることが重要である。
また、ポリエステル短繊維の繊維長としても、紡績糸の均一性を得るため、ポリ乳酸短繊維と同等の20〜100mmとすることが重要である。
また、ポリエステル短繊維も、ポリ乳酸短繊維と同様に、捲縮を有することが好ましい。
ポリエステル繊維も、溶融紡糸により製造することができる。溶融したポリエステルからなる糸条は、冷却され、油剤が付与され、引き取られる。引取速度としては、400〜2,000m/分が好ましい。
次いで、ポリエステル繊維の未延伸糸は、引き揃えられる。引き揃えは、延伸後のトウの総繊度が5万〜100万dtexとなるようにすると良い。
ポリエステル繊維の延伸は、80〜100℃の温水を用いた液浴延伸にて行うことが、均一なトウを得る上で好ましい。
ポリエステル繊維の延伸における延伸倍率としては、1.5〜6倍が好ましい。そうすることで、適切な強度を備えたポリエステル繊維が得られる。
また、ポリエステル短繊維にも、必要に応じて、仕上げ剤として油剤を、延伸後や捲縮付与後に付与してもよい。
次いで、延伸糸に捲縮を付与すると良い。捲縮付与方法としては例えば、スタッフィングボックス法、押し込み加熱ギア法、高速エアー噴射押し込み法等が挙げられる。
ポリエステル繊維には、捲縮付与後、トウの状態で、弛緩熱処理(熱セット)を施すことが好ましい。そうすることで、優れた寸法安定性や捲縮保持性を得ることができる。弛緩熱処理の温度としては、90〜220℃が好ましく、より好ましくは90〜150℃である。90℃以上とすることで、上記効果の実効を得ることができる。また、220℃以下とすることで、繊維同士の融着による紡績糸の風合いの悪化を防ぐことができ、また生産性の点でも好ましい。
ポリエステル繊維は、例えばロータリーカッター等の切断装置によりカットすることができる。
本発明の紡績糸におけるポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維の含有率としては、ポリ乳酸短繊維を10〜75質量%、ポリエステル短繊維を25〜90質量%とすることが重要である。ポリ乳酸短繊維を10質量%未満とすると、ポリ乳酸短繊維の有するソフトな風合いを発現できない。また、ポリエステル短繊維を25質量%未満とすると、糸強力、耐久性、耐摩耗性向上の効果を得られない。
本発明の紡績糸においてポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維を含有させる態様としては、ポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維を混紡してなるものでもよいし、ポリ乳酸短繊維からなる紡績糸およびポリエステル短繊維からなる紡績糸を撚り合わせてなるものであってもよい。
上記のようなポリ乳酸短繊維およびポリエステル短繊維から、公知の打綿、梳綿、練条、粗紡、精紡工程を経て本発明の紡績糸とすることができる。
本発明の紡績糸は、複数の紡績糸が撚り合わされてなることが好ましい。そうすることで、太さ当たりの糸強力を向上させることができる。
撚糸回数としては、200〜700回/mが好ましい。200回/m以上とすることで、糸強力をより向上させることができる。また、700回/m以下とすることで、スナールを抑え、製織、製編工程での生産性を維持することができる。
[測定方法]
(1)カルボキシル基末端濃度
精秤した試料をo−クレゾール(水分5%)に溶解し、この溶液にジクロロメタンを適量添加した後、0.02規定のKOHメタノール溶液にて滴定することにより求めた。この時、乳酸の環状2量体であるラクチド等のオリゴマーが加水分解し、カルボキシル基末端を生じるため、ポリマーのカルボキシル基末端およびモノマー由来のカルボキシル基末端、オリゴマー由来のカルボキシル基末端の全てを合計したカルボキシル基末端濃度が求まる。
(2)短繊維の捲縮数
JIS L 1015:1999 8.12.1に記載の方法により測定した。
試料は、捲縮が損なわれていない数個の部分から20本採取した。
表面が滑らかで光沢のある紙片に空間距離25mmの区分線を作り、試料を1本ずつ、空間距離に対して25±5%の緩みをもたせて、両端を接着剤ではり付け固着させた。この試料を1本ずつ、けん縮試験機のつかみに取り付け、紙片を切断した後、試料に初荷重(0.18mN×表示テックス数)をかけたときの、つかみ間の距離(空間距離)(mm)を読み、そのときのけん縮数を数え、20回の平均値を算出した。
(3)短繊維の捲縮率
JIS L 1015:1999 8.12.2に記載の方法により測定した。
試料は、捲縮が損なわれていない数個の部分から20本採取した。
試料に初荷重(0.18mN×表示テックス数)をかけたときの長さaと荷重(4.41mN×表示テックス数)をかけたときの長さbを測った。次に、荷重を除き、2分間放置後初荷重をかけて長さを読み、次の式によって捲縮率(%)を算出し、20回の平均値を算出した。
捲縮率(%)=[(b−a)/b]×100 。
(4)見掛け番手
JIS L 1095(1999) 9.4.2見掛け番手測定法に基づいて測定し、次式によって見掛け番手Sを求めた
=453.59×L×n/W×768.1
ここに、S:見掛け番手
L:糸長
n:より合わせ本数
W:試料の質量。
(5)紡績糸の引張強さ及び伸び率
JIS L 1095(1999) 9.5.1標準時の測定法に基づいて測定した。
0.049Nの初荷重を加え、つかみ間隔50cm、引張速度30cm/minにて、切断時の荷重および伸びを測定した。試験回数は60回とし、引張強さ及び伸び率を平均値で示した。
(6)初期引張抵抗度
JIS L 1095(1999) 9.13に基づいて測定した。
上記(5)(引張強さ及び伸び率)と同様に引張試験を行い、原点近くでの伸び変化に対する荷重変化の最大点Aから次式によって初期引張抵抗度Tr1を求めた。
r1=[P/(L’/L)]×D
ここに、Tr1:初期引張抵抗度(N/tex)
P:変化点Aの荷重
D:試料の繊度(tex)
L:つかみ間隔(mm)
L’:Aの接線と横軸との交点とAの変化率の距離(mm)
初期引張抵抗度が低いほど、繊維の剛軟度が小さくなり、ソフトで柔らかな布帛を得ることができる。
(7)糸むら
JIS L 1095(1999) 9.20.2 B法に基づいて測定した。
(8)熱水寸法変化率
JIS L 1095(1999) 9.24.1 B法に基づいて測定した。
枠周1mの繰返機を用い、単糸については200回、双糸については100回のかせを採取した。採取したかせの一端を支え、その下端に9.81Nの荷重を加え、かせの内側の長さLを測定した。そのあと、沸騰水に20分間浸漬し、常温水で冷却した。冷却したかせを遠心脱水機にて十分浸漬した後、再び9.81Nの荷重を加え、かせの内側の長さL’を測定し、次式によって熱水寸法変化率Sを算出した。試験回数は10回とし、その平均値で示した。
ここに、S=(L’−L)/L×100
:熱水寸法変化率(%)
L’:脱水後の長さ(mm)
L:浸漬前の長さ(mm)。
(9)糸強力保持率
100回巻のかせの試料を、温度70℃、湿度95%Rhに設定した恒温恒湿槽(ETAC社製HIFLEX FX2200型)の槽内に投入し、480時間(20日)放置した。
当該恒温恒湿処理後のかせを取り出し、糸の引張強さMを測定し、次式によって強力保持率Kを算出した。試験回数は10回とし、その平均値で示した。
K=(M/M)×100
ここに、K:糸強力保持率
:上記恒温恒湿処理前の糸引張強さ
:上記恒温恒湿処理後の糸引張強さ。
(10)紡績糸表面の傷付き
走査型電子顕微鏡(SEM)を用い、倍率500倍にて、紡績糸の表面を観察し、傷つきが見られるものを傷つき有り、見られないものを傷つき無しと判定した。
[実施例1]
(ポリ乳酸短繊維)
トリグリシジルイソシアヌレートを1質量%添加した、カルボキシル末端濃度が11.3当量/tonのポリ乳酸からなる、円形の断面形状を有し、繊度1.7dtex、繊維長51mm、強度2.6cN/dtex、伸度60%、捲縮数13.5山/25mm、捲縮率10.5%の短繊維を使用した。
(ポリエステル短繊維)
ポリエチレンテレフタレートからなり、円形の断面形状を有し、繊度1.6dtex、繊維長51mm、強度5.9cN/dtex、伸度20%、捲縮数13.5山/25mm、捲縮率14.0%の短繊維を使用した。
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維75質量%、上記ポリエステル短繊維25質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを練条機に供給しスライバーを混合した後、粗紡機にて粗紡を施し、撚数0.579回/25.4mmの粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を精紡機に供給し、ドラフト率33倍、撚数18回/25.4mmの精紡を施して、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
得られた紡績糸の走査型電子顕微鏡による表面の傷の判定写真を図1に示す。表面の傷は確認できなかった。
[実施例2]
(ポリ乳酸短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(ポリエステル短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維50質量%、上記ポリエステル短繊維50質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを用いた以外は実施例1と同様にして、粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を用いた以外は実施例1と同様にして、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
得られた紡績糸の走査型電子顕微鏡による表面の傷の判定写真を図1に示す。表面の傷は確認できなかった。
[比較例1]
(ポリ乳酸短繊維)
ポリ乳酸短繊維は、用いなかった。
(ポリエステル短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(カード工程)
上記ポリエステル短繊維100質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを用いた以外は実施例1と同様にして、粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を用いた以外は実施例1と同様にして、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
得られた紡績糸の走査型電子顕微鏡による表面の傷の判定写真を図1に示す。表面の傷は確認できなかった。
[比較例2]
(ポリ乳酸短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(ポリエステル短繊維)
ポリエステル短繊維は、用いなかった。
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維100質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを用いた以外は実施例1と同様にして、粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を用いた以外は実施例1と同様にして、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
得られた紡績糸の走査型電子顕微鏡による表面の傷の判定写真を図1に示す。表面に傷が確認された。
[実施例3]
(ポリ乳酸短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(ポリエステル短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維75質量%、ポリエステル短繊維25質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを練条機に供給しスライバーを混合した後、粗紡機にて粗紡を施し、撚数0.579回/25.4mmの粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を用い、実施例1と同様にして、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
(撚糸工程)
上記紡績糸を2本合糸し、ダブルツイスター撚糸機にて300回/mの撚りを施した。
得られた双糸の紡績糸は、単糸のみで使用するよりも、糸強度、耐久性の点で優れていた。
[実施例4]
(ポリ乳酸短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(ポリエステル短繊維)
実施例1で用いたのと同様のものを使用した。
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維50質量%、ポリエステル短繊維50質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
実施例1と同条件で粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を用いた以外は実施例1と同様にして、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
(撚糸工程)
上記紡績糸を2本合糸し、ダブルツイスター撚糸機にて300回/mの撚りを施し、双糸の紡績糸を得た。
得られた双糸の紡績糸は、単糸のみで使用するよりも、糸強度、耐久性の点で優れていた。
[実施例5]
(ポリ乳酸紡績糸)
(ポリ乳酸短繊維)
トリグリシジルイソシアヌレートを1質量%添加した、カルボキシル末端濃度が11.3当量/tonのポリ乳酸からなる、円形の断面形状を有し、繊度1.7dtex、繊維長51mm、強度2.6cN/dtex、伸度60%、捲縮数13.5山/25mm、捲縮率10.5%の短繊維を使用した。
(実施例1で用いたものと同様のものを使用した。)
(カード工程)
上記ポリ乳酸短繊維100質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを練条機に供給しスライバーを混合した後、粗紡機にて粗紡を施し、撚数0.579回/25.4mmの粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を精紡機に供給し、ドラフト率33倍、撚数18回/25.4mmの精紡を施して、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
(ポリエステル紡績糸)
(ポリエステル短繊維)
ポリエチレンテレフタレートからなり、円形の断面形状を有し、繊度1.6dtex、繊維長51mm、強度5.9cN/dtex、伸度20%、捲縮数13.5山/25mm、捲縮率14.0%の短繊維を使用した。
(実施例1で用いたのと同様のものを使用した。)
(カード工程)
上記ポリエステル短繊維100質量%をカードマシンに投入し、スライバーを得た。
(粗紡工程)
上記スライバーを練条機に供給しスライバーを混合した後、粗紡機にて粗紡を施し、撚数0.579回/25.4mmの粗糸を得た。
(精紡工程)
上記粗糸を精紡機に供給し、ドラフト率33倍、撚数18回/25.4mmの精紡を施して、30番手(英式綿番手)(19.7tex)の紡績糸を得た。
(撚糸工程)
上記ポリ乳酸紡績糸と上記ポリエステル紡績糸とを合糸し、ダブルツイスター撚糸機にて300回/mの撚りを施し、双糸の紡績糸を得た。
得られた双糸の紡績糸は、ポリ乳酸紡績糸の単糸のみで使用するよりも、糸強度、耐久性の点で優れていた。
[比較例3]
(ポリ乳酸紡績糸)
ポリ乳酸紡績糸は、用いなかった。
(ポリエステル紡績糸)
実施例5で用いたのと同様のものを使用した。
(撚糸工程)
上記ポリエステル紡績糸を2本合糸し、ダブルツイスター撚糸機にて300回/mの撚りを施し、双糸の紡績糸を得た。
[比較例4]
(ポリ乳酸紡績糸)
実施例5で用いたのと同様のものを使用した。
(ポリエステル紡績糸)
ポリエステル紡績糸は、用いなかった。
(撚糸工程)
上記ポリ乳酸紡績糸を2本合糸し、ダブルツイスター撚糸機にて300回/mの撚りを施し、双糸の紡績糸を得た。
各実施例・比較例の紡績糸の評価結果を表1,2に示す。
表から明らかなように、本発明の紡績糸は、糸強力、耐久性が高く、ソフトな風合いにも優れた紡績糸である。
本発明の紡績糸は、強度、耐久性、ソフト性に優れることから、衣料用途、インテリア用途、車両内装用途等に好適に用いることが出来る。
実施例1,2・比較例1,2における走査型電子顕微鏡による表面の傷の判定写真である。

Claims (6)

  1. ポリ乳酸からなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリ乳酸短繊維を10〜75質量%、およびポリ乳酸以外のポリエステルからなる繊度0.5〜5dtex、繊維長20〜100mmのポリエステル短繊維を25〜90質量%含んでなることを特徴とする紡績糸。
  2. 前記ポリ乳酸がカルボジイミド基またはグリシジル基との付加反応物を有する、請求項1記載の紡績糸。
  3. 前記ポリ乳酸のカルボキシル基末端濃度が1〜20当量/tonである、請求項1または2記載の紡績糸。
  4. 前記ポリ乳酸短繊維と前記ポリエステル短繊維とを混紡してなる、請求項1〜3のいずれか記載の紡績糸。
  5. 前記ポリ乳酸短繊維からなる紡績糸および前記ポリエステル短繊維からなる紡績糸を撚り合わせてなる、請求項1〜3のいずれか記載の紡績糸。
  6. 複数の紡績糸が撚数200〜700回/mで撚り合わされてなる、請求項1〜5のいずれか記載の紡績糸。
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