JP2008272992A - 抜栓式中栓の成形金型と成形方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 底壁に、切断溝を刻設して形成された除去部の上面に、支柱を介してプルリングが形成され、底壁の除去部下面に、凸部または凹部が形成された抜栓式中栓を成形する成形金型において、成形金型には、中栓の底壁下面を成形する下部コアと、下部コア内で上下動するスライドピンを具え、下部コアおよびスライドピンにより、除去部下面に凸部または凹部を成形する成形凹型または成形凸型が形成されていることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
このため、成形時の金型引き抜きの際に、プルリングを形成する金型の引き抜き力によりプルリングが上方に引張られることで、切断溝を破断して注出口が開口するという問題を解決するため、中栓の底壁下面に凸部、または凹部を設け、中栓の底部下面と、それを成形する金型との係合力を上げるようにした中栓、および成形金型は、従来より知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、凹部の場合は、プルリングの支柱の構造上、それ程高く形成することができなかった。
また、成形金型の下部コアと中栓の底壁との係合が強くなっても、スライドピンの先端で底壁を押し止め、下部コアの離型性を上げることができる。
中栓Aは、注出筒1と底壁2と、注出筒1の外周に上壁を介して連設され、外周上部が蓋体と係合する蓋係合筒3と、蓋係合筒3外周に上壁を介して連設され、内周が容器本体に係合される係合筒4とを具えている。
除去部6下面の支柱7部には、下方に向かってある程度拡径する凸部9が形成されている。
また、成形金型Bには、溶融樹脂を導入するためのスプルーとランナーが形成されている。
下部コアB4の所定の位置には、中栓Aの凸部9を成形するため、下方に向かって拡径した凸部9の側周面を成形する側周面10aと、凸部9の下面を成形する底面10bとを具えた成形凹型10が設けられ、底面10bの中央には、内周でスライドピンB5が上下方向に移動するスライド孔11が穿設されている。
成形金型Bによって形成される空間に、上部コアB1のスプルーより溶融樹脂を流し込み、中栓Aを成形する。
その際、上部筒状コアB2とともに、中栓Aの底壁2のプルリング8、およびプルリング8を介して支柱7がわずかに上方に引張られるが、図2(a)に示すように、下部コアB4の成形凹型10およびスライドピンB5の先端面12により形成された中栓Aの底壁2の凸部9が、下部コアB4の成形凹型10と係合し、抵抗力が付与される。
この抵抗力により、底壁2の支柱7付近が上方に引張られて変形することを防止するので、切断溝5が破断して注出口が開口されることを防ぐことができる。
その際、下部コアB4とともに、中栓Aの底壁2の凸部9が下部コアB4の成形凹型10との係合により下方に引張られるが、図2(b)に示すように、スライドピンB5は、移動せず、先端面12が中栓Aの底壁2の凸部9の下面を押し止めるようになるので、凸部9と成形凹型10との係合が外れ、中栓Aの底壁2から下部コアB4を簡単に外すことができる。
また、スライドピンB5の先端部12が凸部9の下面を押し止めるようになるので、中栓Aの底壁2から下部コアB4の離型性がよくなる。
また、下部コアB4の抜き取り時に、スライドピンB5が中栓Aの凸部9を押し止めるので、中栓Aの底壁2の切断溝5を破断してしまうのを防止することができる。
第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付して図示し、詳しい説明を省略する。
除去部6下面の支柱7部には、上方に向かってある程度拡径する凹部15が形成されている。
成形凸型16の上面16bの中央には、内周でスライドピンB5が上下方向に移動するスライド孔17が穿設されている。
スライドピンB5の先端面18は、下部コアB4の上面16bとともに中栓Aの凹部15上内面を成形するようになっている。
成形金型Bによって形成される空間に、上部コアB1のスプルーより溶融樹脂を流し込み、樹脂がある程度冷え、中栓Aが固まってきたら、成形金型Bのそれぞれの型を離型していく。
その他、第1実施例と同一の作用効果を得ることができる。
本実施例の第1実施例と同一の構成部分には、同一の符号を付して図示し、詳しい説明を省略する。
除去部6下面の支柱7部には、凸部20が形成され、凸部20の側周下端の除去部6内方側には横突起21が形成されている。
スライドピンB5の先端部には、下部コアB4のスライド孔22内周上部とともに中栓Aの凸部20を成形する縦凹型23と、横突起21を成形する横凹型24とが形成されている。
成形金型Bによって形成される空間に、上部コアB1のスプルーより溶融樹脂を流し込み、樹脂がある程度冷え、中栓Aが固まってきたら、成形金型Bのそれぞれの型を離型していく。
その他、第1実施例と同一の作用効果を得ることができる。
本実施例の第1実施例と同一の構成部分には、同一の符号を付して図示し、詳しい説明を省略する。
切断溝5の支柱7側の除去部6側面の下端には、凸部25が形成されている。
下部コアB4の所定の位置には、スライドピンB5が上下方向に移動するスライド孔28が穿設されている。
成形金型Bによって形成される空間に、上部コアB1のスプルーより溶融樹脂を流し込み、樹脂がある程度冷え、中栓Aが固まってきたら、成形金型Bのそれぞれの型を離型していく。
その他、第1実施例と同一の作用効果を得ることができる。
すなわち、底壁に除去部を具えた注出筒と、容器本体に嵌合される係合筒とからなるキャップ基体と、係合筒の上端にヒンジを介して注出筒を被う開閉蓋を取着したキャップにおいて、注出筒の底壁に、前記実施例の切断溝を設け、その成形のための成形金型を採用してもよい。
また、不良品の数を少なくすることができるとともに、中栓の生産速度を上げることができ、各種の抜栓式中栓のヒンジキャップ等の成形金型と成形方法として、広く利用できる。
B 成形金型
B1 上部コア
B2 上部筒状コア
B3 上部スライドキャビティ
B4 下部コア
B5 スライドピン
B6 下部筒状コア
B7 下部キャビティ
1 注出筒
2 底壁
3 蓋係合筒
4 係合筒
5 切断溝
6 除去部
7 支柱
8 プルリング
9、20、25 凸部
10、27 成形凹型
10a、16a 側周面
10b 底面
11、17、22、28 スライド孔
12、18、29 先端面
15、30 凹部
16、26、31 成形凸型
16b 上面
21 横突起
23 縦凹型
24 横凹型
Claims (7)
- 底壁に、切断溝を刻設して形成された除去部の上面に、支柱を介してプルリングが形成され、底壁の除去部下面に、凸部または凹部が形成された抜栓式中栓を成形する成形金型において、
成形金型には、中栓の底壁下面を成形する下部コアと、下部コア内で上下動するスライドピンを具え、
下部コアおよびスライドピンにより、除去部下面に凸部または凹部を成形する成形凹型または成形凸型が形成されていることを特徴とする抜栓式中栓の成形金型。 - スライドピンが、下部コアに対して移動可能とされ、
下部コア抜き取り時に、スライドピンの先端が、中栓の除去部下面を支えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の抜栓式中栓の成形金型。 - 中栓の除去部下面の凸部、または凹部の側周面が、端部に向かって拡径して成形されるようにしていることを特徴とする請求項1の抜栓式中栓の成形金型。
- スライドピンの先端に、縦凹型と、縦凹型の下端に内方に延びる横凹型を形成し、
中栓の除去部下面の凸部の内側下端に横突起を成形するようにしたことを特徴とする請求項1の抜栓式中栓の成形金型。 - 切断溝の支柱側の除去部側面に、凸部または凹部が形成され、
成形金型の下部コアの上面に、中栓の底壁の切断溝を成形する成形凸型の内周側の支柱の付け根の裏面位置に、成形時に、中栓の切断溝に凸部または凹部を形成する成形凹型または成形凸型が配設されており、
下部コアに成形された中栓を移動させるスライドピンを設けたことを特徴とする抜栓式中栓の成形金型。 - 上部コア抜き取り時に、中栓の底壁の除去部下面に形成された凸部または凹部と、下部コアおよびスライドピンに形成した成形凹型または成形凸型とが係合することにより、
底壁の切断溝が破断されるのを防止することを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の成形金型による抜栓式中栓の成形方法。 - 下部コア抜き取り時に、スライドピンが、下部コアの移動に対して元位置に残され、
スライドピンの先端が、中栓の除去部下面を支え、
底壁の切断溝が破断されるのを防止するとともに、中栓下面から下部コアの離型性をよくすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の成形金型による抜栓式中栓の成形方法。
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